JPH0648986Y2 - セラミック発振子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、各種制御機器・家電製品に使用されている各
種マイクロプロセッサの基準信号発生用として利用する
セラミック発振子に関するものである。

従来の技術 従来、この種のセラミック発振子は、第６図に示すよう
な構成であった。第５図において、１は圧電磁器振動子
（以下、圧電素子という）であり、中央部に突起2aを設
けた電極板２で狭持し、これ等をケース３内に収納し、
その開口部を封止板４と充填材５とで封止する構造であ
った。ここで圧電素子１の両面の電極６は、粒径の小さ
な（数μｍ）銀を40〜70％含有したペーストを圧電素体
７に塗布し高温で焼付けて形成したものである。第６図
に従来の圧電素子の正面図（ａ），側面図（ｂ）、第７
図に従来のセラミック発振子の周波数特性図を示す。

考案が解決しようとする課題 このような従来の構造では、高調波や厚み振動のスプリ
アスが多く、特に厚み振動のスプリアスは発振回路に用
いた際の異常発振の要因となっていた。

本考案はこのような問題点を解決するもので品質の安定
したセラミック発振子の提供を目的とするものである。

課題を解決するための手段 この問題を解決するために本考案は、圧電素子の電極の
一方を粒径50〜200μｍの金属酸化物粒を混入した銀ペ
ーストにて形成したものである。

作用 この構成により、圧電素子のスプリアスを抑圧すること
ができ、発振回路の異常発振を防止することとなる。

実施例 第１図は本考案の一実施例によるセラミック発振子を示
すものである。第１図において第５図と同一部分には同
一番号を付して説明は省略する。第１図において、８は
圧電素子で、９は振動抑圧電極であり、圧電素体７の二
面の電極のいずれか一方に粒径50〜200μｍの金属酸化
物粒（例えばジルコニア等）を混入した銀ペーストを塗
布し高温で焼付して形成される。第２図にその圧電素子
の正面図（ａ），側面図（ｂ），第３図に周波数特性
図、第４図に粒径−インピーダンス特性図を示す。

考案の効果 以上のように本考案によれば、圧電素子の電極に大粒の
金属酸化物を混入することで、高調波や厚み振動のスプ
リアスを抑圧し、発振回路の異常発振を防止するという
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるセラミック発振子の
断面図、第２図（ａ），（ｂ）は本実施例のセラミック
発振子の圧電素子の正面図と断面図、第３図は本実施例
のセラミック発振子の周波数特性図、第４図は同粒径−
インピーダンス特性図、第５図は従来のセラミック発振
子の断面図、第６図（ａ），（ｂ）は従来のセラミック
発振子の圧電素子の正面図と側面図、第７図は従来のセ
ラミック発振子の周波数特性図である。 １……圧電素子、２……電極板、３……ケース、４……
封止板、５……充填剤、６……電極、７……圧電素体、
８……圧電素子、９……抑圧電極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】圧電磁器振動子と、それを挟持する中央部
   に突起を備えた電極板と、これらを封入するケースとか
   らなり、上記圧電磁器振動子の二面の電極のうちのいず
   れか一方が、粒径50〜200μｍの金属酸化物粒を混入し
   た銀ペーストにて形成されたセラミック発振子。