JPH0699021A - 生物学的脱臭方法 - Google Patents

生物学的脱臭方法

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JPH0699021A
JPH0699021A JP4273538A JP27353892A JPH0699021A JP H0699021 A JPH0699021 A JP H0699021A JP 4273538 A JP4273538 A JP 4273538A JP 27353892 A JP27353892 A JP 27353892A JP H0699021 A JPH0699021 A JP H0699021A
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正博 藤井
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裕史 嘉森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 悪臭ガスの生物学的脱臭を高効率、高性能に
行う。 【構成】 無機性及び有機性悪臭成分を含有する排ガス
を生物学的方法により脱臭するに当たり、生物学的脱臭
塔に散水する水(循環水)の貯水槽に酸化還元電位制御
装置、pH制御装置、栄養塩添加装置、及び曝気装置を
設け、この貯水槽を脱臭に関与する微生物が活動するの
に適正な環境条件に制御・管理して、pHが5.5〜7
で活性な硫黄酸化細菌などの脱臭に関与する微生物を馴
養・増殖して、生物学的脱臭を効率良く、また、高性能
に行う。 【効果】 無機性及び有機性悪臭成分を含有する排ガス
を生物学的方法により高効率、高性能に行うことが可能
になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、悪臭の生物学的脱臭処
理に関し、悪臭発生源施設、例えば、下水処理場、汚泥
処理場、屎尿処理場、畜産施設、化学工場、塗装工場、
肥料工場などから発生する悪臭ガスの生物学的脱臭方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の生物学的脱臭法は、土壌脱臭法及
びピートモス、プラスチック、セラミックス、活性炭な
どを微生物の固定化担体に用いた固定床型生物学的脱臭
法があり、特に、近年固定床型生物学的脱臭法が主体を
占めるようになった。
【0003】この固定床型生物学的脱臭法は、上記固定
化担体を充填した固定床に悪臭ガスの悪臭成分を分解、
或いは、酸化して無臭化する機能を有する微生物(以
下、脱臭に関与する微生物)を固定化し、この固定床に
上向流、或いは、下降流で悪臭ガスを通して処理する方
法が一般的である。
【0004】この生物学的脱臭法において、固定床に固
定化されている微生物に湿り気を与えるために連続的
に、或いは、間歇的に散水が行われる。
【0005】この散水方法及び散水用の水(以下、循環
水)を貯蔵する貯水タンクに関連する従来技術について
説明する。
【0006】固定床に散水する際、循環水に栄養成分の
添加、pH調整、曝気などを行わずに、単に循環して連
続的に、或いは、間歇的に散水する方法として、特開平
3―181313,特開平3―207423、特開平3
―221118、特開平3―229613,特開平3―
296415、特開平4―7016など多数知られてい
る。
【0007】次に、この散水方法、或いは、循環水のタ
ンクに何らかの工夫を行っている方法として、次のもの
がある。
【0008】まず、この循環水の貯水タンクの撹拌を行
っている方法として特開平3―275121がある。
【0009】また、貯水タンクのpHを調整している方
法として、特開昭62―7425、特開平1―3153
14、特開平1―315315、特開平1―31531
6、特開平1―315317、特開平1―31752
4、特開平2―99117、特開平3―242222、
特開平3―242223、特開平3―242224、特
開平3―245815、特開平3―245816、特開
平3―245817、特開平3―245818などが知
られている。
【0010】例えば、特開昭62―7425は、pH
5.5〜8.5の洗浄水を生物学的脱臭塔の塔頂から連
続、又は、間歇的に散水し、生成した硫酸を洗い出すと
共に微生物群を維持するための水分を補給している。
【0011】微生物の担体の表面のpHを測定して、微
生物に適したpHに維持する方法として特開平2―99
