JPH0699592B2 - 樹脂成形品 - Google Patents
樹脂成形品Info
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- JPH0699592B2 JPH0699592B2 JP60234520A JP23452085A JPH0699592B2 JP H0699592 B2 JPH0699592 B2 JP H0699592B2 JP 60234520 A JP60234520 A JP 60234520A JP 23452085 A JP23452085 A JP 23452085A JP H0699592 B2 JPH0699592 B2 JP H0699592B2
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- molded product
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- resin
- particles
- molding
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カメラ、VTR、OA機器、電気カミソリ、化粧
品等の内・外装材、容器などに使用される樹脂成形品に
関する。
品等の内・外装材、容器などに使用される樹脂成形品に
関する。
従来より熱可塑性樹脂と光沢のある外観を賦与するため
の充填材として例えば金属粒子を混合、溶融成形した成
形品は数多く知られている。これら成形品には光沢賦与
粒子の形状により2つの類型がある。その第1は、特開
昭58-37045号公報で開示されているような微粉乃至超微
粉の金属粒子を充填することによって全面が一様な金属
調すなわちメタリック調の外観を呈する成形品である。
この成形品を射出成形により製造する場合、金型内での
溶融樹脂の流動断面は、第4図及び第5図に示したよう
に、流動過程(第4図)で流れ先端に金属粒子の含まれ
ない層2ができるため、流れ同志の合わさり目に樹脂だ
けのウエルドマーク3(第5図)が形成される。このウ
エルドマークは金属粒子を含まないために、光を吸収し
て黒く見え外観を著しく損なう。従って、この様な成形
品は、カメラ外装カバーのような高級モールド品として
は使用し得ないものであった。
の充填材として例えば金属粒子を混合、溶融成形した成
形品は数多く知られている。これら成形品には光沢賦与
粒子の形状により2つの類型がある。その第1は、特開
昭58-37045号公報で開示されているような微粉乃至超微
粉の金属粒子を充填することによって全面が一様な金属
調すなわちメタリック調の外観を呈する成形品である。
この成形品を射出成形により製造する場合、金型内での
溶融樹脂の流動断面は、第4図及び第5図に示したよう
に、流動過程(第4図)で流れ先端に金属粒子の含まれ
ない層2ができるため、流れ同志の合わさり目に樹脂だ
けのウエルドマーク3(第5図)が形成される。このウ
エルドマークは金属粒子を含まないために、光を吸収し
て黒く見え外観を著しく損なう。従って、この様な成形
品は、カメラ外装カバーのような高級モールド品として
は使用し得ないものであった。
その第2の類型は平均相当径30μm以上で平均形状比1/
10以下の金属片状粉を用いたものである。この成形品
は、樹脂と金属片状粉との混練及び成形の際に片状粉が
せん断力を受け破壊されてしまう。破壊されなければ、
成形品のウエルドマークは目立ちにくくなるが、破壊さ
れると、やはり前述した第1の類型にみられるように、
ウエルドマークを目立たせる結果となる。
10以下の金属片状粉を用いたものである。この成形品
は、樹脂と金属片状粉との混練及び成形の際に片状粉が
せん断力を受け破壊されてしまう。破壊されなければ、
成形品のウエルドマークは目立ちにくくなるが、破壊さ
れると、やはり前述した第1の類型にみられるように、
ウエルドマークを目立たせる結果となる。
因みに、平均相当径50μm、平均形状比1/10以下のアル
ミニウム片状粉の混練成形前後の粒度分布を第6図及び
第7図に示す。この場合も、ウエルドマークが目立つよ
