JPH07106161A - 静止誘導機器 - Google Patents

静止誘導機器

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JPH07106161A
JPH07106161A JP5028908A JP2890893A JPH07106161A JP H07106161 A JPH07106161 A JP H07106161A JP 5028908 A JP5028908 A JP 5028908A JP 2890893 A JP2890893 A JP 2890893A JP H07106161 A JPH07106161 A JP H07106161A
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浩 園部
Yoshikazu Kurachi
美和 倉地
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケース内に絶縁媒体を十分に充填するように
構成して絶縁性能を高くしながら、しかも、難燃性及び
絶縁信頼性を高くする。 【構成】 ケース1内に巻線2を収容すると共に絶縁媒
体6を充填する。絶縁媒体6は付加反応により鎖状構造
の分子が長くなることのみによって粘度が増すポリシロ
キサン組成物から構成したものである。このポリシロキ
サン組成物は、分子中にケイ素原子に結合せるアルケニ
ル基を含有し且つ該アルケニル基の数が分子中平均2個
以下であるポリオルガノシロキサンと、分子中にケイ素
原子に結合せる水素原子を含有し且つ該水素原子の数が
分子中平均2個以下であるポリオルガノシロキサンと、
触媒量の白金系化合物とから構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケース内に巻線を収容
すると共に絶縁媒体を充填して成る静止誘導機器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の拡大に応じて都市部に
静止誘導機器を設置することが多くなってきた。特に、
静止誘導機器として例えば大型の変圧器をビルや地下街
に設置することが多くなっており、このような場合、変
圧器には、難燃性、安全性、環境調和性が要求されてい
る。また、都市部では、地価が高いことから、設置場所
の制限も厳しくなり、変圧器の軽量化及び小形化も要求
されている。
【0003】このような背景事情の下で、都市部に設置
する変圧器として、従来より、エポキシ樹脂で注型して
形成されたモールド変圧器が数多く使用されている。し
かし、モールド変圧器は、注型時の硬化反応により発生
する熱や硬化時の収縮などによって、クラックやボイド
等の欠陥が発生し易く、場合によっては高電圧下でコロ
ナ放電が発生して絶縁破壊が生ずるおそれがあり、現状
では、定格電圧33kVが実用上の限界になっている。
【0004】一方、流動性絶縁物としてシリコーン油等
の難燃性絶縁油を充填して成る油入変圧器が供されてお
り、この油入変圧器は、真空注油等を行うことにより容
易に信頼性の高い絶縁性能を得ることができる。しか
し、油入変圧器は、シリコーン油として一般的に50c
St程度の粘度(この場合、動粘性率)のポリジメチル
シロキサンを用いており、この程度の粘度のシリコーン
油はモールド変圧器に比べて引火し易いことから、防災
上劣るものであった。
【0005】そこで、モールド変圧器のような固体絶縁
機器の有する優れた難燃性と、油入変圧器のような液体
絶縁機器の有する優れた絶縁性能とを兼ね備えた防災形
変圧器として、液体と固体の中間的性状のゲル状絶縁物
を用いたものが考えられている。このような変圧器の一
例が、特開昭56−118313号公報に開示されてい
る。
【0006】上記公報の変圧器は、鉄心に巻線を巻装し
たものをケース内に収容した後、ケース内に付加反応に
より架橋してゲル状を呈するゲル状シリコーンは充填し
て構成されている。この場合、ゲル状になるシリコーン
は低粘度状態にて充填し、1時間乃至2時間加熱してゲ
ル化反応(硬化反応)を生じさせるもので、上記構成で