116、特開平3―161018、特開平3―1610
19などが知られている。
【0012】例えば、循環水の溶解塩類濃度、pHを調
整する方法として特開平2―172519が知られてい
る。
【0013】また、特開平2―99116は、担体表面
のpHを微生物活性の最適値(例えば、pH7)に維持
する方法であり、特開平3―161018は、充填層の
pHを6〜8に維持している。
【0014】次に本発明に密接な関係がある循環水を曝
気して循環する方法として、特開平2―98360、特
開平3―101809及び特開平3―242222が知
られている。
【0015】特開平2―98360は、生物学的脱臭塔
の下部に散気管を備えた循環水の貯水槽を設け、ここに
悪臭ガスの全量を通して散気し、悪臭ガスに加湿して上
部の微生物が固定化されている固定床(処理部)は吸着
剤に吸着される悪臭成分の濃縮を助長する役割をし、同
時に微生物の活性を高く保って吸着悪臭成分の分解を助
長する方法である。
【0016】特開平3―101809は、生物脱臭塔の
下部に設けた浸漬ろ床に悪臭ガスを接触させ、しかる後
にこの浸漬ろ床の上部に設けた1〜2mの厚さを持つス
ポンジ充填層の固定床に悪臭ガスを約2〜4秒間の滞留
時間で処理することにより設備費やランニングコストを
低減する方法である。
【0017】なお、この浸漬ろ床の水を循環水として用
いてスポンジ充填層に湿り気を与えている。
【0018】特開平3―242222は、生物脱臭塔の
下部に循環水のタンクを設け、上部の固定床から流下し
た微生物を含む散水液(微生物混合液)を膜分離法で分
離して濃縮し、この濃い微生物混合液を曝気して最上部
の固定床に連続的に散水する装置である。
【0019】循環水に積極的に栄養成分を添加する方法
は、知られていないが、りん、窒素などの栄養成分を含
む活性汚泥処理水を循環水に用いる方法として特開平2
―172518、特開平2―172519及び特開平3
―275121などが知られている。
【0020】多成分の悪臭成分を含む悪臭ガスを生物学
的脱臭法により処理する方法として特開平3―1610
19などがある。
【0021】この方法は、多成分の硫黄系臭気物質を含
む悪臭ガスを処理するに当たり4本の生物学的脱臭塔を
設け、第1塔で硫化水素を、第2塔でメチルメルカプタ
ンを、第3塔及び第4塔で硫化メチルを除去している。
【0022】なお、循環水の貯水槽の酸化還元電位(O
RP)を指標にして空気或いは悪臭ガスの一部を用いて
曝気する方法は、知られていない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】生物学的脱臭法は、土
壌、固定化担体などに付着した微生物が悪臭ガスと接触
して悪臭成分を酸化或いは分解する。
【0024】従って、生物学的脱臭法は、効率良く、し
かも高性能に脱臭処理を行うためには、脱臭に関与する
微生物について、生物学的廃水処理の微生物と同様にp
H、栄養、好気度、嫌気度などを適正な条件に維持する
のが重要である。
【0025】しかし、生物学的脱臭法は、排水の生物学
的処理と異なり、固定化担体に固定化されている微生物
が多くの時間を悪臭ガスと接触しており、微生物が活性
に機能する環境、即ち、微生物に適正なpH、栄養塩の
補給、好気度、嫌気度などに維持するのが困難である。
【0026】また、生物学的脱臭は、脱臭に関与する微
生物が活性に機能する適正な環境条件があまり明確にさ
れていない。
【0027】例えば、循環水のpHを管理しなかった
り、或いは脱臭に関与する微生物に適正なpHに管理し
ないで、この循環水を生物学的脱臭塔に散水して使用し
ていると、硫黄系悪臭成分、アンモニア系悪臭成分を含
む悪臭ガスの処理を行った場合、硫黄系悪臭成分から生
成した硫酸、或いはアンモニア系悪臭成分から生成した
硝酸により貯水槽のpHが著しく低下する。
【0028】このためメチルメルカプタン、硫化メチル
などの有機系悪臭成分及びアンモニア系悪臭成分の酸
化、分解に関与する微生物の機能が低下し、これらの除
去性能が著しく低下する。
【0029】このため特開平3―161019のように
生物学的脱臭塔を複数設ける必要があり、設備コストの
アップ、処理の繁雑さを招く問題点がある。
【0030】循環水の貯水槽を曝気しない問題点とし
て、脱臭に関与する微生物は、好気性微生物なので曝気
を行わないと貯水槽が嫌気性になり、この微生物の機
能、活性度が低下し、脱臭性能を著しく低下させる原因
になる。
