JPH0737632Y2 - コンクリート隔壁の延焼防止貫通部 - Google Patents

コンクリート隔壁の延焼防止貫通部

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JPH0737632Y2
JPH0737632Y2 JP1988026379U JP2637988U JPH0737632Y2 JP H0737632 Y2 JPH0737632 Y2 JP H0737632Y2 JP 1988026379 U JP1988026379 U JP 1988026379U JP 2637988 U JP2637988 U JP 2637988U JP H0737632 Y2 JPH0737632 Y2 JP H0737632Y2
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JP
Japan
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partition wall
insulating material
heat insulating
concrete partition
cable
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JP1988026379U
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JPH01130751U (ja
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一己 伊藤
忠良 内山
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昭和電線電纜株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、施工が簡単で、短時間で施工することのでき
る、ケーブル、その他の長尺物を挿通させたコンクリー
ト隔壁の延焼防止貫通部に関する。
(従来の技術) 最近の深刻なビル火災事故を契機に、高層ビル等の防災
対策の見直しが重要な課題となっている。
ビルの床、壁、天井等のコンクリート隔壁に形成された
ケーブル等の貫通部は、火災時の延焼を助長するためそ
の防災対策は重要であり、消防法、建築基準法等により
厳しく規制されている。
すなわち、一般に、コンクリート隔壁の片側から耐火曲
線(火災時を模擬した温度上昇曲線)で加熱したとき、
2時間経過後に、火災部と火災部の反対側とでケーブル
等の表面温度が340℃以上あるような工法が義務付けら
れている。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、従来、この種の延焼防止工法としてはロック
ウール等の断熱材をケーブル等と貫通孔との間隙に詰め
込み、両側からケイ酸カルシウム板等で固定する方法が
行なわれているが、電線管等の円形開口部については、
ケーブルが入った状態で中に断熱材を詰め込むのが非常
に困難である。
これは、各種口径の電線管中に各種サイズのケーブルが
入っており、その作業が複雑になるためである。
本考案の目的は、施工が簡単で、短時間で施工すること
のできる、ケーブル、その他の長尺物の挿通された床、
壁、天井等のコンクリート隔壁の貫通孔の間隙に、熱発
泡性断熱材を充填してなるコンクリート隔壁の延焼防止
貫通部を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) すなわち、本考案のコンクリート隔壁の延焼防止貫通部
は、床、壁、天井等のコンクリート隔壁の貫通孔に、ケ
ーブル、その他の長尺物を挿通させてなるコンクリート
隔壁の貫通部において、前記長尺物と前記貫通孔内壁間
に、実質的に固体の熱発泡性断熱材を充填するととも
に、前記貫通孔の前記熱発泡性断熱材を挟む各開口部
に、前記熱発泡性断熱材が火災時に熱発泡して体積膨張
した際、該熱発泡性断熱材の前記貫通孔の軸方向への膨
脹を抑制するストッパーを配設したことを特徴としてい
る。
本考案に使用される熱発泡性断熱材は、ゴム、プラスチ
ック中に多量の難燃剤および発泡剤を配合し、所定の形
状に成形して得られる。
上記ゴム、プラスチックとしては、可撓性が良好で、多
量の充填剤を配合可能な、例えばシリコーンゴム、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチル
アクレート共重合体(EEA)等が適している。
また、上記難燃剤としては、低縮合リン酸アンモニウ
ム、ポリリン酸アンモン、高分子リン化合物、水酸化ア
ルミニウム等の非ハロゲン系難燃剤が適している。
さらに上記発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(分
解温度170〜210℃)、ベンゼンスルホニルヒドラジド
(分解温度100〜160℃)、P−トルエンスルホニルヒド
ラジド(分解温度110℃)、P,P′−オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジド(分解温度140〜160℃)、ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン(分解温度190〜205
℃)、トリヒドラジノトリアジン(分解温度235〜290
℃)のような100〜300℃の発泡温度が実現可能な発泡剤
が適している。
熱発泡性断熱材の発泡温度が100℃より低いと均一に発
泡する材料の作成が難しく、しかも施工後のケーブルの
温度上昇により局部的に発泡するおそれがある。逆に、
300℃を越えると所定の耐火試験において完全に発泡さ
せることが困難となり良好な耐火性能が得られなくな
る。
上記熱発泡性断熱材は、ペレットまたはテープの形態で
