JPH069383A - N−アセチル−システイン及びポリビニルアルコールを含有する眼医薬組成物 - Google Patents
N−アセチル−システイン及びポリビニルアルコールを含有する眼医薬組成物Info
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- JPH069383A JPH069383A JP5006152A JP615293A JPH069383A JP H069383 A JPH069383 A JP H069383A JP 5006152 A JP5006152 A JP 5006152A JP 615293 A JP615293 A JP 615293A JP H069383 A JPH069383 A JP H069383A
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- A61P27/02—Ophthalmic agents
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- A61P27/04—Artificial tears; Irrigation solutions
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- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 乾性角結膜炎の処置に有効なN−アセチル−
システイン及びポリビニルアルコールの組み合わせを含
有する眼医薬組成物を提供する。 【構成】 3〜5%重量/容量(特に好ましいのは4%
重量/容量)濃度のN−アセチル−システインと1〜9
7%重量/容量(望ましくは、N−アセチル−システイ
ンと同濃度)・濃度のポリビニルアルコールとを含有す
る眼医薬組成物。
システイン及びポリビニルアルコールの組み合わせを含
有する眼医薬組成物を提供する。 【構成】 3〜5%重量/容量(特に好ましいのは4%
重量/容量)濃度のN−アセチル−システインと1〜9
7%重量/容量(望ましくは、N−アセチル−システイ
ンと同濃度)・濃度のポリビニルアルコールとを含有す
る眼医薬組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼科用の医薬組成物に
関し、更に特に、N−アセチル−システイン及びポリビ
ニルアルコールの組み合わせを含む乾性角結膜炎の処置
に有効な医薬組成物に関する。
関し、更に特に、N−アセチル−システイン及びポリビ
ニルアルコールの組み合わせを含む乾性角結膜炎の処置
に有効な医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常ドラアイ症候群として知られている
乾性角結膜炎症は、涙分泌物の生成を減少させ、更に涙
液層の組成を変化させることにより特徴づけられてい
る。
乾性角結膜炎症は、涙分泌物の生成を減少させ、更に涙
液層の組成を変化させることにより特徴づけられてい
る。
【0003】かかる変化は、充血、痛み、かゆみ、焼成
及び他の異なる体感覚の結果生ずる角膜乾燥状態への応
答である。
及び他の異なる体感覚の結果生ずる角膜乾燥状態への応
答である。
【0004】乾性角結膜炎を処置する最も簡単な治療法
の試みとしては、いわゆる人工涙を用いることで、これ
はポリマーの溶液であり、涙液層の厚みを増加させ更に
眼内に多量の液体を保持することができる。
の試みとしては、いわゆる人工涙を用いることで、これ
はポリマーの溶液であり、涙液層の厚みを増加させ更に
眼内に多量の液体を保持することができる。
【0005】ポリビニルアルコール〔メルク インデッ
クス(Merck Index)、XI巻−No.7562、1208
ページ〕、ここではPVAと称す、は人工涙の調製に広
く使用されている合成ポリマーである。
クス(Merck Index)、XI巻−No.7562、1208
ページ〕、ここではPVAと称す、は人工涙の調製に広
く使用されている合成ポリマーである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】人工涙の使用は、乾性
