JPH0922293A - オーディオ装置 - Google Patents

オーディオ装置

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JPH0922293A
JPH0922293A JP16963695A JP16963695A JPH0922293A JP H0922293 A JPH0922293 A JP H0922293A JP 16963695 A JP16963695 A JP 16963695A JP 16963695 A JP16963695 A JP 16963695A JP H0922293 A JPH0922293 A JP H0922293A
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秀樹 佐藤
Nozomi Saito
望 斉藤
Tomohiko Ise
友彦 伊勢
Masaichi Akiyasu
政一 秋保
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  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 観測点における音楽信号を目標信号に一致さ
せる。 【構成】 フロントスピーカ33,34のレイアウトに
基づいてフィルタ手段25,26の係数を決定して所定
の伝達特性を設定する。該フィルタ手段はオーディオ信
号SL,SRをバンドパスフィルタ21,22を介して入
力され、該オーディオ信号に伝達特性を畳み込んで所望
の目標信号d(n)L,d(n)Rを出力する。適応信号処理装
置43〜46は目標信号と観測点における音楽信号との
差であるエラー信号e1,e2及びオーディオ信号SL
Rを入力され、該エラー信号のパワーが最小となるよ
うに適応信号処理する。以上のように、車室内音響空間
におけるフロントスピーカや観測点のレイアウトに基づ
いてフィルタ手段の係数(目標とする伝達特性)を決定
すれば、処理帯域外の補正を簡単に行え、しかも、観測
点で所望の優れた音声を聴取することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオーディオ装置に係わ
り、特に目標信号を出力するフィルタ手段の伝達特性を
スピーカ等の物理的レイアウトに基づいて設定すること
により少ない演算量にもかかわらず聴感上優れた効果を
発揮できるオーディオ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車室内は、密閉された狭い空間である。
従って、短時間で反射が起こり、音波が干渉しあうた
め、聴取点までの伝達特性は、非常に複雑なものとな
る。また、左右非対称な場所で音楽等を聴いているの
で、左右スピーカからの伝達特性も大きく違ってしま
う。かかる車室内の悪影響を取り除き、車室内における
音響特性の改善を目的としたオーディオ装置が望まれて
いる。このため、適応等化器を用いて再生空間の複数点
(制御点)において、振幅、位相特性を含めて所望の特
性となるようにする制御が提案されている。
【0003】図5は適応等化システムの基本構成図であ
り、1はオーディオ信号x(n)を出力するオーディオソ
ース(チューナ、テープデッキ、CDプレーヤ等)、2
は目標伝達特性(インパルスレスポンス)Hが設定さ
れ、オーディオ信号x(n)が入力されて目標信号d(n)を
出力する目標特性設定部、4は車室内音響空間の聴取位
置(観測点)における音を検出するマイク、5は検出され
た音楽信号d^(n)とフィルタ2から出力される目標信号
d(n)との誤差e(n)を演算する演算部、6は前記誤差e
(n)のパワーが最小となるように信号y(n)を発生する適
応信号処理装置、7は該信号y(n)に応じた音を車室内
音響空間8に放射するスピーカである。
【0004】適応信号処理装置6は、オーディオ信号x
(n)を参照信号として入力されると共に、前記演算部5
から出力されるエラ−信号e(n)を入力され、該エラ−
信号のパワーが最小となるように適応信号処理を行って
信号y(n)を出力する。適応信号処理装置6は、適応信
号処理部(LMS)6aと、FIR型のデジタルフィル
タ構成の適応フィルタ(ADF)6bと、参照信号x
(n)にスピーカ7から聴取位置までの音声伝搬系の伝搬
特性(伝達関数)C^を畳み込んで適応信号処理に用い
る参照信号(フィルタードリファレンス信号)r(n)を
生成するフィルタ6cを有している。
【0005】適応信号処理部6aは聴取位置におけるエ
ラー信号e(n)と信号処理フィルタ6cを介して入力さ
れる適応信号処理用参照信号r(n)が入力され、これら
の信号を用いて聴取位置における音楽信号d^(n)が目標
信号d(n)と等しくなるように適応信号処理を行って適
応フィルタ6bの係数を決定する。例えば、適応信号処
理部6aは周知のLMS(Least Mean Square)適応アル
ゴリズムに従って、エラ−信号e(n)のパワーが最小と
