JPH0696549B2 - シアノグアニジン誘導体の製造方法 - Google Patents

シアノグアニジン誘導体の製造方法

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JPH0696549B2
JPH0696549B2 JP62032325A JP3232587A JPH0696549B2 JP H0696549 B2 JPH0696549 B2 JP H0696549B2 JP 62032325 A JP62032325 A JP 62032325A JP 3232587 A JP3232587 A JP 3232587A JP H0696549 B2 JPH0696549 B2 JP H0696549B2
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iii
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alkali metal
derivative
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則昭 木原
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穂慈 加藤
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒスタミンH2−受容体拮抗作用に基づく胃酸
分泌抑制作用を示す胃潰瘍治療薬として使用されるN−
シアノ−N′−メチル−N″−〔2−(5−メチル−4
−イミダゾリルメチルチオ)エチル〕グアニジン(以下
シメチジンと呼ぶ)の合成上重要な前駆体およびその類
似化合物(一般式〔III〕の化合物)の製造方法に関す
るものである。
〔従来の技術とその問題点〕
シメチジン等の合成前駆体であるN−シアノ−N′−
(2−メルカプトエチル)−N″−メチルグアニジン等
の製造方法として、システアミンとN−シアノ−N′,S
−ジメチルイソチオウレアを反応させ(ステツプA)、
ビス〔2−(N−シアノ−N′−メチルグアニジノ)エ
チル〕ジスルフイドを得た後、このものに硫化ナトリウ
ム、金属ナトリウムなどの還元剤を反応させて(ステツ
プB)合成する方法(西独公開特許2944257)が知られ
ている。この方法ではステツプBの反応で中間体の該ジ
スルフイドに対し、アルカリ金属やアルカリ金属の硫化
物などの還元剤を2倍モル使用する必要があり、コスト
的に不利であつた。
また特開昭51-125074号に記載の方法においては、シス
テアミン塩酸塩とN−シアノ−N′,S−ジメチルイソチ
オウレアを水酸化ナトリウムによるアルカリ性条件下に
おいて反応させているが、途中および最終段階で発生す
るメチルメルカプタンの量が本発明による方法にくらべ
多く、従つて、臭気対策に余分のコストがかかる。また
たとえ発生するメチルメルカプタンを捕捉しようとして
も、本発明の場合にくらべ苛性アルカリの消費量が多く
なり、コスト高になる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の反応において、ステツプAで発生
するメチルメルカプタンをアルカリ金属塩(メルカプチ
ド)としてトラツプし、このものをステツプBの反応で
還元剤として用いることによつて、新たな還元剤を必要
としない方法を見出し、さらにその際のアルカリ量も比
較的少量で済むことを見い出し、本発明を完成するに至
つた。
〔発明の概要〕
本発明は、 (i)シスタミンと一般式〔I〕 (式中、Rは低級アルキル基である。以下同様。)で表
わされるイソチオウレア誘導体を中性条件下に反応させ
て一般式〔II〕 で表わされるジスルフィド誘導体を製造する段階、 (ii)該(i)段階で発生するメチルメルカプタンをア
ルカリ金属のメルカプチドとして捕捉する段階、 (iii)該(i)段階で製造されるジスルフィド誘導体
〔II〕と該(ii)段階で製造されるアルカリ金属のメル
カプチドを反応させて一般式〔III〕 で表わされるシアノグアニジン誘導体を製造する段階、 からなる該シアノグアニジン誘導体〔III〕の製造方
法、 に関するものである。
(i)の段階で、用いるイソチオウレア誘導体〔I〕は
公知の方法でジメチルシアノジチオイミドカーボネート
と1級脂肪族アミンを反応させて得ることができる。
〔I〕とシスタミンの反応について、以下に述べる。シ
スタミンはそのまま用いるか、あるいは塩として、例え
ば塩酸塩、硫酸塩などとして用いてもよい。ただし塩で
使用する場合は、その酸を中和するだけの塩基を添加す
る必要がある。使用する溶媒としては、水あるいはメタ
ノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコー
ル類、あるいはジオキサン、ジグライムなどのエーテル
類、あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。
化合物〔I〕に対するシスタミンの使用量は0.4ないし
2倍モル、好ましくは0.5ないし0.7倍モルで、同じく溶
媒は、2ないし50重量倍、好ましくは5ないし30重量倍
である。反応温度は20ないし120℃、好ましくは60ない