うになり、複雑形状の高級モールド品に使用するのは難
しい。
ミニウム片状粉の混練成形前後の粒度分布を第6図及び
第7図に示す。この場合も、ウエルドマークが目立つよ
うになり、複雑形状の高級モールド品に使用するのは難
しい。
また、ウエルドマークの消去と併せて高級成形品を指向
する上でのもう1つの技術的課題は、成形品の外観を決
める1つの重要な要素である、色調を含めた総合的なト
ーンを的確に調整することである。即ち、成形品表面を
落ち付いたしっとりとした外観にするためには、従来、
樹脂にツヤ消剤を添加したり、成形金型の表面を滑らか
に仕上げて成形する方法等は知られている。しかし、ツ
ヤ消剤による方法は、成分調整が甚だ困難であり、色調
に合せた外観の形成が難しい。また、金型表面の仕上げ
による方法は、成形品の光沢等を調整する上で有効な手
段であるが、連続成形により型表面摩耗が起るため次第
に外観に変化を来し、繰返し外観の優れた成形品を得る
ことができなかった。また、型表面粗さの精密な調整や
金型の定期的なメンテナンスが必要であり、生産性を低
下させる原因ともなっていた。
する上でのもう1つの技術的課題は、成形品の外観を決
める1つの重要な要素である、色調を含めた総合的なト
ーンを的確に調整することである。即ち、成形品表面を
落ち付いたしっとりとした外観にするためには、従来、
樹脂にツヤ消剤を添加したり、成形金型の表面を滑らか
に仕上げて成形する方法等は知られている。しかし、ツ
ヤ消剤による方法は、成分調整が甚だ困難であり、色調
に合せた外観の形成が難しい。また、金型表面の仕上げ
による方法は、成形品の光沢等を調整する上で有効な手
段であるが、連続成形により型表面摩耗が起るため次第
に外観に変化を来し、繰返し外観の優れた成形品を得る
ことができなかった。また、型表面粗さの精密な調整や
金型の定期的なメンテナンスが必要であり、生産性を低
下させる原因ともなっていた。
従って、成形品のトーンを的確に調整するためには、こ
の様な金型表面の仕上げだけでは不完全であり、成形品
内部の成分調整による最適化等が必要となっていた。
の様な金型表面の仕上げだけでは不完全であり、成形品
内部の成分調整による最適化等が必要となっていた。
本発明の第1の目的は、光沢賦与粒子を充填した従来の
樹脂成形品にみられるウエルドマーク等による外観不良
をなくした樹脂成形品を提供することにある。
樹脂成形品にみられるウエルドマーク等による外観不良
をなくした樹脂成形品を提供することにある。
本発明の第2の目的は、この様なウエルドマークをなく
すと共に、従来達成し得なかった、白暮の空にほんのり
と雲が漂う様な落着いたしっとりとした外観(以下、ロ
ートーン外観という)が付与された樹脂成形品を提供す
ることにある。
すと共に、従来達成し得なかった、白暮の空にほんのり
と雲が漂う様な落着いたしっとりとした外観(以下、ロ
ートーン外観という)が付与された樹脂成形品を提供す
ることにある。
本発明の第3の目的は、カメラ外装カバー、VTRカバー
等の複雑形状の高級モールド品にも使用し得る優れた外
観を有する樹脂成形品を提供することにある。
等の複雑形状の高級モールド品にも使用し得る優れた外
観を有する樹脂成形品を提供することにある。
本発明の第4の目的は、金型表面の頻繁なメンテナンス
等を必要とせずに高級な外観が付与され、しかも生産性
の良い樹脂成形品を提供することにある。
等を必要とせずに高級な外観が付与され、しかも生産性
の良い樹脂成形品を提供することにある。
上記目的は、熱可塑性樹脂100容量部に対して、平均相
当径10〜300μm、平均形状比1/8〜1の光沢を有する粒
子0.02〜3.0容量部含有する組成物を用い、前記組成物
を型で成形する際、前記型内で組成物同士が合わさるよ
うにして形成される樹脂成形品であって、表面粗さが0.
05〜10.0μRaで、かつウエルドマークのないことを特徴
とする本発明の樹脂成形品によって達成される。
当径10〜300μm、平均形状比1/8〜1の光沢を有する粒
子0.02〜3.0容量部含有する組成物を用い、前記組成物
を型で成形する際、前記型内で組成物同士が合わさるよ
うにして形成される樹脂成形品であって、表面粗さが0.
