JP2006241212A - 間隙充填性接着剤組成物 - Google Patents

間隙充填性接着剤組成物

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JP2006241212A JP2005055409A JP2005055409A JP2006241212A JP 2006241212 A JP2006241212 A JP 2006241212A JP 2005055409 A JP2005055409 A JP 2005055409A JP 2005055409 A JP2005055409 A JP 2005055409A JP 2006241212 A JP2006241212 A JP 2006241212A
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隆 山内
Yoshio Nagahama
吉生 長濱
Chiaki Namita
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Abstract

【課題】 従来のシアノアクリレート系瞬間接着剤と同様の性質を有し、かつプラスチック、セラミック、金属、ゴム等の亀裂部や欠損部の補修を目的とした充填硬化およびクリアランスの大きな基材同士の充填接着において、従来にない良好な接着強度を有する間隙充填性シアノアクリレート系接着剤を提供することを課題とする。
【解決手段】 (A)2−シアノアクリレート100重量部に対して(B)芳香族多価カルボン酸0.001〜0.1重量部、(C)HBF0.00001〜0.01重量部および(D)硬化促進剤0.005〜5.0重量部を含有する組成物であり、かつ前記接着剤組成物の粘度が10〜10000mPa・S(20℃)であることを特徴とする間隙充填性接着剤組成物
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチック、セラミック、金属、ゴム等の亀裂部や欠損部の補修を目的とした充填補修およびクリアランスの大きな基材同士の接着(充填接着、充填接合とも言われる)に優れたシアノアクリレート系接着剤組成物に関するものである。
産業界では従来、亀裂部や欠損部の補修を目的とした充填補修およびクリアランスの大きな基材同士の接着等の充填補修或いは充填接着には、主にポリエステル系接着剤、およびアクリル系接着剤が用いられている。
しかし、ポリエステル系接着剤あるいはアクリル系接着剤は、硬化速度が遅い為、生産性が悪くさらに硬化中に硬化表面がゴミの付着によって汚染されやすい欠点があり、さらに接着強度が低いため、充填補修剤としての信頼性についても問題があった。
一方、2−シアノアクリレートを主成分とするシアノアクリレート系接着剤は、主成分の2−シアノアクリレートが微量の水分および塩基性物質の存在により、容易にアニオン重合して急速に硬化するという性質を有するため、瞬間接着剤として広く各種産業界、医療分野、レジャー分野(例えば釣具用として)で利用されている。 また、一般家庭においても幅広く賞用されており、プラスチック、セラミック、金属またはゴム等の接着において、被着材料間の間隙が小さい場合、優れた接着速度と接着強度を示す。
しかし、各種構造物等に発生した亀裂部や欠損部の補修を目的とした間隙充填補修およびクリアランスの大きな基材同士の接着等の間隙充填補修或いは間隙充填接着などの被着材料間の間隙が大きい場合においては、従来のシアノアクリレート系接着剤は、硬化に時間を要するため、接着剤組成物が硬化中に接着部位以外に漏洩することによる接着部位の肉痩せ、あるいは、漏洩した接着剤による目的部分以外の汚染の発生等の問題を有していた。
従来のシアノアクリレート系接着剤におけるこのような問題を解決する方法として、例えば、(1)リチウム、ナトリウムなどを含む金属塩と包接能を有する化合物とを含有する組成物又は金属塩が無機酸、スルホン酸やリン酸から選ばれた酸と金属で構成されている金属塩組成物をシアノアクリレートに配合する方法(特許文献1)、(2)亜鉛、カドミウム、水銀等の金属と酸素を有する酸からなる共役塩基とで構成されるルイス酸性金属塩と包接能を有する化合物とを含有する組成物をシアノアクリレートに配合する方法(特許文献2)が提案されている。 しかし、これら(1)〜(2)で使用されている金属および金属を含む化合物はいずれも2−シアノアクリレートに難溶解であるため、均一な組成物が得にくく、間隙充填接着における接着強度も充分とは言えなかった。 また(2)では有害金属が含まれるため、使用後の生活環境への溶出等の点で問題があった。そのため、プラスチック、セラミック、金属、ゴム等の亀裂部や欠損部の補修を目的とした充填補修およびクリアランスの大きな部分の充填接着に関して、硬化に要する時間が短く、かつ、間隙充填接着における接着強度が改良された接着剤組成物の開発が強く望まれていた。
特開2000−290600号公報
特開2000−290601号公報
本発明は、プラスチック、セラミック、金属、ゴム等の亀裂部や欠損部の補修を目的とした充填硬化およびクリアランスの大きな基材同士の充填接着において、硬化に要する時間が短く、かつ、間隙充填接着における接着強度が改良された間隙充填性シアノアクリレート系接着剤を提供することを課題とするものである。
本発明者らは金属および金属を含む化合物を実質的に含有しない組成物において上記課題を解決する方法について鋭意検討の結果、(A)2−シアノアクリレート100重量部に対して(B)芳香族多価カルボン酸0.001〜0.1重量部、(C)HBF0.00001〜0.01重量部および(D)硬化促進剤0.005〜5.0重量部を含有する組成物について、さらに前記接着剤組成物の粘度が10〜10000mPa・S(20℃)の範囲とすることにより、はじめて、硬化に要する時間が短く、かつ、間隙充填接着における接着強度が改良された間隙充填性シアノアクリレート系接着剤が得られることを見出し、本発明を完成させた。
