JPH07107422A - スクリーン／投写ユニット分割組立て方式のマルチビジョン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】輝度を一定にし、かつ外縁部の反射が少ない映
像の品位の良好なスクリ−ン／投写ユニット分割組立て
方式のマルチビジョンを提供する。 【構成】スクリ−ンユニットを傾斜させ、かつ投写ユニ
ット単品の映像の主光束を対応するスクリ−ンの中央を
通過しある一定の距離で交わるように各々の投写ユニッ
トをお互いに異なる角度で傾斜した構成とされる。単位
スクリ−ンを各々仕切り板で仕切り、対応する投写ユニ
ットのスクリ−ンよりはみでる映像の投写光を遮光させ
た構成とした。 【効果】スクリ−ン／投写ユニット分割組立て方式のマ
ルチビジョンの映像の品位をさらに向上させると共に、
保守性を向上させた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、収納架に収納された投
写ユニット（投写形のブラウン管より構成される投写部
と、該投写部からの投写光をスクリ−ンに導くための反
射鏡あるいはレンズ等よりなる光学手段を持つユニッ
ト）を上下左右に積み上げ投写ユニットの組とし、各投
写ユニットに対応するスクリ−ンを複数前面を揃え上下
左右に積み上げてスクリ−ンユニット（前記投写ユニッ
トの投写光を映すユニット）の組とし、投写ユニットの
組とスクリ−ンユニットの組の中間の空間をシ−ト等の
部材で覆う構成としたマルチビジョン（本マルチビジョ
ンを略して以下スクリ−ン／投写ユニット分割組立て方
式のマルチビジョンと記す。）に関し、特に画像の輝度
を一定にし、かつ投射ユニットの映像光の反射による単
品スクリ−ンの周囲の映像のみだれを防止する装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】上記スクリ−ン／投写ユニット分割組立
て方式のマルチビジョンと類似したコアユニット積み上
げ方式のマルチビジョンにおいて輝度を一定にさせる方
法としては、単位スクリ−ンと対応する投写ユニットを
一つのハウジング内に収納して構成されるコアユニット
の第一段目に据え付けられたコアユニットに対し、第二
段目に積み上げられたコアユニットのスクリ−ンを前方
向に傾斜させ、さらに第二段目に据え付けられたコアユ
ニットに対し、第三段目に積み上げられたコアユニット
のスクリ−ンを前方向に傾斜させ、さらに第三段目に据
え付けられたコアユニットに対し、第四段目に積み上げ
られたコアユニットのスクリ−ンを前方向に傾斜させ、
段数を積み上げるごとにスクリ−ンを前方向に傾斜さ
せ、各々のコアユニットより投写される映像の主光束を
スクリ−ンの前方のある一定の距離で集光するように
し、スクリ−ン全体の輝度を一定になるようにしてい
た。

【０００３】また各々の投射ユニットより投写される映
像光のスクリ−ンよりオ−バ−ラップする映像光はハウ
ジングで遮光して他のスクリ−ンに投写されず、単位ス
クリ−ンの外縁部の映像のみだれを防いでいる。

【０００４】この種のマルチビジョンの例として特開平
４−１１３７８９に開示されたプロジェクション映像装
置および組立装置がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記したコアユニット
積み上げ方式の先願の例においてはコアユニット一段目
ごとにスクリ−ンを傾斜させているので上段のコアユニ
ットほど傾斜角度は大きくなり一段目のコアユニットに
対する二段目のコアユニットの傾斜角度をΦ＝３とする
と四段目のコアユニットの傾斜角は（４−１）×３°＝
９°となり、五段目のコアユニットの傾斜角は（５−
１）×３°＝１２°となる。

【０００６】この結果薄肉の樹脂材料でなるスクリ−ン
は自重により中央部が下方向に撓み、撓んだ部分は映像
の焦点が合わずぼけてしまう現象が発生していた。

【０００７】また投写ユニットより投写される映像は単
品スクリ−ンより少し大きくなっているので単品スクリ
−ンより大きな部分の映像はコアユニットのスクリ−ン
の近傍のハウジング内で反射吸収されるようになる。

【０００８】この時反射はスクリ−ン方向に数パ−セン
トは映像の種類により発生し、単品スクリ−ンの外縁部
に映像の不鮮明さが発生してしまい映像の品位を著しく
落している。

