JP2731751B2 - ヘッドホン装置 - Google Patents

ヘッドホン装置

Info

Publication number
JP2731751B2
JP2731751B2 JP7180016A JP18001695A JP2731751B2 JP 2731751 B2 JP2731751 B2 JP 2731751B2 JP 7180016 A JP7180016 A JP 7180016A JP 18001695 A JP18001695 A JP 18001695A JP 2731751 B2 JP2731751 B2 JP 2731751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
signal
reflected
direct
generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7180016A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0937399A (ja
Inventor
和明 荻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ITO DENKI TETSUKOSHO JUGEN
Original Assignee
ITO DENKI TETSUKOSHO JUGEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ITO DENKI TETSUKOSHO JUGEN filed Critical ITO DENKI TETSUKOSHO JUGEN
Priority to JP7180016A priority Critical patent/JP2731751B2/ja
Priority to US09/000,349 priority patent/US6178247B1/en
Priority to PCT/JP1996/001992 priority patent/WO1997004620A1/ja
Publication of JPH0937399A publication Critical patent/JPH0937399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2731751B2 publication Critical patent/JP2731751B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • H04S1/002Non-adaptive circuits, e.g. manually adjustable or static, for enhancing the sound image or the spatial distribution
    • H04S1/005For headphones

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)
  • Headphones And Earphones (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘッドホン装置、特
に、その音像(仮想音源)の頭外定位に優れた効果を発
揮するヘッドホン装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘッドホン装置では、左右それぞ
れのヘッドホンから発せられる音響信号によって生じる
音像は、頭内又は両耳の付近に形成されるため、スピー
カから聞く場合等とは異なり、聞く者にとって不自然な
感じを与えると共に、疲労感をもたらすという問題があ
った。
【0003】このため、最近では、音像の頭外定位を可
能とするために種々の手段が提案されるようになってき
ている。例えば、特開平3─250900号公報に記載
のヘッドホン装置では、直接耳に届く音の外、壁等で反
射して耳に届く反射音をも考慮することにより、頭外定
位を可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ヘ
ッドホン装置であっても、スピーカ等から聴く場合に比
べて不自然な感じが残っており、特に前後方向及び上下
方向についての頭外定位に問題があった。これは、無響
室でスピーカからの音を聞く場合であっても音に対する
方向性が得られる点から考えても、問題があることは明
らかである。
【0005】そこで、本発明者は、音の方向性を判断す
る要素として肩での反射音が重要であることを見い出
し、直接音に対してこの肩での反射音がどれだけ遅延し
ているかを考慮することにより、適切な頭外定位を得る
ことを可能とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
