JPH0711163A - ゲル化防止表面改質剤 - Google Patents

ゲル化防止表面改質剤

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JPH0711163A
JPH0711163A JP5181841A JP18184193A JPH0711163A JP H0711163 A JPH0711163 A JP H0711163A JP 5181841 A JP5181841 A JP 5181841A JP 18184193 A JP18184193 A JP 18184193A JP H0711163 A JPH0711163 A JP H0711163A
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JP
Japan
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group
aluminum
compd
coating film
substance
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Application number
JP5181841A
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English (en)
Inventor
Shoichi Aoki
昌一 青木
Kazuhisa Ito
和久 伊藤
Satoru Ikeda
悟 池田
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TAKEO FINE CHEM KK
Original Assignee
TAKEO FINE CHEM KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウレタン樹脂または水酸基、カルボキシル基
等の親水基を有する樹脂配合系に使用して親油性を与
え、顔料の分散性を向上させる表面改質剤を提供する。 【構成】 下記一般式(I)で表されるアルミキレート
化合物を含有する表面改質剤。 【化1】 (ただし式中、R1 は炭素数1ないし6のアルキル基、
3 は炭素数1ないし22のアルキル基、アリール基、
2 は 【化2】 および 【化3】 を表し、R4 は炭素数1ないし22のアルキル基または
シクロアルキル基、炭素数3ないし22のアルケニル基
またはシクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基
またはアルキルアリール基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウレタン樹脂もしくは
水酸基、カルボキシル基を含む樹脂配合系に使用され、
顔料の分散性を向上させるアルミニウム化合物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に高分子化合物充填剤や顔料などの
物質の表面は、水酸基のような親水性官能基や吸着水等
の存在により親水性の状態にあり親油性に乏しい。この
ような親水性表面を有する粉粒状物質をアルミニウム化
合物により処理する方法がこれまでに知られている。 公告公報 昭和62年第48990号 公告公報 昭和63年第24516号 公告公報 昭和64年第7111号 公告公報 平成1年第34267号 公告公報 平成1年第58229号 米国特許第4529555号
【0003】これら技術では例えば印刷インキ、塗料に
おいての実用上の効果として 1)鮮明度の向上 2)光沢や隠蔽力の増大 3)混合時間の短縮 などの効果が知られている。
【0004】しかし、これらの化合物の多くは例えばウ
レタン樹脂に添加した際、樹脂中のヒドロキシル基、カ
ルボキシル基と反応してゲル化しやすい欠点があった。
これまで分散剤として用いられていたアルミニウムキレ
ート化合物の多くは、アルコキシドからの誘導体であ
り、アルミニウムに対してキレート基が1つ付いてい
て、2つはアルコキシ基が残っている。この2つのアル
コキシ基に反応性があるため、親水性粉粒体表面のヒド
ロキシル基やカルボキシル基と結合して、粉粒体表面の
改質効果が期待される。しかし、このキレートは印刷イ
ンキ、塗料中の樹脂とも反応性があり、特にウレタン樹
脂系ワニスではゲル化してしまう問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は印刷インキ、