なるように適応フィルタ6bの係数を決定する。適応フ
ィルタ6bは適応信号処理部6aにより決定された係数
に従ってオーディオ信号x(n)にデジタルフィルタ処理
を施して信号y(n)を出力する。従って、適応信号処理
によりエラー信号e(n)のパワーが最小となるように適
応フィルタ6bの係数が最適フィルタに収束すれば、聴
取位置において、デジタルフィルタ2に設定した伝達特
性Hを有する空間で音を聴取することと等価な効果を得
ることができる。
【0006】適応フィルタ6bは図6に示すように、N
タップのFIR型デジタルフィルタで構成され、例え
ば、入力信号を順次1サンプリング時間遅延する(N−
1)個の遅延要素DL1,DL2・・・DLN-1と、各遅
延要素出力に係数w0(n),w1(n),w2(n)・・・w
N-1(n)を乗算するN個の乗算部ML0,ML1,・・・M
N-1と、各乗算部出力を順次加算する加算部AD0,A
1・・・ADN-1で実現される。すなわち、現時刻n・
Tsにおける参照信号をx(n)、その時の各乗算器の係数
をw0(n),w1(n),w2(n)・・・wN-1(n)、出力信号を
y(n)とすれば、適応フィルタ6bは次式
【0007】
【数1】 の演算を実行し、信号y(n)を出力する。
【0008】フィルタ6cは図7に示すように、FIR
型デジタルフィルタで構成され、例えば、入力信号を順
次1サンプリング時間遅延する(M−1)個の遅延要素
DL 1,DL2・・・DLM-1と、各遅延要素出力に係数c
0,c1,c2・・・cM-1を乗算するM個の乗算部ML0,M
1,・・・MLM-1と、各乗算部出力を順次加算する加
算部AD0,AD1・・・ADM-1で実現される。係数
c0,c1,c2・・・cM-1は二次音伝搬系(スピーカから観
測点までの系)の伝搬特性を模擬するように決定されて
いる。時刻n・Tsにおける参照信号をx(n)、出力(フ
ィルタードX信号)をr(n)とすれば、フィルタ6cは次
【0009】
【数2】 の演算を実行してフィルタードX信号r(n)を出力する。
【0010】適応信号処理部6aは、1サンプリング時
刻Ts後の次の時刻(n+1)・Tsにおける適応フィルタ6
bの係数w0(n+1),w1(n+1),w2(n+1)・・・wN-1(n+
1)を、現時刻n・Tにおける係数w0(n),w1(n),w
2(n)・・・wN-1(n)とエラー信号e(n)とフィルター
ドX信号r(n)を用いて次の係数更新式により決定す
る。
【0011】
【数3】
【0012】ただし、j番目のフィルタ係数更新式は wj(n+1)=wj(n)+α・r(n-j+1)・e(n) (4) で与えられる。(3)式において、(n)は現サンプリング時
刻の値、(n+1)は1サンプリング時刻後の値、(n-1)は1
サンプリング時刻前の値、(n-2)は2サンプリング時刻
前の値、・・・を意味している。又、αは適応フィルタの
係数を更新するステップを決める定数であり、適当な値
に設定される。フィルタードX LMS適応アルゴリズ
ムによる処理においては、上記(1)〜(3)式の演算を1サ
ンプリング時間内に行って、信号 y(n)を出力する。
【0013】以上のように、適応信号処理部6aは、聴
取位置におけるエラー信号e(n)とフィルタ6cを介し
て入力される適応信号処理用参照信号r(n)が入力さ
れ、これらの信号を用いて聴取位置における音楽信号d
^(n)が目標信号d(n)と等しくなるように適応信号処理
を行うことで適応フィルタ6bの係数を決定する。適応
フィルタ6bは適応信号処理部6aにより決定された係
数に従ってオーディオ信号x(n)にデジタルフィルタ処
理を施して信号y(n)を出力する。従って、適応信号処
理によりエラー信号e(n)のパワーが最小となるように
適応フィルタ6bの係数が所定値に収束すれば、聴取位
置において、デジタルフィルタ2に設定した伝達特性H
を有する空間で音を聴取することと等価な効果を得るこ
とができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】適応等化システムにお
いて、全帯域の制御を行うのは当然のやり方である。し
かし、膨大な演算量となり、その処理をリアルタイムで
行おうとすれば、DSPが数十個必要になるという問題
がある。そこで、特定の周波数帯域のみ、例えば、低音
の再生品質を向上するために低音域のみをターゲットと
した適応イコライザが考えられる。図8はかかる適応イ
コライザの構成図であり、図5と同一部分には同一符号
を付している。図5と異なる点は、目標特性設定部で
あるデジタルフィルタ2と適応信号処理装置6の前に低
音域を通過するバンドパスフィルタ9、10を設け、該
バンドパスフィルタの帯域のみ所望の目標信号が得られ
るようにした点、前記バンドパスフィルタの帯域外
(特定周波数帯域外)のオーディオ信号を通過するバンド
エリミネートフィルタ(例えば中低音域以上のハイパス
フィルタ)11及び該バンドエリミネートフィルタ11
の出力信号を入力されて音を車室内音響空間に放射する