【０００９】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、スクリ−ンの平面度を良好に
保ち輝度を一定にし、かつ外縁部の反射が少ない映像の
品位の良好なスクリ−ン／投写ユニット分割組立て方式
のマルチビジョンを提供するにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においてはスクリ−ン／投写ユニット分割組
立て方式のマルチビジョンのスクリ−ン全体を上下方向
に一直線上に前記スクリ−ンが下方向に撓まない角度で
傾斜させつつ、投写ユニット単品の映像の主光束を対応
するスクリ−ンの中央を通過しある一定の距離で交わる
ように各々の投写ユニットをお互いに異なる角度で傾斜
した構成とされる。

【００１１】また本発明においては、スクリ−ン／投写
ユニット分割組立て方式のマルチビジョンの単位スクリ
−ンを各々仕切り板で仕切り、対応する投写ユニットの
スクリ−ンよりはみでる映像の投写光を遮光させ、かつ
前記投写ユニット単品の映像の主光束方向に対して略直
立した仕切り板の形状を付加し対応する投写ユニットの
スクリ−ンよりはみでる映像の投写光を後方に反射させ
た構成とされる。

【００１２】

【作用】スクリ−ン全体を上下方向に一直線上に前記ス
クリ−ンが下方向に撓まない角度で傾斜させているので
撓みによる映像のぼけは発生することがなく、投写ユニ
ット単品の映像の主光束が一定の距離で交わるように各
々の投写ユニットをお互いに異なる角度で傾斜している
ので交わる点の近傍では輝度が一定になる。

【００１３】また単位スクリ−ンを各々仕切り板で仕切
り、かつ投写ユニット単品の映像の主光束方向に対して
略直立した形状を前記各々仕切り板に付加しているの
で、スクリ−ンよりはみでる映像の投写光を後方に反射
させ、単品スクリ−ンの外縁部の映像光の邪魔をせず映
像の鮮明さを保つことが出来る。

【００１４】また各々の仕切り板に投写ユニット単品の
映像の主光束方向に対して略直立した形状を付加してい
るので、仕切り板の剛性と強度を増やしスクリ−ンユニ
ットの組の奥行方向の寸法を短くできるので、その分前
記スクリ−ンユニットの組と投写ユニットの組の中間の
空間である保守スペ−スをより広くすることが出来る。

【００１５】

【実施例】以下、本発明を図１〜図５に示した各実施例
によって説明する。

【００１６】図１は本発明の第一実施例に系り、スクリ
−ン／投写ユニット分割組立て方式のマルチビジョンの
部分断面図を含む外観の斜視図を示し、図２は図１のＡ
−Ａ線に沿った断面の略図を示し、図３は図１に示すマ
ルチビジョンの動作を示した略図である。

【００１７】各々の図において符号１はスクリ−ン、符
号２は枠、符号３はスクリ−ンユニット、４はスクリ−
ンユニットの組、５は投写ユニット、６は収納架、７は
収納架の組、８は側板、９は天板、１０は架台を示す。

【００１８】符号１１はスクリ−ンユニットの組４と投
写ユニット５の中間に設けられた保守空間を示し、符号
１２はスタッド、１３は台、２１はレベラ−、２２は床
を示し、２３は監視者、３１はレンチキュラシ−ト、３
２はフレネルレンズシ−トを示す。

【００１９】記号Ｇは各々の投写ユニットの主光束の交
点を示し、記号Ｌはスクリ−ン１の前面より各々の投写
ユニットの主光束の交点Ｇまでの距離を示し、記号イは
第一段目の投写ユニットの主光束を示し、記号ロは第二
段目の投写ユニットの主光束を示し、記号ハは第三段目
の投写ユニットの主光束を示す。

【００２０】記号ФＯはスクリ−ンユニット４の全体の
傾斜角度を示し、記号Ф１は第一段目の投写ユニットの
傾斜角度を示し、記号Ф２は第二段目の投写ユニットの
傾斜角度を示し、記号Ф３は第三段目の投写ユニットの
傾斜角度を示す。

【００２１】各々の図において単品のスクリ−ン１はレ
ンチキュラレンズシ−ト３１とフレネルレレンズシ−ト
３２を重ねられて形成され、スクリ−ンユニット３は前
記スクリ−ン１を枠２で周囲を系止され形成され、スク
リ−ンユニットの組４は複数の前記スクリ−ンユニット
３の前面を各々揃えて前後左右に積み上げ全体をФＯ傾
斜角度を設けて架台１０に設置されてなる。

【００２２】この時傾斜角度ФＯはスクリ−ン１が下方
向に自重で撓み映像の焦点ぼけが発生しない範囲留める
ことは勿論である。

【００２３】投写ユニットの組７はスクリ−ンユニット
３と同数の複数の投写ユニット５を同数の収納架６に収
納され形成され、スクリ−ンユニットの組４の後方に、
架台１０の上に設置されてなり、第一段目の列に設置さ
れる投写ユニット５は収納架６に具備された複数段の一
段目のスタド１２に台１３を設置することにより、スク
リ−ンユニットの組４の傾斜角度ФＯまたはそして垂直
線に対してФ１傾斜させ、スクリ−ンユニットの組４の
前面より一定の距離Ｌで各々の投写ユニットの主光束が
交わるように設置し、第二段目の列に設置される投写ユ
ニット５は収納架６に具備された複数段の二段目のスタ
ド１２に台１３を設置することにより、スクリ−ンユニ
ットの組４の傾斜角度ФＯまたはそして垂直線に対して
Ф２傾斜させ、スクリ−ンユニットの組４の前面より一
定の距離Ｌで各々の投写ユニットの主光束が交わるよう
に設置し、第三段目の列に設置される投写ユニット５は
収納架６に具備された複数段の三段目のスタド１２に台
１３を設置することにより、スクリ−ンユニットの組４
の傾斜角度ФＯまたはそして垂直線に対してФ３傾斜さ
せ、スクリ−ンユニットの組４の前面より一定の距離Ｌ
で各々の投写ユニットの主光束が交わるように設置す
る。

【００２４】この時第一段目、第二段目、第三段目に積
み上げられた各々の投写ユニットの主光束は一定の点Ｇ
で集光されるので、Ｇ点の近傍にある監視者の目には各
々の投写ユニットの映像の輝度は一定に映る。

【００２５】また、この時傾斜角度Ф１、Ф２、Ф３は
投写ユニット５の電気的な調整により映像の焦点ぼけが
発生しない範囲留めることは勿論であり、スクリ−ンユ
ニットの組４の傾斜角度ФＯの値より格段に広範囲の値
を捕ることができることが分かる。

【００２６】次に本発明の第２実施例について図に基ず
いて説明する。

【００２７】図４は本発明の第２実施例に系り図２のニ
部拡大図を示し、図５は第２実施例の応用実施例に系り
図４に対応する。

【００２８】これらの図において先の図と同じものには
同じ符号を付し、その他符号１５、３５は枠２のフレ−
ム部、符号１６、３６はスクリ−ン系止部、符号１７は
ナット、符号１８はねじ、符号３８は遮光板を示し、記
号ホは投写ユニットの映像の投写光を示し、記号ヘはス
クリ−ン１よりはみでた投写ユニットの映像の投写光を
示し、記号トはスクリ−ン１よりはみでた投写ユニット
の映像の投写光の反射光を示し、記号Ｍは枠２の奥行法
を示す。

【００２９】これらの図において、枠２はスクリ−ン系
止部１６をナット１７と機械ねじ１８で本体枠２の水平
部に系止させ、前記投写ユニット５の映像の主光束方向
に対して略直立した仕切り板の形状すなわち枠フレ−ム
部１５を具備した形状を持つ。

【００３０】上記構成でなる枠２においてスクリ−ン１
よりはみでた投写ユニットの映像の投写光ヘは枠２の水
平部により反射吸収され、スクリ−ン系止部１６のスク
リ−ン１に投写される投写光ホは、反射光トと交わらず
鮮明度を高く保つことが出来る。、また枠フレ−ム部１
５を設けたことによりヘ以外の投写光を後方に反射でき
るのでさらに投写光ホの鮮明度は落ちなく、かつ枠２全
体の強度と剛性を高めることができるので奥行寸法Ｍを
少なくでき、後方に位置する保守空間１１を広くするこ
とが出来る。

【００３１】さらに図５に示す第２実施例の応用実施例
についてはスクリ−ン１よりはみでた投写ユニットの映
像の投写光ヘは遮光板３２により投写光の反対方向に反
射吸収されるのでスクリ−ン系止部３６の近傍のスクリ
−ン１に投写される投写光ホは反射光トと交わらず鮮明
度をさらに高く保つことが出来る。

