JPH07111167B2 - 内燃機関の吸・排気弁リフト制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸・排気弁リフト制御装置

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JPH07111167B2
JPH07111167B2 JP4103235A JP10323592A JPH07111167B2 JP H07111167 B2 JPH07111167 B2 JP H07111167B2 JP 4103235 A JP4103235 A JP 4103235A JP 10323592 A JP10323592 A JP 10323592A JP H07111167 B2 JPH07111167 B2 JP H07111167B2
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Japan
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engine
intake
lift characteristic
exhaust valve
lift
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博通 尾藤
誠之助 原
和幸 三井所
泰郎 松本
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸・排気弁
リフト制御装置、詳しくは、吸・排気弁のリフト量や開
閉タイミングといったいわゆるリフト特性を機関の運転
条件に応じて最適制御する内燃機関の吸・排気弁リフト
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸・排気弁リフト制御装置として
は、例えば図11〜図15に示すようなものが知られている
(参考文献としては、例えば実開昭59−141170
号公報がある)。この装置を概説すると、図11におい
て、1はシリンダブロック、2はシリンダヘッド、3は
ピストン、4はクランク軸であり、クランク軸4の一端
にはタイミングプーリ5が固定され、このプーリ5は、
タイミングベルト6を介してカム軸7の一端に設けたタ
イミングプーリ8に連結されている。
【0003】9は本体9Aとディストリビュータ軸9B
とを有するディストリビュータであり、ディストリビュ
ータ軸9Bは、図外の歯車によりカム軸7と噛合してい
る。本体9A内にはブレーカプレートが配設され、進角
制御負圧アクチュエータ10に連結されている。負圧アク
チュエータ10は2段ダイヤフラム式であり、一方の負圧
室10Aは負圧パイプ11を介してスロットル弁12の少し上
流の吸気通路13に連通し、負圧進角制御を行う。
【0004】カム軸7上のタイミングプーリ8とカム軸
7との間には、図12および図13に示すような、クランク
軸4に対するカム軸7の回転位相を制御するバルブタイ
ミング制御装置が設けられている。図12および図13にお
いて、21はステッピングモータであり、このモータ21を
正転または逆転させると、その出力軸22の回転運動は、
ねじ部の働きで駆動ナット23の直線運動に変換され、こ
れにより、ベアリング支持体24がモータ21の回転方向に
応じて図12中左右に動くようになっている。ベアリング
支持体24の左右の動きは、軸部25を介してベアリング2
6、27に伝達され、ベアリング26、27は、交叉配列され
たスリット28、29内をころがりながら図13の矢印Aの方
向に移動する。これにより、アウタスリーブ30とインナ
スリーブ31との間に相対回転が生じ、クランク軸4とカ
ム軸7との相対角度位置が変化して吸・排気弁のリフト
特性が変更される。
【0005】なお、制御回路32からは、図14に示すよう
な機関の運転領域(バルブタイミングの切替ダイヤフラ
ム)に応じたバルブタイミング切替のため信号(図15の
(イ))が同時に出力される。この信号のローレベル期
間はモータ21の正転動作期間に相当し、ハイレベル期間
