JP4084187B2 - 柔軟なポリマー材料に硬化可能なシアノアクリレート組成物 - Google Patents

柔軟なポリマー材料に硬化可能なシアノアクリレート組成物 Download PDF

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Description

(発明の技術分野)
本発明は一般にシアノアクリレート(CA)組成物、特に接着剤組成物として有用な組成物の分野に関する。本発明は特に、硬化して柔軟なポリマー材料となるシアノアクリレート組成物、例えば硬化して基材間に柔軟な接着を形成し、あるいは間隙、亀裂などをシールするのに使用されうる組成物を提供することに関する。
(発明の背景技術)
シアノアクリレートは知られてから久しい。特に瞬間接着剤としてのそれらの使用は、特定の最終用途向けのシアノアクリレート組成物を確定するために行なわれた大量の研究に詳細に記録されている。CAの使用は、機械、電気、医療、自動車、消費者製品産業の分野、および多くの他の分野にわたって広がっている。これらの分野で極めて多数の用途が知られており、ここでは詳細に記載されない。
シアノアクリレート配合物に関して認められる1つの現象は、それらが硬化して比較的脆いポリマー材料を生成する傾向があるということである。これは、ポリマー材料にある程度の柔軟性が求められる特定の用途では、望ましくない特性である。このような用途には、材料の柔軟性に適した、接着部分のある程度の柔軟性が求められる、柔軟な材料の接着が含まれる。このような柔軟な材料には、織物用材料、柔軟性プラスチック、エラストマー材料、フィルム、およびゴムなどの他の柔軟な材料が含まれる。また、ポリマー材料がその最終用途において刻々と変わる力を受ける可能性がある用途でも、ポリマー材料が柔軟であることが望ましい。例えば、ポリマー材料が2つの基材を接着した場合、その基材は不動の状態のままではなく、例えば、基材が運動物体の一部分をなすか、あるいは他の運動物体から1つまたは複数の連続的もしくは偶発的な力を受ける静止物体の一部分である場合、外力を受けるであろう。任意の望みの形状、あるいは、被覆(coating)、フィルムや層などの成形といった任意の望みの用途、に合った柔軟なポリマー材料を形成するために、シアノアクリレート組成物を使用することができるのが望ましい。
それに応じて、硬化して柔軟なポリマー材料となるシアノアクリレート配合物を提供するために多くの努力が払われてきた。重合後のシアノアクリレート接着剤の脆さを克服する手法の1つは、組成物を可塑化することである。文献では、内部および外部可塑化の区別がなされている。シアノアクリレートポリマーの内部可塑化は、モノマー混合物の使用により得られるものとして記載されている。シアノアクリレートモノマー混合物を使用すると、モノマー混合物が硬化したとき、ポリマー材料がより柔軟になると考えられる。事実、「構造接着剤−化学と技術(Structural Adhesives − Chemistry and Technology)」(Plenum Press,New York(1996))という標題のG. H. Milletによる総説は、この内部および外部可塑化という用語法を採用し、エラストマーあるいはプラスチック接着用の混合モノマー接着剤を販売する特定の製造業者を記載している。第2の手法は、シアノアクリレート組成物に「外部可塑剤」と呼ばれるものを組み入れることである。外部可塑化は、重合後の材料に望ましい柔軟性を付与する成分を、シアノアクリレート組成物に組み入れることにより達成される。外部可塑剤の存在により、より遅い硬化速度、より小さい接着強度ならびに硬化後の材料で頻繁に起こる不透明性などの、他の望ましい特性に対する有害な影響が生じうるので、柔軟性は一般に妥協物として実現されることが記載されている。
多くの外部可塑剤は、初期にだけ効果を示すので、組成物を最初に重合したとき、生成したポリマー材料は比較的柔軟である。しかし、多くの可塑剤では、そのポリマー材料(多くは接着剤)のエージングによって、可塑剤を組み入れることにより材料に初期には付与されていた柔軟性が時間の経過と共に失われるということが、明らかになっている。したがって、知られている可塑剤の多くでは、ポリマー材料は、比較的短期間、例えば数週間で脆くなり、初期の望ましい柔軟性は失われる。さらに、内部可塑化を利用しても同じ欠点が生じうるということが認められている。
重合後の材料の柔軟性の欠如を克服するための別の手法は、高分子量のシアノアクリレートモノマーを開発することである。これらのポリマーは、重合してより大きな内部柔軟性を示すポリマーを生成すると考えられる。しかし、このようなモノマーは製造に比較的費用がかかり、大規模な用途として一般に広く受け入れられることはない。
米国特許第2,776,232号(ShearerおよびCoover)は、少なくとも2種の異なるα−シアノクリレートのシアノアクリレートモノマー混合物から調製されたポリマー材料の脆さという認められた課題を克服することに関する。シアノアクリレートモノマー混合組成物は、望ましいモノマーを個別にそのポリマーから解重合すること、あるいは混合されたポリマーを解重合して混合モノマーを得ること、により生成されると記載されている。この‘232特許には、(複数の)モノマーの入手を容易にするように、リン酸トリクレジルなどの可塑剤を含ませて、低融点で容易に解重合されるポリマーを生成させることが記載されている。可塑剤の他の使用法は記載されていない。この‘232では、組成物中のポリマー混合物により、重合後に、α−CAのホモポリマーの接着剤よりもかなり柔軟である接着剤になると見なされている。ポリマー接着剤あるいはポリマー自体の柔軟性が増加するという主張を支持する如何なるデータも与えられていない。‘232特許で提案された組成物により、重合後のシアノアクリレート材料に付随する脆さの課題が十分に解決されて、望ましい特性を示す組成物を確実に作ることができるとは考えられない。特に、達成された如何なる柔軟化も経時的に維持されないであろうと考えられる。
米国特許第2,784,215号(Joyner)は、α−シアノアクリル酸のアルコキシアルキルあるいはチオアルコキシアルキルのエステルを含む組成物に関する。‘215特許により提案されるモノマーは、メチルα−シアノアクリレートなどのアルキルα−シアノアクリレートと相溶して、アルキルα−シアノアクリレート接着剤により示されるものに優れるので望ましく、また‘215特許の主題であるモノマーにより示されるこれらの特性ほど良くはない、主張されている優れたエージング性および柔軟性をもつ高強度の接着剤を生成する組成物を与えるということもまた示唆されている。
米国特許第4,364,876号(Kimura他)は、当時新規であった2−シアノアクリレートモノマーを対象とする。‘876特許はまた、より汎用的な2−シアノアクリレートモノマーを供給するモノマーの使用にも関する。‘876特許は一般に、柔軟な硬化生成物になりうる可塑剤の添加に関する。この柔軟な硬化生成物は、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、トリメリト酸トリオクチル、アジピン酸ジオクチル、グルタル酸ジオクチルを2−シアノアクリレートの質量に対して0〜50質量%の量で添加することにより得られると記載されている。
米国特許第2,784,127号(JoynerおよびCoover)はシアノアクリレートモノマーからのポリマーに見られる脆さを克服するという課題を対象とする。‘127特許は、エージング後のあってはならない接着不良の課題の検討を特に対象とする。この特許は、α−シアノアクリレートエステルモノマーからなる接着剤組成物に関し、α−シアノアクリレートエステルモノマーの混合物の使用の可能性に関する。この特許は、定められた種類のエステル可塑剤を、1〜20質量%、特に約1〜5質量%の量で使用することに関する。
