JP4530927B2 - 高耐熱フィルムコンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、高い耐熱性を有するフィルムコンデンサに関するものである。
従来のフィルムコンデンサでは、コンデンサ素子の誘電体フィルムは、一般に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、又はポリスチレン等で構成されていた。
ところで、従来、電力用のフィルムコンデンサでは、火災防止等の安全性の観点から、コンデンサ素子を不燃性の容器内に設置するとともに不燃性の絶縁油やガスを容器内に充満させていた。しかしながら、絶縁油として使用されるポリ塩化ビフェニルやガスとして使用される六弗化硫黄は、地球環境保護の観点から、使用が制限されるようになってきた。そこで、近年では、芳香族系絶縁油が使用されるようになってきた。芳香族系絶縁油は、不燃性ではないが、誘電体フィルムとの共存性が優れている。
一方、電子用のフィルムコンデンサでは、モールド形フィルムコンデンサが広く使用されている。モールド形フィルムコンデンサでは、コンデンサ素子が絶縁のためにモールド材料で被覆(「モールド」とも言う)されている。すなわち、モールド形フィルムコンデンサは、コンデンサ素子と、モールド材料からなる被覆体とで、構成されている。そして、被覆体は、一般に、エポキシ樹脂からなっている。
上記の電力用フィルムコンデンサは、上記の状態のままで変電所等に設置されて、自然空冷される場合がある。また、上記の電子用のフィルムコンデンサは、上記の状態のままでプリント板等に設置されて、自然空冷される場合がある。更に、上記の電力用及び電子用のフィルムコンデンサは、キュービクルやケースに収納されて、ファンによって強制空冷される場合がある。
特開2002−324727 特開2002−141247 特開2003−332168 特願2003−504425 「電気工学ハンドブック(第6版)」(電気学会発行)の184頁から192頁、732頁から739頁
ところで、上述したポリプロピレン等及びエポキシ樹脂は、通常、180℃以上の高温で劣化し、柔軟性が乏しくなって堅くなる。したがって、誘電体フィルムがポリプロピレン等で構成されたフィルムコンデンサや、被覆体がエポキシ樹脂で構成されたモールド形フィルムコンデンサにおいては、使用温度の上限を70〜125℃程度の低い温度に設定しなければならなかった。そして、これらのコンデンサでは、使用温度の上限を超えないために、ファンで冷却したりヒートシンクを取り付けたりすることがあった。その場合には、コンデンサ装置が大型化してしまうという問題があった。
また、いずれのコンデンサにおいても、使用中に、大きな高周波ノイズ、突入電流、短絡電流、又は雷サージ電流が流れると、コンデンサの使用温度が上記上限温度を超える場合がある。そのような場合には、ポリプロピレン等やエポキシ樹脂が堅くなる恐れがある。そのため、コンデンサの温度が高温から室温に戻る時に、ポリプロピレン等やエポキシ樹脂の内部に多数のクラックが発生する恐れがある。クラックが発生すると、コンデンサは、リーク電流が増大するとともに高電界にも耐えることができなくなり、耐電圧性が悪くなる。
また、誘電体フィルムがポリプロピレン等で構成されたフィルムコンデンサでは、誘電体フィルムの耐熱性が低いので、一般的な使用温度範囲である100℃以下において、静電容量の温度依存性が大きく、温度が高いほど静電容量が小くなるという問題があった。
更に、エポキシ樹脂の熱伝導率が、0.1〜1.0W/mKであり、比較的低いので、被覆体がエポキシ樹脂で構成されたモールド形フィルムコンデンサでは、コンデンサ素子の熱を十分に放散できない。したがって、モールド形フィルムコンデンサでは、(1)モールドしない場合に比して、定格容量を小さく設定する必要があり、また、(2)比較的短時間の突入電流、短絡電流、又は高周波ノイズによって、温度が容易に上昇し、クラック発生に起因する耐電圧性の低下が起こりやすい。
以上のように、従来のフィルムコンデンサは、耐熱性、熱放散性、及び耐電圧性等の特性が劣っていた。
本発明は、誘電体フィルムを改良し、更には、被覆体を改良することによって、耐熱性、熱放散性、及び耐電圧性等の特性を向上させた、高耐熱フィルムコンデンサを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、誘電体フィルムと導電体とで構成されたコンデンサ素子を有する高耐熱フィルムコンデンサであって、誘電体フィルムが、少なくとも1種の第1有機珪素ポリマーと少なくとも1種の第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物Aを含有しており、第1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、第2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、第3有機珪素ポリマーが、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとをシロキサン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、2万〜80万の重量平均分子量を有しており、合成高分子化合物Aが、複数の第3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有しており、コンデンサ素子を被覆した被覆体を備えており、被覆体が、合成高分子化合物Aを含有しており、第1有機珪素ポリマーが200〜7万の重量平均分子量を有しており、第2有機珪素ポリマーが5000〜20万の重量平均分子量を有しており、第1有機珪素ポリマーの重量平均分子量が第2有機珪素ポリマーの重量平均分子量より小さい、ことを特徴としている。
第1有機珪素ポリマーは、ポリフェニルシルセスキオキサン、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリメチルフェニルシルセスキオキサン、ポリエチルシルセスキオキサン、及びポリプロピルシルセスキオキサンの内から選択された少なくとも1種類である。
