JP2003225531A - 生物脱臭方法及び生物脱臭装置 - Google Patents

生物脱臭方法及び生物脱臭装置

Info

Publication number
JP2003225531A
JP2003225531A JP2002028632A JP2002028632A JP2003225531A JP 2003225531 A JP2003225531 A JP 2003225531A JP 2002028632 A JP2002028632 A JP 2002028632A JP 2002028632 A JP2002028632 A JP 2002028632A JP 2003225531 A JP2003225531 A JP 2003225531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
liquid
biological deodorizing
liquid contact
mixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002028632A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sano
和生 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANKI SHIRO KOGYO KK
Original Assignee
SANKI SHIRO KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANKI SHIRO KOGYO KK filed Critical SANKI SHIRO KOGYO KK
Priority to JP2002028632A priority Critical patent/JP2003225531A/ja
Publication of JP2003225531A publication Critical patent/JP2003225531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストであり、簡単なメンテナンスで長期
にわたって安定にかつ高効率で運転可能な生物脱臭方法
を提供すること。 【解決手段】 悪臭ガスから微生物の存在において臭気
を除去する生物脱臭方法において、悪臭ガスを、微生物
を含有する処理水と向流で気液接触させるとともに、そ
の処理水として、排水処理システムの途中で生成せしめ
られた微生物含有の混合液を使用するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物脱臭方法及び
生物脱臭装置に関し、さらに詳しく述べると、水の臭気
成分洗浄作用と活性汚泥などに含まれる細菌類の臭気成
分分解作用を組み合わせて利用した生物脱臭方法及び生
物脱臭装置に関する。本発明の生物脱臭方法及び生物脱
臭装置は、フィッシュミール生産工場やその他の悪臭発
生型事業所において有利に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、下水処理場、し尿処理場、
清掃工場等の都市衛生施設、養豚場、養鶏場、牧場等の
畜産施設、フィッシュミール生産工場(魚腸骨処理工
場)等の水産物加工施設、さらには化学工場、製紙工
場、食品製造工場などが悪臭発生型事業所として知られ
ており、また、これらの事業所において発生する悪臭を
除去するためにいろいろな脱臭装置が用いられている。
一例を示すと、臭気ガスを水洗により溶解除去する脱臭
装置があるが、この装置の場合、臭気成分が水溶性でな
ければならないという制限があるほか、多量の水が必要
であり、排水対策も万全でなければならないといった問
題がある。また、活性炭やシリカゲルなどを吸着剤に使
用した脱臭装置の場合、脱臭能力が低い、吸着剤の再生
あるいは交換が必要である、などの問題をかかえてい
る。
【0003】最近では、特にアンモニア臭、硫黄臭など
の不快な悪臭を除去するために、脱臭能力をもった微生
物で臭気成分を分解し、無臭化する生物脱臭装置(バイ
オフィルター)が広く用いられている。また、このよう
なバイオフィルターに光触媒脱臭装置を組み合わせた複
合型脱臭装置も知られている。例えば、アンモニア臭を
例にとって説明すると、アンモニア(NH)がまず好
気性微生物(硝酸化成菌)でNO、NOに変えら
れ、第1段階の無臭化が進行し、さらには、これらの窒
素酸化物が嫌気性微生物(脱窒菌)でN、NOに変え
られ、第2段階の無臭化が進行する。
【0004】生物脱臭装置は、いろいろな種類のものが
報告されているが、一般的には充填塔式のものが多い。
すなわち、充填塔にセラミックなどの担体を充填した
後、微生物を含んだ処理水を塔頂部から流して担体に微
生物を付着させた後、悪臭ガスを導入して無臭化処理を
行っている生物脱臭装置が多い。また、微生物の担体と
して、セラミックに代えて、より安価なピートなどを使
用する例も報告されている。処理水は、通常、生物脱臭
のために特別に調製されたものであり、消費分を新しい
用水で補充した後、再び循環させて使用しているのが一
般的である。
【0005】従来の生物脱臭装置では、しかし、微生物
の担体がセラミックなどからなる場合には製造コストが
増加するという問題があり、また、ピートなどの有機物
を担体に使用した場合には、団結したり減量したりする
という問題がある。
【0006】また、従来の生物脱臭装置では、所定量の
微生物を含有する処理水を常時用意し、必要に応じてあ
るいは常に充填塔に供給しなければならないという問題
もある。
【0007】さらに、従来の生物脱臭装置では、微生物
の活性を維持するために十分な湿度を微生物に与えなけ
ればならず、また、微生物の成育のためにリンを初めと
した様々な栄養素を与えることも必要である。また、充
填塔を使用しない場合には、担体に付着した微生物の呼
吸のために通風によって酸素を供給することも必要であ
る。さらには、この通風による乾燥を防ぐため、湿度の
コントロールもあわせて必要である。すなわち、従来の