ヘッドホン装置では、入力音響信号を遅延させることに
より、仮想音源から直接一方の耳に届く音に相当する第
1直接音音響信号を生成する第1直接音生成手段と、入
力音響信号を遅延させることにより、前記仮想音源から
直接他方の耳に届く音に相当する第2直接音音響信号を
生成する第2直接音生成手段と、入力音響信号を遅延さ
せることにより、前記仮想音源から肩に届いた後、反射
して一方の耳に届く音に相当する第1反射音音響信号を
生成する第1反射音生成手段と、入力音響信号を遅延さ
せることにより、前記仮想音源から肩に届いた後、反射
して他方の耳に届く音に相当する第2反射音音響信号を
生成する第2反射音生成手段と、前記第1直接音音響信
号と前記第1反射音音響信号を加算して第1合成音音響
信号を生成する第1加算手段と、前記第2直接音音響信
号と前記第2反射音音響信号を加算して第2合成音音響
信号を生成する第2加算手段と、前記第1加算手段から
の第1合成音音響信号と、前記第2加算手段からの第2
合成音音響信号とをそれぞれ独立して左右の耳に再生す
るヘッドホンとを備えたものである。
【0007】前記第1及び第2直接音生成手段は、入力
音響信号を遅延させることにより、仮想音源から各耳に
直接届く音に相当する直接音音響信号とする。仮想音源
から左右の各耳までの距離が相違する場合、前記第1及
び第2直接音生成手段の間では、出力される音響信号の
位相をずらせる。これにより、仮想音源の位置を左右方
向に定位可能となる。また、第1及び第2反射音生成手
段は、入力音響信号を遅延させることにより、仮想音源
から一旦肩に当たった後、耳に届く音に相当する反射音
音響信号とする。各反射音音響信号は対応する前記各直
接音音響信号からそれぞれ位相をずらせたものである。
加算手段は、直接音音響信号と反射音音響信号とを左右
の各耳毎に合成し、左右のヘッドホンにそれぞれ独立し
て再生する。これにより、仮想音源の位置を前後方向に
定位可能となり、従来のヘッドホン装置に比べて聞く音
に前後方向の広がりを持たせることができる。
【0008】前記生成手段の組み合わせを1ユニットと
し、該ユニットを仮想音源の数に応じて複数組設けるよ
うにしてもよい。これによれば、前記各ユニットでは、
対応する各仮想音源からの直接音及び反射音に相当する
音響信号が得られるように入力音響信号を遅延させる。
したがって、これらの音響信号が合成されてヘッドホン
で再生される結果、得られる仮想音源は複数箇所に定位
し、例えば実際にオーケストラの演奏を聞いているのと
同様な臨場感を味わうことが可能である。
【0009】前記各直接音音響信号に対する前記各反射
音音響信号の位相のずれを調整可能としてもよい。これ
によれば、各直接音音響信号に対する各反射音音響信号
の位相のずれを遅延時間を変更することにより調整する
と、得られる仮想音源は左右、前後のみならず、上下方
向にも定位させることができる。
【0010】前記直接音生成手段と前記加算手段との間
に、前記各直接音生成手段で生成する音響信号のうち、
前記入力音響信号に対する位相のずれが大きくなるに従
って音圧レベルを抑制する音圧調整手段を設けるように
してもよく、前記音圧調整手段は、音圧レベルを抑制し
た音響信号のさらに高音域側の音圧レベルを低音域側に
比べて抑制するようにしてもよい。これによれば、前記
音圧調整手段は、各生成手段のうち、遅延時間を長く設
定しているものの音圧レベル、特に高音域側での音圧レ
ベルを抑制することにより、仮想音源の方向を明確にす
る。
【0011】入力音響信号を遅延させることにより、音
源から顔面で回折して右耳に届く音に相当する第1回折
音音響信号を生成する第1回折音生成手段と、入力音響
信号を遅延させることにより、音源から顔面で回折して
左耳に届く音に相当する第2回折音音響信号を生成する
第2回折音生成手段とを備え、前記第1加算手段は、前
記第1直接音音響信号及び前記第1反射音音響信号の
外、前記第1回折音音響信号を加算するものとし、前記
第2加算手段は、前記第2直接音音響信号及び前記第2
反射音音響信号の外、前記第2回折音音響信号を加算す
るものとしてもよい。これによれば、顔面での回折音成
分を考慮することにより、より適切な音源方向を得るこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
【0013】図1はヘッドホン装置のブロック図を示
す。このヘッドホン装置では、入力端子1aからバッフ
ァアンプ2を介して入力される音響信号が、直接音生成
回路3(3a,3b)、反射音生成回路4(4a,4
b)、フィルタ回路5からなるユニット10aを介して
加算アンプ6(6a,6b)、パワーアンプ7(7a,
7b)からヘッドホン8(8a,8b)に伝えられるよ
うになっている。
【0014】前記直接音生成回路3は第1直接音生成回
路3aと第2直接音生成回路3bとからなり、両回路3
a,3b間では入力端子1aから入力される音響信号を
次のようにして所定時間遅延させることにより直接音音
