JPH07100665B2 - 被覆薬剤の製造方法 - Google Patents

被覆薬剤の製造方法

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JPH07100665B2
JPH07100665B2 JP62326589A JP32658987A JPH07100665B2 JP H07100665 B2 JPH07100665 B2 JP H07100665B2 JP 62326589 A JP62326589 A JP 62326589A JP 32658987 A JP32658987 A JP 32658987A JP H07100665 B2 JPH07100665 B2 JP H07100665B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、被覆薬剤の製造方法、とくには固形薬剤の被
覆後のワックス処理効果を高め、味のマスキングを可能
とし、粒度の小さい顆粒剤、細粒剤を含むすべての剤型
の製剤に適用できる被覆薬剤の製造方法に関するもので
ある。
(従来技術とその問題点) 一般に錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤等の固形薬剤
では薬効成分の保護や外観美粧などのために、水溶性セ
ルロースエーテルによるフィルムコーティングが行われ
ている。このコーティング液として有機溶媒を用いる方
法は経済的見地から、また残留溶媒の点から不利なた
め、最近は専らこれらの水溶液を直接スプレーする方法
が採用されている。
このコーティング製剤の現状を剤型別に、さらに詳しく
説明すると、まず錠剤については従来充分なマスキング
効果を期待する場合には糖衣錠としていたが、糖衣掛け
の工程は煩雑で生産性が悪く、近年水溶性セルロースエ
ーテルによるフィルムコーティングに置き換えられつつ
あった。しかし、このコーティングにおいてもマスキン
グ力の不足、口中でのぬめり感などに問題があった。
また顆粒剤については、従来水溶性セルロースエーテル
あるいは腸溶性基剤によるコーティングが行われていた
が、前者ではマスキング効果が不十分で服用したときに
口中で苦みを感じたり、口中で屡々粘着することがあ
る。また後者においてコーティング量を上げてマスキン
グ効果を高めようとすると、薬物の放出が遅くなるとい
う問題があった。
一方これらとは別に、調剤上の理由や同一薬効成分の製
品のラインアップの充実など製剤の高度化とともに、近
年細粒剤の需要が増加してきている。このため従来顆粒
剤であったものを細粒剤に変えたり、新たに細粒剤製品
を付け加えたりすることが多くなってきている。しかし
剤型を細粒剤に変えたことによって粒子の表面積が著し
く大きくなり、その結果としてこれまで顆粒剤や錠剤で
得られていたのと同様のマスキング効果を得るには、よ
り多くのコーティング時間が必要となるなど、他の剤型
では従来全く問題にならないが、既に水溶性セルロース
エーテルあるいは腸溶性基剤によるコーティングの採用
などにより解決されていたことが、製剤技術上の新たな
問題として浮かび上がってきた。とくに従来の水溶液や
有機溶剤溶液を用いる方法において粒子が小さくなる
と、コーティング時における造粒の防止が困難になると
いう問題がある。
さらに固形製剤のワックスによる被覆方法として、錠剤
に対しては有機溶媒の溶液または有機溶剤を使わずにポ
リッシングなどでワックスを溶融するかして、コーティ
ングパン中に注加するか、あるいはワックス微粉末をコ
ーティングパン中に散布し加熱する方法が知られている
が、これは専ら艶出しの目的で行われ、その被覆量も通
常0.5%以下と少なく、この方法でのワックスによるマ
スキング効果は期待できない。顆粒剤、細粒剤について
もワックスの被覆量が5%を超える例はなく、溶剤を用
いたコーティングによる一般的な方法しか知られていな
い。
また水溶性セルロースエーテルを用いたコーティング方
法として、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を加熱
することにより水溶液の粘度低下を来す性質を利用した
方法が知られている(特開昭62−91272号公報)。しか
しこの方法は調製されたセルロースエーテルの水溶液が
高濃度であったり、セルロースエーテルが高重合度であ
ると、得られる水溶液の粘度が高粘度となって適用でき
ないという制約があり、また得られる被膜も溶液系に近
い均一なものとなってワックスによる被覆が充分に行わ
れずマスキング効果が期待できない。
(問題点を解決するための手段) この問題に関連して本出願人は先に熱水不溶性のセルロ
