JP6023435B2 - 地中構造物切断装置、および地中構造物切断方法 - Google Patents

地中構造物切断装置、および地中構造物切断方法 Download PDF

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Description

本開示は、地中構造物切断装置、および地中構造物切断方法に関する。
地中には、排水溝などの構造物が数多く埋まっている。例えば、排水枡と呼ばれる枡形の構造物が設けられる。例えば、図1に示すコンクリートなどで形成されたコンクリート枡100が地中に埋められている。すなわち、コンクリート枡100の外周は土(背面土)によって覆われている。
ところで、比較的古い時代に設けられたコンクリート枡100には、その上部が覆われていない開放型が存在する。これらの開放型のコンクリート枡100には、グレーチングと呼ばれる格子状の孔を有する蓋を設けることが望まれる。しかし、既設のコンクリート枡100に新たに蓋を設けると、蓋の分だけ高さが増すことになる。よって、蓋の高さに相当するH1の分だけ、コンクリート枡100の上部101を切り落とす必要が生じる。
図2は、図1のA−A線断面図である。上述のようにコンクリート枡100の外周は背面土200によって覆われている。したがって、コンクリート枡100の上部101が切り落とされる際には、背面土200が取り除かれてから作業が行われる。そして、コンクリート枡100の外周から、削る、切る、砕くなどの作業が行われる。
一方で、コンクリート枡100の内側には、ピット102と呼ばれる空隙がある。コンクリート枡100のような大きな構造物ではなく、比較的小さな切断対象物である側溝であれば、地中構造物の上部を切り落とす技術が例えば特許第3784820号公報に開示されている。
この文献では、道路に埋設された上部に開口部を有する側溝を、該側溝に沿って移動可能に設けられた、円盤状の切断刃を有する切断手段によって切断する側溝の改修方法であって、切断手段の切断刃を側溝内に配置したのち、切断手段を側溝に沿って移動させながら、該切断手段の切断刃よって側溝の側壁内面に、該側溝に沿って切り込み部を形成する切り込み形成工程と、側溝の側壁において、切り込み部の上方に位置する部分を、側溝の溝幅よりも直径が大きい切断刃を切り込み部の形成されている高さに配置しうる程度に除去して開口領域を形成する開口領域形成工程と、開口領域から側溝の溝幅よりも直径が大きい切断刃をいれて、切り込み部の形成されている高さに配置する切断刃配置工程と、側溝の溝幅よりも直径が大きい切断刃により、側溝の側壁を切断する切断工程とを順に行うことを特徴とする側溝の切断方法が開示されている。
特許第3784820号公報
開放型の地中構造物に蓋が新設される際には、地中構造物の上部が蓋の高さ分だけ取り除かれる。その作業の際に、地中構造物の外周を覆う背面土をすべて取り除く手法は、時間的にも経済的にも非効率である。効率の低下は、対象の地中構造物が大きいほど甚大になる。
一方で、側溝などの比較的小さな対象物に適用されている切断方法の技術は、少なくとも2段階の大きさの直径の切断刃が付け替えられて用いられるため、非効率である。さらに、この技術は、コンクリート枡のような広いピット幅を有する構造物に適用される場合には、装置が、切断する辺ごとに合計4回設置される必要があり、やはり非効率である。反対に、各辺を一度に切断しようとすれば、非常に大きな切断刃を用意する必要があり、現実的ではない。さらに、地中構造物の内側からの作業を考えると、地中構造物の内壁に付着した汚れやピットに溜まった堆積物は作業の効率を低下させる。
よって、本開示の目的は、比較的大きな地中構造物の内側からの切断作業が安定的に、且つ効率的に行える装置、及びその方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本開示は、
枡型の地中構造物の長手方向に渡されるレールと、
軸受を有し、軸受によって回転自在に支持され鉛直方向に延びる円筒部材を有する装置本体と、
水平方向に支持される伸縮機構と、伸縮機構に回動自在に支持される回転軸と、回転軸に取り付けられる回転刃と、回転軸を回転させる第1の駆動機構とを有するカッター本体と、
円筒部材を旋回させる第2の駆動機構と
を備え、
第1および第2の駆動機構を動作させて回転刃を回転させながら円筒部材を旋回させつつ伸縮機構を動作させることにより、円筒部材の中心から回転軸の中心までの距離を変化させて、地中構造物の長手方向の辺部を連結する辺部を切断する地中構造物切断装置である。
また、本開示は、
枡型の地中構造物の長手方向にレールを渡すステップと、