響信号を生成する。すなわち、各直接音生成回路3a、
3bで生成する信号を、図3の実線で示すグラフに従っ
て音像を定位させる位置に応じて遅延時間を調整するこ
とにより位相のずれたものとする。図3の実線で示すグ
ラフは、音源位置の違いによる左右の各耳間で生じる遅
延時間を示し、音源が顔の正面にある場合には時間差が
なく、側方に回転移動するに従ってその回転角度にほぼ
比例するように時間差が生じ、真横での時間差はほぼ
0.7msとなっている。
【0015】そこで、前記直接音生成回路3aと3bと
で、入力端子1aに入力される音響信号を遅延させる時
間に差を付けてそれぞれ音響信号を生成する。すなわ
ち、図2に示すように音像を顔の右斜め前方に定位させ
て仮想音源Rを得る場合、第1直接音生成回路3aで
は、仮想音源Rから直接右耳に届く直接音(図2中、実
線DRで示す。)に相当する音を生成できるように遅延
時間を調整する。第2直接音生成回路3bでは、仮想音
源Rから直接左耳に届く直接音(図2中、実線DLで示
す。)に相当する音を生成できるように遅延時間を調整
する。
【0016】前記反射音生成回路4は第1反射音生成回
路4aと第2反射音生成回路4bとからなり、入力端子
1aから入力される音響信号を次のようにして所定時間
遅延させることにより、反射音音響信号を生成する。す
なわち、各反射音生成回路4a,4bで生成する信号
を、図3の1点鎖線で示すグラフに従って遅延時間を調
整することにより位相のずれたものとする。これは、音
源からそれぞれ各耳に届く直接音と反射音とでは到達距
離が異なり、ある遅延時間が発生するからである。した
がって、図3の1点鎖線で示すグラフは実線で示すグラ
フに対して0.2〜1.0ms遅延させたものとなってい
る。
【0017】そこで、各反射音生成回路4a,4bで
は、入力端子1aに入力される音響信号を、対応する各
直接音生成回路3a,3bでの遅延時間に対してさらに
所定時間遅延させることにより位相をずらせたものとす
る。すなわち、前記同様、音像を顔の右斜め前方に定位
させて仮想音源Rを得る場合、第1反射音生成回路4a
では、仮想音源Rから一旦肩に当たった後、右耳に届く
反射音(図2中、1点鎖線RRで示す。)に相当する音
をそれぞれ生成できるように遅延時間を調整する。第2
反射音生成回路4bでは、仮想音源Rから一旦肩に当た
った後、左耳に届く反射音(図2中、1点鎖線RLで示
す。)に相当する音をそれぞれ生成できるように遅延時
間を調整する。
【0018】なお、前記仮想音源Rの位置を固定とする
ならば、前記第1直接音生成手段3aは必ずしも必要で
はなく、仮想音源Rから直接右耳に届く音を基準として
第2直接音生成回路3b、第1反射音生成回路4a、第
2反射音生成回路4bでの遅延時間を設定すればよい。
【0019】前記フィルタ回路5は、前記各生成回路
3,4にそれぞれ接続され、ヘッドホン8で再生する音
響信号の音圧レベルを適切なものとする。すなわち、音
源が顔の正面から側方に回転移動させるに従って左右の
各耳に届く音圧レベルが図4のグラフに示すように変化
する。この場合、低音域では音源が側方に移動しても耳
に届く音圧レベルの変化は少ないが、高音域では真横に
近付くにつれて徐々に音圧レベルが低下している。これ
は、直接音と反射音の間でも音が耳に到達する時間に差
があるため、同様となる。
【0020】そこで、音像をどの位置に定位させるのか
で、前記フィルタ回路5では、各生成回路3,4から入
力される信号のうち、第1直接音生成回路3aと第2直
接音生成回路3bの間で音圧レベルを変更する。
【0021】具体的には、図4のグラフに示すように、
音像を顔の正面から何度ずれた位置に定位させるのかに
よって、各周波数に対する音圧レベルを変更する。例え
ば、音像を顔の右斜め40度前方に定位させて仮想音源
Rを得る場合(図2参照)、次のようにして音圧レベル
を決定する。すなわち、直接右耳に届く第1直接音生成
回路3aからの音響信号を基準信号として、直接左耳に
届く第2直接音生成回路3bからの音響信号は、基準信
号から0.3ms遅延したものとなるので、基準信号に
対する音圧レベルを、音響信号が200〜500Hzで
は−3dB、500〜1000Hzでは−5dB、…
…、5000Hz〜6000Hzでは−12dBとなる
ように設定する。
【0022】前記加算アンプ6は、前記第1直接音生成
回路3a及び前記第1反射音生成回路4aから各フィル
タ回路5を介して入力される第1直接音成分と第1反射
音成分とを加算する第1加算アンプ6aと、前記第2直
接音生成回路3b及び前記第2反射音生成回路4bから
各フィルタ回路5を介して入力される第2直接音成分と
第2反射音成分とを加算する第2加算アンプ6bとから
なる。
【0023】前記パワーアンプ7は、前記第1加算アン
プ6aを介して入力される信号を増幅する第1パワーア
ンプ7aと、前記第2加算アンプ6bを介して入力され
る信号を増幅する第2パワーアンプ7bとからなり、左