スピーカ12を設けた点である。
【0015】この適応イコライザによれば、適応フィル
タ6bはバンドパスフィルタ10で制限された低音域の
み、再生系(スピーカから観測点までの伝達特性)の逆
フィルタになりつつ、目標信号d(n)となるように動作
する。但し、適応フィルタの収束する特性には、逆フィ
ルタも含まれるため目標信号(フィルタ2に設定する目
標応答)にはモデリングディレイを入れる必要がある。
それに伴い、制御帯域外にもディレイをかけ、制御帯域
の信号が観測点に到達するまでのタイミングを合わせる
必要があるが、目標信号を与えるデジタルフィルタHを
任意に設定すると制御帯域外の補正(ディレイ時間の設
定等)が複雑になってしまう問題がある。以上から本発
明の目的は、特定帯域のみを制御することにより演算量
を削減し、その際、実際のスピーカレイアウトに基づい
てフィルタ2の伝達特性(目標応答)を決定して目標信号
を出力することにより処理帯域外の補正を簡単にでき、
すなわち、特定帯域外のオーディオ信号の処理系を単に
遅延のみとすることができ、かつ、観測点で所望の音を
聴取できるようにすることである。本発明の別の目的
は、模擬したい音場(例えば反射のない自由空間)にお
けるスピーカと観測点の位置関係を、実際のスピーカと
観測点の実際の位置関係と同じにした時の該音場におけ
るスピーカから観測点までの伝達特性を求め、該伝達特
性を目標信号を出力するフィルタ手段に設定し、実際の
観測点において模擬したい音場と同一の音を聴取できる
ようにすることである。本発明の更に別の目的は、適応
信号処理装置や目標応答を設定するフィルタ手段がなく
ても簡単な構成により、模擬したい音場と同一の音を聴
取できるようにすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
れば、所定の伝達特性が設定され、入力されたオーディ
オ信号に該伝達特性を畳み込んで目標信号を出力するフ
ィルタ手段と、目標信号と観測点における音楽信号との
差であるエラー信号を出力する手段と、オーディオ信号
及び前記エラー信号を入力され、該エラー信号のパワー
が最小となるように適応信号処理を行って適応フィルタ
の係数を決定し、該適応フィルタによりフィルタ処理を
施されたオーディオ信号を第1のスピーカ(制御用スピ
ーカであり、例えば車室内ではリアスピーカ)に入力す
る適応信号処理装置と、特定周波数帯域外のオーディオ
信号を所定時間遅延して出力する手段と、特定周波数帯
域外のオーディオ信号に応じた音を放射する第2のスピ
ーカ(例えばフロントスピーカ)と、特定周波数帯域の
オーディオ信号を通過させるバンドパスフィルタを備え
たオーディオ装置により達成される。
【0017】
【作用】模擬したい音場におけるスピーカと観測点の位
置関係を、実際の第2のスピーカと観測点の位置関係と
同じにした時の該音場におけるスピーカから観測点まで
の伝達特性を求めて前記目標信号を出力するフィルタ手
段に設定する。フィルタ手段はバンドパスフィルタから
入力される特定周波数帯域のオーディオ信号に該伝達特
性を畳込んで特定周波数帯域内の目標信号を出力し、適
応信号処理装置は、目標信号と観測点における音楽信号
との差であるエラー信号と特定周波数帯域のオーディオ
信号を入力され、該エラー信号のパワーが最小となるよ
うに適応信号処理を行って適応フィルタの係数を決定
し、該適応フィルタによりフィルタ処理を施された特定
周波数帯域のオーディオ信号を第1のスピーカに入力
し、第1のスピーカより該オーディオ信号に応じた音を
放射すると共に、第2のスピーカより所定時間遅延した
特定周波数帯域外のオーディオ信号に応じた音を放射す
る。以上のように構成すれば、特定帯域のみを制御する
ため演算量を削減することができ、しかも、実際のスピ
ーカレイアウトに基づいてフィルタ手段の伝達特性を決
定して目標信号を出力することにより処理帯域外の補正
を簡単に行え、かつ、模擬したい音場と同一の音楽を観
測点で聴取することができる。・・・請求項1
【0018】又、目標応答ディレイ時間をτ1、第1ス
ピーカから観測点までの遅延時間τ2、第2スピーカか
ら観測点までの遅延時間をτ3とするとき、前記特定周
波数帯域外のオーディオ信号の遅延時間を、 τ1+τ2−τ3 とする。このようにすれば、第1、第2のスピーカから
放射された音楽信号は観測点に同時に到達するようにで
きる。・・・請求項2 又、適応信号処理で収束した適応フィルタの係数を設定
されるFIR型フィルタで適応信号処理装置を置き換
え、かつ、目標信号出力用のフィルタ手段を除去してオ
ーディオ装置を構成する。このようにすれば、高価な適
応信号処理装置やフィルタ手段が不要になり、安価な構
成で観測点において模擬したい音場と同一の音を聴取す
ることができる。・・・請求項3 又、各部分をLチャンネル及びRチャンネル両方に設け
ることによりステレオに対応させることができる。・・
・請求項4、請求項5
【0019】
【実施例】
