JPH07101505B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07101505B2
JPH07101505B2 JP60125324A JP12532485A JPH07101505B2 JP H07101505 B2 JPH07101505 B2 JP H07101505B2 JP 60125324 A JP60125324 A JP 60125324A JP 12532485 A JP12532485 A JP 12532485A JP H07101505 B2 JPH07101505 B2 JP H07101505B2
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良樹 後藤
成広 佐藤
眞守 曽我
時彦 清水
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、情報産業分野等で利用される高記録密度の磁
気記録媒体に関する。
従来の技術 従来、γ−Fe2O3,Co含有γ−Fe2O3,CrO2等の強磁性粉末
を有機バインダー中に分散して非磁性支持体に塗布し
た、いわゆる塗布型磁気記録媒体が開発されてきたが、
さらに高密度化を目的として、現在、メッキ法,スパッ
タリング法,真空蒸着法,イオンプレーティング法等に
よって、非磁性支持体上に強磁性金属薄膜を形成した磁
気記録媒体が活発に研究されている。
しかしながら、上記の方法で作成される強磁性金属薄膜
を用いた磁気記録媒体は、摩擦および耐摩耗性に問題が
ある。
すなわち、磁気記録媒体は、磁気信号の記録,再生の過
程において、磁気ヘッド等との高速相対運動の状態にあ
るため、磁気ヘッド等との接触により摩擦によって走行
が不安定になったり、あるいは、長時間走行させるとや
がては摩耗や破損が発生することなどから出力低下が著
しく生じることになる。したがって、磁気記録媒体は、
円滑な走行性と耐久性が強く望まれている。
このため、従来、強磁性金属薄膜の改質や、あるいは滑
剤層を設けることが種々提案されており、例えば、改質
を目的として、強磁性金属薄膜の酸化による提案がなさ
れている(特開昭59−203238号公報)。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、この場合耐摩耗性の点では改善が見られ
るものの、潤滑性の点において、強磁性金属薄膜の表面
酸化層のみに依存することから良好な走行性に欠け充分
とは言えない。
したがって、本発明は、かかる点に鑑み、潤滑性,走行
性,耐摩耗性にすぐれた磁気記録媒体を提供することを
目的としている。
問題点を解決するための手段 非磁性基板上に設けた強磁性金属薄膜の表面部に酸化被
膜を形成し、さらにその上面に、トリアジンジチオール
又はその塩の化合物を含有した保護層を設ける。
作用 酸化被膜の形成による耐摩耗性の向上と、同時に、前記
保護層の潤滑性の作用が加わわり、良好な走行性と耐摩
耗性にすぐれた磁気記録媒体が得られる。このことはお
そらく、酸化被膜層と、トリアジンジチオール又はその
塩の活性基が強く結合するためと思われる。
実施例 図は、本発明の磁気記録媒体の断面図である。図におい
て、1は非磁性基板、2は強磁性金属薄膜、3は酸化処
理により形成される酸化被膜、4はトリアジンジチオー
ル又はその塩の化合物からなる保護層である。
本発明による磁気記録媒体に使用しうる非磁性基板1と
しては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸セルロース,ポリエ
チレンテレフタレート,ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリカーボネート,ポリアミド,ポリイミドおよび
ポリスルフォン等の高分子材料,非磁性金属材料,ガラ
ス,磁器等のセラミック材料等周知の材料からなるフィ
ルム,板等がある。
又、強磁性金属薄膜2を形成する強磁性材料としては、
周知の材料を使用でき、例えば、鉄,コバルト,ニッケ
ルの1種以上の合金、又は、これらと他の金属例えばマ
ンガン,クロム,チタン,リン,イットリウム,サマリ
ウム,ビスマス等を組み合わせた合金があり、又、上述
の金属の酸化物等がある。
非磁性基板1上に強磁性金属薄膜2を形成させるに当っ
ては、真空蒸着法,スパッタリング法,イオンプレーテ
ィング法,メッキ法等,任意の方法で形成させることが
できる。
本発明においては、上述した強磁性金属薄膜2の表面部