右のヘッドホン8a,8bにそれぞれ出力するようにな
っている。
【0024】前記ヘッドホン8は、従来周知のように、
磁気回路部を励磁又は消磁することにより振動板を振動
させて所望の音響を得る等の構成であればよく、主に耳
の穴に直接挿入されるインナーイヤータイプのものが使
用される。なお、耳全体を覆うタイプのヘッドホンに適
用する場合、遅延時間の調整に若干の修正を加える必要
がある。
【0025】前記構成からなるヘッドホン装置では、入
力端子1aに入力される音響信号は、各生成回路3,4
で所定時間遅延される。この場合、第1直接音生成回路
3aと第2直接音生成回路3bの間、第1直接音生成回
路3aと第1反射音生成回路4aの間、第2直接音生成
回路3bと第2反射音生成回路4bの間でそれぞれ位相
がずれるように各遅延時間が変更される。
【0026】すなわち、第1直接音生成回路3aと第2
直接音生成回路3bでは、仮想音源から直接左右の各耳
にそれぞれ届く直接音に時間差(持続音の場合は位相
差)が生じるため、その時間差だけ遅延した音響信号を
生成する。
【0027】また、第1直接音生成回路3aと第1反射
音生成回路4a、あるいは、第2直接音生成回路3bと
第2反射音生成回路4bでは、仮想音源の位置から直接
左右の各耳に届く直接音と、一旦肩に当たった後、間接
的に左右の各耳に届く反射音との間に時間差(持続音の
場合は位相差)が生じるため、その時間差だけ遅延した
音響信号を生成する。
【0028】各生成回路3,4からの出力信号は対応す
る各フィルタ回路5に入力され、各生成回路3,4で設
定する遅延時間に応じて高音成分を除去し、音圧レベル
を変更する。なお、仮想音源が後方にある場合には、耳
の形状等の影響が大きくなるため、高音域での音圧レベ
ルをさらに抑制することにより実際に後方から聞こえて
いるのと同等の状態とする。
【0029】このようにしてヘッドホン8で再生される
音は、左右の耳にそれぞれ届く音に遅延時間を持たせる
ことにより、音像を所望位置に定位させることができ
る。しかも、肩での反射音を考慮し、その遅延時間に基
づいた音を左右の耳に伝えるようにしているので、前後
方向の音の広がりを出すことができる。その上、前記遅
延時間に応じて音圧レベルを変更するようにしているの
で、音像を定位させた結果得られる仮想音源の方向性に
優れた効果を発揮させることができる。
【0030】また、前記構成からなるヘッドホン装置で
は、反射音音響信号の遅延時間を変更することにより、
音像を上下方向に定位させることができるようになって
いる。すなわち、図5に示すように、反射音の左右の各
耳までの到達距離は音源位置が上方側であればある程長
いため、反射音の遅延時間を変更することにより、音像
を上下方向に定位させることができる。この場合、直接
音に対する反射音の遅延時間は、図3のグラフ中、点線
で示す範囲で変化させる。下方側の点線が音像を下方に
定位させる場合に設定する遅延時間を示し、上方側の点
線が音像を上方に定位させる場合に設定する遅延時間を
示している。
【0031】なお、前記各実施の形態では、1つの仮想
音源を設定する場合について説明したが、複数の仮想音
源を設定したいわゆるマルチチャンネルとすることも可
能である。この場合、前記直接音生成回路3と前記反射
音生成回路4とを各仮想音源毎に設けるようにすればよ
い。
【0032】例えば、音像を2箇所に定位させて顔前方
の左右に仮想音源R,Lを得る場合について説明する。
この場合、2つの入力端子1a,1bを設け、各入力端
子1a,1bに対してユニット10a,10bをそれぞ
れ接続する。そして、各ユニット10a,10bを構成
する第1直接音生成回路3a及び第1反射音生成回路4
aからの信号は左側のヘッドホン8aで、第2直接音生
成回路3b及び第2反射音生成回路4bからの信号は右
側のヘッドホン8bでそれぞれ再生する(図2中、入力
端子1bに対応する各回路は省略している。)。
【0033】各入力端子1a,1bからそれぞれ入力さ
れる音響信号は各生成回路3,4で次のようにして遅延
される。すなわち、入力端子1aから入力される音響信
号を、第1直接音生成回路3aに比べて第2直接音生成
回路3bで遅延時間が長くなるように生成することによ
り、音像を右側に定位させて仮想音源Rを得る。また、
入力端子1bから入力される音響信号を、第2直接音生
成回路3bに比べて第1直接音生成回路3aで遅延時間
が長くなるように生成することにより、音像を左側に定
位させて仮想音源Lを得る。
【0034】ここでは、音像を2つの異なる位置に定位
させて仮想音源R,Lを得る場合について説明したが、
音像を3つ以上の異なる位置に定位させるようにしても
よい。例えば、オーケストラの各楽器毎に異なる音響信
号として対応する入力端子に入力するようにし、対応す
るユニット毎に遅延時間を変更すれば、実際の演奏を聞
いている場合のような各楽器からそれぞれ直接聞こえて
来るような音響を再生することができる。これは、広い
