JPH07102062A - ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとからなるポリマー - Google Patents

ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとからなるポリマー

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JPH07102062A
JPH07102062A JP6218171A JP21817194A JPH07102062A JP H07102062 A JPH07102062 A JP H07102062A JP 6218171 A JP6218171 A JP 6218171A JP 21817194 A JP21817194 A JP 21817194A JP H07102062 A JPH07102062 A JP H07102062A
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polyether
diacid
polyamide
diamine
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JP6218171A
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Didier Judas
ジューダ ディディエ
Jean-Marc Sage
サジュ ジャン−マルク
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Elf Atochem SA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリエーテルブロックとポリアミドブロック
とからなるコポリマー。 【構成】 カルボキシル末端を有するポリアミドと、ポ
リエーテルジオールと、ポリエーテルジアミンとの縮合
か、ラクタム(あるいはアミノ酸またはジアシドおよび
ジアミン)およびジアシド連鎖制限剤と、ポリエーテル
ジオールと、ポリエーテルジアミンとの縮合で得られ
る。 【効果】 ポリアミドジアシドオリゴマーとポリエーテ
ルオリゴマーとの反応の重縮合時間が短くなり、その分
解反応が防止でき、製品の着色が防止され、機械特性を
良くするのに十分な大きさの分子量にすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエーテルエステル
アミドとよばれるポリエーテルブロックとポリアミドブ
ロックとからなるブロックコポリマーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエーテルエステルアミドは例えば本
出願人のフランス国特許第 2,273,021号やフランス国特
許第 2,401,947号に記載されている。このポリマーはポ
リアミドジアシドオリゴマーとポリエーテルジオールオ
リゴマーとを金属触媒の存在下で強い減圧下で溶融状態
で反応させて得られる。フランス国特許第 2,384,810号
に記載のポリエーテルエステルアミドは下記の混合物を
水の存在下で反応系に自然に生じる圧力下で温度 230℃
〜300 ℃で重合させて得られる: 少なくとも1種のポリアミドモノマー 少なくとも1種のポリエーテルジオールオリゴマー、お
よび 少なくとも1種のジアシド
【0003】日本国特許第70 07559号にはポリアミドジ
アシドオリゴマーとポリエーテルジアミンオリゴマーと
を溶融状態で反応させて得られるポリエーテルとポリア
ミドとのブロックを有するポリマーが記載されている。
【0004】米国特許第 4,345,064号、第 4,349,661号
および第 4,345,052号にはポリアミドジアシドモノマー
と、ポリエーテルジオールオリゴマーまたはポリエーテ
ルジアミンオリゴマーとから得られるポリエーテル(エ
ステル)アミドの合成方法が記載されている。
【0005】上記各特許ではポリエーテルジアミンとジ
オールとの混合物を用いることは予定しているが、これ
ら2つの成分を同時に用いて得られる特有な利点につい
ては細書には何も記載が無く、ポリエーテルジオールオ
リゴマーに由来する単位とポリエーテルジアミンオリゴ
マーに由来する単位とを同時に含むポリエーテルエステ
ルアミドの例は全く記載がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
エーテルブロックとポリアミドブロックとからなる新規
なブロックコポリマーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のポリエーテルエ
ステルアミドは〔化2〕に示す繰り返し単位を有してい
る:
【0008】
【化2】 (ここで:Xは数平均分子量Mnが 300〜8,000 、好ま
しくは 500〜5,000 のポリアミドジアシドオリゴマー残
基を表し、Yは数平均分子量Mnが 200〜5,000 、好ま
しくは 200〜3,000 のポリエーテルジオール残基を表
し、Zは数平均分子量Mnが 200〜5,000 、好ましくは
200〜3,000 のポリエーテルジアミン残基を表す)
【0009】
【作用】ポリアミドジアシドオリゴマーはそれを合成す
るためのポリ縮合反応の種類によってその組成とその多
分散度とは統計的な分布を示すが、ラクタムまたはアミ
ノ酸の重縮合で得られるポリアミド形成単位を有してい
る。例えば、カプロラクタムまたはドデカラクタム、ジ
アシド/ジアミンの組み合わせ、例えばヘキサメチレン
ジアミンとアジピン酸の組み合わせ、またはこれらの単
位の混合物をジアシド連鎖制限剤の存在下で重縮合して
得られる。さらには、ジアシド連鎖制限剤の存在下でラ
クタムおよび/またはアミノ酸と、50重量%以下の1種
または複数のジアシドおよび1種または複数のジアミン
とを重合させることもできる。ジアシド連鎖制限剤とし
ては特にアジピン酸/テトラフタル酸およびドデカン二
酸を挙げることができる。
【0010】ポリエーテルジオールの例としてポリエチ
レングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール
(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTM
G)およびこれらポリエーテルジオールの混合物を挙げ
ることができる。
【0011】ポリエーテルジアミンの例として上記のポ
リエーテルジオールを化学的に修飾して得られるポリエ
ーテルジアミンを挙げることができる。この化学的修飾
の例としてはポリエーテルの末端水酸基をアミノ化して
アミノ基に変換する方法や、ポリエーテルジオールの末
端水酸基をシアノエチル化し、次いで還元して−O−C
2−CH2−CH2−NH2の3−アミノプロピルエーテ
ル基へ変換する方法が挙げられる。
【0012】ポリエーテルジオールとポリエーテルジア
ミンとから得られる単位の合計に対するポリエーテルジ
アミンの縮合で得られる単位Zの重量比すなわちZ/
(Z+Y)は1〜50%にするのが好ましく、好ましくは
5〜30%であり、さらに好ましくは10〜20%である。ポ
リアミドジアシドオリゴマーの重量比はポリマーに対し
て10〜99%、好ましくは20〜95%、さらに好ましくは40
〜90%である。
【0013】ポリエーテルオリゴマーは熱分解し易く、
特にコポリエーテルエステルアミドの合成で通常使用さ
れる温度の 200〜400 ℃では熱分解し易いことは知られ
ている(S. L. MadorskyとS. Strauss, Journal of Pol
ymer Science, Vol. XXXVI,p183-194、1959)。従っ
て、ポリエーテルエステルアミドを得る際にこのポリマ
ーを構成するポリアミドジアシドオリゴマーとポリエー
テルオリゴマーとの反応の重縮合時間が短くなること
は、ポリエーテルジオールまたはポリエーテルジアミン
の分解反応を防止する上で極めて有利なことであり、製
品の着色が防止され、得られる分子量に制限が無くな
る。本発明のポリマーの分子量は機械特性を良くするの
に十分な大きさを有している。
【0014】本発明のポリマーは分解生成物をほとんど
含まず、滲み出すことはない。ポリマー中に残留した分
解生成物はメタノールで抽出して測定することができ
る。例えば、ポリプロピレングリコールオリゴマーの縮
合でポリエーテルエステルアミドを合成することは反応
性が低く、熱分解し易いため困難である(G. Dellens,
P. Foy, E. Marechal, European Polymer Journal, Vo
l. 13, p.343-351)。
【0015】本発明の新規なコポリエーテルエステルア
ミド組成にすると、分子量の大きなポリマーの合成に必
要な反応時間を大幅に短縮することが可能になる。この
重縮合時間の短縮によって、例えばフランス国特許第
2,273,021号、第 2,401,947号および1991年3月15日の
フランス国特許出願第91 03175号等に記載されている公
知の方法で得られるポリエーテル(エステル)アミドの
組成の一部を成すセグメントまたはポリエーテルオリゴ
