JPH07107146B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH07107146B2
JPH07107146B2 JP2261437A JP26143790A JPH07107146B2 JP H07107146 B2 JPH07107146 B2 JP H07107146B2 JP 2261437 A JP2261437 A JP 2261437A JP 26143790 A JP26143790 A JP 26143790A JP H07107146 B2 JPH07107146 B2 JP H07107146B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はα−シアノアクリレート系接着剤に関するもの
で、その目的は初期接着強度、特に従来α−シアノアク
リレート系接着剤に対しては難接着物とされた被着材料
における初期接着強度の向上にある。
α−シアノアクリレートは極めてアニオン重合を起し易
く、固体表面や空気中の水分、アルカリ物質等のアニオ
ン活性種等により触媒の添加や加熱を行うことなく短時
間で重合硬化する性質を有するのでゴム、プラスチッ
ク、金属、ガラス等の接着に瞬間接着剤として広く利用
されている。
しかしながら瞬間接着剤と雖も従来、α−シアノアクリ
レート系接着剤に対しては難接着物である例えば木材、
クロムメッキ、ニッケルメッキ、ポリエステル(FR
P)、ベークライト等の被着物の接着に於ては初期接着
強度が悄々高く、短時間作業を要求される接着には使用
上制限があって初期接着強度の向上が強く望まれてい
る。
本発明者らは、先にα−シアノアクリレート系接着剤の
初期接着強度の改善を検討し、α−シアノアクリレート
に下記式〔III〕 (式中、X3は水素原子またはメチル基、X4は水素原子、
メチル基またはシアノ基、X5は水素原子、R2またはR2CO
(R2はアニオン重合性基を含まない炭化水素残基を示
す。)である。但し、X4がシアノ基であるときはX5が水
素原子となることを除く。、m、nは整数で(
m)≧1、n≧1である。) で示されるポリエーテル化合物と、下記式〔IV〕 (式中、R3は水素原子または置換または非置換炭化水素
残基、hは2以上の整数である。) で示されるポリヒドロキシカルボン酸とを配合すること
により目的を果たし、特許出願した(特願昭54-173813
=特公昭60-26513)。
この先願発明はα−シアノアクリレートに、ポリヒドロ
キシカルボン酸と、α−シアノアクリレートと共重合し
うる官能基を有する特定のポリアルキルエーテル化合物
とを併用配合することを特徴としたものであるが、本発
明者らはさらに検討を進めるうち、本発明に特定したポ
リカルボン酸を併用使用すれば、一方のポリアルキルエ
ーテルはα−シアノアクリレートに特に共重合しなくて
も良く、幅広く適用され、先願発明の目的、すなわち従
来のα−シアノアクリレートの安定性や強度を失うこと
なく初期接着強度を改善しうることを発見し、本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は、α−シアノアクリレートに一般式
〔I〕 (式中X1およびX2は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、
置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基、アラルキル基を示し、X1とX2は同じものでも異な
っていてもよい。pは1以上の整数、qは2以上の整数
を示し、末端は環形成されていてもよい。) なる繰り返えし単位を有する化合物0.1〜20重量%と、
一般式〔II〕 (HOOCA−(COOR1)f 〔II〕 (式中、Aは水素原子または置換または非置換炭化水素
残基またはヘテロ環式化合物残基、R1は置換又は非置換
炭化水素残基、e≧1なる整数、f≧0の整数を示す。
但し、Aに2ケ以上のフェノール性水酸基を有する場合
には、f≧1のときに限ってe=0でもよい。また、多
価カルボン酸は閉環して無水物になっていてもよい。) で示されるカルボン酸またはエステルの群から選ばれる
化合物0.0001〜0.5重量%とを配合して成ることを特徴
とするα−シアノアクリレート系接着剤組成物である。
しかしα−シアノアクリレートに次の一般式〔III〕及
び一般式〔IV〕の化合物を併用する場合は本発明から除
かれる。
(式中X3は水素原子またはメチル基、X4は水素原子、メ
チル基またはシアノ基、X5は水素原子、R2またはR2CO
(R2はアニオン重合性基を含まない炭化水素残基を示
す。)である。但しX4がシアノ基であるときはX5が水素
原子となることを除く。、m、nは整数で(+m)
≧1、n≧1である。) (式中、R3は水素原子、置換または非置換炭化水素残