はモータ21の逆転動作期間に相当している。すなわち、
三方切替弁33はモータ21の正転・逆転に同期して作動す
るようになっている(図11、図15の(ロ))。例えば、
ローレベル期間では、三方切替弁33によりアクチュエー
タ10の負圧室10Bに負圧が導入され、ディストリビュー
タ9のブレーカプレート9Cが一方に回転するようにア
クチュエータ10の進角制御軸34が図11中左方向に移動さ
せられる。このときのブレーカプレート9Cの角度位置
はθ1 で表される。また、ハイレベル期間のときのブレ
ーカプレート9Cの位置はθ2 で表される(図15の
(ハ))。このようなブレーカプレート9Cの回転変位
Δθは、カム軸7のクランク軸4に対する相対回転運動
(すなわち吸・排気弁のリフト特性の変更動作)に一致
し、バルブタイミング切換による点火時期のずれが生じ
ない(図15の(ニ))。また、図11に示す絞り35、36は
切換えのタイムラッグL 1 、L2 (図15の(ロ))に合
わせて負圧または大気の導入速度を図15の(ハ)に示す
1 、m2 の如く規制し、切替の途中の各時点におい
て、点火時期のずれをなくしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の吸・排気弁リフト制御装置にあっては、モー
タ21によってリフト特性を変更する際に、同時に三方切
替弁33を切り替えることによって点火時期も変更してい
るが、モータ21と三方切替弁33では、応答性や動作速度
に相違があるから、例えば、切替途中にリフト特性と点
火時期にずれを生じるといった問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、リフト特性の切り替え
途中においても機関の燃焼状態を良好に維持することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためその全体構成図を図1に示すように、機関の
運転状態を検出する運転状態検出手段と、吸気ポートま
たは排気ポートを開閉する吸・排気弁と、機関回転に同
期して前記吸・排気弁を開閉駆動する開閉駆動手段と、
該開閉駆動手段の作動態様を切り替えて前記吸・排気弁
のリフト特性を段階的に変更するリフト特性変更手段
と、機関の運転状態に応じて吸・排気弁の目標リフト特
性を設定する目標リフト特性設定手段と、前記吸・排気
弁の実際のリフト特性に関連する状態量を検出する実リ
フト特性検出手段と、目標リフト特性と実リフト特性と
を一致させるように前記リフト特性変更手段を制御する
第1の制御手段と、機関の各運転領域に対応してあらか
じめ設定された、各リフト特性ごとの制御マップを有
し、前記実リフト特性検出手段の出力に基づいて該制御
マップの1つを選択すると共に、該選択マップと前記運
転状態検出手段の出力とに基づいて機関の燃焼に関与す
る物理量を制御する第2の制御手段と、を備えたことを
特徴とする。
【0009】
【作用】本発明では、吸・排気弁の実際のリフト特性を
考慮して機関の燃焼パラメータ(例えば点火時期や燃料
供給量)が制御される。従って、例えば、リフト特性変
更手段における回転摺動部等のクリアランスバラツキな
どに起因して発生する製品ごとの切替応答性のバラツキ
に影響されることなく、あるいは、機関温度の変化や回
転速度等の変化に伴って発生する1つの製品の切替応答
性のバラツキにも影響されることなく、実際に切り替え
られてるバルブリフト特性に応じて機関制御を精度よく
行うことができる。ここで、上記「実リフト特性検出手
段」の精度は、リフト特性がどの段階にあるかを判別で
きる程度に大雑把なものでよい。リフト特性の“段階”
さえ分かれば、後は、その“段階”に対応した制御マッ
プによって、機関の適切な燃焼状態制御を実行できるか
らである。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図2〜図10はこの発明の一実施例を示す図であ
る。まず、構成を説明すると、吸・排気弁リフト可変機
構は、図2に示すように、機関回転に同期して回転する