塗料に使用されるウレタン樹脂中に添加されたとき、前
記の効果を損なわずに、ゲル化することがなく、顔料等
の粉粒状物質の分散性を向上させるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、2つあるアルコキシ基
のうち1つをリン酸エステル基で置換し、1官能性キレ
ート化合物とすることによりゲル化を防止し、かつ粉粒
状物質の分散性をさらに向上させることができることを
見いだし本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、 一般式(1)
【化1】(ただし式中、R1 は炭素数1ないし6のアル
キル基、R3 は炭素数1ないし22のアルキル基、アリ
ール基、R2
【0008】
【化2】および
【化3】(式中R4 は炭素数1ないし22のアルキル基
またはシクロアルキル基、炭素数3ないし22のアルケ
ニル基またはシクロアルケニル基、アリール基、アラル
キル基またはアルキルアリール基を表す。)で示される
アルミキレート化合物の少なくとも1種を含有し、イン
キ塗料等の塗膜強化効果を有することを特徴とする粉粒
状物質の表面改質剤である。
【0009】本発明のリン酸エステル基含有アルミキレ
ート化合物は、従来の分散剤としても優れた表面改質性
を有するが、特にゲル化し易かったワニスに対して有用
である。また、必要によっては本発明のアルミニウム化
合物を配合したインキ、塗料等の塗膜を100〜300
℃、好ましくは150〜250℃で加熱することにより
塗膜の強度を向上させる効果があることがわかった。
【0010】本発明で使用される一般式(1)で表され
るアルミニウム化合物等を得るには、例えば以下の反応
式のようにアルミニウムイソプロポキサイドやアルミニ
ウムブトキサイドのようなアルミニウムアルコラートに
アセト酢酸エステルおよびリン酸エステルを反応させる
方法が一般的である。
【化7】
【0011】本発明の化合物は使用される樹脂、溶媒系
により適宜選択されるが、アルミキレート化合物のR1
は炭素数3ないし4のアルキル基、R3 は炭素数8ない
し18のアルキル基またはアリール基、R4 は炭素数8
ないし18のアルキル基またはアリール基とした場合に
化合物が粘稠液体となるため取扱上好ましい。
【0012】本発明におけるアルミニウム化合物の使用
量は、充填剤に0.1ないし40%、好ましくは10な
いしは30%である。添加処理方法としては、充填剤等
にそのままあるいは適当な希釈剤で希釈した溶液を加え
て混合器で処理するか、有機溶剤中に充填剤等と一緒に
加えて処理した後溶媒を除去するか、有機媒体−充填剤
等系に直接加えるかの方法のいずれかを採用することが
できる。以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説
明する。
【0013】
【実施例】 製造例1 1l4つ口フラスコに攪拌器,温度計,滴下ロート,冷
却器を付し、このフラスコ中にアルミニウムイソプロポ
キシド204g(1モル)を入れ、室温で攪拌下、滴下
ロートよりアセト酢酸オレイル345g(1モル)を3
0分間に滴下した。次いで2−エチルヘキシルホスフェ
イト266g(1モル)を同様に滴下した。加熱還流を
30分間行い、減圧下生成したイソプロピルアルコール
を留去して粘稠油状物の化合物を697g得た。
【0014】製造例2 2l4つ口フラスコに攪拌器,温度計,滴下ロート,冷
却器を付し、このフラスコ中にアルミニウムイソプロポ
キシド204g(1モル)を入れ、室温で攪拌下、滴下
ロートよりアセト酢酸オレイル345g(1モル)を3
0分間に滴下した。次いでトリデシルホスフェイト37
1g(1モル)を同様に滴下した。加熱還流を30分間
行い、減圧下生成したイソプロピルアルコールを留去し
て粘稠油状物の化合物を802g得た。
【0015】同様の手法で以下のアルミキレート化合物
を製造した。 キレート基:A アセト酢酸オレイル B アセト酢酸オクチル C アセト酢酸ラウリル D N-ラウロイルアミノエチルアセトアセテート リン酸エステル基:E 2−エチルヘキシルホスフェイ
ト F トリデシルホスフェイト G ジ−2−エチルヘキシルホスフェイト
【0016】 化合物No OR基 キレート基 リン酸エステル基 備 考 1 i-PrO A E 製造例1 粘稠油状物 2 〃 A F 〃 2 〃 3 〃 B E 〃 4 〃 C E 〃 5 〃 D E ペースト状固体 6 〃 A G 粘稠油状物 7 〃 A − 比較例 〃
【0017】実施例1〜4 カーボン分散剤として使用した場合の40℃一定に置い