生物脱臭装置は、処理条件が厳しいばかりでなく、メン
テナンスも大変である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の生物脱臭装置の上述のような問題を解決して、低コス
トであり、微生物の活性保持や繁殖などのために処理の
途中で栄養素等を与える必要がなく、簡単なメンテナン
スで長期にわたって安定にかつ高効率で運転可能な生物
脱臭方法を提供することにある。
【0009】本発明の目的は、また、本発明の生物脱臭
方法を有利に実施できる生物脱臭装置を提供することに
ある。
【0010】本発明の目的は、また、従来の設備を有利
に利用して実施でき、しかも処理水を外部に排出しない
ですむ生物脱臭方法及び生物脱臭装置を提供することに
ある。
【0011】本発明のこれらの目的やその他の目的は、
以下の詳細な説明から容易に理解できるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な目的を達成するために鋭意研究した結果、水による悪
臭成分の洗浄作用と微生物による臭気成分の吸着及び分
解作用に着目し、本発明を完成するに至った。
【0013】本発明は、その1つの面において、臭気を
発する物質を含有する悪臭ガスから微生物の存在におい
て臭気を除去する生物脱臭方法であって、前記悪臭ガス
を、前記微生物を含有する処理水と向流で気液接触させ
るとともに、前記処理水として、排水処理システムの途
中で生成せしめられた前記微生物を含有する混合液を使
用することを特徴とする生物脱臭方法にある。
【0014】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、臭気を発する物質を含有する悪臭ガスから微生物の
存在において臭気を除去する生物脱臭装置であって、気
液接触塔と、前記気液接触塔の塔底部に備えられた前記
悪臭ガスの装入口と、前記気液接触塔の塔頂部に備えら
れた、前記悪臭ガスに向流で気液接触せしめられるべき
前記微生物を含有する処理水の装入口と、排水処理シス
テムの途中で生成せしめられた前記微生物を含有する混
合液を収容したものであって、該混合液を前記処理水の
装入口に供給する機構を備えた混合液槽とを含んでなる
ことを特徴とする生物脱臭装置にある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、臭気を発する物質(以
下、「臭気成分」とも言う)を含有する悪臭ガスから微
生物の存在において臭気を選択的に除去し、不快な悪臭
を実質的に有しない無臭ガスを生成するための生物脱臭
方法及び生物脱臭装置にある。ここで、「ガス」とは、
特に断らない限り、水素ガス、ヘリウムガスなどの特定
のガスを指すのではなくて、人体を取り囲んで存在する
雰囲気、換言すると空気を指している。すなわち、「悪
臭ガス」とは、悪臭発生型事業所において発生し、その
無臭化が望まれている悪臭を伴う空気を指している。
【0016】本発明は、悪臭ガスの無臭化のため、いろ
いろな悪臭発生現場で実施することができる。例えば、
本発明は、以下に列挙するものに限定されるわけではな
いけれども、下水処理場、し尿処理場、清掃工場等の都
市衛生施設、養豚場、養鶏場、牧場等の畜産施設、フィ
ッシュミール生産工場(魚腸骨処理工場)等の水産物加
工施設、さらには化学工場、製紙工場、食品製造工場な
どを包含する悪臭発生型事業所において発生した悪臭ガ
スを、その現場で無臭化することができ、さもなけれ
ば、望ましいならば、悪臭ガスを悪臭発生現場から別の
場所に導管等で移送した後でその別の場所で無害化する
ことができる。
【0017】悪臭ガスに含まれ、本発明に従って除去さ
れるべき臭気成分は、一般的に述べると、たんぱく質、
脂肪、アミノ酸などが酵素反応により分解せしめられる
結果として発生した物質であり、分解の度合いが進行し
た段階では、アンモニア、トリメチルアミン、インドー
ル等の窒素化合物、硫化水素、メルカプタン等の硫黄化
合物、そして脂肪酸などが主たる成分である。これらの
臭気成分は、加工原料等に含まれるたんぱく質、脂肪、
アミノ酸などに直接的に由来し、それらの物質の酵素反
応によって生成する場合もあれば、たんぱく質、脂肪、
アミノ酸などが、化学反応や生物化学反応による変化か
ら生成する場合もある。臭気成分は、したがって、もし
もそれらの成分が水と接した場合には、水に溶解し、移
行するこいとが可能である。
【0018】上記のような理由から、臭気成分は、悪臭
の原因となっている加工原料等の種類や鮮度、事業所の
規模などによって様々であり、事業所ごとに異なる組成
となっている。例えば、都市衛生施設、畜産施設、水産
物加工施設等の事業所について悪臭ガスを分析して見る
と、その臭気成分は、アンモニア、低級アミン、低級脂
肪酸、有機酸、硫化水素、メルカプタン、アルデサルフ
ァイド、高級アミン脂肪酸、炭水化物類、アルコール
類、その他である。これらの臭気成分は、通常、従来の
技術の項で説明した水洗脱臭装置、吸着脱臭装置、生物
脱臭装置などで悪臭ガスから除去することが行われてい
る。また、これらの臭気成分の一部は、各事業所で排出
される排水等にも移行しているので、排水処理システム
の途中で、排水から除去することも行われている。排水
からの臭気成分の除去は、通常、活性汚泥処理装置で、
排水の曝気と同時に行われている。排水中には懸濁性微
生物相を構成する細菌種(ここでは、「活性汚泥細菌」
ともいう)が含まれており、これらの活性汚泥細菌によ
って臭気成分が分解されるからである。また、このよう
な排水は、排水と微生物が混合懸濁した状態となってお
り、通常、「混合液」(MLSS;mixed liq
uor suspended solid)と呼ばれて
いる。
【0019】本発明者は、このたび、排水処理システム
の途中で製造される活性汚泥細菌含有の混合液が悪臭ガ
スからの臭気成分の除去に有効であることを発見し、本
発明を完成した。
【0020】本発明による生物脱臭方法は、したがっ
て、悪臭ガスを、臭気成分分解能を具えた微生物を含有
する処理水と向流で気液接触させるとともに、臭気成分
分解のための処理水として、排水処理システムの途中で