【0031】また、悪臭ガスに有機物が含まれていて、
これが貯水槽に蓄積されて、嫌気性になると嫌気性微生
物が繁殖してスライム状物質を形成し、これが循環水に
より脱臭に関与する微生物を固定化している固定化担体
の表面に蓄積して生物学的脱臭塔の圧力損失を上昇させ
たり、悪臭成分の除去性能を低下させる原因になる。
【0032】また、貯水槽が嫌気性になるとカビ臭を発
生し、このため生物学的脱臭塔で処理した排ガスにかび
臭が残り、これを除去するために生物学的脱臭塔の後に
活性炭吸着設備を設ける必要が生じる。
【0033】また、仮にこの貯水槽の曝気をおこなって
も従来の方法では、多くの問題点がある。例えば、貯水
槽の曝気を何ら管理指標を決めずに行っても多くの弊害
を引き起こす。
【0034】発明者らの研究によると、微生物の機能、
活性度と酸化還元電位(ORP)とは密接な関係があ
り、例えば、曝気量が少なくORPが嫌気性側にある
と、脱臭に関与する微生物は、好気性微生物なので、十
分に活性にならず、また、大量の曝気を行ってORPを
適正値より著しく好気性側にすると、微生物の自己分解
が起こり、微生物濃度の低下を引き起こす原因になる。
【0035】りん、窒素などの栄養成分を含む活性汚泥
処理水を循環水に用いる方法についても問題点がある。
【0036】即ち、生物学的脱臭塔の近辺にこのような
排水の活性汚泥処理設備があってこの処理水を頻繁に使
用できる所では問題点が少ない。
【0037】しかし、このような活性汚泥処理設備が近
辺に無かったり、或いは、貯水槽の循環水をほとんど交
換せずに蒸発した量だけ補充する方法に行っている生物
学的脱臭塔には多くの問題点がある。
【0038】これは、循環水を生物学的脱臭塔に散水を
行っていると、これらの栄養成分が脱臭に関与する微生
物に使用されている内にりんと窒素のバランスが崩れた
り、或いは、これらの栄養成分が不足するようになり、
その結果、悪臭成分の除去性能が低下する。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、課題を解決す
るために生物学的脱臭塔に散水する循環水の貯水槽のO
RP、pH及び栄養成分を脱臭に関与する微生物に適正
な環境条件に維持することにより高効率で、高性能の生
物学的脱臭を行う。
【0040】即ち、本発明の要旨とするところは、 (1)無機性及び有機性悪臭成分を含有する排ガスを生
物学的方法により脱臭するに当たり、生物学的脱臭塔に
散水する水(循環水)の貯水槽に酸化還元電位制御装
置、pH制御装置、栄養成分添加装置及び曝気装置を設
け、これらによってこの貯水槽を脱臭に関与する微生物
が棲息するのに適正な環境条件に制御・管理することを
特徴とする悪臭ガスの生物学的脱臭方法。
【0041】(2)前記(1)の生物学的脱臭塔に散水
する循環水の貯水槽に空気、或いは、悪臭ガスの1部を
用いて曝気を行って好気性に維持することにより、貯水
槽に蓄積する悪臭成分を酸化、或いは分解すると共に、
循環水により生物学的脱臭塔より貯水槽にウォシュアウ
トされた脱臭に関与する微生物を活性化することを特徴
とする悪臭ガスの生物学的脱臭方法。
【0042】(3)前記(1)及び前記(2)に記載の
貯水槽のORPを0〜+100mV(銀/塩化銀基準)
にpHを4.5〜7にそれぞれ制御・管理し、また、貯
水槽にりん化合物、窒素化合物などの栄養成分を添加す
ることを特徴とする悪臭ガスの生物学的脱臭方法にあ
る。
【0043】
【作用】図1は、本発明を示す。生物学的脱臭法は、固
定化担体に固定化された脱臭に関与する微生物が悪臭成
分と接触して悪臭成分を酸化、或いは分解して悪臭を除
去する。
【0044】このとき、脱臭に関与する微生物は、多く
の時間を悪臭ガスと接触しており、微生物が乾燥する懸
念があり、これを防ぐため脱臭塔の上部より間欠的に、
或いは、連続的に散水する。
【0045】また、この散水の際に固定化担体に固定化
されている脱臭に関与する微生物が散水により固定化担
体から剥離して循環水を貯蔵している貯水槽にウォシュ
アウトされ貯水槽の脱臭に関与する微生物が生物学的脱
臭塔よりもかなり高濃度に存在していることが考えられ
る。
【0046】従って、この循環水の貯水槽の管理は、脱
臭に関与する微生物にとっては重要である。
【0047】即ち、固定化担体に固定化されている脱臭
に関与する微生物は、悪臭ガスの悪臭成分、例えば、ア
ンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチ
ル、二硫化メチル及びその他の無機性及び有機性悪臭成
分を酸化及び又は分解したときのエネルギーを利用して
増殖すると考えられる。
【0048】このとき、エネルギー源となる悪臭成分
は、排ガスから十分に供給されるが、これらの悪臭成分
を酸化及び又は分解するのに必要なりん、窒素、鉄、マ
グネシウム、カルシウム、カリウムなどの栄養成分は、
排ガスからほとんど供給されないので、散水によりこれ
らの微量栄養成分を供給する必要がある。
【0049】また、多成分系の悪臭成分を生物学的脱臭
法により処理を行う場合、多種類の微生物がこれに関与
することが考えられる。
【0050】即ち、硫化水素は、硫黄酸化細菌により硫
酸に、アンモニアは硝化細菌により硝酸に、また、メチ
ルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、、ホルマ
リンなどの有機性悪臭成分は、従属栄養細菌によりそれ
ぞれ酸化及び又は分解されると思われる。
【0051】従って、このような脱臭に関与する微生物
が多種類の微生物によって構成されている場合、それぞ
れの微生物が活動する最適環境の条件が異なることが推
定され、例えば、微生物の種類によって適正なpH値が
異なると脱臭効率、脱臭性能が低下する懸念がある。
【0052】そこで、生物学的脱臭の貯水槽のpHの制
御・管理の重要性について説明する。
【0053】藤江らの脱臭に関与する微生物のpHに関
する研究(臭気の研究:Vol.22,No6,317
〜323,1991)によると、各微生物の適性pH
は、硫化水素を硫酸に酸化する硫黄酸化細菌のpHが2
〜3、アンモニアを硝酸に酸化する硝化細菌は、pH7
〜8、メチルメルカプタンを除去する微生物は、pHが
6〜7、硫化メチルを除去する微生物は、pHが6〜7
程度がそれぞれ最適であると述べている。
【0054】なお、硫黄酸化細菌のような低いpHで棲
息あるいは活性な硫黄酸化細菌は、成書(例えば、今井
和民 著化学同人発行“独立栄養細菌”の63〜67
頁)に記載されているようにThiobacillus
属Thiooxidanceの硫黄酸化細菌と推定され
る。
【0055】このように脱臭に関与する微生物の適正な
環境条件が、例えば、適正なpHがそれぞれ微生物の種
類によって異なると複数の悪臭成分を含む排ガスを処理
する場合、多くの問題点が発生し、効率良く、しかも高
性能に悪臭成分を処理するのが困難である。
【0056】即ち、硫化水素、アンモニア、メチルメル
カプタン及び硫化メチルとが共存する悪臭ガス、例え
ば、下水処理場の沈砂池、一次沈殿池、汚泥処理場など
から、また、屎尿処理場から発生するガスを生物学的脱
臭処理を行う場合、硫化水素を酸化する硫黄酸化細菌が
活性なpHは、2〜3であり、このような低いpHでは
アンモニア、メチルメルカプタン、硫化メチルなどを酸
化、或いは分解する微生物の機能が低下し、これらの悪
臭成分を十分に除去することができない。
【0057】発明者らは、このようなpHの問題点を解
決するため多成分系の悪臭ガスの生物学的脱臭を行う場
合、脱臭に関与する微生物がなるべく近いpH範囲で活
性であることが望ましいと考えた。
【0058】即ち、前述の藤江らの研究によると硫黄酸
化細菌の適性pHが他の悪臭ガス成分を除去する微生物
の適性pHと大きく掛け離れているので、pHが中性近
辺で活性な硫黄酸化細菌の馴養・増殖を行えば、硫化水
素、アンモニア、メチルメルカプタン、硫化メチルなど
の混合成分の悪臭ガスを効率良く、しかも高性能に除去
できると考えた。
【0059】pHが中性近辺で活性な硫黄酸化細菌の馴
養・増殖方法は、発明者らの研究により可能になった。
これを図2を用いて説明する。
【0060】多成分系の悪臭ガス(1)を含む下水処理
場の汚泥処理の排ガスをサドル型セラミックスを充填し
た固定床(9)を2段積んだ上向流方式の生物学的脱臭
塔(8)に下水の処理を行っている活性汚泥を固定化し
て生物学的脱臭を行い、この時、貯水槽(4)をpH制
御装置(7)により中性近辺に、具体的にはpH4.5
〜7.0に制御・管理し、この水を間欠的に生物学的脱
臭塔に散水し、散水後、生物学的脱臭塔の下部より貯水
槽に回収して循環使用した。
【0061】また、この循環水の嫌気化を防ぐため貯水
槽にORPセンサー及びORP制御装置(6)を設け、
これにより、貯水槽のORPが0〜+100mV(金―
銀/塩化銀複合電極基準)に維持できるように悪臭ガス
の1部、または、空気で曝気を行った。また、リン酸ア