第2有機珪素ポリマーは、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンの内から選択された少なくとも1種類である。
シロキサン結合は、Si−O結合のことである。
第3有機珪素ポリマーは、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを、シロキサン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されている。例えば、第1有機珪素ポリマーを「X」とし、第2有機珪素ポリマーを「Y」とすると、第3有機珪素ポリマーは、「−X−Y−X−Y−」の構造を有している。また、例えば、2種類の第1有機珪素ポリマーと2種類の第2有機珪素ポリマーを用いる場合において、第1有機珪素ポリマーを「X1」、「X2」とし、第2有機珪素ポリマーを「Y1」、「Y2」とすると、第3有機珪素ポリマーは、「−X1−Y1−X2−Y2−」や「−X1−Y2−X2−Y1−」等の構造を有している。
合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーがアルキレン基によって連結されるのが、好ましい。
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、合成高分子化合物Aが、5以上の誘電率、例えば5〜15000の誘電率を有する誘電体セラミックス微粒子を含有しているものである。誘電体セラミックス微粒子は、合成高分子化合物Aに混合されることにより、合成高分子化合物Aの立体構造の隙間に取り込まれている、すなわち、合成高分子化合物Aに充填されている。
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、合成高分子化合物Aが、4W/mK以上の熱伝導率、例えば4〜2500W/mKの熱伝導率を有する絶縁性セラミックス微粒子を含有しているものである。絶縁性セラミックス微粒子は、合成高分子化合物Aに混合されることにより、合成高分子化合物Aの立体構造の隙間に取り込まれている、すなわち、合成高分子化合物Aに充填されている。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、誘電体セラミックスが、ニオブ酸カリウム、タンタル酸カリウム、タンタル酸ナトリウム、タンタル酸リチウム、酸化タンタル、チタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、及びジルコン酸バリウムの内の少なくとも1種類であるものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、絶縁性セラミックスが、窒化アルミニウム、酸化ベリリウム、アルミナ、炭化珪素、ダイヤモンド、及び窒化ホウ素の内の少なくとも1種類であるものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、誘電体セラミックス微粒子が、0.005〜5μmの粒径を有しているものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、絶縁性セラミックス微粒子が、0.01〜50μmの粒径を有しているものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、合成高分子化合物Aに対する誘電体セラミックス微粒子の体積充填率が、10%vol〜80%volであるものである。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、合成高分子化合物Aに対する絶縁性セラミックス微粒子の体積充填率が、15%vol〜85%volであるものである。
請求項10記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、微粒子が、粒径の異なる複数種類の微粒子を含んでおり、それらの微粒子の粒径比が、1:1/10〜1:1/200の範囲にあるものである。
請求項1記載の発明によれば、誘電体フィルムを構成する合成高分子化合物Aが、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを含んでいるので、コンデンサ素子の、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、両立できる。
すなわち、第1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れているが、粘度が大きすぎるので、流動性や硬化後の柔軟性が非常に悪い。これに対して、第2有機珪素ポリマーは、流動性や柔軟性が良好である。したがって、両ポリマーを連結することによって、両ポリマーの利点を発揮できる。
また、請求項1記載の発明によれば、誘電体フィルムが合成高分子化合物Aを含有しているので、コンデンサ素子自体の、耐熱性及び耐電圧性等の特性を、向上できる。
また、請求項記載の発明によれば、被覆体自体の、耐熱性及び耐電圧性等の特性を、向上できる。
また、合成高分子化合物Aは、(a)銅、アルミニウム、ステンレス等の金属、(b)芳香族ポリアミド(アラミド紙)、エナメル等の絶縁材や被覆材、(c)エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等の樹脂類、及び(d)ガラス類に対して、接着性が極めて良好であり、これらに強固に付着する。したがって、合成高分子化合物Aは、コンデンサ素子の構成部品の表面やケース等の表面に、強固に付着する。それ故、コンデンサ素子と合成高分子化合物Aからなる被覆体との間に、隙間のない強固な密着状態を実現でき、高い耐湿性を得ることができる。その結果、高い信頼性を有するモールド形フィルムコンデンサを得ることができる。
また、コンデンサ素子や誘電体フィルムにピンホール等の欠陥が存在していても、合成高分子化合物Aによって当該欠陥部分を覆うことができるので、この点からも、高い信頼性を有するモールド形フィルムコンデンサを得ることができる。