生成せしめられた臭気成分分解性の微生物を含有する混
合液を使用することを特徴とする生物脱臭方法にある。
【0021】本発明の生物脱臭方法において、処理され
るべき悪臭ガスは、特に限定されるものではなく、上記
したような各種の事業所で発生する悪臭ガスを包含し、
その組成も任意である。本発明の処理に特に有用な悪臭
ガスは、水産物加工事業所において発生する悪臭ガスで
ある。このような事業所では、原料の水産物に独特の臭
気があり、また、鮮度の低下などによって臭気の変化や
増加があるからである。水産物加工事業所のなかでもフ
ィッシュミール生産工場に適用する場合に、本発明の生
物脱臭方法はとりわけ有用である。
【0022】本発明の生物脱臭方法では、悪臭ガスと微
生物含有の混合液とが向流で気液接触せしめられること
が必要である。この気液接触処理は、化学工学の分野で
一般的に行われているように、下方から上方に向かって
悪臭ガスを流動させるとともに、上方から、上昇中の悪
臭ガスに向けて、混合液を落下させることによって有利
に実施することができる。また、この気液接触処理は、
その処理効率を高めるため、いろいろな形で変形するこ
とがこのましい。例えば、処理工程中、混合液を連続的
に安定して落下させることが好ましく、また、その際、
悪臭ガスと混合液の接触が密になり、かつ安定して行わ
れるように、混合液を水滴状に噴霧したり滴下したりす
ることが好ましい。このような処理によって、混合液に
よる悪臭成分の洗浄作用と混合液中の微生物による臭気
成分の吸着及び分解作用を同時に、しかも効果的に達成
することができる。
【0023】さらに加えて、悪臭ガスと混合液の気液接
触に際して、混合液を水滴の形から液膜の形に変更して
気液接触処理を行うと、臭気成分の洗浄作用と臭気成分
の吸着及び分解作用をより高めることができる。気液接
触面積が大幅に増加されるとともに、悪臭ガスと混合液
の接触が安定に行われるようになるからである。混合液
の液膜化には、気液接触処理装置を塔の形で構成し、そ
の所定の領域に充填材を装填するのが好ましい。このよ
うに構成することによって、気液接触塔の内部に装填し
た充填材の表面において混合液の液膜ができ、悪臭ガス
と混合液が瞬間的に接触するのではなくて、段階的に上
昇する悪臭ガスと液膜を形成しつつ段階的に落下する混
合液とがより長い時間について十分に接触できるように
なり、臭気成分の混合液による取り込みも進行する。
【0024】気液接触塔に充填材を装填する場合には、
いろいろな方法を採用することができる。例えば、良好
な気液接触を得るため、多孔性フィルム又はシートの形
をした充填材を巻回して塔内に装填してもよく、ラシヒ
リングなどの充填材を所定の充填密度で装填してもよ
く、あるいは両者を組み合わせてもよい。また、充填材
を装填する場合に、同一もしくは異なる充填材をいろい
ろなパターンで充填してもよい。充填材は、繊維材料、
プラスチック材料、セラミック材料、金属材料などから
なるが、価格、重量、耐久性などを考慮した場合、プラ
スチック材料、例えばポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリカーボネートなどを有利に使用することができる。
また、ラシヒリングをプラスチック材料から形成する場
合、円筒形、馬鞍形などであってもよいが、軽量化や接
触面積の増加などを考慮した場合、メッシュリングや多
孔性リングの形態が有利である。
【0025】本発明の生物脱臭方法を実施するに当たっ
て、悪臭ガスと微生物含有混合液の接触をいかなる量比
で行うかという点も重要である。本発明者は、いろいろ
な気:液比について実験を試みた結果、通常、500〜
100:1の気:液比が好ましく、さらに好ましくは3
00〜200:1の気:液比である。気:液比が50
0:1を上回ると、悪臭ガスの量が多くなりすぎて、臭
気成分を完全に除去できなくなるばかりか、処理装置の
運転にトラブルが発生するおそれもある。反対に、気:
液比が100:1を下回ると、悪臭ガスが少なすぎるの
で、脱臭効率の低下が著しくなる。
【0026】また、微生物含有混合液も本発明の実施に
は重要である。本発明で使用する混合液は、従来の生物
脱臭装置で通常使用されているような専用の活性処理水
(生物脱臭装置用に専用に調製し、消費分を補充しつつ
循環して使用されるもの)ではなくて、排水処理システ
ムの途中で生成する混合液である。排水処理の混合液
は、処理の過程で必然的にでてくるものであり、それを
活用することで活性処理水を調製し、維持する手間及び
コストを節約できるばかりでなく、混合液を特別の処理
することなくそのまま循環使用できるので、その効果に
は計り知れないものがある。特に、本発明の生物脱臭方
法及び装置では、混合液中に含まれる微生物の活性保
持、成長、繁殖などのために、湿気(水分)や、各種の
栄養分、ミネラル分などを、処理の途中で混合液に補給
する必要がないことが、注目に値する。
【0027】したがって、微生物含有混合液において、
そのなかに含まれる微生物は、排水処理システムの排水
中に含まれていて懸濁性微生物相を構成する細菌種であ
る。このような微生物は、典型的には、以下に列挙する
ものに限定されるわけではないけれども、Bacill
us属、Pseudomonas属、Zooglea
属、Nocardia属、Nitrosomonas
属、Nitrobacter属、そしてTiobaci
llus属に属する細菌種であり、通常、少なくとも2
種類の細菌種が混合液中に含まれていることが好まし
い。実際、混合液中にはその他の細菌種も含めて多種類
の細菌種が存在可能である。例えば、Bacillus
属、Pseudomonas属、Zooglea属など
の細菌種は有機物分能性であり、排水中に一般的に存在
し、有機の臭気成分を炭酸ガスや水に分解できる。ま
た、Nitrosomonas属、Nitrobact
er属などの細菌種は、アンモニアを含む排水中に多く
存在し、アンモニア等の臭気成分を亜硝酸や硝酸に分解
できる。また、Tiobacillus属などの細菌種
は、硫化水素等の硫黄分を含む排水中に多く存在し、硫
