JPH07113031A - 帯電防止用マスターペレット - Google Patents

帯電防止用マスターペレット

Info

Publication number
JPH07113031A
JPH07113031A JP28970493A JP28970493A JPH07113031A JP H07113031 A JPH07113031 A JP H07113031A JP 28970493 A JP28970493 A JP 28970493A JP 28970493 A JP28970493 A JP 28970493A JP H07113031 A JPH07113031 A JP H07113031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylic resin
master pellet
antistatic
same
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28970493A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetaka Ozaki
英高 尾崎
Makoto Yamauchi
誠 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP28970493A priority Critical patent/JPH07113031A/ja
Publication of JPH07113031A publication Critical patent/JPH07113031A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)一般式 【化1】 及び(B)一般式 【化2】 (式中のR、R及びRはアルキル基又はアルケニ
ル基であって、A及びAは炭素数2〜4のアルキレ
ン基、m及びnは6〜50、M1、M及びMはアル
カリ金属又はテトラアルキル(アリール)ホスホニウム
基)で表わされるスルホン酸塩とアクリル系樹脂とから
なる帯電防止用マスターペレット。 【効果】 アクリル系樹脂の透明性をそこなうことな
く、安定した帯電防止性能を付与し、かつ、成形品に優
れた外観を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリル系樹脂の帯電
防止の為の帯電防止用マスターペレット、さらに詳しく
は、アクリル系樹脂の透明性をそこなうことなく、安定
した帯電防止性能を付与し、かつ、成形品に優れた外観
を付与しうるアクリル系樹脂の帯電防止用マスターペレ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂は優れた透明性や光学特
性、良好な機械的性質や加工特性や外観などにより、フ
イルム、繊維、成形品などの材料として広く用いられ、
中でも照明器具、看板、装飾品などに多用されている。
しかしながら、このアクリル系樹脂は、一般に疎水性で
あって電気絶縁性が大きいため、静電気の蓄積により帯
電しやすく、その結果外観がそこなわれたり、加工、包
装、印刷、塗装などの工程における作業能率が低下する
のを免れない上、火花放電による事故の発生原因ともな
る。そこで、アクリル系樹脂の帯電防止方法が種々検討
されている。
【0003】ところで、一般的な合成樹脂用の内部添加
型の帯電防止剤としては、カチオン性、アニオン性、非
イオン性の界面活性剤が知られており、帯電防止効果は
これらの界面活性剤が合成樹脂表面にブリードアウトす
ることで発現するとされている。
【0004】しかし、アクリル系樹脂に対しては、該樹
脂の加工温度が比較的高いため、熱安定性に乏しいカチ
オン性界面活性剤を使用することは困難であるし、ま
た、該樹脂のガラス転移温度もポリエチレンやポリプロ
ピレンに比べて高いため、非イオン性界面活性剤を用い
る場合は多量の添加を必要とするが、その場合には耐熱
変形温度や透明性が低下し、樹脂本来の基本特性がそこ
なわれるし、該界面活性剤が樹脂表面に過剰にブリード
アウトし成形品をべとつかせ、実用に供しえなくなるの
を免れない。
【0005】一方、上記帯電防止性界面活性剤として、
熱安定性が要求される場合、アルキルスルホン酸金属塩
やアルキルベンゼンスルホン酸金属塩のようなアニオン
性界面活性剤が提案されている(特開昭49−7344
3号公報、特開昭52−47072号公報、特開昭54
−37154号公報)。
【0006】しかしながら、これらの内部練り込み型帯
電防止性界面活性剤は、本来疎水性であるアクリル系樹
脂との相溶性が十分でないため、透明性が低下し、外観
がそこなわれるという欠点を有している。