Milletは内部および外部可塑化を引き合いに出すが、‘127特許では内部および外部可塑化の間に違いがない。ポリマー材料を柔軟にするために、シアノアクリレートモノマー成分に加えて、少量のブチルシアノアクリレートを含めることが、実施例3、4および8で用いられている。実施例5〜7および9〜11は、外部可塑剤と共にシアノアクリレートモノマーを使用することを対象としている。‘127特許には、より柔軟な接着剤が実現されるという論旨を支持する、如何なる定量的データも与えられていない。‘127特許は、重合時に、また実際に少なくとも数週間のエージング期間の後に、望ましいものとして、‘127特許の冒頭に記載されたタイプの柔軟性を示すポリマー材料を生成するシアノアクリレート組成物を、確実に配合する方法を教示しているとは考えられない。
米国特許第3,699,127号(O’Sullivan他)は、有機エーテル、特に各アリール基の芳香族環がエーテル酸素に直接結合しているアリールもしくはジアリールエーテルである新規可塑剤を対象とする。可塑剤は、接着剤組成物の0.2質量%と15質量%の間の範囲で有用であるとして挙げられている。望ましい範囲は0.5質量%と約10質量%の間である。この‘127特許では、約15質量%を超える可塑剤の存在は硬化した接着剤の強度に悪影響を与えうると述べられている。
英国特許第1529105号に、可塑剤組成物に関するさらなる記述を見出すことができる。‘105英国特許は、シアノアクリレートに付随する迅速な接着性と抑えられ制御された接着強度とを併せ持ち、必要に応じて容易に脱接着できる性能を伴う接着剤配合物を提供するという課題を対象とする。‘105英国特許で提案されている組成物は、少なくとも1種のα−シアノアクリレート酸の重合性エステル、組成物の20質量%から60質量%のエステルと相溶する可塑剤および組成物の0.015質量%から0.15質量%のエステルに溶けるカルボン酸が含まれる接着剤組成物である。α−シアノアクリレートエステルモノマーの混合物に言及はされているが、1種のエステルを使用するのが好ましいと結論されている。可塑剤の好ましい範囲は30質量%から40質量%である。
米国特許第3,961,966号(Brinkmann他)は、3から20個の炭素原子を含み、4から7員のラクトン環をもつ、単環式もしくは2環式ラクトンである可塑剤を含むシアノアクリレート組成物に関する。
米国特許第4,444,933号(Columbus他)に、皮膚に対する接着性が抑えられたものとして記載される、さらなるシアノアクリレート系接着剤組成物が記載されている。この組成物は、2−シアノアクリレートエステル、塩化ビニル/酢酸ビニルのコポリマー、および必要に応じて可塑剤を含む。類似の開示が、英国特許第2268503B号に見られ、やはり皮膚に対する接着性が抑えられたシアノアクリレート接着剤組成物に関する。この組成物は、2−シアノアクリレート、脂肪族アルコールとさまざまな脂肪族カルボン酸エステルの少なくとも1種であるアニオン重合促進剤を含む。
米国特許第5,716,607号(Byram他)は、電離放射線処理中の遅発性放射線誘発皮膚障害の抑制方法を開示する。この‘607特許は、放射線に曝される皮膚表面上に生体適合性ポリマー層を提供することに関する。n−ブチルシアノアクリレートが、好ましく、また用いられ例示された唯一のモノマー材料であるが、シアノアクリレートはポリマー層を形成するための好ましいモノマーである。生体適合性可塑剤の添加もまた開示されている。
国際公開99/18950号は、無傷のもしくは傷ついた皮膚上への局部的な適用のためのものであり、また硬化して十分な柔軟性を示すので、皮膚に接着されている間重合後の材料が一体性を保てる、混合アルキルシアノアクリレート組成物を開示する。この文書は一般に、可塑剤を含有させずに望ましい柔軟性を付与することの望ましさを記載し、代わりに、重合したときに望ましい柔軟性をもつポリマー材料を生成するCAエステルの混合物を提供することを目的とする。特に、この文書は、可塑剤の必要なしに哺乳類の皮膚の上に柔軟なCAポリマーを形成するように、十分な量のC10〜C12のアルキルシアノアクリレートエステルを、C1〜C8のアルキルシアノアクリレートエステルに添加することに関する。この文書には可塑剤の添加を避ける望ましさが記載されているが、いくつかの生体適合性可塑剤が参照されている。例示されているのは、n−ブチルおよびn−デシルシアノアクリレートを含む組成物である。比較配合として、可塑剤(フタル酸ジオクチル)がn−ブチルシアノアクリレートと共に組成物で使用されている。国際公開99/18950号に参照されているのは、米国特許第5,480,935号(Greff他)であり、これには、少なくとも1種のC4〜C10のアルキルシアノアクリレート、生体適合性可塑剤ならびに重合禁止剤としてSO2を含む、皮膚に適用されるシアノアクリレート組成物が記載されている。生体適合性可塑剤の例が示されている。
モノマー混合物を重合して得られるポリマー材料を「内部的に」柔軟にするために2種以上のシアノアクリレートエステルを用いる可能性に関する広範で多くの開示、ならびに抵抗性ポリマー材料を適切に柔軟にしうる「外部可塑剤」を提供しようとする試みがなされてきたが、望ましい結果をより系統的により確実に実現する接着剤組成物を確定すると思われる如何なる具体的な提案も教示あるいは示唆されてこなかった。したがって、硬化して、望ましい柔軟性を示すポリマー材料となるシアノアクリレート系接着剤組成物を提供することは望ましい。
前記の文献で大きく取り上げられていないさらなる望ましい結果は、重合後に透明な材料である。多くの最終ユーザは、透明で(光を通して)無色のシアノアクリレート組成物を好み、また得られるポリマー材料も透明で(光を通して)無色であることを認めることも好む。これは、透明な材料同士が接着される場合、特に望ましい。それはまた、余分な接着剤、例えば、基材間の隙間から押し出された接着剤あるいは表面に塗られた接着剤、が見えるべきでない場合にも望ましい。
前記の望ましい特性を考慮すると、またシアノアクリレート接着剤の欠点のいくつかを検討しようとする様々な今までの試みを考慮すると、硬化して、初期にもエージング後にも望ましい柔軟性のあるポリマー材料となり、他の望ましい特性をそれほど悪化させることなく、また硬化前後に無色であるシアノアクリレート組成物を提供することは望ましいであろう。
(発明の概要)
本発明は、
(i)エチルシアノアクリレートまたはメトキシエチルシアノアクリレートから選択される少なくとも1種の低級シアノアクリレートモノマー成分;
