JPH07105310B2 - フィルムコンデンサとその製造方法 - Google Patents

フィルムコンデンサとその製造方法

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JPH07105310B2
JPH07105310B2 JP1170189A JP17018989A JPH07105310B2 JP H07105310 B2 JPH07105310 B2 JP H07105310B2 JP 1170189 A JP1170189 A JP 1170189A JP 17018989 A JP17018989 A JP 17018989A JP H07105310 B2 JPH07105310 B2 JP H07105310B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子機器,電気機器に用いられるフィルムコン
デンサとその製造方法に関する。
従来の技術 近年、電子部品の小型化,軽量化,チップ化が強く要望
されており、フィルムコンデンサにおいても小型化,軽
量化,チップ化のための開発が盛んに行われている。
フィルムコンデンサを構造面から小型化する方法とし
て、次の手段があげられる。
(1) 誘電体として用いるフィルムを薄くする。
(2) 電極を薄くする。
(3) 静電容量に寄与しない部分を削減する。
前記方法(1)については、コンデンサの静電容量Cと
誘電体の厚さd,比誘電率ε,電極の対向面積Sの関係
が、C=ε・S/dで表されることから明らかなように、
誘電体を薄くすることは、それによりコンデンサの形状
が小型になり、静電容量が増加するので、小型化のため
には非常に有効な方法である。そのため、現在のとこ
ろ、フィルムコンデンサ用誘電体として厚さ1μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムなどが市販されてい
る。
前記方法(2)については、電極としてフィルム上に真
空蒸着法などにより形成した厚さ数百Åの金属層を用い
る方法があり、フィルムコンデンサの小型化に非常に有
効な手段である。この種のフィルムコンデンサは金属化
フィルムコンデンサと称されている。
前記方法(3)において、静電容量に寄与しない部分
は、対向する電極とその間に位置する誘電体部分を除い
た部分である。たとえば、対向する電極のないもう一方
の電極の一部分、対向する電極間からはみ出している誘
電体部分、互いに異なる極性の各電極から電極引出しを
するための端面電極部分などである。これらは外部へ確
実に電極引出しをするために必要な部分である。他には
保護フィルムや外装部,リード線などがある。
このような構造面からの小型化を検討する手法以外に、
フィルムコンデンサの構成材料そのものの特性面から検
討することも考えられる。その一例として、誘電体フィ
ルムの比誘電率を高めることがある。この方法について
は、本発明の主旨から外れるので、上記の説明に止め
る。
以上のことから、フィルムコンデンサを小型化するに
は、薄くてしかも金属化されたフィルムを用いて静電容
量に寄与しない部分をなるべく削減して製造すればよい
ことがわかる。
しかしながら、薄い誘電体フィルムを用いると、工法的
に、電極から端面電極に電極引出しをするのできわめて
難しくなる。その理由について図を用いて説明する。
第6図(A)において、61a,61bは金属化フィルムで、
電極62a,62bをそれぞれ有機材料からなるフィルム63a,6
3b上に真空蒸着法などで形成することによって構成され
ている。64a,64bは端面電極で、それぞれ電極引出し端
面65a,65bに金属溶射法などで形成されたものである。
電極62a,62bと端面電極64a,64bとの接続状態(以下コン
タクトと称する)は、コンデンサ特性および信頼性上、
きわめて重要な要因のひとつである。
第6図(B)に示すように、電極62a,62bの側端面だけ
が端面電極64a,64bと接続されている状態では、そのコ
ンタクトが弱い。すなわち、コンデンサの充電時や放電
時に流れる電流は接続部のきわめて小さな断面積を通過
しなければならないため、この部分での抵抗が高く、ジ
ュール熱が発生して、コンタクトがはずれやすい。コン
タクトがはずれると、コンデンサの誘電正接特性が極端
に劣化し、静電容量が低下してしまう。
この問題を解決するためには、第6図(A)に示すよう
に、端面電極64a,64bが、電極62a,62bの側端面だけでな
く、その主面の一部分66a,66bとも接続している状態に
しなければならない。
このような接続を可能にする方法としては、次の方法が
ある。
(a) 第6図(A)に示すように、フィルム63a,63b
の側端面の位置をずらす。そして、このずらし量B,B′
によって生じる間隙67に端面電極64a,64bを侵入させて
電極62a,62bの主面の一部分を接続する。
(b) 第7図(A)に示すように、フィルム63a,63b
の側端部分に切欠部分68を設け、この部分68によって生
じる間隙69に端面電極64a,64bを侵入させて、電極62a,6
2bの主面の一部分と接続させる。
(c) 第7図(B)に示すように、フィルム63a,63b
の側端部に厚さ方向の凹凸をもたせた変形部分(以下エ
ンボスと称す)70を設け、このエンボス70によって生じ
る間隙71に端面電極を侵入させて電極62a,62bの主面の
一部分と接続させる。
ところが、これらの方法はコンデンサの小型化という観
点からみると、いずれも小型化を妨げる要因をもってい
る。上述のような「ずらし」,「切欠」,「エンボス」
をある程度の大きさをもって設けなければ、良好なコン
タクトを確保することができない。なぜならば、金属化
フィルムの積層工程もしくは巻回工程において、「ずら
し」,「切欠」または「エンボス」の位置を精度よく合
致させるために、どうしてもそれらをある程度の大きさ
としなければならないからである。通常は、前記「ずら
し」「切欠」「エンボス」の大きさを、フィルム幅方向
の寸法で少なくとも0.1mm以上、好ましくは0.2mm以上と
している。これらは、静電容量に寄与しない部分であ
り、コンデンサにおいて良好なコンタクトを得る上で容
積的にかなり大きな部分を占める必要があることから、
上述の手法はコンデンサの小型化をいちじるしく困難な
ものとしている。
次に、前記方法を量産性の面から考える。量産性の高い
工法としては、第2図(A)に示すように、広幅の金属
化フィルム1a,1bに、複数のコンデンサ要素が形成でき
るよう、フィルムの長さ方向に延びる非金属化部7a,7b
を複数条設けておき、これを積層もしくは巻回した後
に、個別のコンデンサ要素に切断する工法(以下、広幅
工法と称す)がある。
前記(a)の方法では、広幅工法を用いるとずらし部分
を形成することができないので、必ずコンデンサ要素を
一条ずつ形成しなければならないため、量産性が低い。
それに対して、前記(b),(c)の方法によれば、広
幅工法を用いることができるので、量産性が高い。
最近、フィルムの電極引出し端面を化学的に選択的除去
して電極端面を露出させ、端面電極と接続する工法が提
案されている。この工法は、広幅工法が使えるので、量
産性に優れている。しかも、コンタクトを得るために行
われるフィルムの選択的除去が、フィルムを積層もしく
は巻回した後に行われるために、非常に狭い幅で精度よ
く除去することができる。したがって、小型化の点で非
常に優れている工法である。また、第5図に示すよう
に、蒸着電極2a,2bがC,C′だけ残され13a,13bとなり、
この表面部分と端面電極4a,4bとが接続されるために、
電気的に必要なコンタクトを得ることができる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、前記工法を用いてチップ形の金属化フィ
ルムコンデンサを製造し、それをプリント基板上に表面
実装してEIAJのRC−3402に規定する「曲げたわみ試験」
(前記規格はチップ形積層セラミックコンデンサに適用
するものであるが、フィルムコンデンサに関する同等の
規格がないので代用する)に供すると、コンタクトがは
ずれて、誘電正接特性が不良になることがあった。
また、第8図に示すように、前記工法で製造したコンデ
ンサを母体81とし、これを回転刃82で切断して個別のコ
ンデンサ素子83を得る工法を用いた場合には、切断時の
機械的ストレスによって誘電正接特性が不良になること
があった。
さらにまた、端面電極にリード線を溶接すると、溶接後
に誘電正接特性が不良になることがあった。
これらは前記工法によるコンタクトが電気的には必要条
件を備えているものの、端面電極の付着力が弱く、また
接続部分にかかる種々の機械的ストレスに対して蒸着電
極が弱いために切れやすいことが原因であることがわか
った。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、蒸着電極
であっても機械的ストレスを受けて切断を生じるような
ことがなく、電極と端面電極との良好なコンタクトが保
持できる。機械的ストレスに強い、小型のフィルムコン
デンサを、量産性よく製造できる方法を提供することを
目的とする。
課題を解決するための手段 本発明のフィルムコンデンサは、有機フィルムに電極を
蒸着して金属化フィルムとし、この金属化フィルムを用
いてコンデンサ素子を構成し、このコンデンサ素子の電
極引出し端面における有機フィルムの端面どうしが凹凸
面をなすように有機フィルムの端面を電極の端面より後
退させ、その凹凸量が10μmから200μmの範囲で前記
電極引出し端面に90%以上形成し、かつ端面電極の少な
くとも一部分が前記電極引出し端面の凹凸部に介装され
た構成を有している。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法は、複数
のコンデンサ要素を有する電極と誘電体膜の積層体もし
くは巻回体を、各コンデンサ要素の電極引出し端面位置
で切断して、電極と誘電体膜の一部分との間もしくは誘
電体膜間に部分的な間隙を形成する工程と、誘電体膜の
電極引出し端面側部分、および切断工程によって形成さ
れる間隙に露出している誘電体膜の一部分を選択的に除
去することによって電極引出し端面に凹凸量が10μmか
ら200μmの範囲で電極引出し端面中に90%以上形成さ
れかつ有機フィルムの端面どうしが凹凸面をなすように
有機フィルムの端面を電極の端面より後退させて凹凸を
形成する工程と、その後に前記電極引出し端面上に端面
電極を形成する工程とを有している。
作 用 前記構成により、本発明のフィルムコンデンサにおいて
は、端面電極の少なくとも一部分が、電極引出し端面の
凹凸部に侵入しているので、端面電極と積層体もしくは
巻回体との付着力が向上する。そのため、機械的ストレ
スがかかっても蒸着電極が切れることがなく、機械的ス
トレスがかかる切断,溶接,曲げたわみ試験などに供し
ても、コンタクトを良好なまま保持することができる。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法において
は、巻回体もしくは積層体を各コンデンサ要素の電極引
出し端面位置で切断してから、電極と誘電体膜の一部の
層間に部分的に間隙を形成し、また、誘電体膜の電極引
出し端面側部分と切断によって形成される隙間に露出し
ている誘電体膜の一部分を選択的除去することで、電極
引出し端面に、凹凸量の90%以上が10μmから200μm
の範囲である凹凸が形成され、その後に形成される端面
電極が巻回体もしくは積層体に強固に付着し、かつ良好
なコンタクトが得られる。
実施例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。
第1図は本実施例における積層形フィルムコンデンサの
断面図である。
図において、1a,1bは片面金属化フィルムで、電極2a,2b
を有機材料からなる3a,3b上にそれぞれ真空蒸着法で形
