JPH11298990A - オーディオ装置 - Google Patents

オーディオ装置

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JPH11298990A
JPH11298990A JP10243198A JP10243198A JPH11298990A JP H11298990 A JPH11298990 A JP H11298990A JP 10243198 A JP10243198 A JP 10243198A JP 10243198 A JP10243198 A JP 10243198A JP H11298990 A JPH11298990 A JP H11298990A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑音の中であっても可能な限り雑音が無い状
態と同等にカーオーディオ等の音楽を聞き取れるように
する。 【解決手段】 あらかじめ種々の雑音レベルにおけるゲ
イン・信号特性をラウドネス補償ゲイン算出部8のメモ
リMMに記憶しておき、車室内の雑音信号を信号分離部
7で分離し、ラウドネス補償ゲイン算出部は雑音レベル
に応じたゲイン・信号特性を選び、該ゲイン・信号特性
を参照して音楽信号レベルに応じた最適なゲインを算出
し、補正用フィルタ3はそのゲインを音楽信号に加えて
スピーカ5に入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオーディオ装置に係
わり、特に、雑音のある環境におけるオーディオ信号の
ラウドネスを雑音のない環境におけるオーディオ信号の
ラウドネスと等しくなるように制御するオーディオ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】カーオーディオ等のような騒音下で音楽
を聴く場合、雑音により聴覚のマスキング現象(聞こえ
を邪魔する現象)が起こり、音楽が聞き取りにくくな
る。このような問題に対処するため、従来より種々の装
置、たとえばオートボリューム装置、ラウドネス補正装
置が提案されてきた。図13はオートボリューム装置の
1例を示す構成図で、16はオーディオ信号が入力され
るゲイン可変のゲイン制御部、17はアンプ、18はオ
ーディオ信号に応じたオーディオ音を音響空間に放射す
るスピーカ、19は音響空間内の所定観測点におけるオ
ーディオ音と雑音との合成音信号を検出するマイクロホ
ン、20はオーディオ信号の平均レベルを算出する検波
部、21はマイクロホンにより検出された合成音信号
(マイク信号)の平均レベルを算出する検波部、22は
マイク信号とオーディオ信号の平均レベルの差に基づい
てゲインを決定するゲイン決定部である。検波部20,
21はオーディオ信号とマイク信号の平均レベルをそれ
ぞれ算出し、演算部22′はマイク信号平均レベルから
オーディオ信号平均レベルを差し引き、ゲイン決定部2
2は該差分を雑音平均レベル推定値とみなし、該雑音平
均レベルに基づいてゲインを決定し、ゲイン制御部16
は決定されたゲインをオーディオ信号に乗算して出力す
る。この結果、雑音が大きくなればゲインが大きくなっ
て音量が増大し、雑音が小さくなればゲインが小さくな
り音量が減小する。
【0003】オートボリューム装置において、雑音平均
レベル推定値を算出する原理は以下の通りである。オー
ディオ信号をS、雑音信号をNとすると、マイクロホン
19で取り込まれる信号Mはオーディオ信号Sと雑音信
号Nの重ね合わせであるため、 M=S+N である。よってマイクロホンで取り込まれる信号平均パ
ワーE[M2]は、 E[M2]=E[(S+N)2]=E[S2]+2E[S・N]+E[N2] となる。ここで、E[・] は期待値演算子であり、長時間
の平均を取ったことと等価である。マイクロホンで取り
込まれる信号の平均パワーからオーディオ信号の平均パ
ワーを差し引くことによって、 E[M2]-E[S2]=E[S2]+2E[S・N]+E[N2]-E[S2]=2E[S・N]+E[N2] となる。ここでオーディオ信号Sと雑音信号Nとは無相
関であるため、長時間の平均をとることによってE[S・N]
の項が0に近づき雑音信号Nの平均パワーが得られる。
以上より、雑音平均レベル推定値の計算精度を良くする
ためには長時間の平均が必要である。
【0004】図14はラウドネス補正装置の1例を示す
構成図で、23はオーディオ信号が入力されるゲイン可
変のゲイン制御部、24はアンプ、25はオーディオ信
号に応じたオーディオ音を音響空間に放射するスピー
カ、26は入力オーディオ信号のレベルに基づいてラウ
ドネスレベル曲線にしたがって各周波数帯域のゲインを
決定するゲイン決定部である。人間の知覚する”音の大