ースエーテルの粉末を熱水中に分散したコーティング液
を用いて固形薬剤を被覆する被覆薬剤の製造方法につい
ての出願を行った(特願昭61−147933号)。本発明者ら
はこの方法についてさらに検討の結果、熱水不溶性で水
溶性のセルロースエーテルの粉末を熱水中に分散したコ
ーティング液を用いて固形薬剤を被覆すると、コーティ
ングによる造粒が少なく、また得られる製剤の被膜が多
孔質のものとなるため、これにワックス類を熱処理する
と、その付着率が向上し、その結果として徐放性を備え
た、あるいは苦みなどが隠蔽された、良好な被覆薬剤の
得られることを見出し、本発明を完成させるの至ったも
のである。
これをさらに詳細に説明すると、本発明で用いられる熱
水不溶性で水溶性のセルロースエーテルとしては、例え
ばヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチ
ルメチルセルロースなどが挙げられ、これらは単独また
は2種以上の混合物として粉末状で使用される。
このセルロースエーテルを用いたコーティング液は、ま
ずこのセルロースエーテルを80℃程度の熱水に分散させ
た後、コーティングの間中分散状態が維持できる、例え
ば60℃以上の温度に保って撹拌を続けながらコーティン
グに供する。
この分散液中の固形分含量は5〜30%、好ましくは5〜
15%が適当で、この上限以上では撹拌が困難となって分
散が不均一になり、セルロースエーテルの沈降が生じて
スプレーガンの詰まりなどを起こす恐れがあり、また下
限以下ではコーティング操作に長時間を要するようにな
るので経済的に好ましくない。
この水分散液をコーティング液として用いるに際して
は、添加剤として食用色素、食用レーキ顔料、酸化チタ
ン等の着色剤;タルク、微粉末シリカ等の体質顔料;ポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセ
リン、クエン酸トリエチル、ジブチルフタレート等の可
塑剤;バニラエッセンス、オレンジオイル等の香料;な
どを加えてもよい。また熱水不溶性でない水溶性高分子
を加えることでスラリーを安定化させることができ、ス
プレーに支障のない濃度範囲で加えることもできる。同
様に水可溶性分として、例えば乳糖、しょ糖、マンニー
ル等の糖類を加えることもできる。
なお、これらの添加剤において水に不溶のもの、例えば
タルク、酸化チタン、水不溶性の高分子物質等を加える
ときは、上記した分散液中の固形分としてのセルロース
エーテル含量を調節する必要がある。
このようなコーティング液を用いて錠剤、丸剤、顆粒
剤、細粒剤、カプセル剤等の固形製剤に被覆を施すに
は、従来から用いられてきた。いわゆる被覆用パンは勿
論、英国マネスティー(MANESTY)社製のアクセラコー
タ(ACCELACOTA)型の回転ドラム方式の被覆装置、米国
ウィスコンシン(WISCON−SIN)大学財団によって開発
されたワースター(WUR−STER)型の流動層被覆装置、
あるいは西独グラット(GLATT)社製の流動層被覆装置
等いずれも使用可能であり、これらは従来のフィルムコ
ーティングを行う操作条件と同様に取扱うことができ
る。
一般に従来の水溶性あるいは有機溶剤溶液から得られる
被膜が緻密であったのに対し、本発明の方法によって得
られる製剤の被膜は多孔質であり、このために次のワッ
クス処理工程でのワックスの付着率を格段に向上させる
ことができる。
ここで使用されるワックス類としては、例えばパラフィ
ン、ワセリンなどのパラフィン類、みつろう、晒しみつ
ろうなどのみつろう類、セチルアルコール、ステアリル
アルコールなどの高級アルコール類、ステアリン酸など
の高級脂肪酸類、カルナウバワックス、ライスワックス
などの高級脂肪酸エステル類、牛脂、豚脂、硬化大豆
脂、硬化ヒマシ油などのグリセリン脂肪酸エステル類、
PEG−6000、PEG−20000などのポリエチレングリコール
類等、さらにはLubri Wax−101(水素添加植物油)、Po
lishing Wax−101(カルナウバワックスとパラフィンと
の混合物)、Prectrol(グリセリン−モノ、ジ、トリ混
合パルミテート)などが挙げられ、これらはその1種ま
たは2種以上の混合物として使用されるが、これらの内
では疎水性が強くマスキング効果の高いパラフィン類、
みつろう類が好ましい。
また、これらのワックス類は融点が40〜90℃、好ましく
は55〜70℃のものが適当である。融点が40℃以下のワッ
クス類では通常の保存条件で粒子同志が融着を起こす恐
れがあり、また90℃以上のものでは溶融し粒子表面に展
延させるのに高温を必要とすることになる。
コーティングパンを用いてワックスを混合、展延する場