軸受を有し、軸受によって回転自在に支持され鉛直方向に延びる円筒部材を有する装置本体が、レール上を移動するステップと、
第1の駆動機器を動作させることでカッター本体が備える回転刃を回転させて地中構造物を切断するステップと
を有し、
地中構造物を切断するステップは、第2の駆動機器を動作させて円筒部材を旋回させつつ水平方向に支持される伸縮機構を動作させることにより、円筒部材の中心から、伸縮機構により回動自在に支持される回転軸の中心までの距離を変化させて、地中構造物の長手方向の辺部を連結する辺部を切断するステップを含む
地中構造物切断方法である。
本開示によれば、比較的大きな地中構造物の切断作業が安定的に、且つ効率的に行うことができる。
本開示の実施の形態による切断装置の作業対象であるコンクリート枡を説明するための模式図である。 図1のコンクリート枡の断面図である。 本開示の実施の形態による切断装置の概要を説明するための平面略線図である。 本開示の実施の形態による切断装置の構成の一例を説明するための正面概略図である。 本開示の実施の形態による切断装置の回転刃の動作について説明する平面概略図である。 本開示による切断装置の実施例の平面図である。 本開示による切断装置の実施例の進行方向に対して直角方向から見た側面図である。 本開示による切断装置の実施例の進行方向から見た正面図である。
「地中構造物切断装置の構成」
本開示の実施の形態による地中構造物切断装置について以下に説明する。本開示の対象は、図1、および図2に示す、例えばコンクリート枡100のような地中に埋められている比較的大きな枡型の構造物である。なお、図1は、コンクリート枡100の模式図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。
このコンクリート枡100は、長さ(長辺)L、幅(短辺)W、高さHの外形寸法を有している。コンクリート枡100の上部は開放されている。すなわち、コンクリート枡100の天面は地表に露出している。一方で、コンクリート枡100の外周は背面土200によって覆われている。コンクリート枡100の天面から深さ方向には穴が開けられており、ピット102と呼ばれる空隙がコンクリート枡100の内側には形成されている。そして、コンクリート枡100の上端から所定の深さ(高さ)H1を有する上部101が本開示による切断装置によって内面から切断される。
図3は、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1の平面略線図である。地中構造物切断装置1は、レール付き装置走行用架台(レール)10と、装置本体20と、カッター本体(回転刃)30とを有している。地中構造物切断装置1が、上述のコンクリート枡100の天面(上部101、およびピット102)上に設けられる。なお、装置本体20、およびカッター本体30の詳細な構成については後述する。
レール付き装置走行用架台10は、水平方向にそれぞれがレール状に延びる架台部11とレール部12とを有している。架台部11の上端面とレール部12の下端面とが接合し、一体をなしている。これが2本一組で互いに平行に延びるように設けられ、レール付き装置走行用架台10を形成する。好適には、レール部12の上端面はラックギヤの構造となっている。このような構成のレール付き装置走行用架台10が、コンクリート枡100の長手(長辺L)方向を渡すように設けられる。また、必要に応じて、レール付き装置走行用架台10とは垂直方向に、架台部11をコンクリート枡100に固定する固定器具13が設けられる。固定器具には例えばクランプが用いられる。なお、当然ながら、本開示において、レール付き装置走行用架台10が、コンクリート枡100の短辺W方向を渡すように設けられることは制限されるものではない。なお、レール部12の上端面の高さは、切断されるコンクリート枡100の上端からの深さH1に影響を与える。このため、必要に応じて最適な高さを有するレール部12が選択される。
レール付き装置走行用架台10は、所定の延長距離で形成されている。しかし、その延長距離が、コンクリート枡100の長さLに満たないことがありうる。そのような場合には、延長レール接続部14を介して連接可能な、延長架台部15と延長レール部16とが設けられる構造となっている。このような継ぎ足し用の走行架台が1つ、又は複数用いられる本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1には、作業対象のコンクリート枡100の長さLに制限がない。なお、延長架台部15にも固定器具13が同様に設けられる。
