JP3644731B2 - 新規な光硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくはプリント配線板の製造に適したレジスト材料として好適な光硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線板作製用のレジストとして支持体と光硬化性樹脂層からなる、いわゆるドライフィルムレジスト(以下DFRと略記する)が用いられている。DFRは、一般に支持体上に光硬化性樹脂組成物を積層し、多くの場合、さらに該組成物上に保護用のフィルムを積層することにより調製される。
【0003】
DFRを用いてプリント配線板を作製するためには、まず保護フィルムを剥離した後、銅張り積層板等の永久回路作製用基板上に、DFRを積層する。次に必要により支持体を剥離し、配線パターンマスクフィルム等を通し露光を行う。露光後に支持体がある場合は支持体を剥離し、現像液により未露光部分の光硬化性樹脂層を溶解、もしくは分散除去し、基板上に硬化レジスト画像を形成せしめる。現像後回路を形成させるプロセスとしては、大きく二つの方法に分かれる。第一の方法は、硬化レジストによって覆われていない銅面をエッチング除去した後レジストをさらに除去するものであり、テンティング法と呼ばれる。第二の方法は、同上の銅面に銅および半田等のめっき処理を行った後、レジストの除去、さらに現れた銅面をエッチングするものであり、めっき法と呼ばれる。
【0004】
上記プリント配線板の製造に於いて、テンティング法では基板の貫通孔の両側を硬化レジストで覆うため、硬化膜の強度が高いDFRが要求された。また、めっき法ではめっき工程でのもぐりが無いことが重要であった。
これらの要求を満たすため、特開平3−6202号では、2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体とp−アミノフェニルケトンを有する光硬化性樹脂組成物が有用であることが開示されている。確かに上記技術を用いると硬化膜強度が高く、めっきもぐりが無いためプリント配線板の製造に有用であるが、他の光重合開始剤を用いた光硬化性樹脂組成物に比べ感度が高くなかった。
【0005】
近年、プリント配線板製造においては生産性の向上が重要視されている。このためDFRとしては従来よりさらに感度が高く、露光時間が短縮化できるものが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、テンティング用あるいはめっき用DFRとして有用な2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体を含む光硬化性樹脂組成物の感度の向上をその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体を開始剤として含む光硬化性樹脂組成物にp−ヒドロキシ安息香酸エステルを加えるとDFRとしての感度が高くなることを見出し、本発明に完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明によれば、(イ)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600、重量平均分子量が2万〜50万のビニル共重合体5〜93重量%、(ロ)少なくとも一つの末端エチレン基を持つ光重合性モノマー93〜5重量%、(ハ)2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体0.01〜20重量%、および(ニ)p−ヒドロキシ安息香酸エステル0.01〜20重量%を含むことを特徴とする光硬化性樹脂組成物が提供される。
【0009】
本発明の光硬化性樹脂組成物は2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体を含む光硬化性樹脂組成物の特徴である高いテンティング硬化膜強度を示し、また、めっき工程でのもぐりとめっき液汚染性が無いことに加えて、感度が高かった。このため露光時間の短縮も可能となった。
本発明に用いる光硬化性樹脂組成物は、ビニル共重合体(バインダー)、光重合性モノマー、光重合開始剤およびp−ヒドロキシ安息香酸エステルを必須成分とするが、必要により染料、発色剤、可塑剤、ラジカル重合禁止剤等を含めることができる。
【0010】
本発明の(イ)成分のビニル共重合体は、下記の2種類の単量体の中より各々1種またはそれ以上の単量体を用い、酸当量が100〜600になるように共重合させることにより得られる。
第1の単量体は分子中に炭素−炭素二重結合等の重合性不飽和基を1個有するカルボン酸であり、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸半エステル等が挙げられる。
【0011】
第2の単量体は分子中に炭素−炭素二重結合等の重合性不飽和基を有する非酸性単量体であり、光硬化性樹脂層の現像性、エッチング工程での耐性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するように選ばれる。そのような単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルキル類、(メタ)アクリル酸ベンジル、酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類、スチレンまたは重合可能なスチレン誘導体およびアクリロニトリル等が挙げられる。
【0012】
ビニル共重合体の酸当量が100未満であると、重合体の溶解性が低下し、均一な光硬化性樹脂組成物が得られない。ビニル共重合体の酸当量が600を越えると、アルカリ性現像液に対する分散性が低下し、現像できなくなる。
ビニル共重合体の重量平均分子量は、2万〜50万の範囲であり、好ましくは4万〜20万である。重量平均分子量は、ゲル パーミエーション クロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。重量平均分子量が2万未満の共重合体であると、硬化膜の強度が小さくなりテンティング法に使用できない。この共重合体の重量平均分子量が50万を越えると、光硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、基板への密着性が低下する。
【0013】
また、光硬化性樹脂層に含有されるビニル共重合体の量は5〜93重量%の範囲であり、好ましくは30〜70重量%である。ビニル共重合体の量が5重量%未満であると、アルカリ現像液に対する分散性が低下し、現像時間が著しく長くなる。ビニル共重合体の量が93重量%を越えると、光硬化性樹脂層の光硬化が不十分となり、レジストとしての耐性が低下する。
【0014】
本発明の(ロ)成分である少なくとも一つの末端エチレン性を持つ光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(アクロイルオキシ)プロピルフタレート、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート)ポリプロピレングリコール、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート等が挙げられる。
【0015】
また、光重合性モノマーとして、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナートなどの多価イソシアナート化合物と、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアクリレート化合物とのウレタン化反応物などの例をあげることができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物中に含有される光重合性モノマーの量は5〜93重量%の範囲であり、好ましくは20〜70重量%である。5重量%より少ないと、光による硬化が起こらない。93重量%より多いと、光硬化性樹脂組成物が柔らかくなりすぎDFR端面からのしみだしが激しくDFRとしての形状が保たれない。
【0016】
本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤としては、(ハ)成分である少なくとも1種の2、4、5−トリアリールイミダゾリル二量体を必須とする。
2、4、5−トリアリールイミダゾリル二量体については一般式(1)で表される。
【0017】
【化1】
【0018】
一般式(1)の2、4、5−トリアリールイミダゾリル二量体において、2個のロフィン基を結合する共有結合としては、1・1’−、1・2’−、1・4’−、2・2’−、2・4’−または4・4’−位があるが、本発明の2、4、5−トリアリールイミダゾリル二量体としては、1・2’−化合物が好ましい。また、化合物中のフェニル基が置換されていてもよく、例えば2−(o−クロロフェニル)−4・5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4・5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4・5−ジフェニルイミダゾリル二量体等が用いられる。
【0019】
2、4、5−トリアリールイミダゾリル二量体の添加量は0.01〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは、この添加量が1〜10重量%である。0.01重量%より少ないと、感度が低く実用的な感度が得られない。20重量%より多いと、紫外線透過率が小さくなりすぎ、レジスト底部での硬化性が弱まり密着性が低下する。
【0020】
また、本発明の光硬化性樹脂組成物には他の光重合開始剤を用いることができる。このような光重合開始剤としては、特に制限はなく、光重合開始剤として知られている公知の化合物を用いることができ、具体例としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジプロピルケタール、ベンジルジフェニルケタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインピロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾフェノン、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p’−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン、9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、α、α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフォンオキシド、フェニルグリシン、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4ージイソプロピルチオキサントン、2−フルオロチオキサントン、4−フルオロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、さらに1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、2,3−ジオキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル−2−(O−ベンゾイルカルボニル)−オキシム等のオキシムエステル類がある。また、p−ジメチル安息香酸、p−ジエチル安息香酸及びp−ジイソプロピル安息香酸及びこれらのエステル化物を使用することができる。アルコール部位としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−アミル、イソアミル、ヘキシル、オクチル等を挙げることができる。
【0021】
光硬化性樹脂組成物に含まれる(ニ)成分のp−ヒドロキシ安息香酸エステルの量は0.01〜20重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。この添加量が0.01重量%より少ないと感度向上の効果は得られない。またこの添加量が20重量%より多いと硬化膜の強度が低下する。
このようなp−ヒドロキシ安息香酸エステルの具体例としては、エステルのアルコール部位として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、イソアミル、オクチル等が挙げられる。
【0022】
本発明の光硬化性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、光硬化性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましいことである。そのようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等がある。
【0023】
本発明の光硬化性樹脂組成物には染料、顔料等の着色物質を含有させることもできる。このような着色物質としては、例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイヤモンドグリーン等が挙げられる。
【0024】
また、本発明の光硬化性樹脂組成物には光照射により発色する発色系染料を含有させても良い。発色系染料としては、ロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせが良く知られている。ロイコ染料としては、例えばトリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]等が挙げられる。一方ハロゲン化合物としては臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等がある。
【0025】
さらに光硬化性樹脂組成物には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させても良い。そのような添加剤としては、例えば、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール等が例示できる。
【0026】
光硬化性樹脂積層体の支持層としては、活性光を透過する透明なものが望ましい。そのような支持層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。これらのフィルムとしては必要に応じ延伸されたものも使用可能である。
【0027】
支持層と積層した光硬化性樹脂層の他、必要に応じて光硬化性樹脂層表面に保護層を積層することもできる。支持層よりも保護層の方が、光硬化性樹脂層との密着力が充分小さく容易に剥離できることがこの保護層の重要な特性である。このような保護層としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、特開昭59−202457号に示された剥離性の優れたフィルムを用いることもできる。
【0028】
露光は、超高圧水銀灯などの紫外線を用いて透明な高透過性マスクを通し、配線として残したい部分および導電性貫通孔の開口部の被覆として残したい部分に行われる。
現像は、アルカリ水溶液を用いて未露光部を除去することにより行われる。このようなアルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が用いられる。最も一般的に用いられるアルカリ水溶液は0.5〜3%の炭酸ナトリウム水溶液である。
【0029】
エッチングは酸性エッチング、アルカリエッチングなど、使用するDFRに適した方法で行うことができる。
エッチング後の光硬化レジストの剥離は、現像で用いたアルカリ水溶液よりもさらに強いアルカリ性の水溶液により剥離される。例えば、このようなアルカリ水溶液としては1〜5%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液を用いる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
以下の実施例中の「部」はすべて「重量部」である。
(テンティング性の測定法)
実施例中のテンティング性は、次の方法により測定した。
【0031】
支持体および光硬化性樹脂層からなる光硬化性樹脂積層体をスルーホール径6mmφの基板にラミネートし、60mJ/cm2で露光した後、テンティング膜にシワが発生するまで現像(1%炭酸ナトリウム水溶液、30℃、60秒)を繰り返す。シワが発生しない限界の現像数(回)で判断し、回数が多いほど、テンティング性が良好と判断する。これまでの実績から3回以上の場合は、非常に良好なテンティング性と判断できる。
【0032】
【実施例1】
次の組成を有する溶液を調製した。
上記組成よりなる溶液を厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコーターを用いて均一に塗布し、90℃の乾燥機中に5分間乾燥して、光硬化性樹脂層を形成した。光硬化性樹脂層の厚さは40μmであった。
【0033】
光硬化性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に30μmのポリエチレンフィルムを張り合わせて光硬化性樹脂積層体を得た。
この光硬化性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、光硬化性樹脂層を銅張り積層板にホットロールラミネーター(旭化成工業製「AL−70」)により105℃でラミネートした。エア圧力は3.5kg/cm2ゲージとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
【0034】
光硬化性樹脂層に、27段ステップタブレット(旭化成工業製)を通して、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製HMW−201KB)により60mJ/cm2で露光した。
続いて光硬化性樹脂層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、光硬化性樹脂層に30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーし、未露光部分を溶解除去した。
【0035】
現像後、光硬化性樹脂積層体の感度を見たところ、18段だった。
【0036】
【実施例2−4および比較例1−3】
実施例1と同様にして、表1に示す組成により実施した結果を同じく表1に示す。
なお、表1に示す組成の略号は、実施例1と以下に示すものである。
B−2:メタクリル酸メチル/メタクリル酸/アクリル酸n−ブチル(重量比が65/27/8)の組成を有し重量平均分子量が12万である共重合体の29%メチルエチルケトン溶液
B−3:メタクリル酸メチル/メタクリル酸/スチレン(重量比が62/23/15)の組成を有し重量平均分子量が8万である共重合体の35%メチルエチルケトン溶液
M−4:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン反応物
M−5:ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ノナプロピレングリコール
M−6:テトラプロピレングリコールジアクリレート
M−7:4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート
I−4:p−ヒドロキシ安息香酸エチル
I−5:2、4−ジエチルチオキサントン
I−6:p−ジメチルアミノ安息香酸エチル
I−7:p−ヒドロキシ安息香酸ブチル
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の新規な光硬化性樹脂組成物は、2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体を含む光硬化性樹脂組成物の特徴である高いテンティング硬化膜強度を維持し、さらに感度が高く露光時間が短縮できるため、プリント配線板の製造に極めて有利に利用することができる。
Claims (1)
- (イ)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600、重量平均分子量が2万〜50万のビニル共重合体5〜93重量%、(ロ)少なくとも一つの末端エチレン基を持つ光重合性モノマー93〜5重量%、(ハ)2,4,5−トリアリールイミダゾリル二量体0.01〜20重量%、および(ニ)p−ヒドロキシ安息香酸エステル0.01〜20重量%を含むことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
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