更に、合成高分子化合物Aは、紫外線及び可視光線に対する高い透光性を有している。それ故、コンデンサ素子の被覆工程において、ケースや金型にコンデンサ素子をセットして合成高分子化合物Aを流し込んだ時、合成高分子化合物Aが硬化する前に、気泡やボイド等が存在しないことを目視により確かめることができる。したがって、生産性を著しく向上できる。
更に、請求項記載の発明によれば、コンデンサの、特に、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、共に良好なレベルで両立できる。
すなわち、第1有機珪素ポリマーは、絶縁性及び耐熱性に優れているが、流動性や硬化後の柔軟性が非常に悪い。それ故、被覆体が第1有機珪素ポリマーのみからなる場合は、被覆体を厚くすることができず、耐電圧性を向上できない。これに対して、第2有機珪素ポリマーは、流動性や柔軟性を有している。したがって、両ポリマーを連結することにより、両ポリマーの利点を発揮できる。ところで、第1有機珪素ポリマーの重量平均分子量を大きくすると、耐熱性は向上するが、柔軟性が悪くなる。一方、第2有機珪素ポリマーの分子量を大きくすると、柔軟性は向上するが、耐熱性は低下する。すなわち、第1有機珪素ポリマー及び第2有機珪素ポリマーの各々の重量平均分子量を調節することにより、合成高分子化合物Aの、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、所望のレベルに調節することができる。本発明では、第1有機珪素ポリマー及び第2有機珪素ポリマーの各々の重量平均分子量を望ましい大きさに設定しているので、柔軟性と、耐熱性及び耐電圧性とを、共に良好なレベルで両立できる。
請求項記載の発明によれば、誘電体フィルムを構成する合成高分子化合物Aの誘電率を増大できるので、誘電体フィルムの誘電率を増大できる。したがって、静電容量の大きいコンデンサを得ることができる。それ故、小さな静電容量で良い場合には、小型で軽量なコンデンサを得ることができる。
請求項記載の発明によれば、誘電体フィルムを構成する合成高分子化合物Aの熱伝導率を増大できるので、コンデンサ素子の熱伝導率を増大できる。したがって、コンデンサ素子の熱放散性を向上できる。
また、請求項記載の発明によれば、被覆体を構成する合成高分子化合物Aの熱伝導率を増大できるので、被覆体の熱伝導率を増大できる。したがって、被覆体の熱放散性を向上でき、熱放散性が優れたモールド形フィルムコンデンサを得ることができる。
したがって、請求項記載の発明によれば、空冷装置等を不要にでき、コンデンサ装置の構成を簡略化でき、該装置の小型化及び低コスト化を達成できる。また、耐熱性及び熱放散性に優れているので、電流密度を大きくして定格容量を増大させることができる。それ故、小さい定格容量で良い場合には、小型で軽量なコンデンサを得ることができる。
請求項記載の発明によれば、フィルムコンデンサの静電容量を確実に向上できる。
請求項記載の発明によれば、コンデンサ素子又はモールド形フィルムコンデンサの、熱放散性を、確実に向上できる。
請求項記載の発明によれば、誘電体セラミックス微粒子を、合成高分子化合物Aの立体構造の隙間に、効果的に充填できる。
請求項記載の発明によれば、絶縁性セラミックス微粒子を、合成高分子化合物Aの立体構造の隙間に、効果的に充填できる。
すなわち、いずれのセラミックス微粒子においても、粒径が大きすぎると、合成高分子化合物Aに対する微粒子の体積充填率が低下し、粒径が小さすぎても、微粒子同士がお互いに凝集しやすくなるために、体積充填率が低下する。しかしながら、上述の粒径であれば、体積充填率が低下することはない。したがって、請求項6又は7に記載の発明によれば、40%vol以上の体積充填率を実現できる。体積充填率が40%vol以上であると、セラミックス微粒子同士が互いに接触する割合が大幅に増えるので、高い誘電率や高い熱伝導率を得ることができる。
請求項記載の発明によれば、誘電体フィルムの誘電率を充分に増大できる。
請求項記載の発明によれば、被覆体の熱伝導率を充分に増大できる。
請求項10記載の発明によれば、合成高分子化合物Aに対するセラミックス微粒子の体積充填率を、50%vol以上に設定できる。
なお、いずれのセラミックス微粒子も、尖った部分が少ない球形に近い形状を有するものが好ましい。これによれば、微粒子による局部的な電界集中を回避できるので、誘電体フィルムや被覆体の耐電圧性を向上できる。
また、上述のような誘電体セラミックス微粒子を充填することにより、具体的には、3〜1000の高い誘電率を実現できる。また、上述のような絶縁性セラミックス微粒子を充填することにより、具体的には、2〜120W/mKの高い熱伝導率を実現できる。
更に、充填されたセラミックス微粒子は、合成高分子化合物Aの結合には影響しないので、合成高分子化合物Aの耐熱性を損ねることはない。また、上記体積充填率や形状の範囲にあるセラミックス微粒子は、合成高分子化合物Aの耐電圧性や粘度に、若干影響を及ぼすが、実用上ほとんど問題を生じない。また、上記体積充填率や粒径の範囲にあるセラミックス微粒子は、合成高分子化合物Aの透光性や、合成高分子化合物Aと構成材料との接着性に、若干影響を及ぼすが、実用上ほとんど問題を生じない。
(第1参考形態)
図1は本発明の第1参考形態のフィルムコンデンサを示す斜視図である。本参考形態のコンデンサ50は、定格電圧1kV、定格電流5A、定格容量10μF級の、フィルムコンデンサであり、コンデンサ素子がモールド材料で被覆されたモールド形フィルムコンデンサである。本参考形態のコンデンサ50は、リードピン52、53を有するコンデンサ素子51と、コンデンサ素子51を被覆した被覆体54とで、構成されている。
コンデンサ素子51は、両面にアルミニウム電極が蒸着された誘電体フィルムを長方形状に折り重ねて構成されている。具体的には、誘電体フィルムの厚さは約6μmであり、アルミニウム電極の厚さは約30nmである。
リードピン52、53は、融点が250℃以上の半田によって、コンデンサ素子51の両端に取り付けられている。
被覆体54は、硬化剤としてイミダゾールを用いたエポキシ樹脂からなっている。
コンデンサ50の外形寸法は、幅が32mm、厚さが16mm、高さが26mmである。高さは、リードピン52、53が伸びている方向の寸法である。
そして、本参考形態では、コンデンサ素子51の誘電体フィルムが、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物Aを含有している。
合成高分子化合物Aにおいて、第1有機珪素ポリマーは、分子量が約1300のポリエチルシルセスキオキサンである。第2有機珪素ポリマーは、分子量が約4万のポリジメチルシロキサンである。第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第3有機珪素ポリマーを構成している。第3有機珪素ポリマーは、分子量が約8万である。そして、合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
更に、本参考形態では、被覆体54を構成するエポキシ樹脂と、誘電体フィルムを構成する合成高分子化合物Aとに、高い熱伝導率を有する絶縁性セラミックスの微粒子が充填されている。絶縁性セラミックスとしては、窒化アルミニウムを用いている。充填された微粒子は、粒径の異なる2種類の微粒子、すなわち、粒径が約2.5μmの微粒子と粒径が約0.07μmの微粒子とを含んでおり、前者と後者とを6:4の体積比で含んでいる。前者と後者との粒径比は7/250である。また、合成高分子化合物Aに対する絶縁性セラミックス微粒子の体積充填率は、約63%volである。エポキシ樹脂に対する絶縁性セラミックス微粒子の体積充填率も、約63%volである。
したがって、本参考形態において、合成高分子化合物Aは、上記の絶縁性セラミックス微粒子を含有している。これにより、誘電体フィルムは、耐電圧性が損なわれることなく、約21W/mKの高い熱伝導率を有している。また、本参考形態においては、エポキシ樹脂も、上記の絶縁性セラミックス微粒子を含有している。
上記構成のコンデンサ50は、次のような特性を示した。なお、比較対象とした従来のコンデンサでは、誘電体フィルムがポリプロピレンからなり、被覆体がエポキシ樹脂からなり、セラミックス微粒子が混合されておらず、その他の構成がコンデンサ50と同じである。
(1)210℃の高温における耐電圧が約1600V以上であり、最大許容電流も従来のコンデンサの約1.8倍であった。
(2)絶縁抵抗が、20℃、DC500Vで、3000MΩ以上であり、従来のコンデンサより高かった。
(3)静電容量の温度依存性が、良好であった。すなわち、静電容量は、200℃まで殆ど温度依存がなかった。また、200℃から210℃の範囲における静電容量の変化は、1%以下であり、実用上問題のないレベルであった。
(4)誘電体の誘電損が主因となる損失率が、20℃、周波数1kHzで、0.13%以下であり、良好であった。また、高温でも実用上十分な損失率を確保できた。
(5)高調波やサージによる発熱にも強く、従来のコンデンサに比べて1.8倍以上の大きな高調波電圧やサージ電圧にも耐えることができた。
(6)定格電圧の1.5倍の電圧を印加して連続課電試験を3000時間実施した。その結果、静電容量や損失率等の諸特性に大きな変化は見られなかった。
(7)80℃、湿度95%での耐湿試験を実施した。その結果、1000時間以上の長時間に渡って特に異常は生じなかった。
(8)30℃から200℃の範囲で100回の温度サイクル試験を実施した後、上記と同じ耐湿試験を実施した。その結果、異常はなかった。
(9)長期連続課電試験や耐湿試験の後に目視で検査したが、外周に、白濁やクラックの発生は見られなかった。
以上のように、本参考形態のコンデンサ50は、他の諸特性を損ねることなく、耐熱性を向上でき、略同形状の従来のコンデンサに比して、最大容量電圧、最大容量電流、高調波電圧耐量、及びサージ電圧耐量を更に増大できた。
第1実施形態)
図2は本発明の第1実施形態のフィルムコンデンサを示す斜視図である。本実施形態のコンデンサ60は、定格電圧2kV、定格電流10A、定格容量20μF級の、フィルムコンデンサであり、コンデンサ素子がモールド材料で被覆されたモールド形フィルムコンデンサである。本実施形態のコンデンサ60は、リード線69a、69bを有するコンデンサ素子61と、コンデンサ素子61を被覆した被覆体80とで、構成されている。
図3はコンデンサ素子61の分解斜視図である。コンデンサ素子61は、第1誘電体フィルム62と第2誘電体フィルム67とを重ねて円柱状に巻いて構成されている。第1誘電体フィルム62の内面側には、所定幅の非電極部64を除いて、アルミニウム電極63が蒸着されている。第2誘電体フィルム67の内面側には、所定幅の非電極部66を除いて、アルミニウム電極65が蒸着されている。非電極部64と非電極部66とは、幅方向において反対側に位置している。コンデンサ素子61の両端面には、亜鉛を溶射して電極68a、68bが形成されている。電極68a、68bには、それぞれ、リード線69a、69bが接続されている。なお、非電極部64、66は、電極68a、68bに電圧が印可された際の短絡を防止するためのものである。
そして、本実施形態では、コンデンサ素子61の第1及び第2誘電体フィルム62、67が、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、第1合成高分子化合物Aを含有している。
第1合成高分子化合物Aにおいて、第1有機珪素ポリマーは、分子量が約1500のポリフェニルシルセスキオキサンである。第2有機珪素ポリマーは、分子量が約2万のポリメチルフェニルシロキサンである。第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第3有機珪素ポリマーを構成している。第3有機珪素ポリマーは、分子量が約6万である。そして、第1合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
更に、本実施形態では、被覆体80を構成するモールド材料が、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、第2合成高分子化合物Aを含有している。
第2合成高分子化合物Aにおいて、第1有機珪素ポリマーは、分子量が約3000のポリメチルフェニルシルセスキオキサンである。第2有機珪素ポリマーは、分子量が約2万のポリジメチルシロキサンである。第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第3有機珪素ポリマーを構成している。第3有機珪素ポリマーは、分子量が約8万である。そして、第2合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
第1及び第2誘電体フィルム62、67の厚さは、それぞれ約10μmである。これにより、各フィルム62、67は、高い耐電圧性を有している。また、各フィルム62、67の誘電率は、約2.8であり、この種の一般のコンデンサに比して同等以上である。
上記構成のコンデンサ60は、次のような特性を示した。なお、比較対象とした従来のコンデンサでは、誘電体フィルムがポリプロピレンからなり、被覆体がエポキシ樹脂からなり、その他の構成がコンデンサ60と同じである。
(1)約300℃の高温における耐電圧が約2200V以上であり、従来のコンデンサでは実現できない高温での高い最大許容電圧を実現できた。最大許容電流も従来のコンデンサの約1.4倍であった。
(2)絶縁抵抗が、20℃、DC2000Vで、3000MΩ以上であり、従来のコンデンサより高かった。
(3)静電容量の温度依存性が、良好であった。すなわち、静電容量は240℃まで殆ど温度依存がなかった。また、240℃から300℃の範囲における静電容量の変化は、5%以下であり、実用上問題のないレベルであった。
(4)誘電体の誘電損が主因となる損失率が、20℃、周波数1kHzで、0.15%以下であり、良好であった。更に、高温においても実用上十分な損失率を確保できた。
(5)高調波やサージによる発熱にも強く、従来のコンデンサに比べて1.6倍以上の大きな高調波電圧やサージ電圧にも耐えることができた。
(6)定格電圧の1.5倍の電圧を印加して連続課電試験を3000時間実施した。その結果、静電容量や損失率等の諸特性に大きな変化は見られなかった。
(7)80℃、湿度95%での耐湿試験を実施した。その結果、1500時間以上の長時間に渡って特に異常は生じなかった。
(8)30℃から250℃の範囲で100回の温度サイクル試験を実施した後、上記と同じ耐湿試験を実施した。その結果、異常はなかった。
(9)長期連続課電試験や耐湿試験の後に目視で検査したが、第1及び第2誘電体フィルム62、67及び被覆体80の、外周や内部に、白濁やクラックの発生は見られなかった。
(10)分解検査をして、コンデンサ素子61と被覆体80との密着性を調べた。その結果、密着性は良好であり、クラックやボイド等の発生は見られなかった。
以上のように、本実施形態のコンデンサ60は、他の諸特性を損ねることなく、耐熱性を更に向上でき、略同形状の従来のコンデンサに比して、最大容量電圧、最大容量電流、高調波電圧耐量、及びサージ電圧耐量を更に増大できた。なお、本実施形態では、誘電体フィルムと被覆体とが、同種の合成高分子化合物Aでできており、したがって、同種の材質及び組成を有しており、これが、高温での耐湿試験や長期連続課電試験で高い性能を達成することに寄与していると推察される。
第2実施形態)
本実施形態のコンデンサは、第1実施形態のコンデンサ60に比して、次の点のみが異なっている。すなわち、第1及び第2誘電体フィルム62、67を構成する第1合成高分子化合物Aにおける、第2有機珪素ポリマーの分子量が約4万であり、第3有機珪素ポリマーの分子量が約15万である。また、第1合成高分子化合物Aに、誘電体セラミックスの微粒子が充填されている。したがって、第1合成高分子化合物Aは、誘電体セラミックス微粒子を含有している。
誘電体セラミックスとしては、チタン酸鉛を用いている。
本実施形態のコンデンサは、第1実施形態と同様の特性を示すとともに、特に次のような特性を示した。
(1)第1及び第2誘電体フィルム62、67がチタン酸鉛を含有しているので、フィルムの誘電率を大幅に増大できる。
(2)チタン酸鉛のキューリ温度が、約490℃であり、高いので、フィルムは、高温でも高誘電率を維持できる。
(3)チタン酸鉛の微粒子の粒径は、0.005〜1μmが好ましく、更には0.01〜0.5μmがより好ましい。これによれば、耐電圧性を損なうことなく、誘電率が均一なフィルムを得ることができる。何故なら、微粒子の粒径が大きすぎると、フィルムの耐電圧が損なわれ、小さすぎると、微粒子が凝集して均一に分散しないために、誘電率が均一なフィルムを構成するのが困難になるからである。
(4)約300℃の高温における耐電圧が約2200V以上であり、従来のコンデンサでは実現できない高温での高い最大許容電圧を実現できた。
(5)高温においても実用上十分な損失率を確保できた。
(6)高調波やサージによる発熱にも強く、従来のコンデンサに比べて1.6倍以上の大きな高調波電圧やサージ電圧にも耐えることができた。
(7)定格電圧の1.5倍の電圧を印加して連続課電試験を3000時間実施した。その結果、静電容量や損失率等の諸特性に大きな変化は見られなかった。
以上のように、本実施形態のコンデンサは、第1実施形態と略同じ大きさであるにも拘わらず、定格電圧2000V及び定格電流10Aと同じ定格において、定格静電容量を約6倍の120μFに増大できた。
第2参考形態)
図4は本発明の第2参考形態のフィルムコンデンサを示す一部破断斜視図である。本参考形態のコンデンサ30は、定格電圧230V、定格電流80A、定格容量1800μF級の、フィルムコンデンサである。本参考形態のコンデンサ30は、多数個のコンデンサ素子31が金属ケース33に収納されて構成されている。このコンデンサ30の外形寸法は、例えば、幅が約45cm、高さが約50cm、奥行きが約20cmである。
コンデンサ30では、例えば10個のコンデンサ素子31(図4では3個が見えている)が並列接続されている。全てのコンデンサ素子31は、金属ケース33に収納されており、コンデンサ素子31と金属ケース33との間には、絶縁油として機能するシリコン油が充満されている。なお、シリコン油の引火温度は、約300℃であり、他の絶縁油に比して約2倍高い。コンデンサ30の両端子は、それぞれ、ブッシング34、35によって導出された外部接続端子36、37に、接続されている。
