JP4260046B2 - 音声明瞭度改善装置及び音声明瞭度改善方法 - Google Patents
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Description
信号分離部16は、音声信号と騒音信号(オーディオ再生音信号と雑音信号の合成信号)とを分離するもので、スピーカ14からマイクロホン15までの音響系のインパルス応答を模擬する同定フィルタ16a、演算部16b、適応制御装置16cで構成されている。適応制御装置16cにおいて、適応制御部(LMS)31は適応制御によりスピーカ14からマイク15までの音響伝搬系のインパルス応答を同定して適応フィルタ32にセットする。この適応制御により求められた音響伝搬系の伝達特性は同定フィルタ16aにコピーされる。
図8は、物理的な音圧レベルと、その音を人間が聞いているときに感じる「音の大きさ(ラウドネスと呼ぶ)」との対応関係を示したものでラウドネス曲線と呼ばれるものである。ラウドネス曲線において、横軸は物理的な音圧レベル(単位はSound Pressure Level SPL(dB))で、縦軸は人の感じる音の大きさを数値化したラウドネス(単位はsone)である。図8において(a)は静かな環境でのラウドネス曲線、(b)は雑音下でのラウドネス曲線である。ただし、(b)は、人の最小可聴値が約35dB上昇するような雑音の中での曲線であって、雑音が変化することによりこの曲線も様々に変化する。
φ=KI
で与えられる理想的なラウドネス曲線である。(b)は血液の流れる音等の生理的雑音のみで外部雑音がない場合(図8(a)の静穏状態に対応)のラウドネス曲線、(c)は最小可聴値を15dB上昇させる雑音が発生している状態でのラウドネス曲線、(d)は最小可聴値を35dB上昇させる雑音が発生している状態でのラウドネス曲線、(e)は最小可聴値を55dB上昇させる雑音が発生している状態でのラウドネス曲線である。
通常動作において、フィルタ16aは音量調整部11、ゲイン補正部12を介して入力する案内音声信号に伝搬音響系のインパルス応答特性を付与して、観測点(マイク位置)におけるオーディオ信号を模擬的に発生し、ラウドネス補償ゲイン算出部17に入力する。又、演算部16bはマイク15から出力する観測点における合成音信号から案内音声信号を減算して騒音信号(オーディオ再生音+外部雑音)を発生し、ラウドネス補償ゲイン算出部17に入力する。
以上のように、従来の音声明瞭度改善装置では騒音下であっても案内音声等を明瞭に受聴することができる。
オーディオ再生時などの騒音環境下においても、ナビゲーション案内音声を聞こえ易くさせるためには基本的に案内音声信号を騒音以上のレベルに補正を行う必要がある。しかし、音声明瞭度改善装置において、どのような騒音のレベルに対しても際限なく音声信号のゲインをアップするわけにはいかない。それは音量が大きくなり過ぎると難聴になる可能性があるからである。
よって、音量明瞭度改善装置において、案内音声のゲインを難聴にならない程度に頭打ちさせる必要がある。しかし、単なるゲインの頭打ち制御だけではオーディオ再生音など騒音が大きいとき、十分に音声を聞こえやすくさせることができない。
以上から本発明の目的は、音声のゲインを難聴にならないように制御すると共に、音声を聞こえやすくすることである。
本発明の別の目的は、オーディオ音が原因でゲイン補正後の音声の音量が許容値を越えた場合、該音声の音量が許容値を越えない程度にオーディオレベルを減少することである。
本発明の別の目的は、オーディオ音でなく外部雑音が原因でゲイン補正後の音声の音量が許容値を越えた場合でも、音声のゲインを難聴にならない程度までの最小限の減少ですませて音声を聞こえやすくすることである。
本発明の第1の音声明瞭度改善方法では、ゲイン制御後の音声の音圧レベルが最大許容レベルを越えたか監視し、最大許容レベルを越える場合にはオーディオ音が原因であるか調べ、オーディオ音が原因である場合にはオーディオ音の音圧レベルを低下し、しかる後、音声の音圧レベルと騒音の音圧レベルとに基づいて、音声の音圧レベルが最大許容音圧レベル以下となる音声のゲインを決定する。