会場での会議でヘッドホンを使用する場合にも適応可能
である。
【0035】ただし、このように、音像を2以上の異な
る位置に定位させる場合でも、前述の仮想音源Rのみの
場合同様、音源位置を固定とするならば、第1直接音生
成回路3aは不要である。
【0036】また、前記各実施の形態では、音源からの
直接音と反射音のみを考慮して頭外定位を可能とした
が、顔面での回折音を考慮するようにしてもよい。ただ
し、この場合、前記直接音生成回路3及び前記反射音生
成回路4の外に、回折音生成回路を設ける必要がある。
勿論、回折音生成回路は、想定する各音源(仮想音源)
毎に必要であり、各回折音生成回路毎にフィルタ回路5
が必要である。
【0037】さらに、前記各実施の形態に於ける遅延回
路(直接音生成回路3及び反射音生成回路4)はアナロ
グ式であってもよいし、デジタル式であってもよく、要
は所望の遅延時間が得られれば、既存のいずれの技術を
利用しても構わないことは勿論である。したがって、前
記実施の形態のように、直接音生成回路3と反射音生成
回路4を並列に設けて別個に音響信号を生成する場合の
外、反射音生成回路4を直接音生成回路3に直列接続す
るようにしてもよい。この場合、反射音生成回路4は、
直接音生成回路3で生成する音響信号に対する遅延時間
に基づいて音響信号を生成する構成とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るヘッドホン装置のブロック図で
ある。
【図2】 仮想音源から耳まで届く音響を示す概略図で
ある。
【図3】 顔に対する仮想音源の位置と、各耳への遅延
時間との関係を示すグラフである。
【図4】 仮想音源からの音響の周波数の違いによる顔
に対する仮想音源の位置と、各耳での音圧レベルとの関
係を示すグラフである。
【図5】 仮想音源の位置が上下方向に変化した場合の
直接音と反射音の関係を示す図である。
【符号の説明】
3(3a,3b) 直接音生成回路(第1直接音生成回
路,第2直接音生成回路) 4(4a,4b) 反射音生成回路(第1反射音生成回
路,第2反射音生成回路) 7(7a,7b) 加算アンプ(第1加算アンプ,第2
加算アンプ) 8(8a,8b) ヘッドホン

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音響信号を遅延させることにより、
    仮想音源から直接一方の耳に届く音に相当する第1直接
    音音響信号を生成する第1直接音生成手段と、 入力音響信号を遅延させることにより、前記仮想音源か
    ら直接他方の耳に届く音に相当する第2直接音音響信号
    を生成する第2直接音生成手段と、 入力音響信号を遅延させることにより、前記仮想音源か
    ら肩に届いた後、反射して一方の耳に届く音に相当する
    第1反射音音響信号を生成する第1反射音生成手段と、 入力音響信号を遅延させることにより、前記仮想音源か
    ら肩に届いた後、反射して他方の耳に届く音に相当する
    第2反射音音響信号を生成する第2反射音生成手段と、 前記第1直接音音響信号と前記第1反射音音響信号を加
    算して第1合成音音響信号を生成する第1加算手段と、 前記第2直接音音響信号と前記第2反射音音響信号を加
    算して第2合成音音響信号を生成する第2加算手段と、 前記第1加算手段からの第1合成音音響信号と、前記第
    2加算手段からの第2合成音音響信号とをそれぞれ独立
    して左右の耳に再生するヘッドホンと、 を備えたことを特徴とするヘッドホン装置。
  2. 【請求項2】 前記生成手段の組み合わせを1ユニット
    とし、該ユニットを仮想音源の数に応じて複数組設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン装置。
  3. 【請求項3】 前記各直接音音響信号に対する前記各反
    射音音響信号の位相のずれを調整可能なものとしたこと
    を特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のヘ
    ッドホン装置。
  4. 【請求項4】 前記直接音生成手段と前記加算手段との
    間に、前記各直接音生成手段で生成する音響信号のう
    ち、前記入力音響信号に対する位相のずれが大きくなる
    に従って音圧レベルを抑制する音圧調整手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のヘッドホン装置。
  5. 【請求項5】 前記音圧調整手段は、音圧レベルを抑制
    した音響信号のさらに高音域側の音圧レベルを低音域側
    に比べて抑制するものであることを特徴とする請求項4
    に記載のヘッドホン装置。
  6. 【請求項6】 入力音響信号を遅延させることにより、
    音源から顔面で回折して右耳に届く音に相当する第1回