きさ(ラウドネス)”の単位はsoneであり、1KHz、40dB
の純音の大きさを1soneとする。人間の知覚に基づいて
いるため、1soneに対して2soneは2倍の大きさに聞こえ
る。ラウドネスは音の強さだけでなく周波数スペクトル
によっても変化する。図15は、外部雑音の無い状態
で、音圧レベルが1kHz純音と同じラウドネスになる純音
の音圧レベルを結んだもので等ラウドネスレベル曲線と
呼ばれるものである。すなわち、等ラウドネスレベル曲
線は、人が1kHzの正弦波と同じ大きさに聞こえる他の周
波数のレベルをプロットしたものである。等ラウドネス
レベル曲線は、レベルが小さくなるにしたがって低周波
数域と高周波数域のレベルを持ち上げないと中間周波数
域の音よりも小さく聞こえたり、音が聞こえなくなった
りすることを示している。図14のラウドネス補正装置
では、等ラウドネスレベル曲線に基づいて入力オーディ
オ信号レベルが同じものでは同じ大きさに聞こえるよう
ゲイン決定部26で周波数毎のゲインを決定し、ゲイン
制御部23で該ゲインに基づいて周波数毎のレベル調整
を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図13の従来のオート
ボリューム装置では、以下の問題がある。すなわち、 (1) 精度の良い雑音信号を分離して出力するために長時
間を要し、高速なゲイン値の変更が難しく、このため、
人声の子音成分と母音成分のつなぎ目や楽器の余韻とい
った急激にレベルが変化する信号に対応できず、レベル
の小さい子音成分や余韻成分が聞こえなくなる。 (2) オーディオ信号の変動が大きい場合には雑音信号の
平均パワーの推定値に誤差が生じ、精度の高いボリュー
ム制御ができない。 (3) ゲイン制御部16から出力されたオーディオ信号が
アンプ17や音響空間を通ってマイクロホン19に入る
間にゲインや周波数特性が様々に変化するが、かかる点
に対処する部分はどこにも無い。 (4) ゲイン制御部16に設定されるゲインは時々刻々と
変化し、したがってマイクロホン19に入るオーディオ
信号の音量も時々刻々と変化するが、かかる変化に対処
する部分はどこにも無い。 (5) 全周波数一律にゲインを変えるため、自動車のよう
な低い周波数にスペクトルの偏った雑音下では、音楽の
低周波数が聞こえず、高周波数が大きくなりすぎてきつ
くなる。
【0006】また、図14のラウドネス補正装置では、
(1) オーディオ信号レベルにのみ着目し、雑音による影
響を考慮していないため、特に車室内で音楽の低周波数
が聞こえなくなる、(2) 着目しているのが音楽ソースか
らのオーディオ信号レベルであり、実際の耳の地点での
レベルではないため、補正量がオーディオシステム・車
が変わることによって最適ではなくなる、などの問題が
ある。以上から本発明の目的は、従来技術の問題を解決
し、かつ従来技術よりも、より制御精度が高く、人間の
聴覚特性に密着した、雑音下でも良好に音楽を楽しむこ
とができるオーディオ装置を提供することである。本発
明の別の目的は、雑音の中であっても可能な限り雑音が
無い状態と同等にカーオーディオ等の音楽を聞き取れる
ようにするオーディオ装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、(1) 音響空間内の所定観測点で検出したオーディオ
音と雑音との合成音信号より雑音信号を分離する雑音分
離部、(2) 雑音のある環境におけるオーディオ信号のラ
ウドネスを雑音のない環境におけるオーディオ信号のラ
ウドネスに等しくするためのゲインを、オーディオ信号
レベルに対応させたゲイン・信号レベル特性を雑音レベ
ル毎に記憶するゲイン・信号レベル特性記憶部、(3) 前
記雑音分離部から出力する雑音信号の各周波数帯域にお
ける雑音レベルを算出する雑音レベル算出部、(4) 前記
オーディオ信号の各周波数帯域におけるオーディオ信号
レベルを算出する信号レベル算出部、(5) 各周波数帯域
の雑音レベルに応じた前記ゲイン・信号レベル特性よ
り、周波数帯域毎に前記オーディオ信号レベルに応じた
ゲインを決定するゲイン決定部、(6) オーディオ信号の
各周波数帯域成分に前記各周波数帯域のゲインを作用さ
せる信号ゲイン制御部、(7) 前記信号ゲイン制御部から
出力するオーディオ信号に応じたオーディオ音を音響空
間に放射するスピーカを備えたオーディオ装置により達
成される。
【0008】
【発明の実施の形態】(a)原理 図1は、物理的な音圧レベルと、その音を人間が聞いて
いるときに感じる「音の大きさ(ラウドネスと呼ぶ)」
との対応関係を示したものでラウドネス曲線と呼ばれる
ものである。ラウドネス曲線において、横軸は物理的な
音圧レベル(単位はSound Pressure Level SPL(dB))
で、縦軸は人の感じる音の大きさを数値化したラウドネ
ス(単位はsone)である。図1において(a)は静かな環境
でのラウドネス曲線、(b)は雑音下でのラウドネス曲線
である。ただし、(b)は、人の最小可聴値が約35dB上昇
するような雑音の中での曲線であって、雑音が変化する
ことによりこの曲線も様々に変化する。
【0009】ラウドネス曲線は縦軸のラウドネスの数値
が同じであれば、人は音が同じ大きさであると感じてい
ることを表している。よって、人が0.1soneの大きさに
感じる音は、(a)の静かな環境では12dB SPLの物理的音
圧レベルでよいが、(b)の雑音下では37dB SPLの物理的
音圧レベルが必要である。言い換えると、静かな環境で
12dB SPLの音をオーディオシステムから出していたのと
同じ大きさで人に聞かせるためには、(b)の雑音下では3
7dB SPLの音をオーディオシステムから出してやる必要
がある。つまり25dBのゲインを加えなくてはならない。
また、人が1soneの大きさに感じる音は、(a)の静かな環
境では42dB SPLの物理的音圧レベルであるが、(b)の雑
音下では49dB SPLの物理的音圧レベルが必要で、7dBの
ゲインを加えなくてならない。以上より、同じ雑音下で
あってもオーディオ信号のレベルによってゲインを変え
てやる必要がある。同じ雑音下でのオーディオ信号レベ
ルとゲインとの関係を示したグラフを図2(実線)に示
す。図2の横軸は静かな環境の物理的音圧レベル(音声
信号レベルに相当)で、縦軸は図1(b)の雑音下におい
てオーディオ信号を静かな環境で聞いていたのと同じ大
きさに聞こえるために必要なゲイン値である。
【0010】以上では、雑音環境として図1(b)に示す
ように、人の最小可聴値が約35dB上昇する場合を説明し
たが、図3に示すように雑音レベルが変化することによ
りラウドネス曲線は様々に変化し、また、ゲイン・信号
レベル特性も図4に示すように雑音環境に応じて変化す
る。尚、図3において(a)はラウドネスをφ、音の強さ
をIで表現した時、次式 φ=KI で与えられる理想的なラウドネス曲線である。実際は血
流音等の生理的雑音や外来雑音があるため、ラウドネス
曲線は、これら雑音下での最小可聴値の強さをIthとし
て、次式 φ=K(I −Ith ) で表わされる。(b)は血液の流れる音等の生理的雑音の
みで外部雑音がない場合(図1(a)の静穏状態に対応)
のラウドネス曲線、(c)は最小可聴値を15dB上昇させる
雑音が発生している状態でのラウドネス曲線、(d)は最
小可聴値を35dB上昇させる雑音が発生している状態での
ラウドネス曲線、(e)は最小可聴値を55dB上昇させる雑
音が発生している状態でのラウドネス曲線である。
【0011】本発明のオーディオ装置では、(1) あらか
じめ種々の雑音レベルにおけるゲイン・信号特性(図
2、図4)をメモリに記憶しておき、(2) 実際の車室内
の雑音レベルに応じたゲイン・信号レベル特性を選び、
(3) 該ゲイン・信号レベル特性を参照してオーディオ信
号レベルに応じた最適なゲインを算出し、(4) そのゲイ
ンをオーディオ信号に加える。これによって、雑音の中
であっても、静かな環境と同等のオーディオ信号を聞く
事ができる。尚、オーディオ装置に大容量メモリを設け
ることができない場合は、図2、図4の点線で示すよう
にゲイン・信号レベル特性を直線で近似して傾きと切片
のみを記憶するようにする。このようにすれば、データ
は傾きと切片のみとなりメモリが小さくても実現が可能
となる。以上では、周波数が1KHzのラウドネス曲線の場
合について説明したが、周波数が変化するとラウドネス
曲線も変化する。図6は周波数が100Hzの場合のラウド
ネス曲線であり、(a)は静かな環境でのラウドネス曲
線、(b)は雑音下でのラウドネス曲線である。したがっ
て、オーディオ装置の別の構成法として、(1) 図2に示
すゲイン・信号レベル特性を、各周波数帯域の各雑音レ
ベル毎に記憶しておき、(2) 実際の車室内の各周波数帯
域の雑音レベルに応じたゲイン・信号レベル特性を選
び、(3) 該ゲイン・信号レベル特性を参照してオーディ
オ信号レベルに応じた最適なゲインを各周波数帯域毎に
算出し、(4) そのゲインをオーディオ信号に加える。こ
のようにすれば、より制御精度を向上できる。
【0012】(b)構成 図6は本発明のオーディオ装置の構成図である。図中、
1はCDプレーヤ等のオーディオソース、2は音量調整
用のボリューム、3は信号ゲイン制御部としての補正用
フィルタで、雑音レベル及び入力オーディオ信号レベル
に応じた最適なゲインを周波数毎に加えて出力するもの
である。4はオーディオ信号を増幅するアンプ、5はア