(a) 目標信号を出力するフィルタ手段の係数設定法 本発明は、特定周波数帯域のみ制御することにより演算
量を削減し、その際、特定周波数帯域外のオーディオ信
号を出力するスピーカ、観測点のレイアウトに基づい
て、目標信号を出力するフィルタ手段(FIR型フィル
タ)の係数を決定し、これにより、処理帯域外の補正を
簡単に行え、しかも、観測点で優れた音を聴取できるよ
うにするものである。すなわち、模擬したい音場におけ
るスピーカと観測点の位置関係を、実際の音場における
スピーカと観測点の位置関係と同じにした時のスピーカ
から観測点までの伝達特性を求めて目標信号を出力する
フィルタ手段2に設定する。模擬したい音場としては、
例えば反射の無い自由音場があげられる。本発明は、車
室内における特定周波数帯域の特性(例えば低音再生特
性)の改善を目的としており、特に、定在波が伝達特性
におよぼす影響の排除及び反射成分による伝達特性への
影響を取り除くことを狙いとしている。反射の無い空間
(無響室)は自由空間(自由音場)である。従って、自
由空間内に実際のスピーカ及び観測点のレイアウトと一
致するように配置された理想点音源が持つ所定の伝達特
性を求め、該伝達特性をフィルタ手段に設定する。例え
ば、自由音場内に、図1に示すように、実際のレイアウ
トと一致するように、Lチャンネル、Rチャンネルのス
ピーカSP1,SP2とマイクロホンMIC1,MIC
2を配置し、スピーカSP1からマイクMIC1までの
伝達特性、スピーカSP2からマイクMIC1までの伝
達特性、スピーカSP2からマイクMIC1までの伝達
特性、スピーカSP2からマイクMIC2までの伝達特
性をそれぞれ測定し、フィルタ手段2に設定する。
【0020】自由空間内の点音源による音圧pは1/r
に比例する(r:スピーカ〜マイク間の距離)。ここ
で、図1に示す様に、ストレートの音圧、ストレートの
スピーカ〜マイク間の距離をそれぞれpst,rstとす
る。又、クロスの音圧、クロスのスピーカ〜マイク間の
距離をそれぞれpcr,rcrとする。ストレートの音圧を
1とするとクロスの音圧は、pcr/pstの比で表わされ
る。よって、 pcr/pst=(1/rcr)/(1/rst)=rst/rcr
=110/140=0.78 次にストレートとクロスのマイクまでの音波の到達時間
の差を求める。距離差は140−110=30cmであっ
て、音速は340m/sであるから、ディレイタイムtdは td=30/(340×100)=0.9msec となり、目標応答のインパルス応答は図2に示すように
なる。
【0021】ところで、適応フィルタは伝達系(制御ス
ピーカ〜制御マイク間)の特性を打ち消すように該伝達
系の逆フィルタになりつつ、目標応答(目標信号)にな
るように動作する。逆フィルタは一般に非因果性のフィ
ルタとなるため、そのまま実現することはできない。そ
こで、因果律を満足させるために、逆フィルタを求める
際の目標応答は一定の遅延をかけたものとしなければな
らない。これは、モデリングディレイとよばれ、逆フィ
ルタを求める際には必ずといってもよい程用いられるも
のである。モデリングディレイを考慮すると、伝達特性
を打ち消すように動作するためには目標とするインパル
ス応答を、適応フィルタの中央のタップに立てるのが一
般には妥当である。そこで、目標信号出力用のフィルタ
手段を、クロスの信号が入力される第1のFIR型フ
ィルタと、ストレートの信号が入力される第2のFI
R型フィルタと、第1、第2のFIR型フィルタ出力
を合成して目標信号を出力する合成部とで構成するもの
とすれば、以下のように第1、第2FIR型フィルタに
係数を設定する。すなわち、適応フィルタの中央タップ
位置に応じた第1、第2のFIR型フィルタのタップを
係数設定タップというものとすると、クロスの信号が入
力される第1のFIR型フィルタの係数設定タップには
ゲインが0.78のクロスを立てる(第1のFIR型フィル
タの係数設定タップの係数を0.78にし、他のタップ係数
を零にする)。又、ストレート信号の到達時間は、クロ
ス信号の到達時間より0.9msec早いから、サンプリング
タイムを考慮して、ストレートの第2のFIR型フィル
タには係数設定タップより該到達時間差に応じた数タッ
プ前のタップ(数タップ入力側)にゲイン1のストレー
トを立てる(数タップ前のタップ係数を1.0にし、他のタ
ップ係数を零にする)。
【0022】(b) 本発明の第1実施例 (b-1) 構成 図3は特定周波数帯域、例えば低音域をターゲットにし
た本発明の第1実施例の構成図である。20はオーディ
オソースであり、Lチャンネル及びRチャンネルのオー
ディオ信号SL,SRを出力する。21〜24は特定帯域
例えば低域の音楽信号を通過するバンドパスフィルタ
(B.P.F)、25はLチャンネル側の第1の観測点におけ
る目標信号(目標応答)d(n)Lを出力するデジタルフィ
ルタ部、26はRチャンネル側の第2の観測点における
目標信号d(n)Rを出力するデジタルフィルタ部である。
デジタルフィルタ部25は、第1、第2のFIR型フィ
