WO2007010988A1 - 高耐熱導線及び高耐熱電磁機器 - Google Patents

高耐熱導線及び高耐熱電磁機器 Download PDF

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Abstract

 螺旋状に巻かれた銅線(71)で構成されたコイル(700)と、コイル(700)を被覆した被覆体と、を備えた、空芯リアクトル(70)において、銅線(71)が合成高分子化合物Aを用いて被覆されていることを特徴としている。

Description

高耐熱導線及び高耐熱電磁機器
技術分野
[0001] 本発明は、高い耐熱性を有する被覆された導線、更には、高い耐熱性を有する電 磁機器に関するものである。電磁機器としては、例えば、変圧器、リアタトル等がある 背景技術
[0002] 変圧器、リア外ル、モーター、発電機等に代表される電磁機器では、火災防止等 の安全性の観点から、コイルを不燃性の容器内に設置するとともに不燃性の絶縁油 やガスを容器内に充満させていた。し力しながら、絶縁油として使用されるポリ塩ィ匕ビ フエニルゃガスとして使用される六弗化硫黄は、地球環境保護の観点から、使用が 制限されるようになってきた。そこで、近年では、不燃性ではない榭脂によってコイル 若しくは機器全体を被覆 (「モールド」とも言う)して絶縁した、モールド電磁機器が広 く使用され始めている。
[0003] 一方、変圧器、リアタトル、モーター、発電機等を構成するコイルには、各種の構造 のものがあり、製作方法にも違いがある力 最終的には、導線が螺旋状に巻かれた 状態となるよう構成されている。このようなコイルにおける隣接する導線間の絶縁は、 導線用被覆材 (例えば絶縁ワニス)やコイルのモールド材料によって、導線を被覆す る被覆膜を形成することにより、実現されていた。
[0004] また、従来のモールド変圧器、例えば、 3相の変圧器では、各相のコイル力 鉄芯 を取り巻くように構成された低電圧の二次コイルと、二次コイルの外側に設けられた 高電圧の一次コイルと、を有している。そして、両コイルは、モールド材料で被覆され ていた。鉄芯モールドリアタトルも略同様であった。
[0005] すなわち、従来のモールド変圧器、モールドリアタトル、モールドコイルを用いたモ 一ターや発電機は、導線と被覆膜とからなるコイルと、モールド材料からなる被覆体と 、を備えている。そして、導線用被覆材ゃモールド材料として、エポキシ榭脂ゃシリコ ン榭脂が用いられていた。 特許文献 1 :特開 2003— 158018
特許文献 2 :特開 2002— 158118
非特許文献 1 :「電気工学ノ、ンドブック (第 6版)」(電気学会発行)の 190頁〜 192頁、 699頁〜 701頁、 727頁〜 730頁
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] ところで、エポキシ榭脂の耐熱性は、それほど高くなぐ通常 180°C以上で劣化して 、柔軟性が乏しくなり、堅くなる。そのため、エポキシ榭脂を用いた従来のモールド変 圧器では、コイルの使用温度の上限が 70〜120°C程度に設定されており、使用中に 上限温度を超えないようにファンで冷却する場合が多い。しかしながら、使用中に、 大きな短絡電流や雷サージ電流が流れると、コイルの温度が上記上限温度を超える ことがある。そのような場合には、エポキシ榭脂が堅くなる恐れがある。そのため、コィ ルの温度が高温から室温に戻る時に、エポキシ榭脂の内部すなわち被覆膜や被覆 体の内部に多数のクラックが発生する恐れがある。被覆膜や被覆体にクラックが発生 すると、コイルは、リーク電流が増大するとともに高電界にも耐えることができなくなり、 耐電圧性が悪くなる。
[0007] また、シリコン榭脂は、エポキシ榭脂に比して耐熱性が良 、が、それでも 200°C程 度が上限温度である。そのため、シリコン榭脂を用いた従来のモールド変圧器では、 コイルの温度が 200°C以上になると、シリコン榭脂に含まれているポリメチルフエ-ル シロキサンの柔軟性が乏しくなり、更に、コイルの温度が空気中で 220°C以上になる と、ポリメチルフエ-ルシロキサンの表面がガラス化して完全に堅くなつてしまう。これ は、ポリメチルフエ-ルシロキサンの側鎖のメチル基やフエ-ル基が分解して蒸発す るからであると推察される。そのような場合に、コイルの温度が高温から室温に戻ると 、ポリメチルフエニルシロキサンの内部すなわち被覆膜や被覆体の内部に多数のボ イドやクラックが発生する。被覆膜や被覆体にボイドゃクラックが発生すると、コイルは 、リーク電流が増大するとともに高電界にも耐えることができなくなり、耐電圧性が悪く なる。
[0008] 更に、エポキシ榭脂ゃシリコン榭脂は、熱伝導率が、 0. 1〜1. OWZmKであり、比 較的低いので、コイルで発生した熱を十分に放散できない。そのため、エポキシ榭脂 やシリコン榭脂でコイルを被覆した場合には、被覆しない場合よりも、定格容量を小さ く設定しなければならな力つた。また、エポキシ榭脂ゃシリコン榭脂でコイルを被覆し た場合には、熱の放散性が悪いので、定格電流を上回る比較的短時間の短絡電流 によって、コイルの温度が上昇する。その結果、場合によっては、被覆膜、被覆体、 更には、一次コイルと二次コイルとの接触を防ぐために両者間に設けた混触防止板 等が、熱破壊されて、耐電圧性が損なわれていた。
[0009] 以上のように、従来のモールド変圧器、モールドリアタトル、モールドコイルを用いた モーターや発電機等の、モールド電磁機器は、耐熱性や熱放散性が十分でなぐ高 温では高電界に耐えることができず、耐電圧性が悪 、と 、う問題を有して!/ヽた。
[0010] 本発明は、耐熱性が高い電磁機器を提供すること、更には、熱放散性にも優れて いる高耐熱電磁機器を提供すること、を目的としている。
課題を解決するための手段
[0011] 本願の第 1発明は、被覆された導線において、導線を被覆した被覆膜が、少なくと も 1種の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の第 2有機珪素ポリマーとを連結してな る第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物 Aを含有し ており、第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、第 2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、第 3有機 珪素ポリマー力 S、第 i有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキサン結合に よって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80万の重量平均分 子量を有しており、合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反 応により生成される共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有 して!/、ることを特徴として!/、る。
[0012] 本願の第 2発明は、螺旋状に巻かれた導線を有するコイルと、コイルを被覆した被 覆体と、を備えた、高耐熱電磁機器において、コイルの隣接する導線の間に、隣接 する導線同士を絶縁するよう、導線に沿って、絶縁テープが設けられていることを特 徴としている。
[0013] 絶縁テープは、例えばエポキシ榭脂のフィルムで形成してもよいが、後述する合成 高分子化合物 Aを含有したフィルムで形成するのが好ましい。
[0014] 本願の第 3発明は、上記第 2発明において、絶縁テープが、接着剤によって導線に 貼り付けられて 、るものである。
[0015] 本願の第 4発明は、螺旋状に巻かれた導線を有するコイルと、コイルを被覆した被 覆体と、を備えた、高耐熱電磁機器において、コイルが、導線と、導線を被覆した被 覆膜とで、構成されており、上記被覆膜が、少なくとも 1種の第 1有機珪素ポリマーと 少なくとも 1種の第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複 数連結して構成された、合成高分子化合物 Aを含有しており、第 1有機珪素ポリマー 1S シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、第 2有機珪素ポリマー力 シロキ サン結合による線状連結構造を有しており、第 3有機珪素ポリマーが、第 1有機珪素 ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキサン結合によって交互に且つ線状に連結 して構成されており、且つ、 2万〜 80万の重量平均分子量を有しており、合成高分子 化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される共有結合によ つて連結して構成された、三次元の立体構造を有して ヽることを特徴として 、る。