オーディオ音が原因であるかは以下のように判定する。すなわち、オーディオ音である第1騒音の音圧レベルを算出し、全騒音の音圧レベルと前記第1騒音の音圧レベルよりオーディオ音以外の第2騒音の音圧レベルを求め、該第2騒音の音圧レベルに応じた前記対応関係と前記ゲインを付与する前の音声の音圧レベルとからゲインを算出し、該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越えるか調べ、越えない場合には、オーディオ音が原因であると判定し、越えればオーディオ音以外の第2騒音が原因であると判定する。この場合、第1騒音の音圧レベルをオーディオ音のボリューム設定値に基づいて算出する。
また、オーディオ音が原因の場合には、最小限のオーディオ音の音圧レベルの低下で前記ゲイン付与後の音声の音圧レベルが最大許容レベル以下となるように制御する。すなわち、オーディオ音が原因の場合、全騒音の音圧レベルが前記第2の騒音の音圧レベルより設定量だけ大きいとして、該全騒音の音圧レベルに応じた前記対応テーブルと音声の音圧レベルとからゲインを算出し、該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越えるか計算し、越えない場合には、全騒音の音圧レベルを更に設定量だけ大きいとして上記処理を繰返し、最大許容レベルを越えない最大の全騒音の音圧レベルを求め、該全騒音の音圧レベルと前記第2の騒音の音圧レベルに基づいて第1騒音であるオーディオ音の音圧レベルを計算する。
第2の音声明瞭度改善方法において、オーディオ音以外の騒音が原因であれば、前記音声の音圧レベルが前記最大許容レベルと等しくなるゲインを算出して前記ゲインとする。このとき、オーディオ音の音圧レベルが第2の騒音の音圧レベル以上であるれば、オーディオ音の音圧レベルを所定量低下する。
本発明の第1の音声明瞭度改善装置は、ゲイン制御後の音圧レベルが最大許容レベルを越えたか判定する判定部、最大許容レベルを越える場合にはオーディオ音が原因であるか調べる原因探索部、オーディオ音が原因である場合にはオーディオ音の音圧レベルを低下するオーディオ音圧レベル制御部、音声の音圧レベルと、前記オーディオ音の音圧レベル低下後の騒音の音圧レベルとに基づいて、音声の音圧レベルが最大許容音圧レベル以下となる音声のゲインを決定する音声ゲイン制御部を備えている。
第2の音声明瞭度改善装置において、前記原因探索部は、オーディオ音である第1騒音の音圧レベルを算出し、全騒音の音圧レベルと前記第1騒音の音圧レベルよりオーディオ音以外の第2騒音の音圧レベルを求め、該第2騒音の音圧レベルに応じた前記対応関係と前記ゲイン付与前の音声の音圧レベルとからゲインを算出し、該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越える場合には、オーディオ音が原因であると判定する。
第2の音声明瞭度改善装置において、前記オーディオ音圧レベル制御部は、オーディオ音が原因の場合には、最小限のオーディオ音の音圧レベルの低下で前記ゲイン制御後の音声の音圧レベルが最大許容レベル以下となるように制御する。すなわち、前記オーディオ音圧レベル制御部は、オーディオ音が原因の場合、全騒音の音圧レベルが前記第2の騒音の音圧レベルより設定量だけ大きいとして、該全騒音の音圧レベルに応じた前記対応テーブルと音声の音圧レベルとからゲインを算出し、該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越えるか計算し、越えない場合には、全騒音の音圧レベルを更に設定量だけ大きいとして上記処理を繰返し、最大許容レベルを越えない最大の全騒音の音圧レベルを求め、該全騒音の音圧レベルと前記第2の騒音の音圧レベルに基づいて第1騒音であるオーディオ音の音圧レベルを計算する。
