JP2591111Y2 - 音場可変再生装置 - Google Patents

音場可変再生装置

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JP2591111Y2 JP1991074437U JP7443791U JP2591111Y2 JP 2591111 Y2 JP2591111 Y2 JP 2591111Y2 JP 1991074437 U JP1991074437 U JP 1991074437U JP 7443791 U JP7443791 U JP 7443791U JP 2591111 Y2 JP2591111 Y2 JP 2591111Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、音楽信号等を処理して
任意の音場を可変再生する音場可変再生装置に関し、特
に車載用に適した音場可変再生装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、音場は聴取者に一番先に到達す
る直接音と直接音から遅れて到達する反射音群とによっ
て構成される。従って、音場を再生するには直接音と反
射音群とを的確に再生する必要がある。
【0003】従来、このような音場を可変再生する装置
として図5及び図6に示すようなものがある。
【0004】図5の音場可変再生装置は、音楽信号等の
入力信号aを分岐させ、分岐信号の1つを直接音信号と
して直接に加算器10に入力する。そして、他の分岐信
号と並列に設けられた複数組の遅延回路7及び係数器9
に各々入力して反射音信号を1つ1つ独立に生成し、こ
れらの反射音信号を加算器10に入力して合成すること
により、図10(a)に示すような音場を再生してい
る。
【0005】そして、音場を変化させる場合には、遅延
回路7の遅延時間や係数器9の係数値を変え各反射音信
号の時間間隔やレベルを変えていた。図11の(a)及
び(b)は本装置による音場変化の様子を示す。
【0006】一方、図6の音場可変再生装置は、反射音
群を初期反射音群(直接音に対して50msまでに到達
する反射音)と残響音とに分け、直接音と初期反射音群
と残響とで成る音場を再生するものである。
【0007】即ち、入力信号aの分岐信号の1つを直接
音信号とし、他の分岐信号を初期反射音群を生成するた
めの初期反射音生成部23と残響音信号を生成するため
の残響音生成部24とに各々入力し、これらの出力信号
を加算器10に入力して合成することにより図10
(b)に示すような音場を再生する。
【0008】初期反射音生成部23については、上述し
た図5の装置と略同様に並列に設けられた複数組の遅延
回路7及び係数器9で構成され、残響音生成部24につ
いては、図6及び図7に示すようなフィードバックルー
プ(帰還部)を有するコムフィルタ25及びオールパス
フィルタ13で構成されている。
【0009】そして、音場を変化させる場合には、初期
反射音生成部23の遅延回路7の遅延時間や係数器9の
係数値を変えて、初期反射音信号の遅延時間やレベルを
変えたり、残響音生成部24を構成するコムフィルタ2
5内の係数器9の係数値や遅延回路7の遅延時間を変え
て残響音信号の残響時間(残響音信号が直接音信号のレ
ベルに対して60dB減衰する迄の時間)を変えてい
た。図12の(a)及び(b)は本装置による音場変化
の様子を示す。
【0010】上述したように、残響音生成部24は図7
に示すような回路構造を採るのが一般的であった。しか
し、反射音(特に残響音)は、反射を繰り返す(直接音
に対して遅れ時間が大きくなる)につれて高域成分レベ
ルが減衰していくという性質を有しており、図7に示す
回路構造の残響音生成部24ではこのような残響音の性
質を満足させることができない。
【0011】そこで、このような残響音の性質を考慮
し、残響音生成部24を図8や図9に示すような回路構
造にして、擬似的に残響音信号の高域成分レベルを減衰
させる装置が案出されている。
【0012】即ち、図8の残響音生成部24では、オー
ルパスフィルタ13の後段にBPF(バンドパスフィル
タ)26を設けて、残響音信号の高域成分レベルを一括
して落とすようにし、図9の残響音生成部24では、コ
ムフィルタ25の前段に各々LPF(ローパスフィル
タ)27、BPF28、HPF(ハイパスフィルタ)2
9を設けて、低域、中域、高域というように入力信号の
帯域をわけ、かつコムフィルタ25の帰還部の係数値を
変えることによって残響音信号の残響時間を設定するこ