[0016] 本願の第 5発明は、上記第 2又は第 3発明において、絶縁テープが、少なくとも 1種 の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3 有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物 Aを含有しており 、第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、第 2有機 珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、第 3有機珪素ポ リマー力 第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキサン結合によって 交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80万の重量平均分子量を 有しており、合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反応により 生成される共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して ヽる ものである。
[0017] 本願の第 6発明は、上記第 2ないし第 5発明のいずれか 1つの発明において、被覆 体力 少なくとも 1種の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の第 2有機珪素ポリマー とを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化 合物 Aを含有しており、第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造 を有しており、第 2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有し ており、第 3有機珪素ポリマーが、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを シロキサン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80 万の重量平均分子量を有しており、合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポ リマーを付加反応により生成される共有結合によって連結して構成された、三次元の 立体構造を有して ヽるものである。
[0018] 上記第 1発明及び第 4ないし第 6発明において、第 1有機珪素ポリマーは、ポリフエ 二ルシルセスキォキサン、ポリメチルシルセスキォキサン、ポリメチルフエ二ルシルセ スキォキサン、ポリェチルシルセスキォキサン、及びポリプロピルシルセスキォキサン の内から選択された少なくとも 1種類である。
[0019] また、第 2有機珪素ポリマーは、ポリジメチルシロキサン、ポリジェチルシロキサン、 ポリジフ -ルシロキサン、及びポリメチルフ -ルシロキサンの内力 選択された少 なくとも 1種類である。
[0020] また、シロキサン結合は、 Si— O結合のことである。
[0021] また、第 3有機珪素ポリマーは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを、 シロキサン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されている。例えば、第 1有 機珪素ポリマーを「X」とし、第 2有機珪素ポリマーを「Y」とすると、第 3有機珪素ポリマ 一は、「-Χ— Υ— X— Υ -」の構造を有している。また、例えば、 2種類の第 1有機珪 素ポリマーと 2種類の第 2有機珪素ポリマーを用いる場合において、第 1有機珪素ポ リマーを「XI」、「Χ2」とし、第 2有機珪素ポリマーを「Υ1」、「Υ2」とすると、第 3有機珪 素ポリマーは、「― XI— Yl— Χ2— Υ2—」や「― XI— Υ2— Χ2— Y1—」等の構造を 有している。
[0022] 更に、合成高分子化合物 Αは、複数の第 3有機珪素ポリマーがアルキレン基によつ て連結されるの力 好ましい。
[0023] 本願の第 7発明は、上記第 2、第 3、第 5、又は第 6発明において、絶縁テープが、 導線の両側縁から僅かにはみ出しており、被覆体が、隣接する当該はみ出し部分の 間を埋めて!/ヽるものである。
[0024] 本願の第 8発明は、上記第 1発明及び第 4ないし第 6発明のいずれか 1つの発明に おいて、第 1有機珪素ポリマーが 200〜7万の重量平均分子量を有しており、第 2有 機珪素ポリマーが 5000〜20万の重量平均分子量を有しており、第 1有機珪素ポリ マーの重量平均分子量が第 2有機珪素ポリマーの重量平均分子量より小さいもので ある。
[0025] 本願の第 9発明は、上記第 6発明において、合成高分子化合物 Aが、 4WZmK以 上の熱伝導率、例えば 4〜2500WZmKの熱伝導率を有する絶縁性セラミックス微 粒子を含有して ヽるものである。
[0026] 本願の第 10発明は、上記第 9発明において、絶縁性セラミックスが、窒化アルミ- ゥム、酸ィ匕ベリリウム、アルミナ、炭化珪素、ダイヤモンド、窒化ホウ素、及び窒化ケィ 素の内の少なくとも 1種類であるものである。
[0027] 本願の第 11発明は、上記第 9発明において、絶縁性セラミックス微粒子が、 0. 01
〜50 μ mの粒径を有しているものである。
[0028] 本願の第 12発明は、上記第 9発明において、合成高分子化合物 Aに対する絶縁 性セラミックス微粒子の体積充填率が、 15%vol〜85%volであるものである。
[0029] 本願の第 13発明は、上記第 9発明において、微粒子が、粒径の異なる複数種類の 微粒子を含んでおり、それらの微粒子の粒径比が、 1: 1/10〜1: 1/200の範囲に あるものである。
発明の効果
[0030] 本願の第 1発明によれば、被覆膜を構成する合成高分子化合物 Aが、第 1有機珪 素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを含んでい るので、被覆膜自体の、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、両立できる。
[0031] すなわち、第 1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れている力 流動性 や硬化後の柔軟性が非常に悪い。これに対して、第 2有機珪素ポリマーは、流動性 や柔軟性が良好である。したがって、両ポリマーを連結することによって、両ポリマー の利点を発揮できる。
[0032] したがって、上記第 1発明によれば、被覆膜の、耐熱性及び耐電圧性等の特性を、 向上できる。
[0033] し力も、合成高分子化合物 Aは、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属に対して、 接着性が極めて良好であり、これらに強固に付着する。したがって、合成高分子化合 物 Aは、導線の表面に、強固に付着する。それ故、導線と被覆膜との間に、隙間のな い強固な密着状態を実現でき、高い耐湿性を得ることができる。その結果、導線の信 頼性を向上できる。
[0034] したがって、上記第 1発明によれば、導線の、耐熱性及び耐電圧性等の特性、及び 信頼性を、向上できる。
[0035] 更に、合成高分子化合物 Aは、紫外線及び可視光線に対する高い透光性を有して いる。それ故、導線の被覆工程において、合成高分子化合物 Aを導線に付着させて 硬化させる前及び後に、気泡ゃボイド等が存在しないことを目視により確かめることが できる。したがって、生産性を著しく向上できる。
[0036] 本願の第 2発明によれば、コイルの隣接する導線同士の絶縁を、簡単な構成で且 つ確実に実現できる。
[0037] しカゝも、導線と絶縁テープとを重ねた状態で螺旋状に巻いてコイルを構成するだけ で、上記絶縁を実現できるので、製造が容易である。
[0038] 本願の第 3発明によれば、コイルを製作する際に、絶縁テープと導線とを一体物と して取り扱うことができるので、コイルの生産性を著しく向上できる。し力も、絶縁テー プを、コイルの隣接する導線間に確実に位置させることができるので、コイルの隣接 する導線間の絶縁を確実に確保できる。
[0039] 本願の第 4発明によれば、被覆膜を構成する合成高分子化合物 Aが、第 1有機珪 素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを含んでい るので、被覆膜自体の、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、両立できる。
[0040] すなわち、第 1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れているが、粘度が大 きすぎるので、流動性や硬化後の柔軟性が非常に悪い。これに対して、第 2有機珪 素ポリマーは、流動性や柔軟性が良好である。したがって、両ポリマーを連結すること によって、両ポリマーの利点を発揮できる。
[0041] したがって、上記第 4発明によれば、被覆膜の、耐熱性及び耐電圧性等の特性を、 向上できる。
[0042] し力も、合成高分子化合物 Aは、(a)銅、アルミニウム、ステンレス等の金属、(b)芳香 族ポリアミド (ァラミド紙)、エナメル等の絶縁材ゃ被覆材、(C)エポキシ榭脂、アクリル 榭脂、フエノール榭脂等の榭脂類、及び (d)ガラス類に対して、接着性が極めて良好 であり、これらに強固に付着する。したがって、合成高分子化合物 Aは、導線の表面 や被覆体のモールド材料の表面に、強固に付着する。それ故、導線と被覆膜との間 、及び被覆膜と被覆体との間に、隙間のない強固な密着状態を実現でき、高い耐湿 性を得ることができる。その結果、モールド電磁機器の信頼性を向上できる。
[0043] したがって、上記第 4発明によれば、モールド電磁機器の、耐熱性及び耐電圧性 等の特性、及び信頼性を、向上できる。
[0044] 更に、合成高分子化合物 Aは、紫外線及び可視光線に対する高!ヽ透光性を有して いる。それ故、導線の被覆工程において、ケースや金型に導線をセットして合成高分 子化合物 Aを流し込んだ時、合成高分子化合物 Aが硬化する前に、気泡ゃボイド等 が存在しないことを目視により確かめることができる。したがって、生産性を著しく向上 できる。
[0045] 本願の第 5発明によれば、絶縁テープを構成する合成高分子化合物 Aが、第 1有 機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを含 んでいるので、絶縁テープ自体の、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、両立できる
[0046] すなわち、第 1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れているが、粘度が大 きすぎるので、流動性や硬化後の柔軟性が非常に悪い。これに対して、第 2有機珪 素ポリマーは、流動性や柔軟性が良好である。したがって、両ポリマーを連結すること によって、両ポリマーの利点を発揮できる。
[0047] したがって、上記第 5発明によれば、コイルの、耐熱性及び耐電圧性等の特性を、 向上できる。
[0048] し力も、合成高分子化合物 Aは、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属に対して、 接着性が極めて良好であり、これらに強固に付着する。したがって、合成高分子化合 物 Aは、コイルの導線の表面に、強固に付着する。それ故、導線と絶縁テープとの間 に、隙間のない強固な密着状態を実現でき、高い耐湿性を得ることができる。その結 果、コイルの信頼性を向上できる。 [0049] したがって、上記第 5発明によれば、モールド電磁機器の、耐熱性及び耐電圧性 等の特性、及び信頼性を、向上できる。
[0050] 本願の第 6発明によれば、被覆体を構成する合成高分子化合物 Aが、第 1有機珪 素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを含んでい るので、被覆体自体の、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、両立できる。
[0051] すなわち、第 1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れているが、粘度が大 きすぎるので、流動性や硬化後の柔軟性が非常に悪い。これに対して、第 2有機珪 素ポリマーは、流動性や柔軟性が良好である。したがって、両ポリマーを連結すること によって、両ポリマーの利点を発揮できる。
[0052] したがって、上記第 6発明によれば、被覆体の、耐熱性及び耐電圧性等の特性を、 向上できる。
[0053] し力も、合成高分子化合物 Aは、(a)銅、アルミニウム、ステンレス等の金属、(b)芳香 族ポリアミド (ァラミド紙)、エナメル等の絶縁材ゃ被覆材、(c)エポキシ榭脂、アクリル 榭脂、フエノール榭脂等の榭脂類、及び (d)ガラス類に対して、接着性が極めて良好 であり、これらに強固に付着する。したがって、合成高分子化合物 Aは、コイルの導 線及び絶縁テープの表面や、ケース等の表面に、強固に付着する。それ故、コイルと 被覆体との間に、隙間のない強固な密着状態を実現でき、高い耐湿性を得ることが できる。その結果、モールド電磁機器の信頼性を向上できる。
[0054] したがって、上記第 6発明によれば、モールド電磁機器の、耐熱性及び耐電圧性 等の特性、及び信頼性を、向上できる。
[0055] 更に、合成高分子化合物 Aは、紫外線及び可視光線に対する高い透光性を有して いる。それ故、コイルの被覆工程において、ケースや金型にコイルをセットして合成高 分子化合物 Aを流し込んだ時、合成高分子化合物 Aが硬化する前に、気泡ゃボイド 等が存在しないことを目視により確かめることができる。したがって、生産性を著しく向 上できる。
[0056] 本願の第 7発明によれば、絶縁テープと被覆体とを確実に一体ィ匕できるので、コィ ルの絶縁性をより向上できる。特に、絶縁テープ及び被覆体が共に合成高分子化合 物 Aを含有して ヽる場合には、絶縁テープと被覆体との接着をより確実に実現できる ので、コイルの絶縁性を更に向上できる。
[0057] 本願の第 8発明によれば、合成高分子化合物 Aの、特に、柔軟性と、耐熱性及び 耐電圧性とを、共に良好なレベルで両立できる。
[0058] すなわち、第 1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れている力 流動性 や硬化後の柔軟性が非常に悪い。それ故、例えば被覆体が第 1有機珪素ポリマーの み力もなる場合は、被覆体を厚くすることができず、耐電圧性を向上できない。これに 対して、第 2有機珪素ポリマーは、流動性や柔軟性を有している。したがって、両ポリ マーを連結することにより、両ポリマーの利点を発揮できる。ところで、第 1有機珪素 ポリマーの重量平均分子量を大きくすると、耐熱性は向上するが、柔軟性が悪くなる 。一方、第 2有機珪素ポリマーの分子量を大きくすると、柔軟性は向上するが、耐熱 性は低下する。すなわち、第 1有機珪素ポリマー及び第 2有機珪素ポリマーの各々の 重量平均分子量を調節することにより、合成高分子化合物 Aの、柔軟性と、耐熱性及 び耐電圧性とを、所望のレベルに調節することができる。本発明では、第 1有機珪素 ポリマー及び第 2有機珪素ポリマーの各々の重量平均分子量を望ましい大きさに設 定しているので、導線の被覆膜又は絶縁テープ又は被覆体の、柔軟性と、耐熱性及 び耐電圧性とを、共に良好なレベルで両立できる。
[0059] 本願の第 9発明によれば、被覆体を構成する合成高分子化合物 Aの熱伝導率を増 大できるので、被覆体の熱伝導率を増大できる。したがって、被覆体の熱放散性を向 上でき、熱放散性が優れたモールド電磁機器を得ることができる。
[0060] したがって、上記第 9発明によれば、空冷装置等を不要にでき、電磁機器の構成を 簡略ィ匕でき、該機器の小型化及び低コストィ匕を達成できる。
[0061] また、上記第 9発明によれば、耐熱性及び熱放散性に優れて!/、るので、電流密度 を大きくして定格容量を増大させることができる。それ故、小さい定格容量で良い場 合には、小型で軽量な電磁機器を得ることができる。
[0062] 本願の第 10発明によれば、モールド形の電磁機器の、熱放散性を、確実に向上で きる。
[0063] 本願の第 11発明によれば、絶縁性セラミックス微粒子を、合成高分子化合物 Aの 立体構造の隙間に、効果的に充填できる。 [0064] すなわち、セラミックス微粒子は、粒径が大きすぎると、合成高分子化合物 Aに対す る微粒子の体積充填率が低下し、粒径が小さすぎても、微粒子同士がお互いに凝集 しゃすくなるために、体積充填率が低下する。し力しながら、上述の粒径であれば、 体積充填率が低下することはない。したがって、上記第 11発明によれば、 40%vol 以上の体積充填率を実現できる。体積充填率が 40%vol以上であると、セラミックス 微粒子同士が互いに接触する割合が大幅に増えるので、高い熱伝導率を得ることが できる。
[0065] 本願の第 12発明によれば、被覆体の熱伝導率を充分に増大できる。
[0066] 本願の第 13発明によれば、合成高分子化合物 Aに対するセラミックス微粒子の体 積充填率を、 50%vol以上に設定できる。
[0067] なお、セラミックス微粒子は、尖った部分が少な 、球形に近!、形状を有するものが 好ましい。これによれば、微粒子による局部的な電界集中を回避できるので、被覆体 の耐電圧性を向上できる。
[0068] また、上述のような絶縁性セラミックス微粒子を充填することにより、具体的には、 2 〜 120WZmKの高!、熱伝導率を実現できる。
[0069] 更に、充填されたセラミックス微粒子は、合成高分子化合物 Aの結合には影響しな いので、合成高分子化合物 Aの耐熱性を損ねることはない。また、上記体積充填率 や形状の範囲にあるセラミックス微粒子は、合成高分子化合物 Aの耐電圧性や粘度 に、若干影響を及ぼすが、実用上ほとんど問題を生じない。また、上記体積充填率 や粒径の範囲にあるセラミックス微粒子は、合成高分子化合物 Aの透光性や、合成 高分子化合物 Aと構成材料との接着性に、若干影響を及ぼすが、実用上ほとんど問 題を生じない。
図面の簡単な説明
[0070] [図 1]本発明の第 1実施形態の高耐熱電磁機器である空芯リアタトルを示す斜視図で ある。
[図 2]本発明の第 4実施形態の高耐熱電磁機器であるモールド変圧器を示す斜視図 である。
符号の説明 [0071] 20 モールド変圧器
10 モールドコイル
70 空芯リアタトル
71 銅線
72 絶縁テープ
700 コィノレ
発明を実施するための最良の形態
[0072] 以下、本発明の好適な実施形態を図に基づいて説明する。なお、各図において、 各構成部材の寸法は、各構成部材の理解を容易にするために、実際の寸法とは対 応していない。
[0073] (第 1実施形態)
図 1は、本発明の第 1実施形態の高耐熱電磁機器である空芯リアタトルを示す斜視 図である。この空芯リアタトル 70は、円形卷線タイプのものであり、 3kV、 80A、 10 ^
Hの定格を有している。また、空芯リアタトル 70の具体的寸法は、外形が 58mm、内 径カ S46mmである。
[0074] 空芯リアタトル 70は、コイルがモールド材料で被覆されたモールドリアタトルであり、 螺旋状に巻かれた銅線 71を有するコイル 700と、コイル 700を被覆した被覆体(図示 せず)と、を備えている。銅線 71自体は、被覆されていないものである。銅線 71は、 平板形状を有しており、厚さ約 1. 5mm及び幅約 6mmの寸法を有している。
