JPH069413B2 - 耐火気密貫通部の形成方法 - Google Patents
耐火気密貫通部の形成方法Info
- Publication number
- JPH069413B2 JPH069413B2 JP63177465A JP17746588A JPH069413B2 JP H069413 B2 JPH069413 B2 JP H069413B2 JP 63177465 A JP63177465 A JP 63177465A JP 17746588 A JP17746588 A JP 17746588A JP H069413 B2 JPH069413 B2 JP H069413B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame
- electric wire
- retardant
- slit
- sealing material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Installation Of Indoor Wiring (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、発電所、プラント等の集中制御室において、
電線・ケーブルを、床に貫通し引入れるための耐火気密
貫通部の形成方法に関する。
電線・ケーブルを、床に貫通し引入れるための耐火気密
貫通部の形成方法に関する。
発電所、あるいはプラント設備等のコントロールセンタ
ーには、全地域・設備各所からの電線・ケーブル(以
下、単に電線と称する)がケーブル集中室に集中し、制
御室に引入れられる。
ーには、全地域・設備各所からの電線・ケーブル(以
下、単に電線と称する)がケーブル集中室に集中し、制
御室に引入れられる。
この電線が、制御室に引入れられる前のケーブル集中室
で何等かの事情(例えば、ねずみが電線の絶縁被覆をか
じる)で絶縁破壊を起して漏電し、それが原因で火災発
生した場合、ケーブル集中室に炭酸ガスその他の不活性
ガスを充満させて窒息消化するのが一般的である。
で何等かの事情(例えば、ねずみが電線の絶縁被覆をか
じる)で絶縁破壊を起して漏電し、それが原因で火災発
生した場合、ケーブル集中室に炭酸ガスその他の不活性
ガスを充満させて窒息消化するのが一般的である。
このとき、火災による発生ガスと前記不活性ガスが電線
の制御室と集中室間の床貫通部を経て制御室に侵入する
と、そこで働く職員の二次災害発生および制御機器の腐
蝕・機能不全の恐れがある。
の制御室と集中室間の床貫通部を経て制御室に侵入する
と、そこで働く職員の二次災害発生および制御機器の腐
蝕・機能不全の恐れがある。
この問題の解決策として、本願出願人は、実願昭57−
183810号において、「耐火気密ユニット」、ある
いは実願昭61−119199号において、「電線・ケ
ーブルの耐火気密貫通部」を提案したところ、その耐火
気密性と工事の容易性が認められて相当の採用を得てい
る。
183810号において、「耐火気密ユニット」、ある
いは実願昭61−119199号において、「電線・ケ
ーブルの耐火気密貫通部」を提案したところ、その耐火
気密性と工事の容易性が認められて相当の採用を得てい
る。
ところで、採用現場が広がるに従って新たな問題が生じ
て来た。それは前記考案で使用する石綿発泡体の素材が
石綿であり、石綿が発ガン性物質であることから、石綿
発泡体は石綿のように飛散しないにしても好ましくない
ので、でき得れば、他の安全なものへ変えたいとの要求
が出されている。
て来た。それは前記考案で使用する石綿発泡体の素材が
石綿であり、石綿が発ガン性物質であることから、石綿
発泡体は石綿のように飛散しないにしても好ましくない
ので、でき得れば、他の安全なものへ変えたいとの要求
が出されている。
上述の如き事情に鑑み、本発明は、石綿発泡体に代え、
他に安全な材料により、耐火気密貫通部を形成する方法
を提供することを目的とするものである。
他に安全な材料により、耐火気密貫通部を形成する方法
を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために本発明は、下部外縁にフラ
ンジを設け、底面には後記耐火層の保持手段を設けた枠
体の内部底面からセラミックウールマット、難燃発泡コ
ーキング層を設けるか、又は設けない難燃シートを順次
重ねて耐火層を形成し、且つ前記耐火層にスリットを設
けて電線貫通部とし、かつ、前記難燃シートの下に前記
スリットの両縁に沿って刷毛を添設したユニットを構成
し、このユニットを床貫通孔の底部から嵌装固定する工
程(a)と、前記電線貫通部に所望の電線を貫通する工程
(b)と、前記ユニットの上部空間に経時固化液状シール
材を注入する工程(c)とから成り、その各行程を(a)、
(b)、(c)と順次に行うようにしたのである。
ンジを設け、底面には後記耐火層の保持手段を設けた枠
体の内部底面からセラミックウールマット、難燃発泡コ
ーキング層を設けるか、又は設けない難燃シートを順次
重ねて耐火層を形成し、且つ前記耐火層にスリットを設
けて電線貫通部とし、かつ、前記難燃シートの下に前記
スリットの両縁に沿って刷毛を添設したユニットを構成
し、このユニットを床貫通孔の底部から嵌装固定する工
程(a)と、前記電線貫通部に所望の電線を貫通する工程
(b)と、前記ユニットの上部空間に経時固化液状シール
材を注入する工程(c)とから成り、その各行程を(a)、
(b)、(c)と順次に行うようにしたのである。
上記の如く構成する本発明にあっては、前記耐火層によ
