JP4583781B2 - 音声補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載用ナビゲーション装置から出力される案内音声等の信号レベルを周囲の騒音等に応じて補正する音声補正装置に関する。
一般に、車載のナビゲーション装置から出力される案内音声は、カーオーディオ装置の出力音声やエンジン騒音等の音圧レベルによっては聞き取りにくくなる。案内音声の出力時にオーディオ装置の出力音量を小さくすることにより、案内音声の内容を聞き取りやすくする方法が考えられるが、これでは、案内音声が頻繁に出力される場合にその都度オーディオ装置の出力音量が小さくなって、違和感を感じることになる。また、エンジン騒音等の制御不可能な音源に対してはこのような対策をとることができない。そこで、オーディオ装置の出力音量等を低下させることなく案内音声の内容を聞き取ることができれば便利であり、このような要請に応えるものとして、聴覚理論に基づいたラウドネス補償技術を用いた音声補正装置が従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。この音声補正装置では、聴取位置にマイクロホンを設置して、この聴取位置での騒音レベルに応じて出力音声に対するゲイン補正を行っており、利用者は、騒音レベルが変化しても常に音声の内容を明瞭に聞き取ることができるようになる。
特開平11−166835号公報(第3−7頁、図1−10)
ところで、上述した特許文献1に開示された音声補正装置では、ナビゲーション装置の案内音声と、オーディオ装置の出力音声等の周囲騒音のそれぞれの音圧レベルを検出して、案内音声を増幅するゲインを決定しているが、実際の音圧レベルの検出は、ゲインを決定する直前の案内音声と周囲騒音のそれぞれのパワーを所定時間にわたって平均化することにより行っている。このため、案内音声の冒頭部では、案内音声の音圧レベルが所定時間で平均化されてしまい、実際の音圧レベルよりも小さな値に誤検出され、この冒頭部の音圧レベルが過大補正されてしまうという問題があった。
図15は、音声の冒頭部の過大補正の例を示す図である。図15(A)には補正対象となる案内音声の波形が示されている。また、図15(B)には特許文献1に開示された従来の音声補正装置を用いてゲイン補正を行った後の案内音声の波形が示されている。このように、案内音声の冒頭部において過大補正が行われ、パルス状の波形が現れる。
また、上述した特許文献1に開示されてた音声補正装置では、適応フィルタを用いてマイクロホン位置での案内音声の推定を行っている。通常、適応フィルタの各フィルタ係数は電源投入直後の初期状態では0に設定されており、その後この値が更新される。この初期状態あるいはその直後においては、この適応フィルタを用いて推定された案内音声のパワーは実際よりもかなり小さくなってしまい、初期状態のフィルタ係数に対応する冒頭部の音圧レベルが過大補正されてしまうという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、補正対象音声の冒頭部の過大補正を防止することができる音声補正装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の音声補正装置は、補正対象音声を出力するスピーカと、聴取位置に設置されたマイクロホンと、聴取位置に対応する補正対象音声と周辺騒音を分離する信号分離手段と、信号分離手段によって分離された補正対象音声の平均パワーの値と周辺騒音の平均パワーの値とに基づいて、スピーカから出力される補正対象音声の音圧レベルを補正する音声補正手段と、補正対象音声が無音状態から有音状態に変化した音声冒頭部に対応して行われる音声補正手段による音声レベルの補正処理を、補正対象音声の平均パワーを算出する時間が経過するまで停止する音声冒頭部補正手段とを備えている。補正対象音声の冒頭部について音圧レベルの補正を停止することにより、この冒頭部において発生していた補正対象音声の過大補正そのものを防止することが可能になる。
また、上述した補正対象音声の平均パワーの値を算出する時間長Lsは、周辺騒音の平均パワーの値を算出する時間長Lnよりも長いことが望ましい。このような関係にあるときに、補正対象音声の冒頭部のパワーが無音部分を含んで平均化され、実際値よりも小さく評価される現象が顕著になる。このため、このような関係にある場合に、補正対象音声の冒頭部の補正を行わないようにすることで、この冒頭部の過大補正をさらに有効に防止することが可能になる。
また、上述した信号分離手段は、スピーカからマイクロホンまでの音響系のインパルス応答としての音響特性を有するフィルタと、スピーカから補正対象音声が出力されたときにマイクロホンから出力される信号から、補正対象音声に対応してスピーカに入力される信号をフィルタに通した後の信号を差し引く演算手段とを備え、フィルタから補正対象音声に相当する信号を出力し、演算手段から周辺騒音に相当する信号を出力することが望ましい。これにより、補正対象音声と周辺騒音のそれぞれの平均パワーの値を別々に算出することが可能になり、ラウドネス補償技術を用いた補正対象音声の音圧レベルの補正が可能になる。
また、上述したフィルタの音響特性を同定する同定手段をさらに備えることが望ましい。これにより、スピーカの設置位置や補正対象音声の聴取位置が変更された場合に、その都度変更後の状態に応じた最適な音響特性を同定してフィルタの設定を行うことが可能になる。