ンプから出力するオーディオ信号に応じたオーディオ音
を音響空間(車室)に放射するスピーカ、6は音響空間
内の所定観測点におけるオーディオ音と雑音との合成音
信号を検出するマイクロホン、7は信号分離部でマイク
ロホンで検出した合成音信号より雑音信号を分離して出
力すると共に、オーディオ信号に音響空間の伝搬特性
(伝達特性)を付与して出力するものである。8はラウ
ドネス補償ゲイン算出部であり、(1) 図4に示すゲイン
・信号レベル特性を雑音レベル毎にメモリMMに記憶
し、(2) 雑音信号の各周波数帯域におけるレベルを算出
すると共にオーディオ信号の各周波数帯域におけるレベ
ルを算出し、(3)周波数帯域毎に、雑音レベルに応じた
ゲイン・信号レベル特性を参照してオーディオ信号レベ
ルに応じたゲインを決定して補正用フィルタ3に設定す
るものである。9は車室内の音響系Cのインパルス応答
を同定するために白色雑音を発生する白色雑音源、10
は音響空間のインパルス応答同定時に白色雑音を信号分
離部7に入力するスイッチである。
【0013】信号分離部7において、7aは車室内の音
響系Cのインパルス応答を同定するための適応制御装置
で、71は適応制御部、72は適応フィルタである。適
応制御部71は例えばLMS(Least Mean Square)適応
アルゴリズムによる適応制御を行って音響系Cのインパ
ルス応答(伝達特性)C^を同定し、該インパルス応答
C^に応じた係数をFIR型デジタルフィルタ構成の適
応フィルタ72に設定する。7bはスピーカ5からマイ
クロホン6までの音響系Cのインパルス応答C^を模擬
するフィルタであり、観測点におけるオーディオ信号に
応じた信号を発生してラウドネス補償ゲイン算出部8に
入力する。7cは補正用フィルタ3と同一の特性が設定
されるフィルタであり、補正用フィルタ3の係数が変わ
るたびに書き換えられるもの、7dは信号合成部、7e
はマイクロホン6から出力する合成音信号から観測点に
おけるオーディオ信号を減算して雑音信号を出力する演
算部である。
【0014】(c)音響系Cのインパルス応答の同定 通常動作を開始する前に音響系Cのインパルス応答を同
定してフィルタ7bに設定する必要がある。図7は音響
系Cのインパルス応答の同定説明図であり、インパルス
応答の同定に関係する信号経路を太線で示している。音
響系Cのインパルス応答の同定に際して、オーディオソ
ース1をオフしてオーディオ信号の出力を停止する。こ
れにより、オーディオ音補正用フィルタ3,7c、ラウ
ドネス補償ゲイン算出部8は同定制御に何らの影響を与
えない。かかるオーディオ信号の停止状態において、白
色雑音源9を起動し、かつ、スイッチ10をオンする。
これにより、白色雑音はアンプ4を通ってスピーカ5に
到り、車室内音響空間に放射され、マイクロホン6によ
り検出される。白色雑音はまた適応制御装置7aに入力
し、適応フィルタ72でフィルタリング処理を施され
る。演算部7eはマイクロホン6による検出信号から適
応フィルタ72の出力信号を減算し、その差をエラー信
号eとして適応制御装置7aにフィードバックする。適
応制御部71は誤差信号eのパワーが最小になるようL
MSアルゴリズムによる適応制御を行って適応フィルタ
72の係数を決定して設定する。以後、上記適応制御が
繰り返され、最終的に適応フィルタ72の出力とマイク
ロホン出力が等しくなり、これにより適応フィルタ72
に音響系Cのインパルス応答C^が設定される。厳密に
は、アンプ4の入力からマイクロホン6までのインパル
ス応答特性(伝達特性)が適応フィルタ72に設定され
る。
【0015】音響系Cのインパルス応答の同定が終了し
た後、フィルタ7bに適応フィルタ72の係数をコピー
し、スイッチ10をオフして通常動作可能状態にする。
かかる音響系Cのインパルス応答の同定制御は、ユーザ
ーが製品を車両に取り付けた時などに行う。この同定制
御を行うことによって、ユーザ毎に異なるアンプ4のゲ
イン特性や音響系の周波数特性を考慮することができ
る。
【0016】(d)通常動作 通常動作において、フィルタ7b(図6)はボリューム
2から入力するオーディオ信号に音響系Cのインパルス
応答特性C^を付与して、観測点(マイクロホン位置)
におけるオーディオ信号を発生し、ラウドネス補償ゲイ
ン算出部8に入力する。又、演算部7eはマイクロホン
6から出力する観測点における合成音信号からオーディ
オ信号を減算して雑音信号を発生し、ラウドネス補償ゲ
イン算出部8に入力する。
【0017】ラウドネス補償ゲイン算出部8は、雑音信
号が入力すると該雑音信号の各周波数帯域におけるレベ
ルを算出し、オーディオ信号が入力すると該オーディオ
信号の各周波数帯域におけるレベルを算出する。つい
で、ラウドネス補償ゲイン算出部8は、周波数帯域毎の
