JPH07110452B2 - 簡易型微少位置決め機構及び微少位置決め方法 - Google Patents

簡易型微少位置決め機構及び微少位置決め方法

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JPH07110452B2
JPH07110452B2 JP2224867A JP22486790A JPH07110452B2 JP H07110452 B2 JPH07110452 B2 JP H07110452B2 JP 2224867 A JP2224867 A JP 2224867A JP 22486790 A JP22486790 A JP 22486790A JP H07110452 B2 JPH07110452 B2 JP H07110452B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転機器の回転軸にエンコーダディスク等の
回転体を取付ける際に、回転軸に対する回転体の偏心等
をなくすように調整するために用いられる簡易型微少位
置決め機構及び微少位置決め方法に関する。
〔背景技術〕
被測定物の精密測定並びにワークの精密加工を行なう機
器には、種々の回転機器が広範に利用されている。
この種の回転機器の中には、例えば、ロータリーテーブ
ルがあり、このロータリーテーブルの回転検出は、一般
的にはロータリーエンコーダを用いて行なっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、ロータリーエンコーダをロータリーテーブル
に組み込む際に、ロータリーテーブルの回転軸とロータ
リーエンコーダの一部である回転体としてのエンコーダ
ディスクとが僅かに、実質的には数μm偏心してしまう
ことがある。
このような状態でロータリーテーブルを回転させると、
その偏心により、当該ロータリーテーブルの角度割り出
し精度が低下して、被測定物の精密測定並びにワークの
精密加工が困難となる。
そこで、回転体であるエンコーダディスクの回転軸に対
する固着位置の偏心を補正する装置が、種々案出されて
いる。
これらの装置としては、例えば、ロータリーエンコーダ
に微少振動を与えることによって微少位置決めを行なう
ものがある。しかし、このような装置では、バイブレー
タ等の振動手段を有するので、装置が大がかりとなると
ともに、高価となる不都合が生じる。
また、回転体を回転軸に取付けるセットねじを、90度あ
るいは60度等配の方向に設け、これらのセットねじの押
し込み量を変化させて位置決めを行なうものである。し
かし、このような機構では、押し込み量は、セットねじ
のリードと回転角度との積により決まるため、同一の回
転角度に対する押し込み量を小さくして微少な位置調整
をするには、セットねじのリードを小さくすればよい。
しかし、このリードを小さくするには限界があり、必ず
しも十分な微調整、例えば、サブミクロンメータオーダ
での位置決めは困難であった。
本発明の目的は、回転機器の回転軸に取付けられるエン
コーダディスク等の回転体を、簡易に微少位置決めでき
て偏心等を防止できる簡易型微少位置決め機構及び微少
位置決め方法を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の機構は、回転機器の回転軸に固着手段を介して
一体的に固着可能とされる回転体を、回転軸に対して簡
易に半径方向の微少位置決めをする簡易型微少位置決め
機構であって、前記回転軸に着脱可能に取付けられると
ともに前記回転体を支持しこの回転体の回転軸に対する
半径方向位置を微少変化させる位置決め治具と、前記回
転体の回転状態を監視する観測手段とを具備し、前記位
置決め治具は、前記回転軸に着脱可能に取付けられる治
具本体と、この治具本体に進退可能にねじ込まれ前記回
転体の一側面に付勢手段を介して当接されるプランジャ
と、このプランジャの反対位置において回転体の他側面
に当接されるとともに前記治具本体に一体かつ弾性変形
可能に設けられた突出部と、この突出部を前記治具本体
に対して弾性変形させて前記回転体をプランジャの付勢
手段に抗して変位させ得るセットねじとを含み構成され
たことを特徴とする簡易型微少位置決め機構である。
本発明の方法は、回転機器の回転軸に固着手段を介して
一体的に固着可能とされる回転体を、回転軸に対する半
径方向の微少位置決めをするにあたり、前記回転軸に着
脱可能に取付けられるとともに前記回転体を支持しこの
回転体の回転軸に対する半径方向位置を微少変化させる
位置決め治具と、前記回転体の回転状態を監視する観測
手段とを用い、前記位置決め治具は、前記回転軸に着脱