また、上述した同定手段は、演算手段から出力される信号のパワーが最小になるようにフィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段であり、係数更新手段によって更新されるフィルタ係数の初期値を0以外の値に設定するフィルタ初期設定手段をさらに備えることが望ましい。これにより、フィルタの初期状態においてフィルタ係数が0から徐々に更新されてその値がある程度の大きさになるまでの間に補正対象音声の平均パワーが過小に評価されてしまうことがなくなるので、補正対象音声の冒頭部の音圧レベルの過大補正を防止することができる。
また、上述したフィルタ初期設定手段によって設定される初期値は、車両の統計的な販売台数に基づいて設定された代表車種に対応するフィルタ係数値であることが望ましい。これにより、理想的なフィルタ係数値に近い初期値設定を行うことができる可能性を高めることができる。
また、上述したフィルタ初期設定手段によって設定される初期値は、典型的な複数の車種のそれぞれに対応するフィルタ係数値の中から選択されたフィルタ係数値であることが望ましい。あるいは、上述したフィルタ初期設定手段によって設定される初期値は、自装置外部から取得された搭載車種に対応するフィルタ係数値であることが望ましい。これにより、理想的なフィルタ係数値に近い初期値設定を容易に行うことが可能となる。
また、上述した音声補正手段は、複数に分割された周波数帯域のそれぞれ毎に、音圧レベルの補正を行うことが望ましい。これにより、周波数帯域毎に適した音声補正を行うことが可能になり、さらに出力音声の内容を明瞭に聞き取ることが可能になる。
また、上述した音声補正手段は、複数の分割された周波数帯域のそれぞれに対応させて、周辺騒音の音圧レベルとスピーカから出力される音声の聴感上の希望音圧レベルとを指定したときに、対応する補正ゲインを求めるゲインテーブルを有し、このゲインテーブルを参照することで音圧レベルの補正を行うことが望ましい。これにより、周波数帯域毎の音圧レベルの補正値を算出する処理が容易となる。
以下、本発明を適用した一実施形態の音声補正装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、第1の実施形態の音声補正装置の全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の音声補正装置100は、音声補正用フィルタ20、ラウドネス補償ゲイン算出部30、適応フィルタ(ADF)40、演算部50、アンプ60、スピーカ62、マイクロホン64、音声冒頭部補正部90を含んで構成されている。この音声補正装置100は、車両に搭載されており、ナビゲーション装置(図示せず)から出力される案内音声信号が入力され、ゲイン補正を行った後の案内音声がスピーカ62から出力される。
音声補正用フィルタ20は、入力される案内音声信号に対してゲイン調整を行う。ラウドネス補償ゲイン算出部30は、スピーカ62から出力されてナビゲーション装置の利用者によって聴取される案内音声の明瞭さが周辺騒音に無関係にほぼ一定となるように、音声補正用フィルタ20のゲインを設定する。本実施形態の音声補正装置100を用いることにより、利用者は、聴取位置において案内音声を聴感上同じ明瞭さで聞くことができる。
適応フィルタ40は、同定されたスピーカ62からマイクロホン64までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性C1が設定されたフィルタである。スピーカ62に入力される音声信号をこの適応フィルタ40に通すことにより、スピーカ62から出力されてマイクロホン64に到達するまでの音声のインパルス応答を再現することができる。
アンプ60は、音声補正用フィルタ20から出力される音声信号を増幅し、スピーカ62を駆動する。マイクロホン64は、案内音声の聴取位置、例えば車両の運転者を利用者と考えた場合には運転者の頭部近傍に設定されており、スピーカ62から車室内に出力される案内音声や周辺騒音を集音する。
適応フィルタ40は、音響特性設定部41と係数更新部42とを有している。適応フィルタ40は、スピーカ62からマイクロホン64までの音響特性C1を同定するためのものである。音響特性設定部41のフィルタ係数は、係数更新部42において、例えばLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いて決定される。
演算部50は、マイクロホン64から出力される信号から、適応フィルタ40を通した後の信号を差し引いた誤差を出力する。音声補正用フィルタ20から出力された案内音声信号は、適応フィルタ40に入力されるとともに、アンプ60を通した後にスピーカ62から出力されてマイクロホン64に到達する。したがって、演算部50から出力される誤差のパワーが最小になるように適応フィルタ40のフィルタ係数C1を係数更新部42によって決定(更新)することにより、このフィルタ係数C1をスピーカ62からマイクロホン64までの音響系のインパルス応答に一致させることができる。
音声冒頭部補正部90は、案内音声のパワーを算出する際に冒頭部について所定の補正係数αを用いた補正を行う。この補正を行うことにより、パワーの算出結果が実際の値よりも小さくなることを防止している。
音響特性設定部40、演算部50が信号分離手段に、音声補正用フィルタ20、ラウドネス補償ゲイン算出部30が音声補正手段に、音声冒頭部補正部90が音声冒頭部補正手段に、演算部50が演算手段に、適応フィルタ40が同定手段、係数更新手段にそれぞれ対応する。
本実施形態の音声補正装置はこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。
(1)音声補正の原理
まず最初に、本実施形態においてナビゲーション装置の案内音声のゲインを補正する原理について説明する。
