JPH07102011A - 光重合性組成物 - Google Patents

光重合性組成物

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JPH07102011A
JPH07102011A JP24921093A JP24921093A JPH07102011A JP H07102011 A JPH07102011 A JP H07102011A JP 24921093 A JP24921093 A JP 24921093A JP 24921093 A JP24921093 A JP 24921093A JP H07102011 A JPH07102011 A JP H07102011A
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幸二 石崎
Yutaka Nakahara
豊 中原
Toshinori Kono
俊則 幸野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光感度が高く、また、耐候性に優れた硬化物
を与える光重合性組成物を提供すること。 【構成】 本発明の光重合性組成物は、重合可能なエチ
レン性不飽和二重結合を有する化合物100重量部に、
下記〔化1〕の一般式(I)で表される化合物0.01
〜20重量部および分子内に1,2,2,6,6−ペン
タメチルピペリジル基を有する化合物0.01〜10重
量部を含有させてなるものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光重合性組成物、詳し
くは、重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物に、特定の芳香族ケトン化合物系の光重合開始剤お
よび分子内に1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリ
ジル基を有する化合物を含有させることによって、光感
度及び耐候性を改善した光重合性組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】重合可
能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物に光重合
開始剤(光増感剤)を含有させた光重合性組成物は、熱
による乾燥工程が省略できること、短時間に硬化するこ
と、複雑な形状の製品を容易に製造できること、環境汚
染が少ないことなどの利点があり、光硬化性インキ、光
硬化性塗料またはコーティング剤、光硬化性接着剤、感
光平版印刷版、プリント基板用フォトレジスト等として
広く利用されている。
【0003】この光重合性組成物に用いられる光重合開
始剤として、キサントン、チオキサントンあるいはアン
トラキノン等の芳香族ケトン化合物を用いることは周知
である。これらの芳香族ケトン化合物は、単独で用いた
場合の光重合性組成物の硬化速度が不十分なため、トリ
エタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ビスジ
メチルアミノベンゾフェノン、ジメチルアニリン等の脂
肪族または芳香族第三級アミン化合物が光重合促進剤と
して併用されていた。
【0004】しかしながら、これらの第三級アミン化合
物を併用した場合でもその効果は未だ十分なものではな
く、さらに改良が求められていた。また、特開昭59−
20304号公報には過安息香酸化合物を併用すること
が提案され、特開平2−38404号公報にはカンファ
ーキノンを併用することが提案されているが、これらの
方法でも、それらの光重合性組成物の光感度は十分満足
できるものではなかった。
【0005】さらに、これらの光重合性組成物を自動車
等の光硬化性塗料として用いる場合、あるいは、各種の
カード、写真等の保護コーティングとして用いる場合に
は、該光重合性組成物の硬化物の耐候性が必要となる。
【0006】通常の合成樹脂の耐候性向上のために、各
種酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードピペリジン系
の光安定剤等の添加剤を適宜組み合わせて用いることは
周知であり、光重合性組成物にこれらの添加剤を用いる
ことも知られており、例えば、特開平4−209663
号公報には、特定の光重合性組成物に酸化防止剤、紫外
線吸収剤およびヒンダードアミン化合物を併用添加する
ことによって、その硬化物の耐候性を改善することが提
案されている。
【0007】しかしながら、光重合性組成物は紫外線の
照射によってラジカルを生成させ、このラジカルによっ
て連鎖的に重合を行なわせるものであるため、用いる添
加剤によっては光重合を阻害する可能性もあり、光重合
開始剤と添加剤との最適な組み合わせを見いだす必要が
あったが、キサントン、チオキサントンまたはアントラ
キノン等の芳香族ケトン化合物を光重合開始剤とする光
重合性組成物に最適な添加剤は見いだされておらず、光
感度が高く、また、対候性の改善された硬化物を与える
光重合性組成物は未だ得られていないのが実情であっ
た。
【0008】従って、本発明の目的は、光感度が高く、
また、耐候性に優れた硬化物を与える光重合性組成物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の現
状に鑑み、キサントン、チオキサントンまたはアントラ
キノン化合物を光重合開始剤とする光重合性組成物の光
重合の感度(光感度)を著しく改善するばかりでなく、
該光重合性組成物の硬化物の耐候性をも著しく改善する
重合促進剤を得るために鋭意検討を重ねた結果、分子内
に1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル基を有
する化合物を上記光重合性組成物に含有させることによ
って、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明に到
達した。
【0010】即ち、本発明は、重合可能なエチレン性不
飽和二重結合を有する化合物100重量部に、下記〔化
2〕(上記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表される
化合物0.01〜20重量部および分子内に1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジル基を有する化合物
0.01〜10重量部を含有させてなる光重合性組成物
を提供するものである。
【0011】
【化2】
【0012】以下、本発明の光重合性組成物について詳
細に説明する。
【0013】本発明に用いられる重合可能なエチレン性
不飽和二重結合を有する化合物としては、モノマーおよ
びこれを重合させたプレポリマーが包含され、これらは
室温において液状であることが好ましい。
【0014】上記重合可能なエチレン性不飽和二重結合
を有する化合物としては、例えば、アクリル酸、メタク
リル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等のα,β
−不飽和カルボン酸およびこれらのα,β−不飽和カル
ボン酸と1価もしくは多価アルコールとのエステル誘導
体等が挙げられる。
【0015】上記エステル誘導体としては、具体的に
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリ(n=2〜14)エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリ(n=2〜14)プロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート等の非置換アルコールの(メ
タ)アクリレート;エチレンオキサイドおよび/または
プロピレンオキサイドを付加したトリメチロールプロパ
ン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトールのテトラ〜ヘキサ(メタ)
アクリレート等のアルコキシル化多価アルコールの(メ
タ)アクリレート;ビスフェノールAジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
等のグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸
の付加物;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の
少なくとも一個の水酸基を有する(メタ)アクリレート
化合物とフタル酸等の多価カルボン酸またはトリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネー
トとの反応物等が挙げられる。
【0016】また、本発明においては、上記重合可能な
エチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、上記
のα,β−不飽和カルボン酸エステル誘導体の他、α,
β−不飽和カルボン酸アミド誘導体、ビニルアルコール
誘導体、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン等を用いることもできる。
【0017】本発明に用いられる上記一般式(I)で表
される化合物において、R1およびR2で表されるハロゲン
原子としては、塩素、臭素、フッ素が挙げられ、アルキ
ル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、アミル、ヘキシ
ル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、イ
ソノニル、デシル、イソデシル、ドデシル等の基が挙げ
られ、アルコキシ基としては上記アルキル基から誘導さ
れるアルコキシ基が挙げられる。
【0018】従って、上記一般式(I)で表される化合
物としては、キサントン、1,5−ジメトキシキサント
ン、1,6−ジメトキシキサントン、1,7−ジメトキ
シキサントン等のキサントン誘導体(Xが酸素原子の化
合物);チオキサントン、2−クロロチオキサントン、
2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロ
ロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルオキシ
チオキサントン等のチオキサントン誘導体(Xが硫黄原
子の化合物);アントラキノン、1−クロロアントラキ
ノン、2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラ
キノン、2−エチルアントラキノン等のアントラキノン
誘導体(Xがカルボニル基の化合物)等が挙げられ、こ
れらの化合物の中でも、特にXが硫黄原子であるチオキ
サントン誘導体が、光重合開始剤としての効果が大きく
好ましい。
【0019】上記一般式(I)で表される化合物の使用
量は、重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物100重量部に対して0.01〜20重量部、好ま
しくは0.1〜10重量部であり、使用量が0.01重
量部未満では十分な光感度が得られないため光重合の進
行が不十分であり、また、20重量部を超えてもそれ以
上の光感度の増大が認められず無駄であるばかりでな
く、保存安定性が低下する傾向があるので好ましくな
い。
【0020】本発明に用いられる、分子内に1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジル基を有する化合物
としては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジノールおよびその誘導体、1,2,2,6,6
−ペンタメチルピペリジルアミンおよびその誘導体等が
挙げられ、特に、下記〔化3〕の一般式(II)で表され
る1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジノールの
カルボン酸エステル誘導体がその効果が大きく好まし
い。
【0021】
【化3】
【0022】上記一般式(II)において、Aで表される
カルボン酸の残基を与える1〜4価の脂肪族、芳香族ま
たは脂環式カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、オクチル酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタク
リル酸、オレイン酸、リノール酸、安息香酸、トルイル
酸、シクロヘキサンカルボン酸、4−ブチルシクロヘキ
サンカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバチン酸、ドデカン二酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、
ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフ
タル酸、トリカルバリル酸、1,2,3−ブタントリカ
ルボン酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、
トリメリット酸、トリメシン酸、1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボン酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
【0023】上記一般式(II)において、Bで表される
カルボン酸の残基を与える2〜4価の脂肪族、芳香族ま
たは脂環式カルボン酸としては、上記のAで表されるカ
ルボン酸の残基を与えるカルボン酸の内2〜4価のもの
が挙げられる。
【0024】上記一般式(II)において、Zで表される
グリコール化合物の残基を与えるグリコールとしては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,
10−デカンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
シクロヘキシル)プロパン、2,2,−ビス(4−(2
−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン、3,9−
ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウン
デカン等が挙げられる。
【0025】上記一般式(II)において、Rで表される
アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、イソブチル、アミル、ヘキシル、イソヘプチル、オ
クチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、
デシル、イソデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリ
デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、
イソオクタデシル等の炭素原子数1〜18の基が挙げら
れる。
【0026】従って、上記分子内に1,2,2,6,6
−ペンタメチルピペリジル基を有する化合物の具体例と
しては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジルベンゾエート、1,2,2,6,6−ペンタメ
チルピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペ
ンタメチルピペリジルアクリレート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジル)スクシネート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)
アジペート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジル)セバケート、モノメチル−モノ−1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジルセバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)フタ
レート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジル)ヘキサヒドロフタレート、トリス(1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,2,3−
ブタントリカルボキシレート、トリス(1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジル)トリメリテート、テ
トラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、モノ(イソトリデシル)−トリス(1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,2,3,4−
ブタンテトラカルボキシレート、ジ(イソトリデシル)
−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、モノトリデシル−トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチルピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル
−2−(トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジルオキシカルボニル)ブチルカルボキシ)エチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカン等が挙げられる。
【0027】上記分子内に1,2,2,6,6−ペンタ
メチルピペリジル基を有する化合物の使用量は、重合可
能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物100重
量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1
〜5重量部であり、使用量が0.01重量部未満では十
分な光感度および硬化物の耐候性が得られず、また、1
0重量部を超えてもそれ以上の効果の増大が認められず
無駄である。
【0028】本発明の光重合性組成物には、染料、顔料
等の着色剤を添加してもよい。上記着色剤としては、例
えば、フクシン、オーラミン塩基、クリスタルバイオレ
ット、ビクトリアピュアブルー、マラカイトグリーン、
メチルオレンジ、アシッドバイオレットRRH等が挙げ
られる。
【0029】更に、本発明の光重合性組成物には、使用
目的に応じて、バインダー樹脂、熱重合防止剤、紫外線
吸収剤、可塑剤、接着促進剤、タルクなどの充填剤、他
の光重合促進剤等の周知の添加剤を添加してもよい。
【0030】本発明の光重合性組成物は、前述の各成分
を溶解または分散させる溶媒、例えば、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、クロロホルム、四塩化炭
素、塩化メチレン、メタノール、エタノール等を用い
て、溶解、分散させることによって、溶媒を含んだ溶液
状光重合性組成物として、あるいは、これらの溶媒を用
いずに無溶媒の光重合性組成物として用いることができ
る。
【0031】本発明の光重合性組成物は、ロールコータ
ー、カーテンコーター、スプレー、各種の印刷、浸漬等
の公知の手段により、直接基材に施してもよいし、ま
た、フィルム等の支持体上に施した後、光重合性組成物
層を支持体上に形成して光重合性エレメントとし、その
後基材に施してもよく、その方法には特に制限を受けな
い。
【0032】本発明の光重合性組成物は、光硬化性塗
料、光硬化性インキ、感光性印刷板、光画像形成システ
ム、フォトレジスト等の種々の用途に使用することがで
き、その用途には特に制限を受けない。
【0033】本発明の光重合性組成物を光硬化させる際
に用いられる光源としては、特に制限はなく、例えば、
水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等の
300〜450nmの光を発光するものを用いることが
できる。
【0034】
【実施例】以下、実施例をもって本発明の光重合性組成
物を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれ
らの実施例によって制限を受けるものではない。
【0035】実施例1 重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物と
してエポキシアクレーレート(日本化薬製:R−55
1)75重量部およびトリメチロールプロパントリアク
リレート25重量部を混合したものを用い、ここに、ジ
エチルチオキサントン1.5重量部およびアミン化合物
(下記〔表1〕に示す)1.5重量部を加え、光重合性
組成物を調製した。
【0036】この光重合性組成物を膜厚25μmとなる
ようにポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布
し、3kw高圧水銀灯を用い、50mJ/cm2 で露光した。
この際、光感度を評価できるように、光透過量が段階的
に少なくなるように作られたネガフィルム(光学密度
0.05を1段目とし、1段毎に光学密度が0.15ず
つ増加するステップタブレット)を用いた。
【0037】次いで、未硬化部を除去し、得られた光硬
化膜のステップタブレットの段数(硬化段数)を測定す
ることにより、光重合性組成物の光感度を評価した。
尚、ステップタブレットの段数(硬化段数)が高いほど
光感度が高いことを示す。
【0038】また、硬化した試料をサンシャインウェザ
ーメーター中に1000時間暴露した後の表面光沢(6
0度グロス)の変化を測定し、暴露前の光沢に対する暴
露後の光沢の残存率を求めた。それらの結果を下記〔表
1〕に示す。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 アミン化合物(ピペリジル化合物)としてビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートを用
い、ジエチルキサントンを下記〔表2〕に記載した光重
合開始剤に代えて用いる他は実施例1と同様にして硬化
段数を測定し、光感度の評価をした。その結果を下記
〔表2〕に示す。
【0041】
【表2】
【0042】実施例3 重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物と
して東亜合成化学製アロニクスM−210を40重量部
および同M−240を20重量部用い、ここにバインダ
ーとしてポリメチルメタクリレート40重量部、p−ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル1重量部、2,4
−ジエチルチオキサントン3重量部およびピペリジン化
合物(下記〔表3〕に示す)1重量部を加え、ジクロロ
メタン400重量部を加えて溶解し、光重合性組成物を
調製した。
【0043】この光重合性組成物を膜厚5μmとなるよ
うにアルミニウム板上に塗布し、これを60℃で10分
間乾燥して感光層とし、この上にポリビニルアルコール
を3μmの厚さで塗布し、試料とした。
【0044】この試料を用い、実施例1と同様の操作に
より、硬化段数を測定し、光感度の評価をした。その結
果を下記〔表3〕に示す。
【0045】
【表3】
【0046】上記各実施例に示したように、チオキサン
トン、キサントンまたはアントラキノンを光重合開始剤
として用いた場合には、1,2,2,6,6−ペンタメ
チルピペリジン化合物またはこれと他のアミン化合物と
を併用したものが光重合促進剤として優れた効果を示
す。即ち、本発明の光重合性組成物は、光感度が高いこ
とが明らかであり、また、その硬化物の耐候性を著しく
改善するものである。
【0047】これに対し、ベンゾフェノンのような本発
明以外の芳香族ケトン化合物を光重合開始剤として用い
た場合には、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリ
ジン化合物は光重合促進剤としての効果を全く示さな
い。また、本発明の1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジン化合物と類似する構造の2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン化合物は、光重合性組成物の硬化
物の耐候性を改善する効果は認められるものの光重合促
進剤としての効果を全く示さず、即ち、光重合性組成物
の光感度が低く、本発明の効果が、特定の組み合わせを
用いた場合にのみ奏される極めて特異的なものであるこ
とが明らかである。
【0048】
【発明の効果】本発明の光重合性組成物は、光感度が高
く、また、耐候性に優れた硬化物を与えるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 幸野 俊則 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電化 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合可能なエチレン性不飽和二重結合を
    有する化合物100重量部に、下記〔化1〕の一般式
    (I)で表される化合物0.01〜20重量部および分
    子内に1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル基
    を有する化合物0.01〜10重量部を含有させてなる
    光重合性組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記〔化1〕の一般式(I)において、
    Xが硫黄原子である請求項1記載の光重合性組成物。
  3. 【請求項3】 上記1,2,2,6,6−ペンタメチル
    ピペリジル基を有する化合物が、1,2,2,6,6−
    ペンタメチルピペリジノールのカルボン酸エステル化合
    物である請求項1または2記載の光重合性組成物。
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