JPH07114027A - 液晶表示用のバックライト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源を液晶表示板の背面以外の場所に配位す
ることができ省スペース化を図ることができると同時
に、輝度の減少を極力押さえることのできる液晶表示用
のバックライトの提供せんとするものである。 【構成】 液晶表示板１の背面に配位される反射板２
と、液晶表示板と反射板との間から反射板に対して光Ｌ
を照射する光源とを備える。反射板２はその表面に多数
の透光性の有る凹凸２２を備え、この凹凸２２内を通過
して屈曲した光によって液晶表示板１を背面から照ら
す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本願発明は、液晶表示用のバック
ライトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】今日、多くの液晶表示においては、その
背面側から光を照射して、表示の明るさを高めて見やす
い表示とするよう、バックライトを用いている。このバ
ックライトに関しては、図５に示すように、光源ａ及び
反射板ｂを液晶表示板ｃの背面に設ける直下型と呼ばれ
るものが、当初使用されていた。ところが、光源を液晶
表示板の背面に設けると、前後の厚みが大きくなり、装
置の小型化に限界が生ずる。そのため、今日において
は、図６に示すエッジライト方式と呼ばれる構成が主流
となっている。この方式は、液晶表示板ｅの背面側にア
クリル等の透明板製の導光板ｆを配位し、この導光板ｆ
を介して光源ｇからの光を液晶表示板ｅに照射するよう
にしたものである。これにより、光源ｇを液晶表示板の
背面に設ける必要がなくなり、省スペースの観点から最
も有利な位置に光源ｇを配位することができるようにな
ったものである。尚、この導光板ｆから照射される光
は、通常、液晶表示板ｅに対して直交した角度で照射さ
れないため、導光板ｆと液晶表示板ｅとの間に小さなプ
リズム状の突起を多数有するプリズムシートｈを配位
し、光の照射角度を改善したりすることも行われてい
る。

【０００３】ところが、このエッジライト方式では、ア
クリル等の透明板製の導光板ｆを介して光を導くもので
あるため、光のロスが発生し、輝度が光源に比して約１
０分の１にも減少してしてしまうものである。また、何
れの方法でも、一定の大きさを有する液晶表示板ａ，ｇ
全体に対して均一な輝度を得ることが困難であり、直下
型では光源ａと液晶表示板ｃとの間に光拡散シートｄを
配位して光を拡散、減衰させており、また、エッジライ
ト方式については導光板ｆ自体に表面に小さなドット状
の不透明物質を印刷して輝度修正を行ったりしている
が、これらによって、さらに輝度が低下してしまう。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明は、
光源を液晶表示板の背面以外の場所に配位することがで
き省スペース化を図ることができると同時に、輝度の減
少を極力押さえることのできる液晶表示用のバックライ
トを提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本願発明は、液晶表示板
１の背面に配位される反射板２と、液晶表示板と反射板
との間から反射板に対して光を照射する光源３とを備
え、この反射板２がその表面に多数の透光性の有る凹凸
２２を備え、この凹凸２２内を通過して屈曲した光によ
って液晶表示板を背面から照らすようにしたことを特徴
とする液晶表示用のバックライトを提供することによ
り、上記の課題を解決する。

【０００６】

【作用】本願発明においては、光源３からの光が、液晶
表示板１と反射板２との間から反射板２に対して照射さ
れ、照射された光は、その表面に形成された多数の透光
性の有る凹凸２２によって屈曲して反射され、液晶表示
板を背面から照らす。このように、本願発明では、液晶
表示板１の背面に光源３を配位する必要がなく省スペー
ス化を図ることができると同時に、導光板を用いずに凹
凸２２内部の屈折により光を伝達するため、光の減衰を
防止することができるものである。

【０００７】

【実施例】以下、図面に基づき本願発明の一実施例を説
明する。図１は、本願発明の一実施例の断面斜視図であ
り、図２は、同要部拡大図である。

【０００８】このバックライトは、液晶表示板１の背面
に反射板２が配位されており、両者１，２の間の上方及
び下方に、光源３が配位されている。この液晶表示板１
及び反射板２は、前方（図１の左方）から見ると略長方
形を呈するもので、液晶表示板１、反射板２及び光源３
は、図１の紙面の前後方向に延設されている。

【０００９】光源３には、従来と同様、陰極管を用いる
ことができる。この光源３の後方（図１の上方又は下
方）には、表面が鏡面状になされた光源用反射板４が配
位されており、光源３から反射板２に対する直接光と共
に、光源用反射板４にて反射された間接光をも、有効に
利用するように構成されている。光源用反射板４は、金
属を鏡面仕上げしてもよく、或いは合成樹脂板の表面に
銀やアルミニウムを蒸着させる等して表面を鏡面状にし
たものや、銀やアルミニウムの蒸着フィルムを合成樹脂
板の表面に貼り付けたもの等を採用することができる。
尚、光源３を配位する位置を、この実施例では、液晶表
示板１と反射板２との間の上方及び下方としたが、液晶
表示板１と反射板２との間以外の位置に光源を配位し
て、適当な光源用反射板によって光を液晶表示板１と反
射板２との間に導くようにしてもよい。

