JPH0693980B2 - 複合限外濾過膜 - Google Patents

複合限外濾過膜

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JPH0693980B2
JPH0693980B2 JP11959786A JP11959786A JPH0693980B2 JP H0693980 B2 JPH0693980 B2 JP H0693980B2 JP 11959786 A JP11959786 A JP 11959786A JP 11959786 A JP11959786 A JP 11959786A JP H0693980 B2 JPH0693980 B2 JP H0693980B2
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membrane
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polyvinyl alcohol
ultrafiltration membrane
polyolefin
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永 池端
孝二 松井
純雄 高殿
秀作 田丸
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Nitto Denko Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ポリオレフイン系複合限外濾過膜に関し、詳
しくは、精密濾過膜としてのポリオレフイン系多孔質膜
に水不溶化したポリビニルアルコール重合体を概ね均一
に付着させて、親水化すると共に限外濾過性能を付与し
てなる膜性能、強度及び可撓性にすぐれる複合限外濾過
膜に関する。
従来の技術 従来、ポリオレフイン系多孔質膜は、一般に、ポリオレ
フインを溶融押出し、延伸することによつて製造される
ために、比較的大きい径の微孔を有し、従つて、すぐれ
た耐久性、化学的安定性及び物理的強度を有しているに
もかかわらず、その用途が所謂精密濾過膜に限られてい
る。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、ポリオレフイン系多孔質膜における上記した
すぐれた性質を利用しつつ、これに親水性を与えると同
時に、限外濾過膜としての性能を付与したポリオレフイ
ン系複合限外濾過膜を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明による複合限外濾過膜は、ポリオレフイン系多孔
質膜の表面及びこの多孔質膜が有する微孔内表面に水不
溶化処理されたポリビニルアルコール系重合体が概ね均
一に付着されてなることを特徴とする。
本発明において用いるポリオレフイン系多孔質膜は、通
常、ポリエチレン、ポリプロピレンや、これらの共重合
体、例えば、エチレンやプロピレン等のα−オレフイン
成分を5モル%以上含有する酢酸ビニルウやアクリロニ
トリル等との共重合体からなり、通常、径が0.01〜5μ
m程度の微孔を有する。膜の形態は何ら限定されず、例
えば、平膜、管状膜、中空糸状膜等であつてよい。
本発明によるかかる複合限外濾過膜は、上記ポリオレフ
イン系多孔質膜に水溶性無機アルカリ性化合物を含む水
溶性ポリビニルアルコール系重合体水溶液を塗布又は含
浸した後、加熱し、乾燥して、上記水溶性ポリビニルア
ルコール系重合体を水不溶化処理すると共に、上記多孔
質膜の表面及び上記多孔質膜が有する微孔の内表面に水
不溶化処理された上記ポリビニルアルコール系重合体を
概ね均一に付着させることによつて製造される。
本発明において用いる上記ポリビニルアルコール系重合
体は、平均重合度200〜3500、ケン化度85〜100モル%の
ポリビニルアルコール、及び単量体組成の50モル%以下
のビニル単量体単位を有する共重合体を含むものとす
る。このようなビニル単量体としては、例えば、エチレ
ン、ビニルピロリドン、アクリロニトリル、塩化ビニル
等を挙げることができる。
本発明においては、水溶性無機アルカリ性化合物を含有
する水溶性ポリビニルアルコール系重合体水溶液に基材
としてのポリオレフイン系多孔質膜を浸漬し、又は上記
水溶液を多孔質膜に塗布し、乾燥させた後、加熱し、こ