雑音レベルに応じたゲイン・信号レベル特性を選択し、
該ゲイン・信号レベル特性を参照して周波数帯域毎のオ
ーディオ信号レベルに応じたゲインを決定して補正用フ
ィルタ3に設定し、同時にフィルタ7cに該ゲインをコ
ピーする。すなわち、ラウドネス補償ゲイン算出部8
は、雑音が発生している環境におけるオーディオ信号の
ラウドネスを、雑音のない環境におけるオーディオ信号
のラウドネスに等しくするためのゲインを周波数毎に決
定して補正用フィルタ3及びフィルタ7cに設定する。
補正用フィルタ3,7cは入力オーディオ信号の各周波
数帯域成分に前記各周波数帯域のゲインを作用させて出
力する。以後、上記と同一の制御が繰り返され、雑音の
中であっても可能な限り雑音が無い状態と同等にカーオ
ーディオ等の音楽を楽しめるようになる。
【0018】(e)ラウドネス補償ゲイン算出部 ラウドネス補償ゲイン算出部8は、あらかじめ種々の雑
音レベルにおけるゲイン・信号レベル特性をメモリMM
に記憶しておき、実際の車室内の雑音レベルに応じたゲ
イン・信号レベル特性を選び、該ゲイン・信号レベル特
性を参照してオーディオ信号レベルに応じた最適なゲイ
ンを周波数毎に算出して出力する。図8はかかるラウド
ネス補償ゲイン算出部の構成図であり、81はFFT演
算により各周波数帯域における雑音信号の平均値を出力
する第1のFFT演算部、82はFFT演算により各周
波数帯域におけるオーディオ信号の平均値を出力する第
2のFFT演算部、83は雑音レベル調整部であり、周
知のZwickerのラウドネス算出方法やStevensのラウドネ
ス算出手法を用いて、人間の聴覚特性を加味して各周波
数毎の雑音信号レベルを調整するもの、84は周波数帯
域毎に、雑音レベルに応じたゲイン・信号レベル特性を
選択するゲイン・信号レベル特性選択部、85は種々の
雑音レベルにおけるゲイン・信号レベル特性(図4)を
メモリMM1〜MMmに記憶すると共に、雑音レベルに応
じたゲイン・信号レベル特性を参照してオーディオ信号
レベルに応じた最適なゲインG1〜Gnを周波数毎に出力
する周波数帯域ゲイン決定部である。
【0019】雑音のパワースペクトルは平坦ではなく、
全周波数帯域にわたって一様にオーディオ音がマスキン
グを受けるわけではない。すなわち、各周波数帯域の雑
音レベルによりマスキングを受ける度合いが異なるた
め、周波数毎(例えば1/3オクターブバンド毎、)に
それぞれゲインを算出して対応する必要がある。この場
合、ある周波数の雑音は同じ周波数のオーディオ音だけ
でなくそれより上の周波数のオーディオ音に対してもマ
スキングを生じさせる。このため、雑音レベル調整部8
3はZwickerのラウドネス算出方法(ISO 532B)やStevens
のラウドネス算出手法(ISO 532A)を用いて、人間の聴覚
特性を加味して、各周波数毎の雑音信号レベルを調整す
る。
【0020】第1のFFT演算部81は、雑音信号に対
し短時間のブロック毎にFFT演算(Fast Fourier Tran
sform)を施し、所定の周波数帯域毎に雑音信号の平均レ
ベルを計算する。雑音レベル調整部83は周波数帯域毎
の平均レベルを入力され、前述のZwickerのラウドネス
算出方法やStevensのラウドネス算出手法に基づいて各
周波数帯域の雑音信号レベルを調整して出力する。ゲイ
ン・信号レベル特性選択部84は各周波数帯域の雑音レ
ベルに応じた最適なゲイン・信号レベル特性を周波数帯
域毎に選択する。第2のFFT演算部82は、オーディ
オ信号に対し短時間のブロック毎にFFT演算を施し、
所定の周波数帯域毎にオーディオ信号の平均レベルを計
算する。周波数帯域ゲイン決定部85は、各周波数帯域
の雑音レベルに応じたゲイン・信号レベル特性を参照し
て対応する周波数帯域のオーディオ信号レベルに応じた
最適なゲインG1〜Gnを周波数毎に決定して出力する。
以上では、ゲイン・信号レベル特性を雑音レベル毎に周
波数帯域共通に設けた場合であるが、ゲイン・信号レベ
ル特性を各周波数帯域の各雑音レベル毎に設けることも
できる。かかる場合には、(1) 周波数帯域ゲイン決定部
85のメモリMMに各周波数帯域の各雑音レベル毎にゲ
イン・信号レベル特性を記憶しておき、(2)ゲイン・信
号レベル特性選択部84で実際の車室内の各周波数帯域
の雑音レベルに応じたゲイン・信号レベル特性を選び、
(3) 周波数帯域ゲイン決定部85で該ゲイン・信号レベ
ル特性を参照してオーディオ信号レベルに応じた最適な
ゲインG1〜Gnを各周波数帯域毎に算出して出力する。
尚、この変形例によれば、雑音レベル数をm、周波数帯
域数をnとすれば、m×n個のゲイン・信号レベル特性
をメモリMMに記憶する必要がある。
【0021】図9はラウドネス補償ゲイン算出部の別の
構成図である。図中、86は多数のバンドパスフィルタ
BPF1〜BPFnを備え雑音信号の各周波数帯域成分を
分離出力するフィルタバンク、87は各周波数帯域にお
ける雑音信号成分を所定時間ブロック毎に平均して出力
するブロック平均部、88は多数のバンドパスフィルタ
BPF1〜BPFnを備えオーディオ信号の各周波数帯域
成分を分離出力するフィルタバンク、89は各周波数帯
域におけるオーディオ信号成分を任意時間ブロック毎に
平均して出力するブロック平均部である。図8の構成で
はFFT演算により雑音信号及びオーディオ信号の各周
波数帯域毎の平均レベルを計算したが、図9の構成で
は、第1、第2のFFT演算部に替えて、フィルタバン
ク86,88とブロック平均部87,89を設けて雑音
信号及びオーディオ信号の各周波数帯域毎の平均レベル
を計算して出力する。
【0022】(f)補正用フィルタ 補正用フィルタ3はラウドネス補償ゲイン算出部8から
出力するゲインG1〜Gnをオーディオ信号に加えるもの
であり、以下の3つの構成が考えられる。 第1の構成 図10は補正用フィルタの第1の実施例構成図であり、
バンドパスフィルタバンクとゲイン可変アンプを用いた
ものであり、31は多数のバンドパスフィルタBPF1〜BP
Fnを備え、オーディオ信号の各周波数帯域成分を分離出
力するフィルタバンク、32は多数のゲイン可変アンプ
AMP1〜AMPnを備え、オーディオ信号の各周波数帯域成分
にラウドネス補償ゲイン算出部8から出力する各周波数
帯域のゲインG1〜Gnを乗算して出力するゲイン可変
部、33は各ゲイン可変アンプの出力信号を加算して出
力する加算部である。
【0023】フィルタバンク31はオーディオ信号を各
周波数帯域毎に分離出力する。ゲイン可変部32はそれ
ぞれの周波数帯域の出力信号に、ラウドネス補償ゲイン
算出部8から出力する対応する周波数帯域のゲインを乗
算する。加算部33はこれらゲイン調整された各周波数
帯域の信号を合成して出力する。以上により、入力オー
ディオ信号の各周波数帯域成分毎にマスキングを補償す
るようにゲイン制御を施し、雑音環境であっても可能な
限り雑音が無い状態に近づけることが可能になる。な
お、この第1の構成のメリットは、アナログ回路でより
安価に実現できることである。
【0024】第2の構成 図11は補正用フィルタの第2の実施例構成図であり、
周波数サンプリングフィルタを用いた例である。スプラ
イン関数補間部41はラウドネス補償ゲイン算出部8に
よって算出された各周波数帯域のゲインG1〜Gnを該帯
域の中心周波数におけるゲインとみなし、各ゲイン間を
周知のスプライン関数を用いて滑らかに接続補間(スプ
ライン補間)する。IFFT演算部42は、スプライン
補間によって得られる周波数領域における滑らかなゲイ
ン特性にIFFT(Inverse FastFourier Transfrom)演
算を施し、該ゲイン特性を時間領域のインパルス応答
(所定サンプリング時間毎のインパルス応答)に変換す
る。FIR型デジタルフィルタ43は該所定サンプリン
グ時間毎のインパルス応答値を対応するタップの係数と
して設定する。かかる状態において、FIR型デジタル
フィルタ43は入力したオーディオ信号に上記インパル
ス応答特性に応じたフィルタリング処理を施して出力
し、これにより所望のマスキング補償を実現する。この
第2の構成のメリットは、第1の構成では不可能な直線
位相フィルタを実現できることである。
【0025】第3の構成 図12は補正用フィルタの第3の実施例構成図であり、
周波数領域フィルタを用いた例である。スプライン関数
補間部51は、ラウドネス補償ゲイン算出部8によって
算出された各周波数帯域のゲインG1〜Gnを該帯域の中
心周波数におけるゲインとみなし、各ゲイン間を周知の
スプライン関数を用いて補間して周波数領域における滑
らかなゲイン特性にする。一方、FFT演算部52はオ
ーディオ信号にFFT演算を施して周波数領域に変換す
る。周波数領域フィルタリング部53はこの周波数領域
におけるオーディオ音信号をスプライン関数補間部51
で求めた滑らかな周波数・ゲイン特性でフィルタリング
して出力する。すなわち、周波数領域フィルタリング部
53は各周波数帯域のオーディオ信号成分に対応する周
波数帯域のゲインを乗算して出力する。IFFT演算部
54は周波数領域フィルタリング部53から出力する周
波数領域信号(各周波数帯域のオーディオ信号成分)に
IFFT演算を施して時間領域信号に戻して出力する。
これにより所望のマスキング補償を実現する。この第3
の構成において必要となる線形フィルタリングの演算を
実現するために、周知の重畳加算法(overlap-add metho
d)や重畳保留法(oversave-add method)を用いるのが好