マーの分解反応を抑えることが可能になる。
【0016】本発明のポリエーテルエステルアミドは、
ポリアミドジアシドオリゴマーAと、ポリエーテルジオ
ールオリゴマーBと、ポリエーテルジアミンオリゴマー
Cとを溶融状態で反応させて得られる。ポリアミドジア
シドオリゴマーAとポリエーテルオリゴマーB、Cとの
相対比率は以下の通りである: 0.85 < COOH/(OH/NH2 ) < 1.15 好ましくは、 0.95 < COOH/(OH/NH2 ) < 1.05 ここで、COOHはポリアミドジアシッドオリゴマーに
由来するカルボキシル基のモル濃度を表し、OHはポリ
エーテルジオールオリゴマーに由来する水酸基のモル濃
度を表し、NH2 はポリエーテルジアミンオリゴマーに
由来するアミノ基のモル濃度を表す。
【0017】反応は、一般に少なくとも1種のエステル
化触媒、例えばアルミニウム、錫、アンチモン、ゲルマ
ニウム、ジルコニウム、チタンのアルコキシド、酸化ア
ンチモン、錫ヒドロキシオキシドラウレートを単独また
は混合して用し、および/またはリン酸の存在下で減圧
して行う。触媒は1回または複数回に分けて添加するこ
とができ、場合によっては添加時期に応じて異なる触媒
を添加することもできる。反応温度は通常 200〜400
℃、好ましくは 200℃〜300 ℃、好ましくは 220〜270
℃である。
【0018】本発明方法の変形例ではポリエーテルとポ
リアミドの全ての成分すなわちポリエーテルジオールオ
リゴマー、ポリエーテルジアミンオリゴマー、ポリアミ
ド単位を形成するモノマーすなわちラクタム、アミノ
酸、ジアシド、ジアミンと、連鎖制限ジアシドとを同時
に反応させる。この場合の第1の段階では1〜50バール
の圧力で、 200〜400 ℃、好ましくは220 〜270 ℃の温
度でポリアミド単位を形成するラクタム成分を開環させ
る。
【0019】本発明のポリエーテルエステルアミドは成
形品、押出成形品、フィルム、ハイプ、多層フィルム等
の複合材料の製造にそのまま使用することができる。ま
た、その他のポリマー、特にポリアミドと混合すること
もできる。熱安定剤、抗酸化剤、着色剤、無機充填剤、
各種有機物等の添加剤を添加することができる。
【0020】
【実施例】下記実施例は本発明を具体的に説明するため
のもので、本発明を限定するものではない。インヘレン
ト粘度はメタ−クレゾール中で 0.5g/dl濃度で温度25
℃で測定した。結果はdl/gで表した。溶融温度はパー
キンエルマー(Perkin-Elmer)社製の装置DSC−4を
用いて2度目の加熱時に20℃〜250 ℃で測定した。合成
反応時のポリマー粘度の上昇開始点は攪拌器のシャフト
に伝達されたトルクが明確に上昇したことで求めるか、
一定回転速度で攪拌器のシャフトに伝達される力が上昇
したことで求めた。
【0021】実施例1 トルク測定用攪拌モータを有する錨型攪拌器を備え且つ
窒素の導入口を有する300 cm3 容量のガラス反応器に下
記を導入する: カプロラクタムとドデカン二酸連鎖制限剤とから得られる 数平均分子量Mnが 2,300のPA6ジアシドオリゴマー : 33.81g Mnが 600であるポリエーテルポリプロピレングリコールオリゴ マー(バスフ(BASF)社製のプルリオール(Pluriol)P600 ): 8.1g Mnが 2,000のポリオキシプロピレンジアミンオリゴマー(テキ サコ(Texaco)社製のジェファミン(Jeffamine) D 2000) : 0.9g (すなわち、ポリエーテル相に対して10質量%) 触媒 Zr(OBu)4 : 0.34g (すなわち全装填物に対して0.79重量%) イルガノックス(Ieganox) 1010(チバガイギー(Ciba-Geigy)社製 の抗酸化剤) : 0.064g (すなわち反応器内の全装填物に対して0.15重量%)
【0022】窒素気流下の反応器を温度 240℃に保った
油浴に浸し、 250回転/分で攪拌する。次いで、反応器
を次第に減圧して 0.5mmHgまで下げると、トルクの変化
が観察される。トルクが明確に上昇し始める時間すなわ
ち60分(表1にT1として記載)を記録し、さらに3時
間反応を継続する。得られたポリマーはインヘレント粘
度が1.01で、溶融温度は 208℃である。
【0023】実施例2〜4 実施例1と同じポリエーテルオリゴマーおよびポリアミ
ドオリゴマーを用い、表1に示したジアミンの重量%
(ポリエーテルジアミンとポリエーテルジオールの重量
に対する)で実施例1と同様に操作する。用いたオリゴ
マーの官能末端のモル濃度はCOOH/(OH+N
2 )=0.95の関係を満たす条件を維持する。ポリマー