コンデンサ素子31は、両面にアルミニウム電極が蒸着された誘電体フィルムを扁平形状に巻いて構成されている。具体的には、誘電体フィルムの厚さは約3μmであり、アルミニウム電極の厚さは約20nmである。
コンデンサ素子31の上端面32には、亜鉛合金を溶射して取り出し電極が形成されており、取り出し電極には、リード線(図示せず)が高融点の半田によって接続されている。コンデンサ素子31の下端面も、上端面32と同様である。
そして、本参考形態では、コンデンサ素子31の誘電体フィルムが、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物Aを含有している。
合成高分子化合物Aにおいて、第1有機珪素ポリマーは、分子量が約1300のポリメチルフェニルシルセスキオキサンである。第2有機珪素ポリマーは、分子量が約2万のポリジメチルシロキサンである。第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第3有機珪素ポリマーを構成している。第3有機珪素ポリマーは、分子量が約6万である。そして、合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
上記構成のコンデンサ30は、次のようにして製作した。
まず、全てのコンデンンサ素子31の各リード線を並列接続し、外部接続端子36、37に接続した。次に、全てのコンデンサ素子31を、図4に示すように配列し、ブッシング34、35と共に容器状の金属ケース33に入れた。次に、金属ケース33を真空チャンバーに入れ、真空チャンバー内の気圧を下げ、各コンデンサ素子31と金属ケース33との間に、シリコン油を流し込んだ。そして、シリコン油の注入口を閉じた。なお、金属ケース33の下部には、予め取付金具40を取り付けておいた。
上記構成のコンデンサ30は、次のような特性を示した。なお、比較対象とした従来のコンデンサでは、誘電体フィルムがポリプロピレンからなり、その他の構成がコンデンサ30と同じである。
(1)220℃の高温における耐電圧が、約380V以上であった。この耐電圧(最大許容電圧)は、従来のコンデンサの120℃における耐電圧の約1.6倍であった。最大許容電流も、同様に、約1.5倍であった。
(2)絶縁抵抗が、20℃、DC100Vで、1600MΩ以上であり、十分に高かった。したがって、高温でも実用上十分な絶縁性を得ることができた。
(3)静電容量の温度依存性が、良好であった。すなわち、静電容量は、160℃まで殆ど温度依存がなく、170℃以上で僅かに増加した。しかし、その増加分は、220℃でも4%以下であり、実用上問題のないレベルであった。
(4)誘電体の誘電損が主因となる損失率が、20℃、周波数1kHzで、0.14%以
下であり、良好であった。また、220℃の高温でも実用上十分な損失率を確保できた。
(5)定格電圧の1.5倍の電圧を印加して3000時間の長期連続課電試験を実施した。その結果、静電容量や損失率等の諸特性に大きな変化は見られず、高い信頼性を実現できた。
以上のように、本参考形態のコンデンサは、従来のコンデンサに比して、大幅に耐熱性を向上でき、また、略同形状の従来のコンデンサに比して、最大電圧や最大電流を約1.4〜1.5倍に増大できた。
第3実施形態)
本発明の第3実施形態のフィルムコンデンサを、図4を参照して、説明する。本実施形態のコンデンサ30と第2参考形態のコンデンサ30とは、次の点で大きく異なっている。すなわち、第2参考形態のコンデンサ30では、コンデンサ素子31を金属ケース33に収納して絶縁油を充満させているが、本実施形態のコンデンサ30では、コンデンサ素子31をモールド材料からなる被覆体33で被覆している。
本実施形態のコンデンサは、定格電圧230V、定格電流95A、定格容量1800μF級の、フィルムコンデンサであり、コンデンサ素子31がモールド材料で被覆されたモールド形フィルムコンデンサである。本実施形態のコンデンサ30は、多数個のコンデンサ素子31と、全てのコンデンサ素子31を被覆した被覆体33とで、構成されている。このコンデンサ30の外形寸法は、例えば、幅が約45cm、高さが約50cm、奥行きが約20cmである。
コンデンサ30は、例えば10個のコンデンサ素子31(図4では3個が見えている)が並列接続されて構成されている。コンデンサ30の両端子は、それぞれ、ブッシング34、35によって導出された外部接続端子36、37に、接続されている。
コンデンサ素子31は、両面にアルミニウム電極が蒸着された誘電体フィルムを扁平形状に巻いて構成されている。具体的には、誘電体フィルムの厚さは約3μmであり、アルミニウム電極の厚さは約20nmである。
コンデンサ素子31の上端面32には、亜鉛合金を溶射して取り出し電極が形成されており、取り出し電極には、リード線(図示せず)が高融点の半田によって接続されている。コンデンサ素子31の下端面も、上端面32と同様である。
そして、本実施形態では、コンデンサ素子31の誘電体フィルムが、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、第1合成高分子化合物Aを含有している。これにより、コンデンサ素子31としての耐熱温度は、200℃になった。
第1合成高分子化合物Aにおいて、第1有機珪素ポリマーは、分子量が約600のポリメチルフェニルシルセスキオキサンである。第2有機珪素ポリマーは、分子量が約2万のポリメチルフェニルシロキサンである。第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第3有機珪素ポリマーを構成している。第3有機珪素ポリマーは、分子量が約6万である。そして、第1合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
また、本実施形態では、被覆体33が、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、第2合成高分子化合物Aを含有している。
