JPH07109650A - 水 引 - Google Patents

水 引

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JPH07109650A
JPH07109650A JP27766493A JP27766493A JPH07109650A JP H07109650 A JPH07109650 A JP H07109650A JP 27766493 A JP27766493 A JP 27766493A JP 27766493 A JP27766493 A JP 27766493A JP H07109650 A JPH07109650 A JP H07109650A
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JP
Japan
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film
paper
noble metal
adhesive
vapor deposition
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Pending
Application number
JP27766493A
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English (en)
Inventor
Kozo Oike
耕三 尾池
Teruo Ogurisu
照夫 小栗栖
Masashige Seguchi
正成 瀬口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oike and Co Ltd
Original Assignee
Oike and Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oike and Co Ltd filed Critical Oike and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 紙撚芯に、ベースフイルムの裏面に貴金属
(銀、金およびこれらを主成分とする合金)蒸着層、接
着剤層、紙または不織布を順次形成した複合貴金属蒸着
フイルムの細長片を巻付け、接着剤で一体化した構成。 【効果】 貴金属に固有の上品で見た目に明るく高級感
に富んだ、しかも空気中の湿気、酸素、硫化物ガスなど
の影響を受けず、変色したり光沢を失うことがなく、細
工加工性、形保持性などに優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水引に関し、さらに詳し
くは、紙撚芯に、要すればベースフイルムの表面には着
色樹脂塗膜、ベースフイルムの裏面には貴金属(銀、金
およびこれらを主成分とする合金)蒸着層、接着剤層、
紙または不織布を順次形成した複合貴金属蒸着フイルム
の細長片を巻付け、接着剤で一体化した、貴金属に固有
の上品で見た目に明るく高級感に富んだ水引に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、紙撚芯に、アルミニウムを蒸
着したプラスチックフイルムを細長片(巻付け糸といわ
れている)に裁断したものを巻付け、接着剤で一体化せ
しめた水引が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の水引においては、金属蒸着層にアルミニウムを用
いているため、安価ではあるが、アルミニウムでは貴金
属(銀、金およびこれらを主成分とする合金)に見られ
るような、貴金属に固有の上品で見た目に明るく高級感
に富んだものはえられていない。その上、アルミニウム
が両性金属であるうえアルミニウム蒸着層は極めて薄膜
であるために、空気中の湿気、酸素などの影響を受け易
く、変色したり光沢を失うことがしばしば発生するの
で、実用上の課題を抱えていた。
【0004】したがって、本発明の目的は、従来の金属
蒸着層にアルミニウムを用いた場合に抱えていた課題を
解決し、貴金属に見られるような、上品で見た目に明る
く高級感に富んだ、しかも空気中の湿気、酸素などの影
響を受けず、変色したり光沢を失うということが発生し
ない水引を提供できるように、前述の課題を解決しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の水引は、従来の
アルミニウム蒸着層の有していた前記課題を解決するた
めに鋭意研究を重ねた結果、貴金属(銀、金およびこれ