ンモニウムなどの栄養塩を栄養塩貯蔵タンク(16)よ
りポンプ(15)により添加した。
【0062】このような方法で馴養・増殖した硫黄酸化
細菌の性状を把握するため生物学的脱臭塔の各段の固定
化担体に付着している硫黄酸化細菌及びpHを4.5〜
7に、また、ORPを0〜100mVに制御・管理を行
っている貯水槽の硫黄酸化細菌の数、pHと活性度との
関係を調べた。
【0063】なお、硫黄酸化細菌の数及び活性度は次の
ような方法で調べた。
【0064】まず、多段式生物学的脱臭塔の各段より脱
臭に関与する微生物を固定化しているサドル型セラミッ
クス固定化担体を採取し、この固定化されている硫黄酸
化細菌を下記に組成を示す硫黄酸化細菌の培養・増殖に
用いられるStarkeyの液体培地により抽出を行
い、この抽出液を同じ組成のStarkeyの寒天培地
に植種して、30℃の静置式培養器に約2週間入れ、硫
黄酸化細菌の培養を行い、発生したコロニーを数えて硫
黄酸化細菌の数を測定した。その結果を第1表に示す。
【0065】
【表1】
【0066】この第1表の結果より、硫黄酸化細菌は、
生物学的脱臭塔の下段になるほど多く、しかも、循環水
の貯水槽の硫黄酸化細菌が最も多いことが明らかになっ
た。
【0067】これは、排ガスを生物学的脱臭塔に上向流
方式で通気しているため下段ほど、濃度が高い排ガスと
接触しているので、硫黄酸化細菌の増殖が十分に行われ
ているのと、散水を上部より行っているので固定化担体
に固定化されている硫黄酸化細菌が貯水槽にウォシュア
ウトされていることが推定される。
【0068】また、この硫黄酸化細菌についてpHと活
性度との関係を測定した。
【0069】測定方法は、上記方法で培養した硫黄酸化
細菌のコロニーを、pHの異なるStarkeyの液体
培地に植種して、振盪培養器を用いて20℃で、Sta
rkeyの液体培地のチオ硫酸イオン濃度が2200m
g/lから50mg/l以下になる日数を測定した。
【0070】その結果が、図3である。なお、Star
keyの液体培地の組成は、次の通りである。
【0071】 〇チオ硫酸ナトリウム:5000mg/l ○塩化マグネシウム:100mg/l 〇第1リン酸カリウム:3000mg/l 〇塩化アンモニウム:100mmg/l ○塩化カルシウム:250mg/l ○pH:1.0〜10.0
【0072】各pHの緩衝液1lに上記試薬を溶解し
て、pHの異なるStarkeyの液体培地を作成し
た。
【0073】図3の結果から、Starkeyの液体培
地のpHが2〜3.0及び8.0〜10の範囲では、2
0日以上振盪してもチオ硫酸イオンがほとんど減少しな
いが、pHが4.0〜7.0の範囲では振盪日数12日
以下で、特に、pH4.0〜6.0の範囲でチオ硫酸イ
オンを酸化する硫黄酸化細菌は、6日以下でチオ硫酸イ
オンを50mg/l以下にすることができ著しく活性で
あることが明らかになった。
【0074】この結果より、pHを4.5〜7に制御・
管理を行っている貯水槽の水を散水すると、pH4.0
〜7.0の範囲でチオ硫酸イオンを酸化する能力、即
ち、活性である硫黄酸化細菌が優先種になることが明ら
かになった。
【0075】更に、詳細に見ると活性なpH範囲が異な
る3種類の硫黄酸化細菌が存在しているようで、pH4
〜6の範囲において活性な硫黄酸化細菌、pH5〜7の
範囲において活性な硫黄酸化細菌、また、pH6〜7で
活性な硫黄酸化細菌の3種類である。
【0076】なお、このような方法で馴養・培養した硫
黄酸化細菌は、pHが2〜3の低いpHでは、還元性硫
黄化合物であるチオ硫酸イオンを酸化する能力を有して
いない。
【0077】なお、pH1.0でチオ硫酸イオンが減少
しているのは、生物学的分解では無く、強酸性による化
学的分解に起因している。
【0078】このことから、本発明の方法で馴養・培養
した硫黄酸化細菌は、前述の藤江らの示した硫黄酸化細
菌と異なることが明らかになった。
【0079】このことは、図4に示したD.P.Kel
ly and A.P.Harrisonの分類によっ
ても明白で、彼らの分類によると、本発明の方法で馴養
・増殖したpH4.0〜7.0の範囲で活性な硫黄酸化
細菌は、Group―2に、また、藤江らの示したTh
iobacillus属Thiooxidanceの硫
黄酸化細菌は、pH2〜3で活性なのでGroup―5
に属することが推定される(書名:Bergey’s
Manual of SystematicBacte
riology Vol.3,著者:James T.