基、hは2以上の整数である。) 本発明に使用されるα−シアノアクリレートは、次の一
般式〔V〕で示される。
式中、R4は置換又は非置換のアルキル、マルケニル、ア
リール、シクロヘキシルなどが包含され、具体的には例
えば、メチル、ヘチル、n−,i−プロピル、n−,i−,s
ec−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エチルヘ
キシル、ドデシル、アリル、プロパギル、メトキシエチ
ル、エトキシエチル、テトラヒドロフルフリル、ベンジ
ル、フェニル、クロロエチル、シクロヘキシル、トリフ
ルオロエチルなどが挙げられ、これらのα−シアノアク
リレートは1種にとどまらず2種以上を混合使用するこ
ともできる。
本発明においてα−シアノアクリレートに配合する一般
式〔I〕の繰り返し単位を有する化合物(以下単に一般
式〔I〕の化合物という)は、式中のX1およびX2は前記
したとおりであるが、これらは同じものでも或いは異な
るものでもよく、またpの繰り返えし単位内のX1および
/またはX2、さらにqの繰り返えし単位内のX1および/
またはX2も同じものでも異なるものでも使用することが
できる。式中のpは主鎖骨格中の炭素主鎖の繰り返しを
意味し、qはポリエーテルの繰り返し単位を示す。p=
1の場合はその骨格がメチレン基または置換メチレン基
であり、p≧2の場合はその骨格がエチレン基、トリメ
チレン基、ポリメチレン基またはその置換ポリエチレン
基であるが本発明において好ましくはpは2〜6であ
る。またqの好ましい範囲は2〜3000程度であり、それ
以上特に10000以上になるとα−シアノアクリレートと
相溶性に悪くなり均一な組成が得られなくなる。また一
般式〔I〕化合物は環構造を形成していても良く、例え
ばクラウンエーテル類などが含まれる。
本発明においてα−シアノアクリレートに配合する一般
式〔I〕の化合物の具体的な例としては次の化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
ホルムアルデヒド縮合体、アセトアルデヒド縮合体、ト
リオキサン重合体、ポリアルキレングリコール(例えば
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングコール、ポリエチレングリコール(400,10
00,etc)、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレンオキシド、ポリ3,3−ビ
ス(クロロメチル)ブチレンオキシド、ポリ1,3−ジオ
キソラン、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロ
ックポリマーなど。)、ポリアルキレングリコールモノ
エーテル(例えば、メチルカルビトール、カルビトー
ル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエ
チレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコ
ールベンジルエーテル、ジプロピレングリコールエチル
エーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、
ポリエチレングリコールメチルエーテル、ポリエチエン
グリコールプロピルエーテル、ポリエチレングリコール
ラウリルエーテル、ポリエチレングリコールステアリル
エーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエー
テル、ポリエチレングリコールアリルエーテルな
ど。)、ポリアルキレングリコールジエーテル(例え
ば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレング
リコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコール
ジステアリルエーテル、ポリエチレングリコールジメチ
ルエーテルなど。)、ポリアルキレングリコールモノエ
ステル(例えば、ジエチレングリコールモノプロピオネ
ート、テトラエチレングリコールモノアセテート、トリ
プロピレングリコール−モノ−n−ブチレート、ポリエ
チレングリコールモノアセテート、ポリエチレングリコ
ールモノプロピオネート、ポリエチレングリコールラウ
レート、ポリエチレングリコールセシレート、ポリエチ
レングリコールステアレート、ポリエチレングリコール
オレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ
ート、ジエチレングリコールアクリレート、ジエチレン
グリコールメタクリレート、ジエチレングリコールクロ
トネートなど。)、ポリアルキレングリコールジエステ
ル(例えば、ジエチレングリコールジアセテート、ジエ
チレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジステアレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジクロトネート、ポリエチレングリ
コールジアセテート、ポリエチレングリコールジ−n−
ブチレート、ポリエチレングリコールジウラレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレング
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
クロトネート、ポリエチレングリコールジ−α−シアノ
アクリレート、ポリエチレングリコールステアリル−メ
タクリレート、ポリエチレングリコールラウリル−アク
リレートなど。)、ポリアルキレングリコールモノエー
テルモノエステル(例えば、メチルカルビトール、カル
ビトール、テトラオキシエチレンメチルエーテル、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル等のグリコールモノエーテル化
合物のアクリレート、メタクリレート、クロトネート、
又はα−シアノアクリレートなど。)、その他ビスフェ
ノールA−ポリアルキレンオキシド付加物、トリメチロ
ールプロパン−ポリアルキレンオキシド付加物、グリセ
リン−ポリアルキレンオキシド付加物、アジピン酸−ポ
リアルキレンオキシド付加物、トリメット酸−ポリアル
キレンオキシド付加物などが挙げられる。その他環状化
合物としては例えば、18−クラウン−6、15−クラウン
−5、18−クラウン−5、ジチア−15−クラウン、ジベ
ンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラ
ウン−6、1,2−ナフト−15−クラウン−5、1.2−メチ
ルベンゾ−18−クラウン−6なども使用することができ
る。
本発明においてα−シアノアクリレートに配合する式一
般式〔II〕のカルボン酸、その無水物またはそのエステ
ル化合物(以下単にカルボン酸類という)は、当該化合
物中にフェノール性水酸基を2ケ以上有する場合を除い
て必ず1ケ以上の遊離のカルボキシ基を有していなけれ
ばならない。
これら一般式〔II〕のカルボン酸類としては、具体的に
は脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸又はヘテロ環式
カルボン酸があげられ、具体例としては下記の通りであ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
脂肪族カルボン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、グリ
コール酸、β−ヒドロキシプロピオン酸、乳酸、α−ヒ
ドロキシイソ酪酸、マンノン酸、グリコン酸、タロン
酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、α−ケ
トコハク酸、α−メチルコハク酸、メチルマロン酸、グ
ルタル酸、無水グルタル酸、マレイン酸、イタコン酸、
イタコン酸モノエチルエステル、タルトロン酸、無水エ
チルタルトロン酸、リンゴ酸、α−オキシ−α′−メチ
ルコハク酸、メチル酒石酸、アジピン酸、ピメリン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、1−メチル−ブタン−1,4
−ジカルボン酸、2−メチレン−5−メチルアジピン
酸、ムコン酸、ブテニルコハク酸無水物、α−クロルア
ジピン酸、エチレンビスプロピオン酸、アコニット酸、
アコニット酸ジ−n−ブチルエステル、1−ブテン−2,
3,4−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク
酸、1−シアノ−プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、
エタン−1,1,2,2−テトラカルボン酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸およびその無水物、3−メチルヘキセン−
4,5,6−トリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボ
ン酸、1,2−ジブロモ−3−メチルシクロヘキサン−4,
5,6−トリカルボン酸、柱皮酸、m−ヒドロキシ柱皮
酸、マンデル酸、アトラクチン酸、1−フェニルオキシ
ブタン−2,4−ジカルボン酸などが挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、サルチ
ル酸、3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸、バニリン
酸、5−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、5−ニトロ
バニリン酸、レゾルシル酸、プロトカテキュ酸、プロト
カテキュ酸プロピルエステル、ピペロニル酸、没食子
酸、ジクロル没食子酸、没食子酸メトキシエチルエステ
ル、3,6−ジクロルフタル酸、4,5−ジオキシフタル酸、
3−ニトロ無水フタル酸、ジフェン酸、ナフタリン1,5
−ジカルボン酸、トリメリット酸、無水トリメリット
酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸などが挙げら
れる。
ヘテロ環式カルボン酸としては、例えば、キノリンリ
酸、ピロール−2,3−ジカルボン酸、キノキサリン−2,3
−ジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸、テト
ラヒドロフランテトラカルボン酸などを挙げることがで
きる。
本発明において使用される一般式〔I〕の化合物の添加
量は、併用する一般式〔II〕で示されるカルボン酸類の
添加量によっても変わり、総合的に決められるが、通常
はα−シアノアクリレートに対して0.05〜20重量%、好
ましくは0.1〜2重量%であり、また一般式〔II〕で示
されるカルボン酸類の添加量は、α−シアノアクリレー
トに対して、0.0001〜0.5重量%、好ましくは0.01〜0.1
の範囲であり、両者とも少な過ぎては効果に変化がない
が、何れか一方でも多過ぎる添加はα−シアノアクリレ
ートモノマーの硬化加速および接着強度ともに低下させ
るので好ましくない。
本発明において使用される一般式〔I〕の化合物は、そ
れらの群から選ばれる2種以上を併用することもでき
る。
本発明接着剤組成物は木材、クロムメッキ、ニッケルメ
ッキ、ポリエステル(FRP)、ベークライト等のよう他
の材質に較べて難接着の被着物の接着に於て優れた初期
接着強度の向上が認められる。
本発明の一般式〔I〕の化合物と一般式〔II〕で示され
るカルボン酸類との併用添加がα−シアノアクリレート
にこのような硬化を与える理由については明らかではな
いが、両者の相乗作用により、α−シアノアクリレート
の硬化速度を促進するものと考えられる。
また、本発明で得られる接着剤には従来からα−シアノ
アクリレート系接着剤に添加して用いられている安定剤
(例えば二酸化イオウ、スルホン酸、スルトンなどのア
ニオン重合防止剤や、ハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテルなどのラジカル重合防止剤など)、
増粘剤(例えばポリメチルメタクリレートなど)、可塑
剤、着色剤、香料、溶剤なども目的に応じ適宜モノマー
の安定性を阻害しない範囲で添加配合して使用すること
ができる。
次に実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説
明する。実施例中の%はすべて重量%を示し、接着強度
測定法は次の方法によった。
2枚の鋼板(100×25×1.6mm)を接着面積25×12.5mmに
て重ね接着し、20℃、60%RHの環境条件で養生し、5分
後および24時間後にそれぞれ引張速度50mm/minで引張剪
断強度を測定し、kg.f/cm3で表した。
実施例1〜6、比較例1〜4(表1) エチルα−シアノアクリレートモノマーに対し二酸化イ
オウ0.0015%とハイドロキノン0.1%含有するエチルα
−シアノアクリレート接着剤にポリエチレングリコール
ジステアレートおよびポリエチレングリコールモノメチ
ルモノメタクリレートと、没食子酸メトキシエチルエス
テルおよびイタコン酸とを表1に示す各種配合量で添加
配合し、それぞれの接着強度を測定して結果を表1に示
した。
但し、ポリエチエングリコールジステアレートは表に示
す量と同量のジオキサンに溶解して使用した。保存安定
性に影響は無かった。
表1から一般式〔I〕の化合物と一般式〔II〕のカルボ
ン酸類との混合比率は大幅な範囲が認められ、初期接着
強度の向上(相乗効果)が明らかである。
実施例7〜10(表2) エチルα−シアノアクリレートモノマーに対し二酸化イ
オン0.002%とハイドロキノン0.1%とを含有するエチル
α−シアノアクリレート接着剤にポリエチレングリコー
ルジステアレートをα−シアノアクリレートに対して0.
5%配合し、さらに表2に示す各種カルボン酸類0.05%
を配合し、鋼−鋼の接着試験を行ないその結果を表2に
示した。
本実施例では一般式〔II〕のカルボン酸類において、ヒ
ドロキシカルボン酸とそのエステルとの関係を検討した
ものである。
実施例7、8および9は芳香族カルボン酸の例でAが遊
離、Bがエステルである。この3例では例7と8はそれ
ぞれ3価、2価のヒドロキシ化合物であるので遊離酸と
エステルとの間において効果差が無く、ともに初期接着
強度が改善され、24時間後の強度も向上している。しか
しながら例9の1価ヒドロキシカルボン酸ではそのエス
テル(9B)は改善効果が乏しい。