合は微粉状のものが好ましく、これらを加熱した錠剤に
散布すればよい。流動層を用いて混合、展延する場合に
は、これらのワックス類の粒度は被覆しようとする粒子
よりも大きくなければならず、さもなくば流動中にワッ
クス類が飛散してしまうことになる。このためワックス
類は直径数ミリの粒状であることがその取扱い上望まし
い。
ワックス類による熱処理は錠剤については従来のポリッ
シング方法と同様に行えばよく、粉末の散布の場合には
収率を高めるために数回に分けて行うのが望ましい。顆
粒剤、細粒剤についてはコーティング終了後、常法によ
る乾燥を行い、引き続き同一の流動層内でワックス類に
よる熱処理を行うことができる。これは流動層内で被覆
粒子とワックスとを加熱空気で混合加熱することによ
り、溶融したワックスが被覆粒子表面に広がり、マスキ
ング効果をもたらすためである。
溶液系で被覆したときに認められるように、被覆粒子表
面が滑らかであるか、被膜がち密であるときのワックス
の付着量は、粒子径あるいは錠剤径により若干の相違が
あるにしても、概ね1〜2%に過ぎないが、本発明によ
る分散液を用いて被覆した粒子、錠剤ではコーティング
条件により、また粒子径あるいは錠剤径により多少の違
いがあっても被膜はスポンジ状を呈し、概ね5〜20%の
付着量となる。また粒子表面に展延されたワックスは完
全に粒子全体を覆っているのではなく部分的に欠陥があ
り、本発明では最初に水溶性セルロースエーテルで被覆
しているのでワックスの処理量に応じて一定時間後には
被膜を溶解させ、薬物の放出を可能にする。通常の苦み
のマスキングでは溶出を著しく遅らすほどのワックスの
処理量は必要としない。したがって製剤の目的に応じて
ワックスの処理量を増やし徐放性製剤とすることも可能
である。
(実施例) 以下、本発明の具体的態様を実施例により説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。なお、例中、
部および%とあるのは、それぞれ重量部および重量%を
表わす。
実施例 1. 〔被覆顆粒の調製〕 リボフラビン(ビタミンB2:東京田辺製薬(株)製)2
部、乳糖70部、コーンスターチ17部、ポリエチレングリ
コールPEG−6000(日本油脂工業(株)商品名)5部、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースHPC−LEP(信越
化学工業(株)商品名)5部、ヒドロキシプロピルセル
ロースLH−21(同前)1部の混合物に水を加えて練合
し、押出し造粒機を用いて1mmφのスクリーンで柱状顆
粒を調製し、さらにマルメ処理し、流動乾燥機中で80℃
で2時間乾燥した。日本薬局方ふるい番号、12号〜50号
の範囲に粒度を揃えた。
〔被覆液の調製〕
メチルセルロースSM−15(20℃における2%水溶液の粘
度:16.5cps、同前)10部を、80℃に加熱した精製水90部
に加え、よく撹拌しながら分散した。調製した分散液は
冷却することなく50℃に保ちコーティングに供した。
〔被覆操作〕
被覆装置としてグラット流動層コーティング装置WSG−
1((株)大川原製作所商品名)を用いた。顆粒の仕込
み量は1kg、流動空気温度80℃、排気温度42〜48℃、コ
ーティング液の供給速度50g/分で、被覆量が素顆粒に対
して50%になるように行った。コーティング終了後、流
動空気温度80℃で30分間乾燥し、引き続きワックスとし
て日局晒しみつろう(融点60〜67℃)200gを数回に分割
して投入し、同様の条件下で流動、加熱し、ワックス処
理を行った。
〔結果〕
使用した素顆粒および本発明により得られたコーティン
グ顆粒の電子顕微鏡写真を、それぞれ第1図(a)およ
び(b)に示した。図に示されるように、熱水分散液に
よるコーティングを施した顆粒では表面が網目状で多孔
質となっている。このため引き続き行ったワックスによ
る熱処理で付着量を収率95%で素顆粒に対して19%にす
ることが出来た。
比較例 1. 実施例1で行ったコーティングを、従来の水溶液として
コーティグした場合で示す。
〔被覆液の調製〕
メチルセルロースSM−15(前出)5部を80℃に加熱した
水95部に加え、よく撹拌しながら分散した後、20℃まで
冷却し水溶液としてコーティングに供した。
〔被覆操作〕
実施例1と同一の顆粒、被覆装置を用い、コーティング
液の濃度を2分の1、コーティング液の供給速度を造粒
を防ぐために35g/分と遅くしたほかは、同じ条件とし
た。実施例1と同様にセルロースエーテルによる被覆量
は50%とし、引き続き実施例1と同様にワックスとして
晒しみつろう200gを分割して施した。
〔結果〕
晒しみつろうによる処理は、2%を超えた段階で顆粒の