第2合成高分子化合物Aにおいて、第1有機珪素ポリマーは、分子量が約2500のポリフェニルシルセスキオキサンである。第2有機珪素ポリマーは、分子量が約1.5万のポリメチルフェニルシロキサンである。第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとは、シロキサン結合によって、交互に且つ線状に連結されて、第3有機珪素ポリマーを構成している。第3有機珪素ポリマーは、分子量が約7万である。そして、第2合成高分子化合物Aは、複数の第3有機珪素ポリマーをアルキレン基によって連結して構成された、三次元の立体構造を有している。
更に、本実施形態では、第2合成高分子化合物Aに、高い熱伝導率を有する絶縁性セラミックスの微粒子が充填されている。絶縁性セラミックスとしては、窒化アルミニウムを用いている。充填された微粒子は、粒径の異なる2種類の微粒子、すなわち、粒径が約3μmの微粒子と粒径が約0.1μmの微粒子とを含んでおり、前者と後者とを6:4の体積比で含んでいる。前者と後者との粒径比は1/30である。また、第2合成高分子化合物Aに対する絶縁性セラミックス微粒子の体積充填率は、約49%volである。
したがって、本実施形態の第2合成高分子化合物Aは、上記絶縁性セラミックス微粒子を含有している。これにより、第2合成高分子化合物Aは、耐電圧性が損なわれることなく、約9.5W/mKの高い熱伝導率を有している。
上記構成のコンデンサ30は、次のようにして製作した。
まず、10個のコンデンサ素子31を、それぞれ、第2合成高分子化合物Aで被覆した。これを1次モールドと称する。次に、全てのコンデンンサ素子31の各リード線を並列接続し、外部接続端子36、37に接続した。次に、全てのコンデンサ素子31を、図4に示すように配列し、ブッシング34、35と共に容器状の金型(図示せず)に入れた。次に、金型を真空チャンバーに入れ、真空チャンバー内の気圧を下げ、各コンデンサ素子31と金型との間に、第2合成高分子化合物Aを流し込んで加熱硬化させた。これを2次モールドと称する。以上により、全てのコンデンサ素子31は、図4に示すように、厚さ2〜3cmの被覆体33により被覆された。なお、金型の下部に予め取付金具40を配置しておき、取付金具40も被覆体33に固定した。
なお、上記1次モールド及び2次モールドにおいては、各コンデンサ素子31と金型との間に十分に第2合成高分子化合物Aを含浸させるために、粘度が温度に強く依存することを利用した。すなわち、第2合成高分子化合物Aを、硬化前に約65℃の温度で3時間加熱した。これにより、第2合成高分子化合物Aは、4000〜6000cp程度の低い粘度で維持された。そして、第2合成高分子化合物Aを、200℃で加熱して硬化させた。
また、合成高分子化合物Aは、その粘度が高すぎると、コンデンサ素子31と金型との間に、隙間やボイドが生じないように流し込むのが困難である。逆に、合成高分子化合物Aは、粘度を低くするために、分子量を過度に小さくすると、耐熱性が低下する。しかしながら、第2合成高分子化合物Aは、適度な分子量を有しているので、耐熱性を損なうことなく、円滑に流し込むことができる。
上記構成のコンデンサ30は、次のような特性を示した。なお、比較対象とした従来のコンデンサでは、誘電体フィルムがポリプロピレンからなり、被覆体がエポキシ樹脂からなり、その他の構成がコンデンサ30と同じである。
(1)320℃の高温における耐電圧が、約380V以上であった。この耐電圧(最大許容電圧)は、従来のコンデンサの温度120℃における耐電圧の約1.6倍である。最大許容電流も、同様に、約1.5倍であった。
(2)絶縁抵抗が、20℃、DC100Vで、2000MΩ以上であり、十分に高かった。したがって、高温でも実用上十分な絶縁性を得ることができた。
(3)静電容量の温度依存性が、良好であった。すなわち、静電容量は、130℃まで殆ど温度依存がなく、140℃以上で僅かに増加した。しかし、その増加分は、200℃でも5%以下であり、実用上問題のないレベルであった。
(4)誘電体の誘電損が主因となる損失率が、20℃、周波数1kHzで、0.13%以
下であり、良好であった。また、高温でも実用上十分な損失率を確保できた。
(5)高調波やサージによる発熱に強く、従来のコンデンサに比して約1.4倍の大きな高調波電圧やサージ電圧にも耐えることができた。
(6)定格電圧の1.5倍の電圧を印加して3000時間の長期連続課電試験を実施した。その結果、静電容量や損失率等の諸特性に大きな変化は見られなかった。
(7)80℃、湿度95%での耐湿試験を1000時間以上の長時間実施した。その結果、特に異常は生じなかった。30℃から190℃の範囲で100回の温度サイクル試験を実施した後、上記と同じ耐湿試験を実施した。その結果、異常はなかった。これらは、いずれも本実施形態のコンデンサの耐熱性及び熱放散性が向上した結果によるものであると考えられる。
(8)長期連続課電試験や耐湿試験の後に、誘電体フィルム及び被覆体33を目視検査した。その結果、外周や内部に、白濁やクラックの発生は見られなかった。
(9)分解検査して調べた。その結果、コンデンサ素子31と被覆体33との密着性は良好であり、クラックやボイドなどの発生は見られなかった。
以上のように、本実施形態のコンデンサ30は、従来のコンデンサに比して、大幅に耐熱性を向上でき、また、略同形状の従来のコンデンサに比して、最大電圧、最大電流、高調波電圧に対する耐電圧、及びサージ電圧に対する耐電圧を、約1.4〜1.5倍に増大できた。
(別の実施形態)
本発明は、第1実施形態〜第3実施形態に限るものではなく、以下に示すように、種々の変形が可能である。
(1)合成高分子化合物Aを構成する第1有機珪素ポリマーは、ポリフェニルシルセスキオキサン、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリメチルフェニルシルセスキオキサン、ポリエチルシルセスキオキサン、及びポリプロピルシルセスキオキサンの内から任意に選択できる。しかも、これらの2種類以上を選択してもよい。