カム軸41Aに固着された駆動カム41と、吸・排気弁(以
下、吸気弁)42のステムエンドと、に両端を当接させて
ロッカアーム43が設けれ、該ロッカアーム43の湾曲形成
された背面43aを支点接触させると共に、ロッカアーム
43の両側壁から突出するシャフト43bを保持部材44を介
して凹溝45a内に保持するレバー45が設けられている。
なお、カム軸41Aは後述するディストリビュータ74のデ
ィストリビュータ軸に連結されている。レバー45に形成
されたスプリングシート45bと保持部材44との間には、
ロッカアーム43を図2中下方向に付勢するバネ定数小の
スプリング46が介装される。
【0011】また、シリンダヘッド47に介装されたブラ
ケット48に嵌装保持された油圧ピボット49の球状の下端
面がレバー45の吸気弁42のステムエンド側の下端部頂壁
に形成された凹陥部45cに嵌合して、該嵌合部を中心と
してレバー45を揺動自由に支持すると共に、ブラケット
48に対して後述する如く回転自由に取り付けられたリフ
ト制御カム50がレバー45の駆動カム41側の端部頂壁に当
接してレバー45の揺動量を規制している。上記の駆動カ
ム41、ロッカアーム43、レバー45及びこれらに附帯する
各部品は一体として、機関回転に同期して吸気弁42を開
閉駆動する開閉駆動手段を構成する。ここで、リフト制
御カム50は、後述のカム制御軸51及びアクチュエータ56
と共に、吸気弁42のリフト特性を変更するリフト特性変
更手段としての機能を有し、その外周面には、高さ(カ
ム半径)の異なる略平らな5つのカム面50a〜50eが形
成されており、また、中心部には後述するカム制御軸51
を挿通するための孔50gを有している。
【0012】前記油圧ピボット49は下端面が前記レバー
45の凹陥部45cに嵌合すると共に、周面がブラケット48
に形成した取付孔48a内に摺動自由に嵌挿された外筒49
aと、該外筒49aに嵌挿される内筒49bとを備え、か
つ、両者の間に形成された油圧室49cにチェックバルブ
49dを備えて形成される。そして、ブラケット48内部に
形成された油圧供給通路48bから内筒49b内部及びチェ
ックバルブ49dを介して油圧を油圧室49cに供給してバ
ルブクリアランスをゼロに保つようになっている。
【0013】前記リフト制御カム50の両側から突出して
形成された円筒部50hの外周面は、図3および図4に示
すようにブラケット48に形成された下部円弧溝48cと、
ブラケット48上にボルト52で締結された一対のキャップ
53に形成された上部円弧溝53aとの間に回動自由に保持
される。そして、気筒数個設けられたリフト制御カム50
の中心部を貫通して形成された孔50gに一本のカム制御
軸51を通し、該カム制御軸51の各リフト制御カム50両側
部分にそれぞれ嵌挿したコイルスプリング54の一端をカ
ム制御軸51外壁にねじ込んだ止め螺子51aに係止すると
共に、該コイルスプリング54の他端をリフト制御カム50
の円筒部50h側壁に形成した孔に嵌挿して係止する。
【0014】前記カム制御軸51の一端は、継手55を介
し、アクチュエータ56(例えばステッピングモータ)の
駆動軸56aに連結されている。アクチュエータ56は、制
御回路57からの駆動信号SKに従ってカム制御軸51を正
・逆方向に指定量だけ回動させ、リフト制御カム50の作
動態様、すなわちカム面を切り替えて吸気弁42のリフト
特性を変更させる。なお、58はバルブスプリング、69は
後述するポテンションメータであり、このポテンション
メータ69は、アクチュエータ56の駆動軸56aの回転位
置、換言すれば、駆動軸56aに連結されたリフト制御カ
ム50の回転位置、さらに言い替えれば「5つのカム面50
a〜50eのうちどのカム面に切り替えられているか」と
いった、吸気弁42の実際のリフト特性に関連する状態量
を表す電気信号(CP)を出力するものである。従っ
て、かかるポテンションメータ69は、実リフト特性検出
手段としての機能を有している。
【0015】次に、図5に基づいて、制御回路57の構成
を説明する。制御回路57は、目標リフト特性設定手段、