化水素等の臭気成分を硫酸に分解し、また、種類によっ
ては、亜硝酸や硝酸に含まれる酸素によって呼吸を行
い、脱窒素反応を起こすことも可能である。さらに、そ
の他の細菌種によって、種々の低級脂肪酸、アルコール
類、低級アミン類(例えば、トリメチルアミンなど)を
分解し、無臭化することができる。なお、これらの細菌
種は、通常、多種類のものが混合液中に含まれるが、含
まれる細菌種の種類及び含有量は、排水処理システムの
詳細(組成等)に応じて広く変動可能である。
【0028】混合液中には、上記したように、有機物分
解性の細菌種やアンモニア、硫化水素、アミン等の化学
物質を主として分解可能な細菌種とが混在している。本
発明者らの知見によると、よりすぐれた脱臭作用を発現
させるため、分解対象を異にする細菌種が、それぞれ、
少なくとも2種類の割合で混合液中に含まれていること
が好ましい。特に、フィッシュミール生産工場のような
臭気成分が複雑にまじり合って悪臭も強い現場では、少
なくとも2種類以上の有機物分解性細菌種と、アンモニ
ア、硫化水素等の化学物質を分解可能な少なくとも2種
類以上のその他の細菌種とが、いずれも多量に、混合液
中に含まれていることが好ましい。
【0029】微生物含有混合液は、好ましくは、排水処
理システムに組み込まれた活性汚泥処理用の曝気槽で回
収される混合液(MLSS)である。また、ここで利用
する排水処理システムは、好ましくは、悪臭ガスが発生
する事業所内において排出された排水を処理するために
その事業所内もしくはその事業所の近傍の別の事業所等
に配置されている排水処理システムである。また、混合
液は、好ましくは、気液接触処理が完了した、排水処理
システムの曝気槽に再び戻される。すなわち、このよう
なクローズドシステムを採用することによって、混合液
を有効に利用するとともに、設備の小型化及び設備費の
削減をはかることができる。
【0030】曝気槽で回収され、本発明の生物脱臭方法
で使用される混合液(活性汚泥水)は、非常に注目すべ
き特性を具えている。まず、回収される混合液は、実質
的に無臭であり、したがって、気液接触のあいだに無臭
化途中のガスに対して再び悪臭が付与されるようなこと
がない。これは、臭気の高い排水が曝気槽に流入したと
しても、曝気槽内に存在する活性汚泥細菌の働きによっ
て、その排水から臭気成分が除去されるからである。
【0031】また、気液接触処理に供される混合液は依
然として活性汚泥細菌を多量に含有しているので、この
混合液を悪臭ガスに向流接触させる時、臭気成分が混合
液によって洗浄され、取り込まれるだけでなく、臭気成
分の実質的に全量は、活性汚泥菌によって吸着され、か
つ分解され、最終的には無臭化ガスが大気中に排出され
ることとなる。なお、本発明の生物脱臭方法では、さら
に追加の処理を行って無臭化処理の完璧さを期す必要は
ないが、もしも所望であるならば、常用の脱臭化処理、
例えば光触媒による脱臭処理などを併用してもよい。同
様に、気液接触処理に供する前の悪臭ガスについて、必
要ならば、処理効率を高めるための前処理、例えば調
湿、加熱などを行ってもよい。
【0032】さらに、曝気槽の混合液には、従来の生物
脱臭処理とは異なって、処理の途中で処理水や活性汚泥
細菌を補充する作業が不必要である。なぜなら、曝気槽
は排水処理システムの途中に設けられる処理槽の1つで
あるので、先行する処理槽から排水が絶えず供給される
ので、活性汚泥細菌やその成育に必要な各種の栄養分や
ミネラル分を改めて補給する必要がないからである。曝
気槽の混合液は、このように活性汚泥細菌が常に培養さ
れている状態にあるばかりでなく、曝気によって空気が
槽の内部まで吹き込まれているので、十分量の酸素が常
時供給されている状態にもある。
【0033】要するに、排水処理システムの混合液を利
用した本発明の生物脱臭方法は、従来の技術の項で説明
したバイオフィルターによる生物脱臭方法と比較した場
合、細菌の脱臭機能の管理及び保持において本質的な相
違がある。脱臭処理に際して、使用する処理水の湿度の
保持、酸素の供給、温度の維持、栄養分やミネラル分の
補給を一切使用しないですむという点で、非常に優れて
いる。
【0034】本発明の生物脱臭方法は、この分野に使用
を限定されるわけではないけれども、魚腸骨を処理して
フィッシュミールを生産する事業所において発生する悪
臭の除去に特に有利に使用することができる。なぜな
ら、フィッシュミールの製造時に発生する悪臭は、原料
の種類や鮮度を反映して特異的な臭気成分及び成分組成
に由来して他の事業所の悪臭に比較して強烈であるが、
同じ事業所からでる排水を利用することで、意外なこと
にも完全に無臭化できるからである。
【0035】フィッシュミール事業所の臭気成分は、通
常、アンモニア、アミン類(トリメチルアミン等)、硫
化水素、硫化メチル、メチルメルカプタンなどからな
る。これらの臭気成分は、原料保管場所や製品保管場所
などにおいて悪臭ガスとして大気中に放出されるほか、
フィッシュミールの製造中、排水中に多量に溶解し、排
水処理システムで処理される。排水中の臭気成分は、通
常、活性汚泥処理用の曝気槽においてほぼ完全に分解さ
れ、無臭化される。本発明では、この曝気槽内の無臭状
態にある混合液を、原料保管場所や製品保管場所などに
おいて別に捕集した悪臭ガスの脱臭に利用することがで
きる。
【0036】曝気槽内の混合液は、その曝気槽の活性汚
泥(バイオマス)に由来して、魚粉、魚粕等に由来する
臭気成分の分解、無臭化に有用な多種類の活性汚泥細菌
を多量に含有している。典型的な活性汚泥細菌は、例え
ば、亜硝酸、硝酸呼吸を行う細菌であるEnterob
acer sp,Aeromonas sp,Pseu
domonas sp,Micrococcus de
nirifica−nsなどのほか、硝化細菌であるN
itrosomonas,Nitrosococcu
s,Nitrobacter、硫化水素を酸化する細菌
であるThiobacillus,Thiooxida
ns,T.denitrificansなどである。本
発明では、これらの活性汚泥細菌を含有する混合液を曝
気槽から回収して悪臭ガスに向流接触させるので、悪臭