し100℃で、10分ないし3時間、好ましくは30分ないし
2時間反応させる。反応終了後は常法に従つて、ジスル
フイド誘導体〔II〕を分離することができる。
該(i)段階で発生するメチルメルカプタンをアルカリ
金属のメルカプチドとして捕捉する段階において、用い
ることのできる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化
物、あるいは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアル
カリ金属炭酸塩、あるいはナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどのア
ルカリ金属アルコラートを用いることができ、同じく溶
媒としては、水、あるいはメタノール、エタノール、イ
ソプロパノールなどのアルコール類、あるいはジオキサ
ン、ジグライムなどのエーテル類、あるいはこれらの混
合溶媒を用いることができる。
塩基の使用量は、段階(i)で用いる化合物〔I〕に対
して、0.8ないし2倍モル、好ましくは1.0ないし1.5倍
モルで、同じく溶媒は2ないし50重量倍、好ましくは5
ないし30重量倍である。
メチルメルカプタンの捕捉を完全に行うため、段階
(i)の反応系内に窒素あるいはアルゴンなどの不活性
気体を流し、これを塩基の溶液に通じてやるとよい。得
られたメルカプチドの溶液はそのまま次の段階(iii)
の反応に用いることができる。
段階(iii)は段階(i)で生成したジスルフイド誘導
体〔II〕を段階(ii)で得たメルカプチドで還元して、
シアノグアニジン誘導体〔III〕とする反応で、反応に
用いることのできる溶媒としては、水、あるいはメタノ
ール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール
類、あるいはジオキサン、ジグライムなどのエーテル
類、あるいはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
化合物〔II〕に対する溶媒の使用量は2ないし50重量
倍、好ましくは5ないし30重量倍である。反応温度は20
ないし120℃、好ましくは60ないし100℃で、10分ないし
5時間、好ましくは30分ないし3時間反応させる。反応
終了後は、常法に従つて分離し、目的物〔III〕を得る
ことができる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1 N−シアノ−N′,S−ジメチルイソチオウレア5.16g
(0.04mol)およびエタノール20mlの混合物を80℃に昇
温し、窒素を10ml/minの速度で溶液中に流しながら、シ
スタミン二塩酸塩4.72g(0.021mol)、水酸化ナトリウ
ム1.6g(0.04mol)および水10mlの混合物を30分で滴下
した。撹拌しながら80℃でさらに30分反応を続けた。排
ガスは水酸化ナトリウム1.6g(0.04mol)を水10mlに溶
かした溶液中に通し、メチルメルカプタンを捕捉した。
反応混合物を15℃まで冷却し、濾過を行い、結晶を水洗
後、乾燥して、ビス〔2−(N−シアノ−N′−メチル
グアニジノ)エチル〕ジスルフイド5.89g(収率94%)
を得た。融点168℃。
上記の反応で得られた結晶5.89g(0.019mol)、ナトリ
ウムメチルメルカプチド溶液及びエタノール20mlの混合
物を窒素気流下、80℃で2時間撹拌した。減圧下で溶媒
を留去し、残渣に水20mlを加え酢酸エチル10mlで1回洗
浄した。水層を希塩酸でpH4に調整し、酢酸エチル10ml
で2回抽出し、油層を食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下、溶媒を留去することによつて、N
−シアノ−N′−メチル−N″−(2−メルカプトエチ
ル)グアニジンを無色油状物として2.04g(収率69%)
得た。このものの赤外線吸収スペクトル及び1H-NMRスペ
クトルは標準品のそれと一致した。
実施例2 シスタミン二塩酸塩の中和及びメチルメルカプタンのト
ラツプに用いる水酸化ナトリウムの代わりに水酸化カリ
ウムを使用する以外は、実施例1と同様の方法で反応を
行つた。N−シアノ−N′−メチル−N″−(2−メル
カプトエチル)グアニジンの通算収率は63%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)シスタミンと一般式〔I〕 (式中、Rは低級アルキル基である。以下同様。)で表
    わされるイソチオウレア誘導体を中性条件下に反応させ
    て一般式〔II〕 で表わされるジスルフィド誘導体を製造する段階、 (ii)該(i)段階で発生するメチルメルカプタンをア
    ルカリ金属のメルカプチドとして捕捉する段階、 (iii)該(i)段階で製造されるジスルフィド誘導体
    〔II〕と該(ii)段階で製造されるアルカリ金属のメル
    カプチドを反応させて一般式〔III〕 で表わされるシアノグアニジン誘導体を製造する段階、 からなる該シアノグアニジン誘導体〔III〕の製造方
    法。
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