(2)合成高分子化合物Aを構成する第2有機珪素ポリマーは、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、及びポリフェニルメチルシロキサンの内から任意に選択できる。しかも、これらの2種類以上を選択してもよい。
(3)誘電体セラミックスは、ニオブ酸カリウム、タンタル酸カリウム、タンタル酸ナトリウム、タンタル酸リチウム、酸化タンタル、チタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、及びジルコン酸バリウムの内から任意に選択できる。
(4)絶縁性セラミックスは、窒化アルミニウム、酸化ベリリウム、アルミナ、炭化珪素、ダイヤモンド、及び窒化ホウ素の内から任意に選択できる。特に、ダイヤモンドや窒化ホウ素等の熱伝導率の高い絶縁性セラミックスを選択してもよい。
(5)本発明は、チップ形コンデンサにも適用できる。例えば、プリント板等に半田付けされたチップ形コンデンサを被覆するために合成高分子化合物Aを用いた場合には、誘電体部と両側の主電極とに過度の熱応力や機械応力がかかっても、主電極が剥離することはない。何故なら、合成高分子化合物Aが、高温でも柔軟性を有しているからである。
(6)金属ケースに収納されたコンデンサやモールド封入されたコンデンサにも、本発明を適用できる。
(7)定格容量が3.3kV級又は6.6kV級で1kW〜10MWである高電圧大容量のモールド形フィルムコンデンサにも、本発明を適用できる。
(8)合成高分子化合物Aは、モールド形電力用静止機器の外囲器に、当然に使用できる。
本発明は、フィルムコンデンサの、耐熱性、熱放散性、及び耐電圧性等の特性を、大幅に向上できるので、フィルムコンデンサの分野において利用価値が極めて大である。
本発明の第1参考形態のフィルムコンデンサの斜視図である。 本発明の第1実施形態のフィルムコンデンサの斜視図である。 第1実施形態のコンデンサ素子の分解斜視図である。 本発明の第2参考形態又は第3実施形態のフィルムコンデンサの一部破断斜視図である。
30、50、60 コンデンサ 31、51、61 コンデンサ素子 33、54、80 被覆体 62 第1誘電体フィルム 67 第2誘電体フィルム

Claims (10)

  1. 誘電体フィルムと導電体とで構成されたコンデンサ素子を有する高耐熱フィルムコンデンサであって、
    誘電体フィルムが、少なくとも1種の第1有機珪素ポリマーと少なくとも1種の第2有機珪素ポリマーとを連結してなる第3有機珪素ポリマーを、複数連結して構成された、合成高分子化合物Aを含有しており、
    第1有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による橋かけ構造を有しており、
    第2有機珪素ポリマーが、シロキサン結合による線状連結構造を有しており、
    第3有機珪素ポリマーが、第1有機珪素ポリマーと第2有機珪素ポリマーとをシロキサン結合によって交互に且つ線状に連結して構成されており、且つ、2万〜80万の重量平均分子量を有しており、
    合成高分子化合物Aが、複数の第3有機珪素ポリマーを付加反応により生成される共有結合によって連結して構成された、三次元の立体構造を有しており、
    コンデンサ素子を被覆した被覆体を備えており、
    被覆体が、合成高分子化合物Aを含有しており、
    第1有機珪素ポリマーが200〜7万の重量平均分子量を有しており、
    第2有機珪素ポリマーが5000〜20万の重量平均分子量を有しており、
    第1有機珪素ポリマーの重量平均分子量が第2有機珪素ポリマーの重量平均分子量より小さい、
    ことを特徴とする高耐熱フィルムコンデンサ。
  2. 合成高分子化合物Aが、5以上の誘電率を有する誘電体セラミックス微粒子を含有している、請求項1記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  3. 合成高分子化合物Aが、4W/mK以上の熱伝導率を有する絶縁性セラミックス微粒子を含有している、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  4. 誘電体セラミックスが、ニオブ酸カリウム、タンタル酸カリウム、タンタル酸ナトリウム、タンタル酸リチウム、酸化タンタル、チタン酸バリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、及びジルコン酸バリウムの内の少なくとも1種類である、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  5. 絶縁性セラミックスが、窒化アルミニウム、酸化ベリリウム、アルミナ、炭化珪素、ダイヤモンド、及び窒化ホウ素の内の少なくとも1種類である、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  6. 誘電体セラミックス微粒子が、0.005〜5μmの粒径を有している、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  7. 絶縁性セラミックス微粒子が、0.01〜50μmの粒径を有している、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  8. 合成高分子化合物Aに対する誘電体セラミックス微粒子の体積充填率が、10%vol〜80%volである、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  9. 合成高分子化合物Aに対する絶縁性セラミックス微粒子の体積充填率が、15%vol〜85%volである、請求項記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
  10. 微粒子が、粒径の異なる複数種類の微粒子を含んでおり、それらの微粒子の粒径比が、1:1/10〜1:1/200の範囲にある、請求項2又は3に記載の高耐熱フィルムコンデンサ。
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