の粘度上昇が観察される時間T1を表1に示してある。
【0024】対照実施例5および6 実施例1〜4と同様に操作したが、比率を表1に示す値
に変えた。
【0025】実施例7 6リットル容のステンレス製オートクレーブに、実施例
1で用いたPA6ジアシドオリゴマー1209.7gと、数平
均分子量Mnが 600であるポリオキシプロピレングリコ
ール 232.3gと、Mnが 400であるポリオキシプロピレ
ンジアミン(テキサコ社製のジェファミン(Jeffamine)
D400 )58.1gと、抗酸化剤イルガノックス1010 2.25
g(すなわち0.15%)とを導入する。
【0026】反応器を窒素気流下に保ち、攪拌下(60回
転/分)に反応温度すなわち240 ℃に30分間維持する。
次いで、反応器を減圧して0.5mmHgとし、触媒Zr(OBu)4
を12g導入する。減圧下において30分後に攪拌器のシャ
フトに伝わる力からポリマー粘度の上昇が観察される。
次いで、攪拌を10回転/分に落としてトルクの変化をモ
ニターする。30分後に反応を停止し、10回転/分での力
を20%(基準としてとった任意スケールでの%)として
記録する。次いで、反応器を再び大気圧下の窒素気流下
にし、ポリマーを押し出す。
【0027】対照実施例8 下記装填物を用いて実施例7と同様に操作する: PA6ジアシドオリゴマー 795.5 g ポリオキシプロピレングリコールオリゴマー 210.35g 触媒 Zr(OBu)4 8 g 抗酸化剤イルガノックス1010 1.5 g ポリマー粘度の上昇は反応器を減圧下においてから 100
分後にした観察されない。この粘度上昇開始から 110分
後に得られる10回転/分で表される力の値はわずか10%
である。その後はそれ以上大きな変化は観察されないの
で反応を停止する。表1は実施例1〜8の詳細を示して
いる。
【0028】
【表1】
【0029】実施例9 窒素の入口と、トルクの測定を可能にする攪拌機モータ
付き錨型攪拌機を備えた300cm3のガラス製反応器に下記
を導入する: 数平均分子量Mnが1500のカプロラクタムとアジピン酸連鎖制限剤 とから得られる単位からなるPA6ジアシドオリゴマー 30.31 g Mnが1490であるポリエーテルポリエチレングリコールオリゴマー (バスフ社製のPEG) 16.17 g Mnが410 であるポリオキシプロピレンジアミンオリゴマー (テキサコ社製のジェファミンD400 ) 3.43 g (すなわちポリエーテル装填物全体に対して17.5重量%) 触媒 Zr(OBu)4 0.25 g (すなわち装填物全体に対して0.5 質量%) 窒素気流下に、反応器を温度 240℃に保った油浴に浸
し、 250回転/分で攪拌を開始する。反応器を次第に減
圧して 0.5mmHgまで減圧する。その後、トルク変化が観
察される。明確なトルク上昇が観察され始める時間は55
分である。17分間反応を継続する。得られるポリマーの
インヘレント粘度は0.99であり、溶融温度は 195.5℃で
ある。
【0030】対照実施例10 実施例9と同じPA6ジアシドオリゴマーを 25.00g
と、同じポリエチレングリコール 23.58gと、触媒 Zr
(OBu)4 0.24gとを反応器に導入し、実施例9と同様
に反応させる。明確なトルク上昇が観察され始める時間
は70分である。反応を10分間継続する。得られるポリマ
ーのインヘレント粘度は1.05で、溶融温度は202.5 ℃で
ある。
【0031】実施例11 実施例9に記載の反応器に下記を導入する: Mnが1500であるドデカラクタムとアジピン酸連鎖制限剤とから 得られる単位よりなるPA12ジアシドオリゴマー 27.36g Mnが1490であるポリエーテルポリエチレングリコールオリゴマー (バスフ社製のPEG) 21.22g Mnが410 のポリオキシプロピレンジアミンオリゴマー (テキサコ社製のジェファミンD400 ) 1.46g (すなわちポリエーテル装填物全体に対して6.44重量%) 触媒 Zr(OBu)4 0.25g (すなわち装填物全体に対して 0.5質量%) 窒素気流下で反応器を 240℃に保った油浴に浸し、 250
回転/分で攪拌を開始する。反応器を次第に減圧し、
0.5mmHgまで減圧する。その後、トルク変化が観察され
る。明確なトルク上昇が観察され始める時間は25分であ
る。反応を5分間継続する。得られるポリマーのインヘ
レント粘度は1.18で、溶融温度は 156.1℃である。
【0032】対照実施例12 実施例9と同じPA6ジアシドオリゴマー 25.00gと、
同じポリエチレングリコール 24.23gと、Zr(OBu)4 0.