【0007】また、アクリル系樹脂に対してアルカンス
ルホネート、アルキルペンゼンスルホネート及び脂肪酸
モノグリセリドを併用し、スルホン酸塩系アニオン性界
面活性剤を帯電防止剤とすることにより透明性の低下を
改良する方法が提案されているが(特開平1−1975
52号公報)、その改良効果は必ずしも満足すべきもの
とはいえない。
【0008】他方、ポリオレフィン又はポリスチレン用
帯電防止剤として、アミン化合物で中和された遊離カル
ボキシル基を有するスルホン酸金属塩(特公昭58−1
9692号公報)や、脂肪族アルコール又はポリエチレ
ングリコールでエステル化されたカルボキシル基を有す
るスルホン酸金属塩(特公昭58−53658号公報)
が提案されている。
【0009】しかし、これらの帯電防止剤は、アクリル
系樹脂に適用すると透明性や分散性の低下により外観が
良好でなくなるのを免れない。例えば、後者の帯電防止
剤において実施例に示されたジエチレングリコール−モ
ノ−α−スルホパルミテートカルシウム塩をアクリル系
樹脂に添加すると、成形品の透明性が著しく阻害され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下、先にアクリル系樹脂の透明性をそこなうこと
なく、安定した帯電防止性を付与しうるアクリル系樹脂
組成物を提案した(特願平4−119948号公報)
が、このものの帯電防止剤は常温で半固体もしくは高粘
度液状であるため、アクリル系樹脂との分級に伴う分散
性の低下から、部分的に成形品にシミ状物が発生し、外
観上問題となることがある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を
有する2種のスルホン酸塩、あるいはそれと非イオン性
界面活性剤との組合せをアクリル系樹脂に混練すること
によりマスターペレットを作り、バージンのアクリル系
樹脂に添加して成形すれば、その目的を達成しうること
を見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0012】すなわち、本発明は、(A)一般式(I)
【化3】 及び(B)一般式(II)
【化4】 (式中のR、R及びRは炭素数6〜20の直鎖状
又は枝分れ状のアルキル基又はアルケニル基であって、
それらはたがいに同一であってもよいし、また異なって
いてもよく、A及びAは炭素数2〜4のアルキレン
基であり、m及びnは6〜50であって、AとA
るいはmとnはたがいに同一であってもよいし、また異
なっていてもよく、M、M及びMはアルカリ金属
又はテトラアルキル(アリール)ホスホニウム基であっ
て、それらはたがいに同一であってもよいし、また異な
っていてもよい)で表わされるスルホン酸塩を、アクリ
ル系樹脂に混練してなる帯電防止用マスターペレットを
提供するものである。
【0013】本発明のマスターペレットの基材であるア
クリル系樹脂としては、例えばメタクリル酸メチル単独
重合体、あるいはメタクリル酸メチルと、50重量%以
下のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ア
クリル酸、メタクリル酸、スチレン、アクリロニトリル
などとの共重合体などが挙げられる。アクリル酸エステ
ルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチルなどが、またメタクリル酸エステ
ルとしては、例えばメタクリル酸シクロヘキシルなどが
用いられる。
【0014】このアクリル系樹脂に配合される上記
(A)成分及び(B)成分におけるR、R及びR
はそれぞれ炭素数6〜20のアルキル基又はアルケニル
基であり、これらは直鎖状のものであってもよいし、枝
分れ状のものであってもよく、また、RとRとR
はそれぞれ同一であってもよいし、また異なっていても
よい。このようなものとしては、例えばヘキシル基、オ
クチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テト
ラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘキサ
デセニル基、オクタデシル基、オクタデセニル基などが
挙げられる。R、R及びRの炭素数が6未満のも
のではアクリル系樹脂との相溶性に劣り、透明性をそこ
なうおそれがあるし、20を超えるものでは帯電防止性
能が低下する。
【0015】また、A及びAは炭素数2〜4のアル
キレン基、例えばエチレン基、プロピレン基などであ
り、単独でも2種以上を組合せてもよいものであって、
たがいに同一であってもよいし、また異なっていてもよ
く、特に有利には該アルキレン基の全数に対し70%以