成したものである。4a,4bは金属溶射法で形成した端面
電極で、その一部分5が、電極引出し端面に形成された
凹凸部に介挿されている。
端面電極4a,4bの一部分5が上述のように電極引出し端
面に形成された凹凸部に介挿されていることにより、片
面金属化フィルム1a,1bの積層体と端面電極4a,4bとの付
着力が非常に強くなっている。
6a,6bはフィルム3a,3bの電極引出し端面側部分が選択的
に除去されることによって露出した電極2a,2bの一部分
であり、電極2a,2bは端面電極4a,4bとこの6a,6bの部分
で接続されている。この接続状態は6a,6bがフィルム上
に残っている部分であるために機械的に強いことと、凹
凸部が多数形成されていることにより、非常に良好なコ
ンタクトが得られる。
以下、その具体例について述べる。
厚さ2μmのポリエチレンテレフタレートフィルム3a,3
b上に、アルミニウムを真空蒸着して厚さ500Åの電極2
a,2bを形成して、片面金属化フィルム1a,1bを作製し
た。そして、この片面金属化フィルム1a,1b上に、マス
キンング法により、フィルム長さ方向に延びる複数条の
非金属化部分7a,7bを設けた。
この片面金属化フィルム1a,1bを非金属化部分7a,7bの位
置をずらして重ね、それを第2図(A)に示すように平
板状のボビン8に巻き取り、加熱しながらプレスした
後、ボビン8から切断,分離して、第2図(B)に示す
ような、複数のコンデンサ要素を有する積層体9を得
た。
この積層体9を、各コンデンサ要素の電極引出し端面位
置A,A′で、鋭利な刃物(たとえば剃刀)を用いて切断
して、第2図(C)に示すコンデンサ要素10を得た。こ
の切断によって、コンデンサ要素10の電極引出し端面11
a,11bには、フィルム3a,3bと電極2a,2bとの間、もしく
はフィルム3a,3b間に間隙12が多数形成されていた。
このようにして得られたコンデンサ要素10の電極引出し
端面11a,11bと間隙12に、酸素を高周波電界によって電
離して得られる反応性の高いガスを反応させて、フィル
ム電極引出し端面側部分と、間隙部分に露出するフィル
ム3a,3bの表面の一部分を選択的に除去した。フィルム
電極引出し端面側部分の除去幅は当初の電極引出し端面
11a,11bから0.05mmとした。
フィルム3a,3bの選択的除去により、電極2a,2bが、第2
図(D)に符号13a,13bで示したような突き出した形と
なった。その後、亜鉛を金属溶射法で電極引出し端面11
a,11bにそれぞれ吹付けて、端面電極を形成し、コンデ
ンサ素子を得た。
このようにして得られたコンデンサ素子を切断して観察
すると、第1図に示すように、端面電極4a,4bの一部分
は、電極引出し端面に形成された凹凸部に多数介挿され
ていた。しかし、それらは対向する電極にまでは達して
いなかった。
比較例Aとして、同じ片面金属化フィルムを用いて積層
体を作製し、電極引出し端面位置でレーザー光により切
断して、間隙のないコンデンサ要素を作製し、それをフ
ィルムの選択的除去工程以下の同じ工程に供してコンデ
ンサ素子を得た。
得られた比較例Aのコンデンサ素子を切断して観察する
と、第5図に示すように、電極引出し端面11a,11bの凹
凸は10μm以下と小さく、電極2a,2bとフィルム3a,2bと
の間、もしくはフィルム3a,3b間には端面電極4a,4bが介
挿していなかった。
比較例Bとして、同じ片面金属化フィルムを用いてコン
デンサ素子を作製したが、熱プレス工程でのプレス温度
を本発明より30℃高くした。
得られた比較例Bのコンデンサ素子を切断して観察する
と、比較例Aとほぼ同じように電極引出し端面での凹凸
が10μm以下と小さく、端面電極の介挿もみられなかっ
た。
比較例Cとして、同じ片面金属化フィルムを用いて積層
体を作製し、電極引出し端面位置で切断した後、フィル
ムの選択的除去工程に供さずに、そのまま端面電極を形
成する工程に供してコンデンサ素子を得た。
比較例Dとして、同じ厚さの金属化フィルムを用い、0.
2mmのずらしを設けてコンデンサ素子を作製した。
以上のようにして得られた本発明のコンデンサと、比較
例A〜Dのコンデンサとについて、日本電子機械工業会
(EIAJ)のRC−3402に規定する「曲げたわみ試験」に供
した。また、さらに曲げたわみ回数を10回にした試験に
供した。試料数はそれぞれ10個とし、試験前後に、周波
数1kHzで誘電正接を測定した。
その結果を第3図に示す。
第3図に示すように、本発明のフィルムコンデンサは、
10回の曲げたわみ試験に対しても誘電正接の変化が認め
られず、それに加えられる機械的ストレスに対して耐え
得るものであることが明らかである。
一方、比較例AおよびBは、曲げたわみ試験によって誘
電正接が非常に増大するだけでなく、そのばらつきも大
きなものであった。比較例Cは、誘電正接が初期状態で
すでに非常にばらついているだけでなく、曲げたわみ試
験によってその値がいちじるしく増大し、かつそのばら
つきも大きなものであった。比較例Dは、これら比較例
A,B,Cに比べて、曲げたわみ試験による誘電正接の変化
が非常に少ないが、本発明品に比べて曲げたわみ試験で
かなりばらつくことが認められた。さらに、本発明と比
較例A〜Dのコンデンサ素子の端面電極の付着力につい
て、引張試験に供して、その破壊強度によって試験し
た。その結果を第4図に示す。
第4図に示すように、本発明のフィルムコンデンサは、
端面電極の付着力が非常に強く、そのばらつきの小さい
ことがわかる。
これに対して、比較例A,B,Cにおいては、いずれも端面
電極の付着力が小さい。比較例Dは、これら比較例A,B,
Cに比べて、その付着力が大きいものの、付着力のばら
つきが非常に大きく、信頼性に劣っている。
以上のように、本発明のコンデンサは、端面電極の一部
分が電極とフィルムとの間もしくはフィルム間に挿入さ
れているので、端面電極の付着力が強く、そのためコン
デンサ素子に加わる機械的ストレスに対して強いことが
わかる。また、従来の「ずらし」,「切欠」,「エンボ
ス」などを形成する方法に比較して、それらの静電容量
に寄与しない部分を小さくできるために、コンデンサ素
子を小型化できる。さらにまた、広幅巻取工法を用いる
ことができるので量産化に優れている。
また、比較例からフィルムの選択的除去工程において、
電極引出し端面に良好なコンタクトを得るために10μm
〜200μmの凹凸を得るには、積層体および巻回体の切
断方法と、プレス条件(温度,圧力,時間)が重要であ
ることがわかった。
なお、本発明で凹凸量の上限を200μmとしたのは、コ
ンデンサの小型化に有効な範囲にとどめたためである。
また、凹凸は電極引出し端面の90%以上のほぼ全体に形
成するのが望ましい。
本実施例では誘電体としてポリエチレンテレフタレート
を使用し、それに電極としてアルミニウムを真空蒸着し
て形成し、さらに端面電極として亜鉛を金属溶射して形
成したものを用いたが、構成材料や、電極および端面電
極の形成法はこれに限られるものでなく、通常のフィル
ムコンデンサで用いられる材料や、電極および端面電極
の形成方法を用いることができる。
また、コンデンサの構造としては、本実施例に示した積
層形に限られるものでなく、巻回形に対しても上述と同
等の効果が得られるのは言うまでもないことである。
さらに、フィルムの構造も、本実施例で示した片面金属
化フィルムに限られるものでなく、両面金属化フィルム
や、金属化フィルムの少なくとも片面に誘電体を形成し
た複合フィルムを用いても、上述と同等の効果を得るこ
とができる。
フィルムの選択的除去方法も、本実施例に限られるもの
でなく、たとえばフッ素や水素を活性化して反応性を高
めたガスなどを用いることができる。
発明の効果 本発明のフィルムコンデンサは、コンデンサ素子の電極
引出し端面に、その凹凸量が10μmから200μmの範囲
で電極引出し端面中に90%以上ある凹凸を有し、かつ前
記凹凸によって端面電極と電極が良好な接続を有し、か
つ前記凹凸に端面電極が介挿されていることによって端
面電極の付着力を向上させることができ、そのため、端
面電極と電極の良好な接続状態を、機械的なストレスを
受けても保つことができる。したがって、小型でかつ機
械的ストレスに対して信頼性の高いフィルムコンデンサ
を提供することができる。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法は、電極