(ii)n−プロピル−シアノアクリレート、イソ−プロピルシアノアクリレート、n−ブチル−シアノアクリレート、sec−ブチル−シアノアクリレート、イソ−ブチル−シアノアクリレート、tert−ブチル−シアノアクリレート、n−ペンチル−シアノアクリレート、1−メチル−ブチル−シアノアクリレート(イソ−ペンチル−シアノアクリレートとも呼ばれる)、1−エチル−プロピル−シアノアクリレート、ネオペンチル−シアノアクリレート、n−ヘキシル−シアノアクリレート、1−メチルペンチル−シアノアクリレート(イソ−ヘキシル−シアノアクリレートとも呼ばれる)、n−ヘプチル−シアノアクリレート、n−オクチル−シアノアクリレート、n−ノニル−シアノアクリレート、n−デシル−シアノアクリレート、n−ウンデシル−シアノアクリレート、n−ドデシル−シアノアクリレート、シクロヘキシル−シアノアクリレート、ベンジル−シアノアクリレート、フェニル−シアノアクリレート、テトラヒドロフルフリル−シアノアクリレート、アリル−シアノアクリレート、プロパルギル−シアノアクリレート、2−ブテニル−シアノアクリレート、フェネチル−シアノアクリレート、クロロプロピル−シアノアクリレート、エトキシエチル−シアノアクリレート、エトキシプロピル−シアノアクリレート、エトキシイソプロピル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、イソプロポキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、メトキシプロピル−シアノアクリレート、メトキシイソプロピル−シアノアクリレート、メトキシブチル−シアノアクリレート、プロポキシメチル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、プロポキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシメチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシイソプロピル−シアノアクリレート、ブトキシブチル−シアノアクリレート、イソ−ノニル−シアノアクリレート、イソ−デシル−シアノアクリレート、シクロヘキシルメチル−シアノアクリレート、ナフチル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−エトキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−プロピルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−ブチルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−ペンチルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−ヘキシルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−エトキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−プロピルオキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−ペンチルオキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−ヘキシルオキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−ブチルオキシブチル−シアノアクリレート、2−(2’−エトキシ)−ブチルオキシブチル−シアノアクリレート、2−(2’−ブチルオキシ)−ブチルオキシブチル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−プロピルオキシエチル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−ブチルオキシエチル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−ブチルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−エトキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−エトキシブチル−シアノアクリレートからなる群から選択され、低級シアノアクリレートモノマーと高級シアノアクリレートモノマーの合計質量に対して12質量%より多量の、少なくとも1種の高級シアノアクリレートモノマー成分;
(iii)少なくとも1種のエステル基含有可塑剤を含み、成分(i)と成分(ii)の混合物中に相溶する、少なくとも1種の可塑剤成分;
を含み、可塑剤成分が、テトラ安息香酸ペンタエリスリトールが単一の可塑剤として含むものではないという条件で、組成物の約15から約40質量%の間の範囲内の量で組成物中に存在し、また約1から6未満の範囲にあるAp/Po比をもつ、シアノアクリレート組成物を提供する。
より詳細には、本発明の組成物は、可塑剤成分が約1.25から約6未満のAp/Po比をもち、トリメリト酸トリメチルも含むということ以外は、上で詳細に記載された通りであることが望ましい。
驚くべきことに、本発明者等により、シアノアクリレート組成物に含ませる特定の成分を注意して選択することと共に、ある特定の定められたパラメーター内で成分の量を注意して選択することにより、他の望ましい基準にも合致する、硬化後に柔軟に接着される製品をより系統的に確実に実現しうるということが見出された。下に記載される実験データにより、重合後の材料の特性を望ましいものとするために、組成物の成分および成分の量を注意深く選択する必要性が確認される。
本発明の組成物は、すでに言及された望ましい特性を示し、さらに均一性(homogeneity)を示す。
本発明の組成物に含ませるためのエステル基含有可塑剤を記述するために用いられる場合、Ap/Po比は本発明の目的のために次のようにして計算される:脂肪族のCH3、CH2およびCH基(これらはカルボニル基の一部分ではない)の全数を、エステル基の総数で割る。この特性比は、Institute of Materials,ロンドンで発行されたAlan S. Wilson「可塑剤−原理と応用(Plasticisers − Principles and Practice)」585巻(1995−セクション1.7を参照)にて考察された特性比を改作したものである。
可塑剤分子のAp/Po比が約1から6未満の範囲にある可塑剤を含む組成物で良好な結果が得られたが、可塑剤のAp/Po比が約1.25から約5、例えば約2から約5、より特定すると約2から約4の範囲にある本発明の組成物は、例えば接着強度および貯蔵寿命などの、硬化後の組成物の他の望ましい特性に悪影響を及ぼすことなく、特に望ましい柔軟性を与えるということが見出された。有用な可塑剤が見出されうるより限定された範囲は、Ap/Po比が約2から約4の場合である。1種より多い可塑剤が用いられる場合、本発明は可塑剤の1種だけが望ましいAp/Po比をもつことを要求するが、それらがそれぞれ独立に望ましいAp/Po比をもつことが望ましい。
組成物中の可塑剤成分の量は重要なものとして決定された。組成物の12質量%までの量では、特性は望ましいものとならない。非常に多量の可塑剤成分は硬化速度および接着強度に悪影響を及ぼすので、組成物の約40質量%より少ない量で用いられた場合、硬化後の組成物に望ましい柔軟性をもたせることができると思われる。可塑剤成分が組成物の約20から約30質量%の量で存在する場合、良好な結果が認められた。
当分野の技術者は、本発明の組成物にどの可塑剤成分が用いられるべきか知るであろう。Ap/Po比の計算には可塑剤の構造式だけが必要であり、如何なる実験もなしに、その比を求めることができる。
可塑剤は、アルキレングリコールジエステルあるいはヒドロキシカルボン酸エステルの少なくとも1種から適切に選択される。式Iの(オリゴ)アルキレングリコールジエステルは有用である:
Figure 0004084187
式中、
各Rは独立にフェニルまたはヒドロキシフェニルであり;
R’=−[(CH2n−O]m−;
nは1から4の整数であり;また
mは1または2である。
有用なヒドロキシカルボン酸エステルには、可塑剤の構造式が、1つまたは複数の下の構造部分または「B」または「C」を、但し少なくとも1つの構造部分「A」を含むものが含まれる。残りの2つの空いた(分子の両側の)原子価は−Hまたは−CH3のいずれかで飽和されている。
Figure 0004084187
式中、
Rは−CH3、C25、−プロピル、−イソ−プロピル、−ブチル、−イソ−ブチル、−sec−ブチル、−tert−ブチルであり;また
R’は−C(O)H、−C(O)CH3、−C(O)C25である。
分子中に1個より多くのR基がある場合、Rは上記の構造部分から独立に選択される、すなわち、各R基は同一である必要はない。同じことは、1個より多いR’がある場合のR’についても正しい。
ヒドロキシカルボン酸エステルの例はクエン酸エステルである。
Figure 0004084187
分子はこのように、「H−B−A−B−H」(H=水素末端)に相当するであろう。
他の例は次の種のエステルである:
イソクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グリセリン酸およびグリコール酸。
可塑剤成分に組み入れるのに適切な可塑剤には、以下の、トリメリト酸トリメチル、ジ安息香酸ジエチレングリコール、マロン酸ジエチル、O−アセチルクエン酸トリエチル、フタル酸ベンジルブチル、ジ安息香酸ジプロピレングリコール、アジピン酸ジエチル、O−アセチルクエン酸トリブチル、セバシン酸ジメチル、およびこれらの組合せが含まれる。
特に良好な特性を示したポリマー材料に寄与した可塑剤には、O−アセチルクエン酸トリブチル(TBAC)、O−アセチルクエン酸トリエチル(TEAC)、ジ安息香酸ジプロピレングリコール(DPGDB)およびジ安息香酸ジエチレングリコール(DEGBD)が含まれる。
本発明の配合の、2種以上の例示された成分の組合せを用いてもよい。可塑剤成分の場合には、本発明で有用であると認められたものの範囲内での、2種以上の可塑剤の組合せを用いることができるということが見出された。特に可塑剤の次の組合せを用いることができる:O−アセチルクエン酸トリブチルおよびO−アセチルクエン酸トリエチル。
組成物内の特定濃度の高級シアノアクリレートモノマー成分(あるいは、「コモノマー」)では、時間が経つと硬化生成物が望ましい柔軟性をもたないことが見出された。コモノマーを低級シアノアクリレートモノマー成分の高級同族体(higher homologue)と見なすことができる。組成物中のコモノマーの量は、低級シアノアクリレートモノマー(「モノマー」)とコモノマーを合わせた質量に対して約15質量%以上であることが望ましい。同様に、多量のコモノマーは望ましくなく、本発明で用いられるコモノマーだけを含む組成物は必ずしも最良の結果を示さない。したがって、コモノマーの量は、モノマーとコモノマーを合わせた質量に対して約15から約75質量%の範囲内であることが望ましい。望ましい結果は、コモノマーの量が、モノマーとコモノマーを合わせた質量に対して約17から約70質量%、例えば約17から約50%の範囲内で得られる。モノマーとコモノマーを合わせた質量に対して約17から約45質量%の量で用いても良い。
適切なコモノマーは以下のものからなる群から選択される:
n−プロピル−シアノアクリレート、イソ−プロピルシアノアクリレート、n−ブチル−シアノアクリレート、sec−ブチル−シアノアクリレート、イソ−ブチル−シアノアクリレート、tert−ブチル−シアノアクリレート、n−ペンチル−シアノアクリレート、1−メチル−ブチル−シアノアクリレート(イソ−ペンチル−シアノアクリレートとも呼ばれる)、1−エチル−プロピル−シアノアクリレート、ネオペンチル−シアノアクリレート、n−ヘキシル−シアノアクリレート、1−メチルペンチル−シアノアクリレート(イソ−ヘキシル−シアノアクリレートとも呼ばれる)、n−ヘプチル−シアノアクリレート、n−オクチル−シアノアクリレート、n−ノニル−シアノアクリレート、n−デシル−シアノアクリレート、n−ウンデシル−シアノアクリレート、n−ドデシル−シアノアクリレート、シクロヘキシル−シアノアクリレート、ベンジル−シアノアクリレート、フェニル−シアノアクリレート、テトラヒドロフルフリル−シアノアクリレート、アリル−シアノアクリレート、プロパルギル−シアノアクリレート、2−ブテニル−シアノアクリレート、フェネチル−シアノアクリレート、クロロプロピル−シアノアクリレート、エトキシエチル−シアノアクリレート、エトキシプロピル−シアノアクリレート、エトキシイソプロピル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、イソプロポキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、メトキシプロピル−シアノアクリレート、メトキシイソプロピル−シアノアクリレート、メトキシブチル−シアノアクリレート、プロポキシメチル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、プロポキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシメチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシイソプロピル−シアノアクリレート、およびブトキシブチル−シアノアクリレート。上のコモノマーは便宜上まとめて列挙されたが、当分野の技術者は、指定された最終用途をもつ如何なる特定の組成物に対しても、使用するのに望ましいものを選択することができる。
適切なコモノマーは、イソプロピルシアノアクリレート、n−ブチルシアノアクリレート、sec−ブチルシアノアクリレート、n−プロピルシアノアクリレート、イソブチルシアノアクリレート、およびn−ヘキシルシアノアクリレートであると確認された。
特にエチルシアノアクリレートを含む、調製された本発明の組成物は、有用な特性を示した。
本発明の範囲内でのCAの望ましい組合せは、コモノマーとしてn−ブチルシアノアクリレートを含み、エチルシアノアクリレートをモノマーとして含む。本発明の一実施形態では、モノマーまたはコモノマーのこの後者の組合せに、可塑剤としてのO−アセチルクエン酸トリエチルまたはジ安息香酸ジエチレングリコールの少なくとも1種を組み合わせて、特に可塑剤成分が組成物の20から30質量%の範囲にある場合、望ましい組成物となる。
通常、低級アルキルCAは、全組成物の約20から約70質量%の量で組成物中に存在するであろう。
本発明の組成物に添加しうる他の成分には、増粘剤(ポリマー)、強化剤(例えば、ゴム状材料、コア−シェル型ポリマー)、接着増強剤、染料、顔料、蛍光マーカー、並びに、クラウンエーテル、カリックスアレーン、シクロデキストリン誘導体、ポリエーテルおよびこれらの誘導体のような取り付け時間短縮剤(fixture time accelerators)、ならびにチキソトロピー化剤、例えばシリカが含まれる。
重要な追加成分には、組成物の約1から15質量%の量のポリメチルメタクリレート(PMMA)あるいはポリ酢酸ビニルなどの増粘剤が含まれる。下の実施例で用いられるロックタイト(Loctite)製品424、406、416、およびSicomet 50は全て、組成物の約4質量%から約10質量%の間のPMMAを含む。
本発明はまた、本発明による組成物の硬化により形成される反応生成物にも関する。低級シアノアクリレート成分、高級シアノアクリレート成分および可塑剤成分を、組成物を硬化させない条件下に混合する工程を含む、本発明よる組成物の製造方法もまた提供される。