2−シアノアクリレートに芳香族多価カルボン酸と他の添加剤等を組み合わせて配合することについては、(1)シアノアクリレートに芳香族多価カルボン酸およびその無水物を配合した接着剤組成物(特公昭53−37263号公報)(2)シアノアクリレートに多価アルコールまたはその誘導体、ポリヒドロキシ化合物または特定のカルボン酸(芳香族多価カルボン酸を含む)化合物を配合した接着剤組成物(特開昭58−8771号公報)および(3)銀、銅、ニッケル、アルミ等の導電性粉末をクラウンエーテル等の塩基性物質と共にシアノアクリレートに配合する導電性接着剤組成物(特開昭62−89780号公報)等があるが、(1)〜(3)の目的は、それぞれ、2−シアノアクリレートと特定の芳香族多価カルボン酸を添加することによる耐衝撃性の向上や従来、2−シアノアクリレート系接着剤に対して、難接着材である木材、クロムメッキ、ニッケルメッキ等の接着における初期接着強度の向上もしくは、導電性を接着剤に付与することであり、(1)〜(3)で開示された配合物によって、本発明の特徴である充填硬化およびクリアランスの大きな基材同士の充填接着において、良好な結果を得ることはできない。
本発明における(A)2−シアノアクリレートは、式(1)で示される2−シアノアクリレートが好適に用いられる。
Figure 2006241212

(式中Rは炭素数1〜16の置換基を有していてもよい飽和または不飽和の脂肪族もしくは脂環族基又は芳香族基を示す。)
本発明における(A)2−シアノアクリレ−トの具体例としては、例えば、2−シアノアクリル酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、オクチル、ネオペンチル、シクロヘキシル、エチルヘキシル、ドデシル、アリル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピル、ベンジル、フェニル、クロロエチル、テトラヒドロフルフリル等のエステル類が挙げられる。また、これらの2−シアノアクリレートは1種又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明における(B)芳香族多価カルボン酸とは分子内にカルボキシル基を2個以上有する化合物であり、例えば、フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられ、これらの中でもトリメリット酸が好ましい。これらは単独であるいは2種以上併用することもできる。本発明における(B)芳香族多価カルボン酸の使用量は2−シアノアクリレート100重量部に対して0.001〜0.1重量部であり、好ましくは0.002〜0.03重量部である。使用量が0.001重量部未満の場合使用効果が充分に得られず、0.1重量部より多く使用すると不溶解分が析出したり、効果が出ない場合がある。
本発明における(C)HBFの使用量は2−シアノアクリレート100重量部に対して0.00001〜0.01重量部であり、好ましくは0.0001〜0.005重量部である。使用量が0.00001重量部未満の場合、使用効果が充分に得られず、もしHBFを0.005重量部より多く使用すると接着に時間を要したり、間隙充填性の効果が低下する場合がある。
本発明において、必要に応じて二酸化イオウ、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテルコンプレックス、三フッ化ホウ素酢酸コンプレックス、三フッ化ホウ素メタノールコンプレックス、トリアルキルボレート等のHBF以外のアニオン重合禁止剤については、間隙充填性接着剤組成物の性能を阻害しない範囲で適宜、添加配合して使用することができる。
本発明における(D)硬化促進剤としては、多価アルコール類、ポリアルキレンオキサイド誘導体、カリックスアレン化合物等が挙げられる。
硬化促進剤のうち、多価アルコール類として具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ポリブタジエンジオール、クロルプロピレングリコール、3−メチルペンタンジオール、2,2−ジエチルプロパンジオール、2−エチル−1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、2,5−ヘキサンジオールなどが挙げられ、これらの誘導体としては、そのアルキル、アルケニル、アリール、及びアラルキルエーテル、又はエステル、具体的には例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、テトラメチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール酢酸エステル、エチレングリコールモノラウレート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、エチルセロソルブステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、セロソルブアクリレート、セロソルブメタクリレート、セロソルブクロトネートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
硬化促進剤のうち、ポリアルキレンオキサイド誘導体としては、式(2)
Figure 2006241212
(式中、X およびX は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換若しくは非置換のアルキル、アルケニル、アリール又はアラルキル基を示す。pは1以上の整数、qは2以上の整数を示し、末端は環形成されていてもよい。)
なる繰り返し単位を有する化合物から選ばれた1種以上が挙げられる。