図2は、物理的な音圧レベルと、その音を人間が聞いたときに感じる音の大きさ(ラウドネス)との対応関係(ラウドネス曲線)を示す図である。図2において、横軸は音圧レベル(単位:dB−SPL)、縦軸は人間が感じる音の大きさを示すラウドネス(単位:sone)であり、曲線Aは静寂下でのラウドネス曲線、曲線Bは騒音下でのラウドネス曲線である。但し、曲線Bは騒音レベルに応じて変化するものである。
図2において、ラウドネスの値が同じであれば、人間は同じ大きさの音であると感じるということである。したがって、例えば、人間が0.1soneの大きさに感じる音は、静寂下では約12dB−SPLの音圧レベルの音であるが、曲線Bの騒音下では約37dB−SPLの音圧レベルの音である。換言すると、静寂下で約12dB−SPLで出力していた音を曲線Bの騒音下で同じ大きさに感じるためには、約37dB−SPLの音を出力する必要がある。つまり、曲線Bの騒音下では約25dBのゲインを加える必要があるということである。また、人間が1soneの大きさに感じる音は、静寂下では約42dB−SPLの音圧レベルの音であるが、曲線Bの騒音下では約49dB−SPLの音圧レベルの音であるため、騒音下では約7dBのゲインを加えてやる必要がある。したがって、同じ騒音下であっても、出力される音の音圧レベルに応じて加えるゲインを変更する必要があるということである。
図2は、騒音下において静寂下と同じ大きさの音に感じるために、静寂下の音圧レベルに対してどれだけゲインを加える必要があるかを示す図である。同図において、横軸は静寂下で出力される音の音圧レベルであり、縦軸は騒音下において静寂下と同じ大きさの音に感じるために加える必要があるゲイン値である。例えば、静寂下で音圧レベル20dBで出力される音は、騒音下では、約19dBのゲインを加えられることによって、人間は静寂下と同じ大きさの音であると感じるようになる。
ラウドネス補償ゲイン算出部30は、あらかじめ様々な騒音レベルにおける図3に示すような案内音声の音圧レベルと加えるゲインとの関係(以下、ゲインテーブルと呼ぶ)を内部のメモリに格納しており、演算部50から出力される騒音信号に基づいて、最適なゲインテーブルを選択し、この選択したゲインテーブルと音響特性設定部40から出力される音声信号とに基づいて、最適なゲインを算出する。ラウドネス補償ゲイン算出部30は、この算出されたゲインとなるように音声補正用フィルタ20のフィルタ係数を設定する。
ところで、一般に案内音声は、様々な周波数成分を有しており、その周波数成分ごとに音圧レベルが異なっている。したがって、案内音声の聴き取りにくさも案内音声信号や騒音信号の各周波数成分の音圧レベルによって異なるという不均衡が生じる。また、騒音信号の各周波数成分はそれらの高周波成分の案内音声信号に対してもマスキング効果を及ぼすため、このことも考慮する必要がある。
そこで、案内音声信号の各周波数成分ごとに最適なゲインを設定することが望ましい。すなわち、案内音声信号と騒音信号のそれぞれを所定の周波数帯域に分割して、各周波数帯域ごとに騒音信号の周波数成分に基づいて最適なゲインテーブルを選択し、この選択したゲインテーブルと案内音声信号の周波数成分とに基づいて最適なゲインを算出するようにすることが望ましい。
(2)音声補正装置の動作
ナビゲーション装置から出力された案内音声信号は、音声補正用フィルタ20を介してアンプ60に入力され、スピーカ62から出力される。マイクロホン64は、この案内音声とともにオーディオ装置(図示せず)から出力されるオーディオ音声やエンジン騒音等の周辺騒音を集音し、これらが合成された音声信号を演算部50に向けて出力する。演算部50には、マイクロホン64から出力される音声信号の他に、スピーカ62からマイクロホン64までの音響特性C1が設定された音響特性設定部40を経由した案内音声信号が入力されており、これらの差分としての周辺騒音信号が抽出され、ラウドネス補償ゲイン算出部30に入力される。また、この音響特性設定部40から出力される案内音声信号は、音声冒頭部補正部90を介してラウドネス補償ゲイン算出部30に入力される。
ラウドネス補償ゲイン算出部30は、演算部50から入力される周辺騒音信号の音圧レベルに基づいて、音響特性設定部40から入力される聴取位置(マイクロホン64の設置位置)での案内音声信号の音圧レベルが所定値となるように音声補正用フィルタ20のゲイン設定を行う。
(3)音声冒頭部補正部の動作
次に、音声冒頭部補正部90によって行われる案内音声の冒頭部の音圧レベルを補正する動作について説明する。
図4は、音声冒頭部補正部90によって案内音声の冒頭部の平均パワー算出値に対して補正を行う動作手順を示す流れ図である。まず、音声冒頭部補正部90は、案内音声の平均パワーを算出する(ステップ100)。この算出処理は、所定のサンプリング間隔で音響特性設定部40から出力される各案内音声信号毎に行われるが、計算量を削減するために、サンプリング間隔よりも長い一定時間間隔で行うようにしてもよい。また、この平均パワーの算出は、所定の窓長(時間長)Lsを用いて行われる。すなわち、所定の窓長Lsに相当する時間の間得られる案内音声信号のパワーを平均することにより、案内音声の平均パワーの算出が行われる。
次に、音声冒頭部補正部90は、直前の案内音声の平均パワーの算出値に基づいて、案内音声は直前まで無音状態が続いたか否かを判定する(ステップ101)。直前まで無音状態が続いていた場合には肯定判断が行われ、カウンタと補正係数αが初期化される(ステップ102)。ここで、カウンタとは、案内音声の冒頭部を検出してから(無音部分から有音部分に変化してから)案内音声の平均パワー算出のための窓長Ls分の時間経過をカウントするためのものであり、ステップ102においてカウンタのカウント値が0に初期化される。また、補正係数αとは、案内音声の平均パワーが実際よりも小さな値に計算されることを補正するための係数であり、カウンタのカウント値に対応して値が変更される。
