JPH0695797B2 - 音場補正装置 - Google Patents
音場補正装置Info
- Publication number
- JPH0695797B2 JPH0695797B2 JP59070544A JP7054484A JPH0695797B2 JP H0695797 B2 JPH0695797 B2 JP H0695797B2 JP 59070544 A JP59070544 A JP 59070544A JP 7054484 A JP7054484 A JP 7054484A JP H0695797 B2 JPH0695797 B2 JP H0695797B2
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- JP
- Japan
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- sound
- sound field
- speaker
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は音場補正装置に関し、特にスピーカによる直接
放射音とその反射音とが作る音場内における所定聴取点
の音場の補正をなす装置に関するものである。
放射音とその反射音とが作る音場内における所定聴取点
の音場の補正をなす装置に関するものである。
背景技術 音響機器の例として磁気テープ再生装置があり、この装
置では、再生ヘッドによる再生信号がイコライザ機能を
有する再生アンプにて正規の周波数特性を有する信号と
され増幅され、次段のグラフィックイコライザ等の周波
数特性可変ランプにより所望の再生周波数特性に調整さ
れてスピーカ駆動信号となる。
置では、再生ヘッドによる再生信号がイコライザ機能を
有する再生アンプにて正規の周波数特性を有する信号と
され増幅され、次段のグラフィックイコライザ等の周波
数特性可変ランプにより所望の再生周波数特性に調整さ
れてスピーカ駆動信号となる。
かゝる音響システムにあっては、スピーカ５より放射さ
れた音として、例えば第２図に示す音場内の所定聴取点
６へ達する経路は実線７で示すような直接音と点線８に
て示すような壁等による反射音とがある。この場合、聴
取点６では両音による音の相互干渉によってある周波数
にピークやディップが生じて聴取点６での周波数特性に
乱れが生じる。そこで、グラフィックイコライザ等によ
りこの周波数特性の乱れを補正するようになっている。
しかしながら、装置の設置状態や聴取位置の変化によっ
てピークやディップ周波数が変化するので、周波数の乱
れも変化する。よって、グラフィックイコライザにより
これを補正しようとする場合には、多数の回路が必要と
なると共にその調整が非常に困難となる。
れた音として、例えば第２図に示す音場内の所定聴取点
６へ達する経路は実線７で示すような直接音と点線８に
て示すような壁等による反射音とがある。この場合、聴
取点６では両音による音の相互干渉によってある周波数
にピークやディップが生じて聴取点６での周波数特性に
乱れが生じる。そこで、グラフィックイコライザ等によ
りこの周波数特性の乱れを補正するようになっている。
しかしながら、装置の設置状態や聴取位置の変化によっ
てピークやディップ周波数が変化するので、周波数の乱
れも変化する。よって、グラフィックイコライザにより
これを補正しようとする場合には、多数の回路が必要と
なると共にその調整が非常に困難となる。
そこで、本願出願人により第１図に示す如き音場補正装
置が提案されている。図において、原信号入力INは遅延
器１において遅延されレベる調整器２へ印加される。レ
ベル制御された信号はインバータ３を介して加算器４の
１入力となり、原信号入力INと加算重畳されることにな
る。この加算出力OUTが第２図に示したスピーカ５の駆
動信号となるのである。
置が提案されている。図において、原信号入力INは遅延
器１において遅延されレベる調整器２へ印加される。レ
ベル制御された信号はインバータ３を介して加算器４の
１入力となり、原信号入力INと加算重畳されることにな
る。この加算出力OUTが第２図に示したスピーカ５の駆
動信号となるのである。
第２図に示した音場において、反射物が壁等のいわゆる
固定端反射をなすものとし（一般には固定端反射である
としてよい）、原信号INをSI＝Ａｅ ｊωｔとして遅延器
１による遅延時間を−（ι２−ι１）/c及びレベル調整
器２による調整レベルをKAι１−ι２とする。尚、ι１