ルタ25a,25bと合成部25cで構成されている。
第1のFIR型フィルタ25aはバンドパスフィルタ2
1を通過して入力されたLチャンネルのオーディオ信号
L′に伝達特性H11を畳み込んで出力し、第2のFI
R型フィルタ25bはバンドパスフィルタ22を通過し
て入力されたRチャンネルのオーディオ信号SR′に伝
達特性H1 2を畳み込んで出力し、合成部25cは第1、
第2のFIR型フィルタ出力を合成してLチャンネル側
の目標信号d(n)Lを出力する。
【0023】デジタルフィルタ部26は、第1、第2の
FIR型フィルタ26a,26bと合成部26cで構成
されている。第1のFIR型フィルタ26aはバンドパ
スフィルタ22を通過して入力されたRチャンネルのオ
ーディオ信号SR′に伝達特性H22を畳み込んで出力
し、第2のFIR型フィルタ26bはバンドパスフィル
タ21を通過して入力されたLチャンネルのオーディオ
信号SL′に伝達特性H2 1を畳み込んで出力し、合成部
26cは第1、第2のFIR型フィルタ出力を合成して
Rチャンネル側の第2の目標信号d(n)Rを出力する。
【0024】31、32はLチャンネル及びRチャンネ
ルの制御用スピーカでリアスピーカ、33,34はLチ
ャンネル及びRチャンネルのフロントスピーカ、35〜
38はアンプ、39はLチャンネル側の第1観測点の観
測音に応じた音楽信号d^(n) Lを検出、出力するマイ
ク、40はRチャンネル側の第2観測点の観測音に応じ
た音楽信号d^(n)Rを検出、出力するマイクである。
尚、リアレフトスピーカ31から各観測点迄の伝達特性
はC11、C21、リアライトスピーカ32から各観測点ま
での伝達特性はC12,C22である。41はLチャンネル
側の目標信号d(n)LとLチャンネル側の第1観測点の音
楽信号d^(n)Lの差を演算し、エラー信号e1(n)として
出力する演算部、42はRチャンネル側の目標信号d
(n)RとRチャンネル側の第2観測点の音楽信号d^(n) R
の差を演算し、エラー信号e2(n)として出力する演算部
である。
【0025】43,44はLチャンネル側の第1観測点
におけるエラー信号e1(n)のパワーが最小となるように
適応信号処理するLチャンネル側の第1、第2の適応信
号処理装置、45,46はRチャンネル側の第2観測点
におけるエラー信号e2(n)のパワーが最小となるように
適応信号処理するRチャンネル側の第1、第2の適応信
号処理装置、47、48は合成部であり、2入力−2ス
ピーカ−2観測点に対応する構成を備えている。
【0026】Lチャンネルの第1の適応信号処理装置4
3は、バンドパスフィルタ23を通過したLチャンネル
のオーディオ信号SL′(=x1(n))と第1、第2観測
点におけるエラー信号e1(n),e2(n)を用いて適応信号
処理を行い、第2の適応信号処理装置44は、バンドパ
スフィルタ24を通過したRチャンネルのオーディオ信
号SR′(=x2(n))と第1、第2観測点におけるエラ
ー信号e1(n),e2(n)を用いて適応信号処理を行い、合
成部47は第1、第2の適応信号処理装置43,44の
適応フィルタ出力を合成してLチャンネルのスピーカ3
1に入力する。Rチャンネルの第1の適応信号処理装置
46は、バンドパスフィルタ24を通過したRチャンネ
ルのオーディオ信号SR′(=x2(n))と第1、第2観
測点におけるエラー信号e1(n),e2(n)を用いて適応信
号処理を行い、第2の適応信号処理装置45は、バンド
パスフィルタ23を通過したLチャンネルのオーディオ
信号SL′(=x1(n))と第1、第2観測点におけるエ
ラー信号e1(n),e2(n)を用いて適応信号処理を行い、
合成部48は第1、第2の適応信号処理装置45,46
の適応フィルタ出力を合成してRチャンネルのスピーカ
32に入力する。
【0027】適応信号処理装置43〜46はそれぞれ、
1サンプリング時刻Ts後の時刻における適応フィルタ
(ADF)A11〜A22の係数w0(n+1),w1(n+1),w
2(n+1)・・・wN-1(n+1)を、現時刻における係数w
0(n),w1(n),w2(n)・・・wN-1(n)とエラー信号e
1(n),e2(n)とフィルタードX信号Rijを用いて次式
(係数更新式)により決定する。
【0028】
【数4】
【0029】ただし、 Rij=xi(C1i,C2i) =(xi・C1i,xi・C2i) ,i=1,2 である。49、50はバンドパスフィルタ21〜24の
帯域外(特定周波数帯域外)のオーディオ信号を通過す
るバンドエリミネートフィルタ(例えば中低音域以上の
ハイパスフィルタ)、51、52はオーディオ信号を所
定時間遅延するディレイ回路である。
【0030】(b-2) FIR型フィルタの係数設定 この実施例では、自由空間内の音場を目標としてFIR
フィルタの係数を設定する場合を例にとる。フロントス
ピーカ33,34、第1、第2の観測点39,40が自
由空間内に存在するものと仮定し、Lチャンネル側の第
1観測点におけるRチャンネルフロントスピーカ34及