レール付き装置走行用架台10の上には装置本体20が載せられる。図3には、概略として、装置本体20を構成する本体支持メインパイプ21と、受け板22と、車軸23と、走行ギヤ24と、油圧モーター25と、ウォームホイール26とが表示されている。ここでは、地中構造物切断装置1の走行に係わる構成を中心に装置本体20の説明を行う。
装置本体20には、車軸23A、および23a、並びに走行ギヤ24A、24B、24a、および24bが設けられている。車軸23A、および23aは、レール付き装置走行用架台10の上に装置本体20が載せられた際に、レール部12が延びる方向とは垂直方向に延びるように設けられている。車軸23Aの両端には、走行ギヤ24A、および24Bが各々取り付けられる。同様に、車軸23aの両端には、走行ギヤ24a、および24bが各々取り付けられる。そして、すべての走行ギヤ24A、24B、24a、および24bがレール部12の上端面上に載る。走行ギヤ24にはピニオンが好適に用いられる。ラックギヤのレール部12と、ピニオンの走行ギヤ24とが噛み合って、走行ギヤ24の空転が防止される。これによって、切断対象からの反作用力を受け止め、確実に対象に刃を立てることができる。このため、装置の信頼性が上がり、より高い精度で切断できる。また、勾配を有する対象でも作業可能となり、装置の適用範囲が拡がる。
車軸23Aは駆動軸である。車軸23Aには、高い速度は不要であるもののトルクが必要とされる。したがって、車軸23Aの動力には例えば、油圧モーター25と、ウォームホイール26とが用いられる。一方で、車軸23aは従軸(非駆動軸)である。しかし、車軸23aも駆動軸の構造としても構わない。
このような構成において、油圧モーター25が作動すると、ウォームホイール26、および車軸23Aを介して回転力が走行ギヤ24A、および24Bに伝わる構造となっている。これによって、装置本体20が、前進方向M1、又は後退方向M2に、レール付き装置走行用架台10上を水平移動するように構成されている。
カッター本体30は装置本体20に接続されている。また、レール付き装置走行用架台10、および装置本体20がコンクリート枡100より上に位置しているのに対し、カッター本体30は、コンクリート枡100の上端よりも下に位置するように設けられている。また、カッター本体30は、装置本体20を中心に揺動自在に動き、且つレール付き装置走行用架台10の延長方向に対して平行方向に、すなわち、揺動面上で伸縮自在に動くように構成されている。
図3には、概略として、カッター本体30を構成するブレード(回転刃)31と、回転軸32と、ブレード伸縮用シリンダー33とが表示されている。ブレード31は、回転軸32を中心に回転する形態で回転軸32に取り付けられている。図中には、時計回りのブレード31の回転方向Rが示されている。なお、ブレード31が逆回転するように構成されていても良い。回転軸32は、自身が回転可能に、ブレード伸縮用シリンダー33に取り付けられている。そして、ブレード伸縮用シリンダー33は、装置本体20を中心に揺動自在に動き、且つレール付き装置走行用架台10の延長方向に対して平行方向に、すなわち揺動面上で伸縮自在に動くように装置本体20に取り付けられている。
ブレード伸縮用シリンダー33の伸びる方向S1への動きによって、ブレード31は、装置本体20からは離れる方向に動くように構成されている。また、装置本体20を中心としたブレード伸縮用シリンダー33の揺動する方向P1、およびP2への動きによって、ブレード31は、装置本体20を中心として回転する方向に動くように構成されている。
図4は、本開示による地中構造物切断装置1の構成の一例を説明するための正面概略図である。地中構造物切断装置1は、レール付き装置走行用架台10の上に装置本体20が載せられている。装置本体20に連接するカッター本体30が装置本体20の下部に位置している。地中構造物切断装置1は、さらに、切断部旋回装置40と、切断位置調整装置50とを有している。
装置本体20を構成する本体支持メインパイプ21は、装置本体20の略中心に位置し、鉛直方向に延びる円筒部材である。この本体支持メインパイプ21に種々の装置が取り付けられ、地中構造物切断装置1が構成される。受け板22は、本体支持メインパイプ21から垂直(レール付き装置走行用架台10に対して平行方向)に延びる。受け板22は、後述する切断部旋回装置40、および切断位置調整装置50を支える。
レール付き装置走行用架台10は、架台部11の上端面とレール部12の下端面とが接合し、一体をなしている。レール部12の上面にはラックギヤが好適に設けられる。装置本体20の水平方向に延びるように設けられた車軸23の両端には走行ギヤ24が取り付けられている。ピニオンが好適に用いられるこの走行ギヤ24が、レール部12の上面に載る。レール部12と、走行ギヤ24とは噛み合い、地中構造物切断装置1が安定的に走行することを可能とする。