【００１０】反射板２は、その中央が液晶表示板１に最
も接近し、上下の側辺が最も離反するような斜面となっ
ており、光源３からの光（図中にては矢印Ｌで表示す
る）を液晶表示板１の背面に対して反射するようにした
ものである。より詳しくは、図２に示すように、反射板
２の表面に小さな透明の凹凸が多数形成されている。こ
の凹凸は、反射板２の本体２１の表面２１ａに多数の透
明な小突起２２を突出形成したものであり、この小突起
２２がプリズムの作用を果たすもので、光は小突起２２
内に入って屈折し、反射板２の本体２１の表面２１ａに
て反射し、小突起２２から出る際に屈折して液晶表示板
１へと向かうものである。

【００１１】この本体２１の表面２１ａは、鏡面状とな
っており、この鏡面状の形成は、合成樹脂製の小突起２
２の表面に銀やアルミニウムを蒸着させる等して表面を
鏡面状にしたもの等を採用することができる。この本体
２１の表面２１ａは、液晶表示板１に対して適当な角度
αをもたせておくことか望ましいが、本体２１の裏面２
１ｂは液晶表示板１と平行としてもよい。この角度α
は、光源からの光を本体２１の表面２１ａの全体に受け
ることができることを条件に適宜変更することができる
ものであり、光源からの光の大半が液晶表示板１に対し
て角度をもって進む場合には、角度α＝０度、即ち本体
２１の表面２１ａと液晶表示板１とを平行にすることも
可能である。また、この角度αを極端に大きくすると、
装置全体の厚みが大きくなり、省スペース化を図ること
ができないため、実際上では約５度以下にすることが望
ましい。

【００１２】小突起２２は、光源からの光を全反射する
面を備えたプリズム状のものとすればよく、全反射した
光は、本体２１の表面２１ａに反射して、液晶表示板１
へと向かう。この小突起２２の形状は、図３のような断
面３角形の尾根状のものでもよく、或いは図４に示すよ
うな３角錐状のものでもよく、その他、光源３からの光
を液晶表示板１に対して内部で屈折させて反射させ得る
ものであれば、その形状は適宜変更して実施することが
できる。また、小突起２２の大きさも自由に設定すれば
よいが、省スペース化の観点からは、その高さを１mm以
下にすることが望ましい。

【００１３】この実施例では、反射板２により反射され
た光Ｌが、液晶表示板１に対して直交に近い角度で入射
するように、反射板本体２１の表面２１ａの角度と小突
起２２の屈折角度を調整したが、光源３からの距離、採
用する光源３の大きさ、光源用反射板４の形状等の条件
により、全ての光を均等に液晶表示板１に対して照射さ
せることは困難である。そのため、輝度修正板５を、液
晶表示板１の背面側に配位しておいてもよい。この輝度
修正板５としては、表面がプリズム状のプリズムシート
や、表面に小さなドット状の不透光物質を印刷したもの
であってもよく、或いは、内部に乱反射物質を含有して
光を拡散させる合成樹脂板を用いてもよい。このよう
に、本願発明においては、輝度修正板を用いても、導光
板を用いず反射によって光を液晶表示板１に照射するも
のであるため、導光板を用いたものに比して光の減衰を
小さくすることができ、輝度の向上を図ることが可能に
なったものであり、従来のエッジライト方式では最高部
分で１６００cd/m² であったのに対して、本願発明では
最高部分で３０００〜３５００cd/m² まで改善されたも
のである。

【００１４】以上の実施例の他、本願発明は種々変更し
て実施することができるものであり、実施例では光源を
上下２箇所に配位したが、上下左右等の適当な位置に少
なくとも１箇所あればよい。反射板２の傾斜角度は、一
定であってもよいが、円弧や放物線等の曲線としてもよ
い。

【００１５】

【発明の効果】以上、本願発明は、光源を液晶表示板の
背面以外の場所に配位することができ省スペース化を図
ることができると同時に、輝度の減少を極力押さえるこ
とのできる液晶表示用のバックライトを提供することが
できたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の一実施例の断面斜視図である。

【図２】同要部拡大図である。

【図３】同実施例の反射板の凹凸の拡大図である。

【図４】同実施例の他の反射板の凹凸の拡大図である。

【図５】従来例の側面図である。

【図６】他の従来例の側面図である。

【符号の説明】

１ 液晶表示板 ２ 反射板 ３ 光源 ２２ 小突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示板(1) の背面に配位される反射
   板(2) と、液晶表示板と反射板との間から反射板に対し
   て光を照射する光源(3) とを備え、この反射板(2) がそ
   の表面に多数の透光性の有る凹凸(22)を備え、この凹凸
   (22)内を通過して屈曲した光によって液晶表示板を背面
   から照らすようにしたことを特徴とする液晶表示用のバ
   ックライト。