上の数のエチレン基を含有させるのがよい。また、m及
びnは6〜50、好ましくは9〜40であって、これら
が50を超えると帯電防止性が低下するし、また6未満
では透明性が低下する。
【0016】前記(A)成分及び(B)成分のスルホン
酸塩は、相当するスルホン酸のアルカリ金属塩又はテト
ラアルキル(アリール)ホスホニウム塩であって、塩残
基の一般式(I)及び(II)中のM、M及びM
はたがいに同一であってもよいし、また異なっていても
よい。このアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カ
リウム塩、リチウム塩などが好ましい。
【0017】上記ホスホニウム塩としては、一般式(I
II)
【化5】 で表わされる構造を有し、この中のR,R,R
びRが炭素数1〜18の直鎖状又は枝分れ状のアルキ
ル基又はフェニル基のテトラアルキル(アリール)ホス
ホニウム塩であって、これらのアルキル基又はフェニル
基は、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基などにより置換
されていてもよい。このようなホスホニウム塩として
は、例えばテトラメチルホスホニウム塩、テトラエチル
ホスホニウム塩、テトラブチルホスホニウム塩、トリメ
チルステアリルホスホニウム塩、トリメチルドデシルホ
スホニウム塩、トリメチルフェニルホスホニウム塩、ト
リフェニルメチルホスホニウム塩、テトラフェニルホス
ホニウム塩、ジエタノールジブチルホスホニウム塩、p
−ヒドロキシフェニルトリエチルホスホニウム塩などを
挙げることができる。これらのホスホニウム塩は、特に
高耐熱性の樹脂の組成物として有効である。
【0018】これらの(A)成分や(B)成分、すなわ
ち前記一般式(I)や一般式(II)で表わされる各ス
ルホン酸塩はそれぞれ1種用いてもよいし、2種以上を
組合せて用いてもよい。
【0019】本発明においては、上記(A)及び(B)
の少なくとも二成分を配合して用いることにより、
(A)成分又は(B)成分のみを単独で用いる場合に比
べ、帯電防止性、特に該性能の経時的安定性や、透明性
がより良好になり、有利である。
【0020】(A)成分と(B)成分との配合比率は、
9:1〜1:9、好ましくは8:2〜2:8の範囲で選
ばれる。(A)成分の比率が9:1よりも多すぎると帯
電防止性が低下するし、また1:9よりも少なすぎると
透明性が低下する。
【0021】上記(A)及び(B)の配合成分をアクリ
ル系樹脂に混練する場合、アクリル系樹脂と帯電防止剤
との合計重量100重量部に対して5〜50重量%が適
当である。好ましくは5〜30重量%となるように混練
することが必要である。この量が5重量%未満では本発
明のマスターペレットを使用して得られたアクリル系樹
脂に導電性を付与しにくくなり、一方この量が50重量
%を超えると混練に支障をきたす。
【0022】前記(A)成分及び(B)成分は、例えば
一般式(IV)
【化6】 (式中のRは炭素数6〜20の直鎖状又は枝分れ状の
アルキル基又はアルケニル基、Rは水素原子又はアル
キル基、Mは水素原子又は上記塩残基である)で表わさ
れる化合物を一般式(V)
【化7】 HO−(AO)p−H (V) (式中のAは炭素数2〜4のアルキレン基、pは6〜5
0である)のポリアルキレングリコールと反応させる
か、あるいは一般式(IV)の化合物の低級アルキルエ
ステルを該ポリアルキレングリコールとエステル交換反
応させ、さらにMが水素原子のものは、これらの反応生
成物のスルホン酸を所定の造塩反応に付すことによって
製造することができる。
【0023】上記一般式(IV)の化合物と一般式
(V)のポリアルキレングリコールの使用割合は、モル
比で0.5:1〜2.0:1の範囲が好ましい。この場
合、反応生成物は上記(A)成分、(B)成分及び場合
によりポリアルキレングリコールを含んでいて、そのま
まで本発明の配合成分を構成するので有利である。この
ポリアルキレングリコールは後述する非イオン性界面活
性剤であって、本発明の有効配合成分である。上記使用
割合が0.5:1未満では帯電防止効果が低下するため
添加量を多量にする必要が生じるが、そうすると樹脂の
透明性が低下するし、また2.0:1より多すぎても添
加量に見合う帯電防止性能の向上が見られず経済的でな
い。
【0024】この本発明の配合成分として好適な前記反
応生成物を得るための反応条件については、脱水エステ
ル化反応の場合、常圧又は減圧下、反応温度50〜15
0℃、好ましくは80〜120℃で、反応時間30分〜
20時間、好ましくは2〜12時間が適当である。ま
た、エステル交換反応の場合、常圧又は減圧下、反応温
度50〜150℃、好ましくは80〜120℃で、反応