って電線の延焼が阻止され、経時固化する液状シール材
で隙間を封じて気密性を付与する。このとき、スリット
に沿って添設した刷毛の先が、貫通電線の隙間に入り込
んで液状シール材は、刷毛先で止まり漏出しない。
って電線の延焼が阻止され、経時固化する液状シール材
で隙間を封じて気密性を付与する。このとき、スリット
に沿って添設した刷毛の先が、貫通電線の隙間に入り込
んで液状シール材は、刷毛先で止まり漏出しない。
次に、本発明の実施例を添付図面と共に説明する。
第1図は縦断面図、第2図は底面図で、1は下部外縁に
フランジ2を設け、底面には電線を貫通する長孔3′を
有する保持板3を設けた枠体(110mm×330 mm×190 mm
=横×縦×高)である。枠体1の内部には、底面からセ
ラミックウールマット4(25mm×2枚)、難燃発泡コー
キング材5(15mm信越化学社製KE−52−1)および難燃
シート6を順次積層して耐火層7を形成している。この
耐火層7にはその長手方向にスリット8が切設され、そ
の片端近傍に該スリット8に交叉する放射状の短いスリ
ット9が切設して電線貫通孔Hとしている。また、上記
スリット8の縁全長に沿って、且つ難燃シート6と難燃
発泡コーキング材5との間に毛丈40mm×厚さ約10mmの刷
毛Pがその毛丈が少なくとも突合うように添設してあ
る。
フランジ2を設け、底面には電線を貫通する長孔3′を
有する保持板3を設けた枠体(110mm×330 mm×190 mm
=横×縦×高)である。枠体1の内部には、底面からセ
ラミックウールマット4(25mm×2枚)、難燃発泡コー
キング材5(15mm信越化学社製KE−52−1)および難燃
シート6を順次積層して耐火層7を形成している。この
耐火層7にはその長手方向にスリット8が切設され、そ
の片端近傍に該スリット8に交叉する放射状の短いスリ
ット9が切設して電線貫通孔Hとしている。また、上記
スリット8の縁全長に沿って、且つ難燃シート6と難燃
発泡コーキング材5との間に毛丈40mm×厚さ約10mmの刷
毛Pがその毛丈が少なくとも突合うように添設してあ
る。
上記枠体1は、床貫通孔10の下部から嵌装され、予め
床貫通孔10の下部開口部に埋込まれたアングル11に
溶接等により固定される(又はねじ止めされる)。
床貫通孔10の下部開口部に埋込まれたアングル11に
溶接等により固定される(又はねじ止めされる)。
枠体1を床貫通孔10に嵌装固定したのち、電線貫通孔
Hに所望の電線12を挿通し、次いで該電線をスリット
8に沿って移動する。この作業を繰返して、外径14mmφ
×11本、同11mmφ×3本、同19mmφ×1本、同24mmφ×
1本の模擬電線12を挿通する。
Hに所望の電線12を挿通し、次いで該電線をスリット
8に沿って移動する。この作業を繰返して、外径14mmφ
×11本、同11mmφ×3本、同19mmφ×1本、同24mmφ×
1本の模擬電線12を挿通する。
尚、上記実施例では、難燃発泡コーキング材5の直上に
難燃シート6を配置しているが、難燃発泡コーキング材
5の上にセラミックウールマット(25mm厚)を置きその
上に難燃シート6を配置すれば、より耐火性を向上させ
ることができる。電線12のサイズ・本数が小さくなる
ときはコーキング材5を省略してもよい。
難燃シート6を配置しているが、難燃発泡コーキング材
5の上にセラミックウールマット(25mm厚)を置きその
上に難燃シート6を配置すれば、より耐火性を向上させ
ることができる。電線12のサイズ・本数が小さくなる
ときはコーキング材5を省略してもよい。
次に、枠体1の上部空間13に第1の液状シール材14
を注入し、固化するのを待って第2の液状シール材15
を注入固化する。この第1、第2の液状シール材14、
15はウレタン系のものが使用され、第1の液状シール
材14は、約20,000cps、10〜20分前後で流動化するも
のを使用し、第2の液状シール材15は10,000cps、60
前後で非流動化するものを使用した。液状シール材は何
れか一種でもよく、要は気密性が保たれればよい。
を注入し、固化するのを待って第2の液状シール材15
を注入固化する。この第1、第2の液状シール材14、
15はウレタン系のものが使用され、第1の液状シール
材14は、約20,000cps、10〜20分前後で流動化するも
のを使用し、第2の液状シール材15は10,000cps、60
前後で非流動化するものを使用した。液状シール材は何
れか一種でもよく、要は気密性が保たれればよい。
上記シール材14、15を、2種類に分けて使用したの
は、粘度が高く非流動化するのが早い液状シール材14
を先に注入することにより、大きい隙間をシール材の洩
れを少なくして目詰めし、次に粘度の低いシール材を注
入することによって該シール材の洩れを少なくし且つ電
線貫通部の小さい隙間にシール材を流入させて十分な気
密性を付与するためである。
は、粘度が高く非流動化するのが早い液状シール材14
を先に注入することにより、大きい隙間をシール材の洩
れを少なくして目詰めし、次に粘度の低いシール材を注
入することによって該シール材の洩れを少なくし且つ電
線貫通部の小さい隙間にシール材を流入させて十分な気
密性を付与するためである。
この実施例によれば、貫通部の底部を1050℃に3時間保
持して反対面Bの温度を測定した処、100℃以上にはな
らなかった。
持して反対面Bの温度を測定した処、100℃以上にはな
らなかった。
又、難燃発泡コーキング材5の上にセラミックウールマ
ットを敷いた場合には、Bの温度は65℃以上にならなか