を酸化処理することにより酸化被膜3を形成し、さらに
その上面にトリアジンジチオール又はその塩の化合物の
保護層を形成することが要点である。
本発明に述べる酸化被膜とは、酸素が金属成分に対して
元素比において50%以上である組成状態を言う。その形
成方法は、非磁性基板1上に強磁性金属薄膜2を形成す
る際に酸素等の酸化性ガスを同時に注入して行なう通常
の乾式法や、強磁性金属薄膜2の形成後に、クロム酸塩
等の酸化剤で行なう湿式法等を含む。これらの方法によ
り形成される酸化被膜3の膜厚は、100Å以上である
と、Co,Cr等で形成される柱状結晶構造に支障をきたし
磁気特性の低下を生じ、20Å以下だと膜質の改良にはな
らないため、20〜100Åが良いと言える。さらに好まし
い膜厚としては、磁気特性の出力低下を伴なわず、か
つ、耐摩耗性の向上も加味される範囲として、20〜50Å
が良い。
保護層4としては、S−トリアジン骨格の2,6位にチオ
ール基、4位に水素基又は炭化水素基が組み合わさって
結合している−NR1R2を有する化合物すなわち下式 〔R1:水素基,炭化水素基(C4〜C20), R2:炭化水素基(C4〜C20)〕 で表わされるトリアジンジチオールを用いる。又はチオ
ール基のNa,K等のアルカリ金属塩類化合物で形成され
る。これらの化合物は、その化学構造から、後述の実施
例に述べるように、炭化水素基が良好な滑性の役割を果
す一方、チオール基が酸化被膜と強く結合することによ
り、磁気ヘッド等の摺動によるはがれがなく、又、介在
するトリアジン骨格が固い構造のため耐摩耗性において
もすぐれた特性を示すと考えられる。したがって、これ
らの化合物を保護層4として形成すると良好な走行性
と、耐摩耗性にすぐれた特性が得られ、使用方法は、単
独、又は混合して用いることが可能である。
又、炭化水素基の炭素数は、3以下だと低分子化に伴な
う潤滑性の低下と磁気ヘッド等の摺動熱による分解があ
り、21以上の炭素数であれば、期待できるほどの潤滑効
果が得られないばかりか合成の取り扱いもむつかしくな
るため、4〜20の炭素数が好ましい。
保護層4の形成は、スピンコート、LB法等の湿式法およ
び蒸着等の乾式法で容易に達せられる。又、保護層4の
膜厚は、50〜400Åが好ましい。何故なら、50Å以下だ
と膜形成においてピンホール等が生じやすいことと、基
板(酸化被膜3)の影響が生じてくるため潤滑性が充分
得られなくなる一方、400Å以上だと、スペーシングロ
スによる信号の出力低下が生じるからである。したがっ
て、保護層4は、本発明のトリアジンジチオール又はそ
の塩類化合物で上述の方法により形成される。
以下、実施例で説明する。
実施例1 膜厚12μmのポリイミドフィルム基板上に、連続蒸着法
によりコバルト−クロム(元素比、9:1)の組成比で膜
厚1650Å(A.E.S.分析)の強磁性金属薄膜を作成しサン
プルとした(サンプルNo.)。これをさらに、硝酸溶
液中で浸漬処理することにより酸化被膜が形成されたサ
ンプルを作成した(サンプルNo.)。次に、サンプルN
o.に、4−ジブチルアミノ−2,6−ジチオール−s−
トリアジン(0.2wt%,60%エチレングリコール水)をス
ピンコートし保護層を形成した(サンプルNo.)。
以上のサンプルを、動摩擦係数を測定することにより比
較評価した。その結果を第1表に示す。
なお評価に使用した測定装置は、協和界面科学(株)
製、DF−PM型動摩擦係数計である。
以上の試験条件は、ヘッドとしてφ3mmの鋼球(SUJ)を
用い、荷重(P)=10g,走行速度(v)=1.5mm/sであ
る。
第1表によると、サンプルNo.は、初期からμが大き
く、20パス後においては、μ=0.85と大きいばかりか損
傷がはなはだ激しかった。これに対し、サンプルNo.
は、μが小さくて変化もなく、かつ表面観察においても
何ら異常が見られないほど良好な走行性と耐摩耗性にす
ぐれた磁気記録媒体が得られている。又、サンプルNo.
は、サンプルNo.と比較してμの変化こそ改良され
ているものの、傷の発生が同程度であるため、耐久性が
不充分であることが分る。
以上のことから、本発明に述べるごとく、強磁性金属薄
膜の表面部を酸化し、さらに保護層を形成して得られる
磁気記録媒体は、良好な走行性と、耐摩耗性にすぐれた
記録媒体として実現できることがわかる。
実施例2 膜厚20μmのポリアミドフィルム基板上に、実施例1と
同様の組成と方法で、膜厚1400Åのサンプルを作成した
(サンプルNo.)。サンプルNo.を作成する工程中、
強磁性薄膜の蒸着において酸素を導入し、100Å(A.E.