は、ゲル化反応による発熱もなく、柔軟性も極めて高い
ことから、クラック等も生じないと述べられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のゲル状シリコーンを大容量高電圧の変圧器に適用した
場合、次のような問題点が生じることがある。一般にシ
ロキサンポリマーは、体積膨脹率が大きい(例えば10
0℃の温度上昇で体積が5〜10%膨脹する)ので、周
囲温度や負荷増加により巻線の温度が上昇する際に、充
填されたゲル状シリコーンの体積が膨脹し、大形機器に
なるほど部分的にクラックを生じ、絶縁不良が発生する
可能性が高くなる。
【0008】そこで、本発明の目的は、ケース内に絶縁
媒体を十分に充填するように構成して絶縁性能を高くし
ながら、しかも、難燃性を高くすることができる静止誘
導機器を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の静止誘導機器
は、ケース内に巻線を収容すると共に絶縁媒体を充填し
て成る静止誘導機器において、前記絶縁媒体を、充填後
に付加反応により高粘度シリコーン油状ないしシリコー
ン生ゴム状となるポリシロキサン組成物から構成したと
ころに特徴を有する。これにより得られる高粘度シリコ
ーン油状またはシリコーン生ゴム状物は、網状分子構造
がゲル状シリコーンと比較して極めて少ないがほとんど
ないものである。
【0010】この場合、ポリシロキサン組成物を、分子
中にケイ素原子に結合せるアルケニル基を含有し且つ該
アルケニル基の数が分子中平均2個以下であるポリオル
ガノシロキサンと、分子中にケイ素原子に結合せる水素
原子を含有し且つ該水素原子の数が分子中平均2個以下
であるポリオルガノシロキサンと、触媒量の白金系化合
物とから構成するとよい。
【0011】上記ポリシロキサン組成物は、具体的に
は、基本的に、(A)分子中にケイ素原子に結合せるア
ルケニル基を含有し該アルケニル基の数が分子中平均2
個以下であるポリオルガノシロキサンと、(B)分子中
にケイ素原子に結合せる水素原子を含有し該水素原子の
数が分子中平均2個以下であるポリオルガノシロキサン
と、(C)触媒量の白金系化合物とを有する構成となっ
ている。
【0012】ここで、上記(A)、(B)、(C)の各
物質について更に詳しく説明する。まず、(A)のポリ
オルガノシロキサンは、付加反応による一方の化合物
で、分子中にケイ素原子に結合せるアルケニル基を有す
るものである。ケイ素原子に結合せるアルケニル基以外
の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、シクロヘキシル基のようなシクロアルキ
ル基、フェニル基のようなアリール基、フェニルエチル
基のようなアラルキル基、更に、3,3,3−トリフル
オロプロピル基、クロロメチル基、クロロフェニル基、
シアノエチル基のようにこれらの水素原子の一部或は全
部がハロゲン原子などで置換された基が例示される。こ
れらの中でも、ポリマーの合成の容易さや耐熱性などか
ら、すべてがメチル基かメチル基とフェニル基であるこ
とが好ましい。
【0013】上記(A)のポリオルガノシロキサンは、
1分子中に平均2個以下のケイ素原子に結合せるアルケ
ニル基を含有することが必要である。このアルケニル基
の数が2個を越えると、架橋によりゴムまたはゲルを生
じ、中間及び最終生成物の流動性や温度変化に対する追
従性を損なう。尚、アルケニル基の数が2個であること
が、中間及び最終生成物の高分子化をより効果的に進行
させる点で好ましいことである。
【0014】(B)のポリオルガノシロキサンは、付加
反応によるもう一方の化合物で、分子中にケイ素原子に
結合せる水素原子を有するものである。ケイ素原子に結
合せる水素原子以外の有機基としては、(A)に示した
1価の有機基が例示されるが、(A)成分と同様の理由
から、すべてがメチル基かメチル基とフェニル基である
ことが好ましい。
【0015】上記(B)のポリオルガノシロキサンは、
1分子中に平均2個以下のケイ素原子に結合せる水素原
子を含有することが必要である。この水素原子の数が2
個を越えると、架橋によりゴムまたはゲルを生じ、中間
及び最終生成物の流動性や温度変化に対する追従性を損
なう。尚、水素原子の数が2個であることが、中間及び
最終生成物の高分子化をより効果的に進行させる点で好
ましい。
【0016】また、(A)成分及び(B)成分における
アルケニル基または水素原子の結合位置は、特に制約さ
れるものではないが、分子鎖の末端に位置する方が高分
子化効果の面から好ましい。
【0017】これら(A)及び(B)、(A)または
(B)の分子鎖形状は、直鎖状であっても分岐を含んで
いても良いが、より高分子化を良くするには、直鎖状で
且つその末端にアルケニル基を1個ずつ有することが好
ましい。また、粘度は、その用途によるもので任意であ
るが、一般には、少なくとも一方が10〜100000
cPが好ましい。
【0018】また、(A)成分におけるアルケニル基の
量と、(B)成分における水素原子の量との比は、特に
限定されるものではないが、(A)のアルケニル基/
(B)の水素原子が0.5〜2であることが好ましく、
更に、上記比が0.8〜1.2がより一層好ましい。
【0019】(C)の白金系触媒は、付加反応を促進す
る公知の触媒であり、(A)成分と(B)成分との付加
反応触媒として、本発明に用いる組成物を反応させるた
めに用いられる触媒である。これには、塩化白金酸、ア
ルコール変性塩化白金酸、白金とオレフィンとの錯体、
白金とケトン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの
錯体、アルミナまたはシリカなどの担体に白金を保持さ
せたもの、白金黒などで例示される白金系化合物、テト
ラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジ
ウム黒とトリフェニルホスフィンとの混合物などで例示
されるパラジウム系化合物、或は、ロジウム系化合物な
どが使用できる。
【0020】この(C)成分は、触媒としての必要量が
用いられるが、この量は(A)成分に対し、白金、パラ
ジウム、ロジウムの量に換算して、0.1〜1000p
pmとなる範囲であり、より好ましくは0.5〜200
ppmの範囲である。尚、0.1ppm未満では、触媒
濃度が低いため、硬化が不十分となる。他方、(C)成
分は、貴金属を含み一般に高価であるから、多量の添加
は経済性が悪くなるし、また、1000ppmより多く
しても意味がなく、更に、耐熱性が悪くなるために、こ
のような範囲を一応画定したのである。
【0021】また、上記(A)、(B)、(C)の成分
は、通常(A)及び(C)を一包装(一つの液体)と
し、(B)を一包装(二つの液体)とし、使用時に上記
二つの液体を混合するようになっている。
【0022】また、α−アルキニル化合物、トリアリル
イソシアヌレートなどの公知の付加反応抑制剤を配合す
ることにより、上記(A)、(B)及び(C)を混合し
て一つの包装体(一液)とすることができる。この場合
には、ケース1内にポリシロキサン組成物を充填した
後、加熱することにより、高粘度化させるようにすれば
良い。
【0023】尚、ポリシロキサン組成物には、必要に応
じて、煙霧質シリカ、沈降法シリカ、石英粉末、けいそ
う土、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化
鉄、酸化セリウム、マイカ、クレイ、カーボンブラッ
ク、グラファイト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸マ
ンガン、水酸化セリウム、ガラスビーズ、金属粉などの
充填材や顔料、耐熱性向上剤、防かび剤などを配合して
も良い。更に、溶剤や他のポリオルガノシロキサンを併
用、希釈しても良い。
【0024】
【作用】上記手段によれば、ポリシロキサン組成物は、
充填時即ち付加反応する前は粘度が低く、この低粘度状
態でケース内に充填される。従って、ポリシロキサン組
成物は、巻線内部等の細部まで容易に十分充填され、ポ
リシロキサン組成物の有する絶縁性能が発揮される。そ
して、ポリシロキサン組成物は、充填後に付加反応によ
り高粘度シリコーン油状ないしシリコーン生ゴム状とな
って高粘度になることにより難燃性が十分高くなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を変圧器に適用した一実施例に
ついて図1を参照しながら説明する。変圧器の巻線部分
の概略構成を示す図1において、ケース1は、巻線2を
収容するものであり、例えばエポキシ樹脂等から形成さ
れている。このケース1は、二重筒状をなす内筒部1a
及び外筒部1bと、これら筒部1a、1b間の底部側を
塞ぐ底板部1cと、筒部1a、1b間の上部側を塞ぐ上
部閉塞板部1dとから構成されている。
【0026】上記ケース1内に収容された巻線2は、ケ
ース1の内筒部1aの外周面上に設けられた半径方向間
隔片3と、この半径方向間隔片3上に巻回された素線4
と、この素線4の軸方向(図1中上下方向)の間隙に設
けられた軸方向間隔片5とから構成されている。上記素
線4は、導線上に例えばポリアミド紙等の耐熱絶縁紙を
ラップ巻きして成るものである。また、半径方向間隔片
3及び軸方向間隔片5は、ポリアミド積層板或はエポキ
シ樹脂等で形成されており、耐熱絶縁性を有している。
【0027】そして、ケース1内には、絶縁媒体6が充
填されている。この絶縁媒体6は、充填するときは低粘
度の液状であると共に、充填後に付加反応により望まし
くは100000cSt以上の高粘度を有するポリシロ
キサン組成物から構成されている。このポリシロキサン
組成物は、付加反応により100000cSt以上の高
粘度状態になったときにおいても鎖状構造のポリシロキ
サン分子が各々長くなっているだけで図2に示すよう
に、分子鎖がからみあっている部分はあっても、図3に
示すシリコーンゲル(またはゴム)の場合のように相互
の分子鎖が架橋点を持って結合されている網状構造とは
全く異なる状態にある。従って高粘度となっても基本的
には液体であり、流動性を示すのである。
【0028】次に、ケース1内に絶縁媒体6を充填する
手順について、以下説明する。この場合、まず、ケース
1内に巻線2を収納したものを、図示しない減圧装置の
真空容器内に設置し、真空容器内を真空引きしてケース
1内を減圧する。続いて、減圧状態で、ケース1内に、
上述した分子中にケイ素原子に結合せるアルケニア素を
含有し該アルケニル基の数が分子中平均2個以下である
ポリオルガノシロキサン(A)及び触媒量の白金系化合
物(C)からなる一包装(一つの液体)と、分子中にケ
イ素原子に結合せる水素原子を含有し該水素原子の数が
分子中平均2個以下であるポリオルガノシロキサン
(B)からなる一包装(一つの液体)とを所定配合で混
合したものを注入して充填する。この場合、(A)、
(B)、(C)を混合したポリシロキサン組成物は、付
加反応(高粘度化反応)が適当な速さで行われるように
反応促進剤の量が調整されている。
【0029】そして、上記充填時には、(A)、
(B)、(C)を混合したポリシロキサン組成物は、そ
の粘度が低いことから、巻線2の内部等の細部まで容易
に十分充填される。充填が完了した後は、付加反応が進
行し、ポリシロキサン組成物の粘度が100000cS
t以上にも高くなる。この結果、ポリシロキサン組成物
即ち絶縁媒体6は、ケース1内の巻線2の内部等の細部
まで十分に充填されて、ポリシロキサン組成物の絶縁性
能が発揮される。しかも高粘度になることにより、難燃
性が十分高くなり、かつ、流動性を保持するためクラッ
ク、ハクリ等の欠陥を生じることなく高い絶縁信頼性を
保持できる。
【0030】次に、具体的な実験例を説明する。本発明
に対応する実験例が実施例1であり、参考実験例として
比較例1を記載する。
【0031】実施例1
【化1】
【0032】及び塩化白金酸のイソプロパノール溶液を
白金量として(A)成分に対し、10ppmとなる量を
混合した。
【0033】混合直後の粘度は、600cP(25
℃)、−SiH/−SiVi=1.03である。このも
のを25℃の常温にて24時間放置した後の状態を見た
ところ、高粘度化しており、ASTM D−1403の
1/4コーンにおける針入度60の値を示す生ゴム状の
高分子物(図2に示す鎖状分子構造)であった。
【0034】比較例1
【化2】