角結膜炎症に関する若干の問題にしか効果を及ぼし、解
決することができず、これらは特に、涙液層の湿潤及び
潤滑能力が減少する自動的結果に依るものである。
角結膜炎症に関する若干の問題にしか効果を及ぼし、解
決することができず、これらは特に、涙液層の湿潤及び
潤滑能力が減少する自動的結果に依るものである。
【0007】N−アセチル−システイン〔メルクインデ
ックス(Merck Index)、XI巻、 No.82、14ペー
ジ〕、ここではNACと称す、は乾性角結膜炎症の処置
における眼治療に、やはり使用されている既知の粘液溶
解薬であり、これは粘タンパク質と相互に作用し合い、
従って涙液層の粘度を下げる薬効を有する。
ックス(Merck Index)、XI巻、 No.82、14ペー
ジ〕、ここではNACと称す、は乾性角結膜炎症の処置
における眼治療に、やはり使用されている既知の粘液溶
解薬であり、これは粘タンパク質と相互に作用し合い、
従って涙液層の粘度を下げる薬効を有する。
【0008】PVA及びNACは、2つの全く異なる作
用メカニズムにより乾性角結膜炎症状に作用するもの
で、すなわち各々、付着特性による涙液層の厚み増加と
粘液溶解特性による涙液層の粘度減少である。
用メカニズムにより乾性角結膜炎症状に作用するもの
で、すなわち各々、付着特性による涙液層の厚み増加と
粘液溶解特性による涙液層の粘度減少である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、驚くべき
ことに、乾性角結膜炎の処置においてNAC及びPVA
の組み合わせが、組み合わせの単独の成分を用いて処置
したものと比較して、効能に関してだけではなく、更に
効果の初期状態に関して疾病の症状に極めて優れている
ことを知見した。
ことに、乾性角結膜炎の処置においてNAC及びPVA
の組み合わせが、組み合わせの単独の成分を用いて処置
したものと比較して、効能に関してだけではなく、更に
効果の初期状態に関して疾病の症状に極めて優れている
ことを知見した。
【0010】従って、本発明の目的は、有効成分として
NAC及びPVAの組み合わせを含有する眼医薬組成物
を提供することである。
NAC及びPVAの組み合わせを含有する眼医薬組成物
を提供することである。
【0011】本発明の目的である医薬組成物は、乾性角
結膜炎の処置に有効である。
結膜炎の処置に有効である。
【0012】本発明の組成物中のNACの濃度は、一般
に3%〜5%重量/容量である。
に3%〜5%重量/容量である。
【0013】本発明の組成物中のPVAの濃度は、一般
に1%〜97%重量/容量である。
に1%〜97%重量/容量である。
【0014】本発明の医薬組成物は、点眼剤のような液
状医薬製剤に、又は眼科用挿入剤のような固体状医薬製
剤に処方できる。
状医薬製剤に、又は眼科用挿入剤のような固体状医薬製
剤に処方できる。
【0015】本発明の組成物中のPVA濃度が、医薬製
剤に依って変化することは明確なことである。特に、P
VAの濃度は好ましくは点眼剤において3%〜7%重量
/容量、挿入剤において10%〜97%重量/容量であ
る。
剤に依って変化することは明確なことである。特に、P
VAの濃度は好ましくは点眼剤において3%〜7%重量
/容量、挿入剤において10%〜97%重量/容量であ
る。
【0016】NAC及びPVAは、同じ重量/容量濃度
で使用するのが好ましい。
で使用するのが好ましい。
【0017】更に好ましは、4%重量/容量に達するN
AC及びPVA濃度を使用する。
AC及びPVA濃度を使用する。
【0018】本発明の組成物は、更に眼科用製剤を調製
するのに適する医薬賦形剤を含有することができる。
するのに適する医薬賦形剤を含有することができる。
【0019】かかる賦形剤の例としては、更に眼科用製
剤を調製するのに適する医薬賦形剤を含有することがで
きる。
剤を調製するのに適する医薬賦形剤を含有することがで
きる。
【0020】かかる賦形剤の例としては、保存剤、緩衝
剤、キレート化剤、酸化防止剤及び浸透圧を調整する塩
がある。
剤、キレート化剤、酸化防止剤及び浸透圧を調整する塩
がある。
【0021】本発明の医薬組成物の製造は、従来の方法