[0075] そして、本発明では、コイル 700の隣接する銅線 71の間に、隣接する銅線 71同士 を絶縁するよう、銅線 71に沿って、絶縁テープ 72が設けられている。絶縁テープ 72 は、ポリイミド榭脂のフィルムで形成されている。コイル 700は、銅線 71と絶縁テープ 72とを、重ねた状態で螺旋状に巻いて、構成されている。絶縁テープ 72は、約 10m mの幅を有しており、銅線 71の両側縁から各々約 2mmはみ出すように巻かれている 。すなわち、絶縁テープ 72は、銅線 71からのはみ出し部分(図示せず)を有している
[0076] 銅線 71の両方の終端には、各々、結線用の端子 73a、 73bが取り付けられている。
絶縁テープ 72は、銅線 71と端子 73a、 73bとの境目よりも約 30mm手前で終端して いる。
[0077] 被覆体は、端子 73a、 73b以外のコイル 700全体を、被覆して!/、る。ここで、コイル 7 00の全体とは、コイル 700の内面、外面、上面、及び下面を意味する。被覆体は、コ ィル 700において隣接する絶縁テープ 72のはみ出し部分の間を埋めている。
[0078] そして、被覆体は、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる 第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物 Aを含有して いる。
[0079] 合成高分子化合物 Aにお 、て、第 1有機珪素ポリマーは、分子量が約 500のポリフ ェニルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素ポリマーは、分子量が約 3万のポリメ チルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとは、 シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第 3有機珪素ポリマーを構 成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量が約 7万である。そして、第 1合成高分 子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成さ れた、三次元の立体構造を有している。
[0080] コイル 700の合成高分子化合物 Aによる被覆は、次のようにして行う。
まず、真空容器内に設置された合成高分子化合物 Aの第 1浴槽に、コイル 700を、 所定時間、浸す。この際、端子 73a、 73bは、その大部分が第 1浴槽に浸らないように する。また、この際、第 1浴槽の合成高分子化合物 Aの粘度を所定の値に設定するこ とにより、隣接する絶縁テープ 72のはみ出し部分の間に、合成高分子化合物 Aを完 全に充満させることができる。次に、コイル 700を、第 1浴槽力も取り出し、恒温槽に 入れ、 100°C〜350°Cの範囲の所定温度で保持し、合成高分子化合物 Aを熱硬化 させる。その後、真空容器内に設置された合成高分子化合物 Aの第 2浴槽に、コイル 700を、所定時間、浸す。そして、コイル 700を、第 2浴槽から取り出し、恒温槽に入 れ、所定温度で保持し、合成高分子化合物 Aを熱硬化させる。これにより、被覆体の 形成が完了する。
[0081] 上記構成の空芯リアタトル 70においては、コイル 700の隣接する銅線 71間の絶縁 力 絶縁テープ 72によって達成されている。したがって、本実施形態によれば、コィ ル 700の隣接する銅線 71間の絶縁を、簡単な構成で且つ確実に実現できる。 [0082] し力も、コイル 700は、銅線 71と絶縁テープ 72とを重ねた状態で螺旋状に卷くだけ で構成できるので、容易に製造できる。
[0083] 更に、上記構成の空芯リアタトル 70においては、被覆体が、コイル 700において隣 接する絶縁テープ 72のはみ出し部分の間を埋めているので、絶縁テープ 72と被覆 体とを確実に一体ィ匕できる。
[0084] し力も、合成高分子化合物 Aは、銅やポリイミド榭脂との接着性が良好であるので、 被覆体と、銅線 71及び絶縁テープ 72とを、良好に接着できる。したがって、コイル 70 0の絶縁性を向上でき、ひいては、空芯リアタトル 70の信頼性を向上できる。
[0085] また、合成高分子化合物 A及びポリイミド榭脂の耐熱性は、約 300°Cであり、銅線 のエナメル被覆材ゃエポキシ被覆材の耐熱性の約 2倍である。それ故、空芯リアタト ル 70に高電圧を印可してリアタトル動作をさせた時、銅線 71の発熱が 2倍程度にな つても、絶縁破壊等は生じない。したがって、上記構成の空芯リアタトル 70において は、銅線 71の厚さを、従来のリアタトルの銅線の厚さの半分より少し厚めの程度にし ても、従来のリアタトルと同じリアタトル値を実現できる。但し、銅線 71の正確な厚さは 、銅線 71の抵抗の温度依存性も考慮して設定する必要がある。また、銅線 71の厚さ を従来のリアタトルと同じにした場合には、空芯リアタトルの直径を約半分にしても、 従来のリアタトルと同じリアタトル値を実現できる。更に、コイル 700の巻き線の回数を 、従来のリアタトルの 1Z 2程度に低減しても、従来のリアタトルと同じリアタトル値を 実現できる。以上のように、上記構成の空芯リアタトル 70によれば、リアタトルの性能 を損なうことなぐリアタトルの大きさや重量を従来のリアタトルよりも大幅に低減できる ので、良好な経済性及び省資源化を達成できる。なお、比較対象とした従来のリアク トルでは、絶縁テープが用いられておらず、被覆体がエポキシ榭脂で構成されており 、その他が空芯リアタトル 70と同じである。
[0086] なお、本実施形態では、次のような構成を採用してもよ 、。
(1)第 2浴槽の合成高分子化合物 Aの第 1有機珪素ポリマーの分子量を第 1浴槽の それよりも大きくする。例えば、約 2500とする。これによれば、硬化後の硬度を高くす ることができ、外力からの保護性を向上できる。
[0087] (2)絶縁テープを接着剤によって平板状の銅線の一面に貼り付け、この銅線を巻い てコイルを構成する。これによれば、絶縁テープと銅線とを一体物として取り扱うこと ができるので、生産性を著しく向上できる。なお、接着剤は、必ずしも高い耐熱性を 有するものである必要はなぐ主に製作時に絶縁テープが銅線力 剥がれるのを防 止する機能を有するものであればよい。仮に、コイル完成後に接着剤が高温状態で 分解したとしても、コイル自体は合成高分子化合物 Aで完全に被覆されて ヽるので、 絶縁性が損なわれることはな 、。
[0088] (3)被覆体を形成した後に、コイル 700の複数個所を縦方向にテープで巻いて、コィ ル 700を固定する。テープとしては、例えば、ポリイミド榭脂からなるテープを使用で きる。これによれば、コイル 700の稼働時の電磁力や外部力もの衝撃に対して、空芯 リアタトル 70の形状を確実に維持できる。
[0089] (第 2実施形態)
本実施形態は、第 1実施形態と同じ構成を有する空芯リアタトルであるが、本実施 形態では、絶縁テープ 72が、第 1合成高分子化合物 Aを含有したフィルムで構成さ れており、また、被覆体を構成する第 2合成高分子化合物 Aが絶縁性セラミックス微 粒子を含有しており、その他は第 1実施形態と同じである。
[0090] 第 1合成高分子化合物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連 結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリ マーは、分子量が約 1600のポリフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素 ポリマーは、分子量が約 2. 5万のポリメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素 ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に 連結されて、第 3有機珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子 量が約 6万である。そして、第 1合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマ 一をアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して!/、る。
[0091] 第 2合成高分子化合物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連 結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリ マーは、分子量が約 5000のポリフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素 ポリマーは、分子量が約 3万のポリメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素ポ リマーと第 2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連 結されて、第 3有機珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量 が約 7万である。そして、第 2合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマー をアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して!/、る。