25gとを反応器に導入し、実施例9と同様に反応させ
る。明確なトルク上昇が観察され始める時間は30分であ
る。反応を5分間継続する。得られるポリマーのインヘ
レント粘度は1.18で、溶融温度は 156.8℃である。
【0033】実施例13 6リットル容のステンレス製オートクレーブに下記を導
入する: Mnが2500であるカプロラクタムとアジピン酸連鎖制限剤とから 得られる単位よりなるPA6ジアシドオリゴマー 1164.8g Mnが900 のポリエーテルポリプロピレングリコールオリゴマー 268.16g Mnが410 のポリオキシプロピレンジアミンオリゴマー (テキサコ社製のジェファミンD400 ) 67.04g (すなわちポリエーテル装填物全体に対して20重量%) 抗酸化剤イルガノックス1010 2.25g (すなわち0.15%) 反応器を窒素気流下に保ち、攪拌しながら(60回転/
分)30分以上反応温度すなわち 240℃に加熱する。次い
で、反応器を減圧し、 0.5mmHgまで減圧し、15gの触媒
Zr(OBu)4を導入する。減圧下にして2時間20分後に攪
拌器のシャフトに加わる力によってポリマーの粘度上昇
が観察される。次いで、攪拌を10回転/分に落としてト
ルク変化をモニターする。1時間40分後に反応を停止
し、10回転/分で表される力を20%として記録する(基
準として設定した任意のスケールにおけるパーセンテー
ジで)。次いで、反応器を再度窒素気流下におき、大気
圧でポリマーを押し出す。得られたポリマーのインヘレ
ント粘度は0.93であり、溶融温度は 208.3℃である。
【0034】実施例14 以下を用いて実施例13と同様に反応させる: 実施例13と同じPA6ジアシドオリゴマー 1102.09g 同じポリプロピレングリコールオリゴマー 392.96g イルガノックス1010 2.24g 触媒 Zr(OBu)4 15 g ポリマーの粘度上昇開始が観察されるのは、反応器を減
圧状態にしてから4時間後である。この粘度上昇が始ま
ってから2時間後に得られる値は、10回転/分で示され
る力のわずか10%である。その後はこれ以上の大きな変
化は記録されないので反応を停止する。得られたポリマ
ーのインヘレント粘度は0.78で、溶融温度は 211.7℃で
ある。
【0035】実施例15 実施例9に記載の反応器に下記を導入する: Mnが2500であるカプロラクタムとアジピン酸連鎖制限剤とから 得られる単位よりなるPA6ジアシドオリゴマー 46.27g Mnが470 のポリオキシプロピレンジアミンオリゴマー (テキサコ社製のジェファミンD400 ) 2.00g 窒素気流下で反応器を 240℃に保った油浴に漬け、 250
回転/分で攪拌を開始する。30分後、Mnが 600のポリ
プロピレングリコールポリエーテルオリゴマー8.02gを
導入し、反応を30分間続行させる。以上の条件でポリオ
キシプロピレンジアミンオリゴマー含有量はポリエーテ
ル装填物に対して19.9重量%である。次いで反応器を次
第に減圧し、 0.5mmHgまで減圧し、触媒 Zr(OBu)4を0.
28gすなわち反応器内の装填物に対して 0.5重量%導入
する。その後、トルク変化が観察される。反応器を油浴
に浸して 100分後にトルクの明確な上昇が観察される。
反応混合物の粘度が上昇するため、攪拌速度を 125、6
0、15回転/分へと順次下げる必要がある。 240℃で 18
0分間反応させた後に反応を停止する。反応器を窒素気
流下で大気圧へ戻す。得られたポリマーのインヘレント
粘度は1.02である。図1はトルクおよび回転速度の変化
を反応時間の関数で表したものである。
【0036】対照実施例16 Mnが470 のポリオキシプロピレンジアミンオリゴマー
(テキサコ社製のジェファミンD400 )の代わりにMn
が650 のポリテトラメチレングリコールオリゴマー(ポ
リエーテル装填物の19.9重量%)を用いて実施例15と同
様に反応させる。用いた材料は以下の通りである: Mnが2500であるPA6ジアシドオリゴマー 45.69g Mnが650 であるポリテトラメチレングリコールオリゴマー 2.12g Mnが600 であるポリエーテルポリプロピレングリコール オリゴマー 8.49g 触媒 Zr(OBu)4 0.28g 反応器を油浴に漬けてから 200分後にトルクの明確な上
昇が観察される。反応混合物の粘度が上昇するため、攪
拌速度を 125、60回転/分へと順次下げる必要がある。
240℃で 360分間反応させた後に反応を停止する。反応
器を再度窒素気流下で大気圧へ戻す。得られたポリマー
のインヘレント粘度は0.81である。図2はトルクおよび
回転速度の変化を反応時間の関数で表したものである。
〔表2〕は実施例9〜16の操作条件をまとめたものであ
る。
【0037】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例15のトルクおよび回転速度の
変化を反応時間の関数で表したもの。
【図2】 対照実施16のトルクおよび回転速度の変化を
反応時間の関数で表したもの。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔化1〕の繰り返し単位よりなることを
    特徴とするポリエーテルエステルアミド: 【化1】 (ここで、 Xは数平均分子量Mnが 300〜8,000 、好ましくは 500
    〜5,000 のポリアミドジアシドオリゴマー残基を表し、 Yは数平均分子量Mnが 200〜5,000 、好ましくは 200
    〜3,000 のポリエーテルジオール残基を表し、 Zは数平均分子量Mnが 200〜5,000 、好ましくは 200
    〜3,000 のポリエーテルジアミン残基を表す)
  2. 【請求項2】 ポリエーテルジオールおよびポリエーテ
    ルジアミンからの単位の合計に対するポリエーテルジア
    ミンの縮合で得られる単位Zの重量比すなわちZ/(Z
    +Y)が1〜50%、好ましくは5〜30%である請求項1
    に記載のポリマー。
  3. 【請求項3】 ポリアミドジアシドオリゴマーの重量比
    がポリマーに対して10〜99%、好ましくは20〜95%、さ
    らに好ましくは40〜90%である請求項1または2に記載
    のポリマー。
  4. 【請求項4】 ポリエーテルジオールおよびポリエーテ
    ルジアミンからの単位の合計に対するポリエーテルジア
    ミンの縮合で得られる単位Zの重量比、すなわちZ/
    (Z+Y)が10〜20%である請求項1〜3のいずれか一
    項に記載のポリマー。
  5. 【請求項5】 ポリアミドジアシドオリゴマーが、ジア
    シド連鎖制限剤、好ましくはカプロラクタムとアジピン
    酸またはドデカン二酸に由来するジアシド連鎖制限剤の
    存在でラクタムおよび/またはアミノ酸、必要な場合に
    はさらに50重量%以下のジアシドおよびジアミンを縮合
    させて得られものである請求項1〜4のいずれか一項に
    記載のポリマー。
  6. 【請求項6】 ポリエーテルジオールおよびポリエーテ
    ルジアミンをPEG、PPG、PTMGまたはこれらの
    ジアミン誘導体の中から選択する請求項1〜5のいずれ
    か一項に記載のポリマー。
  7. 【請求項7】 ポリエーテルジオールがポリプロピレン
    グリコールであることを特徴とする請求項1〜6に記載
    のポリマー。
  8. 【請求項8】 ポリエーテルジアミンがポリオキシプロ
    ピレンジアミンである請求項1〜7に記載のポリマー。
  9. 【請求項9】 ポリアミドジアシドオリゴマーと、ポリ
    エーテルジオール・ポリエーテルジアミンオリゴマーと
    を少なくとも1種のエステル化触媒の存在下で減圧下に
    溶融状態で反応させることを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか一項に記載のポリエーテルエステルアミドの製
    造方法。
JP6218171A 1993-08-20 1994-08-19 ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとからなるポリマー Pending JPH07102062A (ja)

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