第2の音声明瞭度改善装置は、更に、オーディオ音以外の騒音が原因であれば、前記音声の音圧レベルが前記最大許容レベルと等しくなるゲインを算出して前記ゲインとする音声ゲイン制御部を有している。また、第2の音声明瞭度改善装置は、音声補償を極限状態で行なっていることをユーザに通知する手段を有している。
また、本発明によれば、最小限のオーディオ音の音圧レベルの低下でゲイン制御後の音圧レベルが最大許容レベル以下となるようにするため、音声を聞こえやすくでき、しかも、オーディオ再生音も楽しむことができる。
また、本発明によれば、オーディオ音以外の騒音が原因であれば、音声の音圧レベルが最大許容レベルと等しくなるゲインを算出し、該ゲインで音声信号の音量を制御するから音声のゲインを難聴にならないように制御しながら可能な限り音声を聞こえやすくすることができる。
記憶部51には予め騒音の音圧レベルPt毎に、音声の音圧レベルPsと該音声のゲインGとの対応関係(ゲイン・振幅特性)をラウドネス補償理論に基づいて作成して記憶する。音声/騒音分離部52は、騒音信号と音声信号を分離出力する。ラウドネス補償ゲイン算出部53は、該騒音の音圧レベルPtに応じた前記対応関係と該音声の音圧レベルPsとからゲインGoptを決定する。ゲイン付与部54は該決定されたゲインGoptを音声信号に付与し、音声信号をスピーカ55から出力する。
以上により、騒音が大きくなっても音声のゲインを難聴にならないように制御できると共に、音声を聞こえやすくできる。また、最小限のオーディオ音の音圧レベル制御で、音声の音圧レベルが最大許容レベル以下となるようにするから、音声を聞こえやすくでき、しかも、オーディオ再生音も楽しむことができる。
ラウドネス補償ゲイン算出部53内に設けられた記憶部51は、予め騒音の音圧レベルPt毎に、音声の音圧レベルPsと該音声のゲインGとの対応関係(図11参照)をラウドネス補償に基づいて作成して記憶する。
音声/騒音分離部52は、騒音信号NSSと音声信号VCSを分離出力するもので、図7の従来の信号分離部と同一構成を有しているが、説明上、同定フィルタ52aと演算部52bのみを示している。同定フィルタ52aには既にスピーカ55からマイク62までの音響伝搬系の伝達特性が設定されている。従って、同定フィルタ52aからは観測点(マイク位置)における音声信号VCSが得られる。また、演算部52bからは、マイク検出信号から音声信号を除いた騒音信号(オーディオ音/走行・エンジン音)NSSが得られる。
判定/探索部における判定部56は、ゲインGoptを付与された後の音声信号の音圧レベル(=Ps+Gopt)が最大許容レベルPmaxを越えたか判定する。原因探索部57は、音声の音圧レベルが最大許容レベルPmaxを越える場合には、オーディオ音が原因であるか調べる。オーディオ音が原因の場合に、オーディオ音圧レベル制御部58は減衰器60の減衰度を大きくしてオーディオ音の音圧レベルを低下する。この場合、オーディオ音圧レベル制御部58は、最小限のオーディオ音の音圧レベル低下制御で、音声の音圧レベルが最大許容レベルPmax以下となるように制御する。一方、オーディオ音以外の騒音が原因であれば、ゲイン設定部59は、音声の音圧レベルが最大許容レベルPmaxと等しくなるゲインGを算出してゲイン付与部54に設定し、音声の音量が難聴にならない最大の音量となるように制御する。
ボリューム64はオーディオ音の音量を調整するものであり、判定/探索部の原因探索部57は、ボリューム値VLに基づいてオーディオ信号の音圧レベルPaを推定する。図3はボリューム値VLとオーディオ信号の音圧レベルの対応テーブルであり、原因探索部57はかかるテーブルより音圧レベルPaを推定する。
通常動作が始まると、音声/騒音分離部52は音声信号VCSと騒音信号NSSを分離し(ステップ101)、これら音声信号の音圧レベルPs、騒音信号の音圧レベルPtをそれぞれ算出して出力する(ステップ102)。なお、音圧レベルの計算はラウドネス補償ゲイン算出部51や判定/探索部で行なっても良い。