カウンタと補正係数αの初期化が終了した後、あるいは、直前の案内音声の平均パワーが0でない場合であってステップ101の判定において否定判断が行われた場合には、音声冒頭部補正部90は、カウンタのカウント値が案内音声の窓長Lsに相当する値に達したか否かを判定する(ステップ103)。達していない場合には否定判断が行われ、案内音声の平均パワー算出値がα倍された後(ステップ104)、カウンタのカウント値と補正係数αの値が更新される(ステップ105)。
例えば、カウント値をk、騒音の平均パワーを算出する際の窓長(時間長)をLnとしたときに、補正係数αの値の更新とカウント値kの更新は以下の式を用いて行われる。
α=Ls/Ln (k≦Ln)
=−k/Ln+(Ln+Ls)/Ln (Ln<k≦Ls)
=1 (Ls<k)
k=k+1
次に、案内音声の平均パワーの算出値が補正係数αを用いて補正された後、この補正された値を用いてラウドネス補償ゲイン算出部30によって音声補正用フィルタ20のゲイン値が算出される(ステップ106)。このようにして算出されたゲイン値が案内音声に加算され、補正された案内音声が出力される(ステップ107)。
なお、カウンタのカウント値が案内音声の窓長Lsに相当する値に達した場合にはステップ103の判定において肯定判断が行われ、案内音声の平均パワーの補正処理は行われずに、ラウドネス補償ゲイン算出部30によるゲイン値の算出が行われる(ステップ106)。
このように、案内音声の冒頭部のみが平均パワー算出の窓長Lsに含まれる場合に、この冒頭部のみを用いて算出された平均パワーの算出値に補正係数αを掛けて補正が行われるため、案内音声の平均パワー算出値が実際の値よりも極端に小さくなることがないため、案内音声の冒頭部の過大補正を防止することができる。
図5は、案内音声の冒頭部補正の説明図である。図5において、横軸は時間軸であり、時刻t0から案内音声が始まり、それ以前から所定の音圧レベル(平均パワー)の周辺騒音が発生しているものとする。
時刻t0に達するまでは、案内音声が無音状態であるため、ステップ101の判定において肯定判断が行われ、カウンタのカウント値と補正係数αの値がともに0に初期化される。
時刻t0に達した後、周辺騒音の平均パワー算出の窓長Lnに相当する時間が経過するまで(時刻t1に達するまで)は、補正係数αはLs/Lnに設定される。例えば、図4に示す例ではLs/Ln=2に設定されており、補正係数αが2に設定される。したがって、この間の案内音声の平均パワー算出値を2倍に補正する処理が行われ、この補正後の平均パワーがラウドネス補償ゲイン算出部30に送られる。
時刻t1に達した後、時刻t0から案内音声の平均パワー算出の窓長Lsに相当する時間が経過するまで(時刻t2に達するまで)は、補正係数αは(−k/Ln+(Ln+Ls)/Ln)で計算される値、すなわち、時刻t1から時刻t2に向かうに従って−2から−1に直線補間で直線的に減少する値に設定される。
時刻t2に達した後は、補正係数αは1に設定される。このため、補正係数αによる補正が行われない案内音声信号そのものがラウドネス補償ゲイン算出部30に入力される。
図6は、本実施形態の音声補正装置100を用いて案内音声の補正を行った結果を示す図であり、図15(A)に示した波形の案内音声に対して補正を行った場合の結果が示されている。
図15(A)に示す補正前の案内音声と、図15(B)に示した従来手法による補正後の案内音声と比べると明らかなように、本実施形態の音声補正装置100を用いることにより、案内音声の冒頭部の過大補正が大幅に改善されていることがわかる。
(4)その他の構成
次に、ラウドネス補償ゲイン算出部30と音声補正用フィルタ20の一般的な構成について説明する。
(4−1)ラウドネス補償ゲイン算出部30の詳細構成
図7は、ラウドネス補償ゲイン算出部30の構成を示す図である。図7に示すように、ラウドネス補償ゲイン算出部30は、周波数帯域レベル平均部31、ラウドネス算出部34、周波数帯域ゲインテーブル選択部35、周波数帯域レベル平均部36、ゲインテーブル39を含んで構成されている。
周波数帯域レベル平均部31は、演算部50から出力される周辺騒音信号に対して、所定の時間ブロックごとに周知のFFT(Fast Fourier Transform)演算を行い、所定の周波数帯域ごとに音圧レベルの平均を計算する。周辺騒音等は、例えば人間の聴覚がほぼ1/3オクターブごとに音の大きさの違いを認識することができるという特性を考慮して1/3オクターブごとに周波数分割される。
ラウドネス算出部34は、周知のZwickerのラウドネス算出手法(ISO 532B)やStevensのラウドネス算出手法(ISO 532A)を用いて、周波数帯域レベル平均部31から周波数帯域ごとに出力される周辺騒音信号の音圧レベルを調整する。具体的には、以下のように調整を行う。すなわち、ある周波数成分の周辺騒音があるとき、この周辺騒音は、同一の周波数成分の案内音声信号の聴き取りにくさに影響するのみならず、上述したように高周波側に隣接する周波数成分の案内音声信号の聴き取りにくさにも影響を与える。ラウドネス算出部34は、これを考慮して、周辺騒音の各周波数成分の音圧レベルを低周波側に隣接する周辺騒音の周波数成分の音圧レベルの大きさに応じて調整を行う。すなわち、隣接する低周波成分の音圧レベルが大きい場合には、高周波側に隣接する周波数成分の音圧レベルを高めに補正する。このような調整を行うことで、各周波数帯域ごとのゲインテーブルを選択する際には、対応する各周波数帯域の周辺騒音の音圧レベルに着目するのみで足り、低周波側に隣接する周波数帯域の周辺騒音を考慮するという煩雑な処理を行う必要がなくなる。