によって実施する。眼科使用に対する組成物に関して一
般に実施されている方法により、本発明の組成物を殺菌
しなければならない。その方法は、溶液の殺菌濾過のよ
うな既知の方法により、又はアンプル中での溶液の加熱
により達成でき、使用できるようになる。
によって実施する。眼科使用に対する組成物に関して一
般に実施されている方法により、本発明の組成物を殺菌
しなければならない。その方法は、溶液の殺菌濾過のよ
うな既知の方法により、又はアンプル中での溶液の加熱
により達成でき、使用できるようになる。
【0022】実際、本発明の組成物を、各々同量のPV
A単独又はNAC単独のものだけを含有する同様の組成
物と比較した(例5参照)。
A単独又はNAC単独のものだけを含有する同様の組成
物と比較した(例5参照)。
【0023】単独の成分のものに関して、NAC−PV
A組み合わせのものの効能を、シェルメル試験、ブレー
クアップタイム(BUT)(break up time)及び眼乾燥
状態(ocular dryness) の評価により決定した。
A組み合わせのものの効能を、シェルメル試験、ブレー
クアップタイム(BUT)(break up time)及び眼乾燥
状態(ocular dryness) の評価により決定した。
【0024】NAC−PVAの効能を評価するのに用い
た試験に関して、エム ローランド(M. Roland)の“涙
液層の症候学(Semiology of the tear film)”−眼薬デ
リバリー(Ophtalmic Drug Delivery)、バイオファーマ
シューティカル テクノロジカル エンド クリニカル
アスペクト(Biopharmaceutical Technological andCl
inical Aspects) 、又はエム エス セットーン(M.S.
Saettone)、ジーブッシ(G. Bucci) 、ピー スペイサ
(P. Speiser)(eds)のフィディア リサーチシリーズ(F
idia Research Series) 、11巻、リビアナ プレス(Li
viana Press)、パドーバ(Padova)、(1987)を参照
することができる。
た試験に関して、エム ローランド(M. Roland)の“涙
液層の症候学(Semiology of the tear film)”−眼薬デ
リバリー(Ophtalmic Drug Delivery)、バイオファーマ
シューティカル テクノロジカル エンド クリニカル
アスペクト(Biopharmaceutical Technological andCl
inical Aspects) 、又はエム エス セットーン(M.S.
Saettone)、ジーブッシ(G. Bucci) 、ピー スペイサ
(P. Speiser)(eds)のフィディア リサーチシリーズ(F
idia Research Series) 、11巻、リビアナ プレス(Li
viana Press)、パドーバ(Padova)、(1987)を参照
することができる。
【0025】比較の結果から、単独成分を用いて処置し
た後よりも、NAC−PVA組み合わせを用いて処置し
た後のほうが、モニターしたパラメーターが著しく優れ
ていることが明白であり、特に、最初の週の処置から既
に著しく優れていることが明確である。
た後よりも、NAC−PVA組み合わせを用いて処置し
た後のほうが、モニターしたパラメーターが著しく優れ
ていることが明白であり、特に、最初の週の処置から既
に著しく優れていることが明確である。
【0026】NAC−PVA組み合わせを用いて処置す
る間観られる乾性角結膜炎症状の改善の治療重要性に特
に価値がある。
る間観られる乾性角結膜炎症状の改善の治療重要性に特
に価値がある。
【0027】実際、処置の極めて初期に効能がある自明
の有効性に加えて、NAC−PVA組み合わせの使用
が、更に各活性配合成分の治療的有効投与量を低減する
ことを可能とする。
の有効性に加えて、NAC−PVA組み合わせの使用
が、更に各活性配合成分の治療的有効投与量を低減する
ことを可能とする。
【0028】本発明の組成物は、NACを高濃度含有す
る眼医薬組成物に関しても、より優れたそしてより速効
性のある効能を有することが示された(例6参照)。