【００３２】本第二実施例と本第二実施例の応用実施例
においてはスクリ−ン／投写ユニット分割組立て方式の
マルチビジョンについて記しているが前記コアユニット
積み上げ方式のマルチビジョンにも容易に適用されるこ
とが分かる。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、撓みによ
る映像のぼけは発生することがなく、投写ユニット単品
の映像の主光束が一定の距離で交わるように各々の投写
ユニットをお互いに異なる角度で傾斜し、傾斜角度を広
範囲に捕ることが出来るので、広範囲に任意の点で輝度
を一定にすることが出来る。

【００３４】またスクリ−ンよりはみでる映像の投写光
を後方に反射させ、単品スクリ−ンの外縁部の映像光の
邪魔をせず映像の鮮明さを保つことができるので映像の
表示品位をさらに向上させる効果がある。

【００３５】またスクリ−ンを仕切っている仕切り板の
剛性と強度を増やしすことが出来るのでスクリ−ンユニ
ットの組の奥行方向の寸法を短くでき、その分前記スク
リ−ンユニットの組と投写ユニットの組の中間の空間で
ある保守スペ−スをより広くすることができ、マルチビ
ジョンの保守メンテナンス性をさらに向上できる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例に系り、スクリ−ン／投写
ユニット分割組立て方式のマルチビジョンの部分断面図
を含む外観の斜視図を示す。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿った断面の略図を示す。

【図３】図１に示すマルチビジョンの動作を示した略図
である。

【図４】本発明の第２実施例に系り図２のニ部拡大図を
示す。

【図５】第２実施例の応用実施例に系り図４に対応す
る。

【符号の説明】１ …スクリ−ン２ …枠３ …スクリ−ンユニット４ …スクリ−ンユニットの組 ５…投写ユニット ６…収納架 ７…投写ユニットの組 ８…側板 ９…天板 １０…架台 １１…インタ−フェ−スユニット １２…スタッド １３…台 １５、３５…フレ−ム部 １６、３６…スクリ−ン系止部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 康寿 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所ＡＶ機器事業部内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】投写形のブラウン管よりなる投写部と、該
   投写部からの投写光をスクリ−ンに導くための反射鏡あ
   るいはレンズよりなる光学手段とを持つ投写ユニットを
   左右上下にそろえ、並べて構成される投写ユニットの組
   と、前記投写ユニットの各々の投写光を写す位置関係に
   あるスクリ−ンでなるスクリ−ンユニットの前面を揃え
   左右上下に積み立てて構成されるスクリ−ンユニットの
   組と、 前記投写ユニツトの組と前記スクリ−ンユニット組の間
   の中間の空間を遮光してなるマルチビジョンにおいて、 前記スクリ−ンユニット組を上下方向に一直線上に前記
   スクリ−ンが下方向に撓まない角度で傾斜させ、投写ユ
   ニット単品の映像の主光束を対応するスクリ−ンの中央
   を通過しある一定の距離で交わるように各々の投写ユニ
   ットをお互いに異なる角度で傾斜したことを特徴とした
   スクリ−ン／投写ユニット分割組立て方式のマルチビジ
   ョン。
2. 【請求項２】投写形のブラウン管よりなる投写部と、該
   投写部からの投写光をスクリ−ンに導くための反射鏡あ
   るいはレンズよりなる光学手段とを持つ投写ユニットを
   左右上下にそろえ、並べて構成される投写ユニットの組
   と、前記投写ユニットの各々の投写光を写す位置関係に
   あるスクリ−ンでなるスクリ−ンユニットの前面を揃え
   左右上下に積み立てて構成されるスクリ−ンユニットの
   組と、 前記投写ユニツトの組と前記スクリ−ンユニット組の間
   の中間の空間を遮光してなるマルチビジョンにおいて、 前記スクリ−ンユニット組の前記スクリ−ン単品の周囲
   を奥行方向に各々仕切り板で仕切り、対応する投写ユニ
   ットのスクリ−ンよりはみでる映像の投写光を遮光さ
   せ、またはそして前記投写ユニット単品の映像の主光束
   方向に対して略直立した形状を前記仕切り板に付加した
   ことを特徴としたスクリ−ン／投写ユニット分割組立て
   方式のマルチビジョン。