    折音音響信号を生成する第1回折音生成手段と、 入力音響信号を遅延させることにより、音源から顔面で
    回折して左耳に届く音に相当する第2回折音音響信号を
    生成する第2回折音生成手段とを備え、 前記第1加算手段は、前記第1直接音音響信号及び前記
    第1反射音音響信号の外、前記第1回折音音響信号を加
    算するものとし、 前記第2加算手段は、前記第2直接音音響信号及び前記
    第2反射音音響信号の外、前記第2回折音音響信号を加
    算するものとしたことを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載のヘッドホン装置。
JP7180016A 1995-07-17 1995-07-17 ヘッドホン装置 Expired - Fee Related JP2731751B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7180016A JP2731751B2 (ja) 1995-07-17 1995-07-17 ヘッドホン装置
US09/000,349 US6178247B1 (en) 1995-07-17 1996-07-17 Headphone apparatus
PCT/JP1996/001992 WO1997004620A1 (fr) 1995-07-17 1996-07-17 Casque audio

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7180016A JP2731751B2 (ja) 1995-07-17 1995-07-17 ヘッドホン装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0937399A JPH0937399A (ja) 1997-02-07
JP2731751B2 true JP2731751B2 (ja) 1998-03-25

Family

ID=16075994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7180016A Expired - Fee Related JP2731751B2 (ja) 1995-07-17 1995-07-17 ヘッドホン装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6178247B1 (ja)
JP (1) JP2731751B2 (ja)
WO (1) WO1997004620A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3514639B2 (ja) * 1998-09-30 2004-03-31 株式会社アーニス・サウンド・テクノロジーズ ヘッドホンによる再生音聴取における音像頭外定位方法、及び、そのための装置
JP4240683B2 (ja) * 1999-09-29 2009-03-18 ソニー株式会社 オーディオ処理装置
US7061327B2 (en) * 2002-01-24 2006-06-13 Maxim Integrated Products, Inc. Single supply headphone driver/charge pump combination
US7183857B2 (en) * 2002-01-24 2007-02-27 Maxim Integrated Products Inc. Single supply direct drive amplifier
JP4580689B2 (ja) 2004-05-31 2010-11-17 ソニー株式会社 音像定位装置、音像定位方法及び音像定位プログラム
KR100608025B1 (ko) * 2005-03-03 2006-08-02 삼성전자주식회사 2채널 헤드폰용 입체 음향 생성 방법 및 장치
JP2006325170A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Haruo Tanmachi 音響信号変換装置
US8000113B2 (en) * 2009-04-07 2011-08-16 Maxim Integrated Products, Inc. Efficient power regulation for class-E amplifiers
US8593830B2 (en) 2010-06-29 2013-11-26 Maxim Integrated Products, Inc. Reverse current limit protection for active clamp converters
WO2014203496A1 (ja) 2013-06-20 2014-12-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 音声信号処理装置、および音声信号処理方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5321841B2 (ja) * 1974-09-12 1978-07-05
