JPH0669989B2 - 炭酸エステルの製造方法 - Google Patents
炭酸エステルの製造方法Info
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- JPH0669989B2 JPH0669989B2 JP61055722A JP5572286A JPH0669989B2 JP H0669989 B2 JPH0669989 B2 JP H0669989B2 JP 61055722 A JP61055722 A JP 61055722A JP 5572286 A JP5572286 A JP 5572286A JP H0669989 B2 JPH0669989 B2 JP H0669989B2
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- compound
- reaction
- alcohol
- quinoid
- mmol
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は炭酸エステルの製造方法に関するものであ
る。炭酸エステルはポリマーや医農薬製造中間体および
溶剤として、工業的に重要な化合物である。
る。炭酸エステルはポリマーや医農薬製造中間体および
溶剤として、工業的に重要な化合物である。
(従来技術) 炭酸エステルの製造法としては、アルコールにホスゲン
を反応させる方法が工業的に行なわれている。しかしな
がら、この方法は毒性の高いホスゲンを使用すること
や、アルコールとホスゲンの反応により腐蝕性の強い塩
酸が副生することなどの欠点がある。
を反応させる方法が工業的に行なわれている。しかしな
がら、この方法は毒性の高いホスゲンを使用すること
や、アルコールとホスゲンの反応により腐蝕性の強い塩
酸が副生することなどの欠点がある。
また、ホスゲンを使用しない炭酸エステルの製造法とし
ては、パラジウム触媒または銅触媒の存在下でアルコー
ルを一酸化炭素および酸素と反応させる方法が提案され
ている(特公昭45−11129,特開昭55−45655) (発明が解決しようとする問題点) 上記のパラジウム触媒または銅触媒の存在下で、アルコ
ールを一酸化炭素および酸素と反応させる炭酸エステル
の製法において、一酸化炭素の燃料や生成した炭酸エス
テルの分解などによる二酸化炭素の副生が多いという欠
点がある。本発明の目的はこのような二酸化炭素の副生
を抑制し、有利に炭酸エステルを製造する方法を開発す
ることである。
ては、パラジウム触媒または銅触媒の存在下でアルコー
ルを一酸化炭素および酸素と反応させる方法が提案され
ている(特公昭45−11129,特開昭55−45655) (発明が解決しようとする問題点) 上記のパラジウム触媒または銅触媒の存在下で、アルコ
ールを一酸化炭素および酸素と反応させる炭酸エステル
の製法において、一酸化炭素の燃料や生成した炭酸エス
テルの分解などによる二酸化炭素の副生が多いという欠
点がある。本発明の目的はこのような二酸化炭素の副生
を抑制し、有利に炭酸エステルを製造する方法を開発す
ることである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、銅化合物または銅化合物と白金族化合物の存
在下で、アルコールを一酸化炭素および酸素と反応させ
ることにより、炭酸エステルを製造する方法において、
キノイド化合物または、反応条件下でキノイド化合物に
転換しうる化合物を反応系に添加することを特徴とする
炭酸エステルの製造方法である。
在下で、アルコールを一酸化炭素および酸素と反応させ
ることにより、炭酸エステルを製造する方法において、
キノイド化合物または、反応条件下でキノイド化合物に
転換しうる化合物を反応系に添加することを特徴とする
炭酸エステルの製造方法である。
本発明は、キノイド化合物または反応条件下でキノイド
化合物に転換しうる化合物の添加された少なくとも、銅
化合物または銅化合物と白金族化合物およびアルコール
からなる反応系に、一酸化炭素および酸素を回分的また
は連続的に仕込むことによって行なうことができる。
化合物に転換しうる化合物の添加された少なくとも、銅
化合物または銅化合物と白金族化合物およびアルコール
からなる反応系に、一酸化炭素および酸素を回分的また
は連続的に仕込むことによって行なうことができる。
白金族化合物としては、ルテニウム,ロジウム,パラジ
ウムなどのハロゲン化物,酢酸塩,硝酸塩などの塩が用
いられ、なかでもパラジウムの塩が好ましい。白金族化
合物は通常アルコール1につき、10g以下の範囲で使
用される。
ウムなどのハロゲン化物,酢酸塩,硝酸塩などの塩が用
いられ、なかでもパラジウムの塩が好ましい。白金族化
合物は通常アルコール1につき、10g以下の範囲で使
用される。
銅化合物としては、第一銅および第二銅のハロゲン化
物,酢酸塩,硝酸塩などの塩が使用される。これらの銅
塩は、白金族化合物に対して等重量倍以上使用される。
物,酢酸塩,硝酸塩などの塩が使用される。これらの銅
塩は、白金族化合物に対して等重量倍以上使用される。
本発明における反応基質であるアルコールとしては、メ
タノール,エタノール等の飽和脂肪族アルコール,アリ
ルアルコール等の不飽和脂肪族アルコール,フェノール
等の芳香族アルコール、さらにはジオール,ポリオール
があり、通常炭素原子数1〜20のアルコールが用いられ