時間10分〜20時間、好ましくは30分〜6時間が適
当である。
【0025】これらの反応は無溶媒又は四塩化炭素やキ
シレンなどの溶媒中で行われる。反応温度、反応時間は
モル比、減圧度などによって適宜選択される。
【0026】エステル交換反応では、その常用の触媒例
えばp−トルエンスルホン酸、硫酸などの酸触媒や、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム
などの塩基触媒が用いられる。出発物質が未中和物の場
合は特に酸触媒を加えなくてもよい。
【0027】また、上記造塩反応方法については特に制
限はなく、従来公知の方法を用いることができる。例え
ば上記反応生成物のスルホン酸に、アルカリ金属の水酸
化物、炭酸塩、炭酸水素塩などを作用させることによ
り、該スルホン酸のアルカリ金属塩が得られる。
【0028】また、ホスホニウム塩は、該スルホン酸の
アルカリ金属塩にホスホニウム化合物のハロゲン塩を作
用させて複分解するか、水酸化ホスホニウム化合物を直
接作用させることにより得ることができる。
【0029】次に、本発明のマスターペレットは、帯電
防止性及び透明性をさらに向上させる目的で、上記
(A)及び(B)成分に加えて、さらに非イオン性界面
活性剤を(C)成分として含有させたものを包含する。
【0030】この非イオン性界面活性剤としては、例え
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、エチレングリコール−プロピレングリコール共重合
体、エチレングリコールオクタデシル酸エステル、ポリ
エチレングリコールオクタデシル酸エステル、ポリエチ
レングリコールドデシル酸エステル、グリセリンジオク
タデシル酸エステル、グリセリンモノオクタデシル酸エ
ステル、グリセリンモノヘキサデシル酸エステル、グリ
セリンモノドデシル酸エステル、ペンタエリトリトール
モノオクタデシル酸エステル、ペンタエリトリトールジ
オクタデシル酸エステル、オクタデシルアルコール、ド
デシルアルコール、グリセリンモノオクタデシル酸コハ
ク酸エステル、ジエタノールドデシルアミン、ジエタノ
ールヘキサデシルアミン、ジエタノールオクタデシルア
ミンなどが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】この(C)成分の非イオン性界面活性剤の
配合量は、通常それと(A)成分と(B)成分すなわち
(A)、(B)及び(C)の三成分の合計重量に基づき
10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%の範囲
で選ばれる。この量が10重量%未満ではその添加効果
が十分に発揮されないし、60重量%を超えるとこれら
配合成分の添加量を増大させないと所期の効果が得られ
ないばかりか、添加量に見合う効果の向上が望めず、経
済的に不利である。
【0032】本発明のマスターペレットには、必要に応
じて公知の他の樹脂添加成分、例えばトリスノニルフェ
ニルホスファイト、トリフェニルホスファイトなどのリ
ン系酸化防止剤、3,3′−チオジプロピオン酸ジオク
タデシル、3,3′−チオジプロピオン酸ジドデシルな
どの硫黄系酸化防止剤、ブチル化ヒドロキシトルエン、
テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タンなどのフェノール系酸化防止剤、エチレンビスアミ
ド、モノアルキルアミド、モンタン酸ワックス、ポリオ
レフィンワックス、脂肪酸金属塩などの滑剤、さらには
核剤、着色剤などを配合することができる。
【0033】本発明のマスターペレットを調製するに
は、アクリル系樹脂に所定の配合成分を練り込むのがよ
い。この練り込み方法については特に制限はなく、従来
公知の方法、例えばアクリル系樹脂と配合成分とをブレ
ンドしたのち、押出機で溶融混練する方法等がある。
【0034】本発明のマスターペレットをバージンのア
クリル系樹脂に添加して、両者をヘンシェルミキサー、
ドラムタンブラーあるいはリボンブレンダー等のミキサ
ーにて混合し、しかる後、射出成形、押出成形、ブロー
成形など種々の成形方法により、成形することができ、
例えば照明用器具、電気計器、電子機器などのカバーや
部品、メーターカバー、フイルム、シート、パネル、フ
ァイバーなどの成形品の素材として好適に用いられる。
マスターペレットはバージンのアクリル系樹脂に対し
て、一般に帯電防止剤が0.5〜5重量%となる様な量
で配合される。
【0035】
【発明の効果】本発明の帯電防止用マスターペレット
は、ポリアルキレングリコールの末端水酸基を特定のα
−スルホ脂肪酸でエステル化した構造をもつ2種のスル