カッター本体30は全体がシリンダー構造となっている。ブレード伸縮用シリンダー33は水平方向に延びる形態で設けられている。ブレード伸縮用シリンダー33の一端は、ばね34によって、カッター本体30の筐体と接続されている。また、ブレード伸縮用シリンダー33は、カッター本体30の底面35に対して平行方向に摺動するように設けられている。ばね34は、筐体から離れる方向S1に動くブレード伸縮用シリンダー33を引き戻す方向S2に働く機能を有している。一方で、ブレード伸縮用シリンダー33は、図示せぬ油圧ポンプなどの推力によって、ばね34の付勢に抗して筐体から離れる方向S1に動くように設けられている。
ブレード伸縮用シリンダー33の他端付近には、回転軸32が取り付けられている。回転軸32は鉛直方向に延びる形態で設けられている。また、回転軸32を中心に水平方向に回転する形態でブレード31が取り付けられている。このように構成されたカッター本体30のブレード伸縮用シリンダー33が筐体から離れる方向S1に動くことで、装置本体20からブレード31が伸びる動きをすることとなる。
ブレード伸縮用シリンダー33には、さらに油圧モーター36が設けられている。油圧モーター36の出力軸37と回転軸32とにはベルト38が掛けられている。出力軸37の回転の動力が回転軸32に伝わり、ブレード31が高速回転する。高速回転するブレード31の刃先31Eが、コンクリート枡100の内壁面に接触するように設定されることで、コンクリート枡100の切断が可能な構成となっている。
なお、ここでは、ブレード伸縮用シリンダー33の復元力にばね34が用いられる構成を説明した。しかし、ブレード伸縮用シリンダー33の推力として用いられる油圧や、圧縮空気などを復元力としても用いられる構成としても良い。また、ここでは、揺動面上を伸縮する機能に特化したカッター本体30が説明されたものの、これは、鉛直方向に移動する機能を取り付けることを制限するものではない。
地中構造物切断装置1の上部には切断部旋回装置40が設けられている。切断部旋回装置40は、ステッピングモーター41と、出力軸(ギヤ)42と、中間ギヤ43と、旋回ギヤ44とを有している。また、さらに、本体支持メインパイプ21には軸受として、スラストベアリング45と、ラジアルベアリング46とが取り付けられており、それぞれが、地中構造物切断装置1のカッター本体30の旋回の一役を担う。
旋回ギヤ44は、本体支持メインパイプ21を周回する形態で設けられている。また、中間ギヤ43は、旋回ギヤ44と噛み合う位置に設けられている。そして、ステッピングモーター41の出力軸42は、中間ギヤ43と噛み合う位置に設けられている。これによって、ステッピングモーターが作動した際に、例えば、上から見て、出力軸42が反時計回りに回転すると、中間ギヤ43は時計回りに回転し、旋回ギヤ44は、反時計回り方向P1に回転するように構成されている。逆に、出力軸42が時計回りに回転すると、旋回ギヤ44は、時計回り方向P2に回転するように構成されている。これらの構成によって、旋回ギヤ44が取り付けられた本体支持メインパイプ21、およびその接続先のカッター本体30は、旋回ギヤ44と一体で旋回(揺動)することとなる。こうして、ブレード31は、装置本体20を中心に、レール付き装置走行用架台10の延長方向に対して平行方向に揺動自在の構成となっている。
なお、図示を省略したものの、ステッピングモーター41、および中間ギヤ43は、受け板22などで支えられる構造とすれば良い。また、旋回ギヤ44は、スラストベアリング45の軌道盤上に載る形態としても良い。なお、説明では、ステッピングモーター41を動力源として用いる例を説明した。しかし、これは、手動であっても何ら構わない。この際に、中間ギヤ43が含まれる構成としているため、出力軸42の回転方向と、カッター本体30の旋回方向とが一致し、操作の際に直感的に分かりやすい。
スラストベアリング45、およびラジアルベアリング46は、いずれも本体支持メインパイプ21を周回する形態で設けられている。また、スラストベアリング45は、ラジアルベアリング46より上方に設けられている。このような配置は、後述する切断位置調整装置50の機能を実現する上でも好適である。本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1では、本体支持メインパイプ21自体が回転する構造であるため、本体支持メインパイプ21が装置本体20から抜け落ちないように支持される必要がある。スラストベアリング45は、本体支持メインパイプ21を支持するとともに、本体支持メインパイプ21を装置本体20の中で回転自在とする。また、ラジアルベアリング46は、本体支持メインパイプ21の軸のぶれを防ぎ、本体支持メインパイプ21の滑らかな回転を実現する。
