JPH07101898A - シクロペンタンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

シクロペンタンジカルボン酸の製造方法

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JPH07101898A
JPH07101898A JP5244296A JP24429693A JPH07101898A JP H07101898 A JPH07101898 A JP H07101898A JP 5244296 A JP5244296 A JP 5244296A JP 24429693 A JP24429693 A JP 24429693A JP H07101898 A JPH07101898 A JP H07101898A
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JP
Japan
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acid
carbon dioxide
cyclopentadiene
hydrogenation
cyclopentanedicarboxylic acid
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Application number
JP5244296A
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English (en)
Inventor
Kenji Fujiwara
謙二 藤原
Toshiyuki Fukushima
俊之 福島
Masaru Takeshita
賢 竹下
Noboru Takada
高田  昇
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】二酸化炭素の存在下、シクロペンタジエンジカ
ルボン酸を液相で水添することを特徴とするシクロペン
タンジカルボン酸の製造方法。 【効果】シクロペンタジエンジカルボン酸を二酸化炭素
を含む水素で水添することにより、原料の分解が抑制で
き、収率良くシクロペンタンジカルボン酸を製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】C5留分から得られるシクロペン
タジエンの有効利用に関し、得られるシクロペンタンジ
カルボン酸は可塑剤、ポリエステル樹脂等の原料として
有用な新規な機能が発現することが期待される。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタンー1,3ー ジカルボン酸(以
下、シクロペンタンジカルボン酸と略す。)の製造方法
として、シクロペンタジエンとブタジエンから得られる
ノルボルネンを硝酸で酸化する方法(DD217506、特開昭
48-79850)、あるいは、シクロペンタジエンと二酸化炭
素から得られるシクロペンタジエン-1,3- ジカルボン酸
(以下、シクロペンタジエンジカルボン酸と略す。)を
アセトン溶媒中でPd/C触媒により水添する方法が知られ
ている(井上祥平他, "Organic and Bio-reorganic Che
mistry of Carbon Dioxide",第2章, 講談社、1981 )。
【0003】一方、シクロペンタンジカルボン酸と構造
が類似であるインデン-1,3- ジカルボン酸をアセトン溶
媒中、Pd/C触媒で水添した場合、カルボン酸の一つが脱
離しインデンー1ー カルボン酸が生成するが、アセトン溶
媒に酢酸を添加してカルボン酸の脱離を防止し、インデ
ンー1,3ー ジカルボン酸を得る方法も知られている(井上
祥平他の前出文献)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは公知の方
法でシクロペンタジエンジカルボン酸の水添反応を行っ
た結果、シクロペンタジエンジカルボン酸の一部が水素
化分解し、トリシクロデカンが副生していることがわか
った。トリシクロデカンはまず原料のジカルボン酸が炭
酸ガスとシクロペンタジエンに分解し、さらにシクロペ
ンタジエンが二量化したジシクロペンタジエンが水添さ
れたものと推定された。このような水添時の分解は収率
を損なうだけでなく精製時の負荷も大きくなり好ましく
ない。
【0005】一方、溶媒に酢酸を添加する方法は腐食防
止のための高価な材質の機器を必要とし、さらに溶媒の
回収工程が複雑になるために好ましくない。したがっ
て、水添時の原料の分解を効果的に防止することが本反
応を工業的に実施する上で不可欠である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは水添時に原
料の分解を防止する方法を鋭意検討した結果、水添時に
若干の分圧の二酸化炭素を添加することにより原料の分
解が大幅に抑制できる事を見い出し本発明を完成した。
すなわち本発明は、二酸化炭素の存在下、シクロペンタ
ジエンジカルボン酸を液相で水添することを特徴とする
シクロペンタンジカルボン酸の製造方法である。
【0007】本反応で使用する水添触媒は汎用の触媒が
使用できる。たとえば、(1) Pd/シリカ、Pd/アルミ
ナ、Pd/シリカ・アルミナ、Pd/C、Pd/BaSO4、Pd/CaC