は聴取点６までのスピーカ５の直接音の経路長、ι２は
同じく反射音の経路長、ｃは音速、Ａはスピーカの振動
面での信号強度、Ｋは壁等の反射率である。
固定端反射をなすものとし（一般には固定端反射である
としてよい）、原信号INをSI＝Ａｅ ｊωｔとして遅延器
１による遅延時間を−（ι２−ι１）/c及びレベル調整
器２による調整レベルをKAι１−ι２とする。尚、ι１
は聴取点６までのスピーカ５の直接音の経路長、ι２は
同じく反射音の経路長、ｃは音速、Ａはスピーカの振動
面での信号強度、Ｋは壁等の反射率である。
インバータ３の出力SDは、 となり、よって加算器４の出力SOは、 となる。スピーカ５にはこの信号SOが印加されるので、
聴取点６における音SMは、信号強度が1/ι１でかつι１
/cの時間遅れを有する直接音SSと、反射率Ｋで信号強度
が1/ι１でかつι２/cの時間遅れを有する反射音SDとの
合成音となる。よって、SMは次式となる。
聴取点６における音SMは、信号強度が1/ι１でかつι１
/cの時間遅れを有する直接音SSと、反射率Ｋで信号強度
が1/ι１でかつι２/cの時間遅れを有する反射音SDとの
合成音となる。よって、SMは次式となる。
こゝで、０≦Ｋ＜1,0＜ι１／ι２＜１であるから、
（３）式の第２項は第１項に比し十分小となり、よっ
て、 となり、反射波が消去されることになるのである。
（３）式の第２項は第１項に比し十分小となり、よっ
て、 となり、反射波が消去されることになるのである。
しかしながら、スピーカ５への供給信号SOである（２）
式の信号の周波数特性は、第３図に示す如く低い周波数
での信号強度が原信号SIよりも低下してしまうことにな
る。すなわち、音楽聴取レベルがかなり大きくてかつス
ピーカ再生能力が十分に低域まで伸びていれば、第１図
の補正システムにより聴取点での周波数特性を平坦化補
正すれば十分であるが、通常の聴取レベルでは、フレッ
チャーマンソンカーブ（Fletcher−Manson Curves）に
示されるような聴感特性やスピーカの低域再生特性によ
り低域は聴感上中高域に比し不足して聞えるという欠点
がある。
式の信号の周波数特性は、第３図に示す如く低い周波数
での信号強度が原信号SIよりも低下してしまうことにな
る。すなわち、音楽聴取レベルがかなり大きくてかつス
ピーカ再生能力が十分に低域まで伸びていれば、第１図
の補正システムにより聴取点での周波数特性を平坦化補
正すれば十分であるが、通常の聴取レベルでは、フレッ
チャーマンソンカーブ（Fletcher−Manson Curves）に
示されるような聴感特性やスピーカの低域再生特性によ
り低域は聴感上中高域に比し不足して聞えるという欠点
がある。
発明の概要 本発明は上記の如き欠点を除去するためになされたもの
であって、その目的とするところは、反射音による影響
をなくすと共に低音の聴感上の補正をも可能とした音場
補正装置を提供することにある。
であって、その目的とするところは、反射音による影響
をなくすと共に低音の聴感上の補正をも可能とした音場
補正装置を提供することにある。
本発明による音場補正装置は、原信号のレベル及び位相
を調整して原信号に加算重畳し、これをスピーカへ加え
る際に、原信号のレべル及び位相調整の経路内にHPF
（ハイパスフィルタ）を挿入し、そのハイパスフィルタ
が直接放射音とその反射音との所定聴取点への到達距離
差に応じたカットオフ周波数を有し、音場内における所
定聴取点での反射音による影響をなくしかつ低域レベル
を上昇させるようにしたことを特徴としている。
を調整して原信号に加算重畳し、これをスピーカへ加え
る際に、原信号のレべル及び位相調整の経路内にHPF
（ハイパスフィルタ）を挿入し、そのハイパスフィルタ
が直接放射音とその反射音との所定聴取点への到達距離
差に応じたカットオフ周波数を有し、音場内における所
定聴取点での反射音による影響をなくしかつ低域レベル
を上昇させるようにしたことを特徴としている。
実施例 以下に、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
第４図は本発明の実施例のブロック図であり、第１図と
同等部分は同一符号にて示す。本例では、遅延器１とレ
ベル調整器２との間にHPF9を挿入したものであり、他の
構成は第１図の例と同等である。
同等部分は同一符号にて示す。本例では、遅延器１とレ
ベル調整器２との間にHPF9を挿入したものであり、他の
構成は第１図の例と同等である。
原信号入力IN（S1）は遅延器１により−（ι２−ι１）
/cの時間遅延を受け、HPF9にて周波数に関する伝達特性
Ｇ（例えば、レベル特性が なるHPFとする。尚、Oはカットオフ周波数とする）な
る特性となる。そして、レベル調整器２にてKAι１−ι
２なるレベルに制御されてインバータ３にて位相反転を
受け、 となる。よって、スピーカ供給信号SOは、 と表わされる。
/cの時間遅延を受け、HPF9にて周波数に関する伝達特性
Ｇ（例えば、レベル特性が なるHPFとする。尚、Oはカットオフ周波数とする）な
る特性となる。そして、レベル調整器２にてKAι１−ι
２なるレベルに制御されてインバータ３にて位相反転を
受け、 となる。よって、スピーカ供給信号SOは、 と表わされる。
一方、スピーカより（６）式で示される信号SOを出力す
ると、聴取点６（第２図参照）での音SMは、 となる。こゝで、反射率Ｋは１≦Ｋ＜１であるので、
（７）式の第３項は第１項に比し十分小であり、また第
２項は、HPF9の伝達特性Ｇにより0以上の周波数では
小なる値となり0以下では第１項に加算されるので、
結局聴取点での音SMは、 となる。（８）式をグラフ化すると第５図の如くなり、
HPF9により低域ブーストが可能となることが判る。
ると、聴取点６（第２図参照）での音SMは、 となる。こゝで、反射率Ｋは１≦Ｋ＜１であるので、
（７）式の第３項は第１項に比し十分小であり、また第
２項は、HPF9の伝達特性Ｇにより0以上の周波数では
小なる値となり0以下では第１項に加算されるので、
結局聴取点での音SMは、 となる。（８）式をグラフ化すると第５図の如くなり、
HPF9により低域ブーストが可能となることが判る。
このように、遅延器１及びレベル調整器２による遅延時
間すなわち原信号の位相及びレベルをコントロールして
聴取点における反射音を打消すようにする以外に、原信
号の位相及びレベルの制御系中に、直接音と反射音との
到達経路差（ι１−ι２）に関連したカットオフ周波数
0を有するHPFを挿入して結果的に低域ブーストをなす
ものである。
間すなわち原信号の位相及びレベルをコントロールして
聴取点における反射音を打消すようにする以外に、原信
号の位相及びレベルの制御系中に、直接音と反射音との
到達経路差（ι１−ι２）に関連したカットオフ周波数
0を有するHPFを挿入して結果的に低域ブーストをなす
ものである。
上記例では、HPF9の0の設定を、第２図の各音の経路
ι１，ι２の関係より成る音場特性によって特定値とし
ているが、実際の音場空間は複雑であり、ι１，ι２の
関係値も無限に存在するので、これに対応するには、第
６図に示すようにHPF9の0の値を任意として得るよう
に可変抵抗器R1を用いれば良い。尚、C1はコンデンサで
ある。
ι１，ι２の関係より成る音場特性によって特定値とし
ているが、実際の音場空間は複雑であり、ι１，ι２の
関係値も無限に存在するので、これに対応するには、第
６図に示すようにHPF9の0の値を任意として得るよう
に可変抵抗器R1を用いれば良い。尚、C1はコンデンサで
ある。
効果 本発明によれば、原信号に加算される信号についてHPF
により周波数特性を変化させるようにしているので、聴
取点での低域感を良好とすることが可能となる。すなわ
ち、スピーカの低域再生能力低下による低域不足を補正
することができるので、低域再生能力が実質的に増大す
ることとなる。ハイパスフィルタのカットオフ周波数が
直接放射音とその反射音との所定聴取点への到達距離差
に応じて決定されるので、その到達距離差によって低域
不足帯域が異なることに対応して所定聴取点における周
波数特性の乱れを良好に補正することができる。
により周波数特性を変化させるようにしているので、聴
取点での低域感を良好とすることが可能となる。すなわ
ち、スピーカの低域再生能力低下による低域不足を補正
することができるので、低域再生能力が実質的に増大す
ることとなる。ハイパスフィルタのカットオフ周波数が
直接放射音とその反射音との所定聴取点への到達距離差
に応じて決定されるので、その到達距離差によって低域
不足帯域が異なることに対応して所定聴取点における周
波数特性の乱れを良好に補正することができる。
第１図は本願出願人による提案中の音場補正装置のブロ
ック図、第２図は音場の様子の１例を示す図、第３図は
第１図の装置によるスピーカ出力信号の周波数特性を示
す図、第４図は本発明の実施例のブロック図、第５図は
第４図の装置による音場の特性を説明する図、第６図は
第４図におけるHPFの具体例を示す図である。 主要部分の符号の説明 １……遅延器、２……レベル調整器 ３……インバータ、４……加算器 ９……HPF
ック図、第２図は音場の様子の１例を示す図、第３図は
第１図の装置によるスピーカ出力信号の周波数特性を示
す図、第４図は本発明の実施例のブロック図、第５図は
第４図の装置による音場の特性を説明する図、第６図は
第４図におけるHPFの具体例を示す図である。 主要部分の符号の説明 １……遅延器、２……レベル調整器 ３……インバータ、４……加算器 ９……HPF
Claims (1)
- 【請求項１】スピーカによる直接放射音とその反射音と
が作る音場の補正をなす音場補正装置であって、原信号
のレベル及び位相を調整する調整手段と、前記調整手段
内の信号伝送路に挿入されたハイパスフィルタと、前記
調整手段による出力信号を前記原信号に重畳してスピー
カに供給する手段とを含み、前記ハイパスフィルタは前
記直接放射音とその反射音との前記所定聴取点への到達
距離差に応じたカットオフ周波数を有し、前記音場内に
おける所定聴取点での前記反射音による影響をなくしか
つ低域レベルを上昇させるようにしたことを特徴とする
音場補正装置。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59070544A JPH0695797B2 (ja) | 1984-04-09 | 1984-04-09 | 音場補正装置 |
| EP85302493A EP0160431B1 (en) | 1984-04-09 | 1985-04-09 | Sound field correction system |
| DE8585302493T DE3579732D1 (de) | 1984-04-09 | 1985-04-09 | Schallfeldverbesserungssystem. |
| US07/077,071 US4868878A (en) | 1984-04-09 | 1987-07-28 | Sound field correction system |
| US07/418,042 US4980914A (en) | 1984-04-09 | 1989-10-06 | Sound field correction system |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59070544A JPH0695797B2 (ja) | 1984-04-09 | 1984-04-09 | 音場補正装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60214193A JPS60214193A (ja) | 1985-10-26 |
| JPH0695797B2 true JPH0695797B2 (ja) | 1994-11-24 |
Family
ID=13434564
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59070544A Expired - Fee Related JPH0695797B2 (ja) | 1984-04-09 | 1984-04-09 | 音場補正装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0695797B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0728466B2 (ja) * | 1987-02-19 | 1995-03-29 | 松下電器産業株式会社 | 音響再生装置 |
| JPH0469996U (ja) * | 1990-10-26 | 1992-06-22 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6031396B2 (ja) * | 1979-03-14 | 1985-07-22 | 松下電器産業株式会社 | スピ−カシステム |
-
1984
- 1984-04-09 JP JP59070544A patent/JPH0695797B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60214193A (ja) | 1985-10-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |