JPH0710919A - 微粒子塩化ビニル樹脂の製造方法 - Google Patents

微粒子塩化ビニル樹脂の製造方法

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JPH0710919A
JPH0710919A JP15380893A JP15380893A JPH0710919A JP H0710919 A JPH0710919 A JP H0710919A JP 15380893 A JP15380893 A JP 15380893A JP 15380893 A JP15380893 A JP 15380893A JP H0710919 A JPH0710919 A JP H0710919A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
weight
parts
resin
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Pending
Application number
JP15380893A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ishimatsu
博史 石松
Mamoru Hino
守 日野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塩化ビニルモノマー100重量部に対して炭
素数8〜22の高級脂肪酸を0.5〜5重量部添加して
水懸濁重合して得られた樹脂を、樹脂温度が105〜
130℃、剪断応力(τ)が0.2×108 〜0.4
×108 dyne/cm2 、混練時間(t)が0.2
分以上20分未満、の〜の条件下で機械的に剪断破
壊を行うことを特徴とする微粒子塩化ビニル樹脂の製造
方法。 【効果】 本発明によれば、0.2×108 〜0.4×
108 dyne/cm2の範囲という比較的小さな剪断
応力であっても、平均粒径が0.1〜2.0μmの塩化
ビニル樹脂の微粒子を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微粒子塩化ビニル樹脂
の製造方法に関する。
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は、通常は水懸濁法と呼
ばれる重合法で製造されている。この方法で製造された
塩化ビニル樹脂は、通常は平均粒径が100〜200μ
mのグレイン粒子であり、しかもこのグレイン粒子は、
通常は重合時に使用されるポリビニルアルコール又はセ
ルロースからなる分散剤を主成分とするスキン層で覆わ
れている。
【0002】このような構造を有する塩化ビニル樹脂
は、通常添加されている安定剤、滑剤、充填剤等が充
分に混練されない、可塑剤の吸収性が悪い、ゲル化
特性が悪く塩化ビニル樹脂の特性が充分に発揮されな
い、の〜等の欠点をを有していた。
【0003】このような欠点を解決するため、スキン層
のない、かつ平均粒径が0.1〜2μmである微粒子状
の塩化ビニル樹脂を製造する方法の研究が試みられてい
た。
【0004】樹脂を機械的に粉砕し、微粒子を得る方法
としては、例えば、冷凍粉砕法が広く使用されている
(「便覧 ゴム・プラスチックス加工機械」ラバーダイ
ジェスト社、1976年)。液体窒素等の冷媒を用い低
温下で粉砕を行うことにより粒子の揃った粉末を得る方
法である。しかしながら、この方法を塩化ビニル樹脂に
適用しようとすると、目的とする微粒子を製造すること
ができなかった。
【0005】また重合時に分散剤の代わりに乳化剤を用
いる乳化重合法によれば、塩化ビニル樹脂の微粒子を製
造することができる。しかしながら、この方法によって
製造した塩化ビニル樹脂は、一般的にコストが高く、し
かも不純物が多いため、熱安定性に劣り加工性も悪く、
また加工後の諸物性も悪いといった多くの欠点を持って
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑み、
乳化重合によらずに粒子径が0.1〜2μmの微粒子塩
化ビニル樹脂を製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、塩化ビ
ニルモノマー100重量部に対して炭素数8〜22の高
級脂肪酸を0.5〜5重量部添加して水懸濁重合して得
られた樹脂を、樹脂温度が105〜130℃、剪断
応力(τ)が0.2×108 〜0.4×108dyne
/cm2 、混練時間(t)が0.2分以上20分未
満、の〜の条件下で機械的に剪断破壊を行うことに
より平均粒径が0.1〜2.0μmの微粒子塩化ビニル
樹脂を製造することにある。
【0008】本発明においては、塩化ビニル樹脂の水懸
濁重合時に、炭素数8〜22の高級脂肪酸を、塩化ビニ
ル樹脂モノマー100重量部に対して0.5〜5重量部
添加する。
【0009】炭素数が8未満の場合には、剪断破壊が困
難となり、微粒子の塩化ビニル樹脂を得ることができな
い。また23以上では重合系が不安定となり、塩化ビニ
ル樹脂が粗粒子となり易く、不適当である。より好まし
い炭素数は16〜19の範囲である。
【0010】このような高級脂肪酸の添加量は、0.5
重量部未満の場合には、剪断破壊が困難となり、微粒子
の塩化ビニル樹脂を得ることができない。また5重量部
を超えると重合系が不安定となり、塩化ビニル樹脂が粗
粒子となり易く、不適当である。より好ましい添加量は
2〜3重量部の範囲である。
【0011】本発明において使用される高級脂肪酸とし
ては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂
肪族飽和カルボン酸、マレイン酸、オレイン酸等の脂肪
族不飽和カルボン酸等を挙げることができる。特に好ま
しい高級脂肪酸は、ステアリン酸及びパルミチン酸であ
る。
【0012】本発明において使用される懸濁重合として
は、通常行われている重合方式を広く採用することがで
きる。これらに使用される懸濁分散剤としては、例え
ば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロ
シキメチルセルロース、酢酸ビニルと無水マレイン酸と
の共重合体、ゼラチン、デンプン等の従来知られている
懸濁分散剤を用いることができる。
【0013】また、重合触媒としては、例えば、ベンゾ
イルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイ
ソプロピルパーオキシカーボネイト、ジ−2−エチルヘ
キシルパーオキシジカーボネート等の有機過酸化物、
α,α’−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ化合物等を挙げることが
できる。また、その他の重合条件としては、通常の公知
の条件を適宜採用することができる。なお、塩化ビニル
モノマーは、酢酸ビニル、エチレン等の共重合可能なモ
ノマーが共重合されてもよい。
【0014】本発明においては、上記のようにして得ら
れた塩化ビニル樹脂を、機械剪断破壊を行うが、樹脂温
度が130℃を超えると、グレイン粒子自体が熱によっ
て柔らかくなり、剪断がかかりにくく、従ってスキンも
破れず、微粒子を得ることができない。また、樹脂温度
が105℃より低いと、剪断による摩擦熱により130
℃以上になって発熱して融着するため、微粒子を得るこ
とができない。従って、樹脂温度は105〜130℃に
限定される。
【0015】剪断は、塩化ビニル樹脂を異なる速度差を
有するスリット間を通過させることにより与えられる。
剪断を与える方法としては、特に限定されないが、例え
ば、通常よく用いられるミキサー混練法、ロール混練
法、スクリュー混練法等を挙げることができる。
【0016】本明細書において剪断応力(τで表す)と
は、塩化ビニル樹脂に剪断を与えるスリット両面の速度
差をV(cm2 /sec)、両面の距離をh(cm)、
その時の樹脂の粘性係数η(poise)とすると、
〔τ=V×η/h〕で表される。
【0017】剪断応力が0.2×108 dyne/cm
2 より小さい場合には、塩化ビニル樹脂のグレイン粒子
を粉砕するのに充分な剪断をすることができず、微粒子
を得ることができない。本発明においては、剪断応力は
0.2×108 〜0.4×108 dyne/cm2 の範
囲に限定される。
【0018】本発明においては、混練時間(t)は、与
える剪断応力の大きさに応じて適宜変化させることがで
きるが、0.2分以上20分未満の範囲に限定される。
0.4〜12分以下が更に好ましい。本発明において
は、塩化ビニル樹脂の熱劣化等を抑制するために、熱安
定剤、加工助剤、充填剤、着色剤等の、一般に塩化ビニ
ル樹脂に用いられる配合剤を、剪断をかける際に用いる
ことができる。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を掲げて、本発明を更
に詳しく説明する。 実施例1〜10、比較例1〜7
【0020】内容積30リットルの攪拌機付ステンレス
製オートクレーブに、純水100重量部、塩化ビニルモ
ノマー150重量部、部分ケン化ポリビニルアルコール
(日本合成社製:ゴーセノールKH−17)0.1重量
部、イソブチリルパーオキサイド(ヌーリー社製:カヤ
アシルIB−C20)0.1重量部、ステアリン酸1重
量部、及び、表1と表2に示した所定量の高級脂肪酸を
供給し、攪拌しながら57℃で重合を行った。
【0021】重合反応は、反応圧が7kg/cm2 に下
がった時点で停止させ、反応液から得られた塩化ビニル
樹脂を乾燥し、分離した。
【0022】得られた塩化ビニル樹脂の平均重合度を表
1と表2に示した。得られた塩化ビニル樹脂(平均粒
径:100〜150μm)100重量部、Sn系安定剤
(三共有機社製:ONZ−142F)1重量部、ポリエ
チレンワックス(三井石油化学社製:HI−WAX22
0)0.5重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、
ラボプラストミキサー(Haak社製:R−90)で混
練した。混練中の樹脂温度、剪断応力、及び混練時間を
表1と表2に示した。
【0023】得られた混練品を、走査型電子顕微鏡によ
り観察することにより、0.1〜2.0μmの粒子の存
在割合を求めた。結果を表1と表2に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、0.2×108 〜0.
4×108 dyne/cm2 の範囲という比較的小さな
剪断応力であっても、平均粒径が0.1〜2.0μmの
塩化ビニル樹脂の微粒子を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニルモノマー100重量部に対し
    て炭素数8〜22の高級脂肪酸を0.5〜5重量部添加
    して水懸濁重合して得られた樹脂を、樹脂温度が10
    5〜130℃、剪断応力(τ)が0.2×108
    0.4×108 dyne/cm2 、混練時間(t)が
    0.2分以上20分未満、の〜の条件下で機械的に
    剪断破壊を行うことを特徴とする微粒子塩化ビニル樹脂
    の製造方法。
JP15380893A 1993-06-24 1993-06-24 微粒子塩化ビニル樹脂の製造方法 Pending JPH0710919A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018070804A1 (ko) * 2016-10-12 2018-04-19 주식회사 엘지화학 염화비닐계 중합체 조성물 및 이의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018070804A1 (ko) * 2016-10-12 2018-04-19 주식회사 엘지화학 염화비닐계 중합체 조성물 및 이의 제조방법
US10752709B2 (en) 2016-10-12 2020-08-25 Lg Chem, Ltd. Vinyl chloride-based polymer composition and method for producing the same

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