JPS5211002A (en) * 1975-07-16 1977-01-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd Headphone system
US4136260A (en) * 1976-05-20 1979-01-23 Trio Kabushiki Kaisha Out-of-head localized sound reproduction system for headphone
DE3112874C2 (de) * 1980-05-09 1983-12-15 Peter Michael Dipl.-Ing. 8000 München Pfleiderer Verfahren zur Signalaufbereitung für die Wiedergabe einer Tonaufnahme über Kopfhörer und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
JPS58107794A (ja) * 1981-12-22 1983-06-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヘツドホン装置
JP2671329B2 (ja) * 1987-11-05 1997-10-29 ソニー株式会社 オーディオ再生装置
JPH03250900A (ja) 1990-02-28 1991-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヘッドホン再生装置
JPH03250898A (ja) * 1990-02-28 1991-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヘッドホン再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0937399A (ja) 1997-02-07
US6178247B1 (en) 2001-01-23
WO1997004620A1 (fr) 1997-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5540581B2 (ja) 音声信号処理装置および音声信号処理方法
JP2529933B2 (ja) 臨場感および音像を有する音響の再生方法
US4256922A (en) Stereophonic effect speaker arrangement
US6173061B1 (en) Steering of monaural sources of sound using head related transfer functions
US8027476B2 (en) Sound reproduction apparatus and sound reproduction method
JP5757945B2 (ja) 改善された音像でマルチチャネル音声を再生するためのラウドスピーカシステム
JPH1070789A (ja) ステレオ音声再生装置
JP2731751B2 (ja) ヘッドホン装置
US9226091B2 (en) Acoustic surround immersion control system and method
JP3594281B2 (ja) ステレオ拡大装置及び音場拡大装置
JP2982627B2 (ja) サラウンド信号処理装置及び映像音声再生装置
KR100386919B1 (ko) 노래반주장치
JPH0595591A (ja) 音響再生システム
JP3831984B2 (ja) シートオーディオ装置
JPH0662486A (ja) 音響再生装置
JP2010193105A (ja) 音場創生装置
JPS62199198A (ja) 立体情報再生装置
JP4430105B2 (ja) 音響再生装置
JP2991452B2 (ja) 音響信号再生装置
US20230362578A1 (en) System for reproducing sounds with virtualization of the reverberated field
JP2008011099A (ja) ヘッドフォン音響再生システム、ヘッドフォン装置
JP2003032782A (ja) 音響再生装置
JPH04328796A (ja) 電子楽器
JPH03250900A (ja) ヘッドホン再生装置
JP2001095085A (ja) 音響再生システム、スピーカシステム及びスピーカの設置方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees