JPH07103346B2 - ポリエステル系コーテイング剤 - Google Patents

ポリエステル系コーテイング剤

Info

Publication number
JPH07103346B2
JPH07103346B2 JP25132787A JP25132787A JPH07103346B2 JP H07103346 B2 JPH07103346 B2 JP H07103346B2 JP 25132787 A JP25132787 A JP 25132787A JP 25132787 A JP25132787 A JP 25132787A JP H07103346 B2 JPH07103346 B2 JP H07103346B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
acid
glycol
copolyester
polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP25132787A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0195165A (ja
Inventor
忠弘 森
伸弥 大西
実 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP25132787A priority Critical patent/JPH07103346B2/ja
Publication of JPH0195165A publication Critical patent/JPH0195165A/ja
Publication of JPH07103346B2 publication Critical patent/JPH07103346B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,ポリエステル系コーテイング剤に関するもの
であり,さらに詳しくは耐熱性,密着性に優れ,鋼板,
プラスチツク,フイルム等のコーテイングに適した共重
合ポリエステルからなるポリエステル系コーテイング剤
に関するものである。
(従来の技術) 熱可塑性共重合ポリエステル樹脂は,ポリエステル,ポ
リ塩化ビニル等のプラスチツク類や金属に対して優れた
密着性を有し,かつ耐熱性,耐薬品性等が良好であるた
め,トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶剤に溶解
して,塗料,缶コート剤,プラスチツク表面コート剤等
の各方面に広く使用されている。しかし、現状の有機溶
剤に溶解してコーテイング剤として使用されているポリ
エステル樹脂は,一般に,耐熱性が低いため,塗料やコ
ート剤として使用した場合とか,コーテイング後の乾燥
工程や乾燥後の巻取工程等で温度が若干上昇すると,ブ
ロツキングを起こす等の欠点を有していた。
このため,一般的にはポリエステル樹脂をコーテイング
剤として使用する場合には,硬化剤を配合し,ポリエス
テル樹脂の分子間に架橋を生起させて耐熱性を向上させ
る方法等が採られている。例えば,ポリエステル樹脂の
カルボキシル基や水酸基と反応性を有するエポキシ基,
メチロール基やイソシアネート基を有する化合物を硬化
剤として使用すること等が提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,これら硬化剤を使用すると,硬化処理後
の耐熱性は良好になるが,硬化処理前においては耐熱性
は改善されていないため,乾燥工程や巻取工程において
やはりブロツキングの発生等の問題が生じる。また,使
用用途によっては硬化剤を配合することができないよう
な場合もある。このため,耐熱性に優れ,かつ金属やプ
ラスチツク類に対する密着性にも優れたコーテイング用
ポリエステル樹脂の開発が望まれていた。
本発明は,このような従来技術の問題を解決しようとす
るものであって,その目的は,耐熱性があって,ブロツ
キング現象を起こし難く,これに加えて密着性にも優れ
たポリエステル系コーテイング剤を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,上記のような優れた性能を有するコーテ
イング剤を提供することを目的として,鋭意研究の結
果,特定のグリコールを共重合したポリエステルが,耐
熱性に優れ,しかも密着性にも優れていることを見出
し,本発明に到達したものである。
すなわち,本発明は,(a)酸成分が芳香族ジカルボン
酸80モル%以上であって,芳香族ジカルボン酸のうちテ
レフタル酸が20〜95モル%であり、(b)グリコール成
分が炭素数1以上の側鎖を有する脂肪族グリコール30〜
90モル%,下記一般式〔I〕で表されるジオール10〜50
モル%である共重合ポリエステルからなるポリエステル
系コーテイング剤を要旨とするものである。
ただし,n及びmは1〜3の整数であり,Rは水素原子又は
メチル基を表す。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明における共重合ポリエステルの酸成分としては,
少なくとも80モル%が芳香族ジカルボン酸であり,好ま
しくは90〜100モル%である。芳香族ジカルボン酸の割
合が80モル%未満のときは,共重合ポリエステルのガラ
ス転移点も低くなり,耐熱性が低下し,耐ブロッキング
性が悪化し易くなる。
次に,芳香族ジカルボン酸中に占めるテレフタル酸の割
合は,20〜95モル%であり,好ましくは30〜90モル%で
ある。テレフタル酸の割合は95モル%を超えると,共重
合ポリエステルのトルエン,メチルエチルケトン等の有
機溶剤に対する溶解性が低下するとともに,共重合ポリ
エステルが固く脆くなり易い。一方,20モル%未満のと
きは,ガラス転移点が低くなり,耐熱性が低下するとと
もに,耐ブロツキング性が低下し易くなる。
芳香族ジカルボン酸としては,テレフタル酸以外に,イ
ソフタル酸,フタル酸,ナフタレンジカルボン酸等が挙
げられる。これらの芳香族ジカルボン酸のうち,イソフ
タル酸はテレフタル酸との混合物として好ましく用いら
れる。
さらに,芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸として
は,例えば,コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,アゼ
ライン酸,セバシン酸,ウンデカン二酸,ドデカン二
酸,ブラシリン酸,ヘキサデカン二酸,アイコサン二
酸,ドコサン二酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸及び/又
はそれらの分岐異性体,脂環族ジカルボン酸が好まし
い。また,これらのジカルボン酸は一種でもよいし,二
種以上を含んでいてもよい。これらの芳香族ジカルボン
酸以外のジカルボン酸すなわち非芳香族ジカルボン酸は
20〜0モル%の範囲で用いられる。
さらにまた,酸成分としてはトリメリツト酸,ピロメリ
ツト酸等の多価カルボン酸やオキシ安息香酸等を10モル
%以下の量でいてもよい。
次に,本発明における共重合ポリエステルのグリコール
成分としては,その30〜90モル%を炭素数が1以上の側
鎖を有する脂肪族グリコールとする。かかる側鎖を有す
る脂肪族グリコールの割合は,40〜80モル%が好まし
い。上記側鎖を有する脂肪族グリコールの割合が30モル
%未満では,共重合ポリエステルのトルエン,メチルエ
チルケトン等の有機溶剤に対する溶解性が低下し易く,
一方,90モル%を超えると,上記一般式〔I〕で表され
るジオールの割合が10モル%未満になり,耐熱性が低下
する。
このようなグリコールの例としては,1,2−プロパンジオ
ール,ネオペンチルグリコール,1,2−ブタンジオール,
1,3−ブタンジオール,2,3−ブタンジオール,1,2−ペン
タンジオール,2,3−ペンタンジオール,1,4−ペンタンジ
オール,1,4−ヘキサンジオール,2,5−ヘキサンジオー
ル,3−メチル−1,5−ペンタンジオール,1,2−ドデカン
ジオール,1,2−オクタデカンジオール等が挙げられ,こ
れらは一種でもよいし,二種以上を含んでいてもよい。
次に,グリコール成分の10〜50モル%は,上記一般式
〔I〕で表されるジオール,すなわち4,4′−ジヒドロ
キシ−ジフエニルスルホンのエチレンオキサイド又はプ
ロピレンオキサイドの付加物である。かかるジオールの
好ましい範囲は15〜40モル%である。上記ジオールが10
%モル%未満では耐熱性が低下したり,コーテイング剤
として使用したとき,ブロツキングが発生するおそれが
ある。一方,50モル%を超えると,トルエン,メチルエ
チルケトン等の有機溶剤に対する溶解性が低下し,樹脂
自体も固く,脆くなり,被着体に対する密着性も悪化し
易くなる。なお,上記一般式〔I〕において,n,mは1〜
3の整数であって,nとmは同一でもよいし,異なっても
よい。また,これらの上記一般式〔I〕で表されるジオ
ールは一種でもよく,二種以上を含んでいてもよい。
また,本発明のポリエステル系コーテイング剤の性質を
保持する限り,側鎖を有する脂肪族グリコール及び上記
一般式〔I〕で表されるジオール以外のグリコール成分
を共重合成分として含ませることができる。かかるグリ
コールの割合は,上記2種のグリコールの割合にもよる
が,0〜45モル%程度が好ましい。それらのグリコールと
しては,直鎖の脂肪族グリコール,例えば,エチレング
リコール,1,3−プロパンジオール,1,4−ブタンジオー
ル,1,5−ペンタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,ジ
エチレングリコール,トリエチレングリコール等のほ
か,脂環族グリコール例えばシクロヘシサンジメタノー
ル等が挙げられる。これらのグリコールとしては,一種
でもよく,また二種以上も含んでもよい。さらに,グリ
コール成分として,トリメチロールプロパン等の多価オ
ールを10モル%以下の量で含んでもよい。
本発明の共重合ポリエステルのグリコール成分の配合割
合は,全グリコール成分に対して,側鎖を有する脂肪族
グリコール40〜60モル%,上記一般式〔I〕で表される
ジオール15〜40モル%,これら2種のグリコール以外の
グリコール0〜45モル%とすることが特に好ましい。
本発明を構成する共重合ポリエステルの製造法として
は,特に限定されるものではなく,公知の通常の方法を
採用することができる。例えば,芳香族ジカルボン酸の
アルキルエステル,必要により脂肪族ジカルボン酸のア
ルキルエステル,上記一般式〔I〕で表されるジオー
ル,側鎖を有する脂肪族ジオール,必要によりその他の
脂肪族ジオール及び/又は脂環族グリコールを同時に,
又は段階的にエステル交換反応させた後,重合する方法
を採用することができる。また,高分子量又は低分子量
の共重合ポリエステルと上記一般式〔I〕で表されるジ
オールとをエステル交換反応させ,場合によってはその
後重合を行う方法を採用することもできる。これらの重
合又はエステル交換反応の際に,公知の任意の各種触
媒,安定剤,改質剤又は添加剤等を使用してもよい。
本発明における共重合ポリエステルは単独で有機溶剤に
溶解し,そのままコーテイング剤として用いることもで
きるが,各種難燃剤,安定剤,ブロツキング防止剤の添
加剤,無機充填剤等を必要に応じて含有させることもで
きる。
本発明のポリエステル系コーテイング剤は,優れた耐熱
性を有していて良好な耐ブロツキング性が優れているの
で,特に硬化剤は必要としないが,用途によっては,少
なくとも2個の反応性を有するエポキシ化合物,イソシ
アネート化合物,メラミン化合物等の硬化剤を少量配合
することにより,接着性,耐熱性,耐水性及び表面硬度
等の表面特性のより一層の向上を図ることができる。
本発明の共重合ポリエステルからなるポリエステル系コ
ーテイング剤は,溶剤に溶解して溶液型のコーテイング
剤として好ましく使用することができる。例えば,塗
料,缶コート,プラスチツクコート,フイルムの表面コ
ート,紙の表面コート,バインダー等として使用され
る。また,粉砕して粉体塗料として使用することもでき
る。さらにまた,溶融して通常のホツトメルトアプリケ
ーター又はロールコーター等を用いてフイルム等にコー
テイングしてホツトメルトコーテイング剤としても使用
できる。
(実施例) 以下,本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
なお,以下の例中の「部」は「重量部」を意味する。
また,例中の特性値は次の方法により測定したものであ
る。
(1)軟化点(℃) JIS−JAI−7に従い,環球法により測定した。
(2)ガラス転移点(℃) JIS−K−7213に従い,自由ねじり振動法による対数減
衰率曲線のピーク温度で示す。
(3)密着性 JIS−K−5400に従い,碁盤目試験後の粘着テープによ
る強制剥離により,鋼板への密着性を20℃及び80℃で3
時間処理後について評価した。
評点はJIS−K−5400に記載されているように,次のと
おりである。
10点:全く剥がれない。
8点:欠損部の面積が全正方形面積の5%未満 6点:欠損部の面積が全正方形面積の5%以上15%未満 4点:欠損部の面積が全正方形面積の15%以上35%未満 2点:欠損部の面積が全正方形面積の35%以上65%未満 0点:剥がれの面積が全正方形面積の65%以上 (4)耐ブロツキング性 JIS−K−6833に従い,温度60℃におけるブロツキング