基材を貼り合わせて接着するために、あるいは物品を被覆するために、本発明の組成物を用いることができる。基材上の表面の少なくとも一部分に組成物を塗布し、組成物を硬化させるのに相応しい条件下で基材同士を合わせることで、第2の基材をそれに接着することにより、本発明の組成物を組立体の形成に用いることができる。本発明の組成物を物品表面の少なくとも一部分に塗布して被覆を形成し、組成物を硬化させるのに相応しい条件に組成物を曝すことことにより形成される被覆物品もまた提供される。望ましくは、物品の全表面が被覆される。例えば、物品は、全体が組成物により形成された保護被覆内に存在することもできる。
本発明の一定の特徴は、明確にするために別の実施形態中で説明するが、1つの実施形態中に組合せて備わっていてもよいということが理解される。逆に、簡潔さのために、1つの実施形態に関連させて記載される本発明の様々な特徴を、別個にあるいは適切な小さな組合せ(subcombination)として備えることもできる。
本発明に関連して本明細書で用いられる場合、用語「含む(comprise)/含んでいる(comprising)」および用語「有する(having)/含んでいる(including)」は、述べられている特徴、整数、工程あるいは成分の存在を明記するために使用されているが、1つまたは複数の他の特徴、整数、工程、成分あるいはこれらのグループの存在または追加を排除しない。
(実施例)
以下の実施例において次の省略形が用いられる。
省略形
(接着剤配合物)(Loctite(Ireland)Ltdが市販)
406 シアノアクリレート接着剤 Loctite406
(エチルシアノアクリレート含有)
416 シアノアクリレート接着剤 Loctite416
(エチルシアノアクリレート含有)
424 シアノアクリレート接着剤 Loctite424
(エチルシアノアクリレート含有)
SIC50 シアノアクリレート接着剤 Sicomet50
(エチルシアノアクリレート含有)
9006 シアノアクリレート接着剤 Sicomet9006
(メトキシエチルシアノアクリレート含有)
(モノマー)
EtCA エチルシアノアクリレート
iBuCA イソブチルシアノアクリレート
iPrCA イソプロピルシアノアクリレート
MeCA メチルシアノアクリレート
nBuCA n−ブチルシアノアクリレート
nHxCA n−ヘキシルシアノアクリレート
nPrCA n−プロピルシアノアクリレート
sBuCA sec−ブチルシアノアクリレート
(可塑剤) Ap/Po比
BzBuPht フタル酸ベンジルブチル 2.5
DBuAdp アジピン酸ジブチル 6
DBuSbc セバシン酸ジブチル 8
DCpyAdp アジピン酸ジカプリル 10
DCpyPht フタル酸ジカプリル 8
DEGDB ジ安息香酸ジエチレングリコール 2
DEtAdp アジピン酸ジエチル 4
DEtGlt グルタル酸ジエチル 3.5
DEtMlo マロン酸ジエチル 2.5
DEtPml ピメリン酸ジエチル 4.5
DiNoPht フタル酸ジイソノニル 9
DMeAdp アジピン酸ジメチル 3
DMeGlt グルタル酸ジメチル 2.5
DMeSbc セバシン酸ジメチル 5
DOcPht フタル酸ジオクチル 8
DPGDB ジ安息香酸ジプロピレングリコール 3
DPhE ジフェニルエーテル (不定−非エステル可塑剤)
EtCpr カプロン酸エチル 7
GTOl トリオレイン酸グリセロール 18
iPrMyr ミリスチン酸イソプロピル 16
MeLau ラウリン酸メチル 12
MeSt ステアリン酸メチル 18
PETA テトラアクリル酸ペンタエリスリトール 1
PEryTBnz テトラ安息香酸ペンタエリスリトール 1
PNPGA ポリ(ネオペンチルグリコールアジペート) 4
TBAC O−アセチルクエン酸トリブチル 3.75
TCpyTrm トリメリト酸トリカプリル 8
TEAC O−アセチルクエン酸トリエチル 2.25
THxTrm トリメリト酸トリヘキシル 6
TiPrPhP リン酸トリス(イソプロピルフェニル) 9
TMeTrm トリメリト酸トリメチル 1
TOcTrm トリメリト酸トリオクチル 8
(その他)
CA シアノアクリレート
CoM コモノマー
conc. 濃度
d 日
GBMS 脱脂されグリットブラストされた軟鋼
PC ポリカーボネート
PVC ポリ塩化ビニル
SF 基材破壊
t わずかな濁り
tt かなりの濁り
ttt 極度の濁り;不透明(白色に見える)
w 週
visc. 粘度
(実験手順)
硬化CA試料の調製を次のようにして実施した:
ポリエチレン(PE)ビーカー(直径約40mm)中で、約3.5gの接着剤配合物、モノマーあるいはモノマー組成物に、3滴のCA活性化剤溶液(n−ヘプタン中の0.5%の2,2’−ジピリジルジスルフィド)を加えた。後の表に示された量の可塑剤成分を加えた。可塑剤成分を加える場合、シアノアクリレート活性化剤溶液を添加する前に、それをモノマーと混合した。5秒後、混合物が硬化するまで試料を放置した。その後、PEビーカーから硬化材料を取り出すことができる。こうして硬化組成物の比較的薄いディスクが得られる。通常、硬化材料の厚さは、約2.5mmから約3mmである。
(重合後の材料の柔軟性の定量的判定)
下に示す特定の実施例で指定された期間(1日または10週間)の後、試料をはさみで幅約1mmの細片に切る。
(柔軟性の判定(目視による検査):)
観察 評価
硬化材料は、はさみで細片に切るとき粉々になる 0
硬化材料を細片に切ることはできるが、亀裂がひどく、部分的に粉々になる 1
硬化材料を細片に切ることはできるが、亀裂があり、曲げると壊れる 2
亀裂の発生なしに硬化接着剤を細片に切ることはできるが、急激に曲げると亀裂が発生する 3
亀裂の発生なしに硬化接着剤を細片に切ることができ、亀裂の発生なしに細片を何回も前後に曲げることができる 4
本発明の組成物は、「3」あるいは「4」の評価、好ましくは「4」の評価を獲得するであろう。
((重合後の材料の)濁り度の試験方法)
硬化材料のディスクを(目視検査により)以下の通り判定する:
目視試験/外観: 評価
− 濁り/ヘーズが認められず透明である 記載せず
− 濁り/ヘーズが認められるが、まだ透明である 「t」
− 濁り/ヘーズ、透明でない 「tt」
− 極端な濁り;真白に見える 「ttt」
本発明の組成物は、「t」、「tt」または「ttt」の評価にならないことが望ましい。この評価は、下の表の柔軟性試験の欄の括弧内に与えられている。濁りが認められない場合、評価は表には記載されていない。濁り度試験は、柔軟性試験と同じ期間、すなわち1日または10週間後に実施された。柔軟性試験が実施されなかった試料は、濁り度試験も実施されなかった。
((重合後の材料の)引張り剪断強度の試験方法)
この試験方法は次の規格に基づいている:
ASTM D1002:接着剤の引張り荷重による剪断強度特性(金属−金属)
ASTM D3163:接着剤で接着された硬質プラスチックの重ね剪断継ぎ手の引張り荷重による剪断強度特性
ISO 4587 接着剤−高強度接着剤の引張り重ね剪断強度の測定
DIN EN 1465 接着剤−剛体−剛体接着組立体の引張り重ね剪断強度の測定
(配合物の貯蔵寿命の試験方法)
1.配合物が10週間後に液体のままであるかどうかを調べる。液体でなければさらなる試験は不要。
2.配合物が液体のままである場合、次いで液体の粘度を次のようにして調べる:
粘度測定(円錐−円盤系;20℃)。試料の粘度を比較するために、(20gのPEボトル中に)82°で3日間保管した後の粘度を初期粘度で割る。対照試料あるいは他の試料の粘度比と、特定の試料のこの粘度比を比較することができる。この粘度比の採用により、それらの初期粘度によらず、異なる試料の安定性(粘度増加)を比較できる。
(実験データ)