ホン酸の塩を含有するものであって、アクリル系樹脂の
透明性をそこなうことなく、安定した帯電防止性能を付
与し、かつ、成形品に優れた外観を付与することがで
き、また、非イオン性界面活性剤との併用により、さら
に所期の効果を向上させることができる。
【0036】本発明で用いられる前記スルホン酸類が、
従来のアルキルスルホン酸金属塩やアルキルベンゼンス
ルホン酸金属塩と比べて、樹脂の透明性をそこなわない
のは、分子中の存在するポリアルキレングリコール残基
がアクリル系樹脂への分散性に寄与するためと考えられ
る。
【0037】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0038】なお成形品の性能は次のようにして評価し
た。 (1)表面抵抗値 東亜電波(株)極超絶縁計SM−10Eを使用して求め
た。 (2)曇価 JIS K7013に準拠して求めた。
【0039】実施例1〜8、比較例1〜4 アクリル系樹脂[クラレ(株)製、パラペット−EH]
80重量部に対し、表1に示す種類の配合成分を20重
量部の割合で加え、ヘンシェルミキサーで予備混合し
た。この混合物をペント式二軸押出し機を用いて230
℃で溶融混練し、得られたストランドをペレッタイザー
でカットし、マスターペレット化した。
【0040】これらのマスターペレットと、アクリル系
樹脂[クラレ(株)製、パラペット−EH]とを帯電防
止剤が表2に示す量となる様に混合し(マスターペレッ
ト法)、もしくは表1に示す種類の配合成分をアクリル
系樹脂に表2に示す量で加え(直接法)溶融混練したペ
レットを、ベント式押出成形機により幅1300mm、
厚さ2mmの押出成形板を得た。この板をカットし10
0×100×2mmのプレートを作成した。このプレー
トを23℃、65%RHの恒温室で24時間調湿したの
ち表面抵抗値及び曇価を測定した。さらに、押出成形板
100mあたりのシミ状物の個数を測定した。結果を表
2に示す。
【0041】
【表1】
【0042】*1 DDP:ジブチルジフェニルホスホ
ニウム 表中のR1,R2及びR3はアルキル基の炭素数により
Ck(kは炭素数)と表示した。
【0043】
【表2】
【0044】実施例9〜16、比較例5〜8 アクリル系樹脂[クラレ(株)製、パラペットG1−
P]80重量部に対し、表1に示す種類の配合成分を2
0重量部の割合で加え、ヘンシェルミキサーで予備混合
した。この混合物をベント式二軸押出し機を用いて23
0℃で溶融混練し、得られたストランドをペレッタイザ
ーでカットし、マスターペレット化した。これらのマス
ターペレットと、アクリル系樹脂[クラレ(株)製、パ
ラペットG1−P]とを帯電防止剤が表3に示す量とな
る様に混合し(マスターペレット法)、もしくは表1に
示す種類の配合成分をアクリル系樹脂に表3に示す量で
加え(直接法)溶融混練したペレットを、射出成形機に
260℃で射出成形し、100×100×2mmのプレ
ートを作成した。このプレートを23℃、65%RHの
恒温室で24時間調湿したのち表面抵抗値及び曇価を測
定した。さらに、射出成形板100枚あたりのシミ状物
の発生枚数を測定した。結果を表3に示す。
【0046】
【表3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式 【化1】 及び(B)一般式 【化2】 (式中のR、R及びRは炭素数6〜20の直鎖状
    又は枝分れ状のアルキル基又はアルケニル基であって、
    それらはたがいに同一であってもよいし、また異なって
    いてもよく、A及びAは炭素数2〜4のアルキレン
    基であり、m及びnは6〜50であって、AとA
    るいはmとnはたがいに同一であってもよいし、また異
    なっていてもよく、M、M及びMはアルカリ金属
    又はテトラアルキル(アリール)ホスホニウム基であっ
    て、それらはたがいに同一であってもよいし、また異な
    っていてもよい)で表わされるスルホン酸塩を、アクリ
    ル系樹脂に混練してなる帯電防止用マスターペレット。
  2. 【請求項2】 上記アルキレン基が該基の全数に対し7
    0%以上の数のエチレン基を含有する請求項1記載の帯
    電防止用マスターペレット。
  3. 【請求項3】 (A)成分と(B)成分との重量比が
    9:1〜1:9である請求項1叉は2記載の帯電防止用
    マスターペレット。
  4. 【請求項4】 さらに、(C)非イオン性界面活性剤を
    含有してなる請求項1、2叉は3記載の帯電防止用マス
    ターペレット。
