JPH07103568B2 - 水中清掃作業車 - Google Patents

水中清掃作業車

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JPH07103568B2
JPH07103568B2 JP2246061A JP24606190A JPH07103568B2 JP H07103568 B2 JPH07103568 B2 JP H07103568B2 JP 2246061 A JP2246061 A JP 2246061A JP 24606190 A JP24606190 A JP 24606190A JP H07103568 B2 JPH07103568 B2 JP H07103568B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水底の清掃に有用な水中清掃作業車に関する
ものである。
〔従来の技術〕
例えば、明石海峡大橋のような巨大なつり橋の構築にお
いては、主塔基礎の施工法として、設置ケーソン工法が
採用されている。この工法は、中空円筒形の鋼ケーソン
を海中の支持地盤上に設置し、中詰コンクリートを複数
回に分けてケーソン内部に打設していく方法である。
上記工法によれば、ケーソン内に打設される水中コンク
リートは多層状に構成される。しかしながら、コンクリ
ートを打設すると、コンクリート中に含まれる不純物等
が表面にうき出していわゆるグリーンカットを生じてし
まう。また、水中に舞上がった泥等がコンクリートの表
面に積ることもある。従って、これらを除去しないで次
の層を打設した場合には、コンクリートの層間、即ち打
継目に強度の不連続部分が生じてしまうという不都合が
あった。
このような不都合を解消するためには、水中の打継目を
清掃し、除去したグリーンカット等を回収する必要があ
る。このような作業は大深度の水中で行われるものであ
るから人手にたよることはできず、機械を用いて行うこ
とになる。
このような作業に応用しうる従来の水中作業機械として
は、複数のスライド脚から成る尺取り虫式の移動機構を
備えた捨石ならしロボット、履帯方式の移動機構を有す
る排砂ロボットや水中ブルドーザが知られている。ま
た、車輪で移動する水中清掃機械も知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の水中作業機械によれば、舵取り機能の柔軟性が十
分でなく、限定された範囲内を規定されたコースに従っ
て正確に走行することが困難であり、清掃作業の能率が
よくなかった。また、清掃された水底面を荒らしてしま
うという問題点もあった。さらに、従来の清掃手段によ
れば、水底上のグリーンカットを散逸させることなく除
去・回収するのが困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであ
り、水底面上の除去物を確実に除去・回収できる清掃機
能を有し、水底面上における舵取り機能が柔軟で清掃作
業の能率が良く、水底面を荒らすことの少い水中清掃作
業車を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の水中清掃作業車は、図の実施例にも示されるよ
うに、駆動源(20)を有する本体(2)と、前記本体
(2)を水底上に支え、少くともその一部が駆動されて
該本体(2)を水底上で走行させる複数の車輪を有する
作業車(1)において、水底を覆うケーシング(33)
と、前記ケーシング(33)の内部で水底に接して駆動さ
れるブラシ(37)と、前記ケーシング(33)の内部を吸
引する回収手段とを備え、前記本体(2)に設けられた
清掃ユニット(31)と、前記清掃ユニット(31)のケー
シング(33)に着脱自在且つ取付位置を変更自在に設け
られたフロート(50)と、を備えている。さらに、前記
本体(2)の外側に配設される接触体(63)(71)と、
該接触体(63)(71)が障害物等に接触して移動した時
に中立位置から近接スイッチ(66)(75)と離れる方向
に移動する検出端部(62a)又は近接体(74)と、検出
端部(62a)又は近接体(74)が中立位置から近接スイ
ッチ(66)(75)と離れる方向に移動した時に作業車移