下の表に記載された結果を得るために必要なだけ実験手順(前記)を繰り返した。
Figure 0004084187
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(結果の考察)
表1は、商品としてのシアノアクリレート接着剤配合物またはモノマー単体で得られた結果を記載する。これらの組成物は本発明の範囲内ではない。表1から分かるように、全ての硬化材料は、柔軟性試験を実施すると、0あるいは0〜1の悪い評価であった。柔軟性の評価は手順の最初の工程で求められたので、さらなる試験工程を実施する必要はなかった。表1は切断試験、すなわち前記の柔軟性の試験における最初の工程に関する。
表1は、単独で用いられたシアノアクリル酸エステルならびに商品としての接着剤に付随する脆さがどのようなものか例示する。(以下の表で製品照会記号により参照される全ての接着剤は、アイルランド、ダブリンのタラー(Tallaght)にあるLoctite(Ireland)Limitedから、その製品照会記号で入手できる。)モノマーおよび接着剤配合物の全ては、硬化して脆い材料を生成することが見出された。
表2は、それぞれに示された量の指定された可塑剤成分が前記のように添加されたCAモノマーおよび商品としてのシアノアクリレート接着剤配合物を示す。表2に含まれる実施例のほとんどで、添加された可塑剤成分は、可塑化されていない表1の組成物に比べて、大きく柔軟性を向上させることはない。これは、例えば次の実施例から知ることができる:1〜11;15〜17;19;22〜24;26;27;29〜37;42;43。表2の特定の実施例は表1の対照組成物に比べて初期に(1日後)ある程度のより大きな柔軟性を示すが、これは非常に長くは続かないことが多く、一定期間(10週間)の後に脆くなることが見出されることが多い:例えば、実施例20;25;28;38;41;44〜46。長続きする柔軟化(10週間後)は、極めてわずかな場合にだけ見出される:実施例12〜14;18;21。望ましい柔軟性を示す組成のいくつかは、望ましい透明性を示さず、前記の濁り度試験で、(t)、(tt)または(ttt)と評価されている。
表3:特定のCA/可塑剤成分混合物は、低級シアノアクリレートベースモノマーに加えて、ある量の高級同族体CAモノマー(コモノマー)が含まれる場合(表中「コモノマー」あるいは「CoM」と表されている)、柔軟なままであることが見出された。表3を注意深く考察すれば、柔軟性が長続きする配合物を調製するための基準を選択することができる。特に、表3から、適切なコモノマーには次のものが含まれることを認めることができる:n−プロピルシアノアクリレート、n−ブチルシアノアクリレート、n−ヘキシルシアノアクリレート、イソ−プロピルシアノアクリレート、イソ−ブチルシアノアクリレートおよびsec−ブチルシアノアクリレート。表3では、10〜100%(配合物中のCAコモノマー分率を表す)のコモノマー濃度が用いられた。(表3の組成物の全てが本発明の範囲内にあるわけではないことに注意すべきである。)濃度≦10%は、最適な柔軟化を維持するには小さすぎるようである(少なくとも幾分か脆くなることが見出されることがある);実施例117を参照。
表3の続きは、モノマーがメトキシメチルシアノアクリレートである場合(9006製品におけるように)、モノマー単独では硬化して脆いポリマーとなるが、可塑剤成分の添加により、認められる如何なる濁りもなしに、劇的に柔軟性が向上することを示している。組成物にコモノマーと可塑剤成分の両方が存在しても非常に望ましい配合物を与える(No.204〜205を参照)。表3の続きの部分はまた、MeCAはベースモノマーとして使用するのに適さないことを示している。前記のMeCA;MeCAおよび可塑剤;MeCAと、可塑剤およびコモノマーの両方;を含むどの配合物(206〜212または216から221)も望ましい柔軟性を示していない。9006をコモノマーとするEtCAも望ましい特性を示さなかった。
表4:比較的高濃度のコモノマーでも、必ずしも最適な柔軟性が得られるわけではなく、例えば本発明の組成物に含ませるのに適切なコモノマーであると認められた成分が100%の場合でもそうである。表4の実施例122;125および126の比較は、モノマーブレンド物を含む組成物だけが柔軟性を示すことを例示している。接着剤/可塑剤成分あるいはコモノマー/可塑剤成分の混合物は最適な結果を示していない。前記の考察から、コモノマーの最適な濃度は一般に、全モノマーの約12%と約75%の間、好ましくは約15%と約50%の間であろうと結論できる。
可塑剤成分:極性パラメーターが特定の範囲内の可塑剤だけが、可塑剤成分として用いられた場合、硬化接着剤を確実に柔軟にすることが見出された。表6は、表2および3の間での配合物を比較した、いくつかの可塑剤のAp/Po比を示す。TEACとTBACのAp/Po比は、2.25と3.75である。表6から、1と6未満の間、特に2〜5の間の比をもつ可塑剤が、本発明の組成物に用いられた場合に、柔軟なポリマー材料が得られることが明らかである(「+」および「−」の記号は、表3における柔軟な配合物の例を表す)。DBuAdp、EtCpr、DOcPht、TOTrmなどの、Ap/Po比が6より大きい可塑剤は望ましい効果を示すようには見えない。
実施例(表3)73;84;86;92;(表4)128;130は、組成物の12質量%までの可塑剤成分の濃度では、十分でないことを示している。可塑剤成分の適切な量は、配合物の約15から約40質量%、適切には約20から約30質量%であると確定された。
本発明の組成物の可塑剤成分として、1種より多い可塑剤を用いることもできる。表4には、2種の可塑剤が用いられた本発明の組成物の実施例が列挙されている。実施例119〜124は、用いられた接着剤配合物に対する対照としての役目を果たす。実施例125は、用いられたコモノマーに対する対照としての役目を果たす。
本発明による組成物は透明であり、特に表3および4から分かるように、硬化して透明なポリマー材料となる。硬化試料には濁り、白化あるいはヘーズは全く認められなかった。さらに、本組成物は無色である。このことは、本発明のもののような組成物を購入する多くの買い手が、液体の状態でも硬化した接着剤でも、透明で無色の接着剤を期待することから、重要な考察である。
表5は、前記の方法に従って測定された、本発明の範囲内の特定の例示的配合物の引張り剪断値を示す。商品としてのCA配合物(C1と名づけられている)の引張り剪断値が、比較のために対照として表に含まれている。表5のデータは、本発明の配合物のポリマーは対照配合物のポリマーと同等の引張り剪断強度をもつことを示している。
表7は、上に列挙されたいくつかの配合物に対する安定性/貯蔵寿命のデータを与える(全ての配合物は、10週間後でも液体のままであり、見た目に粘度変化がないことが見出された)。加速エージング試験−すなわち高温での保管が、室温での長期保管の代替として実施された。ファントホッフの法則により、82℃での3日は、室温での約730日に相当するであろうと考えられ(ファントホッフの法則は、10℃の温度増加により反応速度はほぼ3倍に増加することを述べている。接着剤のエージングはこの法則に従い、また室温と82℃の間の温度差は約60℃であるから、その計算は3日×(36)=729日となる)、試料の貯蔵寿命は室温では少なくとも2年であろうと結論できる。
さらに、本発明の組成物の(前記の方法により求められた)貯蔵寿命は、通常の標準的なCA接着剤の貯蔵寿命と同等に良好であることが見出された。表7は、高温での保管結果を示す。粘度の増加は少なく、そのまま用いた対照と同等である(詳細な説明は表7を参照)。2年を超える貯蔵寿命を想定できる。本発明による試料の取り付け時間も、表7に記録されている。全ての試料は数十秒以内に硬化し、瞬間接着剤としてそれらが有用であることを示している。
