JP2671329B2 - オーディオ再生装置 - Google Patents

オーディオ再生装置

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JP2671329B2
JP2671329B2 JP62279565A JP27956587A JP2671329B2 JP 2671329 B2 JP2671329 B2 JP 2671329B2 JP 62279565 A JP62279565 A JP 62279565A JP 27956587 A JP27956587 A JP 27956587A JP 2671329 B2 JP2671329 B2 JP 2671329B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はオーディオ再生装置に関する。 〔発明の概要〕 この発明は、ヘッドホン(イヤホンを含む)によりバ
イノーラル再生を行うときに、リスナの頭の向きにした
がって左及び右チャンネルのオーディオ信号の特性を変
更する場合において、リスナの体の向き及び頭の向きを
検出するとともに、その検出信号に所定の補正を行うこ
とにより、優れた再生特性が得られるようにしたもので
ある。 〔従来の技術〕 ヘッドホンによるバイノーラル再生は、音像の方向
感、定位感及び臨場感などに優れた方法である。 しかし、スピーカによるステレオ再生の場合には、リ
スナが頭(顔)の向きを変えても、音像の絶対的な方向
及び位置は変化せず、リスナの感じる音像の相対的な方
向及び位置が変化するのに対し、ヘッドホンによるバイ
ノーラル再生の場合には、リスナが頭の向きを変えて
も、リスナの感じる音像の相対的な方向及び位置は変化
しない。このため、ヘッドホンによるバイノーラル再生
では、音場はリスナの頭の中に形成されてしまい、音像
をリスナの前方に定位させることが難しく、しかも、音
像が上昇しがちであった。 そこで、「特公昭42−227号公報」によれば、次のよ
うなヘッドホンによるバイノーラル再生方法が考えられ
ている。 すなわち、音像の方向感及び定位感は、左耳及び右耳
の聴取する音の音量差、時間差、位相差などにより決定
されるので、上記公報のシステムにおいては、左及び右
チャンネルのオーディオ信号ラインに、レベル制御回路
及び可変遅延回路をそれぞれ設けるとともに、リスナの
頭の向きを検出し、その検出信号により各チャンネルの
オーディオ信号のレベル制御回路及び可変遅延回路を制
御してスピーカによるステレオ再生に匹敵するステレオ
音場感を得るようにしたものである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、上述のシステムにおいては、リスナの頭の
向きを検出する必要があるが、この検出方法として、 A 地磁気の水平分力など外界の事物を絶対的な基準と
し、この絶対的な基準に対してリスナの頭の向きを検出
する方法。 B 一定の条件下、例えば、リスナが着席し、スピーカ
によりステレオ再生を行って いるような場合、リスナが頭の向きを変えてもその範囲
は小さく、しかも、そのときのリスナの体の向きはほと
んど変化しないという点に着目し、リスナの体の向きを
基準にして頭の向きを検出する方法。が考えられてい
る。 そして、A項の方法によれば、音像は、外界における
絶対的な位置ないし方向に定位するので、音像がリスナ
の頭の中に形成されることがなく、リスナの前方に安定
に定位し、すなわち、十分な頭外感が得られる。 しかし、このA項の方法では、音像は、外界における
絶対的な位置ないし方向に定位するので、例えば列車の
中で音楽などを聴いているとき、列車の進行につれてそ
の向きが変わっていくと、これにより絶対的な基準に対
するリスナの頭の向きが変わっていくので、リスナの感
じる音像の位置ないし方向がずれていってしまう。 その点、B項の方法では、リスナが着席して受聴して
いるような場合、A項の方法におけるような音像の位置
ないし方向のずれを生じることはない。 しかし、B項の方法では、例えば、リスニング位置か
ら本棚まで歩いて行き、再び元のスリニング位置に戻っ