[0092] 更に、第 2合成高分子化合物 Aは、絶縁性セラミックスである窒化アルミニウムの微 粒子を含有している。窒化アルミニウム微粒子は、約 2 mの粒径を有しており、約 4 9%volの体積充填率で第 2合成高分子化合物 Aに充填されている。これにより、第 2 合成高分子化合物 Aは、耐熱性、耐電圧性、及び柔軟性が殆ど損なわれることなぐ 熱伝導率が約 0. 3WZmKから約 6. 9WZmKまで増大した。
[0093] 本実施形態の空芯リア外ルは、第 1実施形態と同様の作用効果を発揮すると共に 、特に以下のような作用効果を発揮する。
(1)絶縁テープ 72を構成する第 1合成高分子化合物 Aが、被覆体を構成する第 2合 成高分子化合物 Aと、同種の材料であり且つ類似の組成を有しているので、第 1実 施形態の場合に比して、絶縁テープと被覆体との接着性をより向上できる。その結果 、本実施形態の空芯リアタトルは、約 330°Cの高温においても、より良好な絶縁性を 達成でき、より優れた信頼性を得ることができる。
[0094] (2)第 2合成高分子化合物 Aの熱伝導率が高 、ので、コイルにおける発熱を効率良 く外気に放散できる。その結果、本実施形態の空芯リアタトルは、定格許容温度を従 来のリアタトルと同じにした場合に、電流容量を増大でき、し力も、小型化できる。す なわち、本実施形態の空芯リアタトルによれば、定格を、 3kV、 100A、 10 /z Hに増 大しても、外形や内径を約 10%小型化できるので、更に良好な経済性及び省資源 化を達成できる。
[0095] なお、本実施形態においては、絶縁テープ 72を接着剤によって銅線 71に貼り付け てもよい。
[0096] (第 3実施形態)
本実施形態は、第 2実施形態と同じ構成を有する空芯リアタトルであるが、本実施 形態では、絶縁テープを用いておらず、銅線 71が、第 1合成高分子化合物 Aを用い て被覆されており、その他は第 2実施形態と同じである。すなわち、コイル 700が、銅 線 71と、第 1合成高分子化合物 Aを含有した被覆膜とで、構成されている。なお、コ ィル 700は、被覆された銅線 71を螺旋状に卷 、て構成されて!、る。
[0097] 本実施形態においても、第 1及び第 2実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
[0098] 本実施形態は、銅線 71が断面丸形形状や幅狭の断面平板形状を有する場合に、 特に有効に適用できる。
[0099] (第 4実施形態)
図 2は、本発明の第 4実施形態の高耐熱電磁機器であるモールド変圧器を示す斜 視図である。このモールド変圧器 20は、 3相モールド変圧器であり、各相のコイルで ある 3つのモールドコイル 10を有している。このモールド変圧器 20は、例えば、一次 側電圧が 6kV、二次側電圧が 210V、定格容量が 750kVAの、内鉄形のモールド 変圧器である。定格電流は、一次側が 65A、二次側が 2060Aである。モールドコィ ル 10は、断面が略長円の柱状に形成されている。モールドコイル 10には、図の縦方 向に貫通する鉄心 15が設けられている。モールドコイル 10は、低電圧の二次コイル が内側に、高電圧の一次コイルが外側になるように、構成されている。 3つのモールド コイル 10の二次コイルは、低圧端子 25にそれぞれ接続されており、一次コイルは高 圧端子 26にそれぞれ接続されている。 3つの鉄心 15の上下端部分を挟み込むよう に、上部フレーム 18と下部フレーム 19が設けられている。下部フレーム 19の両端部 には、据付板 21が、防振ゴム 22を介して、取り付けられている。
[0100] モールドコイル 10の一次コイルは、被覆された銅線が螺旋状に巻かれて構成され ている。すなわち、一次コイルは、銅線と、銅線を被覆した被覆膜とで、構成されてい る。被覆膜の厚さは、例えば、 m〜: LOOO /z mである。
[0101] そして、被覆膜は、第 1合成高分子化合物 Aを含有している。第 1合成高分子化合 物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素 ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリマーは、分子量が約 16 00のポリフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素ポリマーは、分子量が約 2. 5万のポリメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素 ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第 3有機珪 素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量が約 6万である。そして 、第 1合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって 連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
[0102] モールドコイル 10の二次コイルも、一次コイルと同じぐ銅線と、第 1合成高分子化 合物 Aを含有した被覆膜とで、構成されている。
[0103] モールドコイル 10は、例えば、高さ 84cm、長径 50cmの、長円柱である。そして、 モールドコイル 10の上下の端面及び側面には、厚さ約 4〜5cmの被覆体が形成され ている。被覆体は、第 2合成高分子化合物 Aを含有している。
[0104] 第 2合成高分子化合物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連 結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリ マーは、分子量が約 3000のポリフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素 ポリマーは、分子量が約 1万のポリメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素ポ リマーと第 2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連 結されて、第 3有機珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量 が約 4万である。そして、第 2合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマー をアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して!/、る。
[0105] モールドコイル 10は、次のようにして製作する。
まず、二次コイルと一次コイルとを製作する。なお、一次コイルと二次コイルとの間に は、両者間の絶縁を保っためにポリイミド榭脂等で構成された混触防止板が設けら れている。次に、両コイルを、断面が略長円形の筒状の金型(図示せず)内に挿入す る。このとき、金型の寸法は、金型と一次コイルとの間に 4〜5cmの隙間ができるよう に、設定されている。次に、金型を真空チャンバ一に入れ、真空チャンバ一内の空気 を抜いて低圧とし、第 2合成高分子化合物 Aを、金型内の隙間に、すなわち、金型と 一次コイルとの間及び両コイルの間に、流し込む。次に、金型と両コイルを 60°C程度 の温度に加熱し、第 2合成高分子化合物 Aの粘度を下げて、所定時間保持し、第 2 合成高分子化合物 Aを上記隙間に十分に行き渡らせる。次に、金型と両コイルを約 2 00°Cに加熱して所定時間保持し、第 2合成高分子化合物 Aを硬化させる。硬化後、 両コイルを金型力 取り出し、型枠を除去する。これにより、一次及び二次の両コイル が被覆されて、両コイルと被覆体と力もなるモールドコイル 10が得られる。
[0106] ところで、両コイル全体を約 4〜5cmの肉厚で気泡ゃボイドや隙間がないように覆う ためには、第 2合成高分子化合物 Aの粘度を適切に調節することが重要である。合 成高分子化合物 Aの粘度が高すぎると、合成高分子化合物 Aが金型内に十分に行 き渡ららず、両コイルと被覆体との間に隙間ができることがある。逆に、合成高分子化 合物 Aの粘度を低くするために、その重量平均分子量を過度に小さくすると、耐熱性 が低下する。し力るに、第 2合成高分子化合物 Aにおいては、耐熱性が高く且つ硬 化後に高温でも適度の柔軟性を維持できるように、重量平均分子量を設定して!/、る。 このような第 2合成高分子化合物 Aの粘度は約 1万 cpである。しかし、粘度は温度に 強く依存するので、本実施形態では、製作の際に、第 2合成高分子化合物 Aを、上 記のようにー且 60°Cに加熱することによって、 3000〜5000cp程度の低い粘度とし 、それを約 3時間維持し、金型内の上記隙間に十分に行き渡らせた後に、 200°Cに 加熱して硬化させている。
[0107] 本実施形態のモールド変圧器 20の作動を、従来のモールド変圧器とは異なる特徴 的な点に着目して、以下に説明する。なお、従来のモールド変圧器では、銅線がェ ポキシ榭脂系ワニスで被覆されており、被覆体がエポキシ榭脂で構成されており、そ の他が本実施形態のモールド変圧器 20と同じである。