O3、Pd/SrCO3等のPd系触媒、(2) RuO2、Ru/C等のRu系触
媒、(3) Ni/シリカ、Ni/アルミナ、Ni/シリカ・アル
ミナ、Ni/C 、Ni/シリカゲル等の担持Ni、ラネーNi、
漆原Ni等のNi系触媒、(4) Rh/C、Rh/アルミナ等のRh系
触媒、(5) PtO2、Pt/C等のPt系触媒が挙げられる。この
ような不均一系触媒を用いることにより、生成物である
シクロペンタンジカルボン酸は殆どの溶媒に溶解するの
で触媒との分離が容易である。
【0008】本発明の方法における液相としては汎用の
溶媒が使用でき、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ンのようなケトン類、メタノール、エタノールのような
アルコール類、アセトニトリル、ピリジンのような含窒
素溶媒などが挙げられ、さらに水も使用可能である。
【0009】本発明の水添時における二酸化炭素の分圧
は高いほど原料であるシクロペンタジエンジカルボン酸
の分解抑制効果は大きいが、少なくとも0.1Kg/cm2-G 以
上の分圧があればその効果は認められ、実用的に好まし
い分圧としては 0.5〜5Kg/cm2-Gの範囲である。
【0010】また、水添反応に用いられる水素は、メタ
ンや一酸化炭素が含有されていても使用可能であり、反
応における水素分圧は高いほど水添速度は速く、シクロ
ペンタジエンジカルボン酸の分解が少なくなる傾向を示
すが、余りに高いと高耐圧の反応器を必要とし不経済で
あり、また二酸化炭素との分圧の兼ね合いもあり、実用
的な分圧として0〜50Kg/cm2-G、好ましくは0〜10Kg/c
m2-Gの範囲である。
【0011】また、水添温度は低いと水添反応速度は遅
く、また高すぎると原料のシクロペンタジエンジカルボ
ン酸の分解が促進されることからも、好ましい水添温度
は10〜80℃であり、さらに好ましくは20〜60℃である。
【0012】原料であるシクロペンタジエンジカルボン
酸はほとんどの溶媒に溶解しないので水添における反応
形態としては、例えば、原料および溶媒を反応器に装入
しておき、次いで所定の圧力を保ちながら二酸化炭素お
よび水素を連続的に供給するような半回分式が挙げられ
る。この場合、未反応の水素および二酸化炭素はこれら
の分圧を保つために一部をパージして残りは再び反応器
へ循環される。
【0013】
【実施例】本発明の方法を実施例により詳細に説明す
る。
【0014】〔シクロペンタジエンジカルボン酸の合
成〕シクロペンタジエン、1,5-ジアザビシクロ[5,4,0]-
5-ウンデセンおよびジメチルホルムアミドをオートクレ
ーブに入れ、二酸化炭素を圧入し、0℃、50Kg/cm2-Gで
3時間反応した。反応液を大量の0℃の塩酸水溶液へ入
れて5時間撹拌し、析出した結晶をジエチルエーテルで
洗浄し乾燥した。IR、元素分析から純度約96%のシク
ロペンタジエンジカルボン酸を得た。
【0015】実施例1 内容積 200mlのオートクレーブにシクロペンタジエンジ
カルボン酸2g、5%Pd/C 触媒1g、アセトン20gを
入れ、水素/二酸化炭素=4/1(モル比)のガスで6
Kg/cm2-Gを保ちながら50℃で2時間反応した。反応後、
触媒をフィルターで分離し、ガスクロマトグラフィーで
分析した結果、シクロペンタンジカルボン酸の収率は99
%以上であり、トリシクロデカンはトレースであった。
【0016】実施例2 5%Pd/C 触媒を38%Ni/シリカ・アルミナ触媒に、ア
セトン溶媒を水溶媒にそれぞれ代えて使用し、また、水
素/二酸化炭素=9/1(モル比)のガスを使用して、
40℃で3時間反応した以外は実施例1と同様の方法で水
添した。ガスクロマトグラフィーで分析した結果、シク
ロペンタンジカルボン酸の収率は99%以上であり、トリ
シクロデカンはトレースであった。
【0017】比較例1 二酸化炭素を含まない水素を使用した以外は実施例1と
同様の方法で水添した。分析の結果、シクロペンタンジ
カルボン酸の収率は96%であり、シクロペンタンモノカ
ルボン酸1%、トリシクロデカン3% の副生物が検出
された。
【0018】
【発明の効果】シクロペンタジエンジカルボン酸を二酸
化炭素を含む水素で水添することにより、原料の分解が
抑制でき、収率良くシクロペンタンジカルボン酸を製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 昇 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化炭素の存在下、シクロペンタジエン
    ジカルボン酸を液相で水添することを特徴とするシクロ
    ペンタンジカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水添が、不均一系触媒を用
    いて行うことを特徴とするシクロペンタンジカルボン酸
    の製造方法。
JP5244296A 1993-09-30 1993-09-30 シクロペンタンジカルボン酸の製造方法 Pending JPH07101898A (ja)

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Effective date: 20040323

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