ガスに含まれる特異的な臭気成分を上述の活性汚泥細菌
で適切に分解し、無臭化することができる。また、この
ように活性汚泥細菌を含有する混合液を使用するという
ことは、悪臭ガス中の臭気成分やその濃度に変化がある
場合でも、混合液中に含まれる活性汚泥細菌の濃度が常
に高く、したがって脱臭機能をもつバイオマスは常時保
持されているために、従来の生物脱臭方法のように悪臭
ガス中の臭気成分やその濃度の変化に対応しきれないと
いった不都合が発生するようなことはない。よって、本
発明の生物脱臭方法は、フィッシュミール事業所におけ
る悪臭の除去に非常に効果的である。
【0037】本発明はまた、本発明の生物脱臭方法を実
施するための生物脱臭装置にある。本発明の生物脱臭装
置は、本発明の範囲内でいろいろな形態をとることがで
きるけれども、好ましくは、(1)気液接触塔と、
(2)気液接触塔の塔底部に備えられた悪臭ガスの装入
口と、(3)気液接触塔の塔頂部に備えられた、悪臭ガ
スに向流で気液接触せしめられるべき微生物含有処理水
の装入口と、(4)排水処理システムの途中で生成せし
められた微生物含有混合液を収容したものであって、そ
の混合液を前記気液接触塔の処理水装入口に供給する機
構を備えた混合液槽とを含んでなる。なお、この生物処
理装置の気液接触塔には、無臭化されたガスを系外に放
出するための無臭ガス排出口や、使用済みの混合液を排
出するための混合液排出口をあわせて取り付けることが
一般的である。また、使用済みの混合液は、混合液槽、
好ましくは先に説明したように活性汚泥処理用の曝気槽
に戻すように設計し、クローズドシステムを確立するの
が有利である。
【0038】気液接触塔は、化学工学の分野で一般的な
理論を応用して、上述の要件を満足させつついろいろな
形態で構成することができる。
【0039】例えば、気液接触塔の塔頂部に備えられた
処理水の装入口には、微生物含有混合液を、下方から上
昇中の悪臭ガスに対して、上方から水滴状に噴霧もしく
は滴下して気液接触を行う散布手段を接続するのが好ま
しい。かかる混合液散布手段は、通常、気液接触塔の塔
頂部に設けられ、例えばスプレー管、噴霧ノズルなどの
形態を有することができる。気液の接触効率を高めるた
め、じゃま板などを塔内に配設してもよい。また、この
散布手段と組み合わせて、脱臭によって無臭化されたガ
スを系外に放出するための排気手段を設けてもよい。例
えば、気液接触塔の塔頂部に対応する形状を有し、片面
(悪臭ガス側)に多数の混合液滴下細孔をもった円盤状
の混合液散布手段を用意するとともに、その散布手段の
混合液滴下細孔以外の領域に、無臭化ガスのための多数
の排気細孔を付設することができる。
【0040】また、微生物含有混合液を液膜状に展開さ
せた状態で悪臭ガスと気液接触させるため、気液接触塔
の内部に適当な充填材を装填し、充填塔型の気液接触塔
を構成することが好ましい。このように構成することに
よって、上記したように、気液接触塔の内部に装填した
充填材の表面において混合液の液膜ができ、悪臭ガスと
混合液のより良好な接触を達成でき、悪臭ガスの脱臭効
果も格段に向上する。
【0041】気液接触塔における充填材の装填について
は、先に詳細に説明した通りである。補足して説明する
と、本発明では、気液接触塔に導入された悪臭ガスが、
まんべんなく混合液と接触する必要がある。そのため
に、充填材としては、空隙率が高く、圧力損失の少ない
もの、軽量で破損しにくいもの、混合液の濡れ性が悪
く、活性汚泥やその他の物質が付着した場合でも容易に
清掃し、除去できるものが好ましく、これらの要件を満
足させる充填材の1つが、上記したプラスチック製でメ
ッシュリング状のラシヒリングである。
【0042】本発明の生物脱臭装置では、上記したよう
に、悪臭ガスと混合液の気液接触処理は、通常、気:液
比=500〜100、好ましくは300〜200:1の
条件下で行われるように条件設定される。
【0043】また、混合液中に含まれる微生物は、上記
したように、排水処理システムの排水中に含まれていて
懸濁性微生物相を構成する細菌種、例えばBacill
us属、Pseudomonas属、Zooglea
属、Nocardia属、Nitrosomonas
属、Nitrobacter属、Tiobacillu
s属などに属する細菌種であり、通常、多種類のものが
混在している。これらの細菌種は、前記したように、有
機物分解性の細菌種が少なくとも2種類と、化学物質分
解性の細菌種が少なくとも2種類とからなることが好ま
しい。
【0044】さらに、混合液槽は、好ましくは、排水処
理システムに組み込まれた活性汚泥処理用の曝気槽であ
る。また、使用済みの混合液を気液接触塔から曝気槽に
戻してクローズドシステムを構築するため、気液接触塔
の塔底部に混合液排出口を設けるとともに、その排出口
と曝気槽を混合液排出導管で接続することが好ましい。
【0045】本発明で使用する活性汚泥処理用の曝気槽
は、特に限定されるものではなく、排出処理に一般的に
用いられているものをそのまま、あるいは任意の改良し
た後に使用することができる。例えば、ある種の曝気槽
は、その排水の内部に多量の空気を送り込んで攪拌でき
るような構成を有することができ、また、曝気槽の前後
に沈殿槽を有することができる。後方の沈殿槽で活性汚
泥と上澄み液に分離した後、上澄み液を消毒し、一般河
川に放流する。活性汚泥は、回収後、曝気槽に返送した
り、余剰汚泥として焼却処理したりする。
【0046】また、別の曝気槽は、2つの曝気槽とその
後段に接続された沈殿槽とから構成することができる。
このような構成の場合に、第1の曝気槽は、脱窒素を主
体としたものであり、排水の攪拌を主として行う。第1
の曝気槽に続けて配置される第2の曝気槽は、有機物を
分解除去することとアンモニア態窒素を硝酸に酸化する
ことを主体としたものであり、排水の曝気を主として行
う。第2の曝気槽で曝気された後の排水は、槽内で生成
した硝酸を脱窒素する目的で、第1の曝気槽に循環され
る。また、この第2の曝気槽で回収された排水(混合
液)が脱臭目的で気液接触塔に送られ、使用後の混合液
は、塔底部から引き抜かれた後、第2の曝気槽に再び戻
される。
【0047】
【実施例】引き続いて、本発明の実施例を添付の図面を
参照しながら説明する。なお、図示の実施例は、フィッ
シュミール事業所における本発明の使用例であるが、本
発明がこれらの実施例によって限定されるものでないこ
とは言うまでもない。
【0048】図1は、本発明による生物脱臭方法を実施
するのに有用な、フィッシュミール生産工場の脱臭プラ
ントの好ましい一例を模式的に示した模式図である。
【0049】図示の脱臭プラント50は、悪臭ガスを微
生物含有混合液と向流で接触させて無臭ガスに変換する
ための気液接触塔11を備えている。気液接触塔11
は、その塔底部に悪臭ガスGを装入するための悪臭ガ
ス装入口(図示せず)を有している。悪臭ガスGは、
図2に示すように、フィッシュミール事業所の製品置き
場20に保管された製品(魚粉)21から発生したもの
であり、吸引ダクト22で捕集した後で気液接触塔11
に送られる。悪臭ガスGは、気液接触塔11に送られ
た後、上方に向かって強制的に吹き上げられる。気液接
触塔の塔頂部には、混合液10を微細な霧状に下方に散
布するためのスプレー12が備わっており、霧状の混合
液10は、下方から上昇してくる悪臭ガスと十分に接触
し、臭気成分の分解除去に寄与することができる。悪臭
ガスは、無臭化された後、気液接触塔の塔頂部に設けら
れた排出口から無臭ガスGとして排出される。なお、
無臭ガスGは、そのまま大気中に排出してもよいが、
必要なら、補助的な脱臭処理、例えば光触媒による脱臭
処理を行った後に大気中に排出してもよい。
【0050】混合液10は、同じ事業所内に設置された
排水処理システムの活性汚泥処理用の曝気槽15におい
て回収された微生物を含む排水である。この混合液10
は、活性汚泥水とも呼ばれ、臭気成分の吸着や分解に有
効な活性汚泥細菌を活性の高い状態で多量に含んでいる
ばかりでなく、そのような活性汚泥細菌の働きによっ
て、すでにほぼ無臭化されている。曝気処理前の排水L
は、曝気槽15で処理された後、混合液10の一部が
ポンプで汲み上げられ、供給導管13を介してスプレー
12に送られる。また、気液接触塔11で使用された後
の混合液10は、気液接触塔11の塔底部で集められ、
排出導管14を介して曝気槽15に戻される。曝気処理
後の排水Lは、沈殿槽(図示せず)に送られ、上澄み
液と活性汚泥に分離される。
【0051】図3は、図1に示した脱臭プラント50と
同様な構成を有しているが、このプラントの気液接触塔
11には、気液接触効率をより高めてより短時間により
完全な脱臭を行うため、充填材16が装填されている。
ここで装填した充填材は、小型のラシヒリング(ポリプ
ロピレン製のメッシュリング:目の粗いメッシュを円筒
体に成形したもの)である。 〔評価試験〕図3に示したような脱臭プラントを作製
し、フィッシュミール事業所の魚粉置き場の悪臭を十分
に無害化できるか否かを評価した。
【0052】高さ5.6m及び直径2.8mの気液接触
塔をステンレス鋼で製造した後、その塔内に、外径35
mm、内径28mm及び長さ35mmのポリプロピレン
製のメッシュリングを15mの量で装填した。形成さ
れた充填層において、空隙率は88パーセント、比表面
積は177mであった。
【0053】次いで、魚粉置き場で強烈な臭いのする悪
臭ガスをサンプリングし、その悪臭ガスの組成を分析
し、 アンモニア、アミン類 350ppm 硫化水素 20ppm メチルメルカプタン 26ppm を含むことを確認した。引き続いて、魚粉置き場の悪臭
ガスを吸引ダクトで気液接触塔の塔底部に約600m
/分の流量で吹き込むと同時に、気液接触塔の塔頂部か
らは、気液比で混合液1に対して悪臭ガス250となる
ような条件で、活性汚泥処理用の曝気槽から混合液を落
下させた。
【0054】脱臭プラントを同一条件下で5時間にわた
って連続して運転しながら、30分までごとに気液接触
塔の塔頂部から排出される処理後の悪臭ガスの組成を再
び分析した。その結果、いずれの供試ガスにおいても不
快な悪臭が感じられないばかりでなく、脱臭処理前の悪
臭ガスで存在が確認されたアンモニア、アミン類、硫化
水素、メチルメルカプタンは、いずれも含まれないこと
が確認された。
【0055】さらに、本発明者が他の事業所において発
生する悪臭ガスの場合を想定して模擬的に行った実験か
ら、それらの事業所の悪臭ガスでも、臭気成分を0pp
mもしくはトレース量まで除去できるということが明ら
かとなった。
【0056】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明に
よれば、低コストであり、簡単なメンテナンスで長期に
わたって安定にかつ高効率で運転可能な生物脱臭方法及
びその方法を有利に実施できる生物脱臭装置が得られ
る。
【0057】また、本発明によれば、従来の設備をその
ままもしくは僅かな変更するだけで有利に利用して実施
でき、しかも処理水として排水処理システムの途中の混
合液を循環使用できるので、処理水を外部に排出しない
ですむというメリットもある。
【0058】特に、本発明では、排水処理システムの途
中の混合液を気液接触塔で処理液として使用できるの
で、従来の生物脱臭方法及び装置における重要な問題を
解消できる。例えば、本発明では、所定量の微生物を含
有する処理水を常時用意し、必要に応じてあるいは常に
充填塔に供給しなければならないという問題がない。ま
た、本発明では、微生物の活性を維持するために十分な
湿度を微生物に与えることや、微生物の成育のためにリ
ンを初めとした様々な栄養素やミネラル分を与えること
が不必要である。さらに、気液接触塔で充填材を使用し
ていても、それに微生物が付着していることは極く僅か
であるので、微生物の呼吸のために酸素を供給すること
や湿度のコントロールを行うことも不必要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による生物脱臭方法を実施するのに有用
な脱臭プラントの好ましい一例を模式的に示した模式図
である。
【図2】図1に示した脱臭プラントに接続された悪臭ガ
スの発生源の一例を模式的に示した断面図である。
【図3】本発明による生物脱臭方法を実施するのに有用
な脱臭プラントのもう1つの好ましい例を模式的に示し
た模式図である。
【符号の説明】
10…微生物含有混合液 11…気液接触塔 12…スプレー 13…混合液供給導管 14…混合液排出導管 15…曝気槽 16…充填材 20…製品置き場 21…製品 22…吸引ダクト 50…脱臭プラント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/20 C12R 1:01 1:365 //(C12N 1/20 B01D 53/34 116D C12R 1:07) ZAB (C12N 1/20 116A C12R 1:38) (C12N 1/20 C12R 1:01) (C12N 1/20 C12R 1:365) Fターム(参考) 4B029 AA05 BB02 CC01 CC03 DA06 DG06 DG08 4B065 AA01X AA15X AA38X AA41X AC20 BB40 BC25 CA56 4D002 AA03 AA06 AA13 AA14 AB02 AC10 BA02 BA03 BA17 CA01 CA07 DA59 GA01 GB01 GB05 GB20

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臭気を発する物質を含有する悪臭ガスか
    ら微生物の存在において臭気を除去する生物脱臭方法で
    あって、 前記悪臭ガスを、前記微生物を含有する処理水と向流で
    気液接触させるとともに、前記処理水として、排水処理
    システムの途中で生成せしめられた前記微生物を含有す
    る混合液を使用することを特徴とする生物脱臭方法。
  2. 【請求項2】 前記気液接触処理を、気:液比=500
    〜100:1の条件下で行うことを特徴とする請求項1
    に記載の生物脱臭方法。
  3. 【請求項3】 前記微生物が、前記排水処理システムの
    排水中に含まれていて懸濁性微生物相を構成する細菌種
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生物脱
    臭方法。
  4. 【請求項4】 前記微生物が、Bacillus属、P
    seudomonas属、Zooglea属、Noca
    rdia属、Nitrosomonas属、Nitro
    bacter属及びTiobacillus属からなる
    群から選択される少なくとも2種類の細菌種であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の生物
    脱臭方法。
  5. 【請求項5】 前記混合液に、前記微生物の活性保持、
    成長又は繁殖のために栄養分、ミネラル分等を補給しな
    いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の生物脱臭方法。
  6. 【請求項6】 前記混合液が、活性汚泥処理用の曝気槽
    で回収されたものであることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の生物脱臭方法。
  7. 【請求項7】 前記混合液が、気液接触の後、前記曝気
    槽に再び戻されるクローズドシステムを採用することを
    特徴とする請求項6に記載の生物脱臭方法。
  8. 【請求項8】 前記混合液を、下方から上昇中の前記悪
    臭ガスに対して、上方から水滴状に噴霧もしくは滴下し
    て気液接触を行うことを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか1項に記載の生物脱臭方法。
  9. 【請求項9】 前記混合液を、液膜状に展開させた状態
    で、下方から上昇中の前記悪臭ガスと上方から落下中の
    前記混合液との気液接触を行うことを特徴とする請求項
    1〜7のいずれか1項に記載の生物脱臭方法。
  10. 【請求項10】 気液接触塔を用意し、その内部に装填
    した充填材の表面において前記混合液の液膜を形成する
    ことを特徴とする請求項7に記載の生物脱臭方法。
  11. 【請求項11】 前記悪臭ガスが、フィッシュミール生
    産工場において発生したものであることを特徴とする請
    求項1〜10のいずれか1項に記載の生物脱臭方法。
  12. 【請求項12】 臭気を発する物質を含有する悪臭ガス
    から微生物の存在において臭気を除去する生物脱臭装置
    であって、 気液接触塔と、 前記気液接触塔の塔底部に備えられた前記悪臭ガスの装
    入口と、 前記気液接触塔の塔頂部に備えられた、前記悪臭ガスに
    向流で気液接触せしめられるべき前記微生物を含有する
    処理水の装入口と、 排水処理システムの途中で生成せしめられた前記微生物
    を含有する混合液を収容したものであって、該混合液を
    前記処理水の装入口に供給する機構を備えた混合液槽と
    を含んでなることを特徴とする生物脱臭装置。
  13. 【請求項13】 前記気液接触塔において、前記悪臭ガ
    スと前記混合液の気液接触が気:液比=500〜10
    0:1の条件下で行われるように条件設定されているこ
    とを特徴とする請求項12に記載の生物脱臭装置。
  14. 【請求項14】 前記微生物が、前記排水処理システム
    の排水中に含まれていて懸濁性微生物相を構成する細菌
    種であることを特徴とする請求項12又は13に記載の
    生物脱臭装置。
  15. 【請求項15】 前記混合液槽が、前記排水処理システ
    ムに組み込まれた活性汚泥処理用の曝気槽であることを
    特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の生
    物脱臭装置。
  16. 【請求項16】 前記混合液を前記気液接触塔から前記
    曝気槽に戻してクローズドシステムを構築する混合液排
    出導管をさらに備えていることを特徴とする請求項15
    に記載の生物脱臭装置。