芳香族カルボン酸に対して例10Dに見られるように脂肪
族カルボン酸では2価ヒドロキシ化合物であっても、エ
ステルでは初期接着強度、24時間後強度ともに改善効果
に乏しい。
実施例11〜17(表3) エチルα−シアノアクリレートモノマーに対して二酸化
イオウ0.002%とハイドロキノン0.1%を含有するエチル
α−シアノアクリレート接着剤に、表3に示す式〔I〕
の化合物と、式〔II〕の各種カルボン酸類とを配合し、
それぞれの鋼−鋼の接着試験結果を表3に示した。各実
施例とも初期接着強度および24時間後の強度が改善され
ている。
実施例18〜38(表4−1〜3) エチルα−シアノアクリレートモノマーに対して二酸化
イオウ0.0015%とハイドロキノン0.1%を含有するエチ
ルα−シアノアクリレート接着剤に表4−1〜3に示す
式〔I〕の化合物と、式〔II〕の各種カルボン酸類とを
配合し、それぞれ鋼−鋼の接着試験を行ない、その結果
を表4−1〜3に示した。各実施例とも初期接着強度お
よび24時間後の強度が向上改善されている。
実施例39〜41、比較例5〜7 エチルα−シアノアクリレートモノマーに対して二酸化
イオウ0.0018%とハイドロキノン0.05%を含有するエチ
ルα−シアノアクリレート接着剤に、ポリエチレングリ
コールジステアレートをα−シアノアクリレートに対し
て0.5%配合し、さらに表5に示す式〔II〕のカルボン
酸類をα−シアノアクリレートに対して0.05%配合し、
それぞれの接着剤を用いて鋼、ラワン合板、クロムメッ
キ鋼、ベークライトの各同種被着体同志を接着し、接着
試験を行ないその結果を表5に示した。
接着試験方法は、各被着材{100×25×1.6mm(鋼、クロ
ムメッキ鋼),2mm(ベークライト),3mm(ワラン合
板)}を被着面積25×12.5mmにて接着し、20℃、60%RH
の環境条件で養生し、鋼、ベークライトでは5分後およ
び24時間後に、ラワン合板およびクロムメッキ鋼は3分
後および24時間後に引張剪断強度を測定し、その結果を
表5に示した。単位はkgf/cm3である。
表5に明らかにされた結果によれば、従来のα−シアノ
アクリレート接着剤を用いても初期接着性が不良なため
に実質的に接着不能または困難であった木材などの多孔
性物質や、クロムメッキ鋼、ベークライトなどの被着体
も、本発明α−シアノアクリレート接着剤を使用すれば
充分なる接着の目的を果たすことが明らかである。
表5において、引張剪断強度の項の上段は鋼およびベー
クライトは接着5分後の測定値、ラワン合板およびクロ
ムメッキ鋼は3分後の測定値、下段はそれぞれ24時間後
の強度である。*印は材破を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−28342(JP,A) 特開 昭53−37263(JP,A) 特開 昭52−111936(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−シアノアクリレートに、一般式〔I〕 (式中、X1およびX2は水素原子、ハロゲン原子、水酸
    基、置換または非置換のアルキル基、アルケニル基、ア
    リール基またはアラルキル基を示し、X1とX2は同じもの
    でも異なっていてもよい。pは1以上の整数、qは2以
    上の整数を示し、末端は環形成されていてもよい。) なる繰り返えし単位を有する化合物の群から選ばれる化
    合物0.1〜20重量%と、一般式〔II〕 (HOOCA−(COOR1)f 〔II〕 (式中、Aは水素原子、置換または非置換炭化水素残基
    またはヘテロ環式化合物残基、R1は置換または非置換炭
    化水素残基、e≧1なる整数、f≧0の整数を示す。但
    しAに2ケ以上のフェノール性水酸基を有する場合に
    は、f≧1のときに限ってe=0でもよい。また、多価
    カルボン酸は閉環して無水物になっていてもよい。) で示されるカルボン酸またはエステルの群から選ばれる
    化合物0.0001〜0.5重量%とを配合して成ることを特徴
    とするα−シアノアクリレート系接着剤組成物。 但し、α−シアノアクリレートに式〔III〕 (式中、X3は水素原子またはメチル基、X4は水素原子、
    メチル基またはシアノ基、X5は水素原子、R2またはR2CO
    (R2はアニオン重合性基を含まない炭化水素残基を示
    す。)である。但し、X4がシアノ基であるときはX5が水
    素原子となることを除く。、m、nは整数で(
    m)≧1、n≧1である。) で示されるポリエーテル化合物と式〔IV〕 (式中、R3は水素原子、置換または非置換炭化水素残
    基、hは2以上の整数である。) で示されるポリヒドロキシカルボン酸とを配合する場合
    を除く。
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