本発明の全範囲は特許請求の範囲により定められる。

Claims (24)

  1. (i)エチルシアノアクリレートまたはメトキシエチルシアノアクリレートから選択される、少なくとも1種の低級シアノアクリレートモノマー成分;
    (ii)n−プロピル−シアノアクリレート、イソ−プロピルシアノアクリレート、n−ブチル−シアノアクリレート、sec−ブチル−シアノアクリレート、イソ−ブチル−シアノアクリレート、tert−ブチル−シアノアクリレート、n−ペンチル−シアノアクリレート、1−メチル−ブチル−シアノアクリレート、1−エチル−プロピル−シアノアクリレート、ネオペンチル−シアノアクリレート、n−ヘキシル−シアノアクリレート、1−メチルペンチル−シアノアクリレート、n−ヘプチル−シアノアクリレート、n−オクチル−シアノアクリレート、n−ノニル−シアノアクリレート、n−デシル−シアノアクリレート、n−ウンデシル−シアノアクリレート、n−ドデシル−シアノアクリレート、シクロヘキシル−シアノアクリレート、ベンジル−シアノアクリレート、フェニル−シアノアクリレート、テトラヒドロフルフリル−シアノアクリレート、アリル−シアノアクリレート、プロパルギル−シアノアクリレート、2−ブテニル−シアノアクリレート、フェネチル−シアノアクリレート、クロロプロピル−シアノアクリレート、エトキシエチル−シアノアクリレート、エトキシプロピル−シアノアクリレート、エトキシイソプロピル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、イソプロポキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、メトキシプロピル−シアノアクリレート、メトキシイソプロピル−シアノアクリレート、メトキシブチル−シアノアクリレート、プロポキシメチル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、プロポキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシメチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシイソプロピル−シアノアクリレート、ブトキシブチル−シアノアクリレート、イソ−ノニル−シアノアクリレート、イソ−デシル−シアノアクリレート、シクロヘキシルメチル−シアノアクリレート、ナフチル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−エトキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−プロピルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−ブチルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−ペンチルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−ヘキシルオキシ)−エトキシエチル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−エトキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−プロピルオキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−ペンチルオキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−ヘキシルオキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−ブチルオキシブチル−シアノアクリレート、2−(2’−エトキシ)−ブチルオキシブチル−シアノアクリレート、2−(2’−ブチルオキシ)−ブチルオキシブチル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−プロピルオキシエチル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−ブチルオキシエチル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−プロピルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(3’−メトキシ)−ブチルオキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−エトキシプロピル−シアノアクリレート、2−(2’−メトキシ)−エトキシブチル−シアノアクリレートからなる群から選択され、低級シアノアクリレートモノマーと高級シアノアクリレートモノマーの組合せの合計質量に対して12質量%より多量の、少なくとも1種の高級シアノアクリレートモノマー成分;
    (iii)少なくとも1種のエステル基含有可塑剤を含み、成分(i)と成分(ii)の混合物中に相溶する、少なくとも1種の可塑剤成分;
    を含み、可塑剤成分はテトラ安息香酸ペンタエリスリトールを単一の可塑剤として含むものではないという条件で、可塑剤成分が組成物の15から40質量%の間の範囲内の量で組成物中に存在し、また可塑剤成分が1ら6未満の範囲のAp/Po比をもつ、シアノアクリレート組成物。
  2. (i)請求項1で定められる、少なくとも1種の低級シアノアクリレートモノマー成分;
    (ii)請求項1で定められる、少なくとも1種の高級シアノアクリレートモノマー成分;および
    (iii)少なくとも1種のエステル基含有可塑剤を含み、成分(i)と成分(ii)の混合物中に相溶する、少なくとも1種の可塑剤成分;
    を含み、可塑剤成分が組成物の15から40質量%の間の範囲内の量で組成物中に存在し、そして、少なくとも、可塑剤成分が1.25から6未満の範囲にあるAp/Po比を有するか、または可塑剤成分がトリメリト酸トリメチルを含む、シアノアクリレート組成物。
  3. 可塑剤のAp/Po比が1.25から5の範囲にある請求項1または請求項2に記載の組成物。
  4. 可塑剤成分が組成物の20から30質量%の量で存在する請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 可塑剤が、少なくとも1種の式Iのアルキレングリコールジエステル:
    Figure 0004084187
    [各Rは独立にフェニルまたはヒドロキシフェニルであり;
    R’=−[(CH−O]−;
    nは1から4の整数であり;また
    mは1または2である]
    あるいは、可塑剤の構造式として、2つの残りの空いた原子価は−Hまたは−CHのいずれかで飽和されている1つまたは複数の下記の構造部分AまたはBまたはCを含み、少なくとも1個の下記の構造部分Aを含む、少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸エステル:
    Figure 0004084187
    [Rは−CH、C、−プロピル、−イソ−プロピル、−ブチル、−イソ−ブチル、−sec−ブチルまたは−tert−ブチルであり;また
    R’は−C(O)H、−C(O)CH、または−C(O)Cであり;