とにより、残響音信号の高域成分レベルを減衰するよう
にしている。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図5及
び図6に示した従来の音場可変再生装置では、一種類の
音場しか再生できない。
【0014】即ち、図5の装置では図10の(a)の音
場だけしか再生できず、音場の変化も図11の(a)及
び(b)で示すように当該種類の音場の範囲内でのみで
ある。また、図6の装置も図10の(b)の音場だけで
しか再生できず、図12の(a)、(b)で示すように
当該種類の音場の範囲内での音場変化しかできない。従
って、従来の音場可変再生装置では1つの装置で各種類
の音場を再生することができず、音場の可変範囲が狭
い。
【0015】また、図6の音場可変再生装置において
は、残響音信号の高域成分レベルを漸時減衰させるため
に、図8や図9に示すような回路構造の残響音生成部2
4が採用されることがあるが、図8に示す残響音生成部
24においては、BPF26によって残響音信号の高域
成分レベルを一括して落とすので、残響音信号全体で高
域レベルが落ちてしまい、聴感上受ける音の広がり感が
なくなってしまう。また、図9に示す残響音生成部24
では、分割する帯域間の境界部で残響時間のギャップが
でき、非常に不自然な残響音が発生することになる。
【0016】さらに、車室内は空間的に狭くしかも対抗
した面が数多くあるので、上述した従来の音場可変再生
装置を車載用として用い、車室内で使用すると、低域で
定在波が発生し、こもった音になってしまう。
【0017】ところで、近年では、DSP(デジタルシ
グナルプロセッサ)を使用して、上述した従来の音場可
変再生装置を実現するのが一般的である。
【0018】この場合には、2種類の音場可変方法がと
られている。第1の方法では、図5及び図6の装置に対
応するプログラム(アルゴリズム)を備え、このプログ
ラムを変更することにより、図10の(a)又は(b)
に示す音場を選択するようにしており、第2の方法で
は、プログラムを変えずに遅延回路7の遅延時間や係数
器9の係数値に対応する係数だけを変えるようにしてい
る。
【0019】しかし、第1の方法においては、図10の
(a)及び図10の(b)に示す2種類の音場を選択で
きるので、音場の可変範囲を大きくすることができる
が、音場の切換え時(プログラム変更時)に音切れを起
こしてしまうという欠点があり、第2の方法では音場の
切り換えを行わないので音切れなしに可変できるが、一
種類の音場の可変に限定されるので、音場の可変範囲が
狭いという欠点があった。
【0020】本考案は、前記従来の課題を解決するため
になされたもので、自然な音場を再生することができる
と共に音場の可変範囲が広く、しかも音場の切換え時に
音切れのない音場可変再生装置を提供することを目的と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】本考案の音場可変再生装
置は、初期反射音生成手段(3)、残響音生成手段
(5)、切換え手段(12)、反射音生成手段(1
6)、制御手段(17)、合成手段(2)からなる音場
可変再生装置であって、初期反射音生成手段(3)は、
入力信号を所定時間遅延させると共に所定レベルに可変
して初期反射音信号を生成し、残響音生成手段(5)
は、複数の帰還手段(6)、加算手段(10)からな
り、帰還手段(6)は、初期反射音信号に対し、初期反
射音生成手段(3)とは異なる遅延時間での遅延処理、
初期反射音生成手段(3)とは異なる所定レベルへの可
変処理、帰還処理を施して出力し、加算手段(10)
は、帰還手段(6)の出力を加算して残響音信号を生成
し、切換え手段(12)は、制御部(17)の制御によ
り、残響音信号を第1出力端、もしくは、第2出力端に
切り換えて出力し、反射音生成手段(16)は、第2出
力端からの残響音信号を所定時間遅延させて反射音信号
を生成し、制御手段(17)は、切換え手段(12)の
切換え動作を制御すると共に、切換えに対応して、帰還
手段(6)の遅延信号とレベルを可変し、合成手段
(2)は、入力信号と、初期反射音信号と、第1出力端
からの残響音信号または反射音信号を合成することを特
徴とする。
【0022】また、請求項2記載の音場可変再生装置
は、残響音生成手段(5)の帰還部(6)に、ローパス
フィルタ(8)を設けたことを特徴とする。
【0023】更に、請求項3記載の音場可変再生装置
は、切換え手段(12)と合成手段(2)の間には、ハ
イパスフィルタ(15)を設けたことを特徴とする。
【0024】