可能に取付けられる治具本体と、この治具本体に進退可
能にねじ込まれ前記回転体の一側面に付勢手段を介して
当接されるプランジャと、このプランジャの反対位置に
おいて回転体の他側面に当接されるとともに前記治具本
体に一体かつ弾性変形可能に設けられた突出部と、この
突出部を前記治具本体に対して弾性変形させて前記回転
体をプランジャの付勢手段に抗して変位させ得るセット
ねじとを具備しており、前記回転体を前記回転軸に固着
手段により仮固定した後、前記位置決め治具の突出部が
前記セットねじにより予備変形された状態で回転体の他
側面に当接されるようにプランジャをねじ込み、このプ
ランジャと突出部とで回転体を所定圧力で挟持して位置
決め治具を回転体に取付け、次いで、位置決め治具を回
転軸に固定した後、回転体を回転軸に仮固定している固
着手段を開放し、次いで、回転軸を回転させ、この回転
に伴う回転体の回転状態を前記観察手段で監視しなが
ら、前記セットねじを進退させて回転体の回転軸に対す
る偏心がなくなるように調整した後、前記固着手段によ
り回転体を回転軸に固定することを特徴とする微少位置
決め方法である。
〔作用〕
本発明に係る簡易型微少位置決め機構においては、回転
体の回転を観測手段で監視しつつ、位置決め治具を調整
する際、位置決め治具は、回転軸に着脱可能に取付けら
れる治具本体と、この治具本体に進退可能にねじ込まれ
回転体の一側面に付勢手段を介して当接されるプランジ
ャと、このプランジャの反対位置において回転体の他側
面に当接されるとともに治具本体に一体かつ弾性変形可
能に設けられた突出部と、この突出部を治具本体に対し
て弾性変形させて回転体をプランジャの付勢手段に抗し
て変位させ得るセットねじとを含み構成されているか
ら、セットねじにより突出部を弾性変形させると、その
突出部の弾性変形により回転体をプランジャの付勢手段
に抗して微少ずつ変位させることができる。特に、突出
部が弾性変形される支点位置からセットねじが作用する
位置までの距離を適宜に設定することにより、突出部の
変形量を極めて微少に調整することができる。
本発明に係る微少位置決め方法においては、回転体を回
転軸に固着手段により仮固定した後、位置決め治具の突
出部がセットねじにより予備変形された状態で回転体の
他側面に当接されるようにプランジャをねじ込み、この
プランジャと突出部とで回転体を所定圧力で挟持して位
置決め治具を回転体に取付け、次いで、位置決め治具を
回転軸に固定した後、回転体を回転軸に仮固定している
固着手段を解放し、次いで、回転軸を回転させ、この回
転に伴う回転体の回転状態を観察手段で監視しながら、
セットねじを進退させて回転体の回転軸に対する偏心が
なくなるように調整した後、固着手段により回転体を回
転軸に固定するようにしたので、回転軸に対する回転体
を簡易に微少位置決めすることができる。
〔実施例〕
次に、本発明に係る簡易型微少位置決め機構及び微少位
置決め方法について好適な実施例を挙げ、添付の図面を
参照しながら詳細に説明する。
第1図、第4図及び第5図において、参照符号10は、本
実施例に係る簡易型微少位置決め機構120が装着された
回転機器としてのロータリーテーブルを示し、このロー
タリーテーブル10は、固定部20と可動部40とを含む。
第1図において、固定部20は、箱体21を備えている。箱
体21の内部は、隔壁22により可動部40が配置される主室
23と副装品が収納される副室24とに画成されており、こ
れらの主室23と副室24との間は、隔壁22に形成された通
気孔25を介して連通されている。
副室24内には、排気用ファン36が配置され、取付孔37を
介して箱体21に支持されている。この排気ファン36の駆
動によって主室23内のエアーが通気孔25及び副室24を介
して吸引され、メッシュ板38から外部に放出されるよう
に構成されている。
箱体21の隔壁22と、肉厚に形成された第1図中左方の壁
体26との間には、リング状の固定部材27が複数本のボル
ト28(図示は1本)により固定されている。この固定部
材27には、可動部40が矢印R方向に回転自在に係合され
ている。
可動部40は、ターンテーブル50を備え、このターンテー
ブル50上には、工作機械等による被加工物、あるいは、
三次元測定機等による被測定物等が取付けられる。
ターンテーブル50は、箱体21の外部に突出されたアウタ
プレート51と、このアウタプレート51の下面にボルト54
により固定されるとともに、アウタプレート51の外径よ
り小径で固定部材27の内径に丁度嵌合される外径とされ
た略有底円筒状の中間部材55と、この中間部材55の下面
にボルト56により固定されるとともに、アウタプレート
51の外径とほぼ等しい外径を有する有孔円盤状のインナ