びLチャンネルフロントスピーカ33よりの音圧の比を
音圧の大きい方を分母として求めた値をp1、音の到達
時間差をt1とする。又、Rチャンネル側の第2観測点
におけるLチャンネルフロントスピーカ33及びRチャ
ンネルフロントスピーカ34よりの音圧の比を音圧の大
きい方を分母として求めた値をp2、音の到達時間差を
2とする。かかる場合、Lチャンネルデジタルフィル
タ部25の第2のFIR型フィルタ25bにおける係数
設定タップの係数をp1とすると共に他の係数を零にし
て特性H12を設定し、又、第1のFIR型フィルタ25
aにおいて係数設定タップ位置より前記到達時間差t1
分入力側のタップ係数を1とすると共に他の係数を零に
して特性H11を設定する。そして、これら第1、第2の
FIR型フィルタ出力を合成して第1の目標信号d(n)L
を出力する。又、Rチャンネルデジタルフィルタ部26
の第2のFIR型フィルタ26bにおける係数設定タッ
プの係数をp2とすると共に他の係数を零にして特性H
21を設定し、又、第1のFIR型フィルタ26aにおい
て係数設定タップ位置より前記到達時間差t2分入力側
のタップ係数を1とすると共に他の係数を零にして特性
22を設定し、これら第1、第2のFIR型フィルタ出
力を合成して第2の目標信号d(n)Rを出力する。以上の
ようにすれば、自由空間内に配置された理想点音源が持
つ伝達特性H11〜H22を設定して目標応答d(n)L,d
(n)Rを出力することができる。
【0031】(b-3) 遅延時間の設定 フロントスピーカ33(34)とリアスピーカ31(3
2)から出力される音は同時に観測点39(40)に到
達する必要がある。先に述べたとおり、目標応答はFI
R型フィルタの係数設定タップに立てる。このため、リ
アスピーカ31(32)の駆動信号は目標応答分のディ
レイ(第1のタップから係数設定タップまでのディレ
イ)を持つ。よって、フロントスピーカ33(34)に
入力する信号は以下に示す時間td分リアスピーカに入
力する信号より遅らせる。 td=(目標応答ディレイ+リアスピーカより観測点ま
でのディレイ)−(フロントスピーカより観測点までの
ディレイ) すなわち、ディレイ回路51、52は該遅延時間td分
入力信号SL,SRを遅延させる。
【0032】(b-4) 動作 Lチャンネル側及びRチャンネル側のデジタルフィルタ
部25,26は、自由空間内に配置された理想点音源が
持つ所望の伝達特性H11〜H22を帯域制限された低音域
のオーディオ信号SL′、SR′に畳み込んで目標応答d
(n)L,d(n)Rを出力する。Lチャンネル側の適応信号処
理装置43,44は、Lチャンネル側の第1観測点(マ
イク)39における観測音がLチャンネルの目標応答d
(n)Lと一致するように、又、Rチャンネル側の適応信号
処理装置45,46は、Rチャンネル側の第2観測点
(マイク)40における観測音がRチャンネルの目標応
答d(n)Rと一致するように、すなわち、エラー信号e
1(n)及びe2(n)のトータルパワーが最小となるように適
応信号処理を実行する。これにより、聴取位置(観測
点)において、バンドパスフィルタ21〜24の帯域
(制御帯域)内の音は自由空間に存在するかのような音
となる。一方、フロントスピーカ33、34は所定の時
間td分遅延した制御帯域外(処理帯域外)のオーディ
オ信号SL″,SR″をバンドエリミネートフィルタ4
9、50より入力されて該処理帯域外の音を車室内音響
空間に放射する。
【0033】以上より、制御帯域の音と制御帯域外の音
が聴取点に同時に到達し、これらの合成音を聴取でき
る。この場合、制御帯域(低音域)の音は自由空間に存在
するかのような音となり、しかも、全帯域で処理してい
ないため演算量を削減でき、更には、制御帯域外の処理
系を単純な遅延(ディレイ)のみとすることができ、制
御帯域外の補正処理を簡単に行うことができる。
【0034】(c) 第2実施例 第1実施例では、適応信号処理装置43〜46により、
Lチャンネル側の第1観測点における観測音がLチャン
ネルの目標応答d(n)Lと一致するように、かつ、Rチャ
ンネル側の第2観測点における観測音がRチャンネルの
目標応答d(n)Rと一致するように適応信号処理を実行す
る。このため、第1実施例では制御用スピーカから制御
点までの伝達特性C11〜C22が種々の要因で変化しても
常に目標とする音場に近い状態を維持することができ
る。一方、C11〜C22が大きく変化しない場合には、適
応信号処理装置43〜46を固定係数のデジタルフィル
タで置き換えても十分な効果を得ることができる。
【0035】図4はかかる本発明の第2の実施例構成図
であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付してい
る。第1実施例と異なる点は以下の通りである。 第1実施例の4つの適応信号処理装置43〜46の代
わりに、FIR型デジタルフィルタ43′〜46′を設
けた点、 第1実施例により適応信号処理で収束したLチャンネ
ル及びRチャンネルの4つの適応信号処理装置43〜4
6の適応フィルタA11,A21,A12,A22の係数を求め
(係数同定)、該4つの係数を4つのFIR型フィルタ
43′〜46′に設定する点、 第1実施例のLチャンネル及びRチャンネルのデジタ
ルフィルタ部25,26及びバンドパスフィルタ21、
22を削除した点、 マイク39,40、演算部41,42を除去した点、 以上のように構成すれば、第1実施例のデジタルフィル
タ25a〜25b、26a〜26bの特性H11〜H22
1つに固定した場合と同等の効果を得ることができる。
【0036】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い種々
の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するもので
はない。
【0037】
【発明の効果】以上本発明によれば、特定の帯域(制御
することで高い効果が得られる帯域)のみを制御するか
ら、演算量V.S.制御効果が最大になる様、制御装置
を構成することが可能であり、しかも、制御帯域の目標
応答(フィルタの伝達特性)をスピーカレイアウトに基
づいて決定することにより、制御帯域外の処理を単純な
遅延とするだけで、制御帯域内の音とのつながりを十分
に確保することができる。このため、制御性能を保持し
たまま、系全体の演算量を低減させることができる。
又、適応信号処理により適応フィルタの係数を同定し、
該係数をFIR型デジタルフィルタに設定することによ
り、適応信号処理装置や目標応答出力用のデジタルフィ
ルタ、マイク、演算部を除去でき、ハードウェアを著し
く減少でき、しかも、優れた音を出力することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】目標応答の設定法説明図である。
【図2】目標応答のインパルス応答図である。
【図3】特定帯域をターゲットにした本発明の第1実施
例の構成図である。
【図4】本発明の第2実施例の構成図である。
【図5】適応等化システムの基本構成図である。
【図6】適応フィルタの構成図である。
【図7】適応処理用参照信号を作成するフィルタの構成
図である。
【図8】特定帯域のみターゲットにした従来の適応イコ
ライザの構成図である。
【符号の説明】
20・・オーディオソース 25〜26・・Lチャンネル及びRチャンネルのデジタ
ルフィルタ部 31〜32・・リアスピーカ 33〜34・・フロントスピーカ 39〜40・・マイク 43〜44・・Lチャンネルの適応信号処理装置 45〜46・・Rチャンネルの適応信号処理装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 21/00 H04S 7/00 F H04S 1/00 G10K 11/16 H 7/00 15/00 B (72)発明者 秋保 政一 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 ア ルパイン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の伝達特性が設定され、入力された
    オーディオ信号に該伝達特性を畳み込んで目標信号を出
    力するフィルタ手段と、目標信号と観測点における音楽
    信号との差であるエラー信号を出力する手段と、オーデ
    ィオ信号及び前記エラー信号を入力され、該エラー信号
    のパワーが最小となるように適応信号処理を行って適応
    フィルタの係数を決定し、該適応フィルタによりフィル
    タ処理を施されたオーディオ信号を第1のスピーカに入
    力する適応信号処理装置を備えたオーディオ装置におい
    て、 特定周波数帯域外のオーディオ信号を所定時間遅延して
    出力する手段と、該手段から出力される特定周波数帯域
    外のオーディオ信号に応じた音を放射する第2のスピー
    カと、特定周波数帯域のオーディオ信号を通過させるバ
    ンドパスフィルタを設け、 模擬したい音場におけるスピーカと観測点の位置関係
    を、前記第2のスピーカと観測点の実際の位置関係と同
    じにした時の前記音場におけるスピーカから観測点まで
    の伝達特性を求めて前記フィルタ手段に設定し、 該フィルタ手段は前記バンドパスフィルタから入力され
    る特定周波数帯域のオーディオ信号に該伝達特性を畳込
    んで特定周波数帯域内の目標信号を出力し、 前記適応信号処理装置は、目標信号と観測点における音
    楽信号との差であるエラー信号と特定周波数帯域のオー
    ディオ信号を入力され、該エラー信号のパワーが最小と
    なるように適応信号処理を行って適応フィルタの係数を
    決定し、該適応フィルタによりフィルタ処理を施された
    特定周波数帯域のオーディオ信号を前記第1のスピーカ
    に入力し、 第1のスピーカより該オーディオ信号に応じた音を放射