周波数帯域ゲインテーブル選択部35は、ラウドネス算出部34から出力される調整後の周波数帯域ごとの周辺騒音の音圧レベルに基づいて、周波数帯域ごとに最適なゲインテーブル39を選択する。
周波数帯域レベル平均部36は、音響特性設定部40から出力される案内音声信号に対して、短時間のブロックごとに周知のFFT演算を行い、所定の周波数帯域ごとに音圧レベルの平均を計算する。案内音声信号は、周辺騒音と同様の周波数帯域に分割される。周波数帯域レベル平均部36から出力される周波数帯域ごとに分割された案内音声信号は、周波数帯域ゲインテーブル選択部35によって選択されたゲインテーブル39に入力され、各周波数帯域ごとに適切なゲイン値が算出される。
このように、周辺騒音信号や案内音声信号を所定の周波数帯域に分割することによって、各周波数帯域ごとにゲインテーブルを選択して案内音声信号に最適なゲインを加えることが可能となる。
上述したラウドネス補償ゲイン算出部30では、周波数帯域レベル平均部31および36を用いて案内音声信号や周辺騒音信号の周波数帯域ごとの音圧レベルの平均を求めたが、これらの周波数帯域レベル平均部の代わりにフィルタバンクとブロック平均部を用いて周波数帯域ごとの音圧レベルの平均を求めるようにしてもよい。
図8は、ラウドネス補償ゲイン算出部の変形例の構成を示す図である。図8に示すラウドネス補償ゲイン算出部30Aは、フィルタバンク32、ブロック平均部33、ラウドネス算出部34、周波数帯域ゲインテーブル選択部35、フィルタバンク37、ブロック平均部38、ゲインテーブル39を含んで構成されている。
フィルタバンク32は、所定の周波数帯域幅を持つバンドパスフィルタ群であり、これらのバンドパスフィルタ群によって演算部50から出力される周辺騒音信号を所定の周波数帯域ごとに分割する。ブロック平均部33は、フィルタバンク32から出力される周波数帯域ごとに分割された周辺騒音の音圧レベルを所定の時間ブロックごとに平均して、ラウドネス算出部34に出力する。
フィルタバンク37は、フィルタバンク32と同様に所定の周波数帯域幅を持つバンドパスフィルタ群であり、これらのバンドパスフィルタ群によって音響特性設定部40から出力される案内音声信号を所定の周波数帯域ごとに分割する。ブロック平均部38は、フィルタバンク37から出力される周波数帯域ごとに分割された案内音声信号の音圧レベルを所定の時間ブロックごとに平均して、平均の音圧レベルをゲインテーブル39に出力する。
このように、フィルタバンクとブロック平均部を用いることによっても、周辺騒音信号や案内音声信号を所定の周波数帯域に分割することができ、各周波数帯域ごとにゲインテーブルを選択して案内音声信号に最適なゲインを加えることが可能となる。
(4−2)音声補正用フィルタの詳細構成
音声補正用フィルタ20は、上述したラウドネス補償ゲイン算出部30で算出されたゲイン特性を修正(ゲインの加算)できるものであればよいため、様々な構成が考えられる。
図9は、フィルタバンクと可変ゲイン部を用いた音声補正用フィルタの具体的な構成例を示す図である。図9に示す音声補正用フィルタ20は、フィルタバンク21、可変ゲイン部22、加算器23を含んで構成されている。
フィルタバンク21は、所定の周波数帯域幅を持つバンドパスフィルタ群であり、これらのバンドパスフィルタ群によって案内音声信号を周波数帯域ごとに分割する。可変ゲイン部22は、ラウドネス補償ゲイン算出部30によって算出された各周波数帯域ごとのゲインを、フィルタバンク21から出力される周波数帯域ごとに分割された案内音声信号の音圧レベルに与えて、ゲイン調整を行う。加算器23は、各周波数帯域ごとにゲイン調整された案内音声信号を足し合わせて出力して、所望のゲイン補正を実現する。この構成によれば、アナログ回路で安価に音声補正用フィルタ20を構成することができる。
図9は、周波数サンプリングフィルタを用いた音声補正用フィルタの他の構成例を示す図である。図9に示す音声補正用フィルタ20Aは、スプライン関数補間部24、IFFT演算部25、FIRフィルタ26を含んで構成されている。
スプライン関数補間部24は、ラウドネス補償ゲイン算出部30によって算出された各周波数帯域のゲインをそれぞれの周波数帯域の中心周波数のゲインとして、それぞれのゲイン値の間を周知のスプライン関数を用いて補間することによって周波数領域における滑らかなゲイン特性を得る。IFFT演算部25は、スプライン関数補間部24から出力されるゲイン特性を周知のIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算を用いて周波数領域から時間領域に変換し、FIRフィルタ26のタップ係数の値を設定する。FIRフィルタ26は、案内音声信号に対して時間軸上のフィルタリング処理を行い、所望のゲイン補正を実現する。この構成によれば、直線位相フィルタを実現することができ、案内音声信号に対する補正は、周波数帯域ごとではなく、周波数成分ごとに行うことが可能となる。
図11は、周波数領域フィルタを用いた音声補正用フィルタの他の構成例を示す図である。図11に示す音声補正用フィルタ20Bは、スプライン関数補間部27、FFT演算部28、周波数帯域フィルタリング部29、IFFT演算部43を含んで構成されている。