第1の制御手段、第2の制御手段及び異常判定手段とし
ての機能を有しており、中央演算装置CPU60、リード
オンリメモリROM6、ランダムアクセスメモリRAM
62、およびI/Oポート(入出力信号処理装置)63を含
んで構成される。CPU60はクロック64に同期した処理
ステップでROM61に書き込まれているプログラムを実
行し、I/Oポート63より必要とする外部データを取り
込んだり、またRAM62との間でデータの授受をバスラ
イン65を介して行ったりしながら必要な処理値を演算す
ると共に、その演算結果を所定のタイミングでI/Oポ
ート63から出力する。
【0016】ここで、エンジンの回転数NEは、例えば
クランク角センサ66により検出されて回転数信号とし
て、またクランク角上下死点位置KPは上下死点位置基
準信号(以下、基準信号)として、それぞれI/Oポー
ト63から取り込まれる。また、絞り弁の開度CVは絞り
弁開度センサ67により検出され、A/D変換器68でデジ
タル信号に変換された後に絞り弁開度信号として、カム
制御軸51の回動位置CPはポテンションメータ69により
検出され、A/D変換器70でデジタル信号に変換された
後に実際位置信号Vfth として、I/Oポート63から取
り込まれる。さらに、アクチュエータ56の作動・非作動
を検出する作動、非作動信号SAが駆動回路71を介して
I/Oポート63から取り込まれている。
【0017】前記クランク角センサ66、および絞り弁開
度センサ67、は全体としてエンジンの運転状態検出手段
を構成しており、制御回路57は運転状態検出手段からの
各信号、アクチュエータ56からの作動・非作動信号SA
およびカム制御軸51の実際位置信号Vfth に基づいて、
制御値(カム制御軸51の回動量や回動方向)を演算し、
カム面50a〜50eが所定の目標カム面となるように、す
なわち、そのときの機関の運転状態に応じた吸・排気弁
42の目標リフト特性を得るのに必要な目標カム面となる
ように、駆動信号SKを駆動回路71を介してアクチュエ
ータ56に出力する。また、故障の発生を判別したときは
制御回路57は警報信号SBをアラーム72に出力して、ア
ラーム72を作動させる。
【0018】さらに、燃料噴射弁73には前記基準信号に
より制御される所定のパルス巾(通電時間)の噴射信号
SFが、また、ディストリビュータ74に接続される点火
コイル75には同じく基準信号により制御される所定の点
火時期に合わせて点火信号STが、それぞれ出力され
る。次に作用を説明する。
【0019】図6はROM61に書き込まれているカム面
50a〜50eを選択制御する制御プログラムを、また、図
7は点火時期を制御する制御プログラムをそれぞれ示す
各フローチャートであり、図中P1 〜P46はフローチャ
ートの各ステップを示している。これらのプログラム
は、例えばエンジンの1回転に1度実行される。まず、
1 〜P9 で、図8に示すように、絞り弁の開度CVと
エンジン回転数NEとの関係から設定される各運転領域
POSi(iは0〜5)のいずれにあるか否かを判別す
る。
【0020】P1 :絞り弁の開度CVが所定値A1 (例
えば、A1 =2゜)のアイドリング相当開度未満か、 P2 :回転数NEが、所定値E0 と所定値E1 との間
(例えば 300〜 900r.p.m.)のアイドル回転数域にある
か、 P3 :回転数NEが所定値E0 (例えば 300r.p.m.)以
上のエンジン自立回転数域にあるか、 P4 :回転数NEが所定値E2 (例えば4000r.p.m.) 以
上か、 P5 :回転数NEが所定値E3 (例えば3000r.p.m.) 以
上か、 P6 :回転数NEが所定値E4 (例えば2000r.p.m.) 以
上か、 P7 :絞り弁の開度CVが所定値A2 (例えばA2 =6
゜)以上か、 P8 :回転数NEが所定値E5 (例えば2000r.p.m.) 以
上か、 P9 :絞り弁の開度CVが所定値A3 (例えばA3 =40
゜)以上か、そして、これらの判別結果からエンジンの
運転状態が図8に示す各運転領域(POS0〜POS
5)の何れにあるか判別する。