った。
ットを敷いた場合には、Bの温度は65℃以上にならなか
った。
さらに、実施例をチャンバーに取付け、チャンバー内圧
を400mmAgにして60分間放置したところ、全く変化なく
十分な気密性を有すること確認した。
を400mmAgにして60分間放置したところ、全く変化なく
十分な気密性を有すること確認した。
以上の如く本発明によれば、石綿発泡体を使用していな
いので発ガンの心配はなく、また、耐火気密性も十分維
持している。
いので発ガンの心配はなく、また、耐火気密性も十分維
持している。
第1図は本発明の方法で形成された耐火気密貫通部の一
実施例の縦断面図、第2図は同底面図、第3図は第1図
の要部切断左側面図である。 1……枠体、 2……フランジ、 3……保持板、 4……セラミックウールマット、 5……難燃発泡コーキング材、 6……難燃シート、 12……電線、 14、15……液状シール材、 H……電線挿通孔、 P……刷毛。
実施例の縦断面図、第2図は同底面図、第3図は第1図
の要部切断左側面図である。 1……枠体、 2……フランジ、 3……保持板、 4……セラミックウールマット、 5……難燃発泡コーキング材、 6……難燃シート、 12……電線、 14、15……液状シール材、 H……電線挿通孔、 P……刷毛。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 力 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タ ツタ電線株式会社内 (72)発明者 田中 卓男 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タ ツタ電線株式会社内 (72)発明者 竹谷 千加士 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タ ツタ電線株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】(a)下部外縁にフランジを設け、底面には
後記耐火層の保持手段を設けた枠体の内部底面からセラ
ミックウールマット、難燃発泡コーキング層を設ける
か、又は設けないで難燃シートを順次重ねて耐火層を形
成し、この耐火層にスリットを設けて電線貫通部とし、
かつ、前記難燃シートの下に前記スリットの両縁に沿っ
て刷毛を添設したユニットを構成し、このユニットを床
貫通孔の底部から嵌装固定する。 (b)前記電線貫通部に所望の電線を貫通する。 (c)前記ユニットの上部空間に経時固化液状シール材を
注入する。 上記(a)、(b)、(c)を順次に行うことを特徴とする耐火
気密貫通部の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63177465A JPH069413B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 耐火気密貫通部の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63177465A JPH069413B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 耐火気密貫通部の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0226210A JPH0226210A (ja) | 1990-01-29 |
JPH069413B2 true JPH069413B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=16031403
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63177465A Expired - Lifetime JPH069413B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 耐火気密貫通部の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069413B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1399094B1 (it) | 2010-03-26 | 2013-04-05 | Tenova Spa | Metodo e sistema di rilevamento e di determinazione di caratteristiche geometriche, dimensionali e posizionali di prodotti trasportati da un trasportatore continuo, in particolare prodotti siderurgici grezzi, sgrossati, sbozzati o semilavorati. |
-
1988
- 1988-07-15 JP JP63177465A patent/JPH069413B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0226210A (ja) | 1990-01-29 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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