スプライン関数補間部27は、ラウドネス補償ゲイン算出部30によって算出された各周波数帯域のゲインをそれぞれの周波数帯域の中心周波数のゲインとして、それぞれのゲイン値の間を周知のスプライン関数を用いて補間することによって周波数領域における滑らかなゲイン特性を得る。FFT演算部28は、案内音声信号に対してFFT演算を行い、時間領域から周波数領域に変換する。周波数帯域フィルタリング部29は、FFT演算部28から出力される周波数領域における案内音声信号に対して、スプライン関数補間部27から出力される滑らかなゲイン特性によってフィルタリングを行い、IFFT演算部43は、周波数帯域フィルタリング部29から出力される周波数領域における案内音声信号に対してIFFT演算を行って周波数領域から時間領域に変換し、所望のゲイン補正を実現する。IFFT演算の過程においては、線形フィルタリングを実現するために周知の重畳加算法(overlap-add method)や重畳保留法(overlap-save method )を用いるとよい。この構成によって、フィルタのタップ数が多いときでも演算量を比較的少なくすることができる。
なお、上述した3通りの音声補正フィルタ20、20A、20Bにおいては、いずれの場合もゲインが急激に変化すると出力波形が不連続になってしまうため、
G(n)=αG(n−1)+βGm
の関係式を用いて、ゲイン特性を徐々に更新することが好ましい。ここで、G(n)は時間nにおけるゲイン特性、G(n−1)は時間n−1におけるゲイン特性、Gmはラウドネス補償ゲイン算出部30等やスプライン関数補間部24、27によって算出されたゲイン特性である。α、βは係数でα+β=1になる関係がある。
このように、本実施形態の音声補正装置100を用いることにより、補正対象となる案内音声の冒頭部に対応して算出される平均パワーの値を調整することにより、調整前の平均パワーの算出値をそのまま用いたときに発生する案内音声の冒頭部の過大補正を防止することが可能になる。
特に、案内音声の平均パワーの値を算出する窓長(時間長)Lsは、周辺騒音の平均パワーの値を算出する窓長(時間長)Lnよりも長いときに、案内音声の冒頭部の過大補正が顕著となるが、本実施形態では、このような場合であっても案内音声の冒頭部の過大補正をさらに有効に防止することが可能になる。
また、音声冒頭部補正部90は、音声冒頭部に対応して無音状態から有音状態に変化した直後の時間Lnについては、案内音声の平均パワーの値をLs/Ln倍しており、案内音声と周辺騒音のそれぞれの平均パワー算出の対象となる期間の差によって生じる誤差分を補正することが可能になる。
また、音声冒頭部補正部90は、音声冒頭部に対応して無音状態から有音状態に変化した時点を基準にして時間Lnが経過してから時間Lsが経過するまでは、案内音声の平均パワーの値の補正量を連続的に減少させており、案内音声の平均パワーの補正の有無の境界部分における案内音声の不自然なつながりを回避することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。上述した実施形態では、案内音声の冒頭部からこの案内音声の平均パワー算出の窓長Lsに相当する時間が経過するまでは、補正係数αを1よりも大きな値に設定して、単純に算出した案内音声の平均パワーを大きな値に補正したが、この期間(あるいはこれよりも短い期間)は全くラウドネス補償技術による音圧レベルの補正処理を停止してゲイン加算を行わないようにしてもよい。
図12は、案内音声の冒頭部に対応するゲイン加算を行わないようにした音声冒頭部補正部90の動作手順を示す流れ図である。図4に示した流れ図に対して、ステップ106の位置が異なっている点と、ステップ102、104、105をそれぞれステップ102A、104A、105Aに置き換えた点が異なっている。
音声冒頭部補正部90は、従来通りにゲイン値が求められた後(ステップ106)、直前まで案内音声が無音状態の場合にはカウンタのカウント値を初期化する(ステップ102A)。また、カウンタのカウント値kが案内音声の窓長Lsに相当する時間に達していない場合にはステップ103の判定において否定判断が行わ、次に、音声冒頭部補正部90は、ラウドネス補償ゲイン算出部30によって決定されるゲイン値を0(dB)に設定した後(ステップ104A)、カウンタのカウント値kを更新する(ステップ105A)。このようにしてゲイン値が0に設定されている間は、案内音声のゲインを補正する処理は行われないため、案内音声の冒頭部の過大補正の発生を防止することができる。
また、上述した実施形態では、案内音声の冒頭部に達してから案内音声の平均パワー算出の窓長Lsに相当する時間が経過するまでの間に、2段階にわけて補正係数αの値を設定したが、一律に1以上の固定値、例えば1.5や2を補正係数αの値として用いるようにしてもよい。これにより、案内音声の冒頭部の過大補正を防止することができるとともに、補正値αの設定手順の簡略化が可能になる。
また、上述した実施形態では、車載のナビゲーション装置から出力される案内音声のゲインを補正する場合を説明したが、車両内で出力されるそれ以外の音声のゲインを補正する場合や、車両以外の室内において出力されるテレビジョン装置の放送番組の音声のゲインを補正する場合等に本発明を適用してもよい。
また、上述した実施形態や以下に示す第2の実施形態、第3の実施形態では、補正対象音声として案内音声を考えたが、本明細書で用いた「補正対象音声」には、人間が発声する音声の他、同じあるいはこれよりも若干広い可聴範囲の周波数帯域に含まれる音(例えばオーディオ音)を広く含んでいる。したがって、案内音声の代わりにオーディオ音を補正対象音声として音声補正装置100に入力することにより、周辺騒音レベルが変化してもオーディオ音の内容を明瞭に聞き取れるようにすることができる。
〔第2の実施形態〕