【0021】POS0:P1 またはP1 −P2 を経てP
3 で、エンジン回転数NEが所定値E0 未満であるとき
は、車両が停止状態にある、またはエンジンが自立運転
域にないと判別し、P10でフラグFPOS を[0]にセッ
トしてP11へ進む。 POS1:P1 で絞り弁の開度CVが所定値A1 未満
で、かつP2 でエンジン回転数がE0 とE1 の間にある
ときは、アイドリング状態にあると判別してP 12でフラ
グFPOS を[1]にセットしてP13へ進む。
【0022】POS2:P1 〜P6 、さらにP8 を経
て、P9 で絞り弁の開度CVが所定値A3 未満のとき
は、例えば、低速低負荷状態にあると判別して、P14
フラグFPOS を[3]にセットしてP13へ進む。 POS3:P1 〜P6 を経てP7 で絞り弁の開度CVが
所定値A2 未満のとき、またはP8 で回転数NEが所定
値E5 以上のとき、またはP9 で絞り弁の開度CVが所
定値A3 以上のときは、例えば低束高負荷状態、あるい
は発進操作状態にあると判別して、P15でフラグFPOS
を[5]にセットしてP13へ進む。
【0023】POS4:P1 〜P4 を経てP5 でエンジ
ン回転数NEが所定値E3 以上のとき、または、P7
絞り弁の開度CVが所定値A2 以上であるときは、例え
ば一般走行状態にあると判別して、P16でフラグFPOS
を[7]にセットしてP13へ進む。 POS5:P1 〜P3 を経てP4 でエンジン回転数NE
が所定値E2 以上のときは、例えば高速状態にあると判
別して、P17でフラグFPOS を[9]にセットしてP13
へ進む。
【0024】次に、P13でフラグFTHの最小位ビットが
“0”にあるか否かを判別し、“0”ならばP19へ、
“0”でなければP18へ、それぞれ進む。ここで、フラ
グFTHは、カム制御軸51の実際の回動位置(吸気弁42の
実際のリフト特性に関連する状態量に相当する)CPに
応じて出力される実際位置電圧Vfth に対応して各セッ
ト値(0〜9)にそれぞれセットされる。すなわち、図
9に示すように、所定のカム面(50e〜50a)にそれぞ
れ対応するカム制御軸51の各回転角(θ1 〜θ5)(以
下、目標位置)に対して目標位置電圧Vfposの中心値V
fpos1 〜Vfpos5がそれぞれ設定される。そして、これ
らの中心値Vfpos1 〜Vfpos5 に所定の不感帯(図9中
±ΔV)を付加した目標位置電圧領域に対応した実際位
置電圧部位Vfth に応じてフラグFTHは、奇数値
[1]、[3]、[5]、[7]または[9]にセット
され、また目標位置電圧領域外(中間位置)の実際位置
電圧Vfthに応じて、偶数値[0]、[2]、[4]、
[6]または[8]に、それぞれセットされる。したが
って、フラグFTHの最小位ビットが“0”であるとき
は、フラグFTHは偶数値(中間位置)にそれぞれセット
される。
【0025】P18ではFPOS −FTHを演算し、演算結果
が0ならばP20へ進み、正であるときはP21でアクチュ
エータ56によりカム制御軸51を右方向に所定角度θだけ
回転させ、負であるときはP22でカム制御軸51を左方向
に所定角度θだけ回転させて、P23へそれぞれ進む。P
23ではアクチュエータ56が作動中でなければ、P24でフ
ラグFTHとフラグFPOS との差が0であるか否か(すな
わち、目標位置と実際位置とが一致しているか否か)を
判別する。0であるときは、P20で後述するカウント値
COUNTとフラグFALM とをともにクリアし、アラー
ム72を非作動として、P11でアクチュエータ56の作動を
停止してリターンする。P24でないときはP25へ進み、
25でフラグFTHの最小位ビットが“0”であるか否か
を判別し、“0”でなければそのままリターンし、
“0”ならばP26へ進んでカウンタ(COUNT)を+
1した後、P27へ進み、P27ではカウント値COUNT
と後述する所定回数X(例えば、θ/Δθ、ここで、Δ
θは補正動作による回転角度を示す)を比較し、COU
NT≧Xのときは、P28へ進み、COUNT<Xのとき