性を評価した。
ブロツキングの判定は,次の基準で行った。
○:ブロツキングなし(容易に引き剥がしができる)。
△:両方の表面に損傷の形跡は認められないが,所々で
接着力が働いている。
×:両方の表面に損傷の形跡が認められる。
(5)溶剤溶解性 トルエン/メチルエチルケトンの1/1(重量比)混合溶
剤溶液を作成し,1カ月経過後の溶解性で評価した。○は
完全溶解,×は不溶部がある場合を示す。
(6)極限粘度 フエノール/テトラクロロエタンの1/1(重量比)混合
溶媒中,20℃で測定した。
なお,酸成分,グリコール成分の表中の略号はそれぞれ
次の酸及びグリコールを示す。
TPAはテレフタル酸,IPAはイソフタル酸,ADAはアジピン
酸,SEAはセバシン酸,EGはエチレングリコール,NPGはネ
オペンチルグリコール,BDは1,4−ブタンジオール,BSEは
4,4′−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホンのエチレン
オキサイド1モル付加物。
実施例1 テレフタル酸ジメチル50モル,イソフタル酸ジメチル50
モル,エチレングリコール57モル,ネオペンチルグリコ
ール74モル,4,4′−ジヒドロキシ−ジフエニルスルホン
(ビスフエノールS)のエチレンオキサイド1モル付加
物(以下,BSEと略称する)30モル及び触媒として三酸化
アンチモン0.02モルをステンレス製反応器に採り,窒素
雰囲気下150〜200℃でメタノールを留去し,エステル交
換反応を行った。次いで,三酸化アンチモン0.02モルを
を添加し,減厚下に270℃で4時間重縮合を行い,共重
合ポリエステルを製造した。
この共重合ポリエステルの組成は,酸成分がテレフタル
酸残基51モル%,イソフタル酸残基49モル%,グリコー
ル成分がエチレングリコール残基29モル%,ネオペンチ
ルグリコール残基40モル%,ビスフエノールSのエチレ
ンオキサイド付加物残基31モル%であった。
また,極限粘度は0.58,ガラス転移点は99℃,軟化点は1
85℃であった。この共重合ポリエステルはトルエン/メ
チルエチルケトンの1/1(重量比)の混合溶剤に溶解し
て30%(重量)の濃度の溶液とすることができるばかり
でなく,この溶液を3カ月の間保存しても,溶液の粘度
は変化せず安定であった。
この共重合ポリエステルをガラス転移点,軟化点,鋼板
に対する密着性,耐ブロツキング性及びトルエン,メチ
ルエチルケトン等の汎用溶剤に対する溶解性を第1表に
示す。
実施例2〜4,比較例1〜3 実施例1と同様にして,第1表に示すような種々の組成
の共重合ポリエステルを製造した。これらの共重合ポリ
エステルのガラス転移点,軟化点,鋼板に対する密着
性,耐ブロツキング性及び溶剤溶解性を第1表に示す。
第1表に示すように,本発明の共重合ポリエステル(実
施例1〜4)は,ガラス転移点及び軟化点が高く,しか
も,20℃における鋼板に対する密着性及び80℃で3時間
処理した鋼板に対する密着性ともに良好であった。ま
た,耐ブロツキング性,溶剤溶解性にも優れていた。し
かるに,ビスフエノールSのエチレンオキサイド付加物
を共重合していないものは,比較例1のように溶剤溶解
性が良好な場合には,80℃で処理した後の密着性及び耐
ブロツキング性が劣っていた。また,逆に比較例3のよ
うに,軟化点及びガラス転移点が高く,密着性や耐ブロ
ツキング性の良い場合には,溶剤溶解性が悪い結果とな
った。また,比較例2のようにBSEを60モル%共重合す
ると,重合度が上がり難く,軟化点,ガラス転移点は高
いが,固く,脆くなり,密着性は悪化し,しかも溶剤溶
解性も悪化することが判る。
実施例5 テレフタル酸ジメチル50モル,イソフタル酸ジメチル40
モル,アジピン酸10モル,1,4−ブタンジオール30モル,
ネオペンチルグリコール110モル及び触媒として三酸化
アンチモン0.02モルをステンレス製反応器に採り,窒素
雰囲気下に150〜250℃でエステル交換反応を行った。次
いで,三酸化アンチモン0.02モルを添加し,減圧下に27
0℃で3時間重縮合を行い,極限粘度0.65の共重合ポリ
エステルを製造した。
この共重合ポリエステルにビスフエノールSのエチレン
オキサイド付加物を30モル添加し,窒素雰囲気下に270
℃で1時間エステル交換反応を行い,その後減圧下に27
0℃で3時間反応を進め,極限粘度0.53の共重合ポリエ
ステルを製造した。
この共重合ポリエステルの組成は,酸成分がテレフタル
酸残基52モル%,イソフタル酸残基30モル%,アジピン
酸残基18モル%,グリコール成分が1,4−ブタンジオー
ル残基14モル%,ネオペンチルグリコール残基57モル
%,ビスフエノールSのエチレンオキサイド付加物残基
29モル%であった。また,ガラス転移点は93℃,軟化点
は177℃であった。この共重合ポリエステルはトルエン
/メチルエチルケトンの1/1(重量比)の混合溶剤に溶
解して30重量%の濃度の溶液とすることができるばかり
でなく,この溶液を3カ月の間保存しても,溶液の粘度
は変化せず安定であった。
この共重合ポリエステルをガラス転移点,軟化点,ポリ
エチレンテレフタレートフイルムに対する密着性,耐ブ
ロツキング性及びトルエン,メチルエチルケトン等の汎
用溶剤に対する溶解性を第2表に示す。
実施例6〜7,比較例4〜5 実施例5と同様にして,第2表に示すような種々の組成
の共重合ポリエステルを製造した。これらの共重合ポリ
エステルのガラス転移点,軟化点,ポリエチレンテレフ
タレートフイルムに対する密着性,耐ブロツキング性及
び溶剤溶解性を第2表に示す。
第2表に示すように,共重合ポリエステルの酸成分のう
ち,芳香族ジカルボン酸が80モル%以上を占める本発明
の共重合ポリエステル(実施例5〜7)では,ガラス転
移点及び軟化点が高く,しかも,20℃におけるポリエチ
レンテレフタレートフイルムに対する密着性及び80℃で
3時間処理後におけるポリエチレンテレフタレートフイ
ルムに対する密着性ともに良好であった。また,耐ブロ
ツキング性,溶剤溶解性にも優れていた。しかるに,比
較例に示すように,芳香族ジカルボン酸が80モル%未満
のものは,ポリエチレンテレフタレートフイルムに対す
る高温における密着性及び耐ブロツキング性が劣るもの
であった。
実施例8 実施例1で製造した共重合ポリエステル100部に対して
コロネートL(日本ポリウレタン社製イソシアネート系
硬化剤)6部の割合でトルエン/メチルエチルケトンの
1/1(重量比)の混合溶剤中に溶解し,コーテイング溶
液を調製した。このコーテイング溶液の濃度は20重量%
であった。このコーテイング溶液を75μmのポリエチレ
ンテレフタレートフイルムに乾燥上がりで10μmの厚さ
になるように塗布し,乾燥後常温で1日放置し,硬化し
たコーテイング被膜を作成した。
この硬化したコーテイング被膜を有するポリエチレンテ
レフタレートフイルムは表面の耐熱性に優れ,瞬間的に
は300℃以上の温度の加熱体の接触にも耐え,しかもJIS
−K−5400に従った碁盤目試験においても評点10であっ
て,優れた密着性を示した。
(発明の効果) 本発明の特定の共重合ポリエステルからなるポリエステ
ル系コーテイング剤は,ガラス転移点及び軟化点が高く
て耐熱性に優れ,良好な耐ブロツキング性を有し,しか
も,密着性にも優れており,ポリエステルフイルムや鋼
板に代表されるプラスチツクや金属等に対して優れた密
着性を示すものであり,耐熱性を必要とするコーテイン
グ剤として好適である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−98733(JP,A) 特開 昭61−4774(JP,A) 特開 昭62−48771(JP,A) 特公 昭55−15506(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)酸成分が芳香族ジカルボン酸80モル
    %以上であって,芳香族ジカルボン酸のうちテレフタル
    酸が20〜95モル%であり,(b)グリコール成分が炭素
    数1以上の側鎖を有する脂肪族グリコール30〜90モル
    %,下記一般式〔I〕で表されるジオール10〜50モル%
    である共重合ポリエステルからなるポリエステル系コー
    テイング剤。 ただし,n及びmは1〜3の整数であり,Rは水素原子又は
    メチル基を表す。
JP25132787A 1987-10-05 1987-10-05 ポリエステル系コーテイング剤 Expired - Lifetime JPH07103346B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25132787A JPH07103346B2 (ja) 1987-10-05 1987-10-05 ポリエステル系コーテイング剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25132787A JPH07103346B2 (ja) 1987-10-05 1987-10-05 ポリエステル系コーテイング剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0195165A JPH0195165A (ja) 1989-04-13