05〜10.0μRaで、かつウエルドマークのないことを特徴
とする本発明の樹脂成形品によって達成される。
本発明で使用する前記光沢を有する粒子(以下、光沢粒
子という)は、平均相当径10〜300μm、平均形状比1/8
〜1の粒子である。
子という)は、平均相当径10〜300μm、平均形状比1/8
〜1の粒子である。
ここで平均相当径とは、光沢粒子の最長径と最短径の算
術平均を相当径とし、試験粒子群についてこの相当径を
平均した値をいう。相当径の測定は、成形品の状態乃至
は成形品を溶剤に溶かした状態で、ガラス板上に載せ、
粒子分布測定器ルーゼックス(商品名、日本レギュレー
タ(株)製)をら得られる加硫ゴムに及ぼす酸化条件の
効果は、特に加硫ゴムが長時間高温度にさらされる応用
においては久しく問題であつた。この問題を解決するた
めの試みにおいてこの技術分野においては種種の研究が
行なわれた。
術平均を相当径とし、試験粒子群についてこの相当径を
平均した値をいう。相当径の測定は、成形品の状態乃至
は成形品を溶剤に溶かした状態で、ガラス板上に載せ、
粒子分布測定器ルーゼックス(商品名、日本レギュレー
タ(株)製)をら得られる加硫ゴムに及ぼす酸化条件の
効果は、特に加硫ゴムが長時間高温度にさらされる応用
においては久しく問題であつた。この問題を解決するた
めの試みにおいてこの技術分野においては種種の研究が
行なわれた。
そのようなポリマーの炭素−炭素二重結合は酸化攻撃に
対して加硫ゴムを活性化することが知られている。酸化
攻撃の問題に対する一つの解決法は炭素−炭素二重結合
を僅かに含むかまたは全く含まないポリマーを使うこと
である。そのようなポリマーの例には約0.5−3.0モル%
の炭素−炭素二重結合不飽和を典型的に含むブチルゴム
(イソブチレンとイソプレンのコポリマー)およびその
ような不飽和を含有しないエチレン−プロピレンコポリ
マーが含まれる。
対して加硫ゴムを活性化することが知られている。酸化
攻撃の問題に対する一つの解決法は炭素−炭素二重結合
を僅かに含むかまたは全く含まないポリマーを使うこと
である。そのようなポリマーの例には約0.5−3.0モル%
の炭素−炭素二重結合不飽和を典型的に含むブチルゴム
(イソブチレンとイソプレンのコポリマー)およびその
ような不飽和を含有しないエチレン−プロピレンコポリ
マーが含まれる。
自動車のエンジン区画中の種々のホースおよび封止材の
ようなある種の応用は耐油性と長時間に亘り高温度にお
いて空気中の耐酸化攻撃性の組み合わせを有する加硫ポ
リマーを必要とする。ニトリルゴムまたはNBRとして通
常知られているアクリロニトリル−ブタジエンコポリマ
ーのような共役ジエンとα,β−不飽和ニトリルとのコ
ポリマーの加硫ゴムはそれらの耐油性のためによく知ら
れている。しかし、それらは炭素−炭素二重結合不飽和
を含み従つて耐酸化性加硫ゴムの製造のために特殊の配
合をしない限り酸化攻撃を受けやすい。
ようなある種の応用は耐油性と長時間に亘り高温度にお
いて空気中の耐酸化攻撃性の組み合わせを有する加硫ポ
リマーを必要とする。ニトリルゴムまたはNBRとして通
常知られているアクリロニトリル−ブタジエンコポリマ
ーのような共役ジエンとα,β−不飽和ニトリルとのコ
ポリマーの加硫ゴムはそれらの耐油性のためによく知ら
れている。しかし、それらは炭素−炭素二重結合不飽和
を含み従つて耐酸化性加硫ゴムの製造のために特殊の配
合をしない限り酸化攻撃を受けやすい。
NBR中の炭素−炭素二重結合不飽和の量を減じそしてな
おコポリマー中のニトリル官能基によつて与えられると
思われるコポリマーの耐油性を保持するために、例えば
英国特許第1,558,491号中に示されるようにニトリル基
を水素添加せずにNBRの炭素−炭素二重結合不飽和を選
択的に水素添加する方法が開発された。
おコポリマー中のニトリル官能基によつて与えられると
思われるコポリマーの耐油性を保持するために、例えば
英国特許第1,558,491号中に示されるようにニトリル基
を水素添加せずにNBRの炭素−炭素二重結合不飽和を選
択的に水素添加する方法が開発された。
Rubbery Technology、第2版、ニユーヨーク:van Nostr