Staley,発行元:Williams & Wil
kins,記載箇所:1843頁のFig.20.4
7)。
【0080】以上のことから、生物学的脱臭塔の貯水槽
のpHを4.5〜7に制御・管理をすると、pHが中性
に近いところで活性な硫黄酸化細菌が得られることが明
らかになった。
【0081】このようにpHが中性近辺で活性な硫黄酸
化細菌であれば、他の脱臭に関与する微生物、例えば、
アンモニア、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化
メチル及びその他の無機性及び有機性悪臭成分を酸化及
び又は分解する微生物と共存することができ、従って、
特開平3―161019のように生物学的脱臭塔を複数
設ける必要が無く、このため生物学的脱臭を効率よく行
うことができる。
【0082】次に、本発明の特長である貯水槽のORP
の制御・管理について、説明する。
【0083】第1表に示したように生物学的脱臭システ
ムの中でこの貯水槽の中に硫黄酸化細菌が一番多く存在
しており、このことは他の悪臭成分を酸化或いは分解す
る微生物もこの貯水槽に一番多く存在していることが推
定される。
【0084】また、この貯水槽の水を生物学的脱臭塔に
循環して散水することにより、この貯水槽に存在する硫
黄酸化細菌などの脱臭に関与する微生物が生物学的脱臭
塔に戻り、再び悪臭成分の酸化或いは分解に関与するこ
とが明白である。
【0085】従って、効率良く、また、高性能に生物学
的脱臭を行うためには、貯水槽の脱臭に関与する微生物
を活性に、また、高濃度に維持して有効に活用すること
が重要である。
【0086】脱臭に関与する微生物は、悪臭成分を好気
性の環境で酸化、或いは分解するので好気性の微生物で
ある。このため、これらの微生物が高濃度に存在する貯
水槽を好気性に維持することが必要である。
【0087】特に、有機性の悪臭成分を高濃度に含有す
る悪臭ガスを処理する場合、未反応の有機性の悪臭成分
が散水の際に循環水と一緒に貯水槽に入り、貯水槽が嫌
気性であると、有機性悪臭成分が腐敗して益々嫌気性に
なり、或いは、好気性微生物の機能を阻害する物質を出
し、このため好気性の脱臭に関与する微生物の機能を低
下させると共に、かび臭などの悪臭を発生し、高効率、
高性能の生物学的脱臭を不可能にする。
【0088】なお、このかび臭は、生物学的脱臭では除
去が困難であり、かび臭を除去するためには生物学的脱
臭塔の後に活性炭脱臭装置を設ける必要がある。このた
め、この貯水槽の嫌気化を防ぐため曝気が必要である。
【0089】貯水槽の曝気は、貯水槽のORPを指標に
して、貯水槽にウォシュアウトされている脱臭に関与す
る微生物に適したORPに維持できるように曝気を行う
と、高効率、高性能の生物学的脱臭を行うために非常に
有効である。
【0090】即ち、脱臭に関与する微生物、例えば、ア
ンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチ
ル、二硫化メチル、ホルマリン及びその他の無機性及び
有機性悪臭成分を酸化及び又は分解する微生物は、好気
性微生物で、これらの微生物の適正なORPは、発明者
らの経験によると、0〜+100mV(Ag/AgCl
電極基準)以上の好気性であることが明らかになってい
るので、この貯水槽のORPも0〜+100mVに維
持、管理すれば良い。
【0091】この貯水槽の曝気方式は、空気を曝気して
も良いし、また、悪臭ガスの一部をバイパスして曝気に
用いても良い。
【0092】なお、貯水槽のORPが0mV以下の嫌気
性では好気性の脱臭に関与する微生物の機能が十分に発
揮することが困難であり、また、+100mV以上では
酸化度が強すぎて、微生物の自己分解が起こり、微生物
の濃度を低下させる懸念がある。
【0093】また、悪臭ガスの全量を用いて貯水槽の曝
気を行うと、適正なORP範囲に維持するのが困難であ
り、前述のような種々の問題点が発生する。
【0094】次に、栄養成分の添加について説明する。
【0095】脱臭に関与する微生物は、排水の活性汚泥
処理の微生物と同様にりん、窒素、鉄、マグネシウム、
カルシウム、カリウムなどの栄養成分が脱臭に関与する
微生物の活性度の向上、維持のために必要である。
【0096】特に、りん、窒素は、貯水槽の循環水に1
〜10%程度添加する必要がある。
【0097】なお、鉄、マグネシウム、カルシウム、カ
リウムなどの栄養成分は、循環水に約0.01〜1%程
度含まれていれば十分である。
【0098】従って、脱臭に関与する微生物が繰り返し
使用されて循環水の貯水槽に戻るので、これらの微生物