はP19へ進む。P19ではフラグFPOS −フラグFTHの値
が0であるか、また正または負であるか否かを判別し
て、正であるときはP29、へ負であるときはP30へ、0
であるときは、P20へそれぞれ進む。P30ではアクチュ
エーター56によりカム制御軸51を左方向に予め設定され
た補正角度Δθだけ回転させ、P29では右方向に予め設
定された補正角度Δθだけ回転させて、P31へそれぞれ
進む。P31ではステッピングモータ56が作動中であるか
否かを判別し、作動中でないときは、P32でフラグFTH
の最小位ビットが“0”にあるか否かを判別する。
【0026】P32でフラグFTHの最小位ビットが“0”
であるときは、P25へ、“0”でないときはP33へ進
む。P33ではFPOS −FTHを演算して、その演算結果が
0であるときはP20へ進み、0でないときはリターンす
る。次に、P27でカウント値COUNTが所定回数X以
上であるときは、装置に何らかの故障が発生したと判断
して、P28でフラグFALM を“1”にセットしてP 34
進む。P34ではアラーム72を作動させ運転者に警報を発
する。
【0027】次に、図7に基づいて点火時期を制御する
制御プログラムのフローチャトを説明する。P41におい
てフラグFALM を“1”であるか否かを判別し、“1”
であれば(アラーム作動中)P42へ、“1”でなければ
43へ進む。P43では点火時期をエンジン回転数NEと
燃料噴射弁73のパルス巾とで予め定めた点火時期マップ
NANDから求め、P44で前記基準信号とこの点火時期
とからディストリビュータ74に出力する実際の点火時期
ADVを演算して点火コイル75に点火信号STを出力す
る。
【0028】一方、P42ではフラグFTHのセット値
[1]、[3]、[5]、[7]または[9]を判別
し、例えば、フラグFTHが[1]であるときは、P45
使用中のカム面50a〜50eに応じてそれぞれ設定される
予め定められた点火時期をマップADV1から求める。
46ではこの点火時期ADV1と基準信号とから実際に
ディストリビュータ74出力する点火時期ADVを演算
して点火信号STを点火コイル75に出力する。なおフラ
グFTHのセット値が[3]、[5]、[7]または
[9]のいずれかの場合にもそれぞれ使用中のカム面50
a〜50eに応じて定められる点火時期ADV3、ADV
5、ADV7またはADV9に応じて点火信号STをそ
れぞれ出力する。
【0029】ここで、エンジンの運転条件が、図のP
OS3で示す運転領域にあって、リフト制御カム50のカ
ム面50cを使用する場合について、具体的に説明する。
まず、フラグFPOS は、P1 〜P7 、またはP8 、また
はP9 を経てP15で[5]にセットされ、フラグFTH
カム制御軸51の回動位置CPに応じて出力される目標位
置電圧Vfth が、例えばVfpos1 の範囲にあるとする
と、[1]にセットされる。P13ではFTHの最小位ビッ
トが≠0となり、P18でFPOS −FTHを演算すると、5
−1=4となるので、P21でステッピングモータ56を右
方向に回転させる。ここで、P24でFPOS −FTH=0と
なれば、目標位置とカム面20cとが一致するので、P11
でステッピングモータ56の駆動を遮断する。P24でF
POS −FTH≠0であるときは、P25でフラグFTHの最小
位ビットが“0”であるか否かを判別し、“0”である
ときは実際のカム面が中間位置にあるので、所定回数X
をカウント(+1)する。また、“0”でないときはカ
ム面が安定した位置にあり(ただし、目標にあるか否か
は別として)ステッピングモータ56をさらに所定の補正
角度Δθだけ回転させて、P33でFPOS −FTH=0とな
れば、ステッピングモータ56への励磁を停止する。この
ようにして、運転領域POS3に応じた目標カム面50
が選択される。したがって、リフト特性は図10の曲線C
で示すようなリフト量および開閉タイミングを示し、運
転条件に応じた最適な充填効率を確保することができ、
安定した燃焼状態を得ることができる。
【0030】ここで、P27で補正動作回数が所定回数X