ところで、上述した適応フィルタ40を構成する音響特性設定部41はFIRフィルタが用いられており、このFIRフィルタの各フィルタ係数(タップ係数)は、電源投入直後の初期状態においてはそれらの値が0に設定されている。そして、最初の案内音声信号が入力された後に、これらの各フィルタ係数の値が0から順次0以外の値に更新される。したがって、この初期状態から各フィルタ係数の値がある程度の大きさに更新されるまでの間は、適応フィルタ40から出力されるマイクロホン位置での推定された案内音声の音圧レベルは、実際の案内音声の音圧レベルに近づくように徐々に大きくなる。このため、初期状態にある適応フィルタ40に入力される案内音声の冒頭部が過大に補正される。第2の実施形態の音声補正装置は、このような原因に基づく案内音声の冒頭部の過大補正を防止するものである。
図13は、第2の実施形態の音声補正装置の全体構成を示す図である。図13に示すように、本実施形態の音声補正装置100Aは、音声補正用フィルタ20、ラウドネス補償ゲイン算出部30、適応フィルタ40、演算部50、アンプ60、スピーカ62、マイクロホン64、フィルタ初期設定部70、音声冒頭部補正部90を含んで構成されている。
この音声補正装置100Aは、図1に示した音声補正装置100に対して、フィルタ初期設定部70を追加するとともに、案内音声信号を音声補正用フィルタ20を介さずに直接適応フィルタ40に入力した点が異なっている。但し、適応フィルタ40の接続を変更することにより、係数更新部42によって更新される音響特性設定部41のフィルタ係数が、音声補正用フィルタ20のフィルタ特性を考慮した値に変更されるだけであり、適応フィルタ40によってマイクロホン位置での案内音声の推定を行う動作については実質的に同じである。
フィルタ初期設定部70は、電源投入直後(あるいはその後に適応フィルタ40内の音響特性設定部41の各フィルタ係数を初期化するリセット回路(図示せず)等においてはリセット動作が行われた直後)に、適応フィルタ40内の音響特性設定部41を構成するFIRフィルタの各フィルタ係数を0以外の初期値に設定する処理を行う。フィルタ初期設定部70がフィルタ初期設定手段に対応する。
各フィルタ係数の初期値としては、スピーカ62からマイクロホン64までの音響系のインパルス応答に対応する音響特性C1が既知であればこの値を設定することが望ましいが、この音響特性C1は、音声補正装置100Aが搭載された車両の形状やスピーカ62の設置位置あるいは座席その他の搭載品の材質や形状等に応じて一定しない。このため、本実施形態では、フィルタ初期設定部70は、電源投入直後の初期値として以下の(1)〜(3)のいずれかの値が採用されている。
(1)初期値として、車両の統計的な販売台数に基づいて設定された代表車種に対応するフィルタ係数値が用いられる。この代表車種とは、例えば、最近の統計から最も販売台数が多い車種の場合の他、上位から複数種類の車種を示す場合もある。複数種類の車種の場合には、これらの各車種についてあらかじめ実測して求めたフィルタ係数を平均化した値が用いられる。これにより、理想的なフィルタ係数値に近い初期値設定を行うことができる可能性を高めることができる。
(2)初期値として、典型的な複数の車種のそれぞれに対応するフィルタ係数値の中から選択されたフィルタ係数値が用いられる。例えば、フィルタ初期設定部70の内部あるいは外部に複数車種のそれぞれについてあらかじめ実測して求めたフィルタ係数の値が保持されており、この音声補正装置100Aが搭載された車両の車種が指定された場合に、フィルタ初期設定部70によって読み出された指定車種のフィルタ係数の値が用いられる。車種の指定する方法としては、いくつかの場合が考えられる。例えば、エンジン制御装置等の他の装置が車種情報を保持している場合にはこの車種情報を取得することにより車種の指定が行われる。また、車種設定用のディップスイッチ(あるいは同等の機能を有するスイッチ類)が備わっている場合に利用者自身がこのディップスイッチを操作してセダン、ミニバン等の車種の指定が行われる。あるいは、このような機械的な操作ではなく、フィルタ初期設定部70(あるいはその他の制御部)によって所定の車種設定画面を作成して表示装置に表示し、この画面を見ながら利用者が操作部を操作することにより車種の指定が行われる。
(3)初期値として、自装置外部から取得された搭載車種に対応するフィルタ係数値が用いられる。音声補正装置100Aが搭載された車両の車種に適した典型的なフィルタ係数の値を自装置(音声補正装置100A)の外部から取得可能な場合にはそのフィルタ係数の値が用いられる。例えば、メモリカード等の着脱可能な記録媒体が装着されてそれに格納されたフィルタ係数の値をフィルタ初期設定部70によって読み出すことにより、最適なフィルタ係数の値が取得される。また、インターネット等の通信媒体を介して所定のサーバとの間で通信を行うことにより、フィルタ初期設定部70によって最適なフィルタ係数の値が取得される。(2)、(3)に示す手法で初期値設定を行うことにより、理想的なフィルタ係数値に近い初期値設定を容易に行うことが可能となる。
参考実施形態
図14は、参考実施形態の音声補正装置の全体構成を示す図である。図14に示すように、本実施形態の音声補正装置100Bは、音声補正用フィルタ20、ラウドネス補償ゲイン算出部30A、適応フィルタ40、演算部50、アンプ60、スピーカ62、マイクロホン64、フィルタ初期設定部70を含んで構成されている。
図13に示した音声補正装置100Aでは、図1に示した音声補正装置100と同様に、案内音声の平均パワーを算出する窓長Lsよりも騒音の平均パワーを算出する窓長Lnの方が短いことによる影響を低減するために音声冒頭部補正部90を備えるようにしたが、本実施形態の音声補正装置100Bでは、ラウドネス補償ゲイン算出部30Aによってそれぞれの平均パワーを算出する窓長Ls、Lnを等しく設定し、これに伴って音声冒頭部補正部90を省略した構成を有している。