プレート57とから構成さている。
従って、ターンテーブル50は、中間部材55が小径にされ
たことによって、全体として中間部材55の部分に凹溝を
有する中空の略円盤状に形成され、この凹溝内に丁度固
定部材27が嵌合されている。
ターンテーブル50と固定部材27との嵌合部には、所定間
隔、実質的には数μmのエアーフィルム状の隙間が形成
され、この隙間により、固定部20と可動部40との摩擦を
低減する流体軸受手段としてのエアーベアリング70が構
成されている。
エアーベアリング70には、固定部材27の、円周方向等配
位置に複数箇所設けられた連通孔74(図ては1箇所のみ
示す)を介して図示しない圧縮空気供給源から高圧エア
ーが供給される。
箱体21の主室23内において、ターンテーブル50の内周と
干渉しない位置に、略円筒状のステータ支持部材29が立
設され、箱体21の底面にボルト31で固定されている。ス
テータ支持部材29の下部には複数の通気孔32が貫通して
形成され、この通気孔32を介してステータ支持部材29の
内外のエアーが連通されている。
ステータ支持部材29の上部には、駆動手段としてのダイ
レクトドライブモータ60のステータ61が固定されてい
る。ステータ61の内側には、ステータ61とともにダイレ
クトドライブモータ60を構成するロータ64が配置されて
いる。
ロータ64は、ターンテーブル50のアウタプレート51の中
心部に形成された孔58に上端を嵌合されるとともにフラ
ンジ65Aをボルト連結された回転軸65を備えている。
ここにおいて、ロータ64、ターンテーブル50等により可
動部40が構成されている。
なお、ステータ61側の励磁条件を図示しない制御手段を
介して変化させることにより、ロータ64の回転数(回転
速度)並びに回転方向等を自在に制御できるようになっ
ている。従って、ステータ61とロータ64との相互作用下
により、ダイレクトドライブモータ60の回転軸65、すな
わち、ターンテーブル50が矢印R方向に回動するよう構
成される。
ロータ64の回転軸65の下部小径部65Bには、略円筒状の
保持部材111を介して回転体としてのエンコーダディス
ク112が、固着手段としての固定ねじ114を介して着脱可
能に取付けられている。このエンコーダディスク112
と、エンコーダディスク112に対向して配置されるイン
デックススケール113と、図示しない光学式の目盛検出
ヘッドとによって、ロータリーエンコーダ110が構成さ
れている。このロータリーエンコーダ110により、ロー
タ64ひいてはダイレクトドライブモータ60の回転数が検
知される。
なお、第1図においては、保持部材111に、後に詳述す
る位置決め治具130が取着されているため、インデック
ススケール113及び光学式検出器は、箱体21側に取付け
られておらず、これらは、位置決め治具130を取外した
後、取着される。
ターンテーブル50のインナプレート57の下面には、ステ
ンレス等の金属板からなる円盤としてのダイアフラム80
がボルト81により固定されている。
ダイアフラム80に対向される位置において、固定部20側
である箱体21には、ダイアフラム80を挟み込んで、ター
ンテーブル50の回転を停止させるクランプ手段90が装着
されている。
エンコーダディスク112の一側面には、第2図に示され
るように、微細な目盛からなる検出部115と基準円116と
が設けられている。
ロータリーエンコーダ110の下部近傍には、第3図ない
し第5図にも示されるように、本実施例に係る簡易型微
少位置決め機構120が装着されている。この簡易型微少
位置決め機構120は、ロータリーエンコーダ110に取着さ
れる位置決め治具130と、それぞれ等間隔(好適には120
度)離間する位置において、箱体21等の固定部20に取着
される3つの同一構成の観測手段150とを備えている。
位置決め治具130は、第3図に拡大して示されるよう
に、回転軸65に設けられた突軸65Cを証にして回転軸65
にボルト131で固定される中間板132を含み、この中間板
132には、円周方向等配位置に複数本のスプリングプラ
ンジャ133が軸方向進退可能にねじ込まれている。この
スプリングプランジャ133は、ボール134と、このボール
134を突出方向に付勢する付勢手段としての圧縮コイル
ばね135とを含み、このスプリングプランジャ133のボー
ル134は、樹脂板等からなる押え板136を介して保持部材
111に当接されている。これにより、保持部材111が常時
鉛直上方に付勢されるようになっている。
中間板132には、ねじ137を介して治具本体140が取着さ
れている。この治具本体140には、2本のスプリングプ
ランジャ141(第2図参照)が90度位置に螺合される一
方、これらのスプリングプランジャ141の反対位置にお
いて、治具本体140には略コ字状の2つの切欠部142が画
成されている。これらの各切欠部142内において、治具
本体140に一体に切り残された薄板状の支点部143から、
上下に突出された角柱状の突出部144がそれぞれ設けら
れている。この突出部144の下部には、セットねじ145が
それぞれ切欠部142に当接するように螺合されている。
スプリングプランジャ141は、ボール146と、このボール
146を突出方向に付勢する付勢手段としての圧縮コイル
ばね147とを備え、このコイルばね147の付勢力により、
治具本体140は、突出部144の上部内面144Aとスプリング
プランジャ141とにより、保持部材111を挟持できるよう
になっている。
従って、保持部材111に固定されるエンコーダディスク1
12が回転軸65に対して偏心している時には、この2本の
セットねじ145を調整すれば、治具本体140が矢印X,Y方
向に微少距離(数μm)変位して、エンコーダディスク
112の微少な位置決めができるよう構成される。
各観測手段150は、それぞれ同一構成であり、各々半径
内外方向に変位可能なXYステージ151を含み、このXYス
テージ151上には矢印Z方向に変位するZスライダ152が
装着され、更に、このZスライダ152の先端には芯出し
顕微鏡153が設けられる。各芯出し顕微鏡153は、エンコ
ーダディスク112の検出部115及び基準円116を視認でき
るように配置され、3つの芯出し顕微鏡153でエンコー
ダディスク112の120度の3位置を監視するようになって
いる。
この各芯出し顕微鏡153には、カメラ154が取着され、こ
のカメラ154はケーブル155を介して図示しないモニタ装
置に接続されている。
本実施例に係る回転体の簡易型微少位置決め機構120が
装着されたロータリーテーブル10は、基本的には、以上
のように構成されるものであり、次に、その作用につい
て説明する。
先ず、微少位置決め機構120の取付方法について説明す
る。
初めに、保持部材111を回転軸65における下部小径部65B
の外周に装着してから、固定ねじ114を締め込んで仮固
定する。この際、各固定ねじ114のねじ込み量を調整し
て回転軸65に対する保持部材111、ひいては回転体とし
てのエンコーダディスク112の偏心がある程度の値、例
えば、数十μm程度となるように位置決めする。
次いで、微少位置決め機構120の位置決め治具130を回転
軸65に取り付けるには、次のようにする。
すなわち、保持部材111との間に位置決め治具130の押え
板136を介装した状態で、ボルト131を介して中間板132
を回転軸65に取着するとともに、押え板136とスプリン
グプランジャ133とで保持部材111を鉛直上方向に付勢さ
せる。この際、エンコーダディスク112のサブミクロン
メータオーダ(数/10μm)の微調整を可能とするため
に、固定ねじ114を取り外す。
次に、ねじ137を介して位置決め治具130の治具本体140
を中間板132に取着し、治具本体140のスプリングプラン
ジャ141の部分及び突出部144の上部内面144Aが保持部材
111の外周にかぶるようにする。この際、突出部144に螺
合されたセットねじ145を予めある程度ねじ込んでお
き、突出部144を支点部143を中心として予備変形させて
おく。
次いで、スプリングプランジャ141を締め込んで保持部
材111に治具本体140の突出部144の上部内面144Aを当接
させて、スプリングプランジャ141内の付勢手段である
圧縮コイルばね147の付勢力に抗してスプリングプラン
ジャ141と突出部144とで保持部材111ひいては回転体と
してのエンコーダディスク112を挟持する。
次に、第4図及び第5図に示されるように、3つの観測
手段150を固定部20である箱体21に装着する。この時、
エンコーダディスク112の基準円116の真上に各芯出し顕
微鏡153が位置するようにセットする。具体的には、各X
Yステージ151の半径内外方向に変位させて、各芯出し顕
微鏡153の中心に基準円116がくるようにし、その後、各
Zスライダ152を介してその焦点位置を図示しないモニ
タ装置を視認しながら調整する。
一方、図示しない圧縮空気供給源よりエアーを連通孔74
に供給して、エアーベアリング70を形成するとともに、
ダイレクトドライブモータ60を作動させる。このモータ
60の作動により、回転軸65に取着される保持部材111お
よびこの保持部材111に固定されるエンコーダディスク1
12並びに保持部材111に装着される位置決め治具130が回
転する。
これに伴い、図示しないモニタ装置には、回転する基準
円116が表示される。この時、前記モニタ装置に表示さ
れる基準円116が上下、左右に振れていないときは、前
記エンコーダディスク112が回転軸65に対して偏心して
いないことを示し、一方、基準円116が上下、左右に振
れるときには回転軸65に対してエンコーダディスク112
が偏心していることを示している。
例えば、組み込み公差等の影響で、エンコーダディスク
112の軸心が回転軸65に対して、第3図に示されるよう
に、矢印X方向にΔxだけ偏心した場合には、所定の、
すなわち、第3図図示のセットねじ145をねじ込む。す
ると、切欠部142の幅Tが幅広となるので治具本体140の
突出部144の上部内面144Aが矢印X1方向に押圧される。
このため、保持部材111が矢印X1方向に変位され、これ
に伴いエンコーダディスク112も矢印X1方向に変位され
る。
従って、偏心量Δxが略0となるようにセットねじ145
のねじ込み量を調整すれば、エンコーダディスク112の
サブミクロンメータオーダ(数/10μm)の微少な位置
決めができる。この微少な位置決めは、支点部143から
セットねじ145が螺合される位置までの寸法Lがある程
度大きいことから、セットねじ145のリードが極端に小
さくなくとも、極めて精密、かつ、簡易に行なえる。
一方、エンコーダディスク112が矢印Y方向に偏心して
いる場合には、前述のセットねじ145とは90度異なる位
置のセットねじ145を調整して、前述と同様にその偏心
を補正する。
このようにして、エンコーダディスク112の微少位置決
め作業が終了した時点で、保持部材111に固定ねじ114を
螺合してエンコーダディスク112を正式に回転軸65に固
定する。この後、観測手段150、位置決め治具130、中間
板132等を取り外して、残りの部品、すなわち、インデ
ックススケール113、図示しない目盛検出ヘッド、底蓋
等を装着してこのロータリーテーブル10を仕上げ、出荷
に先立って梱包する。
前述のような本実施例によれば、次のような効果があ
る。
すなわち、微少位置決め機構120として、位置決め治具1
30と、観測手段150とを設けているので、エンコーダデ
ィスク112が偏心している場合には、2本のセットねじ1
45を適宜に調整するだけでそのサブミクロンメータオー
ダの微少位置決めが可能となる。従って、ロータリーエ
ンコーダ110ひいては回転機器としてのロータリーテー
ブル10の角度割り出し精度を向上でき、この結果、被測
定物の精密測定並びにワークの精密加工等を可能とでき
る。しかも、その位置決め方法は、作業を簡略化でき、
かつ、作業時間を短縮することが可能となる効果を奏す
る。
また、微少位置決め機構120は、従来のようにバイブレ
ータ等の振動手段を装着する必要がないので、安価で、
しかも、小型化することが可能となる効果が得られる。
更に、回転軸65に対するエンコーダディスク112の偏心
を調整するためのセットねじ145は、突出部144の変形の
支点部143から寸法Lだけ離れた位置に螺合されている
ため、セットねじ145のリードが極端に小さくなくと
も、極めて微少な位置決めを行える。
また、エンコーダディスク112の基準円116を監視する観
測手段150は、エンコーダディスク112の全体を監視する
大きなものではなく、3箇所を監視する3台から構成さ
れているため、エンコーダディスク112の偏心状況を正
確に監視できる。
更に、各観測手段150は、XYステージ151及びZスライダ
152により、エンコーダディスク112の半径方向及び軸方
向に任意に移動でき、基準円116への位置合せ及び焦点
合せを容易に行える。
以上、本発明について好適な実施例を挙げて説明した
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに
設計の変更が可能なことは勿論である。
例えば、回転機器としては、ロータリーテーブル10に限
らず、単体としてのロータリーエンコーダそのもの、真
円度測定機、その他の機器でもよい。
また、治具本体140の回転軸65への取付けは、中間板132
を介することなく、直接取付けてもよい。この際、中間
板132を用いない場合は、保持部材111の固定ねじ114の
解放は、回転軸65に治具本体140が取付られてから行な
うのは、勿論である。
更に、回転体としては、エンコーダディスク112のみで
なく、保持部材111を含むものであってもよく、従って
エンコーダディスク112としては、エンコーダディスク1
12と一体に肉厚の保持部が設けられているものでもよ
い。要するに、回転体は、回転軸65に微少位置決めをし
て取付けられる回転する部材であればよく、エンコーダ
ディスク状の部材に限らない。