動停止の出力信号を発信する近接スイッチ(66)(75)
とを備え、該近接スイッチ(66)(75)からの出力信号
により作業車(1)の移動を停止させる障害物検出装置
(60)(70)を具備している。
〔作用〕
この水中清掃作業車1は複数の車輪で水底に接地し、こ
れら車輪の少くとも一部が本体の駆動源20で駆動される
ことによって水底を走行移動する。この時、清掃ユニッ
ト31のケーシング33が水底を覆い、その内部でブラシ37
が水底に接して回転することにより、水底が清掃され
る。ブラシ37の接地圧をフロート50の数と位置により調
節する。水底から除去された異物は、水中に散らばるこ
となくケーシング内から回収手段によって吸引・回収さ
れる。作業車1が作業中障害物等に接触した時には、接
触体63(71)が移動し、これにより検出端部62a(又は
近接体74)が近接スイッチ66(75)の位置から遠く外れ
ることにより、近接スイッチ66(75)から作業車移動停
止の出力信号が発信し、作業車が停止する。
〔実施例〕
本実施例の水中清掃作業車1(以下、作業車1と呼
ぶ。)は、〔従来の技術〕で説明した設置ケーソン工法
において、水中コンクリートの打継目処理に用いられる
ものである。
第1図及び第2図に示すように、この作業車1は、本体
2に2本の前輪3,3と2本の後輪4,4が設けられている。
(以下、前輪3及び後輪4を車輪5と総称する。第4図
参照)。後輪4は本体2に対して上下方向に所定寸法だ
け平行移動できる。前輪3は本体2に対して上下方向に
は固定されているが、左右に舵取りをすることができ
る。即ち、第3図に示すように、各前輪3,3の各軸受6,6
は、水平面内で回動しうるように本態2に対してそれぞ
れ軸支されており、両者はタイロッド7で連結されて同
方向に連動するようになっている。そして、2本の前輪
3,3の間には、水平面内で回動しうるように本体2に対
して油圧シリンダ8がトラニオン支持されており、該油
圧シリンダ8のロッド9の先端は一方の前輪3の軸受6
にピン連結されている。従って、第3図において、前記
油圧シリンダ8がロッド9を引込むと、ロッド9と軸受
6の連結点はP1からP2へ移動し、作業車1の前進方向に
ついて左側の前輪3が図中矢印aのように旋回する。こ
の動きがタイロッド7を介して右側の前輪3に伝達さ
れ、タイロッド7と軸受6の連結点がQ1からQ2へ移動す
るので、右側の前輪3も図中矢印bのように左側の前輪
3と同方向に旋回する。これによって作業車1は前進方
向について左向きに舵取りされる。逆に、前記油圧シリ
ンダ8がロッド9を押出せば、前輪3,3は逆の方向へ舵
取りされる。
第1図及び第2図において、10は外部から動力及び制御
信号を導くためのケーブルである。このケーブル10は、
操舵輪である前輪3の近傍に設けられた漏斗状の受具11
を経て、後述する本体2の電動機21等に接続される。ま
た、前記受具11には張力センサ12が取付けられており、
ケーブル10に作用する張力を検出できるようになってい
る。そして、本実施例では、この張力センサ12からの出
力信号によって、前輪3の舵取りを行う前記油圧シリン
ダ8の駆動制御を行うように構成されている。
第4図に示すように、前記各車輪5は、円板形のホイー
ル13の外周に設けられたフランジ状の係止部14に帯状の
クローラ15を巻き、前記ホイール13の外側から環状の固
定金具16を取付けて押えた構造になっている。前記クロ
ーラ15は、ホイール13の係止部14に列設された複数のピ
ン17に係止され、該係止部14と前記固定金具16の外周に
ある押えフランジ18によって保持されている。
第1図及び第4図に示すように、前記各車輪5の中心軸
は、各車輪5ごとに専用の油圧モータ20に直結されてい
る。本体2には、これら油圧モータ20等の駆動源とし
て、水中用の電動機21と、これによって駆動される水中
用の油圧ポンプ22が搭載されており、前記各車輪5の各
油圧モータ20に作動油を送るようになっている。なお、
図中23は油圧制御装置であり、油圧タンクを水圧から保
護するためのダイヤフラム24を有している。また、前記
油圧ポンプ22は前輪3の舵取り用の前記油圧シリンダ8
にも作動油を供給するようになっている。
第1図,第2図及び第6図に示すように、作業車1の本
体2の前側には、2本のアーム30,30を介して清掃ユニ
ット31が取付けられている。清掃ユニット31と本体2の
間には2台の油圧シリンダ32,32が設けられており、前
記油圧ポンプ22から作動油を供給されて、清掃ユニット
31全体を必要に応じて昇降させることができるようにな
っている。
さて、この清掃ユニット31は、下面側が開放された略箱
形のケーシング33を有している。ケーシング33の開放さ
れた下端縁にはブラシ34が下向きに設けられており、ケ
ーシング33を降してブラシ34を水底35に近接させた際
に、ケーシング33の内と外を水が通過できる半遮蔽の状
態で区画するようになっている。
前記ケーシング33の内部の前方側には、回転軸36を水平
にして略円筒形の回転ブラシ37が設けられている。この
回転軸36の一端は、ケーシング33の外部に突出してお
り、ケース38に覆われたチェン及びスプロケットの伝達
機構を介して、油圧モータ39に連動連結されている。な
お、この油圧モータ39は前記油圧ポンプ22から作動油を
供給されるようになっている。また、ケーシング33の内
部の後方側には、支持軸を水平にして支持輪40が回動自
在に設けられている。即ち、ケーシング33を水底35上に
降すと、この支持輪40が水底35に当接し、前記回転ブラ
シ37が所定の接地圧で水底35に接触するようになってい
る。
前記ケーシング33の内部の後方側には、ケーシング33と
水底35の間の空間を上部と下部に二分する仕切り板41が
設けられている。そして、この仕切り板41及びケーシン
グ33には、前記回転ブラシ37が水底35から掻き落した除
去物を吸引して回収するための回収手段として、吸込み
管42が設けられている。該吸込み管42は、仕切り板41の
下方に開口しており、第2図に示すように、本体2に搭
載された回収手段である電気式の水中ポンプ43に接続さ
れている。そして該水中ポンプ43の吐出口には排水管44
が接続されており、該排水管44は水上の所定位置にまで
延設されている。このような構成によれば、回転ブラシ
37が水底35から除去した除去物は、水中ポンプ43によっ
て水と共に吸込み管42から吸込まれ、排水管44を介して
所定の処理施設に搬送・吐出されることになる。
前記清掃ユニット31のケーシング33には、複数個のフロ
ート50が所定の配置で取付けられており、清掃ユニット
31に所定の浮力を与えている。これによって、清掃ユニ
ット31の自重と前記浮力の差に相当する所定の接地圧
で、前記回転ブラシ37が水底35に接触することができる
ようになっている。これらフロート50はケーシング33に
対して着脱自在であり、取付ける位置を任意に設定する
こともできる。
本作業車1の本体2には、2組の障害物検出装置60,70
が設けられている。まず、第1図,第2図及び第8図に
示すように、作業車1の前進方向の左側面には、平行リ
ンク61,62を介してフレーム状の接触体63が平行移動自
在に設けられている。前記平行リンク61,62にはそれぞ
ればね64,65が設けられており、前記接触体63は常時外
方の中立位置に設定されているが、外方から押されれ
ば、本体2側に向けて所定寸法だけ平行にシフトするこ
とができる。そして、一方の平行リンク62には検出端部
62aが設けられ、本体2には近接スイッチ66が設けられ
ていて、接触体63が外方の中立位置にある時に前記検出
端部62aが近接スイッチ66に近接するようになってい
る。従って、作業車1の左側面が壁や障害物に接触し、
接触体63が本体2側に押されると、平行リンク62の検出
端部62aが近接スイッチ66から離れるので、近接スイッ
チ66からの出力信号の変化によって車体と障害物等の接
触が検知できる。
次に、第1図,第9図及び第10図に示すように、前進方
向につて前記清掃ユニット31の右側面には、フレーム状
の接触体71が垂直な軸72を回転支点として水平面内で揺
動自在に取付けられている。この軸72とケーシング33側
との間には2本のねじりコイルばね73が介装されてお
り、前記接触体71は常時所定の中立位置に設定されてい
るが、ねじりコイルばね73の弾性力に抗して押されれ