【作用】請求項1記載の音場可変再生装置によれば、初
期反射音生成手段により再生音信号から初期反射音信号
が生成される。そして、制御手段により遅延時間とレベ
ルを可変設定して切換え手段を作動させれば、残響音生
成手段又は反射音生成手段のいずれか一方の処理が行わ
れ、残響音生成手段の処理により残響音信号が、又は反
射音生成手段の処理により反射音信号が生成される。こ
れらの再生音信号としての直接音信号と、初期反射音信
号と、前記残響音信号又は反射音信号とが合成手段によ
り合成されて、各モードの音場が再生される。
【0025】また、請求項2記載の音場可変再生装置に
よれば、ローパスフィルタによって高域成分レベルが次
第に低下する残響音信号が生成される。
【0026】更に、請求項3記載の音場可変再生装置に
よれば、ハイパスフィルタによって低域成分が除かれた
残響音信号が生成される。
【0027】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0028】図1は、本考案の実施例に係わる音場可変
再生装置の構成を示す。図中、1は入力信号aが分岐さ
れる分岐点であり、1つの分岐信号は直接音信号aとし
て合成部2に直接入力され、他の分岐信号aは初期反射
音生成部3に入力されるようになっている。
【0029】初期反射音生成部3は、図6に示した初期
反射音生成部23と同様に、複数組の遅延回路7及び係
数器9を並列に接続した回路構造をとっている。この初
期反射音生成部3に入力した分岐信号aは、図10
(b)に示した初期反射音記号と同様に、所定レベルで
所定遅延時間間隔の離散的な信号として出力される。
【0030】この信号bは分岐点4で分岐され、1つの
分岐信号bがそのまま初期反射音信号として合成部2に
直接入力され、他の分岐点信号bがコムフィルタ5に入
力されるようになっている。コムフィルタ5は、並列に
接続された2つのコムフィルタ回路6,6と、これらコ
ムフィルタ回路6,6からの出力信号cを加算する加算
器10とにより構成されている。
【0031】各コムフィルタ回路6は遅延回路7と、本
考案の第1のフィルタに相当するカットオフ周波数1〜
3KHzのLPF(ローパスフィルタ)8及び係数器9
でなる帰還部と、前段の加算器10とで形成されてい
る。これにより、各コムフィルタ回路6に入力した分岐
信号bは、図2に示すように、次の式(1)で表わされ
るインパルスレスポンスc(t)を有する信号cとして
出力される。但し、δ(t)はデルタ関数、tは時間、
τは遅延回路7の遅延時間、gは係数9の係数値であ
る。
【0032】 c(t)=δ(t−τ)+g・δ(t−2τ)+g2 ・δ(t−3τ) +g3 ・δ(t−4τ)+・・・ … (1) また、LPF8が帰還部に設けられているので、コムフ
ィルタ回路6に入力された分岐信号bが帰還を繰り返す
ことにより、漸次高域成分レベルが低下する信号cがコ
ムフィルタ回路から出力される。
【0033】12は、コムフィルタ5の出力側をオール
パスフィルタ13又は反射音生成部16に接続されるた
めのマルチプレクサである。オールパスフィルタ13
は、コムフィルタ5と接続されて残響音生成部14を構
成するもので、図7に示したオールパスフィルタと同様
の回路構造を有する。これにより、コムフィルタ5から
出力されマルチプレクサに介してオールパスフィルタ1
3に入力した信号c′は、図3に示すように次の式
(2)で表わされる、インパルスレスポンスd(t)を
有する残響音信号dとして出力される。
【0034】 d(t)=−g・δ(t) +(1−g2 ){δ(t−τ)+g・δ(t−2τ)+・・・} … (2) このオールパスフィルタ13の後段には、本考案の第2
のフィルタに相当するカットオフ周波数約300Hzの
HPF(ハイパスフィルタ)15が設けられており、オ
ールパスフィルタ13から出力された残響音信号dは、
このHPF15により低域成分レベルがカットオフされ
て合成部2に出力されるようになっている。
【0035】一方、反射音生成部16は、コムフィルタ
5からマルチプレクサ12を介して入力された信号c´
に基づいて、初期反射音生成部3で生成された初期反射
音信号bよりも若干遅れた反射音信号eを生成するため
のもので、初期反射音生成部3と略同様の回路構造を有
する。
【0036】17は、マルチプレクサ12の切換え制御
と、各部の遅延回路7の遅延時間や係数器9の係数値の
設定を行う制御部であり、マイクロコンピュータにより
形成されている。なお、制御部17は、コムフィルタ5
と反射音生成部16とを接続するようにマルチプレクサ
12を制御するときには、同時にコムフィルタ5の係数
器9の係数値を零に設定するようになっている。18
は、制御部17の切り換え制御命令を行う音場切換えス
イッチである。
【0037】次に、本実施例の動作について説明する。
【0038】音楽信号等の入力信号aが入力されると、
分岐点1で2つに分岐されて、入力信号aと同レベルの
直接音信号aが合成部2に入力され、他の分岐信号aが
初期反射音生成部3に入力される。
【0039】初期反射音生成部3に入力された分岐信号
aは、複数組の遅延回路7及び係数器9により遅延・レ
ベル化され、所定時間間隔の離散的な信号bに変換され
て出力される。この信号bは分岐点4で分岐され、1つ
の分岐信号が直接音信号aよりも遅れた初期反射音信号
bとして合成部2に入力され、他の分岐信号bがコムフ
ィルタに入力される。
【0040】ここで、マルチプレクサ12がコムフィル
タ5とオールパスフィルタ13とを接続して、残響音生
成部14が形成されている場合には、残響音生成部14
によって残響音信号dが生成されて出力される。即ち、
コムフィルタ5の各コムフイルタ回路6において、分岐
信号bの各インパルスについて図2に示す信号cが生成
され、後段の加算器10で加算されて信号c´としてオ
ールパスフィルタ13に入力され、オールパスフィルタ
13において入力信号c´の各インパルスについて図3
に示す残響音dが生成される。
【0041】しかも、各コムフイルタ回路6に入力した
分岐信号bは、帰還時にLPF8によって高域成分レベ
ルをカットされ、かつ、係数器9によって減衰されるの
で、コムフイルタ5から出力される信号c´は時間の経
過に従って高域成分レベルが低下する信号となる。その
結果、オールパスフィルタ13から出力される残響音信
号dは、高域成分レベルが次第減衰する自然な残響音信
号となる。
【0042】この残響音信号dは、HPF15でその低
域成分レベルがカットされて合成部2に出力される。従
って、合成部2には、直接音信号a、初期反射音信号b
の順で入力され、続いて高域成分レベルが次第に減衰
し、かつ、低域成分レベルが除かれた残響音信号dが入
力される。その結果、合成部2では、図10の(b)に
示された自然な残響音を含む音場が合成される。
【0043】また、音場切換えスイッチ18を切換え、
制御部17がマルチプレクサ12の切換え制御を行い、
コムフイルタ5と反射音生成部16とを接続した場合に
は、制御部17によってコムフイルタ5の係数器9の係
数値が零に設定される。これにより、コムフイルタ5の
帰還部は閉ざされ、コムフイルタ5は遅延回路7だけが
機能することになる。従って、コムフイルタ5からは初
期反射音信号bよりも遅延した信号c´が出力され、反
射音生成部16に入力される。
【0044】反射音生成部16に入力した信号c´は、
複数組の遅延回路7及び係数器9により遅延・レベル化
され、所定時間間隔の離散的な反射音信号eに変換され
て合成部2に出力される。従って、合成部2には、直接
音信号a、初期反射音信号b、初期反射音信号bより若
干遅れた離散的な反射音信号eが入力されるので、合成
部2では、図10の(a)に示された音場が合成され
る。
【0045】このように、本実施例の音場可変再生装置
においては、図10の(a)及び(b)に示されるいず
れの音場をも再生でき、しかも音場切換えスイッチ18
により音場再生処理方法を切換えるので、音場モードを
切換える際に音切れがしない。
【0046】そして、遅延回路7の遅延時間や係数器9
の係数値を変えて設定することにより、図4(a)ない
し(c)に示すようなホール又はチャーチの音場、スタ
ジアムの音場、ディスコの音場等を再生できるので、音
場の可変範囲が広い。
【0047】また、残響音信号dを直接音信号aから直
接生成せず、初期反射音生成部3を介して生成された複
数の離散的な初期反射音信号bから残響音信号dを生成
するので、残響密度(単位時間当たりの残響音数)を高
くすることができる。
【0048】更に、コムフイルタ5の帰還部にLPF8
を設けて、残響音信号dの高域成分レベルが時間と共に
減衰するようにしたので、自然な残響音を再生すること
ができる。しかも、この残響音信号dの低域成分レベル
をHPF15で除くようにしたので、本装置を車載用と
して用い、車室内で使用しても、定在波は発生せず、こ
もらないクリーンな音場を再生することができる。
【0049】
【考案の効果】本考案の音場可変再生装置は、合成部で
直接御信号と、初期反射音信号と、残響音信号又は反射