    分子中に1個より多くのR基がある場合、各Rは−CH、C、−プロピル、−イソ−プロピル、−ブチル、−イソ−ブチル、−sec−ブチル、または−tert−ブチルから独立に選択され;また、
    1個より多くのR’がある場合、各R’は−C(O)H、−C(O)CH、または−C(O)C ら独立に選択される]
    を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 可塑剤が、イソクエン酸、酒石酸、りんご酸、乳酸、グリセリン酸またはグリコール酸の1種または複数のエステルである請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 可塑剤成分が、次のもの:トリメリト酸トリメチル、ジ安息香酸ジエチレングリコール、マロン酸ジエチル、O−アセチルクエン酸トリエチル、フタル酸べンジルブチル、ジ安息香酸ジプロピレングリコール、アジピン酸ジエチル、O−アセチルクエン酸トリブチル、セバシン酸ジメチル、およびこれらの組合せ:の少なくとも1つを含む請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 可塑剤成分が、O−アセチルクエン酸トリブチル、O−アセチルクエン酸トリエチル、ジ安息香酸ジプロピレングリコール、ジ安息香酸ジエチレングリコールおよびこれらの組合せの少なくとも1つから選択される請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 可塑剤成分が、O−アセチルクエン酸トリブチルとO−アセチルクエン酸トリエチルの組合せを含む請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 高級シアノアクリレートモノマーが、低級シアノアクリレートモノマー成分および高級シアノアクリレートモノマーを合わせた質量に対して、15質量%以上の量で存在する請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 高級シアノアクリレート成分が、低級シアノアクリレート成分および高級シアノアクリレート成分を合わせた質量に対して、15から75質量%の範囲内の量で存在する請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 高級シアノアクリレートモノマー成分の量が、低級シアノアクリレートモノマー成分および高級シアノアクリレート成分を合わせた質量に対して、17から70質量%の範囲内である請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 高級シアノアクリレートモノマー成分の量が、低級シアノアクリレートモノマー成分および高級シアノアクリレート成分を合わせた質量に対して、17から65質量%の範囲内である請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 高級シアノアクリレートモノマー成分の量が、低級シアノアクリレートモノマー成分および高級シアノアクリレート成分を合わせた質量に対して、17か45質量%の範囲内である請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 高級シアノアクリレート成分が、n−プロピル−シアノアクリレート、イソ−プロピルシアノアクリレート、n−ブチル−シアノアクリレート、sec−ブチル−シアノアクリレート、イソ−ブチル−シアノアクリレート、tert−ブチル−シアノアクリレート、n−ペンチル−シアノアクリレート、1−メチル−ブチル−シアノアクリレート、1−エチル−プロピル−シアノアクリレート、ネオペンチル−シアノアクリレート、n−ヘキシル−シアノアクリレート、1−メチルペンチル−シアノアクリレート、n−ヘプチル−シアノアクリレート、n−オクチル−シアノアクリレート、n−ノニル−シアノアクリレート、n−デシル−シアノアクリレート、n−ウンデシル−シアノアクリレート、n−ドデシル−シアノアクリレート、シクロヘキシル−シアノアクリレート、ベンジル−シアノアクリレート、フェニル−シアノアクリレート、テトラヒドロフルフリル−シアノアクリレート、アリル−シアノアクリレート、プロパルギル−シアノアクリレート、2−ブテニル−シアノアクリレート、フェネチル−シアノアクリレート、クロロプロピル−シアノアクリレート、エトキシエチル−シアノアクリレート、エトキシプロピル−シアノアクリレート、エトキシイソプロピル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、イソプロポキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、メトキシプロピル−シアノアクリレート、メトキシイソプロピル−シアノアクリレート、メトキシブチル−シアノアクリレート、プロポキシメチル−シアノアクリレート、プロポキシエチル−シアノアクリレート、プロポキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシメチル−シアノアクリレート、ブトキシエチル−シアノアクリレート、ブトキシプロピル−シアノアクリレート、ブトキシイソプロピル−シアノアクリレート、およびブトキシブチル−シアノアクリレートならびにこれらの組合せから選択される請求 項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 高級シアノアクリレート成分が、イソプロピルシアノアクリレート、n−ブチルシアノアクリレート、sec−ブチルシアノアクリレート、n−プロピルシアノアクリレート、イソブチルシアノアクリレート、およびn−ヘキシルシアノアクリレート、ならびにこれらの組合せの少なくとも1つから選択される請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 低級アルキルシアノアクリレート成分が、組成物の全質量に対して、20から70質量%の量で存在する請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物の硬化により形成される反応生成物。
  19. 低級シアノアクリレート成分、高級シアノアクリレート成分および可塑剤成分を、組成物が硬化しない条件下に混合する工程を含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  20. 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物の、基材を貼り合わせて接着するための使用。
  21. 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物の、物品を被覆するための使用。
  22. 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物を、基材の表面の少なくとも一部分に塗布すること、および組成物を硬化させるのに相応しい条件下で基材同士を合わせることで、第2の基材をそれに接着すること、により形成される組立品。
  23. 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物を、物品表面の少なくとも一部分に塗布して被覆を形成すること、および組成物を硬化させるのに相応しい条件に組成物を曝すこと、により形成される被覆物品。
  24. 物品の全表面が被覆される請求項23に記載の物品。
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