ラウドネス補償ゲイン算出部53は、ラウドネス補償による理想補償ゲインGoptを算出してゲイン設定部59を介してゲイン付与部54に設定する。ゲイン付与部54は設定されたゲインGoptを音声信号に付与し(乗算)、音声信号をスピーカ55から出力する(ステップ103)。
判定部56は、ゲインGoptが付与された音声信号の音圧レベル(Ps+Gopt)が難聴を考慮した最大許容レベルPmaxを越えているかチェックし(ステップ104)、越えていなければその旨をゲイン設定部59に入力する。この結果、ゲイン設定部59は引き続きラウドネス補償ゲイン算出部53から入力するゲインGoptをゲイン付与部54に設定する。ゲイン付与部54はゲインGoptを音声信号に付与し(乗算)、音声信号をスピーカ55から出力する(ステップ105)。
G=Pmax−Ps (1)
により算出して、ゲイン付与部54に設定し、音声の音量が難聴にならない最大の音量となるように制御する(ステップ107)。極限状態呈示部63は音声信号の音圧レベル(Ps+Gopt)が最大許容レベルPmaxより大きくなったために、音声の音量が難聴にならない最大の音量となるよう制御した旨をディスプレイあるいはブザー等でユーザに通知する(ステップ108)。
Y=10 log10(X/X0)2 [dBSPL], X0:基準音圧 20μPa
により計算でき、
X=10 Y/20・X0
である。以上を考慮すると、騒音の音圧レベルPnは次式
原因探索部57は、該ゲインGnを音声信号に付与した時、最大許容レベルPmaxを越えるか調べ、越えない場合には、オーディオ音が原因であると判定し、越える場合にはオーディオ音以外の騒音が原因であると判定する。すなわち、原因探索部57は、次式
Ps+Gn>Pmax (3)
であるかチェックし、上式が成立しなければオーディオ音が原因であると判定し、成立すればオーディオ音以外の騒音が原因であると判定する(ステップ112)。
ステップ113において、Pa>Pnであれば、オーディオ音とオーディオ音以外の騒音の両方が原因であると判定し、オーディオ音圧レベル制御部58とゲイン設定部59に通知する。オーディオ音圧レベル制御部58はこの通知を受信すると、騒音のトータルの音圧レベルPt′がPn+α(α=2.5dB)以下となるように音圧レベルPaを決定し、該音圧レベルPaに基づいて減衰度を決定してオーディオ音圧レベルを低下する。具体的には、Pt′=Pn+αとすれば、Pt′とPnは既知となるから音圧レベルPaは次式
Pa=10 log10 (10 Pt/10−10 Pn/10) (4)
より求まる。具体的に、Pn=90.0(dBSPL)とすれば、Pt′=92.5(dBSPL)となるから、
Pa=10 log10 (10 92.5/10−10 90.0/10)=88.9(dBSPL)
となるようにオーディオ音の音圧レベルを88.9(dBSPL)に減少する(ステップ114)。極限状態呈示部63はオーディオ音圧を低下したことをディスプレイあるいはブザー等でユーザに通知する(ステップ115)。
一方、ステップ112において、オーディオ音が原因であれば、オーディオ音圧レベル制御部58は補償後の音声信号の音圧がPmaxを越えないレベルになるようにオーディオレベルを設定する(ステップ116)。すなわち、オーディオ音圧レベル制御部58は、メモリ51に記憶されている騒音レベル毎の信号・ゲイン特性(図6(A)参照)を用いて、音声信号の音圧レベルPs一定(たとえば90dBSPL)とした時の、騒音レベルPtとゲインの対応表を図6(B)に示すように作成する。かかる状態で、図5のフローに従ってオーディオレベルを決定する。
Pa=10 log10 (10 Pt′/10−10 Pn/10) (5)
により計算し、該音圧レベルに応じた減衰度を減衰器60に設定する(ステップ116e)。
Ps+Gopt(=105)>Pmax(=100)
となり、ステップ105において補償結果はPmaxを越える。Pn=80(dBSPL)とすれば、Ps=90(dBSPL)であるから、図6(A)よりGn=7(dB)となる。
Ps+Gn(=97)<Pmax(=100)
となるから、ステップ112においてNOとなり、オーディオ音が原因であると判定する。
そこで、Pt′=Pn+α=82.5(dBSPL)として、図6(B)よりPs=90(dBSPL)のゲインG(=8)を求め、G>Pmax−Psであるかチェックする。成立しないからPt′を更にα増加し、G>Pmax−Psが成立するまで繰り返す。以上により、G>Pmax−Psが成立しない騒音信号の最大の音圧レベルPt′=85(dBSPL)を求める。この値が求まれば、(5)式によりオーディオ音の音圧レベルPaを求めることができ、オーディオ音の音圧レベルは83,3(dBSPL)となる。
しかる後、Gopt=0にしてPs,Ptを求め、ラウドネス補償ゲイン算出部53は、これらPs,Ptを用いてGoptを再計算してゲイン付与部54に設定する。ゲイン付与部54は音声信号にGoptを付与して音声をスピーカ35から出力する。
以上本発明によれば、音声明瞭度改善装置において、極限状態(オーディオ音など騒音が難聴になってしまう程度の大音量)時においても、難聴になることを防ぎながら音声明瞭度改善の効果を発揮することができる。(何を言っているかわかる)。
副次的な効果として、いったんオーディオミュートにより、運転手に音声出力装置に注意を向かせることができ、補正効果を確実に発揮することができる。
52 音声/騒音分離部
53 ラウドネス補償ゲイン算出部
54 ゲイン付与部
55 スピーカ
56 判定部
57 原因探索部
58 オーディオ音圧レベル制御部
59 音声ゲイン制御部
60 オーディオ音の音圧を制御する減衰器
61 スピーカ
Claims (11)
- 音声の音圧レベルと騒音の音圧レベルに基づいて音声のゲインを制御する音声明瞭度改善方法において、
ゲイン制御後の音声の音圧レベルが最大許容レベルを越えたか監視し、
最大許容レベルを越える場合にはオーディオ音が原因であるか調べ、
オーディオ音が原因である場合にはオーディオ音の音圧レベルを低下し、
しかる後、音声の音圧レベルと騒音の音圧レベルに基づいて、音声の音圧レベルが最大許容音圧レベル以下となる音声のゲインを決定する、
ことを特徴とする音声明瞭度改善方法。 - 音声の音圧レベルと騒音の音圧レベルに基づいて音声のゲインを制御する音声明瞭度改善方法において、
予め騒音の音圧レベル毎に、音声の音圧レベルと該音声の前記ゲインとの対応関係をラウドネス補償理論に基づいて作成して記憶する第1ステップ、
騒音の音圧レベルと音声の音圧レベルを求める第2ステップ、
該騒音の音圧レベルに応じた前記対応関係と該音声の音圧レベルとから前記ゲインを決定する第3ステップ、
該決定されたゲインが付与された後の音声の音圧レベルが最大許容レベルを越えたか監視する第4ステップ、
前記音圧レベルが最大許容レベルを越える場合には、オーディオ音が原因であるか調べる第5ステップ、
オーディオ音が原因の場合に、オーディオ音の音圧レベルを低下する第6ステップ、
を備え、前記第5ステップにおいて、
オーディオ音である第1騒音の音圧レベルを算出し、
全騒音の音圧レベルと前記第1騒音の音圧レベルよりオーディオ音以外の第2騒音の音圧レベルを求め、
該第2騒音の音圧レベルに応じた前記対応関係と前記ゲインを付与する前の音声の音圧レベルとからゲインを算出し、
該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越えるか調べ、越えない場合には、オーディオ音が原因であると判定する、
ことを特徴とする音声明瞭度改善方法。 - 前記第1騒音の音圧レベルをオーディオ音のボリューム設定値に基づいて算出する、
ことを特徴とする請求項2記載の音声明瞭度改善方法。 - オーディオ音が原因の場合、騒音の音圧レベルが前記第2の騒音の音圧レベルより設定量だけ大きいとして、該全騒音の音圧レベルに応じた前記対応テーブルと音声の音圧レベルとからゲインを算出し、
該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越えるか計算し、
越えない場合には、全騒音の音圧レベルを更に設定量だけ大きいとして上記処理を繰返し、
最大許容レベルを越えない最大の全騒音の音圧レベルを求め、該全騒音の音圧レベルと前記第2の騒音の音圧レベルに基づいて第1騒音であるオーディオ音の音圧レベルを計算し、該音圧レベルまでオーディオ音を低下する、
ことを特徴とする請求項2記載の音声明瞭度改善方法。 - オーディオ音以外の騒音が原因であれば、前記音声の音圧レベルが前記最大許容レベルと等しくなるゲインを算出して前記ゲインとする、
ことを特徴とする請求項2記載の音声明瞭度改善方法。 - オーディオ音の音圧レベルが第2の騒音の音圧レベル以上であれば、オーディオ音の音圧レベルを所定量低下する、
ことを特徴とする請求項5記載の音声明瞭度改善方法。 - 音声の音圧レベルと騒音の音圧レベルに基づいて音声のゲインを制御する音声明瞭度改善装置において、
ゲイン制御後の音圧レベルが最大許容レベルを越えたか判定する判定部、
最大許容レベルを越える場合にはオーディオ音が原因であるか調べる原因探索部、
オーディオ音が原因である場合にはオーディオ音の音圧レベルを低下するオーディオ音圧レベル制御部、
音声の音圧レベルと、前記オーディオ音の音圧レベル低下後の騒音の音圧レベルとに基づいて、音声の音圧レベルが最大許容音圧レベル以下となる音声のゲインを決定する音声ゲイン制御部、
を備えたことを特徴とする音声明瞭度改善装置。 - 音声の音圧レベルと騒音の音圧レベルに基づいて音声のゲインを制御する音声明瞭度改善装置において、
予め騒音の音圧レベル毎に、音声の音圧レベルと該音声の前記ゲインとの対応関係をラウドネス補償に基づいて作成して記憶する記憶手段、
騒音の音圧レベルと音声の音圧レベルを求め、該騒音の音圧レベルに応じた前記対応関係と該音声の音圧レベルとから前記ゲインを決定するラウドネス補償ゲイン算出部、
該決定されたゲインが付与された後の音声の音圧レベルが最大許容レベルを越えたか判定する判定部、
前記音圧レベルが最大許容レベルを越える場合には、オーディオ音が原因であるか調べる原因探索部、
オーディオ音が原因の場合に、オーディオ音の音圧レベルを低下するオーディオ音圧レベル制御部、
を備え、前記原因探索部は、
オーディオ音である第1騒音の音圧レベルを算出し、全騒音の音圧レベルと前記第1騒音の音圧レベルよりオーディオ音以外の第2騒音の音圧レベルを求め、該第2騒音の音圧レベルに応じた前記対応関係と前記ゲイン付与前の音声の音圧レベルとからゲインを算出し、該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越える場合には、オーディオ音が原因であると判定する、
ことを特徴とする音声明瞭度改善装置。 - 前記オーディオ音圧レベル制御部は、
オーディオ音が原因の場合、全騒音の音圧レベルが前記第2の騒音の音圧レベルより設定量だけ大きいとして、該全騒音の音圧レベルに応じた前記対応テーブルと音声の音圧レベルとからゲインを算出し、該ゲインを音声信号に付与した時、最大許容レベルを越えるか計算し、越えない場合には、全騒音の音圧レベルを更に設定量だけ大きいとして上記処理を繰返し、最大許容レベルを越えない最大の全騒音の音圧レベルを求め、該全騒音の音圧レベルと前記第2の騒音の音圧レベルに基づいて第1騒音であるオーディオ音の音圧レベルを計算し、該音圧レベルまでオーディオ音を低下する
ことを特徴とする請求項8記載の音声明瞭度改善装置。 - オーディオ音以外の騒音が原因であれば、前記音声の音圧レベルが前記最大許容レベルと等しくなるゲインを算出して前記ゲインとする音声ゲイン制御部、
を有することを特徴とする請求項8記載の音声明瞭度改善装置。 - オーディオ音の音圧レベルが第2の騒音の音圧レベル以上であれば、前記オーディオ音圧レベル制御部は、オーディオ音の音圧レベルを所定量低下する、
ことを特徴とする請求項10記載の音声明瞭度改善装置。
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