たような場合でも、音像はリスナに対して常に一定の位
置ないし方向に定位しているので、リスナが歩いたと
き、あたかも音像をひきつれて歩いているかのような感
じとなり、不自然感を生じるとともに、常に十分な頭外
感を得ることはできない。 この発明は、以上のような問題点を一掃しようとする
ものである。 〔問題点を解決するための手段〕 このため、この発明においては、リスナのヘッドホン
(6)等に供給されるステレオオーディオ信号の伝達関
数及び遅延時間を、リスナの頭の動きにしたがって制御
することにより、ヘッドホン(6)等によりステレオ信
号を再生する様に成されたオーディオ再生装置におい
て、ステレオオーディオ信号のうち、左チャンネルのオ
ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第1
の変更回路(12)及び可変遅延回路(11)と、ステレオ
オーディオ信号のうち、右チャンネルのオーディオ信号
の信号ラインに設けられた伝達関数の第2の変更回路
(42)及び可変遅延回路(41)と、任意の基準方向に対
するリスナの頭の動きの方向及び角度位置毎の大きさを
検出する第1の検出手段(71)と、基準方向に対するリ
スナの体の動きの方向及び角度位置毎の大きさを検出す
る第2の検出手段(81)と、リスナの頭の動きの方向及
び角度位置毎の大きさに対する、第1及び第2の変更回
路(12)(52)及び可変遅延回路(11)(51)の制御デ
ータがテーブルとして書き込まれているメモリ(77)と
を有し、第1の検出手段(71)の検出出力をメモリ(7
7)のテーブルにより制御データに変換し、この変換さ
れた制御データを第1及び第2の変更回路(12)(42)
及び可変遅延回路(11)(41)にその制御信号として供
給してヘッドホン(6)などに供給されるステレオオー
ディオ信号の伝達関数及び遅延時間を、リスナ(6)の
頭の動きの方向及び角度位置毎の大きさに対応して変更
するとともに、第2の検出手段(81)の検出出力に基づ
いて第1の検出手段(71)の検出出力を補正するように
したオーディオ再生装置とするとものである。 〔作用〕 平均的にはリスナの体の向きを基準として頭の向きが
検出されるとともに、一時的には絶対的な基準に対して
頭の向きが検出される。 〔実施例〕 第1図において、(1)はステレオ信号源を示し、こ
の信号源(1)からステレオの左及び右チャンネルのオ
ーディオ信号L,Rが取り出される。 そして、これらの信号L,Rが、可変遅延回路(11),
(41)→レベル制御回路(12),(42)→加算回路(1
3),(43)→音量調整用の可変抵抗器(14),(44)
→出力アンプ(15),(45)の各信号ラインを通じてヘ
ッドホン(6)の左及び右の発音ユニット(電気−音響
変換素子)(6L),(6R)にそれぞれメインのオーディ
オ信号として供給される。 この場合、可変遅延回路(11),(41)及びレベル制
御回路(12),(42)は、いずれも制御信号に対して純
電子的に遅延時間及び利得(レベル)が変化する構成と
される。また、レベル制御回路(12),(42)は、例え
ば、オーディオ帯域を5分割し、その各分割された帯域
ごとにその利得を任意に制御できるグラフィックイコラ
イザにより構成される。 さらに、ヘッドホン(6)は、その発音ユニット(6
L),(6R)が逆U字状のバンド(6B)により結合さ
れ、リスナの頭にセットできるようにされている。 また、スピーカによるステレオ再生の場合には、左チ
ャンネルのスピーカの再生音が、リスナの右耳にも到達
するとういように、左右のチャンネル間に、音響的なク
ロストークを生じている。そこで、これをシミュレート
するため、信号源(1)からの信号L,Rが、可変遅延回
路(21),(51)→レベル制御回路(22),(52)→加
算回路(43),(13)の各信号ラインを通じて反対チャ
ンネルの発音ユニット(6R),(6L)にそれぞれクロス
トーク成分として供給される。なお、回路(21),(5
1)及び(22),(52)も回路(11),(41)及び(1
2),(42)と同様に構成される。 さらに、リスニングルームやコンサートホールなどに
おけるような音場の広がり感あるいは臨場感を拡大する
ため、信号源(1)からの信号L,Rが、残響回路(2
5),(55)に供給されて残響信号が形成され、これら
信号が加算回路(13),(43)を通じて発音ユニット
(6L),(6R)に供給される。 さらに、ヘッドホン(6)のバンド(6B)には、絶対
的な基準に対するリスナの水平面内における頭の向きを
検出する検出手段(71)が設けられる。 第2図は、その検出手段(71)として、地磁気の水平
分力を利用する場合の一例を示す。すなわち、ヘッドホ
ンバンド(6B)の中央頂点に、ロータリーエンコーダ7
E)が、その回転軸が垂直方向となるように設けられる
とともに、その回転軸に、磁針(7M)が設けられる。し
たがって、ロータリーエンコーダ(7E)からは、磁針
(7M)の示す南北の方向を基準とし、リスナの頭の向き
を示す出力が取り出される。 そして、このエンコーダ(7E)の出力が検出回路(7
2),(73)に供給され、検出回路(72)からは、リス
ナが頭を時計方向にまわしたときと、反時計方向にまわ
したときとで、“0"または“1"に変化する方向信号Sdが
取り出され、検出回路(73)からは、リスナが頭の向き
を変えたとき、その変えた角度に比例した数のパルスP
a、例えば2゜変えるごとに1つのパルスPaが取り出さ
れる。 そして、信号Sdが、アップダウンカウンタ(74)のカ
ウント方向入力/Dに供給されるとともに、パルスPaが
カウンタ(74)のクロック入力(カウント入力)CKに供
給され、そのカウント出力Qaが、加算回路(88)及びア
ドレスデコーダ(75)を通じてメモリ(77)にアドレス
信号として供給されてメモリ(77)内のテーブルの該当
するアドレスから制御データが読み出され、このデータ
が回路(11),(12),(21),(22),(41),(4
2),(51),(52)にそれぞれ制御信号として供給さ
れる。 第3図は、メモリ(77)内のテーブルのデータの一例
を示す。ただし、このテーブルにおいては、簡単のた
め、そのデータを、回路(11),(12),(21),(2
2),(41),(42),(51),(52)における伝達特
性に変換して示す。 すなわち、今、第4図に示すように、リスナ(8)の
前方に左及び右チャンネルのスピーカ(9L),(9R)が
配置されている場合、スピーカ(9L),(9R)とリスナ
(8)との間における伝達特性として、 H(ω,θ)mn=A(ω,θ)mn・exp{jφ(ω,
θ)mn} τ(θ)mn:スピーカ(9m)からリスナ(8)の一方の
耳(8n)に至る遅延時間を考えたとき、角度θを単位角度ずつ、例えば2゜ずつ
変化させたときの伝達関数H(ω,θ)mn及び遅延時間
τ(ω,θ)mnの値(1つの角度につき8個の値)が、
テーブルの1番地ごとに書き込まれている。 また、このテーブルは、メモリ(77)に対して例えば
3組設けられるとともに、その組ごとに、リスナの頭部
及び耳介の形状に対応してデータの値が異ならされてい
る。そして、その3組のテーブルのうちの1つが、デコ
ーダ(75)のスイッチ(76)の切り換えにしたがって選
択される。 なお、第1図において、(79)はリセットスイッチで
あり、これをオンしたとき、カウンタ(74)のカウント
値は“オール0"にリセットされ、メモリ(77)のテーブ
ルはθ=0のアドレスが選択される。 さらに、リスナの体、例えば肩には、絶対的な基準に
対するリスナの水平面内における体の向きを検出する検
出手段(81)が、肩あて(8A)を介して設けられる。こ
の検出手段(81)は、例えば検出手段(71)と同様に構
成されて指針(7M)の示す南北の方向を基準とし、リス
ナの体の向きを示す検出出力が取り出され、この検出出
力が検出回路(82),(83)に供給されて信号Sd,Paと
同様の信号Sb,Pcが取り出される。 そして、信号Sbがアップダウンカウンタ(84)のカウ
ント方向入力/Dに供給されるとともに、パルスPaがカ
ウンタ(84)のクロック入力CKに供給され、そのカウン
ト出力Qaが、平均化回路(85)に供給されてカウント値
Qcの平均値Ac、例えば、現時点から過去の一定の期間内
における値Qcの平均値Ac、すなわち、移動平均Acが取り
出され、この値Acが減算回路(86)に供給される。ま
た、カウンタ(74)のカウント出力Qaが平均化回路(8
7)に供給されて同様の平均値Aaが取り出され、この値A
aが減算回路(86)に供給されて値AcとAaとの差Asが取
り出され、この差Asが加算回路(88)に供給される。 このような構成において、今、簡単のため、リスナの
頭及び体の向きにかかわらずAs=0であるとする。する
と、信号源(1)からオーディオ信号L,Rが、回路(1
1)〜(15),(41)〜(45)を通じてヘッドホン
(6)にメインのオーディオ信号として供給されるとと
もに、回路(21),(22),(51),(52)通じてヘッ
ドホン(6)にクロストーク成分として供給される。 そして、この場合、リスナが頭を動かすと、その向き
にしたがった信号Sd,Paが得られ、これによりカウンタ
(74)のカウント値はリスナの頭の向きにしたがった値
となり、このカウント値がデコーダ(75)を通じてメモ
リ(77)にアドレス信号として供給されているので、メ
モリ(77)からは、第4図のテーブルに対応したデータ
のうち、リスナの頭の向きに対応したデータが取り出さ
れ、このデータが回路(11),(12),(21),(2
2),(41),(42),(51),(52)に供給される。 したがって、ヘッドホン(6)に供給されるオーディ
オ信号L,Rは、リスナの頭の向きにしたがった伝達関数
H(ω,θ)mn及び遅延時間τ(θ)mnを有するメイン
のオーディオ信号及びクロストーク成分となるので、ス
ピーカによるステレオ再生に匹敵するステレオ音場感を
得ることができる。 そして、実際には、以上の動作に加えて値Asにより次
のような動作が行われる。 すなわち、値Acは値Qcを平均したものであり、その値
Qcはリスナの体の向きを示しているので、値Acはリスナ
の体の平均的な向きを示していることになり、同様にAa
はリスナの頭の平均的な向きを示していることになる。
そして、値Asは、値AcとAaとの差であるからリスナの体
に対する頭の平均的な向きを示していることになるとと
もに、この値Asが加算回路(88)においてQaに加算され
るので、メモリ(77)のテーブルが値Qaによりアドレス
されるとき、そのアドレスは値Asにより補正されること
になる。 したがって、リスナの体及び頭の平均的な向きに対し
て頭の向きが変化したときのみ、値Asが変化してメモリ
(77)のテーブルから取り出される制御データが変化す
ることになるので、例えば列車に乗っているときに、そ
の進行方向が変化してもリスナから見た音像の位置ない
し方向がずれることはない。 また、リスナの体及び頭の平均的な向きを基準にして
いるので、例えばリスナが室内を歩いたとき、すなわ
ち、平均化回路(85),(87)が平均化を行う期間内に
おいてリスナが動いただけであれば、値Asはほとんど変
化しないで、値Qaだけが変化するので、音像の絶対的な
位置ないし方向は変化しないことになり、リスナはあた
かも音場内を動いたかのように感じることになり、頭外
感を損なうことがない。 なお、残響回路(25),(55)による残響信号もヘッ
ドホン(6)に供給されてリスニングルームやコンサー
トホールにおける広がり感が付加される。 こうして、この発明によれば、ヘッドホン(6)によ
るステレオ再生時に、スピーカによるステレオ再生に匹
敵するステレオ音場感を得ることができるが、この場
合、特にこの発明によれば、リスナが体の向きを変えて
もそれが一時的なとき、あるいは比較的長い期間にわた
って少しずつへ変したようなときには、頭の向きを示す
値Qaは値Asにより補正され、すなわち、平均的にはリス
ナの体の向きを基準とし、一時的には絶対的な外界を基
準としてリスナの頭の向きが検出されるので、移動しな
がら、あるいは静止しながら受聴していても十分な臨場
感を得ることができる。 さらに、リスナの頭の向きにしたがってヘッドホン
(6)に供給されるオーディオ信号の特性を変更すると
き、これをメモリ(77)のテーブルを使用して行ってい
るので、リスナの頭の向きに対してきめ細かく変更で
き、最適な特性とすることができる。 しかも、クロストーク成分が付加するとともに、その
クロストーク成分の特性も制御しているので、より優れ
たステレオ音場感を得ることができる。 また、メモリ(77)のテーブルにしたがって回路(1
1),(12),(21),(22),(41),(42),(5
1),(52)の特性を純電子的に制御しているので、リ
スナの頭の動きに対するオーディオ信号の特性の変化に
遅れを生じることがなく、従来のシステムにおけるよう
な不自然さを生じることがない。 さらに、メモリ(77)には複雑のテーブルを用意して
おき、これをリスナがスイッチ(76)により任意に選択
できるようにしているので、リスナの頭部や耳介の形状
などが違っていても、最適な特性を得ることができる。 さらに、角度θの変化に対する伝達関数及び遅延時間
の変化量を、テーブルによって標準値よりも大きく、あ
るいは小さくなるようにしておくことにより、リスナの
頭の向きに対する音像の位置の変化量が異なるので、こ
れによりリスナから音像までの距離感などを変更するこ
とができる。 また、残響回路(25),(55)により残響信号を付加
しているとともに、この残響信号はホールの壁などによ
る反射音や残響音のように聴こえるので、あたかも有名
なコンサートホールで音楽を聴いているかのような臨場
感を得ることができる。 なお、上述において、 h(t,θ)mn:スピーカ(9m)から耳(9n)に至るイン
パルスレスポンス でもあるから、回路(11,12),(21,22),(41,4
2),(51,52)をそれぞれたたみ込み積分回路とするこ
ともできる。 さらに、第3図のデータは、次のようにして得ること
ができる。すなわち、反射の比較的少ない部屋、例えば
無響室に、左及び右チャンネルのスピーカと、ダミーヘ
ッドとを配置するとともに、ダミーヘッドの両耳の外耳
道の入口付近に小型のマイクロホンを設ける。そして、
その左及び右チャンネルのスピーカから測定信号を再生
し、これをダミーヘッドのマイクロホンにより収音して
伝達関数及び遅延時間を測定するとともに、この測定を
ダミーヘッドの所定の角度θごとに行えばよい。 さらに、上述においては、リスナの頭の水平面内にお
ける向きについてのみ考慮したが垂直面内における向き
についても同様に処理することもできる。また、メモリ
(77)におけるテーブルは1組とし、制御回路(75)に
おいてそのテーブルに対するアドレスの指定を変更して
複数組のテーブルがある場合と同様に制御データを得る
こともできる。 さらに、テーブルのデータは、リスナの一般的な頭の
向きの範囲に限ってもよく、また、角度θは、例えば、
θ=0゜付近では0.5゜おき、|θ|≧45゜では3゜お
きのように、向きによって角度θの間隔を異なせてもよ
い。さらに、ヘッドホン(6)の代わりに、両耳の近く
に配置したスピーカでもよい。 また、値Qaから値Acを減算し、その減算出力をデコー
ダ(75)を通じてメモリ(77)に供給してもよい。さら
に、値Ac,Aaの代わりに、値Qc,Qaを所定の期間にわたっ
てホールドするとともに、その期間の開始時ごとに更新
するようにしてもよい。また、検出手段(71),(81)
としてはジャイロスコープなども使用できる。 〔発明の効果〕 この発明によれば、リスナの体の向きを変えてもそれ
が一時的なとき、あるいは比較的長い期間にわたって少
しずつ変化したようなときには、頭の向きを示す値Qaは
値Asにより補正され、すなわち、平均的にはリスナの体
の向きを基準とし、一時的には絶対的な外界を基準とし
てリスナの頭の向きが検出されるので、移動しながら、
あるいは静止しながら受聴していても十分な臨場感を得
ることができる。 さらに、リスナの頭の向きにしたがってヘッドホン
(6)に供給されるオーディオ信号の特性を変更すると
き、これをメモリ(77)のテーブルを使用して行ってい
るので、リスナの頭の向きに対してきめ細かく変更で
き、最適な特性とすることができる。 しかも、クロストーク成分を付加するとともに、その
クロストーク成分の特性も制御しているので、より優れ
たステレオ音場感を得ることができる。 また、メモリ(77)のテーブルにしたがって回路(1
1),(12),(21),(22),(41),(42),(5
1),(52)の特性を純電子的に制御しているので、リ
スナの頭の動きに対するオーディオ信号の特性の変化に
遅れを生じることがなく、従来のシステムにおけるよう
な不自然さを生じることがない。 さらに、メモリ(77)には複数のテーブルを用意して
おき、これをリスナがスイッチ(76)により任意に選択
できるようにしているので、リスナの頭部や耳介の形状
などが違っていても、最適な特性を得ることができる。 さらに、角度θの変化に対する伝達関数及び遅延時間
の変化量を、テーブルによって標準値よりも大きく、あ
るいは小さくなるようにしておくことにより、リスナの
頭の向きに対する音像の位置の変化量が異なるので、こ
れによりリスナから音像までの距離感などを変更するこ
とができる。 また、残響回路(25),(55)により残響信号を付加
しているとともに、この残響信号はホールの壁などによ
る反射音や残響音のように聴こえるので、あたかも有名
なコンサートホールで音楽を聴いているかのような臨場
感を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の一例の統計図、第2図〜第4図はそ
の説明のための図である。 (1)はステレオ信号源、(11),(21),(41),
(51)は可変遅延回路、(12),(22),(42),(5
2)はレベル制御回路、(6)はヘッドホン、(71)(8
1)は検出手段、(77)はメモリである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.リスナのヘッドホン等に供給されるステレオオーデ
    ィオ信号の伝達関数及び遅延時間を、該リスナの頭の動
    きにしたがって制御することにより、該ヘッドホン等に
    よりステレオ信号を再生する様に成したオーディオ再生
    装置に於いて、 上記ステレオオーディオ信号のうち、左チャンネルのオ
    ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第1
    の変更回路及び可変遅延回路と、 上記ステレオオーディオ信号のうち、右チャンネルのオ
    ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第2
    の変更回路及び可変遅延回路と、 任意の基準方向に対する上記リスナの頭の動きの方向及
    び角度位置毎の大きさを検出する第1の検出手段と、 上記基準方向に対する上記リスナの体の動きの方向及び
    角度位置毎の大きさを検出する第2の検出手段と、 上記リスナの頭の動きの方向及び角度位置毎の大きさに
    対する、上記第1及び第2の変更回路及び可変遅延回路
    の制御データだテーブルとして書き込まれているメモリ
    とを有し、 上記第1の検出手段の検出出力を上記メモリのテーブル
    により上記制御データに変換し、 この変換された制御データを上記第1及び第2の変更回
    路及び可変遅延回路にその制御信号として供給して上記
    ヘッドホンなどに供給されるステレオオーディオ信号の
    伝達関数及び遅延時間を、上記リスナの頭の動きの方向
    及び角度位置毎の大きさに対応して変更するとともに、 上記第2の検出手段の検出出力に基づいて上記第1の検
    出手段の検出出力を補正するようにしたオーディオ再生
    装置。
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JPS5950696A (ja) * 1982-09-16 1984-03-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヘツドホン装置

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