S.分析)の酸化被膜層が形成されたサンプルも同時に作
成した(サンプルNo.)。そしてサンプルNo.の上面
に、4−モノステアリルアミノ−2,6−ジチオール−s
−トリアジン(0.1wt%,60%エチレングリコール水)を
塗布しサンプルNo.を得た。
以上のサンプルについて、実施例1と同様の方法で評価
し、その結果を第2表に示す。
以上のように、サンプルNo.はμにおいて30パス後も
何ら変化なく安定していたのに対し、サンプルNo.は
もとより、サンプルNo.も同様に悪い現象を呈してい
たことから、本発明の効果がすぐれていることが分か
る。
実施例3 Co,Cr,Ni,等の膜組成で、膜厚1300〜2000Åの強磁性金
属薄膜を形成し、酸化法は実施例1と同様にしてさらに
サンプルを作成し、以下の第3表に記載の化合物で保護
層を形成した。
これらのサンプルを水の接触角測定により評価し、同時
に、ヘッドφ6mmのSUJで、P=20g,v=3mm/sの試験条件
でμ比較した。その結果を第3表に示す。なお保護層の
膜厚はエリプソメーターで測定した。
以上のことから、サンプルNo.〜はいずれも接触角
が高く、走行試験においても、初期値と同様の安定した
値を示し、μ=0.24〜0.29と良好な潤滑性を示す効果が
得られた。したがって、本発明に述べる保護層は、R1
水素基又は炭素数がC4〜C20の炭化水素基で、R2が同様
の炭化水素基を有するトリアジンチオール又はその塩で
形成されることによりすぐれた磁気記録媒体が得られる
ことがわかる。
実施例4 実施例1〜3と同様に強磁性金属薄膜を作成し、酸化被
膜層を約50〜100Å形成し、保護層を積層してサンプル
作成した(サンプルNo.〜、第4表)。保護層の膜
厚は、実施例3と同様にエリプソメトリーで行ない、評
価は、傷の発生パス数を測定装置に付設のファイバース
コープで見ながらチェックした。その結果を第4表に示
す。
なお試験法は、ヘッドがφ6mmSUJ,P=30g,v=1mm/sで行
ない、保護層の化合物は化学式で示した。
以上のことから、サンプルNo.〜は上記試験におい
ても、μ=0.28〜0.42と潤滑性が200パス以上安定した
値を示し、観察結果においても、殆んど磁気記録媒体の
表面に何ら異常がないなどの耐摩耗性にもすぐれている
ことが分かる。
したがって、酸化被膜層を20〜100Å形成したあとで、
さらに、トリアジンチオール又は、その塩類化合物を、
膜厚50〜400Å形成することにより、良好な潤滑性と、
耐摩耗性にすぐれた磁気記録媒体が得られる。
発明の効果 本発明に述べる磁気記録媒体は、強磁性薄膜の表面部に
酸化被膜を形成し、その上に、トリアジンジチオール又
はその塩類化合物を含む保護層を形成することにより、
良好な走行性と、耐摩耗性にすぐれた記録媒体として実
現できる。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の一実施例における磁気記録媒体の断面図
である。 1……非磁性基板、2……強磁性金属薄膜、3……酸化
被膜層、4……保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 時彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−89702(JP,A) 特開 昭53−45390(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板上に設けた強磁性金属薄膜の表
    面部に酸化被膜を形成し、さらにその上面に、下式に示
    すトリアジンジチオール又はその塩の化合物を含有した
    保護層を形成することを特徴とする磁気記録媒体。 〔R1:水素基,炭化水素基(C4〜C20), R2:炭化水素基(C4〜C20)〕
  2. 【請求項2】前記トリアジンジチオール又はその塩の化
    合物を、膜厚50〜400Å積層することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】前記酸化被膜厚を、膜厚20〜100Å形成す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の磁気
    記録媒体。
JP60125324A 1985-06-10 1985-06-10 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JPH07101505B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5189702A (ja) * 1975-02-05 1976-08-06 Jikikiokutai
JPS5936584B2 (ja) * 1976-10-04 1984-09-04 儀郎 中村 金属材料および高分子材料からなる複合材料

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