こうして、装置本体20から水平方向に伸縮自在のブレード伸縮用シリンダー33を有するカッター本体30と、切断部旋回装置40とが組み合わさり、ブレード31が、伸縮自在、且つ揺動自在に動く地中構造物切断装置1が構築されている。
切断位置調整装置50は、地中構造物切断装置1の受け板22の上に設けられている。切断位置調整装置50は、ボルト51と、ナット52と、支持板53とを有している。ボルト51は、受け板22から鉛直上方向に延びるように設けられている。ボルト51にはねじが切られている。ボルト51にはナット52がはめ込まれている。ナット52は、ボルト51の軸上で鉛直下向きの方向d1、および鉛直上向きの方向d2に移動可能である。支持板53は、スラストベアリング45と接続されている。支持板53は、スラストベアリング45から水平方向に延びて設けられている。鉛直方向に延びるボルト51は、水平方向に延びる支持板53を貫通している。ナット52は、ボルト51と交差する支持板53のすぐ下に位置している。
受け板22は鉛直方向には動かないように構成されている。一方で、支持板53は鉛直方向に移動可能に設けられている。受け板22から支持板53までの距離はナット52の位置によって決まる。その距離は、ナット52が、鉛直下向きの方向d1に動くと縮まり、鉛直上向きの方向d2に動くと伸びる。支持板53と接続しているスラストベアリング45は、本体支持メインパイプ21と鉛直方向には一体で動くように構成されている。一方で、ラジアルベアリング46は、本体支持メインパイプ21を鉛直方向には固定していない。これらの構成によって、切断位置調整装置50のナット52が鉛直下向きの方向d1に動かされると、本体支持メインパイプ21がラジアルベアリング46を通り抜けて、カッター本体30の位置が動かされたd1分下がることとなる。逆に、切断位置調整装置50のナット52が鉛直上向きの方向d2に動かされると、カッター本体30の位置が動かされたd2分上がることとなる。こうして、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1は、切断位置調整装置50によって、コンクリート枡100の上端から所定の深さH1の位置にブレード31の刃先31Eを調整することができる構成となっている。そして、その部分が内面から切断されるようになされている。
なお、切断位置調整装置50は、手動での調整で事足りるものの、ステッピングモーターなどを取り付けて、電動で調整できるようにしても良い。
なお、受け板22の下側にはガイド27が取り付けられても良い。ガイド27が架台部11に載せられることで、受け板22にかかる力を架台部11で支持することができる。また、ガイド27の架台部11との接地面には車輪などが取り付けられても良い。これによって、装置本体20が、レール付き装置走行用架台10上を滑らかに走行することができる。
また、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1において、モーターの取り付けが可能な部位には、移動量、あるいは揺動角のセンサーなどによる検出部、および移動量、あるいは揺動角のコンピュータなどによる制御装置が取り付けられても良い。これらが取り付けられることによって、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1が用いられた切断作業が、検出された各変化量に基づいて自動的に制御されることが可能となる。
「地中構造物切断装置の動作」
図5は、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1のブレード(回転刃)31の動作について説明する平面概略図である。図5は、図3と略同様の状態を示している。ただし、図5においては、レール付き装置走行用架台10などが省略されている。また、図中において、ブレード31の動作を見やすくするため、装置本体20は、構造の上下関係を無視して位置だけを示している。ここでは、必要に応じて、図3、および図4も参照して説明する。
まず、コンクリート枡100の長辺L方向に、ここでは図示せぬレール付き装置走行用架台(図3における10)が渡される。そして、必要に応じて、固定器具13によって、架台部11がコンクリート枡100に固定される。次に、レール付き装置走行用架台のレール部12上に、装置本体20の走行ギヤ24が載るように置かれる。そうすることで、カッター本体30は、コンクリート枡100のピット102内に位置する状態となる。この状態において、次に、ブレード31の位置合わせが行われる。