使用される。これらの熱発泡性断熱材は、例えば次のよ
うにして使用される。
ペレット状熱発泡性断熱材 貫通孔にケーブル等を挿通した後、一方の開口部(下
側)の電線管とケーブル間に2つ割れ、または切れ目を
有する環状のストッパーを配置してこれをコンクリート
隔壁に対して固定する。次いで1辺が0.5mm以上のブロ
ック状または直径が0.5mmφ以上の円柱状のペレットと
した熱発泡性断熱材を充填した後他方の開口部にも同様
のストッパーを配置して固定する。なお、ペレットが、
あまり小さ過ぎると(0.5mm未満)ストッパーと、ケー
ブルまたは貫通孔間の隙間から漏れて落下するので好ま
しくない。ペレット状の熱発泡性断熱材は、ケーブルの
種類、サイズ、占績率がバラバラな貫通部へ容易に充填
できるという利点がある。
テープ状熱発泡性断熱材 貫通孔(電線管)上部で、ケーブル等の外周に紙等を巻
き付けて芯を作り、その上に所望量のテープを巻き付け
た後貫通孔内へ挿入し、両端の貫通孔とケーブル間に2
つ割れ、または1つの切れ目を有する環状のストッパー
を配置してこれをコンクリート隔壁に対して固定する。
なお、上記芯の材料としては、紙、プラスチック等の燃
焼し易いか、または低温で溶融するものが好ましい。テ
ープ状熱発泡性断熱材を使用した場合には、ストッパー
がケーブルと貫通孔に密接していなくても熱発泡性断熱
材が落下することがないという利点がある。
気密性を要する場合は、適当なシーリング材を、その後
充填もしくは片端あるいは両端に詰めるようにしてもよ
い。
(作用) 本考案のコンクリート隔壁の延焼防止貫通部は、火災時
の熱により膨脹する。このとき、軸方向の膨脹がストッ
パーにより拘束されるので、ケーブル等と貫通孔内壁間
に緊密に充填して延焼を効果的に防止する。
(実施例) 次に本考案の実施例について説明する。
実施例1 図示するように、厚さ20cmのコンクリート隔壁1に貫通
された電線管2内に、ケーブル3を挿通させ、その外周
に切れ目を有し、片面側に吊りロッド4を固定した環状
ストッパー5を嵌合させ、これを電線管2の下側に位置
させて吊りロッド4を電線管2の縁部に留め金具6によ
り固定した。
しかる後、電線管2とケーブル3間へ、EVAに、難燃剤
および発泡剤を配合して、発泡温度220℃に調整したペ
レット状(1.0mmφ)の熱発泡性断熱材7を充填し、上
部にストッパー5と同様の構造のストッパー5′を嵌合
して吊りロッド4に固定した。
このようにして施工された延焼防止貫通部の片側から耐
火曲線で加熱して、2時間後の裏面側(火災部の反対
側)の温度上昇を測定したところ、ケーブル3の表面温
度は240℃であり、基準を満足させるものであった。
実施例2 ストッパー5、5′としてステンレス材を用いた以外
は、実施例1と同じ条件でコンクリート隔壁の延焼防止
貫通部を作成した。実施例1と同一条件で試験を行なっ
たところ、2時間後の裏面側のケーブル3の表面温度は
220℃であった。
実施例3 EVAに、難燃剤および発泡剤を配合してなる発泡温度200
℃、厚さ0.5mmのテープ状熱発泡性断熱材を、ケーブル
の外周にポリエチレンテープ巻回層を介して、長さ約18
cmに巻回した。次に、このケーブルのテープ巻回部を、
実施例1と同一構造のコンクリート隔壁に貫通された電
線管内に挿通させて、電線管の開口部に硬質塩化ビニル
樹脂製の切れ目を有する環状のストッパーを嵌合させ、
これらのストッパーを電線管の開口部に止め金具により
固定した。
このコンクリート隔壁の延焼防止貫通部について、実施
例1と同一の試験を行なったところ、2時間後の裏面側
のケーブル表面温度は180℃であり、充分に基準を満足
させるものであった。
実施例4 電線管の長さが20cmの貫通部に適用した以外は、実施例
3と同じ条件でコンクリート隔壁の延焼防止貫通部を作
成した。実施例1と同一条件で試験を行なったところ、
2時間後の裏面側のケーブルの表面温度は280℃であ
り、充分に基準を満足させるものであった。
[考案の効果] 以上の実施例からも明らかなように、本考案のコンクリ
ート隔壁の延焼防止貫通部は、実質的に固体の熱発泡性
充填材を用いたので施工を簡単かつ短時間で行うことが
可能となり、しかも、火災時には、この熱発泡性断熱材
が発泡して体積膨脹するとともに、ストッパーにより軸
方向への移動が抑制されて膨脹圧が高くなり、この膨脹
圧力力により、熱発泡性断熱材内の空隙部や、熱発泡性
断熱材と長尺物表面間あるいは熱発泡性断熱材と貫通孔
表面間の空隙部が消滅して実質的に気密構造となり、貫
通部の延焼防止効果を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示す断面図である。 1……コンクリート隔壁 2……電線管 3……ケーブル 4……吊りロッド 5……環状ストッパー 6……留め金具 7……熱発泡性断熱材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】床、壁、天井等のコンクリート隔壁の貫通
    孔に、ケーブル、その他の長尺物を挿通させてなるコン
    クリート隔壁の貫通部において、前記長尺物と前記貫通
    孔内壁間に、実質的に固体の熱発泡性断熱材を充填する
    とともに、前記貫通孔の前記熱発泡性断熱材を挟む各開
    口部に、前記熱発泡性断熱材が火災時に熱発泡して体積
    膨脹した際、該熱発泡性断熱材の前記貫通孔の軸方向へ
    の膨脹を抑制するストッパーを配設したことを特徴とす
    るコンクリート隔壁の延焼防止貫通部。
JP1988026379U 1988-02-29 1988-02-29 コンクリート隔壁の延焼防止貫通部 Expired - Lifetime JPH0737632Y2 (ja)

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