が高濃度に存在する貯水槽にこれらの栄養塩を添加する
と良い。
【0099】また、これらの微生物の活性度向上、増殖
を促進するためこの貯水槽に、これらに効果がある物
質、例えば、チオ硫酸化合物、有機硫黄化合物、米ぬ
か、フイチン酸、ビタミンなども添加しても良い。
【0100】
【実施例1】次に、本発明の実施例について説明する。
図2に示す生物学的脱臭装置を用いて化学工場のホルマ
リン臭の生物学的脱臭を行った。
【0101】生物学的脱臭塔(8)は、高炉水砕スラグ
を主原料に用いたサドル型セラミックスを充填し、これ
にこの工場の排水の処理を行っている活性汚泥処理設備
の曝気槽の活性汚泥を固定化し、ホルマリン臭の除去を
行った。
【0102】なお、セラミックスに固定化されている活
性汚泥の乾燥を防止すると共に栄養塩を与えるため生物
学的脱臭塔の上部から散水を行った。
【0103】この水をためている貯水槽(4)のORP
が0〜+50mV(銀/塩化銀電極基準)になるように
排ガスの一部を吹き込み、貯水槽からの排ガスは、生物
学的脱臭塔の下部より脱臭塔に導入して同時に脱臭処理
を行った。
【0104】また、貯水槽のpHは、酸(5%硫酸)及
びアルカリ(5%苛性ソーダ水溶液)により6.5±
0.5の範囲にpH制御装置(7)を用いて制御した。
【0105】更に、固定化されている脱臭に関与する微
生物に無機系栄養成分を与えるためこの貯水槽に窒素と
して硫安を約5%、また、りんとしてリン酸を約2%づ
ゝ溶解し、更に、微量栄養塩として硫酸第1鉄、硫酸マ
グネシウム及び塩化カルシウムを、各々約0.1%添加
した。
【0106】生物学的脱臭塔への散水は、この貯水槽の
水を1回に約15分間、1日に4回行い、散水後の水
は、貯水槽に戻し、また、再度循環使用した。
【0107】このような条件で生物学的脱臭塔に散水を
行いながらホルマリンの生物学的脱臭を行うと、高効
率、高性能の脱臭処理が可能で、例えば、通気温度が5
〜30℃でホルマリン濃度が約100ppmの排ガスを
空間速度(SV)300〜800H-1で通気して脱臭処
理を行うと、出口側の排ガスにホルマリン臭が検出され
ない。
【0108】また、散水のみを行って排ガス処理を1週
間程度停止し、その後、ホルマリンを含む排ガスの脱臭
処理を開始しても直ちにホルマリンの除去が行われ、停
止前とほとんど同等の脱臭性能が得られた。
【0109】次に、貯水槽の通気及びORPの制御・管
理を行わずにりん、窒素の無機系栄養のみを添加して同
様の脱臭処理を行った。脱臭処理を開始した当初は、ホ
ルマリンが良好に除去されたが、10〜15日目位から
貯水槽にスライムが発生し、更に、経日共にスライムが
固定化担体の表面にも発生し、脱臭塔の圧力損失が上昇
し、スライムを除去するため固定化担体の洗浄が必要に
なった。
【0110】また、生物学的脱臭塔の出口の排ガスがか
び臭くなり、この臭気を除去するためには活性炭吸着装
置の設置が必要であった。
【0111】このように貯水槽のORP及びpH制御を
行い、また、栄養成分を添加することによりホルマリン
臭気の高効率、高性能の生物学的脱臭が可能になった。
【0112】
【実施例2】実施例1と同様に図2に示す生物学的脱臭
装置の散水用貯水槽に、空気を用いて曝気を行ってOR
Pを0〜50mVに、また、pHを4.5〜6.5の範
囲にそれぞれ管理し、無機系栄養塩として硫安とリン酸
を添加した。
【0113】これを散水に用いて化学工場の硫化水素を
約60〜100ppm、その他の有機性ガスとして酢
酸、メタノールを含む排ガスの生物学的脱臭を行った。
【0114】この排ガスを空間速度(SV)300〜5
00H-1程度で通気して脱臭処理を行うと、生物学的脱
臭塔の出口側の排ガスの硫化水素は、2ppm以下に除
去され、また、ほとんど匂いがしなかった。
【0115】それに対して、ORP、pHの制御・管理
を行わず、また、無機系栄養塩を添加しないで、同じ条
件で脱臭処理を行うと、脱臭処理を開始した当初は、硫
化水素が良好に除去されたが、その後は、硫化水素の除
去性能が著しく低下し、硫化水素を10ppm以下に除
去するのが困難になった。
【0116】また、実施例1と同様に貯水槽及び生物学
的脱臭塔の固定化担体にスライムが発生し、循環水及び
生物学的脱臭塔出口の排ガスがかび臭くなり、また、生
物学的脱臭塔の圧力損失が上昇し、このため固定化担体
のスライムを除去するため固定化担体を定期的に洗浄を
行う必要があった。
【0117】
【実施例3】実施例1と同様に図2に示す生物学的脱臭
装置の散水用貯水槽に、空気を用いて曝気を行ってOR
Pを+50〜100mVに、また、pHを4.5〜6.