たときの塗料の安定性、粘度変化を調べた。また、分散
剤としての効果を塗膜の光沢と展色テストによる目視で
の鮮明度で比較した。
【0018】 塗料配合比: カーボン 3.0g 分散剤 0.5g キシレン・セロアセ 10.0g ウレタンワニス 87.0g 分散剤 粘度(cps) グロス値 分散後 10日後 分散後 10日後 実施例1 化合物1 580 710 85.1 83.2 〃 2 〃 3 600 780 84.0 83.5 〃 3 〃 4 600 860 88.8 87.4 〃 4 〃 5 630 800 87.9 87.2 比較例1 未添加 560 840 79.0 77.2 〃 2 化合物7 470 840 85.0 83.7 分散剤 塗料安定性 鮮明度 実施例1 化合物1 良好 極めて向上 〃 2 〃 3 〃 〃 〃 3 〃 4 〃 〃 〃 4 〃 5 〃 〃 比較例1 未添加 〃 〃 2 化合物7 沈澱生成
【0019】アルミ化合物を分散剤として添加しないブ
ランクとの比較では、肉眼でも明らかな鮮明度の向上が
認められた。比較例の2官能性のキレート化合物7は添
加後沈澱の生成がみられたのに対して、本発明のキレー
ト化合物1、3、4、5を添加した系では10日後でも
沈澱の生成あるいはゲル化は全く認められなかった。こ
れらの実験結果から本発明のキレート化合物がウレタン
樹脂ワニス等のゲル化し易い系に対して優れた分散剤で
あることがわかる。
【0020】実施例5〜8 塗膜強化の効果を調べるため、ウレタン樹脂ワニスに本
発明のアルミ化合物を添加して塗膜形成後、ラビングテ
ストを行い、塗膜がはがれるまでの回数で比較した。
【0021】塗膜は、アプリケーター(上島製作所製)
を使用し、冷間圧延鋼板(JIS G3141)に塗布した後、
空気中で150℃,1時間乾燥した。ラビングテスト
は、溶媒に水/メタノール混合溶液(1/3)を使用し
た。
【0022】この結果から、本発明のアルミ化合物を添
加したことにより塗膜が強化されたことがわかった。
【0023】
【発明の効果】本発明の改質剤によって、高分子化合物
充填剤および顔料のような親水性表面を有する粉粒状物
質の表面を、アルミニウム化合物で処理することにより
改質し、有機媒体中への分散性を改良することができ
た。
【化4】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (ただし式中、R1 は炭素数1ないし6のアルキル基、
    3 は炭素数1ないし22のアルキル基、アリール基、
    2 は 【化2】 および 【化3】 、R4 は炭素数1ないし22のアルキル基またはシクロ
    アルキル基、炭素数3ないし22のアルケニル基または
    シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基または
    アルキルアリール基を表す。)で示されるアルミキレー
    ト化合物の少なくとも1種を含有し、インキ塗料等の塗
    膜強化効果を有することを特徴とする粉粒状物質の表面
    改質剤。
  2. 【請求項2】アルミニウム化合物の使用量が、粉粒状物
    質に対して0.1ないし40%の範囲である請求項第1
    項記載の表面改質剤。
  3. 【請求項3】アルミニウム化合物を使用する粉粒状物質
    が、ウレタン樹脂もしくは水酸基、カルボキシル基を含
    む樹脂である請求項第1項記載の表面改質剤。
  4. 【請求項4】請求項第1項記載の表面改質剤を配合した
    インキ、塗料等の塗膜を100〜300℃で加熱するこ
    とを特徴とする塗膜の強化方法。
JP5181841A 1993-06-28 1993-06-28 ゲル化防止表面改質剤 Pending JPH0711163A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007119682A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Dainippon Ink & Chem Inc 活性エネルギー線硬化型導電性インキ組成物
US10448950B2 (en) 2016-12-21 2019-10-22 Ethicon Llc Surgical staplers with independently actuatable closing and firing systems

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