JPH07112314B2 - 圧電ブザ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はガス警報器，電卓，家庭用電気製品等の音響発
生器に使用する圧電ブザーに関するものである。

従来の技術 従来、この種の圧電ブザーは、第３図のような構造をも
つ圧電磁器素子を、金属振動板に接着剤により貼り合わ
せて作成される。すなわち圧電磁器焼成物１に、酸化物
の粉末と硼硅酸鉛ガラスの粉末を混合し、これらを溶
剤，樹脂，油脂に溶いたペーストを両面に印刷し、乾燥
後、500〜800℃で焼き付けしてなる電極２を形成する。
そして、この電極の一方を接着剤３を介して金属振動板
４に固定したものである。

発明が解決しようとする問題点 しかしこのような構造のものでは、高価な銀を使用した
電極を形成する必要が有ると同時に、絶縁体である接着
剤を使用し金属振動板に貼り合わせるため接着時の加圧
力が不充分であったり、接着剤の乾燥条件が不充分であ
ると電極と金属振動板との電気的接続が充分とれない問
題があった。

そこで、本発明はニッケル粉を混合した銀電極を使用す
ることにより、低価格の圧電ブザーを提供するものであ
る。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するため、本発明は金属製振動板と、
この金属製振動板に接着剤により貼り合わせられた電磁
器素子とを有し、前記圧電磁器素子の前記金属振動板と
の接着面側電極にニッケル粉を有してなる銀電極を施し
た圧電ブザーである。

作用 この様に、ニッケル粉を銀電極に含有させることによ
り、ニッケル粉を銀と置換し、電極面の粗さが増大し、
接着を強固にし、電気的接続の安定化を向上させる。

実 施 例 以下、本発明の実施例を第１図を用いて説明する。

第１図において、１は圧電磁器焼成物で、金属振動板４
との接着面側にはニッケル粉を含有した銀電極2Bを有
し、反対側の電極2Aは半田付可能な銀電極となってい
る。

このように、本実施例では圧電磁器素子１の金属振動板
４との接着面側電極2Bにニッケル粉を含有した銀電極を
施している。

従って、第２図（ａ）に示すように従来の金属成分が銀
だけの電極２に比較し、第２図（ｂ）に示す本発明での
実施例に示すように、粒径の大きいニッケル粉（３〜３
μｍ）を一部銀粉と置換した電極2Bは面粗さが２〜５倍
となっている。このため、電極面2Bの粗さが増大し、金
属製振動板４との接着剤３の投錨効果を促進し、接着を
強固にし、電気的接続の安定化を向上できると同時に、
低価格な圧電ブザーを提供できるものである。

発明の効果 以上のように、本発明は、金属製振動板と、この金属製
振動板に接着剤により貼り合わせられた圧電磁器素子と
を有し、前記圧電磁器素子の前記金属製振動板との接着
面側に設けた電極は、ニッケル粉を含有した銀電極によ
り構成したものであるので、電極材料の低価格化を図れ
ると同時に、電極面の粗さを増大させて圧電磁器素子と
金属振動板との電気的接続を安定させることができるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明の一実施例による圧電ブザーを示
す平面図、第１図（ｂ）はその断面図、第２図（ａ）は
従来例による圧電ブザーの断面の拡大図、第２図（ｂ）
は本発明の一実施例による圧電ブザーの断面の拡大図、
第３図（ａ）は従例の圧電ブザーを示す平面図、第３図
（ｂ）はその断面図である。 １……圧電磁器焼成物、2A……銀電極、2B……ニッケル
含有銀電極、３……接着剤、４……金属製振動板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】金属製振動板と、この金属製振動板に接着
   剤により貼り合わせられた圧電磁器素子とを有し、前記
   圧電磁器素子の前記金属振動板との接着面側に設けた電
   極は、ニッケル粉を含有した銀電極により構成した圧電
   ブザー。