る。
タノール,エタノール等の飽和脂肪族アルコール,アリ
ルアルコール等の不飽和脂肪族アルコール,フェノール
等の芳香族アルコール、さらにはジオール,ポリオール
があり、通常炭素原子数1〜20のアルコールが用いられ
る。
キノイド化合物としては、非置換または塩素,シアノ
基,カルボキシル基、メチル基のような置換基をもつ置
換型のオルトーまたはパラ−ベンゾキノン,アントラキ
ノンのような多核キノン,複素環キノンおよびそれらの
イミノ,N−アルキルまたはN−アリールイミノ誘導体が
用いられる。さらに、反応条件下でキノイド化合物に転
換しうる化合物としては、対応するキノイド化合物のケ
タールおよびこれらの化合物の水素化されたもの、特に
ハイドロキノン類が用いられる。そして、キノイド化合
物または反応条件下でキノイド化合物に転換しうる化合
物は反応混合物の全重量に対して、0.1から5重量%の
範囲で添加される。
基,カルボキシル基、メチル基のような置換基をもつ置
換型のオルトーまたはパラ−ベンゾキノン,アントラキ
ノンのような多核キノン,複素環キノンおよびそれらの
イミノ,N−アルキルまたはN−アリールイミノ誘導体が
用いられる。さらに、反応条件下でキノイド化合物に転
換しうる化合物としては、対応するキノイド化合物のケ
タールおよびこれらの化合物の水素化されたもの、特に
ハイドロキノン類が用いられる。そして、キノイド化合
物または反応条件下でキノイド化合物に転換しうる化合
物は反応混合物の全重量に対して、0.1から5重量%の
範囲で添加される。
なお、反応の実施にあたっては、特開昭55−45655に記
載されたアルカリ金属塩等の第三成分を更に添加するこ
ともできる。
載されたアルカリ金属塩等の第三成分を更に添加するこ
ともできる。
一酸化炭素及び酸素は純粋な状態で用いても、窒素,ア
ルゴン,二酸化炭素等の反応に不活性なガスで希釈して
用いてもよいし、酸素源としては空気を用いてもよい。
反応は常圧または加圧下で行なわれ、反応に不活性なガ
スで希釈することにより、反応系内に一酸化炭素分圧は
0.1〜30気圧、酸素分圧は0.05〜10気圧の範囲に調節さ
れる。
ルゴン,二酸化炭素等の反応に不活性なガスで希釈して
用いてもよいし、酸素源としては空気を用いてもよい。
反応は常圧または加圧下で行なわれ、反応に不活性なガ
スで希釈することにより、反応系内に一酸化炭素分圧は
0.1〜30気圧、酸素分圧は0.05〜10気圧の範囲に調節さ
れる。
本発明の反応は、20〜250℃、好ましくは50〜200℃の温
度範囲内で1〜10時間行なわれ、通常100気圧以下の反
応圧で行なわれる。
度範囲内で1〜10時間行なわれ、通常100気圧以下の反
応圧で行なわれる。
(発明の効果) 炭酸エステルを製造する反応系に、キノイド化合物また
は反応条件下でキノイド化合物に転換しうる化合物を添
加することにより、二酸化炭素の副生を大巾に抑制し、
有利に炭酸エステルを得ることができる。
は反応条件下でキノイド化合物に転換しうる化合物を添
加することにより、二酸化炭素の副生を大巾に抑制し、
有利に炭酸エステルを得ることができる。
この発明による方法は以下の実施例により説明するが、
この発明は実施例に限定されるものではない。
この発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1 撹拌機とコンデンサーを備えたジャケット式フラスコ
に、メタノール221ml,臭化パラジウム3.7mmol,臭化第一
銅16.4mmol,臭化カリウム7.5mmol,炭酸カリウム22.5mmo
l,ジュロキノン15.5mmolを仕込み、一酸化炭素8.0l/h,
酸素4.0l/hの常圧ガス流通下60℃で6時間反応させた。
に、メタノール221ml,臭化パラジウム3.7mmol,臭化第一
銅16.4mmol,臭化カリウム7.5mmol,炭酸カリウム22.5mmo
l,ジュロキノン15.5mmolを仕込み、一酸化炭素8.0l/h,
酸素4.0l/hの常圧ガス流通下60℃で6時間反応させた。
反応終了液をガスクロマトグラフにより分析した結果、
ジメチルカーボネート256.6mmolが生成していた。ま
た、6時間の反応により、二酸化炭素147.6mmolが生成
し、二酸化炭素の副生率は36.5%であった。
ジメチルカーボネート256.6mmolが生成していた。ま
た、6時間の反応により、二酸化炭素147.6mmolが生成
し、二酸化炭素の副生率は36.5%であった。
比較例1 ジュロキノンを加えなかった以外は実施例1の操作を繰
り返した。その結果、ジメチルカーボネート238.7mmol,
二酸化炭素250.8mmolが生成し、二酸化炭素の副生率は5
1.2%であった。
り返した。その結果、ジメチルカーボネート238.7mmol,
二酸化炭素250.8mmolが生成し、二酸化炭素の副生率は5
1.2%であった。
実施例2 ジュロキノンの代わりにP−ベンゾキノン2.2mmolを加
えた以外は、実施例1の操作を繰り返した。その結果、
ジメチルカーボネート148.1mmol,二酸化炭素57.0mmolが
生成し、二酸化炭素の副生率は27.8%であった。
えた以外は、実施例1の操作を繰り返した。その結果、
ジメチルカーボネート148.1mmol,二酸化炭素57.0mmolが
生成し、二酸化炭素の副生率は27.8%であった。
実施例3 ジュロキノンの代わりに2−tert−ブチルアントラキノ