5の範囲にそれぞれ管理し、無機系栄養成分として硫安
とリン酸を添加した。
【0118】これを生物学的脱臭塔の散水に用いて下水
処理場の汚泥処理工程の排ガス処理を行った。
【0119】この排ガスは、硫化水素、アンモニア、メ
チルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、ホルム
アルデヒドなどを含有している。
【0120】この排ガスを実施例2と同じ条件で生物学
的脱臭を行った結果、年間を通じて硫化水素、アンモニ
ア、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、
ホルムアルデヒドなどは、ほゞ完全に除去されており、
また、臭気濃度は、生物学的脱臭塔の入り口側が約41
00〜60000に対して出口側は、約10〜120で
あった。
【0121】なお、貯水槽のORP、pHの制御・管理
を行わずに、また、栄養塩を添加しないで、同じ排ガス
の生物学的脱臭を行った所、貯水槽が約2〜3週間でp
H2〜3に低下し、それに伴ってメチルメルカプタン、
硫化メチル、二硫化メチル、ホルムアルデヒドなどの有
機性悪臭成分の除去性能が低下し、出口が側の臭気濃度
が著しく上昇した。
【0122】また、実施例1及び実施例2と同じように
貯水槽にスライムが発生し、生物学的脱臭塔の出口の排
ガス及び散水用の循環水がかび臭くなった。
【0123】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明は、生物学的
脱臭塔の散水用貯水槽に空気又は悪臭ガスの一部を用い
て曝気を行ってORPを制御・管理して嫌気化を防止
し、貯水槽のpHを脱臭に関与する微生物に適した条件
に制御・管理し、また、栄養塩を添加することにより冬
季の低温時でも高効率、高性能の生物学的脱臭処理が可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を示す図である。
【図2】本発明で用いた生物学的脱臭装置の概略図であ
る。
【図3】本発明の方法で馴養・増殖した硫黄酸化細菌の
チオ硫酸イオンの酸化速度(活性度)とpHとの関係を
示した図。
【図4】硫黄酸化細菌の分類を示す図である。
【符号の説明】
1 悪臭ガス 2 空気 3 悪臭ガス送風用ブロアー 4 散水用循環水貯水槽 5 散気管 6 ORP制御・管理システム(ORPセンサーを含
む) 7 pH制御・管理システム(pHセンサー含む) 8 生物学的脱臭塔 9 固定化担体充填層 10 散水用ポンプ 11 貯水槽曝気用ブロアー 12 貯水槽排ガス 13 散水用循環水戻り 14 生物学的脱臭処理排ガス 15 栄養塩添加ポンプ 16 栄養塩貯蔵タンク
フロントページの続き (72)発明者 北野 誠 北九州市戸畑区大字中原46―59 新日本製 鐵株式会社機械・プラント事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機性及び有機性悪臭成分を含有する排
    ガスを生物学的方法により脱臭するに当たり、生物学的
    脱臭塔に散水する水(循環水)の貯水槽に酸化還元電位
    制御装置、pH制御装置、栄養成分添加装置及び曝気装
    置を設け、これらによってこの貯水槽を脱臭に関与する
    微生物が棲息するのに適正な環境条件に制御・管理する
    ことを特徴とする悪臭ガスの生物学的脱臭方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の生物学的脱臭塔に散水する循
    環水の貯水槽に空気、或いは、悪臭ガスの1部を用いて
    曝気を行って好気性に維持することにより、貯水槽に蓄
    積する悪臭成分を酸化、或いは分解すると共に、循環水
    により生物学的脱臭塔より貯水槽にウォシュアウトされ
    た脱臭に関与する微生物を活性化することを特徴とする
    悪臭ガスの生物学的脱臭方法。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2に記載の貯水槽の
    ORPを0〜+100mV(銀/塩化銀基準)にpHを
    4.5〜7にそれぞれ制御・管理し、また、貯水槽にり
    ん化合物及び窒素化合物などの栄養成分を添加すること
    を特徴とする悪臭ガスの生物学的脱臭方法。
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