JPH0699846B2 - ヘルメットにおけるシールドの取付構造 - Google Patents

ヘルメットにおけるシールドの取付構造

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JPH0699846B2
JPH0699846B2 JP23610292A JP23610292A JPH0699846B2 JP H0699846 B2 JPH0699846 B2 JP H0699846B2 JP 23610292 A JP23610292 A JP 23610292A JP 23610292 A JP23610292 A JP 23610292A JP H0699846 B2 JPH0699846 B2 JP H0699846B2
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清 河野
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株式会社アライヘルメット
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオートバイ、自動車等に
乗車するとき使用されるフルフェースタイプ、ジェット
タイプの安全ヘルメットに装備されるシールドの取付構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】フルフェースタイプ、ジェットタイプの
安全ヘルメットに対する従来のシールド取付構造は、ヘ
ルメット本体にシールドを回動自在に支持する軸部と回
動範囲を規制する規制部材を備えた掛止基板を止めネジ
によって固定し、他方、シールドの左右両側には掛止基
板に対して係脱する係合部が設けられ、更に、前記のシ
ールドが掛止基板から離脱しないように押さえるシール
ド押さえカバーが前記の掛止基板に係合されるようにな
っている。(特公平4−33886号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のシール
ド取付構造は、それ以前の取付構造と比較すれば止めネ
ジを使用すること無くシールドをヘルメット本体に係着
保持出来るということで各種部品の飛び出し、部品の紛
失等の問題点を解消されたが、シールドの取付、取り外
しに際しシールド押さえカバーの取付、取り外しが必要
となり手数を要すると共に、掛止基板の構成及びシール
ド側に形成される係合部の構成が複雑で、それらの金型
制作が大変であるといった問題点を有する。
【0004】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろはシールド押さえカバーが無くともシールドの係合状
態が保持され、しかもシールドの取付、取り外しは合成
樹脂製部材のバネ作用を利用してワンタッチで行うこと
ができるシールド取付構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する為
に本発明が講じた技術手段は、ヘルメット本体の左右外
側面に固定するベースプレートと、その左右のベースプ
レートに係合支持して所定範囲回動するシールドとから
成り、ベースプレートにはシールドの回動中心となる軸
部とその軸部を中心としてその周囲対称位置に掛止め部
を形成すると共に、その一方の掛止め部は他方の掛止め
部に対してバネ作用によって接近離反自在とし、他方、
シールドの左右側部には軸部に嵌合する取付孔を前記ベ
ースプレート側の掛止め部が配置されたと同じ方向に沿
った長孔形状に形成し、更にその取付孔の周囲にはベー
スプレート側の掛止め部に対して係合するフック部を形
成したことを特徴とする
【0006】上記のベースプレートとシールド側に装備
される取付孔及びフック部の内少なくともベースプレー
トは合成樹脂製とし、そのベースプレートに軸部を挟ん
で形成される掛止め部の対称位置とは、軸部が設けられ
た平面上でその前後又は上下、或いは斜め上下といった
位置関係で、一方の掛止め部はヘルメット本体に止めネ
ジ等で固定される固定側部位に設けられ、他方の掛止め
部は前記の固定側部位の両側に弾性バネ作用片を介して
略半円弧状に連設され、全体として略円形環状に形成さ
れる。
【0007】又、シールド側に形成されるフック部は、
前記ベースプレートの円形凹所に嵌合する円板状突部の
外周に形成されると共に、その円板状突部の中央部には
ベースプレート側に形成された軸部が嵌入し、且つシー
ルドをベースプレートに設けた掛止め部の軸線に沿って
移動案内可能とする長孔形状の取付孔が形成されてい
る。更に、フック部を有した円板状突部はシールドに同
一体に形成しても、或いは円板状突部をシールドとは別
体に形成して、シールドの側部に一体的に連設してもよ