引出し端面に凹凸を設けることができるので、端面電極
の付着力が向上し、機械的ストレスに対して信頼性の高
い、小型のフィルムコンデンサを量産性よく生産するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるフィルムコンデンサの一実施例
の断面図、第2図はその製造方法の一例を説明するため
の図であり、同図(A)は平板状のボビンを使用した巻
取り工程を示す斜視図、同図(B)は平板状のボビンか
ら分離した積層体の断面図、同図(C)は積層体を切断
した状態を示す断面図、同図(D)は積層体の電極引出
し端面部分を選択的に除去した状態を示す断面図、第3
図は本発明の比較例のコンデンサについて曲げたわみ試
験をした結果を対比して示す図、第4図は同じく端面電
極の付着強度を対比して示す図、第5図は比較例の断面
図、第6図(A)は従来例の断面図、同図(B)は他の
比較例の断面図、第7図(A)はフィルム側端部に切欠
き部分を設けたコンデンサの一例を示す斜視図、同図
(B)は同じくエンボスを設けたコンデンサの一例を示
す斜視図、第8図はコンデンサ母材を切断してコンデン
サ素子を得る工程を示す斜視図である。 1a,1b……片面金属化フィルム、2a,2b……電極、3a,3b
……誘電体膜(フィルム)、4a,4b……端面電極、5…
…端面電極の一部分、6a,6b……電極2a,2bの露出部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/32 305 B 9174−5E (56)参考文献 特開 昭61−22612(JP,A) 特開 昭62−190828(JP,A) 特公 昭59−37564(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体としての有機フィルムに電極を蒸着
    して金属化フィルムを形成し、この金属化フィルムを単
    独、もしくは有機フィルムを介して積層もしくは巻回し
    てコンデンサ素子を構成し、このコンデンサ素子の電極
    引出し端面に前記電極と交互に接続される端面電極を備
    え、前記電極引出し端面に凹凸量が10μmから200μm
    の範囲で前記電極引出し端面中に90%以上形成されかつ
    有機フィルムの端面どうしが凹凸面をなすように有機フ
    ィルムの端面を電極の端面より後退させて凹凸を設け、
    かつ前記端面電極の少なくとも一部分を前記電極引出し
    端面の凹凸に介挿したことを特徴とするフィルムコンデ
    ンサ。
  2. 【請求項2】誘電体としての有機フィルムに電極を蒸着
    して金属化フィルムを形成し、この金属化フィルムを単
    独、もしくは有機フィルムを介して積層もしくは巻回し
    てコンデンサ素子を構成し、このコンデンサ素子の電極
    引き出し端面を前記有機フィルムと反応生のある成分を
    少なくとも含むガスに接触させて、前記有機フィルムの
    前記電極引出し端面側部分を化学的に選択的除去するこ
    とによって、前記電極引出し端面に、凹凸量が10μmか
    ら200μmの範囲で前記電極引出し端面中に90%以上形
    成されかつ有機フィルムの端面どうしが凹凸をなすよう
    に有機フィルムの端面を電極の端面より後退させて凹凸
    を設け、その後前記電極引出し端面に端面電極を形成す
    ることを特徴とするフィルムコンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】有機フィルムの電極引出し端面側部分を、
    少なくとも酸素、もしくは酸素ラジカルを含むプラズマ
    で化学的に選択的除去することを特徴とする請求項
    (2)に記載のフィルムコンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】有機フィルムの電極引出し端面側部分を、
    酸素もしくは酸素ラジカルを含むガスに、CF4SF6および
    N2Oのうち少なくとも一種を添加したプラズマで化学的
    に選択的除去することを特徴とする請求項(2)に記載
    のフィルムコンデンサの製造方法。
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