らを主成分とする合金)蒸着層を採用することにより、
前記課題を解決し、貴金属に固有の上品で見た目に明る
く高級感に富んだ、しかも空気中の湿気、酸素などの影
響を受けず、変色や光沢を失うことが発生しない水引を
提供することを可能とした。
【0006】
【作用】本発明の水引に採用する紙撚芯に用いる紙はと
くに制限されず、たとえばクラフト紙、ロール紙、イン
デイアンぺーパー、和紙などがあげられる。用いる紙は
通常坪量20〜100g/m2 のものが好ましい。坪量
が20g/m2 未満ではえられる水引の腰が弱くなり、
一方100g/m2 を超えると厚すぎて撚りにくく、か
つ均一な太さの紙撚芯がえられがたい。かかる紙を通常
5〜50mm幅に裁断し、このものを1〜数枚撚ること
によって紙撚芯がえられる。紙の幅が5mm未満ではえ
られる紙撚芯の強度が弱く、しかも撚りあがりが悪くえ
られる紙撚芯の表面の凹凸むらがひどくなる。一方幅が
50mmを超えるとえられる紙撚芯が太くなりすぎ水引
用の芯として用いずらくなり、特別な場合を除き細工加
工も困難となる。
【0007】本発明の水引に採用するベースフイルムに
用いるフイルムの種類はとくに制限されず、たとえばポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル、ポリアミド、ポリアリレート、ポリカーボネー
ト、ビニロン、トリアセテート、セロハンなどのプラス
チックフイルムや人造フイルム(以下まとめて、フイル
ムという)があげられるが、蒸着の容易な点および強靭
な点からポリエチレンテレフタレートフイルムがとくに
好ましい。またフイルムは無延伸フィルム、一軸延伸フ
イルム、二軸延伸フイルムのいずれもが使用できるが、
一般に延伸フィルムが取り扱い性および機械加工適性の
点から好ましい。フイルムの厚さとしては4〜25μm
のものが好ましい。厚さが4μm未満では皺になり易く
品位のある金属蒸着光沢がえられず、しかも強度が小さ
すぎるためにえられる細長片を紙撚芯に巻付ける作業が
困難となる。一方厚さが25μmを超えると厚すぎかつ
強度が大きすぎるためえられる細長片を紙撚芯に添わせ
て巻付けることが困難となり、水引の表面が粗雑とな
り、品位の高いものがえられがたい。
【0008】本発明の水引に採用する貴金属蒸着層とし
ては真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテイ
ング法などの通常の薄膜形成法によって形成されたもの
がいずれも用いられる。蒸着物質としては、たとえば
銀、金などの貴金属の単体金属、それら相互の合金、そ
れらを主成分とする合金などが用いられる。貴金属蒸着
層の厚さとしては通常30〜100nmが好ましい。厚
さが通常30nm未満では反射率が低く貴金属に固有の
上品で見た目に明るく高級感に富んだ金属光沢がえられ
ない。一方厚さが100nmを超える場合はフイルムに
よっては蒸着加工時に収縮や変形を生じるものもあり、
品質のすぐれた蒸着フイルムがえられがたく、また10
0nmよりも厚くしても金属光沢は100nmのものと
それほどかわらないから省資源的見地およびコスト的見
地からも好ましくない。なお貴金属蒸着層とフイルムの
密着性が悪い場合にはフイルムをあらかじめコロナ放電
処理、プラズマ処理を施したり、アンダーコート層を設
けておき、その上に貴金属蒸着層を設けるようにすれば
よい。
【0009】本発明の水引に採用する接着剤層はとくに
制限されず、たとえば接着剤層を形成するための接着剤
としては、前記貴金属蒸着層および紙または不織布にた
いして密着性に優れているものであればよい。かかる接
着剤としてはアクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニル
系、ポリエチレン系、スチレン−ブタジエン系などのエ
マルジョン型接着剤の単独またはブレンド物、エチレン
−酢酸ビニル系、塩素化ポリプロピレン系、塩化ビニル
−酢酸ビニル系、アクリル系、アクリル−塩化ビニル−
酢酸ビニル系などの溶剤型接着剤の単独またはブレンド
物をあげることができる。
【0010】接着剤層の形成は前記エマルジョン型接着
剤あるいは前記溶剤型接着剤の溶液などをロールコーテ
ィング法、グラビアコーティング法、リバースコーティ
ング法、スプレイコーティング法などの通常のコーティ
ングにより貴金属蒸着層、紙または不織布のいずれか一
方あるいは両方に塗布し、乾燥することによって行われ
る。接着剤層の厚さは通常0.5〜3μmの範囲、より
好ましくは0.8〜2μmの範囲から選ばれる。溶剤型