and Reinhold、1973、261-262頁中に記載されるよう
に、反応性メチロール基を含む反応性フエノール‐ホル
ムアルデヒド樹脂を使用するブチルゴムの加硫はよく知
られている。上記の反応性フエノール‐ホルムアルデヒ
とが好ましい。光沢粒子の量が0.02容量部より少ないと
粒子がまばらになりすぎてトーンを形成するにいたらな
い。3.0容量部より多いと粒子の色調が成形品の色調を
決めるような状態になりロートーン外観を作り得ない。
and Reinhold、1973、261-262頁中に記載されるよう
に、反応性メチロール基を含む反応性フエノール‐ホル
ムアルデヒド樹脂を使用するブチルゴムの加硫はよく知
られている。上記の反応性フエノール‐ホルムアルデヒ
とが好ましい。光沢粒子の量が0.02容量部より少ないと
粒子がまばらになりすぎてトーンを形成するにいたらな
い。3.0容量部より多いと粒子の色調が成形品の色調を
決めるような状態になりロートーン外観を作り得ない。
また、本発明の樹脂成形品において、ロートーン外観を
得るためのもう1つの必須の条件として、樹脂成形品の
表面粗さRa(日本工業規格JIS0601に準拠した中心線平
均粗さ)が0.05〜10.0μRaであることを挙げることがで
きる。0.05μRa未満の場合、鏡面に近い状態であるた
め、成形品表面が光沢を持ち、キラキラと輝いてロート
ーン外観を呈さなくなる。10.0μRaを超える場合成形品
表面粗さが目立ち過ぎる為、光沢粒子の効果がわかりに
くくなる。0.05μRa〜10.0μRaの範囲であれば、光沢粒
子自体の作用と表面粗さの作用がうまく調和し、ロート
ーン外観を良好に達成できる。表面粗さのより好ましく
は、0.2〜3.0μRaの場合である。
得るためのもう1つの必須の条件として、樹脂成形品の
表面粗さRa(日本工業規格JIS0601に準拠した中心線平
均粗さ)が0.05〜10.0μRaであることを挙げることがで
きる。0.05μRa未満の場合、鏡面に近い状態であるた
め、成形品表面が光沢を持ち、キラキラと輝いてロート
ーン外観を呈さなくなる。10.0μRaを超える場合成形品
表面粗さが目立ち過ぎる為、光沢粒子の効果がわかりに
くくなる。0.05μRa〜10.0μRaの範囲であれば、光沢粒
子自体の作用と表面粗さの作用がうまく調和し、ロート
ーン外観を良好に達成できる。表面粗さのより好ましく
は、0.2〜3.0μRaの場合である。
また、光沢粒子の平均相当径とRaとの組合せにおいて、
特に好ましい範囲を第1図にグラフとして示した(斜線
部分が好適範囲)。
特に好ましい範囲を第1図にグラフとして示した(斜線
部分が好適範囲)。
本発明に使用する光沢粒子は、表面に光沢を有している
粒子であればその基材を問わない。例えば少なくとも表
層部分が、アルミニウム、すず、銅、鉄などの金属、こ
れらの金属を基質とする黄銅、ステンレス、等の合金、
マイカ、ある種の貝殻、複屈折を起す様な無機乃至は有
機ポリマー結晶、けい光体などからなる光沢粒子を使用
することができる。
粒子であればその基材を問わない。例えば少なくとも表
層部分が、アルミニウム、すず、銅、鉄などの金属、こ
れらの金属を基質とする黄銅、ステンレス、等の合金、
マイカ、ある種の貝殻、複屈折を起す様な無機乃至は有
機ポリマー結晶、けい光体などからなる光沢粒子を使用
することができる。
例えば、アルミニウム粒子を使用すると銀色のキラキラ
した外観、黄銅粒子を使用すると金色のしっとりした外
観が得られる。また、金属粒子の表面の光沢観を変化さ
せることでも多様な外観を形成することができる。
した外観、黄銅粒子を使用すると金色のしっとりした外
観が得られる。また、金属粒子の表面の光沢観を変化さ
せることでも多様な外観を形成することができる。
本発明において使用される熱可塑性樹脂は例えばアクリ
ル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、メチルペンテ
ン樹脂、ポリカーボネート樹脂、共重合ポリエステル、
共重合ポリアミド、ABS等の樹脂で相互に混合されてい