【0035】及び塩化白金酸のイソプロパノール溶液を
白金量として(A)成分に対し、10ppmとなる量を
混合した。
【0036】混合直後の粘度は、1000cP(25
℃)、−SiH/−SiVi=0.5である。このもの
を25℃の常温にて24時間放置した後の状態を見たと
ころ、ASTM D−1403の1/4コーンにおける
針入度60の値を示すゲル状(図3に示す網状分子構
造)であった。
【0037】実施例1及び比較例1で得た生成物を、直
径10mm、長さ10cmの試験管に入れ、25℃の常
温にて24時間放置して硬化させた。このものを150
℃の恒温槽に入れ、1時間後に取り出し、その表面状態
を観察したところ、実施例1の硬化物は変化がなかった
のに対し、比較例1の硬化物は温度が常温に戻るに従
い、徐々にクラックが発生してきた。
【0038】実験例1 実施例1及び比較例1で得た生成物を、図4(a),
(b)に示すように直径100mm高さ350mm程度の変
圧器巻線を模した2種類の電極10,11を内蔵し、外
周にアース電極12を有する直径125mm高さ400mm
のガラス筒13にそれぞれ充填し、25℃の常温にて2
4hr放置して硬化させた。
【0039】その後、電極10,11に各々電圧を印加
し、部分放電開始電圧を求めた。しかる後、恒温槽に入
れ図5に示すように−20℃,1hr,150℃,1h
rの熱履歴を加えた後、再度電圧を印加して部分放電開
始電圧を求めた。その結果、実施例2の硬化物には外観
上の変化がなく部分放電間を始電圧についても初期と同
レベルを保持していた。一方、比較例1の硬化物には部
分的にクラックが発生しており、部分放電開始電圧も大
巾に低下した。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、ケース内に充填する絶縁媒体を、付加反応により鎖
状構造の分子が長くなることのみによって粘度が増すポ
リシロキサン組成物から構成したので、反応前の低粘度
状態にてケース内に十分に充填し得て絶縁性能を高くす
ることができ、しかも、充填後に高粘度化し得て難燃性
を高くすることができなおかつ流動性を失わずに、温度
変化によるクラック、ハクリ等の欠陥を生じず高い絶縁
信頼性を有するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す変圧器の巻線部分の破
断斜視図
【図2】本発明の一実施例で用いた生成物の鎖状分子構
造を示す図
【図3】比較例として用いた生成物の網状分子構造を示
す図
【図4】(a)及び(b)は生成物の実験状態を示す断
面図
【図5】実験に用いた熱履歴を示すタイムチャート
【符号の説明】
1はケース、2は巻線、3は半径方向間隔片、4は素
線、5は軸方向間隔片、6は絶縁媒体を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 信男 東京都港区六本木六丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に巻線を収容すると共に絶縁媒
    体を充填して成る静止誘導機器において、 前記絶縁媒体を、充填後に付加反応により高粘度シリコ
    ーン油状ないしシリコーン生ゴム状となるポリシロキサ
    ン組成物から構成したことを特徴とする静止誘導機器。
  2. 【請求項2】 前記ポリシロキサン組成物は、 分子中にケイ素原子に結合せるアルケニル基を含有し、
    該アルケニル基の数が分子中平均2個以下であるポリオ
    ルガノシロキサンと、 分子中にケイ素原子に結合せる水素原子を含有し、該水
    素原子の数が分子中平均2個以下であるポリオルガノシ
    ロキサンと、 触媒量の白金系化合物とから構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の静止誘導機器。
JP02890893A 1993-02-18 1993-02-18 静止誘導機器 Expired - Lifetime JP3606887B2 (ja)

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