接着剤の厚さが0.5μm未満では充分な密着性が得ら
れず好ましくない。一方3μmを越えても密着性は3μ
mのものとそれほどかわらないから省資源的見地および
コスト的見地からも好ましくない。
【0011】なお、前記接着剤には防錆剤を混合分散し
ておくことができる。とくに貴金属蒸着層を銀または銀
合金で構成する場合には貴金属蒸着層の銀または銀合金
が硫化、酸化などによる光沢の低下や黄変などを防止で
きる効果があり、好ましい。防錆剤に制限はないが、た
とえば銀または銀合金からなる貴金属蒸着層の場合には
ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ベンゾト
リアゾールやアルキルイミダゾールおよびその誘導体な
どが好ましく用いられる。
【0012】防錆剤を前記接着剤の場合のように接着剤
に混合分散しておくかわりに、接着剤層を形成する前に
貴金属蒸着層面上に防錆剤を混合分散した樹脂からなる
防錆性樹脂塗膜を形成しておいても同様の効果がある。
たとえばアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル−
スチレン共重合体、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチ
ラール、ポリカーボネート、ニトロセルロース、セルロ
ースアセテート、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミ
ン系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ア
ルキッド系樹脂、ロジン変性マレイン酸系樹脂などの単
独またはブレンド物などに前記防錆剤を混合分散したも
の有機溶剤溶液、水溶液などをロールコーティング法、
グラビアコーティング法、リバースコーティング法、ス
プレイコーティング法などの通常のコーティングにより
貴金属蒸着層に塗布し、乾燥することによって行われ
る。防錆性樹脂塗膜の厚さはとくに制限はないが通常
0.5〜3μmの範囲の範囲から選ばれる。防錆性樹脂
塗膜の厚さが0.5μm未満では充分な量の防錆剤を混
合分散することがむつかしく好ましくない。一方3μm
を越えると厚すぎかつ強度が大きすぎるためえられる細
長片を紙撚芯に添わせて巻付けることが困難となり、水
引の表面が粗雑となり、品位の高いものがえられがたい
ので好ましくない。
【0013】本発明の水引に採用する紙または不織布は
とくに制限されず、紙または不織布の坪量または目付け
(以下、坪量という)としては5〜200g/m2 程度
のものが好ましい。厚さが5g/m2 未満では皺がより
やすく貴金属蒸着フイルムとの貼り合せが困難となる。
一方坪量が200g/m2 を超えると厚すぎかつ強度が
大きすぎるために細工加工の際に水引を指先でしごいて
作業しにくく細工加工用に適さない。
【0014】本発明の水引に採用する着色樹脂塗膜は貴
金属蒸着層に固有の金属光沢に限定さない種々の色彩の
金属光沢を必要とする場合に有用である。着色樹脂塗膜
はとくに制限されず、通常の着色樹脂の塗布膜である。
着色樹脂塗膜を形成する樹脂としては、たとえば塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ニトロセルロース、アクリ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの熱可塑性樹脂、エポ
キシ系樹脂、アミノ系樹脂、アルキッド系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂などの熱硬化性樹
脂、カゼイン、ニカワ、トラガントゴム、アラビアゴ
ム、ロジンなどの天然樹脂、これらの単独またはブレン
ド物をあげることができる。本発明の水引に採用する着
色樹脂塗膜を着色するための着色料はとくに制限され
ず、通常の樹脂着色に使用されている染料類のほか、蛍
光性蓄光性の染顔料、シアニン系、キナクリドン系、ア
ゾレーキ系、ポリアゾ系などの透明性有機顔料類が用い
られる(とくに顔料の使用の方が耐候性の点で好まし
い)。さるらにまた、酸化チタン、炭酸マグネシウムな
どの艶消剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤なども適宜添加
してもさしつかえない。着色樹脂塗膜の厚さはとくに制
限はないが通常0.5〜3μmの範囲の範囲から選ばれ
る。着色樹脂塗膜の厚さが0.5μm未満では充分な量
の着色料を混合分散することがむつかしく好ましくな
い。一方3μmを越えると厚すぎかつ強度が大きすぎる
ためえられる細長片を紙撚芯に添わせて巻付けることが
困難となり、水引の表面が粗雑となり、品位の高いもの
がえられがたいので好ましくない。
【0015】前記段落番号0007〜段落番号001
3、または段落番号0007〜段落番号0014でえら
てた複合貴金属蒸着フイルムはマイクロスリッターで所
望の幅(通常は0.5〜3mm幅)に裁断して細長片
(巻付け糸)をえる。
【0016】前記段落番号0006でえられた紙撚芯に
接着剤(前記段落番号0009の接着剤層を形成するた
めの接着剤と同じものであっても異なったものであって
もよい)を塗布し、その上に前記段落番号0015でえ
られた細長片(巻付け糸)を密着巻付ける。その際接着
剤の塗布量は5〜15g/m2 (固形分として)の範囲
が好ましい。塗布量が5g/m2 未満では紙撚芯の表面
の凹に吸い込まれ充分な密着力がえられず鶴亀や松竹梅
などの細工加工中の指先でのしごきなどで、紙撚芯と細
長片が分離するなどして好ましくない。一方15g/m
2 を超えると接着剤がはみ出してブロッキングを生じや
すくなり、また硬くなりすぎて細工加工性が悪くなる。
細長片(巻付け糸)を巻付けたのち常温乾燥または加熱
乾燥硬化して、目的の水引をえる。
【0017】かくしてえられた水引は、貴金属(銀、金
およびこれらを主成分とする合金)蒸着層を採用するこ
とにより、前記従来の水引が抱えていたすべての課題を
解決し、貴金属に固有の上品で見た目に明るく高級感に
富み、しかも空気中の湿気、酸素などの影響を受けず、
変色や光沢を失うことがなく、細工加工性、形保持性に
優れ、寿命を飛躍的に向上させたものとなった。
【0018】以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明
する。
【0019】
【実施例】
実施例1 厚さ18μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの
裏面に5×10-5Torrの真空下で金を80nmの厚
さに真空蒸着した金蒸着フイルムの金蒸着層側にウレタ
ン系接着剤(ウレタン系接着剤50部(重量部、以下同
様)、イソシアネート5部)、トルエン15部、メチル
エチルケトン15部、酢酸ブチル15部からなるものを
塗布、乾燥して厚さ2μmの接着剤層を形成した上に坪
量約20g/m2 和紙を重ね合せて熱圧着して複合金蒸
着フイルムをえた。えられた複合金蒸着フイルムをマイ
クロスリッターで2.6mm幅に裁断して細長片をえ
た。
【0020】一方坪量80g/m2 のクラフト紙を8m
m幅に裁断し、この裁断片1枚を撚って紙撚芯をえた。
【0021】この紙撚芯にポリビニルアルコールの10
%水溶液225部、酢酸ビニル−アクリル酸メチル共重
合体(6:4重量比)の水性エマルジョン(固形分40
%)50部および尿素−ホルムアルデヒド樹脂初期縮合
物(固形分40%)10部を混合した接着剤を13g/
2 (固形分として)の塗布量で塗布しながら、前記細
長片を和紙側を内側にしてすき間なく巻付けた。
【0022】かくして金色の水引がえられた。このもの
は表面が平滑で、貴金属に固有の上品で見た目に明るく
高級感に富んだ金色を呈し、かつ腰があり、細工加工
性、形保持性および耐候性も優れたものであった。
【0023】実施例2 厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの裏
面に5×10-5Torrの真空下で銀を35nmの厚さ
に真空蒸着した銀蒸着フイルムの銀蒸着層側に実施例1
と同様に厚さ1μmのウレタン系接着剤層を介して坪量
約100g/m2 の和紙を重ね合せて熱圧着して複合銀
蒸着フイルムをえた。えられた複合銀蒸着フイルムをマ
イクロスリッターで1mm幅に裁断して細長片をえた。
【0024】一方坪量30g/m2 の和紙を15mm幅
に裁断し、この裁断片2枚を撚って紙撚芯をえた。
【0025】この紙撚芯に実施例1に用いたのと同様の
接着剤を6g/m2 (固形分として)の塗布量で塗布し
ながら、前記細長片を和紙側を内側にしてすき間なく巻
付けた。
【0026】かくして銀色の水引がえられた。このもの
は表面が平滑で、貴金属に固有の上品で見た目に明るく
高級感に富んだ銀色を呈し、かつ腰があり、細工加工
性、形保持性および耐候性も優れたものであった。
【0027】実施例3 厚さ9μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの裏
面に5×10-5Torrの真空下で銀を40nmの厚さ
に真空蒸着した銀蒸着フイルムの銀蒸着層側に実施例1
と同様に厚さ1.5μmのウレタン系接着剤層を介して
坪量80g/m2 の不織布を重ね合せて熱圧着して複合
銀蒸着フイルムをえた。さらにこの複合銀蒸着フイルム
の表面にpH(水素イオン指数)を12〜13に調整し
た温水200部にカゼイン16部、オレンジ色染料1部
を溶解し適宜アルコール類を消泡剤および粘度調整剤と
して配合した塗料を塗布、乾燥して厚さ1μmの着色樹
脂塗膜を形成した後、フォルマリン処理をして着色樹脂
塗膜を水不溶化して金色の複合銀蒸着フイルムをえた。
えられた複合銀蒸着フイルムをマイクロスリッターで2
mm幅に裁断して細長片をえた。
【0028】一方坪量30g/m2 の和紙を45mm幅
に裁断し、この裁断片1枚を撚って紙撚芯をえた。
【0029】この紙撚芯に実施例1に用いたのと同様の
接着剤を8g/m2 (固形分として)の塗布量で塗布し
ながら、前記細長片を不織布側を内側にしてすき間なく
巻付けた。
【0030】かくして金色の水引がえられた。このもの
は表面が平滑で、貴金属に固有の上品で見た目に明るく
高級感に富み、しかも銀蒸着層を用いているにもかかわ
らず、本金のような気品のある金色を呈し、かつ腰があ
り、細工加工性、形保持性および耐候性も優れたもので
あった。
【0031】実施例4 厚さ9μmのポリアミドフイルムの裏面に5×10-5
orrの真空下で銀を40nmの厚さに真空蒸着した銀
蒸着フイルムの銀蒸着層側にポリアミド樹脂30部、ニ
トロセルロース10部およびベンゾトリアゾール系防錆
剤3部を酢酸エチル10部、トルエン50部およびイソ
プロピルアルコール40部からなる混合溶剤に溶解した
塗料を塗布、乾燥して厚さ1μmの防錆性樹脂塗膜を形
成した。ついで実施例1と同様に厚さ1.5μmのウレ
タン系接着剤層を介して坪量約40g/m2 の不織布を
重ね合せて熱圧着して複合銀蒸着フイルムをえた。さら
にこの複合銀蒸着フイルムの表面に実施例3と同様にし
て厚さ1μmの着色樹脂塗膜を形成した後、フォルマリ
ン処理をして着色樹脂塗膜を水不溶化して金色の複合銀
蒸着フイルムをえた。えられた複合銀蒸着フイルムをマ
イクロスリッターで2mm幅に裁断して細長片をえた。
【0032】一方坪量65g/m2 のクラフト紙を15
mm幅に裁断し、この裁断片1枚を撚って紙撚芯をえ
た。
【0033】この紙撚芯に実施例1に用いたのと同様の
接着剤を8g/m2 (固形分として)の塗布量で塗布し
ながら、前記細長片を不織布側を内側にしてすき間なく
巻付けた。
【0034】かくして金色の水引がえられた。このもの
は表面が平滑で、貴金属に固有の上品で見た目に明るく
高級感に富み、しかも銀蒸着層を用いているにもかかわ
らず、本金のような気品のある金色を呈し、かつ腰があ
り、細工加工性、形保持性および耐候性も優れたもので
あった。さらに防錆性樹脂塗膜を形成したので硫化水素
試験後も銀蒸着層に全く変化は認められなかった。
【0035】実施例5 厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの
裏面に5×10-5Torrの真空下で銀を35nmの厚
さに真空蒸着した銀蒸着フイルムの銀蒸着層側にウレタ
ン系接着剤(ウレタン系接着剤50部、イソシアネート
5部)、ベンゾトリアゾール系防錆剤4部をトルエン1
5部、メチルエチルケトン15部、酢酸ブチル15部か
らなるものを塗布、乾燥して厚さ1.5μmの接着剤層
を形成した上に坪量約50g/m2 の不織布を重ね合せ
て熱圧着して複合銀蒸着フイルムをえた。えられた複合
銀蒸着フイルムをマイクロスリッターで2mm幅に裁断
して細長片をえた。
【0036】一方坪量65g/m2 のクラフト紙を15
mm幅に裁断し、この裁断片1枚を撚って紙撚芯をえ
た。
【0037】この紙撚芯に実施例1に用いたのと同様の
接着剤を8g/m2 (固形分として)の塗布量で塗布し
ながら、前記細長片を不織布側を内側にしてすき間なく
巻付けた。
【0038】かくして銀色の水引がえられた。このもの
は表面が平滑で、貴金属に固有の上品で見た目に明るく
高級感に富んだ銀色を呈し、かつ腰があり、細工加工
性、形保持性および耐候性も優れたものであった。さら
に接着剤層に防錆剤を配合したので硫化水素試験後も銀
蒸着層に全く変化は認められなかった。
【0039】比較例1 厚さ18μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの
裏面に5×10-5Torrの真空下でアルミニウムを8
0nmの厚さに真空蒸着したアルミニウム蒸着フイルム