たり着色されていてもよい。また、本発明の樹脂成形品
に着色剤を例えば樹脂100容量部に対して0.1〜12.0容量
部混合することで更に多様な外観を形成できる。
ル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、メチルペンテ
ン樹脂、ポリカーボネート樹脂、共重合ポリエステル、
共重合ポリアミド、ABS等の樹脂で相互に混合されてい
たり着色されていてもよい。また、本発明の樹脂成形品
に着色剤を例えば樹脂100容量部に対して0.1〜12.0容量
部混合することで更に多様な外観を形成できる。
また、本発明の効果を損わない範囲内で、熱可塑性樹脂
に配合しうる各種の安定剤、離型剤、帯電防止剤、難燃
剤等を添加することができる。
に配合しうる各種の安定剤、離型剤、帯電防止剤、難燃
剤等を添加することができる。
本発明の樹脂成形品は、射出成形や射出圧縮成形で製造
される場合、特に効果を発揮するものであるが、押出し
成形など他の溶融成形法でもよい。
される場合、特に効果を発揮するものであるが、押出し
成形など他の溶融成形法でもよい。
メタリック外観の成形においては、外観不良の1つであ
るシルバーストリークが発生し易いことが以前より言わ
れているが、乾燥時間を2時間以上とすること及び金型
温度を下げないようにすることを守れば、銀河調外観の
場合シルバーストリークは発生しない。また金属調外観
の場合、ピンポイントゲートはシルバーストリークを発
生させ易いが、本発明の銀河調外観の場合は、ピンポイ
ントゲートでもシルバーストリークは発生しない。
るシルバーストリークが発生し易いことが以前より言わ
れているが、乾燥時間を2時間以上とすること及び金型
温度を下げないようにすることを守れば、銀河調外観の
場合シルバーストリークは発生しない。また金属調外観
の場合、ピンポイントゲートはシルバーストリークを発
生させ易いが、本発明の銀河調外観の場合は、ピンポイ
ントゲートでもシルバーストリークは発生しない。
熱可塑性樹脂と光沢粒子は予め樹脂を溶融させて混合し
た組成物、例えばペレットとして使用することが、成形
品中に光沢粒子を均一に分散させるため好ましい。
た組成物、例えばペレットとして使用することが、成形
品中に光沢粒子を均一に分散させるため好ましい。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1. 酸化チタン・カーボンブラック等を含んだポリカーボネ
ート樹脂100容量部と、アルミ粒子0.5容量部(平均相当
径38μm、平均形状比1/3.2)の材料を用い、金型表面
粗さを、0.56Ra,4.2Rmax,3.6Rtmとして第2図に示すカ
メラ前カバーを成形した。
ート樹脂100容量部と、アルミ粒子0.5容量部(平均相当
径38μm、平均形状比1/3.2)の材料を用い、金型表面
粗さを、0.56Ra,4.2Rmax,3.6Rtmとして第2図に示すカ
メラ前カバーを成形した。
成形条件 シリンダ温度 295,290,285,230℃ 射 出 圧 力 1300kg/cm2 金 型 温 度 110〜115℃ 得られた成形品は、ウエルドマークがなく、白暮の空の
如くしっとりとしたロートーン外観を呈した。
如くしっとりとしたロートーン外観を呈した。
実施例2,3 使用したアルミ粒子の平均相当径を75μm又は210μm
に変えた以外は実施例1と同様にして成形品を得た。得
られた成形品は、実施例1と同様にウエルドマークがな
く、ロートーン外観を呈した。
に変えた以外は実施例1と同様にして成形品を得た。得
られた成形品は、実施例1と同様にウエルドマークがな
く、ロートーン外観を呈した。
実施例4,5 アルミ粒子の含量をポリカーボネート樹脂100容量部に
対して、0.1容量部又は1.6容量部に変えた以外は実施例
1と同様にして成形品を得た。得られた成形品は、実施
例1と同様にウエルドマークがなく、ロートーン外観を
呈した。
対して、0.1容量部又は1.6容量部に変えた以外は実施例
1と同様にして成形品を得た。得られた成形品は、実施
例1と同様にウエルドマークがなく、ロートーン外観を
呈した。