流動が止まり塊状となった。得られたコーティング顆粒
の電子顕微鏡写真を第2図に示した。図に示されるよう
にコーティングにより得られる被膜は滑らかであり、こ
のため実施例1に比べワックスの付着量が素顆粒に対し
て2.5%と少なくなった。
実施例 2. 〔被覆液の調製〕 セルロースエーテルとして、メチルセルロースSM−4000
(20℃における2%水溶液の粘度:3850cps、信越化学工
業(株)商品名)とヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス60SH−4000(同粘度:4090cps、同前)のそれぞれ5部
を用い、それぞれを80℃に加熱した精製水95部に加え、
よく撹拌しながら分散した。調製した各分散液は冷却す
ることなく50℃に保ちコーティングに供した。
〔被覆操作〕
実施例1と同一の顆粒、装置を用い、同じ条件で操作し
た。セルロースエーテルによる被覆量は素顆粒に対して
50%で、パラフィン(融点60〜62℃:和光純薬工業
(株)製)による付着量(いずれも収率95%)がそれぞ
れ2、5、10、15、20%である被覆顆粒を得た。
〔結果〕
これらのコーティング顆粒について日本薬局方溶出試験
法に基づき下記の条件で溶出試験を実施した。
溶出液 第1液:900ml、 コーティング顆粒:1g、 試験法:パドル法(100rpm) 温度:37℃ 溶出量はビタミンB2の444nmの極大吸収により測定し
た。試験結果は第3図および第4図に示した通りで、溶
出はワックスの被覆量に比例して遅くなることが判っ
た。
実施例 3. 〔被覆細粒の調製〕 乳糖70部、コーンスターチ22部、臭化プロパンテリン
(エーザイ(株)製)0.5部、低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースLH−31(信越化学工業(株)商品名)4.
5部、ヒドロキシプロピルセルロースHPC−LEP(同前)
3部の混合物に水を加えて転動造粒し、流動乾燥後、日
本薬局方ふるい番号、30号〜83号の部分をふるい分けし
て用いた。
〔被覆操作〕
被覆液は実施例1で用いたのと同じものを使用し、被覆
装置は流動層のスクリーンを100号の細かいものとした
ほかは実施例1と同じものを使用した。被覆量は素細粒
に対して50%で、ワックスには実施例2で用いたのと同
じパラフィンを用いて、その付着量(いずれも収率95
%)が2、5、10、15%である被覆細粒を得た。
〔結果〕
得られた被覆細粒について、官能試験を実施した。試験
はサンプルを口中に30秒間含んだ後、水100mlと共に服
用した。このときの臭化プロパンテリンによる苦みの程
度を±〜++で表わした。
この結果を第1表に示した。
実施例 3. 〔被覆錠剤の調製〕 乳糖70部、コーンスターチ25部、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロースLH−11(信越化学工業(株)商品名)
4.5部を混合し、最後にステアリン酸マグネシウム0.5部
を混合して1錠が200mgとなるように8mmφの杵を用いて
打錠した。
〔被覆液の調製〕
ヒドロキシプロピルメチルセルロースTC−5R(20℃にお
ける2%水溶液の粘度:6.1cps、同前)10部とタルク5
部とを、80℃に加熱した精製水85部に加え、よる撹拌し
ながら分散した。調製した分散液は冷却することなく80
℃に保ちコーティングに供した。
〔被覆操作〕
小型の通気式のドラムコーティング装置を用い、吸気温
度80℃、排気温度40〜45℃、コーティング液の供給速度
12g/分で、錠剤1kgに対して10%の被覆量になるように
コーティングを行った。
コーティング終了後、吸気温度70℃で30分間乾燥し、引
き続きワックスとしてポリッシングワックス50gを送風
を停止した状態で数回に分けて投入し、加熱処理した。
〔結果〕
得られたコーティング錠剤の電子顕微鏡写真を第5図に
示した。図に示されるように、得られた被膜は顆粒剤同
様多孔質で、ワックスの付着量を5%にすることができ
た。
比較例 2. 実施例4で行ったコーティングを、従来の水溶液として
した場合で示す。
〔被覆液の調製〕
ヒドロキシプロピルメチルセルロースTC−5R(前出)5
部とタルク2.5部とを、80℃に加熱した精製水92.5部に
分散した後、30℃にまで冷却し、水溶液としてコーティ
ングに供した。
〔被覆操作〕
装置、条件はコーティング液の濃度を2分の1としたほ
かは実施例4と同じに行った。引き続き実施例4と同様
にしてポリッシングワックスによる処理を施した。
〔結果〕
本例ではコーティング液の濃度を2分の1としたため、
コーティング時間が2倍であった。
得られたコーティング錠剤の電子顕微鏡写真を第6図に
示した。図に示されるように、本例で得られた被膜は実
施例4に比べてち密であり、このためワックスの付着量
は1%であった。この場合、付着量を1%以上にしよう
とすると、錠剤面にワックスの塊ができ、表面全体に展
延することができなかった。
実施例 5. 被覆細粒としてアスピリン(アスピリンS、三井東圧化
学(株)製)を用いた。
〔被覆液の調製〕
ヒドロキシプロピルメチルセルロースTC−5R(前出)10
部、乳糖2部、タルク2部、ポリエチレングリコールPE
G−4000(前出)1部の混合物を、80℃に加熱した精製
水85部に加え、よく撹拌しながら分散した。調製した分
散液は冷却することなく80℃に保ちコーティングに供し
た。
〔被覆操作〕
装置および条件を実施例3と同じにし、セルロースエー
テルにより被覆量を40%とし、ワックス類としてセチル
アルコール(融点49℃:和光純薬工業(株)製)を用
い、2、5、10%の処理を行った。
〔結果〕
得られたコーティング細粒について実施例2と同様にし
て溶出試験を実施した。溶出量はアスピリンの276nmの
極大吸収により測定した。
試験結果は第7図に示した通りで、溶出はセチルアルコ
ールの被覆量の増加につれて遅くなっている。
(発明の効果) 本発明によれば、 従来の水溶性セルロースエーテルを用いる方法と比べ
て、コーティング時間が短く生産性が高いばかりでな
く、得られる被膜が多孔質であるためワックスの付着率
を高められる。
従来の水溶液あるいは有機溶剤溶液を用いるコーティ
ングでは、細粒剤のような粒度の細かいものに対しては
生産性が悪く適用不可能であり、またワックス処理工程
におけるワックスの付着率が1〜2%に過ぎなかったの
が、剤型による制約が無く、ワックスの付着率を5〜20
%にも上げることができ、その結果マスキングが完ぺき
なものとなるばかりでなく、有機溶剤を使用しないこと
から最終製品における残留溶剤についての心配が全く無
い。
腸溶性基材のコーティングにおいて一定量以上のコー
ティングでは被膜が腸溶性となってしまって速放性を期
待する製剤には適用できなかったのが、十分なマスキン
グを行っても薬物の溶出を遅らせることが少なくなっ
た。
などの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)はそれぞれ本発明の実施例1にお
いて使用した素顆粒および得られたコーティング顆粒の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真、第2図は比較例1で得
られたコーティング顆粒の粒子構造を示す電子顕微鏡写
真、第3図および第4図はそれぞれ本発明の実施例2に
おいて得られたセルロースエーテルの種類の異なる被覆
液を用いてコーティングした、異なるワックス付着量の
被覆顆粒についての溶出試験の結果を示すグラフで、い
ずれも縦軸は溶出量(%)、横軸は時間(分)である。
第5図および第6図はそれぞれ本発明の実施例4および
比較例2で得られたコーティング顆粒の粒子構造を示す
電子顕微鏡写真であり、第7図は本発明の実施例5で得
られたコーティング細粒についての溶出試験の結果を示
すグラフで、縦軸および横軸は第3図および第4図と同
じである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱水不溶性で水溶性のセルロースエーテル
    の粉末を熱水中に分散したコーティング液を用いて固形
    薬剤を被覆した後、さらにワックス類による熱処理を行
    うことを特徴とする被覆薬剤の製造方法。
  2. 【請求項2】熱水不溶性で水溶性のセルロースエーテル
    が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセル
    ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエ
    チルメチルセルロースから選択される少なくとも1種で
    ある特許請求の範囲第1項記載の被覆薬剤の製造方法。
  3. 【請求項3】ワックス類が、パラフィン類、みつろう
    類、高級アルコール類、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エス
    テル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリエチレング
    リコール類から選択される少なくとも1種である特許請
    求の範囲第1項記載の被覆薬剤の製造方法。
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