のアルミニウム蒸着層を形成してアルミニウム蒸着フイ
ルムをえた。えられたアルミニウム蒸着フイルムをマイ
クロスリッターで2.6mm幅に裁断して細長片をえ
た。
【0040】一方坪量80g/m2 のクラフト紙を8m
m幅に裁断し、この裁断片1枚を撚って実施例1と同じ
紙撚芯をえた。
【0041】この紙撚芯にポリビニルアルコールの10
%水溶液225部、酢酸ビニル−アクリル酸メチル共重
合体(6:4重量比)の水性エマルジョン(固形分40
%)50部および尿素−ホルムアルデヒド樹脂初期縮合
物(固形分40%)10部を混合した接着剤を13g/
2 (固形分として)の塗布量で塗布しながら、前記細
長片をアルミニウム蒸着層側を内側にしてすき間なく巻
付けた。
【0042】かくして銀色の水引がえられた。このもの
は表面が平滑で、一見銀色を呈してはいたが貴金属とく
に本銀に固有の上品で見た目に明るく高級感に富んだ銀
色とはいい難く、品位が低く、見た目だけでなく腰が弱
く、細工加工性、形保持性および耐候性に劣るものであ
った。
【0043】実施例および比較例でえられた水引につい
て、促進硫化水素試験前後の外観評価をおこなった。
【0044】<評価用試料>実施例および比較例でえら
れた水引のそれぞれを用いて水引金封によく使われる蝶
結びを作ったものについて、促進硫化水素試験を行い、
試験前と試験後について評価した。
【0045】<促進硫化水素試験法>促進硫化水素試験
法はそれぞれの試料を温度95℃、RH95%、硫化水
素濃度0.5%の雰囲気中で80時間放置することによ
って行った。
【0046】<外観評価法>外観評価はサンプル水引の
表面における滑らかさ、光沢、変色、細工加工性および
形保持性を観察することによって行った。外観評価の判
定はつぎの5段階評価によって行った。
【0047】滑らかさの評価値 5 平滑性極めて良好 4 平滑性良好 3 平滑性やや良好 2 平滑性やや不良 1 平滑性不良
【0048】光沢の評価値 5 光沢極めて良好 4 光沢良好 3 光沢やや良好 2 光沢やや不良 1 光沢不良
【0049】変色の評価値 5 変色全く認められず 4 変色ほとんど認められず 3 変色若干認められる 2 変色ほぼ全面に認められる 1 変色全面に認められる
【0050】細工加工性の評価値 5 細工加工が極めて良好 4 細工加工が良好 3 細工加工がやや良好 2 細工加工がやや不良 1 細工加工が不良
【0051】形保持性の評価値 5 形保持性が極めて良好 4 形保持性が良好 3 形保持性がやや良好 2 形保持性がやや不良 1 形保持性が不良
【0052】
【表1】
【0053】表1から、比較例のものに比べて実施例1
〜5の貴金属蒸着したものは、滑らかさ、気品のある光
沢、耐変色性、細工加工性、形保持性などのすべてにお
いて優れていることがわかる。
【0054】
【発明の効果】本発明の水引は、ベースフイルムの裏面
に形成した貴金属蒸着層およびその上に接着剤層を介し
て紙または不織布を形成されているので貴金属に固有の
上品で見た目に明るく高級感に富んだ、しかも空気中の
湿気、酸素、硫化物ガスなどの影響を受けず、変色した
り光沢を失うことがなく、細工加工性、形保持性などに
優れている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙撚芯に、ベースフイルムの裏面に貴金
    属(銀、金およびこれらを主成分とする合金)蒸着層、
    接着剤層、紙または不織布を順次形成した複合貴金属蒸
    着フイルムの細長片を巻付け、接着剤で一体化した構成
    の水引。
  2. 【請求項2】 ベースフイルムの表面に着色樹脂塗膜が
    形成されている請求項1記載の水引。
  3. 【請求項3】 貴金属蒸着層と接着剤層との間に防錆性
    樹脂塗膜が設けられている請求項1または請求項2記載
    の水引。
  4. 【請求項4】 接着剤層に防錆剤が含有されている請求
    項1、請求項2または請求項3記載の水引。
JP27766493A 1993-10-08 1993-10-08 水 引 Pending JPH07109650A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007211253A (ja) * 2007-05-07 2007-08-23 Sony Chemical & Information Device Corp 光学的記録媒体用の光重合性樹脂組成物及び光学的記録媒体

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