JPH07103346B2 true JPH07103346B2 (ja) 1995-11-08

Family

ID=17221167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25132787A Expired - Lifetime JPH07103346B2 (ja) 1987-10-05 1987-10-05 ポリエステル系コーテイング剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07103346B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU645393B2 (en) * 1991-02-22 1994-01-13 Nippon Paint Co., Ltd. Polyester coating compositions and precoated steel sheet using same
US6120889A (en) * 1999-06-03 2000-09-19 Eastman Chemical Company Low melt viscosity amorphous copolyesters with enhanced glass transition temperatures
JP2006182950A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水性分散体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0195165A (ja) 1989-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3372148A (en) Terephthalic acid-aliphatic acid copolyester resins
JPS5933143B2 (ja) ポリエステル系コ−テイング剤
JPH0569151B2 (ja)
JP2011219545A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JPH0629396B2 (ja) ポリエステル系接着剤
JPH07103346B2 (ja) ポリエステル系コーテイング剤
JPH06184515A (ja) 接着剤組成物
JP6754119B2 (ja) 樹脂組成物、それを用いた塗膜および積層体
JP5979923B2 (ja) コーティング剤、塗膜および積層体
JP5347212B2 (ja) ポリエステル樹脂およびその製造方法
JP2013181080A (ja) 樹脂組成物
JPH06108027A (ja) 接着用樹脂組成物
JP3537152B2 (ja) コーティング用組成物
JPH0552874B2 (ja)
JPH0768345B2 (ja) 共重合ポリエステル樹脂の製造方法
JPH06128363A (ja) 熱可塑性ポリエステルエラストマー
JPH0699659B2 (ja) 塗装鋼板用塗料組成物
JPS5933149B2 (ja) ポリエステル系ホツトメルト接着剤
JP2017149857A (ja) ポリエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂水性液、及び合成樹脂含有基材用プライマー
JPH0551033B2 (ja)
JP2555377B2 (ja) ポリエステル樹脂の製造方法
JPH10139986A (ja) 樹脂組成物
JP2895441B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物及びその用途
JPS61108625A (ja) 共重合ポリエステルの製造方法
JPH051269A (ja) 接着用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term