まず、ここでは図示せぬ切断位置調整装置(図4における50)によってブレード31の深さ(高さ)方向H1の調整が行われる。次に、ここでは図示せぬ切断部旋回装置(図4における40)によって本体支持メインパイプ21を中心にP1方向、あるいはP2方向にブレード31を旋回させる。そして、ブレード31の刃先31Eが、コンクリート枡100の内面と当たるように調整される。また、ブレード31の刃先31Eと、コンクリート枡100の内面とが当たらない場合においても、ブレード伸縮用シリンダー33がS1方向に伸びることで対応がなされる。このように、本開示による地中構造物切断装置1の構成によれば、装置本体20から延びるブレード31が、装置本体20を中心に揺動自在に動き、且つ揺動面上で伸縮自在に動く。
ブレード31の位置合わせが終わると、回転軸32を中心にブレード31の回転が開始される。そして、油圧モーター(図3における25)が作動され、装置本体20は、レール付き装置走行用架台10上をコンクリート枡100の長辺L方向に動く。すなわち、装置本体20が、前進方向M1、又は後退方向M2に動く。こうして、ブレード31が、コンクリート枡100の上端から所定の深さH1を有する部分101を内面から切断していく。
図中には、コンクリート枡100の1辺の上部101Aを切断しているカッター本体30A、他の1辺の上部101Bを切断しているカッター本体30B、およびさらに他の1辺の上部101Cを切断しているカッター本体30Cが重ねて示されている。
まず、装置本体20が、前進方向M1に進み、カッター本体30Aは、コンクリート枡100の1辺の上部101Aを切断していく。コンクリート枡100の1辺の上部101Aを切断し終えると、引き続き、他の1辺の上部101Bが切断される。カッター本体30BがP1方向に旋回するとともに、ブレード伸縮用シリンダー33が、必要に応じてS1方向に伸び、S2方向に縮む。これらの動きの組み合わせによって他の1辺の上部101Bの切断が行われる。他の1辺の上部101Bを切断し終えると、引き続き、さらに他の1辺の上部101Cが切断される。これは、装置本体20が、後退方向M2に進むことで切断が行われる。残りの1辺についても同様に切断が行われる。そして、切断された上部101が取り除かれる。
このように、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1では、コンクリート枡100上に一旦設置されると、その後は、設置しなおすことなく全ての辺を切断することが可能となる。また、その際に、非常に大きな直径の回転刃を用意する必要もない。したがって、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1では作業の効率が上がる。
また、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1では、その作業の際に、地中構造物の外周を覆う背面土200を取り除く必要がなく、時間的にも経済的にも効率的である。その効果は、対象の地中構造物が大きいほど享受されやすい。
また、本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1では、異なる大きさの直径の回転刃を付け替える必要がなく、やはり効率的である。さらに、地中構造物の上部に装置が設けられる本開示の一実施の形態による地中構造物切断装置1では、地中構造物の内壁に付着した汚れやピットに溜まった堆積物による作業効率低下が生じることなく地中構造物の内側からの作業が行える。
よって、本開示によれば、比較的大きな地中構造物の内側からの切断作業が安定的に、且つ効率的に行える装置、及びその方法を提供することができる。
「地中構造物切断装置の実施例」
本開示の実施例を図6、図7、および図8に示す。図6は、本開示による地中構造物切断装置1の実施例の平面図である。また、図7は、本開示による地中構造物切断装置1の実施例の進行方向に対して直角方向から見た側面図である。また、図8は、本開示による地中構造物切断装置1の実施例の進行方向から見た正面図である。ここでは、上述した実施形態との相違点について詳細に説明する。
2本一組で互いに平行に延びるように設けられている架台部11の対向する面にはそれぞれガイド溝17が設けられている。また、受け板22から鉛直下方向に延びるガイド27の先端には、水平方向に回転可能なガイドローラー28が設けられている。ガイドローラー28はガイド溝17に嵌合し、装置本体20の滑らかな走行に寄与する。また、レール付き装置走行用架台10からの装置本体20の落下を防いで地中構造物切断装置1の作業の安全性を高める。