音信号とを合成して出力している。そのため、前記残響
音信号と反射音信号とを切り換えても、直接信号音と初
期反射信号音だけは常に合成部から出力されているので
音切れがない。また、残響音生成装置で高音域成分レベ
ルが次第に低下する残響音信号を生成することができる
ので、自然な残響音を再生することができる。さらに、
再生音信号としての直接御信号から直接残響音信号を生
成するのではなく、初期反射音を介して残響音信号を生
成するので、残響密度を高くすることができる、という
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すブロック図である。
【図2】コムフイルタの出力信号を示す線図である。
【図3】オールパスフィルタの出力信号を示す線図であ
る。
【図4】音場を示す線図であり、図4(a)はホール又
はチャーチの音場、図4(b)はスタジアムの音場、図
4(c)はディスコの音場を示す。
【図5】従来の音場可変再生装置を示すブロック図であ
る。
【図6】従来の音場可変再生装置の他の例を示すブロッ
ク図である。
【図7】図6の音場可変再生装置の残響音生成部を示す
ブロック図である。
【図8】図6の音場可変再生装置の残響音生成部におけ
る第1の変形例を示すブロック図である。
【図9】図6の音場可変再生装置の残響音生成部におけ
る第2の変形例を示すブロック図である。
【図10】各種の音場を示す線図であり、図10(a)
は図5の音場可変再生装置で再生される音場を示す線
図、図10(b)は図6の音場可変再生装置で再生され
る音場を示す線図である。
【図11】図5の音場可変再生装置による音場の可変状
態を示す線図である。
【図12】図6の音場可変再生装置による音場の可変状
態を示す線図である。
【符号の説明】
2 合成部(合成手段) a 直接信号 3 初期反射音生成部(初期反射音生成手段) b 初期反射音信号 5 コムフイルタ 7 遅延回路 8 ローパスフィルタ(第1のフィルタ) 9 係数器 12 マルチプレクサ(切換え手段) 13 オールパスフィルタ 14 残響音生成部(残響音生成手段) 15 ハイパスフィルタ(第2のフィルタ) d 残響音信号 16 反射音生成部(反射音生成手段) e 反射音信号 17 制御部(制御手段) 18 音場切換えスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10K 15/12 G10K 15/00

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 初期反射音生成手段(3)、残響音生成
    手段(5)、切換え手段(12)、反射音生成手段(1
    6)、制御手段(17)、合成手段(2)からなる音場
    可変再生装置であって、 初期反射音生成手段(3)は、入力信号を所定時間遅延
    させると共に所定レベルに可変して初期反射音信号を生
    成し、 残響音生成手段(5)は、複数の帰還手段(6)、加算
    手段(10)からなり、 帰還手段(6)は、初期反射音信号に対し、初期反射音
    生成手段(3)とは異なる遅延時間での遅延処理、初期
    反射音生成手段(3)とは異なる所定レベルへの可変処
    理、帰還処理を施して出力し、 加算手段(10)は、帰還手段(6)の出力を加算して
    残響音信号を生成し、 切換え手段(12)は、制御部(17)の制御により、
    残響音信号を第1出力端、もしくは、第2出力端に切り
    換えて出力し、 反射音生成手段(16)は、第2出力端からの残響音信
    号を所定時間遅延させて反射音信号を生成し、 制御手段(17)は、切換え手段(12)の切換え動作
    を制御すると共に、切換えに対応して、帰還手段(6)
    の遅延信号とレベルを可変し、 合成手段(2)は、入力信号と、初期反射音信号と、第
    1出力端からの残響音信号または反射音信号を合成する
    こと、 を特徴とする音場可変再生装置。
  2. 【請求項2】 残響音生成手段(5)の帰還部(6)
    は、ローパスフィルタ(8)を有することを特徴とする
    請求項1に記載の音場可変再生装置。
  3. 【請求項3】 切換え手段(12)と合成手段(2)の
    間には、ハイパスフィルタ(15)を有することを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の音場可変再生装
    置。
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