上述したフィルタ初期設定部70によって行われるフィルタ係数の初期値設定による効果は音声冒頭部補正部90の有無に関係なく有効であり、電源投入直後等の初期状態において案内音声信号が適応フィルタ40に入力されたときに生じる過大補正を抑制することが可能になる。
第1の実施形態の音声補正装置の全体構成を示す図である。 物理的な音圧レベルと、その音を人間が聞いたときに感じる音の大きさ(ラウドネス)との対応関係(ラウドネス曲線)を示す図である。 騒音下において静寂下と同じ大きさの音に感じるために、静寂下の音圧レベルに対してどれだけゲインを加える必要があるかを示す図である。 音声冒頭部補正部によって案内音声の冒頭部の平均パワー算出値に対して補正を行う動作手順を示す流れ図である。 案内音声の冒頭部の説明図である。 本実施形態の音声補正装置を用いて案内音声の補正を行った結果を示す図である。 ラウドネス補償ゲイン算出部の構成を示す図である。 ラウドネス補償ゲイン算出部の変形例の構成を示す図である。 フィルタバンクと可変ゲイン部を用いた音声補正用フィルタの具体的な構成例を示す図である。 周波数サンプリングフィルタを用いた音声補正用フィルタの他の構成例を示す図である。 周波数領域フィルタを用いた音声補正用フィルタの他の構成例を示す図である。 案内音声の冒頭部に対応するゲイン加算を行わないようにした音声冒頭部補正部の動作手順を示す流れ図である。 第2の実施形態の音声補正装置の全体構成を示す図である。 参考実施形態の音声補正装置の全体構成を示す図である。 音声の冒頭部の過大補正の例を示す図である。
符号の説明
20 音声補正用フィルタ
30、30A ラウドネス補償ゲイン算出部
40 適応フィルタ(ADF)
41 音響特性設定部
42 係数更新部
50 演算部
60 アンプ
62 スピーカ
64 マイクロホン
90 音声冒頭部補正部
100 音声補正装置

Claims (10)

  1. 補正対象音声を出力するスピーカと、
    聴取位置に設置されたマイクロホンと、
    前記聴取位置に対応する前記補正対象音声と周辺騒音を分離する信号分離手段と、
    前記信号分離手段によって分離された前記補正対象音声の平均パワーの値と前記周辺騒音の平均パワーの値とに基づいて、前記スピーカから出力される前記補正対象音声の音圧レベルを補正する音声補正手段と、
    前記補正対象音声が無音状態から有音状態に変化した音声冒頭部に対応して行われる前記音声補正手段による音声レベルの補正処理を、前記補正対象音声の平均パワーを算出する時間が経過するまで停止する音声冒頭部補正手段と、
    を備えることを特徴とする音声補正装置。
  2. 請求項1において、
    前記補正対象音声の平均パワーの値を算出する時間長Lsは、前記周辺騒音の平均パワーの値を算出する時間長Lnよりも長いことを特徴とする音声補正装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記信号分離手段は、
    前記スピーカから前記マイクロホンまでの音響系のインパルス応答としての音響特性を有するフィルタと、
    前記スピーカから前記補正対象音声が出力されたときに前記マイクロホンから出力される信号から、前記補正対象音声に対応して前記スピーカに入力される信号を前記フィルタに通した後の信号を差し引く演算手段と、
    を備え、前記フィルタから前記補正対象音声に相当する信号を出力し、前記演算手段から前記周辺騒音に相当する信号を出力することを特徴とする音声補正装置。
  4. 請求項3において、
    前記フィルタの音響特性を同定する同定手段をさらに備えることを特徴とする音声補正装置。
  5. 請求項4において、
    前記同定手段は、前記演算手段から出力される信号のパワーが最小になるように前記フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段であり、
    前記係数更新手段によって更新される前記フィルタ係数の初期値を0以外の値に設定するフィルタ初期設定手段をさらに備えることを特徴とする音声補正装置。
  6. 請求項5において、
    前記フィルタ初期設定手段によって設定される初期値は、車両の統計的な販売台数に基づいて設定された代表車種に対応するフィルタ係数値であることを特徴とする音声補正装置。
  7. 請求項5において、
    前記フィルタ初期設定手段によって設定される初期値は、典型的な複数の車種のそれぞれに対応するフィルタ係数値の中から選択されたフィルタ係数値であることを特徴とする音声補正装置。
  8. 請求項5において、
    前記フィルタ初期設定手段によって設定される初期値は、自装置外部から取得された搭載車種に対応するフィルタ係数値であることを特徴とする音声補正装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、
    前記音声補正手段は、複数に分割された周波数帯域のそれぞれ毎に、前記音圧レベルの補正を行うことを特徴とする音声補正装置。
  10. 請求項9において、
    前記音声補正手段は、前記複数の分割された周波数帯域のそれぞれに対応させて、周辺騒音の音圧レベルと前記スピーカから出力される音声の聴感上の希望音圧レベルとを指定したときに、対応する補正ゲインを求めるゲインテーブルを有し、このゲインテーブルを参照することで音圧レベルの補正を行うことを特徴とする音声補正装置。
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