[0108] 本実施形態のモールド変圧器 20は、同一規格の従来のモールド変圧器に比して、 定格電流及び短絡電流を約 1. 6倍にすることができた。そして、その状態で本実施 形態のモールド変圧器 20を動作させると、モールドコイル 10の温度がかなり上昇す るが、電気的機械的な異常は生じな力つた。これは、第 2合成高分子化合物 Aが、 4 10°Cという高い 5重量%減少温度を有しており、し力も、高温でも柔軟性を維持でき るカゝらである。
[0109] モールドコイル 10の温度が上昇すると、鉄心 15の温度も上昇する力 鉄心 15の鉄 損は、温度が高くなると減少するので、本実施形態のモールド変圧器によれば、変換 効率を増大できるという効果も得ることができた。
[0110] 従来のモールド変圧器の場合の 1. 5倍の短絡電流によって、本実施形態のモー ルド変圧器 20の一次及び二次コイルの温度は、 340°C近くまで上昇すると推測され る。しかし、この程度の温度では両コイル周辺の第 2合成高分子化合物 Aは劣化しな いので、本実施形態のモールド変圧器 20は、高耐電圧を維持することができた。 [0111] また、第 2合成高分子化合物 Aは、 340°C近くの高温でも高い柔軟性を維持できる 。したがって、第 2合成高分子化合物 Aは、一次コイルと二次コイルとの間に生じる電 磁的な反発力を吸収することができた。それ故、モールド変圧器 20の被覆体には、 クラックが生じなかった。
[0112] 本実施形態のモールド変圧器 20は、効率が 98. 2%、電圧変動率が 1. 7%、無負 荷電流が 3. 5%、短絡インピーダンスが 4. 5%であり、高い特性を発揮できた。
[0113] また、本実施形態のモールド変圧器 20は、交流耐電圧印加試験、雷パルス試験、 及び信頼性試験等においても、従来のモールド変圧器と同等以上の結果を得ること ができた。
[0114] 以上のように、本実施形態のモールド変圧器 20は、従来のモールド変圧器に比し て、耐熱性が高ぐ略同形状の従来のモールド変圧器に比して、他の特性を損ねる ことなぐ定格電流すなわち定格容量を約 1. 6倍に増大できた。
[0115] (第 5実施形態)
本実施形態は、第 4実施形態と同じ構成を有するモールド変圧器であるが、本実施 形態では、次の点が第 4実施形態とは異なっており、その他は第 4実施形態と同じで ある。
[0116] すなわち、モールドコイル 10の一次コイル力 螺旋状に巻かれた銅線と、絶縁テー プとで、構成されている。銅線自体は、被覆されていないものである。絶縁テープは、 一次コイルにおいて隣接する銅線の間に、隣接する銅線同士を絶縁するよう、銅線 に沿って、設けられている。銅線と絶縁テープとは、重ねた状態で螺旋状に巻かれて いる。絶縁テープは、銅線より少し大きな幅を有しており、銅線の両側縁から各々少 しだけ (例えば約 2mm)はみ出すように巻かれている。すなわち、絶縁テープは、銅 線からのはみ出し部分を有して 、る。
[0117] そして、絶縁テープは、第 1合成高分子化合物 Aを含有したフィルムで形成されて いる。第 1合成高分子化合物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを 連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素 ポリマーは、分子量が約 1600のポリフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪 素ポリマーは、分子量が約 2. 5万のポリメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪 素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状 に連結されて、第 3有機珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分 子量が約 6万である。そして、第 1合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリ マーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して!/ヽる。
[0118] モールドコイル 10の二次コイルも、一次コイルと同じぐ螺旋状に巻かれた銅線と、 第 1合成高分子化合物 Aを含有した絶縁テープとで、構成されて!ヽる。
[0119] 本実施形態においても、第 4実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
[0120] 本実施形態は、銅線が幅広の断面平板形状を有する場合に、特に有効に適用で きる。
[0121] (第 6実施形態)
本実施形態は、第 5実施形態と同じ構成を有するモールド変圧器であるが、本実施 形態では、銅線に絶縁テープが銅線の表面が露出しないように巻き付けられており、 更に、絶縁テープが巻き付けられた銅線が螺旋状に巻かれて、モールドコイル 10の 一次コイル及び二次コイルが構成されており、その他は第 5実施形態と同じである。
[0122] 本実施形態においても、第 5実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
[0123] 本実施形態は、銅線が断面丸形形状や幅狭の断面平板形状を有する場合、更に は、銅線が太くて一次及び二次コイルが大型である場合に、特に有効に適用できる。
[0124] (第 7実施形態)
本実施形態は、第 4実施形態と同じ形態を有するモールド変圧器であるが、本実施 形態では、被覆体を構成する第 2合成高分子化合物 Aが絶縁性セラミックス微粒子 を含有している。
[0125] 絶縁性セラミックスとしては、窒化アルミニウムを用いて 、る。窒化アルミニウム微粒 子は、約 2 mの粒径を有しており、約 48%volの体積充填率で第 2合成高分子化 合物 Aに充填されている。これにより、第 2合成高分子化合物 Aは、耐熱性、耐電圧 性、及び柔軟性が殆ど損なわれることなぐ熱伝導率が約 0. 3WZmKから約 6. 7W ZmKまで増大した。
[0126] 本実施形態のモールド変圧器によれば、モールドコイル 10の被覆体の熱放散性が 、第 4実施形態の場合よりも更に向上するので、定格電流及び短絡電流を、従来の モールド変圧器の場合の約 2. 1倍にしても、特に電気的機械的な異常は生じなかつ た。
[0127] 本実施形態のモールド変圧器の、効率、無負荷電流、及び短絡インピーダンス等 の、電気的性能は、従来のモールド変圧器と殆ど同じであり、信頼性は、従来のモー ルド変圧器よりも優れて!/、た。
[0128] 以上のように、本実施形態のモールド変圧器は、第 4実施形態のモールド変圧器 に比して、熱放散性がより高ぐ略同じ形状及び寸法の従来のモールド変圧器に比 して、定格電流すなわち定格容量を更に増大することができた。
[0129] (第 8実施形態)
本実施形態は、第 3実施形態と同じ構成を有する空芯リアタトルであるが、本実施 形態では、第 1合成高分子化合物 Aの組成が第 3実施形態とは異なっており、その 他は第 3実施形態と同じである。
[0130] 第 1合成高分子化合物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連 結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリ マーは、分子量が約 1800のポリメチルフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機 珪素ポリマーは、分子量が約 3万のポリジメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機 珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線 状に連結されて、第 3有機珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、 分子量が約 6万である。そして、第 1合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポ リマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して!/、る
[0131] 本実施形態においても、第 1ないし第 3実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
[0132] (第 9実施形態)
本実施形態は、第 4実施形態と同じ構成を有するモールド変圧器であるが、本実施 形態では、被覆膜を構成する第 1合成高分子化合物 Aの組成が第 4実施形態とは異 なっており、その他は第 4実施形態と同じである。
[0133] 第 1合成高分子化合物 Aは、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連 結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリ マーは、分子量が約 1800のポリメチルフエ-ルシルセスキォキサンである。第 2有機 珪素ポリマーは、分子量が約 3万のポリジメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機 珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線 状に連結されて、第 3有機珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、 分子量が約 6万である。そして、第 1合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポ リマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して!/、る