また、回転軸65もダイレクトドライブモータ60の軸であ
る必要はない。
〔発明の効果〕
前述のように本発明によれば、回転軸に対する回転体を
簡易に微少位置決めできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る簡易型微少位置決め機構の一実施
例を取付けたロータリーテーブルの一例を示す全体構成
の拡大縦断面図、第2図は第1図の要部の底面図、第3
図は第1図の要部の拡大断面図、第4図及び第5図はそ
れぞれ前記ロータリーテーブルの一例に観測手段を取付
けた状態を示す断面図及び底面図である。 10……回転機器としてのロータリーテーブル、65……回
転軸、110……ロータリーエンコーダ、112……回転体と
してのエンコーダディスク、114……固着手段としての
固定ねじ、120……簡易型微少位置決め機構、130……位
置決め治具、140……治具本体、141……スプリングプラ
ンジャ、144……突出部、144A……上部内面、145……セ
ットねじ、147……付勢手段としての圧縮コイルばね、1
50……観測手段、153……芯出し顕微鏡。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転機器の回転軸に固着手段を介して一体
    的に固着可能とされる回転体を、回転軸に対して簡易に
    半径方向の微少位置決めをする簡易型微少位置決め機構
    であって、 前記回転軸に着脱可能に取付けられるとともに前記回転
    体を支持しこの回転体の回転軸に対する半径方向位置を
    微少変位させる位置決め治具と、前記回転体の回転状態
    を監視する観測手段とを具備し、 前記位置決め治具は、前記回転軸に着脱可能に取付けら
    れる治具本体と、この治具本体に進退可能にねじ込まれ
    前記回転体の一側面に付勢手段を介して当接されるプラ
    ンジャと、このプランジャの反対位置において回転体の
    他側面に当接されるとともに前記治具本体に一体かつ弾
    性変形可能に設けられた突出部と、この突出部を前記治
    具本体に対して弾性変形させて前記回転体をプランジャ
    の付勢手段に抗して変位させ得るセットねじとを含み構
    成されたことを特徴とする簡易型微少位置決め機構。
  2. 【請求項2】回転機器の回転軸に固着手段を介して一体
    的に固着可能とされる回転体を、回転軸に対する半径方
    向の微少位置決めをするにあたり、 前記回転軸に着脱可能に取付けられるとともに前記回転
    体を支持しこの回転体の回転軸に対する半径方向位置を
    微少変位させる位置決め治具と、前記回転体の回転状態
    を監視する観測手段とを用い、 前記位置決め治具は、前記回転軸に着脱可能に取付けら
    れる治具本体と、この治具本体に進退可能にねじ込まれ
    前記回転体の一側面に付勢手段を介して当接されるプラ
    ンジャと、このプランジャの反対位置において回転体の
    他側面に当接されるとともに前記治具本体に一体かつ弾
    性変形可能に設けられた突出部と、この突出部を前記治
    具本体に対して弾性変形させて前記回転体をプランジャ
    の付勢手段に抗して変位させ得るセットねじとを具備し
    ており、 前記回転体を前記回転軸に固着手段により仮固定した
    後、前記位置決め治具の突出部が前記セットねじにより
    予備変形された状態で回転体の他側面に当接されるよう
    にプランジャをねじ込み、このプランジャと突出部とで
    回転体を所定圧力で挟持して位置決め治具を回転体に取
    付け、次いで、位置決め治具を回転軸に固定した後、回
    転体を回転軸に仮固定している固着手段を解放し、次い
    で、回転軸を回転させ、この回転に伴う回転体の回転状
    態を前記観察手段で監視しながら、前記セットねじを進
    退させて回転体の回転軸に対する偏心がなくなるように
    調整した後、前記固着手段により回転体を回転軸に固定
    することを特徴とする微少位置決め方法。
JP2224867A 1990-08-27 1990-08-27 簡易型微少位置決め機構及び微少位置決め方法 Expired - Lifetime JPH07110452B2 (ja)

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GB9118328A GB2248893B (en) 1990-08-27 1991-08-27 Rotating device
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