(X=θ/Δθ)以上となった場合には、例えばアクチ
ュエータ(ステッピングモータ)56に何らかの故障が発
生したと判断してアラーム72を作動させて運転者に警告
する。同時に、P28でフラグFALM が“1”にセットさ
れ、P41からP42へ進んで、P42でフラグFTHを判断す
る。ここで、フラグFTHが[1]であると判別され、フ
ラグFTH=1でカム制御軸51が回動しない場合には、P
45で実際のカム面50aに応じて予め設定されて点火時期
マップADV1から実際の点火時期ADVを設定し、点
火信号STをディストリビータ74の点火コイル75へ出力
する。このように、故障の発生時にはカム制御軸51の実
際位置から、例えば実際に使用しているカム面50aを判
別し、このカム面50aに応じて点火時期ADVを決定す
るので、ノッキングの発生を防止することができる。
【0031】以上のように、本実施例では、目標リフト
特性ではなく実際のリフト特性(実リフト特性)に応じ
た点火時期とすることができるので、弁リフト可変機構
に特有の現象、すなわち、弁リフトが開弁中か閉弁中か
によっては切替が可能であったり、切替速度が大幅に異
なったりする場合においても、実際の弁リフト特性と点
火時期とを整合させることができ、例えばノッキングの
防止や排気温度の上昇を防止したりすることができる。
なお、点火時期の代わりに燃料供給量(燃料噴射パルス
の幅)を制御してもよく、このようにすると、排気ガス
の発生を防止できる。
【0032】あるいは、通常用の制御マップの他に、故
障用の制御マップを用意しておき、弁リフト可変機構に
故障が発生したときには、通常用から故障用に切り替え
て実弁リフト特性に基づく点火時期制御や燃料供給量制
御を行うようにしてもよい。なお、エンジンの他の運転
領域POS1、POS2、POS4またはPOS5につ
いても、説明を省略するが、所定の過程を経て所定のカ
ム面50a、50b、50d、50eがそれぞれ選択される。し
たがって、図10の曲線a、b、d及びeで示すようなリ
フト特性が得られる。その結果、エンジンの運転条件に
応じて最適の充填効率を確保できる。
【0033】また、故障が発生した場合には、中間位置
にあることを示す各フラグFTH[3]、[5]、[7]
または[9]に応じた実際のカム面に対応した予め定め
た各点火時期(ADV3、ADV5、ADV7またはA
DV9)から実際の点火時期ADVを決定して、点火信
号STを出力するので、ノッキングの発生を未然に防止
できる。なお、カム面50a〜50eに応じて燃料噴射弁73
のパルス巾を最適となるように設定することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、例えば、リフト特性変更手段における回転摺動部等
のクリアランスバラツキなどに起因して発生する製品ご
との切替応答性のバラツキに影響されることなく、ある
いは、機関温度の変化や回転速度等の変化に伴って発生
する1つの製品の切替応答性のバラツキにも影響される
ことなく、実際に切り替えられてるバルブリフト特性に
応じて機関制御を精度よく行うことができ、機関の燃焼
状態を良好に維持することができる。しかも、リフト特
性の“段階”さえ分かれば、後は、その“段階”に対応
した制御マップによって、機関の適切な燃焼状態制御を
実行できるから、実リフト特性検出手段の精度を高める
必要がなく、コストを削減できるというメリットもあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】一実施例のリフト可変機構の縦断面図である。
【図3】一実施例の要部平面図である。
【図4】一実施例のリフト制御カムの取付部を示す分解
斜視図である。
【図5】一実施例の制御回路の構成を示す図である。
【図6】一実施例のバルブリフトタイミングを制御する
制御プログラムを示すタイミングチャートである。
【図7】一実施例の点火時期を制御する制御プログラム
を示すフローチャートである。
【図8】一実施例のエンジン回数と絞り弁開度との関係
から各運転領域を説明する説明図である。