ば、前記接触体71は所定量だけ回転方向にシフトするこ
とができる。そして、前記接触体71には近接体74が設け
られ、ケーシング33側には、近接スイッチ75が設けられ
ていて、接触体71が中立位置にある時に前記近接体74が
前記近接スイッチ75に近接するようになっている。従っ
て、作業車1の清掃ユニット31の右側が壁や障害物に接
触して接触体71が回動すると、前記近接体74が近接スイ
ッチ75から離れるので、近接スイッチ75からの出力信号
の変化によって車体と障害物等の接触が検知できる。
次に、本実施例の作業車1を、設置ケーソン工法におい
て水中コンクリートの打継目処理に使用する場合の構成
について説明する。
ケーソンは中空円筒形の巨大な構造体であり、本工法に
よれば、頂部を残して大半が水中に没するように、海底
の所定位置に設定される。そして、水没したケーソンの
内部に一層づつ水中コンクリートを打設して、中実円筒
形の巨大なコンクリート基礎を構築していく。
第11図に示すように、設置されたケーソンの内部の中央
には支柱80が垂直に固設されている。水上に位置してい
るケーソンの上部覆工板には構造体81が設けられ、該構
造体81には円形の軌条82が設けられている。そして支柱
80の上端にはターンテーブル83が設けられ、前記軌条82
に沿って回動できるように構成される。このターンテー
ブル83上には、ケーブル給送装置84と電源装置85と操作
盤86と制御盤87とが設けられている。
ケーソン内部の水底35に近い前記支柱80の最下部には、
支柱80に対して回動自在となるように旋回シーブ88が外
挿されている。この旋回シーブ88は、回転角度の検出装
置を有している。
そして、ケーソン内部の水底35には前記作業車1が下さ
れ、そのケーブル10は前記旋回シーブ88を経て前記支柱
80沿いに上方に延設され、前記ターンテーブル83上のケ
ーブル給送装置84のドラム84aに巻装されている。ま
た、図示はしないが、前記作業車1に接続されている排
水管44は、上方に延設されてケーソン外部の処理施設に
導かれている。
次に、以上の構成における作用を説明する。
まず、作業車1を支柱80の近傍に設定する。そして、ケ
ーソンの円形の底面の中央であるこの位置から作業を開
始し、作業車1を駆動すると共にケーブル10を徐々に繰
り出し、該作業車1に渦巻き状の経路をたどらせて円形
の底面全体を清掃させるようにする。
即ち、作業車1が運動を開始するとケーブル10には張力
が発生し、この張力の周方向分力によって旋回シーブ88
は回転する。旋回シーブ88の回転角度は検出装置によっ
て検出され、この回転角度に合せてターンテーブル83が
同期して旋回される。
また、前記ケーブル10の張力と、作業車1の舵取り角度
との間には比較的明確なアルゴリズムがあるので、作業
車1に搭載された張力センサ12でケーブル10の張力を測
定し、前輪3の舵取りを行う油圧シリンダ8を張力セン
サ12からの信号に基づいてフィードバック制御すれば、
ケーブル10の張力を常に一定範囲内に保つことができ
る。従って、ケーブル10の張力の分力に基づく旋回シー
ブ88の回転が円滑かつ均一になり、これに対応した作業
車1の円周方向位置が正確に制御できる。
また、ケーブル10の繰出し量を変化させれば、その長さ
の変化から、作業車1の半径方向位置の正確な割り出し
が可能となる。
従って、遠隔操作するのではなく、単にケーブル10の繰
出しパターンを設定するだけで、作業車1に自律的な運
動を与えることができ、作業車1を絶対位置の制御を容
易かつ正確に行うことができる。
そして、作業車1が渦巻きを描きながら外側の限界位置
まで来ると、清掃ユニット31の右側面に設けられた接触
体71がケーソンの内壁面に接触して押圧され、近接体74
が近接スイッチ75から外れる。この近接スイッチ75の出
力信号によって走行限界が認識され、作業車1の走行が
停止する。本実施例は支柱80近くから外側に向けて作業
を開始したが、逆であってもよい。その場合には、本体
2の左側面に設けた接触体63が支柱80側に接触した時に
走行限界が認識される。また、いずれの場合にも、両接
触体63,71は障害物を認識することができる。
このように本実施例の作業車1は、四輪駆動で前輪3を
操舵輪としており、支柱80との間に張設されたケーブル
10に作用する張力によって舵角を直接制御することがで
きる。従って、左右の履帯の回転数に変化をつけること
で方向制御を行う履帯式の走行車両に比較して、方向制
御に関しては良好な追従性と正確さが得られるし、水底
35の表面をあらすことも少ない。
また、水底35上の段差の走破性能については、履帯方式
に劣らない性能を得るために、発明者らの知見に基く第
12図によって車輪径等を定めた。例えば本実施例では、
水底面の粘着係数を0.5、前後輪重割合を2/1、車輪5の
半径Rを500mmとし、ステップ段差200mmを走破できるよ
うにした。
また、本実施例の作業車1の車輪5は、スリップ防止用
のラグを備えた市販のゴム製履帯をホイール13に巻き付
けた構成であり、製造コストが低く経済的である。特
に、岩盤質の路面を走行するような場合にはラグが損傷
しやすいが、このような場合には巻き付けた履帯(クロ
ーラ15)を交換するだけでよく、従来の一体車輪(ソリ
ッド)のように車輪全体を交換する必要がないため、運
転費用も少なくて済む。
次に、本実施例の作業車1が備えている清掃ユニット31
の作用について説明する。
この清掃ユニット31には、所定の浮力を有する複数個の
フロート50が適当な配置でケーシング33に取付けられて
いるので、水中で清掃作業を行う際、清掃ユニット31全
体の重量と前記浮力の差に相当する接地圧で、回転ブラ
シ37とケーシング33のブラシ34が水底35に接触する。
このフロート50はケーシング33に対して着脱自在であ
り、個数や取付け位置を変えることによって、前記接地
圧及び接地圧のアンバランスを調整することができる。
なお、適正な接地圧は実験等によりあらかじめ求めてお
くことができる。
そして、前記適正な接地圧で清掃ユニット31を水底35上
に設定した後、本体2を指定方向に進行させながら、本
体2の油圧ポンプ22によって油圧モータ39を駆動して回
転ブラシ37を回転させる。
即ち第6図において、矢印cで示すように回転ブラシ37
は進行方向dについて正転し、水底35の表面上の除去物
をケーシング33内にかき上げる。また、作業車1は進行
するので、ケーシング33のブラシ34は水底35上の除去物
を ケーシング33の内外に巻上げる。
この時、清掃ユニット31が水底35から受ける反力は、ケ
ーシング33のブラシ34と前記回転ブラシ37によって支え
ている。
そして、前記回転ブラシ37の駆動に伴って水中ポンプ43
を駆動し、吸込み管42を介してケーシング33の内部を吸
引する。
前記回転ブラシ37によってケーシング33内にかき上げら
れた除去物は、水中ポンプ43の吸引作用によって吸込み
管42から吸取られる。また、前記ブラシ34によってケー
シング33の外に巻き上げられようとする除去物は、前記
ブラシ34によるケーシング33内外の区画が半遮蔽である
ことから、該ブラシ34における前記水中ポンプ43のリー
ク吸引効果によってケーシング33内に吸込まれ、吸込み
管42から吸取られる。従って、ケーシング33内で回転ブ
ラシ37がかき取った除去物だけでなく、清掃ユニット31
自体が移動することによってブラシ34がかき取った除去
物についても、周辺に散逸させることなく確実に回収す
ることができる。そして、吸取られた除去物はケーシン
グ33外に排送され、排水管44を経て水上の処理施設に送
られる。
ここで、ケーシング33のブラシ34にかかる力は前記フロ
ート50の浮力作用によって適正に調節されて一定なの
で、その力に見合った強度のブラシ34を選定すればヘタ
リ等の心配はない。ブラシ34の材質は、必要な強度が得
られるものであれば何でもよいが、例えばナイロン製や
鋼製を用いることができる。
このように、本実施例の作業車1が備えた清掃ユニット
31によれば、水底35をケーシング33で覆い、移動しなが
ら回転ブラシ37を駆動して除去物をかき上げ、ケーシン
グ33内を水中ポンプ43で吸取って除去物を回収していく
ので、清掃効果が高い。さらに、ケーシング33が水底35
と接触する部分をブラシ34によって半遮蔽の状態にし、
ケーシング33内外の差圧によって外部に散逸しようとす
る除去物をケーシング33内部にリーク吸引することがで
きるので、除去物が装置の周辺に散逸することを防止す
ることができた。
〔発明の効果〕
本発明の水中清掃作業車によれば、車輪で水底を走行
し、かつ、フロート50の位置と数を調節できるようにし
たので、清掃時におけるブラシによる接地圧を適正な圧
力に調節でき、従来の方式に比べて水底をあらすことが
なく、また、ブラシの不必要な磨耗も少なく、さらに、
舵取り機能にも柔軟性があるので位置制御が容易であ
る。
また、水底を覆う清掃ユニットのケーシング内でブラシ
を駆動して水底を清掃し、かき取った除去物を回収手段
によってケーシング内から回収するようにしているの
で、水底での清掃効果が確実で除去物が散逸しにくいと
いう効果がある。
また、障害物検出装置を設けたので、障害物または走行
限界を認識でき、あらかじめ決められたパターンに従っ
て作業車を制御することが可能となる。さらに、障害物
検出装置は、作業車が障害物等に接触すると、その検出
端部62a又は近接体74が近接スイッチ66,75から離れる方
向に移動することにより作業車移動停止の出力信号を発
信する構造であるから、長年の使用等により、検出端部
62a又は近接体74と近接スイッチ66,75との位置に狂いが
生じた場合でも上記出力信号の発信機能に支障が生じる
ということがなく、作業車が水底に落下する等の事故も
なく安全性の点で優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である作業車の平面図、第2
図は同正面図、第3図は同作業車の操舵機構を示す図、
第4図は同作業車の車輪の断面図、第5図は固定金具の
断面図、第6図は前記作業車に設けられる清掃ユニット
の断面図、第7図は同清掃ユニットにおけるフロートの
配置を示す図、第8図は前記作業車に設けられる一方の
障害物検出装置の平面図、第9図は同じく他方の障害物
検出装置の平面図、第10図は同正面図、第11図は設置ケ
ーソン工法で水中コンクリートの打継目処理に前記作業
車を用いる場合の全体構成を示す斜視図、第12図は車輪
方式の場合の段差走破性能を示すグラフ図である。 1……水中清掃作業車(作業車)、 2……本体、5……車輪、 20……駆動源としての油圧モータ、 31……清掃ユニット、33……ケーシング、 35……水底、37……回転ブラシ、 42……回収手段としての吸込み管、 43……回収手段としての水中ポンプ、 60,70……障害物検出装置、近接スイッチ66,75
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 和夫 新潟県新潟市秋葉1―2―1 株式会社新 潟鉄工所大山工場内 (72)発明者 黒田 久夫 大阪府大阪市都島区都島通2―1―7― 902 (72)発明者 山田 邦興 埼玉県浦和市太田窪2957番地12 (56)参考文献 特開 昭62−21967(JP,A) 実開 昭63−138363(JP,U) 実開 昭56−151063(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源を有する本体と、 前記本体を水底上に支え、少くともその一部が駆動され
    て該本体を水底上で走行させる複数の車輪と、 水底を覆うケーシングと、前記ケーシングの内部で水底
    に接して駆動されるブラシと、前記ケーシングの内部を
    吸引する回収手段とを備え、前記本体に設けられた清掃
    ユニットと、 前記清掃ユニットのケーシングに着脱自在且つ取付位置
    を変更自在に設けられたフロートと、 前記本体の外側に配設される接触体と、該接触体が障害
    物等に接触して移動した時に中立位置から近接スイッチ
    と離れる方向に移動する検出端部又は近接体と、検出端
    部又は近接体が中立位置から近接スイッチと離れる方向
    に移動した時に作業車移動停止の出力信号を発信する近
    接スイッチとを備え、該近接スイッチからの出力信号に
    より作業車の移動を停止させる障害物検出装置と、 を具備することを特徴とする水中清掃作業車。
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