いものである。
【0008】
【作用】上記した手段によれば、シールドの側部に形成
された円板状突部の中央部に形成した長孔形状の取付孔
をベースプレート側の軸部に嵌合すると共に、円板状突
部の周縁に形成したフック部の一方をベースプレート側
の対応する掛止め部に引掛け、その状態でシールドを係
合するフック部と掛止め部を取付孔に沿って前方に押し
出すことによりベースプレート側の掛止め部はバネ作用
によって押し出し方向に移動する。それに伴い、シール
ド側の円板状突部の周縁に形成されたもう一方のフック
部はベースプレート側の円形凹所内に嵌入し、その状態
でシールドを押していた力を解除するとそれまで前方に
押し出されていた掛止め部はバネ作用による復元力で元
の位置に戻り、それに伴ってシールドも一緒に移動さ
れ、もう一方のフック部もベースプレート側のもう一方
の掛止め部に係合される。
【0009】以上の如くして係合されたシールドは軸部
を中心として所定範囲上下方向に回動し、シールドの開
閉が可能となる。そして、ヘルメット本体に取り付けら
れたシールドを外す時は上述した操作を逆の手順で行う
ことにより外すことができる。
【0010】
【発明の効果】本発明に係るシールドの取付構造は以上
のごとき構成としたものであるから、シールドの取り付
けに際してはシールド押さえカバーや、止めネジ等の部
材は全く必要無く、ヘルメット本体側に固定されるベー
スプレートに設けられたバネ作用によってワンタッチで
取り付け、取り外しを行うことができる。
【0011】又、構成部材は、ヘルメット本体側に固定
するベースプレートとシールド側に装備する長孔及びフ
ック部だけである為、金型の制作が容易であり、安価に
制作することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すると、図面はフルフェースタイプのヘルメットにおけ
るシールド取付構造を示し、ヘルメット本体1の左右外
側面に合成樹脂材で形成したベースプレート2が止めネ
ジ3で固定され、そのベースプレート2と係合する取付
孔4及びフック部5,5´を備えた合成樹脂製のホルダ
ー6がシールド7の左右側部に一体的に連設されてい
る。
【0013】ベースプレート2は、合成樹脂製の平板に
軸部8が突出形成されると共に、その軸部8の中心とそ
の軸部8を含む固定側部位の中の他のもう一か所に止め
ネジ3が挿通される孔9が開設され、且つ前記軸部8の
周囲には円弧状をなした固定側部位の両端に略半円弧状
の弾性バネ作用片10,10´を介して略半円弧状の掛止め
部11が連設されると共に、前記軸部8を挟む対称位置に
掛止め部11´が形成され、全体として環状に形成され、
その内側には略円形の凹所12が形成されている。尚、ベ
ースプレート2における固定側部位に形成される孔9は
長孔としてベースプレート2をヘルメット本体1に取付
固定するときの位置調整を行うことが出来るようにして
ある。
【0014】又、ベースプレート2の軸部8とその周囲
に配置形成された掛止め部11の間は完全に切欠して該掛
止め部11が両端の弾性バネ作用片10,10´によって軸部
8から遠ざかる方向に変位したり、元の位置に戻ったり
するバネ作用が生じるように形成されている。もう一方
の掛止め部11´と軸部8とは平面扇形をした連結用平板
16で連結されると共に、掛止め部11´の内側周縁が切欠
されてホルダー6のフック部5,5´が嵌脱し得るよう
に構成されている。そして、掛止め部11,11´は夫々断
面形状を略逆L字形に形成してホルダー6のフック部
5,5´が係合するようにしてある。
【0015】シールド7の左右両側に一体的に連設され
るホルダー6は合成樹脂材によって平板状に形成され、
そのホルダー6の内側面には前記したベースプレート2
の掛止め部11,11´で区画された略円形の凹所12に嵌合
する略円板形の凸部13が一体に形成され、その凸部13の
略中央部にベースプレート2の軸部8が嵌入する長孔形
状の取付孔4が開設されると共に、凸部13の外周面には
取付孔4の長径方向に沿ってフック部5,5´が突出形
成されている。
【0016】ホルダー6の凸部13に開設される取付孔4
の方向は前記したベースプレート2の掛止め部11がバネ
作用によって変位する方向とし、その方向に沿った凸部
13の外周面にフック部5,5´がその外周面を円弧状な
らしめて一体に突出形成されている。又、凸部13の外周
面にはシールド7の上下方向の回動範囲を決定するスト
ッパー14,14´が突出形成され、そのストッパー14が嵌
合係止するストッパー受け部15とストッパー14´が嵌合
係止するストッパー受け部15´がベースプレート2の環
状周壁の内面に形成されている。更に、凸部13の表面に
はベースプレート2の連結用平板16が嵌合して上記した