ポリアルキレンオキサイド誘導体の具体的な例としては次の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ホルムアルデヒド縮合体、アセトアルデヒド縮合体、トリオキサン重合体、ポリアルキレングリコール(例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(400 、1000、etc )、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンオキシド、ポリ3,3−ビス(クロロメチル)ブチレンオキシド、ポリ1,3−ジオキソラン、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックポリマーなど。)
ポリアルキレングリコールモノエーテル(例えば、メチルカルビトール、カルビトール、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールベンジルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ポリエチレングリコールメチルエーテル、ポリエチレングリコールプロピルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールアリルエーテルなど。)、ポリアルキレングリコールジエーテル(例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジステアリルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテルなど。)、
ポリアルキレングリコールモノエステル(例えば、ジエチレングリコールモノプロピオネート、テトラエチレングリコールモノアセテート、トリプロピレングリコールモノ−n−ブチレート、ポリエチレングリコールモノアセテート、ポリエチレングリコールモノプロピオネート、ポリエチレングリコールラウレート、ポリエチレングリコールセバケート、ポリエチレングリコールステアレート、ポリエチレングリコールオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ジエチレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、ジエチレングリコールクロトネートなど。)、ポリアルキレングリコールジエステル(例えば、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジステアレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジクロトネート、ポリエチレングリコールジアセテート、ポリエチレングリコールジ−n−ブチレート、ポリエチレングリコールジウラレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジクロトネート、ポリエチレングリコールジ−2−シアノアクリレート、ポリエチレングリコールステアリル−メタクリレート、ポリエチレングリコールラウリル−アクリレートなど。)、
ポリアルキレングリコールモノエーテルモノエステル(例えば、メチルカルビトール、カルビトール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラオキシエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリオキシエチレングリコールモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレングリコールモノノニルフェニルエーテル等のグリコールモノエーテル化合物のアクリレート、メタクリレート、クロトネート、又は2−シアノアクリレートなど。)、その他ビスフェノールA−ポリアルキレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−ポリアルキレンオキシド付加物、グリセリン−ポリアルキレンオキシド付加物、アジピン酸−ポリアルキレンオキシド付加物、トリメット酸−ポリアルキレンオキシド付加物などが挙げられる。その他環状化合物としては例えば、18−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−5−エーテル、ジチオ−15−クラウンエーテル、ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6−エーテル、 1,2−ナフト−15−クラウン−5−エーテル、 1,2−メチルベンゾ−18−クラウン−6−エーテルなども使用することができ、これらの添加剤は1種又は2種以上を使用してもよい。
カリックスアレン化合物としては、従来公知のカリックスアレン化合物を用いることができ、具体的には一般式(3)
Figure 2006241212
(式中、Rは水素原子、更に置換されていてもよいアルキル基および置換されていてもよいアルコキシ基であり、Rは水素原子又は置換されていてもよいアルキル基である。また、yは4,6又は8である。)
で示されるカリックスアレン化合物があげられる。このようなカリックスアレン化合物としては、具体的には、5,11,17,23,29,35 −ヘキサ−tert−ブチル−37,38,39,40,41,42−ヘキサヒドロオキシカリックス〔6〕アレン、
37,38,39,40,41,42−ヘキサヒドロオキシカリックス〔6〕アレン、或いは例えば特開昭60−179482号公報に記載されている 37,38,39,40,41,42−ヘキサ−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−カリックス〔6〕アレン、 25,26,27,28−テトラ−(2−エトキシ−2−オキソエトキシ)−カリックス〔4〕アレン等が好ましく用いられる。
本発明における(D)硬化促進剤の使用量は2−シアノアクリレート100重量部に対して0.005〜5.0重量部であり、好ましくは0.01〜1.0重量部である。使用量が0.005重量部未満の場合使用効果が充分に得られず、5.0重量部より多く使用すると間隙充填性接着力が低下したり、保存安定性が低下する場合がある。
本発明の間隙充填性接着剤組成物は、20℃における粘度が10〜10000mPa・Sであり、好ましくは100〜5000mPa・Sである。10mPa・S未満では塗布・充填した接着剤組成物が周囲の物体(例えば、木材)内部に浸透し、表面に滲み出して硬化し、接着力が充分得られない。また10000mPa・Sを超えると接着剤の粘度が高すぎるため、混合時に混入した気泡の抜けが悪く、仕上がりおよび強度が悪くなる恐れがある。
本発明の間隙充填性接着剤組成物において20℃における粘度を10〜10000mPa・Sとするための粘度調製は、通常、増粘剤等を配合して行われる。増粘剤としては、2−シアノアクリレートに溶解し、増粘効果を発現するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルの重合体であるアクリル樹脂等が挙げられる。アクリル樹脂のモノマーとして用いられるもののうち、メタクリル酸エステルとしては、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−iso−プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−iso−ブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸−n−ヘプチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシプロピル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸エトキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸テトラヒドロフリフリル等が挙げられ、アクリル酸エステルとしては、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸−iso−プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−iso−ブチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチルアクリル酸アリル、アクリル酸テトラヒドロフリフリル等が挙げられ、前記モノマーからなる重合体としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル等の前記モノマーの単独重合体や前記モノマーの中の構造の異なる少なくとも2種からなるコポリマー、ターポリマー、テトラマー等の共重合体が挙げられる。また、これらのコポリマー、ターポリマー、テトラマー等の共重合体同士を2種以上混合したものでもよい。
前記アクリル樹脂としては本発明の間隙充填性接着剤組成物の20℃における粘度が10〜10000mPa・Sの範囲となるように添加され、添加量は添加するアクリル樹脂によって異なるが、通常、重量平均分子量10〜100万、更に好ましくは重量平均分子量12〜90万のポリメタクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルと前記メタクリル酸アルキル以外のメタクリル酸エステル若しくはアクリル酸エステルとの共重合体が用いられ、その添加量は通常、2−シアノアクリレート100重量部に対して1〜30重量部であり、好ましくは3〜20重量部である。
また、他の増粘剤すなわち、アクリルゴム、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、セルロースエステル、ポリアルキル−2−シアノアクリレート、エチレン−酢ビ共重合体等シアノアクリレートの増粘剤として公知である種々の増粘剤を1種又は2種以上併用しても良い。
本発明の間隙充填性接着剤組成物には、従来、2−シアノアクリレート系接着剤に添加して用いられている可塑剤(フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソデシル等)、着色剤、香料、溶剤、強度向上剤、脂肪族多価カルボン酸等を目的に応じ、間隙充填性接着剤組成物の性能を阻害しない範囲で適宜、添加配合して使用することができる。
本発明は、従来のシアノアクリレート系瞬間接着剤と同様の性質を有し、かつプラスチック、セラミック、金属、ゴム等の亀裂部や欠損部の補修を目的とした充填硬化およびクリアランスの大きな基材同士の充填接着において、従来にない良好な接着強度を有する間隙充填性シアノアクリレート系接着剤を提供することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
(試験方法)
(a)粘度測定 JIS K 6833に準拠
(b)セットタイム測定(鋼/鋼 硬化速度) JIS K 6861に準拠
(c)引張せん断接着強さ測定(間隙なし) JIS K 6861−6に準拠
(d)引張せん断接着強さ測定(間隙あり) 2mm×12mm×700μmに切り出したポリエチレン製スペーサー2片を鋼試験材の端部に挟み込んだ後、接着剤を流しこみ、6時間後の引張せん断接着強さをJIS K 6861−6に準じて測定した。
(A)2―シアノアクリレート100重量部に対して、(B)トリメリット酸0.01重量部、(C)HBF0.0005重量部、12−クラウン−4−エ−テル 0.5重量部、重量平均分子量80万メタクリル酸メチル/アクリル酸メチルコポリマーを3.9重量部を添加して調製した粘度100mPa・S(20℃)の2−シアノアクリレート接着剤組成物を調製し、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表1と表3に示した。
2―シアノアクリレート100重量部に対して、トリメリット酸0.01重量部、(C)HBF0.001重量部、二酸化硫黄 0.0005重量部、12−クラウン−4−エ−テル 0.5重量部、重量平均分子量80万メタクリル酸メチル/アクリル酸メチルコポリマーを3.9重量部を添加して調製した粘度100mPa・S(20℃)の2−シアノアクリレート接着剤組成物を調製し、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表1と表3に示した。
(実施例3〜8、比較例1〜8)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、トリメリット酸0.01重量部添加する代わりに表1〜2に示された添加剤を添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物を調製し、粘度測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、表1〜2に示した。
(比較例9)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、HBF0.0005重量部を添加する代わりにHBF0.015重量部を添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物調製し、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表3に示した。
(比較例10)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、HBF0.0005重量部を添加する代わりにSO0.015重量部を添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物調製し、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表3に示した。
(比較例11)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、12クラウン−4−エーテルを0.5重量部添加する代わりに12クラウン−4−エーテルを7重量部添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物調製し、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表3に示した。
(比較例12)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、12クラウン−4−エーテルを0.5重量部添加する代わりに12クラウン−4−エーテルを0.001重量部添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物調製し、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表3に示した。
(比較例13)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、重量平均分子量80万メタクリル酸メチル/アクリル酸メチルコポリマーを3.9重量部を添加する代わりに11重量部添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物調製し、得られた2−シアノアクリレート接着剤組成物について、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行ない、結果を表3に示した。
(比較例14)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、重量平均分子量80万メタクリル酸メチル/アクリル酸メチルコポリマーを3.9重量部を添加しない以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物調製し、得られた2−シアノアクリレート接着剤組成物について、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)を行なった結果を表3に示した。
本比較例での引張せん断接着強さ測定(間隙あり)において接着剤組成物の接着部位以外への漏洩が認められた。
(比較例15)
実施例1において2―シアノアクリレート100重量部に対して、トリメリット酸0.01重量部添加する代わりにトリメリット酸0.2重量部添加する以外は実施例1と同様に2−シアノアクリレート接着剤組成物を調製したところ、接着剤組成物中にトリメリット酸の不溶解分が認められたため、粘度測定、セットタイム測定、引張せん断接着強さ測定(間隙なし)、引張せん断接着強さ測定(間隙あり)は行なわなかった。
Figure 2006241212
Figure 2006241212


Figure 2006241212

Claims (2)

  1. (A)2−シアノアクリレート100重量部に対して(B)芳香族多価カルボン酸0.001〜0.1重量部、(C)HBF0.00001〜0.01重量部および(D)硬化促進剤0.005〜5.0重量部を含有する組成物であり、かつ前記接着剤組成物の粘度が10〜10000mPa・S(20℃)であることを特徴とする間隙充填性接着剤組成物
  2. (A)2−シアノアクリレート100重量部に対して(B)芳香族多価カルボン酸0.001〜0.1重量部、(C)HBF0.00001〜0.01重量部、(D)硬化促進剤0.005〜5.0重量部および(E)増粘剤を含有する組成物であり、かつ前記接着剤組成物の粘度が10〜10000mPa・S(20℃)であることを特徴とする間隙充填性接着剤組成物
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008308647A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Taoka Chem Co Ltd 木材補修用2−シアノアクリレート系接着剤組成物
JP2013199592A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Taoka Chem Co Ltd 2−シアノアクリレート系接着剤組成物

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