実施例6,7 アルミ粒子の平均形状比を1/7.2又は1/1.4に変えた以外
は実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品
は、実施例1と同様にウエルドマークがなく、ロートー
ン外観を呈した。
は実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品
は、実施例1と同様にウエルドマークがなく、ロートー
ン外観を呈した。
実施例8,9 金型の表面粗さを(0.13μRa,1.2μRmax,9.4μRtm)又
は(4.1μRa,21.8μRmax,18.0μRtm)に変えた以外は、
実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品
は、実施例1と同様にウエルドマークがなく、ロートー
ン外観を呈した。
は(4.1μRa,21.8μRmax,18.0μRtm)に変えた以外は、
実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品
は、実施例1と同様にウエルドマークがなく、ロートー
ン外観を呈した。
比較例1 酸化チタン・カーボンブラック等を含んだPPO樹脂100容
量部とアルミ粒子3.5容量部(平均相当径5.5μm、平均
形状比1/1.2)の材料を用い金型表面粗さ0.02μRa,0.36
μRtm,0.42μRmaxとして、第3図に示すVTR上カバーを
成形した。
量部とアルミ粒子3.5容量部(平均相当径5.5μm、平均
形状比1/1.2)の材料を用い金型表面粗さ0.02μRa,0.36
μRtm,0.42μRmaxとして、第3図に示すVTR上カバーを
成形した。
成形条件 シリンダ温度 260,260,255,210℃ 射 出 圧 力 870kgf/cm2 金 型 温 度 70〜75℃ 得られた成形品は、キラキラとした金属調となり、本発
明で求めるロートーンの外観が得られなかったばかりで
なく、ウエルドも発生し、高級外観品には使用しえない
ものであった。
明で求めるロートーンの外観が得られなかったばかりで
なく、ウエルドも発生し、高級外観品には使用しえない
ものであった。
実施例10 酸化チタン・シアニンブルー等を含んだPPO樹脂100容量
部と黄銅粒子1.0容量部(平均相当径72μm)の材料を
用い金型表面粗さを0.82Ra,6.7Rmax,4.3Rtmとして第3
図に示すVTR上カバーを成形した。
部と黄銅粒子1.0容量部(平均相当径72μm)の材料を
用い金型表面粗さを0.82Ra,6.7Rmax,4.3Rtmとして第3
図に示すVTR上カバーを成形した。
成形条件 シリンダ温度 270,270,265,210℃ 射 出 圧 力 950kg/cm2 金 型 温 度 70〜75℃ 得られた成形品は、ウエルドマークがなく、白暮の空の
如くしっとりとしたロートーン外観を得た。
如くしっとりとしたロートーン外観を得た。
本発明の樹脂成形品は、ウエルドマークがなく、従来達
成し得なかった、カメラ外装カバー、OA機器外装等の高
級モールド品にも使用し得るロートーン外観を呈し、プ
ラスチック外観デザインの枠を広げることが可能とな
る。特に、染料着色された熱可塑性樹脂を使用した場合
にその効果は著しく、複雑形状品にも応用できる。
成し得なかった、カメラ外装カバー、OA機器外装等の高
級モールド品にも使用し得るロートーン外観を呈し、プ
ラスチック外観デザインの枠を広げることが可能とな
る。特に、染料着色された熱可塑性樹脂を使用した場合
にその効果は著しく、複雑形状品にも応用できる。
また、成型金型表面の頻雑なメンテナンスが少なくな
り、生産性が向上し、しかも不良率が低減する。これ
は、従来の金型表面の仕上げだけによるツヤ消外観の発
現と異なり、本発明の場合は、光沢粒子の諸条件の調整
と表面粗さの調整(金型表面の仕上げ)とを組合せるこ
とにより、金型表面の摩耗による成形品外観の急激な変
化を享受しなくて済むことにより達成されるものであ
る。また、このことから、成形サイクルを短縮すること
も可能となる。
り、生産性が向上し、しかも不良率が低減する。これ