ましい。第3の構成のメリットは、フィルタのタップ数
が大きい時に第2の構成よりも計算効率が良くなること
である。
【0026】以上のように、補正用フィルタ3を上記第
1〜第3の構成によって実現するが、いずれの構成にお
いてもゲインが急に変化すると出力波形が不連続になっ
てしまう。このため、次式 G(nT)=αG((n-1)T)+βGm にしたがってゲインを制御することによりゲインを徐々
に更新し、急激なゲインの変化が生じないようにする。
ただし、上式において、G(n)は時間nTにおけるゲイン特
性、G((n-1)T)は時間(n-1)Tにおけるゲイン特性、Gmは
ラウドネス補償ゲイン算出部やスプライン関数補間部に
よって算出されたゲイン、α、βは次式 α+β=1 を満足する定数である。以上、本発明を実施例により説
明したが、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨
に従い種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除
するものではない。
【0027】
【発明の効果】以上本発明によれば、あらかじめ種々の
雑音レベルにおけるゲイン・信号レベル特性をメモリに
記憶しておき、実際の車室内の雑音レベルに応じたゲイ
ン・信号レベル特性を選び、該ゲイン・信号レベル特性を
参照してオーディオ信号レベルに応じた最適なゲインを
算出して、そのゲインをオーディオ信号に加えるように
したから、雑音の中であっても、静かな環境と同等のオ
ーディオ信号を聞く事ができる。又、ゲイン・信号レベ
ル特性を、各周波数帯域の各雑音レベル毎に記憶してお
き、実際の車室内の各周波数帯域の雑音レベルに応じた
ゲイン・信号レベル特性を選び、該ゲイン・信号レベル特
性を参照してオーディオ信号レベルに応じた最適なゲイ
ンを各周波数帯域毎に算出し、そのゲインをオーディオ
信号に加えるようにすれば、より制御精度を向上でき
る。
【0028】又、本発明によれば、(1)オーディオ信号
を各周波数帯域毎に分離するフィルタバンク、(2) オー
ディオ信号の各周波数帯域成分にマスキングを補償する
ために計算された各周波数帯域のゲインを乗算するゲイ
ン乗算部、(3) 各ゲイン乗算部出力を加算する加算部と
で補正用フィルタを構成したから、補正用フィルタをア
ナログ回路でより安価に実現することができる。又、本
発明によれば、(1) マスキングを補償するために計算さ
れた各周波数帯域のゲインに該ゲイン間を補間する処理
を施す補間部、(2) 補間処理により得られた周波数領域
のゲインを時間領域のインパルス応答に変換する変換
部、(3) 該時間領域のインパルス応答が設定されるデジ
タルフィルタとで補正用フィルタを構成したから、直線
位相フィルタを実現することができる。
【0029】又、本発明によれば、(1) マスキングを補
償するために計算された各周波数帯域のゲインに補間処
理を施す補間部、(2) オーディオ信号を時間領域から周
波数領域に変換する第1の変換部、(3) 周波数領域のオ
ーディオ信号に前記補間処理により得られた周波数領域
のゲイン特性を作用させる周波数領域フィルタリング
部、(4) 周波数領域フィルタリング部から出力する周波
数領域のオーディオ信号を時間領域のオーディオ信号に
変換して出力する第2の変換部とで補正用フィルタを構
成したから、フィルタのタップ数が大きい場合であって
も計算効率を向上できる。又、本発明によれば、スピー
カから観測点までの音響系のインパルス応答を測定し、
該インパルス応答に応じた係数をフィルタに設定して音
響系を模擬し、該フィルタにオーディオ信号を入力して
音響系の特性を付与して出力し、観測点で検出された合
成音信号より該フィルタ出力を減算して雑音信号を出力
するようにしたから、車が変わってアンプや音響空間の
ゲイン、周波数特性が変化する場合であっても、対応す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラウドネス曲線の説明図である。
【図2】ゲイン・信号レベル特性図である。
【図3】種々の騒音環境下におけるラウドネス曲線の説
明図である。
【図4】種々の騒音環境下におけるゲイン・信号レベル
特性図である。
【図5】100Hzにおけるラウドネス曲線の説明図であ
る。
【図6】本発明のオーディオ装置の構成図である。
【図7】音響空間のインパルス応答特性を同定するため
の説明図である。
【図8】ラウドネス補償ゲイン算出部の構成図である。
【図9】ラウドネス補償ゲイン算出部の別の構成図であ
る。
【図10】第1の補正用フィルタの構成図である。
【図11】第2の補正用フィルタの構成図である。
【図12】第3の補正用フィルタの構成図である。