[0134] 本実施形態においても、第 4実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
[0135] (第 10実施形態)
本実施形態は、高温環境下で使用される大型産業機械の、配線用絶縁電線に使 用される、高耐熱導線である。高温環境とは、例えば、溶鉱炉、鍛造装置、圧延機等 の、近傍の環境等を言う。大型産業機械としては、例えば、電動走行クレーン等があ る。
[0136] 使用電圧は、交流 600Vである。本実施形態の高耐熱導線は、銅線と、銅線を被 覆した被覆膜と、力もなつている。銅線は、ニッケルメツキされており、約 4mmの直径 を有している。被覆膜は、約 1. Ommの厚さを有している。
[0137] 被覆膜は、合成高分子化合物 Aを含有している。合成高分子化合物 Aは、第 1有 機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複 数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリマーは、分子量が約 2000のポリメチ ルフエ二ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素ポリマーは、分子量が約 1万の ポリジメチルフエニルシロキサンである。第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマ 一とは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第 3有機珪素ポリ マーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量が約 5万である。そして、合成 高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構 成された、三次元の立体構造を有している。
[0138] 本実施形態の高耐熱導線は、被覆膜を、銅線の外周に押し出し成形して約 220°C の高温窒素ガス中で硬化させて、作製する。
[0139] 本実施形態の高耐熱導線は、 20°Cでの導体抵抗が 1. 38 Ω /km,絶縁抵抗が 5 5Μ Ω 'kmであり、良好な特性を発揮できた。
[0140] また、本実施形態の高耐熱導線は、被覆膜が合成高分子化合物 Aを含有して ヽる ので、被覆膜が架橋ポリエチレン力もなつている通常の絶縁電線に比して、次のよう な特性を発揮できた。すなわち、柔軟性に富み、配線時の屈曲にフレキシブルに対 応でき、したがって、被覆膜にクラック等が発生しない。また、耐熱性に富み、従来の 絶縁電線では実現できな力つた 280°Cでの連続使用を達成できた。また、 410°Cで あっても、間欠的使用であれば、熱分解が殆ど発生せず、十分耐えることができた。 また、コロナ放電に対する耐性も、大幅に向上できた。更に、銅線と被覆膜との密着 性が良いので、高い耐湿性を達成でき、信頼性を向上できた。
[0141] また、合成高分子化合物 Aが、紫外線及び可視光線に対する高!ヽ透過性を有して V、るので、導線の被覆工程にお!ヽて気泡ゃボイド等の存在を容易に光学的に検出 することができる。したがって、生産性を向上でき、また、使用時の導線の劣化状況を 、 目視ゃ光学装置によって非破壊的に容易に観察でき、メンテナンスを著しく容易に 実行することができる。
[0142] (第 11実施形態)
本実施形態は、第 10実施形態と同じ構成を有する高耐熱導線であるが、本実施形 態では、被覆膜を構成する合成高分子化合物 Aが絶縁性セラミックス微粒子を含有 している。
[0143] 絶縁性セラミックスとしては、窒化アルミニウムを用いて 、る。窒化アルミニウム微粒 子は、約 0. 3 mの粒径を有しており、約 25%volの体積充填率で合成高分子化合 物 Aに充填されている。
[0144] 本実施形態の高耐熱導線によれば、合成高分子化合物 Aが窒化アルミニウム微粒 子を含有しているので、熱伝導性を向上でき、第 10実施形態に比して電流容量を約 18%増大できた。更に、窒化アルミニウム微粒子力 インバータサージ等の部分放 電による被覆膜の劣化の進展を抑制できるので、第 10実施形態に比して絶縁破壊 時間を約 10倍以上長くでき、絶縁破壊寿命を大幅に改善できた。
[0145] (第 12実施形態)
本実施形態は、高温環境下で使用される大型産業機械の、給電用ケーブルに使 用される、高耐熱導線である。高温環境とは、例えば、溶鉱炉、鍛造装置、圧延機等 の、近傍の環境等を言う。
[0146] 使用電圧は、交流 3. 3kVである。本実施形態の高耐熱導線は、銅線と、銅線を被 覆した被覆膜と、力もなつている。銅線は、ニッケルメツキされており、約 5mmの直径 を有している。被覆膜は、 3層構造を有しており、内層である第 1被覆膜と、中層であ る薄い半導電膜と、外層である第 2被覆膜と、カゝらなっている。第 1被覆膜は、約 2. 5 mmの厚さを有している。第 2被覆膜は、約 1. 5mmの厚さを有している。
[0147] 第 1被覆膜は、第 1合成高分子化合物 Aを含有している。第 1合成高分子化合物 A は、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリ マーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリマーは、分子量が約 1500 のポリメチルフエ二ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素ポリマーは、分子量が 約 1万のポリジメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪 素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第 3有機 珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量が約 4万である。そし て、第 1合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマーをアルキレン基によつ て連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
[0148] 第 2被覆膜は、第 2合成高分子化合物 Aを含有して ヽる。第 2合成高分子化合物 A は、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリ マーを、複数連結して構成されている。第 1有機珪素ポリマーは、分子量が約 4000 のポリメチルフエ二ルシルセスキォキサンである。第 2有機珪素ポリマーは、分子量が 約 2万のポリジメチルフエ-ルシロキサンである。第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪 素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第 3有機 珪素ポリマーを構成している。第 3有機珪素ポリマーは、分子量が約 8万である。そし て、第 2合成高分子化合物 Aは、複数の第 3有機珪素ポリマーをアルキレン基によつ て連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
[0149] 本実施形態の高耐熱導線は、第 1被覆膜、半導電膜、及び第 2被覆膜を、銅線の 外周に押し出し成形して約 200°Cの高温窒素ガス中で硬化させて、作製する。
[0150] 本実施形態の高耐熱導線は、 20°Cでの導体抵抗が 0. 82 Ω /km,絶縁抵抗が 2 500Μ Ω 'km、静電容量が 0. 26 μ FZkmであり、良好な特性を発揮できた。
[0151] 本実施形態の高耐熱導線は、被覆膜が第 1合成高分子化合物 A及び第 2合成高 分子化合物 Aを含有して 、るので、被覆膜が架橋ポリエチレン力もなつて 、る通常の ケーブルに比して、次のような特性を発揮できた。すなわち、柔軟性に富み、配線時 の屈曲にフレキシブルに対応でき、したがって、被覆膜にクラック等が発生しない。ま た、耐熱性に富み、従来のケーブルでは実現できな力つた 275°Cでの連続使用を達 成できた。また、 400°Cであっても、間欠的使用であれば、熱分解が殆ど発生せず、 十分耐えることができた。また、コロナ放電に対する耐性も、大幅に向上できた。更に 、銅線と被覆膜との密着性が良いので、高い耐湿性を達成でき、信頼性を向上でき た。
[0152] (第 13実施形態)
本実施形態は、第 12実施形態と同じ構成を有する高耐熱導線であるが、本実施形 態では、第 1被覆膜を構成する第 1合成高分子化合物 A及び第 2被覆膜を構成する 第 2合成高分子化合物 Aがそれぞれ絶縁性セラミックス微粒子を含有している。
[0153] 絶縁性セラミックスとしては、窒化アルミニウムを用いて 、る。窒化アルミニウム微粒 子は、約 0. 1 μ mの粒径を有しており、約 16%volの体積充填率で第 1合成高分子 化合物 A及び第 2合成高分子化合物 Aのそれぞれに充填されている。