JP28970493A 1993-10-15 1993-10-15 帯電防止用マスターペレット Pending JPH07113031A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28970493A JPH07113031A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 帯電防止用マスターペレット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28970493A JPH07113031A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 帯電防止用マスターペレット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07113031A true JPH07113031A (ja) 1995-05-02

Family

ID=17746676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28970493A Pending JPH07113031A (ja) 1993-10-15 1993-10-15 帯電防止用マスターペレット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07113031A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1100087C (zh) * 1998-06-18 2003-01-29 中国科学院化学研究所 一种增韧聚烯烃用填充母粒的制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1100087C (zh) * 1998-06-18 2003-01-29 中国科学院化学研究所 一种增韧聚烯烃用填充母粒的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1995012198A1 (fr) Support d'enregistrement pouvant traiter differentes langues et appareil de reproduction
CN107501887B (zh) 含特殊结构sag相容剂的高性能聚碳酸酯组合物及其制备方法
JPWO2011004885A1 (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形体
KR20040014193A (ko) 생분해성 폴리에스테르 수지 조성물 및 그 필름, 시트또는 다른 형태의 성형품
JPH07113031A (ja) 帯電防止用マスターペレット
JP2000034471A (ja) 帯電防止剤組成物及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物
JP2980686B2 (ja) 帯電防止剤組成物及びそれを含有する熱可塑性樹脂組成物
JPH07113030A (ja) 帯電防止性アクリル系樹脂板
JP2865450B2 (ja) 熱可塑性樹脂用帯電防止剤
JPH05295212A (ja) アクリル系樹脂組成物
JPH07113032A (ja) アクリル系樹脂用帯電防止剤及びそれを含有するアクリル系樹脂組成物
JP3463841B2 (ja) プロピレン重合体組成物
JPH0733942A (ja) アクリル系樹脂用帯電防止剤及びそれを含有するアクリル系樹脂組成物
KR100273744B1 (ko) 열가소성 수지의 성형 가공성 및 정전기 방지성의 개량용 제제 및 그 제제를 갖는 열가소성 수지 조성물
JPS5978261A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPH05230350A (ja) ポリエステル系樹脂組成物およびその製造方法
JPH05222357A (ja) 熱可塑性樹脂用帯電防止剤
JPH06184356A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2626763B2 (ja) 帯電防止性アクリル樹脂組成物
JPS59210962A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JPS6213381B2 (ja)
JPS62241942A (ja) プロピレン系重合体組成物
JP2739341B2 (ja) ポリオレフイン樹脂用帯電防止剤
JPS5876446A (ja) ポリエステル組成物
JPH0665438A (ja) ポリオレフイン系樹脂組成物