また、本体支持メインパイプ21は中空構造となっている。そして、その中空の部分には油圧ホース29が通っている。これによって、コンクリート枡100のピット102内に位置することとなるカッター本体30に動力を供給することができる。また、図示は省略したものの、ここには、冷却水の供給用ホースを収納しても良い。
また、この実施例においては、切断部旋回装置40にはステッピングモーターが取り付けられておらず、手動で調整が行われる。
「変形例」
以上、本開示の実施形態について具体的に説明したが、上述の各実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本開示の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
1 地中構造物切断装置
10 レール付き装置走行用架台
12 レール部(ラックギヤ)
14 延長レール接続部
20 装置本体
21 本体支持メインパイプ
22 受け板
23 車軸
24 走行ギヤ
30 カッター本体
31 ブレード
31E ブレード31の刃先
33 ブレード伸縮用シリンダー
40 切断部旋回装置
45 スラストベアリング
50 切断位置調整装置
51 ボルト
52 ナット
100 コンクリート枡
101 切断されるコンクリート枡100の上部
d1 カッター本体30が鉛直下向きに動く方向
d2 カッター本体30が鉛直上向きに動く方向
H1 切断されるコンクリート枡100の上端からの深さ(高さ)
M1 装置本体20が前進する方向
M2 装置本体20が後退する方向
P1,P2 カッター本体30が揺動する方向
R ブレード31が回転する方向
S1 カッター本体30が伸びる方向
S2 カッター本体30が縮む方向

Claims (8)

  1. 枡型の地中構造物の長手方向に渡されるレールと、
    軸受を有し、前記軸受によって回転自在に支持され鉛直方向に延びる円筒部材を有する装置本体と、
    水平方向に支持される伸縮機構と、前記伸縮機構に回動自在に支持される回転軸と、前記回転軸に取り付けられる回転刃と、前記回転軸を回転させる第1の駆動機構とを有するカッター本体と、
    前記円筒部材を旋回させる第2の駆動機構と
    を備え、
    前記第1および第2の駆動機構を動作させて前記回転刃を回転させながら前記円筒部材を旋回させつつ前記伸縮機構を動作させることにより、前記円筒部材の中心から前記回転軸の中心までの距離を変化させて、前記地中構造物の長手方向の辺部を連結する辺部を切断する地中構造物切断装置。
  2. 前記円筒部材の鉛直方向の位置を調整する切断位置調整装置
    を備える請求項1記載の地中構造物切断装置。
  3. 前記レールの延長距離を延ばす延長レール
    を備える請求項1および2の何れかに記載の地中構造物切断装置。
  4. 前記装置本体の水平方向の移動量、前記回転刃の伸縮量、前記回転刃の揺動角、および前記円筒部材の鉛直方向の移動量をそれぞれ検出する検出部と、
    前記検出部が検出した各変化量を制御する制御部と
    を備える請求項2記載の地中構造物切断装置。
  5. 枡型の地中構造物の長手方向にレールを渡すステップと、
    軸受を有し、前記軸受によって回転自在に支持され鉛直方向に延びる円筒部材を有する装置本体が、前記レール上を移動するステップと、
    第1の駆動機器を動作させることでカッター本体が備える回転刃を回転させて前記地中構造物を切断するステップと
    を有し、
    前記地中構造物を切断するステップは、第2の駆動機器を動作させて前記円筒部材を旋回させつつ水平方向に支持される伸縮機構を動作させることにより、前記円筒部材の中心から、前記伸縮機構により回動自在に支持される回転軸の中心までの距離を変化させて、前記地中構造物の長手方向の辺部を連結する辺部を切断するステップを含む
    地中構造物切断方法。
  6. 前記円筒部材の鉛直方向の位置を調整するステップ
    を含む請求項5記載の地中構造物切断方法。
  7. 前記枡型の地中構造物の長手方向にレールを渡すステップは、
    前記レールの延長距離を延ばす延長レールを設けるステップ
    を含む請求項5および6の何れかに記載の地中構造物切断方法。
  8. 検出部が、前記装置本体の水平方向の移動量、前記回転刃の伸縮量、前記回転刃の揺動角、および前記円筒部材の鉛直方向の移動量をそれぞれ検出するステップと、
    制御部が、前記検出部が検出した各変化量を制御するステップと
    を含む請求項6記載の地中構造物切断方法。
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