[0154] 本実施形態の高耐熱導線によれば、第 1合成高分子化合物 A及び第 2合成高分 子化合物 Aがそれぞれ窒化アルミニウム微粒子を含有して ヽるので、熱伝導性を向 上でき、第 12実施形態に比して電流容量を約 13%増大できた。更に、窒化アルミ- ゥム微粒子が、インバータサージ等の部分放電による被覆膜の劣化の進展を抑制で きるので、第 12実施形態に比して絶縁破壊時間を約 10倍以上長くでき、絶縁破壊 寿命を大幅に改善できた。
[0155] また、第 1合成高分子化合物 A及び第 2合成高分子化合物 Aが、紫外線及び可視 光線に対する高 ヽ透過性を有して ヽるので、導線の被覆工程にお!ヽて気泡ゃボイド 等の存在を容易に光学的に検出することができる。したがって、生産性を向上でき、 また、使用時の導線の劣化状況を、目視ゃ光学装置によって非破壊的に容易に観 察でき、メンテナンスを著しく容易に行うことができる。 [0156] (別の実施形態)
本発明は、更に次に示すような構成を採用してもよい。
(1)本発明は、内鉄形又は外鉄形のいずれの変圧器にも適用できる。
(2)本発明は、単相又は三相の 、ずれの変圧器にも適用できる。
(3)本発明は、金属ケースに収納された変圧器、ケースにモールド封入された変圧 器、柱上変圧器、又は路上変圧器にも、適用できる。
(4)本発明は、定格容量において、例えば、 7万〜 22万 V級の大容量のモールド変 圧器や 10〜: LOOMW級の大容量のモールド変圧器にも、適用できる。
(5)本発明は、小型化及び軽量ィ匕に好適であるので、電車や電気自動車等の車両 用変圧器や事故時の応急用可搬型変圧器に適用することによって、大きな利点を得 ることがでさる。
(6)本発明は、空芯リアタトル以外に鉄心リアタトルにも適用できる。また、直列リアタト ル、分路リアタトル、消弧リアタトル、中性点リアタトル、直流リアタトルにも適用できる。
(7)本発明の被覆された導線、すなわち合成高分子化合物 Aで被覆された導線は、 モータ、発電機等の各種の電磁コイルを構成する場合にも使用でき、高耐熱性という 特性を発揮できる。
(8)電流トランスフォーマ(CT)や電圧トランスフォーマ (VT)等の変成器、電流測定 用のロゴスキーコイル等にも適用でき、高耐熱性と ヽぅ特性を発揮できる。
(9)絶縁性セラミックスとしては、酸ィ匕ベリリウム、アルミナ、炭化珪素、ダイヤモンド、 窒化ホウ素、又は窒化ケィ素を、用いることができる。
産業上の利用可能性
[0157] 本発明は、変圧器やリアタトルのような高耐熱電磁機器において、良好な経済性及 び省資源化を達成できるので、産業上の利用価値が大である。

Claims

請求の範囲
[1] 被覆された導線において、
導線を被覆した被覆膜が、少なくとも 1種の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の 第 2有機珪素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成 された、合成高分子化合物 Aを含有しており、
第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、 第 2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、 第 3有機珪素ポリマーが、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキ サン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80万の 重量平均分子量を有しており、
合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される 共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して ヽることを特徴と する高耐熱導線。
[2] 螺旋状に巻かれた導線を有するコイルと、コイルを被覆した被覆体と、を備えた、高 耐熱電磁機器において、
コイルの隣接する導線の間に、隣接する導線同士を絶縁するよう、導線に沿って、 絶縁テープが設けられていることを特徴とする高耐熱電磁機器。
[3] 絶縁テープが、接着剤によって導線に貼り付けられている、請求項 2記載の高耐熱 電磁機器。
[4] 螺旋状に巻かれた導線を有するコイルと、コイルを被覆した被覆体と、を備えた、高 耐熱電磁機器において、
コイルが、導線と、導線を被覆する被覆膜とで、構成されており、
上記被覆膜が、少なくとも 1種の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の第 2有機珪 素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合 成高分子化合物 Aを含有しており、
第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、 第 2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、 第 3有機珪素ポリマーが、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキ サン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80万の 重量平均分子量を有しており、
合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される 共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有して ヽることを特徴と する高耐熱電磁機器。
[5] 絶縁テープが、少なくとも 1種の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の第 2有機珪 素ポリマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合 成高分子化合物 Aを含有しており、
第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、 第 2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、 第 3有機珪素ポリマーが、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキ サン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80万の 重量平均分子量を有しており、
合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される 共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している、請求項 2 又は 3に記載の高耐熱電磁機器。
[6] 被覆体が、少なくとも 1種の第 1有機珪素ポリマーと少なくとも 1種の第 2有機珪素ポ リマーとを連結してなる第 3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高 分子化合物 Aを含有しており、
第 1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、 第 2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、 第 3有機珪素ポリマーが、第 1有機珪素ポリマーと第 2有機珪素ポリマーとをシロキ サン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、 2万〜 80万の 重量平均分子量を有しており、
合成高分子化合物 Aが、複数の第 3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される 共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している、請求項 2な いし 5のいずれか 1つに記載の高耐熱電磁機器。
[7] 絶縁テープが、導線の両側縁から僅かにはみ出しており、 被覆体が、隣接する当該はみ出し部分の間を埋めている、請求項 2、 3、 5、又は 6 に記載の高耐熱電磁機器。
[8] 第 1有機珪素ポリマーが 200〜7万の重量平均分子量を有しており、
第 2有機珪素ポリマーが 5000〜20万の重量平均分子量を有しており、 第 1有機珪素ポリマーの重量平均分子量が第 2有機珪素ポリマーの重量平均分子 量より小さい、請求項 1及び 4ないし 6のいずれか 1つに記載の高耐熱電磁機器。
[9] 合成高分子化合物 Aが、 4WZmK以上の熱伝導率を有する絶縁性セラミックス微 粒子を含有している、請求項 6記載の高耐熱電磁機器。
[10] 絶縁性セラミックス力 窒化アルミニウム、酸ィ匕ベリリウム、アルミナ、炭化珪素、ダイ ャモンド、窒化ホウ素、及び窒化ケィ素の内の少なくとも 1種類である、請求項 9記載 の高耐熱電磁機器。
[11] 絶縁性セラミックス微粒子力 0. 01〜50 mの粒径を有している、請求項 9記載 の高耐熱電磁機器。
[12] 合成高分子化合物 Aに対する絶縁性セラミックス微粒子の体積充填率が、 15%vo l〜85%volである、請求項 9記載の高耐熱電磁機器。
[13] 微粒子が、粒径の異なる複数種類の微粒子を含んでおり、それらの微粒子の粒径 比が、 1 : 1Z10〜1 : 1Z200の範囲にある、請求項 9記載の高耐熱電磁機器。
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