    すると共に、第2のスピーカより前記所定時間遅延した
    特定周波数帯域外のオーディオ信号に応じた音を放射す
    ることを特徴とするオーディオ装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ手段における目標応答ディ
    レイ時間をτ1、第1スピーカから観測点までの遅延時
    間τ2、第2スピーカから観測点までの遅延時間をτ3
    するとき、前記特定周波数帯域外のオーディオ信号の遅
    延時間を τ1+τ2−τ3 とすることを特徴とする請求項1記載のオーディオ装
    置。
  3. 【請求項3】 適応信号処理で求まった適応フィルタの
    係数が設定されるFIR型フィルタで適応信号処理装置
    を置き換え、かつ、前記フィルタ手段を除去してなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のオーディオ装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ手段は、Lチャンネル、R
    チャンネルの特定周波数帯域のオーディオ信号がそれぞ
    れ入力される第1、第2のデジタルフィルタとこれらフ
    ィルタ出力を合成してLチャンネルの目標信号を出力す
    る合成部を備えたLチャンネルフィルタと、Rチャンネ
    ル、Lチャンネルの特定周波数帯域のオーディオ信号が
    それぞれ入力される第1、第2のデジタルフィルタとこ
    れらフィルタ出力を合成してRチャンネルの目標信号を
    出力する合成部を備えたRチャンネルフィルタを備え、 前記エラー信号出力手段は、第1の観測点における音楽
    信号とLチャンネルの目標信号との差であるエラー信号
    1を出力するエラー信号出力部と、第2の観測点にお
    ける音楽信号とRチャンネルの目標信号との差であるエ
    ラー信号e2を出力するエラー信号出力部を備え、 前記適応信号処理装置は、Lチャンネル及びRチャンネ
    ルの特定周波数帯域のオーディオ信号及び前記エラー信
    号e1,e2を入力されエラー信号e1及びe2のトータル
    パワーが最小となるように適応信号処理を行い、適応フ
    ィルタ出力をLチャンネルの第1スピーカに入力するL
    チャンネルの適応信号処理装置と、Rチャンネル及びL
    チャンネルの特定周波数帯域のオーディオ信号及び前記
    エラー信号e1,e2を入力されエラー信号e1及びe2
    トータルパワーが最小となるように適応信号処理を行
    い、適応フィルタ出力をRチャンネルの第1スピーカに
    入力するRチャンネルの適応信号処理装置を備え、 前記特定周波数帯域外のオーディオ信号遅延出力手段
    は、特定周波数帯域外のLチャンネル、Rチャンネルの
    オーディオ信号をそれぞれ所定時間遅延してLチャンネ
    ル、Rチャンネルの第2スピーカに出力する手段を有す
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のオーデ
    ィオ装置。
  5. 【請求項5】 模擬したい音場におけるスピーカと観測
    点の位置関係を実際の位置関係と同一にしたとき、該音
    場の第1観測点におけるR,Lチャンネルの第2スピー
    カよりの音圧の比を音圧の大きい方を分母として求めた
    値をp1、音の到達時間差をt1とし、又、第2の観測点
    におけるL,Rチャンネルの第2スピーカよりの音圧の
    比を音圧の大きい方を分母として求めた値をp2、音の
    到達時間差をt2とするとき、 前記フィルタ手段のLチャンネルフィルタを構成する第
    2デジタルフィルタの係数設定タップ(通常は、適応フ
    ィルタの中央タップの位置に応じたタップ)の係数をp
    1とすると共に他のタップの係数を零とし、又、Lチャ
    ンネルフィルタを構成する第1デジタルフィルタの係数
    設定タップより前記到達時間差t1分入力側のタップの
    係数を1とすると共に他の係数を零とし、これら第1、
    第2のデジタルフィルタ出力を合成してLチャンネル側
    の目標信号を出力し、 前記フィルタ手段のRチャンネルフィルタを構成する第
    2デジタルフィルタの係数設定タップ(通常は、適応フ
    ィルタの中央タップの位置に応じたタップ)の係数をp
    2とすると共に他のタップの係数を零とし、又、Rチャ
    ンネルフィルタを構成する第1デジタルフィルタの係数
    設定タップより前記到達時間差t2分入力側のタップの
    係数を1とすると共に他の係数を零とし、これら第1、
    第2のデジタルフィルタ出力を合成して第2の目標信号
    を出力することを特徴とする請求項4記載のオーディオ
    装置。
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