は、従来の金型表面の仕上げだけによるツヤ消外観の発
現と異なり、本発明の場合は、光沢粒子の諸条件の調整
と表面粗さの調整(金型表面の仕上げ)とを組合せるこ
とにより、金型表面の摩耗による成形品外観の急激な変
化を享受しなくて済むことにより達成されるものであ
る。また、このことから、成形サイクルを短縮すること
も可能となる。
第1図は本発明における光沢粒子の平均相当径と成形品
表面粗さの好適範囲を示したグラフである。 第2図(a)〜(d)は、それぞれ、本発明によるカメ
ラ外装カバーの平面図、正面図、左側面図及び右側面図
である。 第3図(e)〜(g)は、それぞれ、本発明によるVTR
外装カバーの平面図、正面図及び左側面図である。 第4図は従来の金属充填樹脂の流動断図、第5図は金属
充填樹脂の成形後断面図、第6図及び第7図は平均形状
比1/10以下の光沢粒子を用いた場合の成形前後における
粒度分布(頻度分布)を示すグラフである。 1……金属粉、2……樹脂のみの層、3……ウエルドマ
ーク。
表面粗さの好適範囲を示したグラフである。 第2図(a)〜(d)は、それぞれ、本発明によるカメ
ラ外装カバーの平面図、正面図、左側面図及び右側面図
である。 第3図(e)〜(g)は、それぞれ、本発明によるVTR
外装カバーの平面図、正面図及び左側面図である。 第4図は従来の金属充填樹脂の流動断図、第5図は金属
充填樹脂の成形後断面図、第6図及び第7図は平均形状
比1/10以下の光沢粒子を用いた場合の成形前後における
粒度分布(頻度分布)を示すグラフである。 1……金属粉、2……樹脂のみの層、3……ウエルドマ
ーク。
Claims (1)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂100容量部に対して、平均相
当径10〜300μm、平均形状比1/8〜1の光沢を有する粒
子0.02〜3.0容量部含有する組成物を用い、前記組成物
を型で成形する際、前記型内で組成物同士が合わさるよ
うにして形成される樹脂成形品であって、表面粗さが0.
05〜10.0μRaで、かつウエルドマークのないことを特徴
とする樹脂成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60234520A JPH0699592B2 (ja) | 1985-10-22 | 1985-10-22 | 樹脂成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60234520A JPH0699592B2 (ja) | 1985-10-22 | 1985-10-22 | 樹脂成形品 |
Publications (2)
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---|---|
JPS6295345A JPS6295345A (ja) | 1987-05-01 |
JPH0699592B2 true JPH0699592B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=16972309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60234520A Expired - Lifetime JPH0699592B2 (ja) | 1985-10-22 | 1985-10-22 | 樹脂成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699592B2 (ja) |
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-
1985
- 1985-10-22 JP JP60234520A patent/JPH0699592B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPS6295345A (ja) | 1987-05-01 |
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