【図9】一実施例のカム制御軸の回転角と目標位置電圧
およびフラグFTHとの関係を示すグラフである。
【図10】一実施例のバルブリフト特性を示すグラフであ
る。
【図11】従来例の全体構成図である。
【図12】従来例のバルブタイミング制御装置の縦断面図
である。
【図13】図12のY方向矢視図である。
【図14】従来例のバルブタイミングの切替ダイヤグラム
である。
【図15】従来例の作動を説明する作動特性図である。
【符号の説明】
41:駆動カム(開閉駆動手段)、 42:吸・排気弁、 43:ロッカアーム(開閉駆動手段)、 45:レバー(開閉駆動手段)、 50:リフト制御カム(リフト特性変更手段)、 51:カム制御軸(リフト特性変更手段)、 56:アクチュエータ(リフト特性変更手段)、 57:制御回路(目標リフト特性設定手段、第1の制御手
段、第2の制御手段、異常判定手段)、 66:クランク角センサ(運転状態検出手段)、 67:絞り弁開度センサ(運転状態検出手段)、 69:ポテンションメータ(実リフト特性検出手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/02 330 Z (72)発明者 松本 泰郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−119066(JP,A) 特開 昭60−13929(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関の運転状態を検出する運転状態検出手
    段と、 吸気ポートまたは排気ポートを開閉する吸・排気弁と、 機関回転に同期して前記吸・排気弁を開閉駆動する開閉
    駆動手段と、 該開閉駆動手段の作動態様を切り替えて前記吸・排気弁
    のリフト特性を段階的に変更するリフト特性変更手段
    と、 機関の運転状態に応じて吸・排気弁の目標リフト特性を
    設定する目標リフト特性設定手段と、 前記吸・排気弁の実際のリフト特性に関連する状態量を
    検出する実リフト特性検出手段と、 目標リフト特性と実リフト特性とを一致させるように前
    記リフト特性変更手段を制御する第1の制御手段と、機関の各運転領域に対応してあらかじめ設定された、各
    リフト特性ごとの制御マップを有し、前記実リフト特性
    検出手段の出力に基づいて該制御マップの1つを選択す
    ると共に、該選択マップと前記運転状態検出手段の出力
    とに基づいて機関の燃焼に関与する物理量を制御する
    2の制御手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関の
    吸・排気弁リフト制御装置。
  2. 【請求項2】所定の期間が経過しても実リフト特性と目
    標リフト特性とが一致しなかった場合に異常を判定する
    異常判定手段を備え、前記第2の制御手段は、通常は運
    転状態検出手段の出力に基づいて機関の燃焼に関与する
    物理量を制御する一方、異常判定時には、前記実リフト
    特性検出手段の出力と運転状態検出手段の出力とに基づ
    いて機関の燃焼に関与する物理量を制御することを特徴
    とする請求項1記載の内燃機関の吸・排気弁リフト制御
    装置。
  3. 【請求項3】前記機関の燃焼に関与する物理量は、機関
    の点火時期であることを特徴とする請求項1または2
    載の内燃機関の吸・排気弁リフト制御装置。
  4. 【請求項4】前記機関の燃焼に関与する物理量は、機関
    の燃料供給量であることを特徴とする請求項1または2
    記載の内燃機関の吸・排気弁リフト制御装置。
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JPS6013929A (ja) * 1983-07-06 1985-01-24 Mazda Motor Corp 気筒数制御エンジンの故障対策装置

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