のようにして、本発明による親水化ポリオレフイン系複
合限外濾過膜を得ることができる。
より詳細には、ポリビニルアルコール0.01〜10重量%、
好ましくは0.2〜2重量%と、水溶性無機アルカリ性化
合物0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%とを含
有する水溶液にポリオレフイン系多孔質膜を0〜80℃の
温度で数秒乃至数十時間浸漬するか、又は上記水溶液を
ポリオレフイン系多孔質膜の表面に塗布し、このように
して、ポリビニルアルコール系重合体の水溶液の薄層を
ポリオレフイン系多孔質膜の表面に形成した後、30〜20
0℃、好ましくは80〜150℃の温度で加熱乾燥させること
によつて、ポリオレフイン系多孔質膜の表面及び微孔内
表面に水不溶化処理されたポリビニルアルコール系重合
体を概ね均一に付着させることができる。
この方法において、上記水溶性無機アルカリ性化合物と
しては、アリカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩及び炭酸水素塩が好ましく用いられ、従つ
て、具体例として、例えば、水酸化リチウム、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化
カルシウム等を挙げることができるが、特に、水酸化カ
リウム及び水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。し
かし、これらに限定されるものではない。
このようにして得られる本発明によるポリオレフイン系
複合限外濾過膜において、基材であるポリオレフイン系
多孔質膜の表面及び微孔の内表面に付着している水不溶
化処理されたポリビニルアルコール系重合体は、その付
着量は、膜表面と微孔内表面とで同じである必要はない
が、基材であるポリオレフインの多孔質構造を保持し
て、透過性能、特に、溶質に対する除去率を高めると共
に、実用的な透水速度を保持し得る程度であることが好
ましい。
従つて、水不溶化処理されたポリビニルアルコール系重
合体のポリオレフイン系多孔質膜に対する付着量は、ポ
リオレフイン系多孔質膜の表面における付着厚みが数十
μm以下となる量であることが好ましい。水不溶化処理
されたポリビニルアルコール系重合体の付着厚みが余り
に厚いときは、例えば、100μmを越えるときは、得ら
れる限外濾過膜の透過性能が劣ることとなるので好まし
くない。一般には、上記水不溶化処理されたポリビニル
アルコール系重合体の付着厚みは、1μm以下であるこ
とが好ましく、特に、0.5μm以下であることが好まし
い。しかし、付着厚みが余りに薄いときは、目的とする
ポリオレフイン系多孔質膜の親水化を実現し難く、ま
た、これに限外濾過膜としての性能を与え難くなるの
で、付着厚みの下限は0.05μmが好適である。
以上のように、本発明による複合限外濾過膜は、ポリオ
レフイン系多孔質膜に水不溶化処理されてなるポリビニ
ルアルコール系重合体が表面に概ね均一に付着されてい
るので、表面が親水化されているのみならず、限外濾過
膜としての膜性能を有することとなり、しかも、その親
水性のために、種々の水溶液の限外濾過処理において、
膜面への溶質の吸着が少なく、その結果、安定した濾過
性能を有する。
更に、本発明による限外濾過膜においては、従来よりポ
リビニルアルコールの不溶化剤として知られている多価
アルデヒドのような架橋剤を用いることなしに、水溶性
ポリビニルアルコール系重合体が水不溶化されて、ポリ
オレフイン系多孔質膜の表面に概ね均一に付着されてい
るので、大きい透水速度を有するうえに、強度及び可撓
性にすくれる。また、ポリオレフイン系多孔質膜は低廉
であるので、本発明による複合限外濾過膜も低廉に製造
することができる。
発明の効果 本発明のポリオレフイン系複合限外濾過膜は、以上のよ
うに、基材としてのポリオレフイン系多孔質膜が当初の
多孔質膜構造を保持しつつ、その表面及び微孔内表面に
水不溶化処理されたポリビニルアルコール系重合体が概
ね均一に付着されて、親水性を有すると共に、限外濾過
性能を有する。特に、前述したように、多価アルデヒド
のような架橋剤を用いることなしに、水溶性ポリビニル
アルコール系重合体が水不溶化されて、その表面に概ね
均一に付着されているので、本発明による複合限外濾過
膜は、大きい透水速度を有すると共に、強度及び可撓性