ン15.5mmolを加えた以外、実施例1の操作を繰り返し
た。その結果、ジメチルカーボネート141.2mmol,二酸化
炭素49.1mmolが生成し、二酸化炭素の副生率は25.8%で
あった。
ン15.5mmolを加えた以外、実施例1の操作を繰り返し
た。その結果、ジメチルカーボネート141.2mmol,二酸化
炭素49.1mmolが生成し、二酸化炭素の副生率は25.8%で
あった。
実施例4 ジュロキノンの代わりに、フェナントキノン15.5mmolを
加えた以外、実施例1の操作を繰り返した。その結果、
ジメチルカーボネート199.6mmol,二酸化炭素108.3mmol
が生成し、二酸化炭素の副生率は35.2%であった。
加えた以外、実施例1の操作を繰り返した。その結果、
ジメチルカーボネート199.6mmol,二酸化炭素108.3mmol
が生成し、二酸化炭素の副生率は35.2%であった。
実施例5 シュロキノンの代わりに、ヒドロキノン2.2mmolを加え
た以外、実施例1の操作を繰り返した。その結果、ジメ
チルカーボネート105.6mmol,二酸化炭素49.9mmolが生成
し、二酸化炭素の副生率は32.1%であった。
た以外、実施例1の操作を繰り返した。その結果、ジメ
チルカーボネート105.6mmol,二酸化炭素49.9mmolが生成
し、二酸化炭素の副生率は32.1%であった。
Claims (5)
- 【請求項1】銅化合物または銅化合物と白金族化合物の
存在下でアルコールを一酸化炭素および酸素と反応させ
ることにより、炭酸エステルを製造する方法において、
キノイド化合物または反応条件下でキノイド化合物に転
換しうる化合物を反応系に添加することを特徴とする炭
酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】白金族化合物がパラジウム化合物である特
許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】アルコールが炭酸原子数1〜20である特許
請求の第1項または第2項記載の方法。 - 【請求項4】アルコールがメタノールである特許請求の
第1項ないし第3項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】少なくとも1つのキノイド化合物または、
反応条件下でキノイド化合物に転換しうる化合物が反応
混合物の全重量に対して、0.1から5重量%添加される
特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61055722A JPH0669989B2 (ja) | 1986-03-13 | 1986-03-13 | 炭酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61055722A JPH0669989B2 (ja) | 1986-03-13 | 1986-03-13 | 炭酸エステルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62212350A JPS62212350A (ja) | 1987-09-18 |
JPH0669989B2 true JPH0669989B2 (ja) | 1994-09-07 |
Family
ID=13006754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61055722A Expired - Lifetime JPH0669989B2 (ja) | 1986-03-13 | 1986-03-13 | 炭酸エステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0669989B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0350697A3 (en) * | 1988-07-11 | 1991-07-31 | General Electric Company | Preparation of organic carbonates by oxidative carbonylation using palladium-manganese catalyst |
EP0350700A3 (en) * | 1988-07-11 | 1991-07-24 | General Electric Company | Preparation of organic carbonates by oxidative carbonylation using palladium-cobalt catalyst |
US6057267A (en) * | 1997-12-05 | 2000-05-02 | Henkel Corporation | Use of fatty alcohol carbonates as solvents in agricultural formulations |
-
1986
- 1986-03-13 JP JP61055722A patent/JPH0669989B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62212350A (ja) | 1987-09-18 |
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