【図13】オートボリューム装置の構成図である。
【図14】ラウドネス補正装置の構成図である。
【図15】自由音場における最小可聴値と純音等ラウド
ネスレベル曲線である。
【符号の説明】
1 オーディオソース 2 音量調整用のボリューム 3 補正用フィルタ 4 アンプ 5 スピーカ 6 マイクロホン 7 信号分離部 8 ラウドネス補償ゲイン算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 17/02 613 H04R 3/00 310 H04R 3/00 310 G10K 15/00 L

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雑音のある環境におけるオーディオ信号
    のラウドネスを雑音のない環境におけるオーディオ信号
    のラウドネスと等しくなるように制御するオーディオ装
    置において、 音響空間内の所定観測点で検出したオーディオ音と雑音
    との合成音信号より雑音信号を分離する雑音分離部、 雑音のある環境におけるオーディオ信号のラウドネスを
    雑音のない環境におけるオーディオ信号のラウドネスに
    等しくするためのゲインをオーディオ信号レベルに対応
    させたゲイン・信号レベル特性を雑音レベル毎に記憶す
    るゲイン・信号レベル特性記憶部、 前記雑音分離部から出力する雑音信号の各周波数帯域に
    おける雑音レベルを算出する雑音レベル算出部、 前記オーディオ信号の各周波数帯域におけるオーディオ
    信号レベルを算出する信号レベル算出部、 各周波数帯域の雑音レベルに応じた前記ゲイン・信号レ
    ベル特性より、周波数帯域毎に前記オーディオ信号レベ
    ルに応じたゲインを決定するゲイン決定部、 オーディオ信号の各周波数帯域成分に前記各周波数帯域
    のゲインを作用させる信号ゲイン制御部、 前記信号ゲイン制御部から出力するオーディオ信号に応
    じたオーディオ音を音響空間に放射するスピーカを備え
    たことを特徴とするオーディオ装置。
  2. 【請求項2】 前記ゲイン・信号レベル特性を、各周波
    数帯域の各雑音レベル毎に記憶しておき、前記ゲイン決
    定部は各周波数帯域の雑音レベルに応じたゲイン・信号
    レベル特性を参照して該周波数帯域のゲインを決定する
    ことを特徴とする請求項1記載のオーディオ装置。
  3. 【請求項3】 前記信号分離部は、 スピーカから観測点までの音響系のインパルス応答を測
    定する測定部、 該インパルス応答に応じた係数が設定されて音響系を模
    擬し、入力オーディオ信号に音響系の特性を付与して出
    力するフィルタ、 前記合成音信号より該フィルタ出力を減算して雑音信号
    を出力する演算部、を有することを特徴とする請求項1
    記載のオーディオ装置。
  4. 【請求項4】 前記信号ゲイン制御部は、 オーディオ信号を各周波数帯域毎に分離するフィルタバ
    ンク、 オーディオ信号の各周波数帯域成分に前記各周波数帯域
    のゲインを乗算するゲイン乗算部、 各ゲイン乗算部出力を加算する加算部、を備えたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のオーディオ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記信号ゲイン制御部は、 前記各周波数帯域のゲインに該ゲイン間を補間する処理
    を施す補間部、 前記補間処理により得られた周波数領域のゲインを時間
    領域のインパルス応答に変換する変換部、 該時間領域のインパルス応答に応じた各係数が設定され
    るデジタルフィルタ、を備えたことを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載のオーディオ装置。
  6. 【請求項6】 前記信号ゲイン制御部は、 前記各周波数帯域のゲインに該ゲイン間を補間する処理
    を施す補間部、 オーディオ信号を時間領域から周波数領域に変換する第
    1の変換部、 周波数領域のオーディオ信号に前記補間処理により得ら
    れた周波数領域のゲインを作用させる周波数領域フィル
    タリング部、 周波数領域フィルタリング部から出力する周波数領域の
    オーディオ信号を時間領域のオーディオ信号に変換して
    出力する第2の変換部、を備えたことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載のオーディオ装置。
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