にすぐれ、しかも、その製造費用も低廉である。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例によって限定されるものではない。また、以
下において部は重量部を意味するものとする。
実施例1 平均孔径0.1μmの微孔を有する平膜状ポリプロピレン
多孔質膜の表面に平均重合度2400、ケン化度88モル%の
ポリビニルアルコール(PVA)0.3重量%と所定の水溶性
無機アルカリ性化合物の所定量とを含有するポリビニル
アルコール水溶液を厚さ約30μmにて塗布した後、80℃
の温度にて5分間加熱乾燥して、ポリビニルアルコール
を水不溶化させ、この後、水洗して、本発明による複合
限外濾過膜を得た。
このようにして得られた複合限外濾過膜は、電子顕微鏡
で観察した結果、当初の多孔質構造はそのまま保持され
ていると共に、水不溶性ポリビニルアルコールが膜表面
及び微孔内表面に厚さ約0.3μmにてほぼ均一に付着し
ていることが確認された。
これらの複合限外濾過膜における純水透過速度及び平均
分子量20000のポリエチレングリコールに対する除去率
を第1表に示す。
本発明による複合限外濾過膜は、後述するように(比較
例2)、水溶性無機アルカリ性化合物を含有しないポリ
ビニルアルコール水溶液を用いて得られる限外濾過膜に
比べて、透水速度が著しく大きい。
比較例1及び2 実施例1におけるポリプロピレン多孔質膜自体(比較例
1)の純水透過速度及び平均分子量20000のポリエチレ
ングリコールに対する除去率を第1表に示す。
また、実施例1において、無機アルカリ性化合物を含有
しないポリビニルアルコール水溶液を用いた以外は、実
施例1と同様にして、水不溶性ポリビニルアルコールが
膜表面及び微孔内表面に厚さ約0.3μmにてほぼ均一に
付着している限外濾過膜(比較例2)を得た。この限外
濾過膜の膜性能も第1表に示す。
実施例2 内径0.3mm、膜厚0.05mmであつて、平均孔径0.2μmの微
孔を有し、その両端の開口をヒートシールしたポリエチ
レン中空糸状多孔質膜を平均重合度1700、ケトン化度88
モル%のポリビニルアルコール(PVA)の所定量と0.5重
量%の水酸化ナトリウムとを含有するポリビニルアルコ
ール水溶液に温度25℃にて2分間浸漬し、10 分間液切りした後、80℃の温度にて4分間加熱乾燥し
て、ポリビニルアルコールを水不溶化させ、この後、水
洗して、本発明による複合限外濾過膜を得た。
このようにして得られた複合限外透過膜は、電子顕微鏡
で観察した結果、当初の多孔質構造はそのまま保持され
ていることが確認された。
これらの複合限外濾過膜における純水透過速度及び平均
分子量20000のポリエチレングリコールに対する除去率
を第2表に示す。
本発明による複合限外濾過膜は、後述するように(比較
例4)、無機アルカリ性化合物を含有しないポリビニル
アルコール水溶液を用いて得られる限外濾過膜に比べ
て、透水速度を著しく大きい。
比較例3及び4 実施例2におけるポリエチレン中空糸状多孔質膜自体
(比較例3)の純水透過速度及び平均分子量20000のポ
リエチレングリコールに対する除去率を第2表に示す。
また、実施例2において、水酸化ナトリウムを 含有しないポリビニルアルコール水溶液を用いた以外
は、実施例2と同様にして、水不溶性ポリビニルアルコ
ールが膜表面及び微孔内表面にほぼ均一に付着している
限外濾過膜(比較例4)を得た。この限外濾過膜の膜性
能も第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田丸 秀作 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−81806(JP,A) 特開 昭62−176508(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフイン系多孔質膜の表面及びこの
    多孔質膜が有する微孔内表面に水不溶化処理されたポリ
    ビニルアルコール系重合体が概ね均一に付着されてなる
    ことを特徴とする複合限外濾過膜。
JP11959786A 1986-05-24 1986-05-24 複合限外濾過膜 Expired - Lifetime JPH0693980B2 (ja)

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