所定範囲の回動を可能ならしめる段差部17が形成されて
いる。
【0017】又、上記のホルダー6に形成されるフック
部5,5´の上側角部は三角形に面取りしてベースプレ
ート2の掛止め部11,11´の周縁を乗り越える動作が円
滑に行われるようにしてある。更に、ホルダー6の後部
には該ホルダー6を連設したシールド7を前方(ヘルメ
ットの前面開口方向)へ押動するための指掛け18が形成
されている。
【0018】次に、ヘルメット本体1に対するシールド
7の取り付けについて説明すると、先ずヘルメット本体
1の左右外側面にベースプレート2を止めネジ3で所定
位置に固定し、そのベースプレート2に対してシールド
7の左右両側に一体的に連設されたホルダー6を介して
回動可能に係合するが、そのホルダー6の係着はシール
ド7の左右両側に連設されたホルダー6の一方における
前側のフック部5をベースプレート2の凹所12を介して
掛止め部11に引っ掛ける(図4(a) 参照)。つぎにその
状態でホルダー6の後部に形成された指掛け18に指を当
ててホルダー6を前方に押動する。それによってホルダ
ー6にフック部5を介して係合する掛止め部11は固定側
部位に対し弾性バネ作用片10,10´を介して連結されて
いるため、ホルダー6の押動により掛止め部11は押動方
向に押し出され、それに伴いホルダー6の後側のフック
部5´はベースプレート2の連結用平板16上の凹所12に
嵌合し得る状態となる。(図4(b) 参照)。
【0019】上記の状態のもとでホルダー6をベースプ
レート2側に押すと取付孔4に軸部8が嵌合すると共に
後側のフック部5´は凹所12に嵌合し、しかるのちホル
ダー6を前方え押していた力を緩めるとベースプレート
2の掛止め部11をバネ作用で前方に押し出していた弾性
バネ作用片10,10´が元に戻り、その復帰時のバネ作用
でホルダー6自体も後方へ移動され後側のフック部5´
はベースプレート2の掛止め部11´と係合し、それによ
ってホルダー6のフック部5,5´はベースプレート2
の掛止め部11,11´と夫々係合してホルダー6はベース
プレート2に固定されると共に、両者の摩擦係合力によ
ってシールド7を任意の回動位置に維持される(図4
(c) ,図4(d) 参照)。
【0020】以上の動作をもう一方のホルダー6につい
ても同様に行うことでシールド7をヘルメット本体1の
左右のベースプレート2に亘って係合定着でき、定着後
においては左右のベースプレート2の軸部8を中心とし
てシールド7の左右両側に取り付けられたホルダー6が
回転し、シールド7の開閉が可能となる。尚、シールド
7をヘルメット本体1から外す時は上述した手順と逆の
手順で行うことで簡単に外すことができる。又、上記し
たシールド7の上下回動に節度を付ける場合はフック部
5,5´と掛止め部11,11´の係合面にラチェット機構
等を付設してもよいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分解側面図で一部を切
欠して示す。
【図2】シールド取付構造を構成するベースプレートを
示し、(a) は正面図、(b) は同断面図である。
【図3】シールド取付構造を構成するホルダーを示し、
(a) は正面図、(b)は同断面図である。
【図4】シールドに取り付けられたホルダーをヘルメッ
ト本体のベースプレートに係合定着する手順を示す工程
図である。
【図5】ベースプレートにホルダーが係合された状態の
断面図で、シールドが閉じられた状態の断面図である。
【図6】ベースプレートにホルダーが係合された状態の
断面図で、シールドが開けられた状態の断面図である。
【符号の説明】
1…ヘルメット本体 2…ベースプレート 4…取付孔 5,5´…フック部 6…ホルダー 7…シールド 8…軸部 11,11´…掛止め部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘルメット本体の左右外側面に固定する
    ベースプレートと、その左右のベースプレートに係合支
    持して所定範囲回動するシールドとから成り、ベースプ
    レートにはシールドの回動中心となる軸部とその軸部を
    中心としてその周囲対称位置に掛止め部を形成すると共
    に、その一方の掛止め部は他方の掛止め部に対してバネ
    作用によって接近離反自在とし、他方、シールドの左右
    側部には軸部に嵌合する取付孔を前記ベースプレート側
    の掛止め部が配置されたと同じ方向に沿った長孔形状に
    形成し、更にその取付孔の周囲にはベースプレート側の
    掛止め部に対して係合するフック部を形成したことを特
    徴とするヘルメットにおけるシールドの取付構造。
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