JPH07106105A - 抵抗ペースト - Google Patents

抵抗ペースト

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JPH07106105A
JPH07106105A JP5253326A JP25332693A JPH07106105A JP H07106105 A JPH07106105 A JP H07106105A JP 5253326 A JP5253326 A JP 5253326A JP 25332693 A JP25332693 A JP 25332693A JP H07106105 A JPH07106105 A JP H07106105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paste
softening point
resistance
powder
organic solvent
Prior art date
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Pending
Application number
JP5253326A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinobu Obata
忍 小畠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP5253326A priority Critical patent/JPH07106105A/ja
Publication of JPH07106105A publication Critical patent/JPH07106105A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的低温で焼結可能で、且つ、この抵抗膜
を形成する被形成体の選択範囲を広げる抵抗ペーストを
提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、金属酸化物と高軟化点ガラスと有
機溶剤とを含有するペースト体より得られる粉末体と、
低軟化点ガラス粉末と、有機溶剤とを含有してなる抵抗
ペーストから形成されていることを特徴とする抵抗ペー
ストである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗ペーストに関し、
特に低温度下での焼成により膜形成が可能な抵抗ペース
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の抵抗ペーストは、一般にRuO2
等の金属酸化物の微粉末とSiO2等からなるガラス粉
末と有機溶剤とからなるペーストであり、上記ガラス粉
末としては、軟化点が700℃前後のものが用いられて
いる。このような従来の抵抗ペーストは焼成により抵抗
膜を形成されるが、この場合の焼成温度は、ガラス粉末
の軟化点以上の温度である700℃以上とする必要があ
る。
【0003】この抵抗ペーストは、例えばサーマルヘッ
ドに用いたものとして、図4に示す構造を有するものが
知られている。符号12は、セラミックよりなる絶縁基
板である。この絶縁基板12の表面には、ガラスグレー
ズ層13が印刷焼成される。このガラスグレーズ層13
は、発熱抵抗体層16を発熱させたときの熱を一時蓄え
る畜熱層の働きをなす。
【0004】ガラスグレーズ層13上には、電極部を形
成するために導体ペーストを印刷し、これを約800℃
〜900℃で焼成することにより共通電極14及び個別
電極15がパターニング形成される。さらに、ガラスグ
レーズ層13上には、発熱抵抗体層16が上記抵抗ペー
ストを印刷焼成して、共通電極14と個別電極15との
間に跨って形成される。そして、発熱抵抗体層16上に
は、発熱抵抗体層16、共通電極14及び個別電極15
をサーマルヘッド使用時の記録紙又はインクリボンとの
接触による摩耗から保護するために保護ガラス層17が
形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の抵抗ペーストを用いて抵抗膜を形成する場合、上述
したように、抵抗ペーストに含有するガラス粉末の軟化
点である約700℃以上の高温度で、該抵抗ペーストを
焼成する必要があるので、上記のように例えばサーマル
ヘッドのガラスグレーズ層13上で、抵抗ペーストを高
温焼成すると、この焼成による熱が、ガラスグレーズ層
13を介して絶縁基板12へ伝達されるため、絶縁基板
12にソリを生じさせて形状不良を発生させたり、ま
た、ガラスグレーズ層13を部分的に溶融し電極を切断
させて品質不良を発生させたりしていた。
【0006】即ち、従来の抵抗ペーストを用いて抵抗膜
を形成する場合には、この抵抗膜を形成する下地として
の被形成体(例えばサーマルヘッドの場合は、ガラスグ
レーズ層13および絶縁基板12)は、抵抗ペーストの
高温度である焼成温度に耐え得るものとして限定される
ものであった。本発明は以上のような状況下で考え出さ
れたもので、比較的低温で焼結可能で、且つ、この抵抗
膜を形成する被形成体の選択範囲を広げる抵抗ペースト
を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、金属酸化物と高軟化点ガラスと有機溶剤
とを含有するペースト体より得られる粉末体と、低軟化
点ガラス粉末と、有機溶剤とを含有してなる抵抗ペース
トから形成されていることを特徴とする抵抗ペーストを
提供するものである。
【0008】本発明の抵抗ペーストにおける金属酸化物
と高軟化点ガラスと有機溶剤とを含有するペースト体に
おける金属酸化物としては、RuO2、InO2等を挙げ
ることができるが、これらに限定されることなく公知の
金属酸化物を広く使用でき、これらの一種もしくは2種
以上を使用することもできる。金属酸化物の粒子径とし
ては、これを限定するものでないが、抵抗値のばらつき
を小さくするという点において、約5μmm以下が好まし
く、特に約1μmm以下とするのがより好ましい。
【0009】また、上記高軟化点ガラスとしては従来よ
り使用されている例えばSiO2、PbO、B23等か
らなるものが用いられる。高軟化点ガラスの粒子径とし
ては、これを限定するものでないが、抵抗値のばらつき
を小さくするという点において、平均粒子径が約3μmm
のものが好ましい。さらに、上記有機溶剤としては、従
来より抵抗ペーストの分野において用いられる高沸点溶
剤のα−テルピネオールにエチルセルロース樹脂を溶解
したもの等を広く使用できるものであり、本発明の抵抗
ペーストを焼成する際に、熱分解するものであれば良
い。
【0010】これら金属酸化物と高軟化点ガラスと有機
溶剤との重量比は、約20〜60:40〜80の範囲で
あれば、これを限定するものでない。このようにして得
られる上記ペースト体は、例えば焼成・粉砕して粉末体
とされる。上記粉末体の粒子径としては、これを限定す
るものでなく、抵抗値のばらつきを少なくするという点
において、約3μmm以下が好ましい。
【0011】次に、上記粉末体に加えられる低軟化点ガ
ラス粉末及び有機溶剤としては、上記ペースト体に用い
られるものと特に変わりなく使用できるが、低軟化点ガ
ラス粉末としては、軟化点400℃が膜形成の点で好ま
しい。粉末体と低軟化点ガラス粉末との混合比として
は、重量比で約40〜90:10〜60とするがより好
ましくは、約50〜70:30〜50である。
【0012】また、粉末体と低軟化点ガラス粉末との混
合物にAl23、ZrO2の添加物を適宜加えてもかま
わない。上記粉末体は、従来より使用されているものを
使用してもかまわない。また、上記低軟化点ガラスは、
本発明の抵抗ペーストを被抵抗膜形成体で焼成し抵抗膜
を形成する際に、被抵抗膜形成体のバインダ−としての
働きをなす。
【0013】さらに、本発明の抵抗ペースト内におい
て、上記粉末体中の高軟化点ガラスが部分的に粉末体内
から離散し、低軟化点ガラスと混合することがある。加
えて、上記高軟化点ガラスと低軟化点ガラスとの違い
は、の点にある。
【0014】
【作用】本発明の抵抗ペーストによれば、焼成により抵
抗膜を形成する下地としての被抵抗膜形成体上に低温下
において焼成し、この焼成による熱が被形成体に伝達し
ても、被形成体の形状を変化させる熱は伝達されること
なく抵抗膜を形成し得る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1乃至図3を
参照しつつ説明する。本発明の抵抗ペーストは、以下に
示すような作製方法により形成される。粒経1mm以下の
RuO2(金属酸化物)の粉末と、SiO2およびPbO
から成る軟化点約700℃のガラスフリット(平均粒経
3mm)(高軟化点ガラス)とを2:3の重量比で、エチ
ルセルロース系の有機溶剤内に均一に分散させ、一旦ペ
ースト状にする。次いで、このペースト状物を850℃
で焼成して抵抗焼成体を形成する。この焼成体を粉砕
し、篩いにかけて分級することにより5μmm以下の粉末
に調整し粉末体を得る。さらに、この粉末体とSiO2
とPbOとから成る軟化点が約350℃のガラス粉末
(平均粒径3μmm)(低軟化点ガラス粉末)とを、エチ
ルセルセルロース系樹脂からなる有機溶剤中に分散して
本発明の抵抗ペーストを得る。
【0016】この本発明の抵抗ペーストは、低温(50
0℃以下)での焼成による抵抗膜の形成が可能である。
次に、上記本発明の抵抗ペーストを用いたサーマルヘッ
ドの要部断面図及び一部切り欠き要部平面図を、それぞ
れ図1及び図2に示す。このサーマルヘッド1は、セラ
ミックス等の絶縁基板2と、この絶縁基板2表面2aに
形成される蓄熱層としてのガラスグレーズ層3と、この
ガラスグレーズ層3表面3aに形成される共通電極4及
び個別電極5と、これらの共通電極4及び個別電極5に
跨るようにガラスグレーズ層3表面3aに形成された本
発明の抵抗ペーストからなる発熱抵抗体層6と、これら
の共通電極4及び個別電極5、発熱抵抗体層6を被覆す
るように形成された保護膜7とからなるものである。
【0017】ガラスグレーズ層3は、絶縁基板2上に印
刷焼成されてなるものである。また、共通電極4は、絶
縁基板2に沿って延伸するリード部4aより櫛歯状に突
出しており、さらに、個別電極5は、共通電極4と交互
に並ぶように形成しており、この共通電極4、4間に挟
まれる部分dが、1ドットに相当する。保護膜7は、T
25よりなり、スパッタリングにより形成される。
【0018】このような構成を有するサーマルヘッドに
おいて、本発明の抵抗ペーストを発熱抵抗体層6に用い
て、ガラスグレーズ層3表面3aに形成する場合、次の
ように行う。まず、上記作製方法により作製した本発明
の抵抗ペーストを、従来の方法であるスクリーン印刷に
より、ガラスグレーズ層3表面3aの所定箇所に印刷す
る。
【0019】次いで、印刷した抵抗ペーストを、350
℃の低温焼成する。このとき、焼成温度は350℃とい
う低温度であるので、ガラスグレーズ層3表面3aから
絶縁基板2へ伝達される熱が、ガラスグレーズ層3およ
び絶縁基板2にソリを生じさせたり、ガラスグレーズ層
3を溶融させて個別電極5および共通電極4を断線させ
ることがなく、ガラスグレーズ層3上で抵抗膜を形成し
発熱抵抗体層6を得ることができる。
【0020】このサーマルヘッド1は、印字の際におい
て、発熱抵抗体層6が保護膜7を介して、図示しない直
接記録紙に、あるいはインクリボンを挟んで間接的に記
録紙に接触する。そして、この状態で個別電極5に選択
的に電圧が印加され、電圧が印加された各個別電極5に
挟まれた発熱抵抗体層6の各部分dが発熱して、記録紙
に印字が行われる。
【0021】また、本発明の抵抗ペーストは、以上のよ
うに低温下で抵抗膜を形成し得るので、例えば上記サー
マルヘッドにおいて、蓄熱層としてガラスグレーズ層に
代わって、樹脂層を用いても、樹脂層の劣化を招くこと
もなく、発熱抵抗体層を形成することができるので、高
速印字をする際に、発熱抵抗体層6に発生する熱を極め
て迅速に放熱及び蓄熱することができ、さらなる高速印
字が可能となる。
【0022】次に、この抵抗ペーストを、サーマルヘッ
ドの発熱抵抗体として用いた際に、発熱抵抗体にかかる
入力エネルギーとそれに対する抵抗値の変化率を、図3
に示す。同図中のグラフ線Aは、本発明の抵抗ペースト
を用いた抵抗体を示すものであり、グラフ線Bは、従来
の抵抗ペースト中のガラス粉末に低軟化点ガラス粉末を
用いた抵抗体を示すものである。図3に示すように、抵
抗体Bにかかる抵抗値が急激に変化する約0.05〜
0.08mJの入力エネルギーに対して、本発明の抵抗
体は抵抗値の変化を生じることがなく、入力エネルギー
が0.36mJに達するまで抵抗値を略変化しない。こ
れは本発明の抵抗体が抵抗体Bのものに比して、かなり
の高入力エネルギーに対しても抵抗値は変化しないとい
うことを示すものである。
【0023】
【発明の効果】本発明の抵抗ペーストは、以下のような
効果を奏する。 (a) 低温下での焼成により被抵抗膜形成体へ抵抗膜の形
成が可能である。 (b) 従来の高温焼成による熱に影響を受けていた被抵抗
膜形成体を、使用可能とすることができるので、被抵抗
膜形成体の選択範囲が広がった。 (C) 被抵抗膜形成体の形状を変化させることなく、形状
不良の発生を防止し、また、被抵抗膜形成体の溶融を防
ぎ、品質不良の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抵抗ペーストを用いたサーマルヘッド
の要部断面図である。
【図2】本発明の抵抗ペーストを用いたサーマルヘッド
の要部平面図である。
【図3】本発明の抵抗ペーストを用いた抵抗体と従来の
抵抗体との入力エネルギーに対するそれぞれの抵抗値の
変化率を比較したグラフ図である。
【図4】従来の抵抗ペーストを用いたサーマルヘッドの
要部断面図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 絶縁基板 3 ガラスグレーズ層 4 共通電極 5 個別電極 6 発熱抵抗体層 7 保護膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物と高軟化点ガラスと有機溶剤
    とを含有するペースト体より得られる粉末体と、低軟化
    点ガラス粉末と、有機溶剤とを含有してなる抵抗ペース
    トから形成されていることを特徴とする抵抗ペースト。
JP5253326A 1993-10-08 1993-10-08 抵抗ペースト Pending JPH07106105A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5253326A JPH07106105A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 抵抗ペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5253326A JPH07106105A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 抵抗ペースト

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Publication Number Publication Date
JPH07106105A true JPH07106105A (ja) 1995-04-21

Family

ID=17249754

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5253326A Pending JPH07106105A (ja) 1993-10-08 1993-10-08 抵抗ペースト

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JP (1) JPH07106105A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100498050B1 (ko) * 1998-10-09 2005-10-14 삼성전자주식회사 열압축방식 잉크젯프린터헤드의 제작방법 및 그 잉크젯프린터헤드

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