  17. 【請求項17】 前記混合液を、下方から上昇中の前記
    悪臭ガスに対して、上方から水滴状に噴霧もしくは滴下
    して気液接触を行う散布手段を前記気液接触塔の塔頂部
    にさらに備えていることを特徴とする請求項12〜16
    のいずれか1項に記載の生物脱臭装置。
  18. 【請求項18】 前記混合液を、液膜状に展開させた状
    態で、下方から上昇中の前記悪臭ガスと上方から落下中
    の前記混合液との気液接触を行う充填材が前記気液接触
    塔の内部に装填されていることを特徴とする請求項12
    〜17のいずれか1項に記載の生物脱臭装置。
  19. 【請求項19】 前記悪臭ガスの装入口が、フィッシュ
    ミール生産工場内の悪臭発生ユニットと連通しているこ
    とを特徴とする請求項12〜18のいずれか1項に記載
    の生物脱臭装置。
JP2002028632A 2002-02-05 2002-02-05 生物脱臭方法及び生物脱臭装置 Pending JP2003225531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028632A JP2003225531A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 生物脱臭方法及び生物脱臭装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028632A JP2003225531A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 生物脱臭方法及び生物脱臭装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003225531A true JP2003225531A (ja) 2003-08-12

Family

ID=27749755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002028632A Pending JP2003225531A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 生物脱臭方法及び生物脱臭装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003225531A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010082594A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 National Agriculture & Food Research Organization 生物脱臭法のための環境制御方法および装置
JP2018015018A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 有限会社里源 バチルス噴霧液の製造方法
CN114870615A (zh) * 2022-03-24 2022-08-09 江苏宇动环保科技有限公司 一种生物土壤除臭滤池及除臭工艺

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010082594A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 National Agriculture & Food Research Organization 生物脱臭法のための環境制御方法および装置
JP2018015018A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 有限会社里源 バチルス噴霧液の製造方法
CN114870615A (zh) * 2022-03-24 2022-08-09 江苏宇动环保科技有限公司 一种生物土壤除臭滤池及除臭工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101024296B1 (ko) 고농도 복합 악취 및 휘발성 유기 화합물을 제거하기 위한 생물학적 탈취 장치
JP2638721B2 (ja) 生物学的脱臭方法
CN101138698A (zh) 一种复杂恶臭废气的净化方法
JP3802161B2 (ja) 悪臭ガスの生物的処理方法
JP2003225531A (ja) 生物脱臭方法及び生物脱臭装置
JPH0833884A (ja) 脱臭装置付設廃水処理装置
KR100834308B1 (ko) 로터리식 바이오필터 탈취기
KR100524647B1 (ko) 바이오필터를 이용한 악취 제거장치 및 방법
KR19990075099A (ko) 생물학적 필터를 이용한 악취 및 휘발성 물질의 제거방법
JP2002079050A (ja) 脱臭方法及び脱臭装置
JP2000024628A (ja) 汚物処理用微生物基材の製造方法及び微生物基材
JPH01317525A (ja) 脱臭方法
JPH01315317A (ja) ガスの脱臭装置
JP3912589B2 (ja) 生物脱臭方法
JP3394455B2 (ja) 微生物脱臭方法及び該脱臭装置
JPH03161019A (ja) 生物脱臭装置
JP2002263439A (ja) 脱臭方法および脱臭装置
JPH03161018A (ja) 生物脱臭方法
KR200280000Y1 (ko) 바이오필터를 이용한 악취 제거장치
JPH01315316A (ja) ガスの脱臭方法および装置
JPH0679129A (ja) 針葉樹オガクズを担体として用いた悪臭ガスの微生物脱臭方法
JPH0663346A (ja) 生物脱臭装置
JP2560374B2 (ja) 生物脱臭方法、生物脱臭装置及び生物脱臭装置の硫黄系臭気物質の分解活性向上剤
JPH06327930A (ja) 生物脱臭方法
KR200351862Y1 (ko) 생분해와 흡착법이 결합된 악취제거용 다단식 단일반응조