る眼医薬組成物に関しても、より優れたそしてより速効
性のある効能を有することが示された(例6参照)。
【0029】更に、本発明の組成物は、患者による良好
な応諾を得られる結果をもたらす。
な応諾を得られる結果をもたらす。
【0030】
【実施例】本発明を次の実施例及び比較例により説明す
る。例 1 NAC(4%)及びPVA(4%)を含有する点眼剤 ビーカー中で、PVA25000(760g)を脱イオ
ン水(10リットル)に、激しく攪拌しながら添加し
た。
る。例 1 NAC(4%)及びPVA(4%)を含有する点眼剤 ビーカー中で、PVA25000(760g)を脱イオ
ン水(10リットル)に、激しく攪拌しながら添加し
た。
【0031】この溶液を、数分間攪拌下で保持し、90
℃に加熱し、次いでこの状態を10分間保持した。
℃に加熱し、次いでこの状態を10分間保持した。
【0032】この溶液を放置して、室温まで冷却した
(溶液A)。
(溶液A)。
【0033】二番目の別のビーカー中で、水酸化ナトリ
ウム(201.4g)を脱イオン水(1.5リットル)
に溶解した(溶液B)。
ウム(201.4g)を脱イオン水(1.5リットル)
に溶解した(溶液B)。
【0034】他の別のビーカー中で、ベンズアルコニウ
ムクロリド(0.95g)、エデト酸二ナトリウム(1
9g)、塩化ナトリウム(127.3g)及び塩化カリ
ウム(28.5g)を、脱イオン水(5リットル)に溶
解した。
ムクロリド(0.95g)、エデト酸二ナトリウム(1
9g)、塩化ナトリウム(127.3g)及び塩化カリ
ウム(28.5g)を、脱イオン水(5リットル)に溶
解した。
【0035】窒素噴入装置を挿入した後、この溶液中に
NAC(760g)を、攪拌下で、懸濁させた。
NAC(760g)を、攪拌下で、懸濁させた。
【0036】溶液Bを、得られた懸濁液に最終pHが約
6.0になるまで添加した。
6.0になるまで添加した。
【0037】得られた溶液を窒素フローの下、溶液Aに
注入し、これにより得られた溶液を攪拌しながら10分
間、窒素フローの下保持した。pHをチェックし、約6.
0に修正した。
注入し、これにより得られた溶液を攪拌しながら10分
間、窒素フローの下保持した。pHをチェックし、約6.
0に修正した。
【0038】脱イオン水を最終容量(19リットル)ま
で添加し、この溶液をゆるく攪拌しながら窒素フローの
下、70℃で加熱した。この溶液を70℃で濾過し、放
置して50℃まで冷却して、次いで窒素フローの下、小
瓶に配分した。
で添加し、この溶液をゆるく攪拌しながら窒素フローの
下、70℃で加熱した。この溶液を70℃で濾過し、放
置して50℃まで冷却して、次いで窒素フローの下、小
瓶に配分した。
【0039】各瓶は、次のパーセント組成(重量/容
量)を有する点眼剤を10ml含有した。 NAC 4.0 % PVA 4.0 % エデト酸二ナトリウム 0.1 % 塩化ナトリウム 0.67 % 塩化カリウム 0.15 % ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 10mlとなるに充分
量)を有する点眼剤を10ml含有した。 NAC 4.0 % PVA 4.0 % エデト酸二ナトリウム 0.1 % 塩化ナトリウム 0.67 % 塩化カリウム 0.15 % ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 10mlとなるに充分
【0040】例 2 NAC(4%)及びPVA(6.6%)を含有する点眼
剤 ビーカー中で、PVA15000(760g)を脱イオ
ン水(10リットル)に、激しく攪拌しながら添加し
た。
剤 ビーカー中で、PVA15000(760g)を脱イオ
ン水(10リットル)に、激しく攪拌しながら添加し
た。
【0041】この溶液を、数分間攪拌下で保持し、90
℃に加熱し、次いでこの状態を10分間保持した。
℃に加熱し、次いでこの状態を10分間保持した。
【0042】この溶液を放置して、室温まで冷却した
(溶液A)。
(溶液A)。
【0043】二番目の別のビーカー中で、水酸化ナトリ
ウム(201.4g)を脱イオン水(1.5リットル)
に溶解した(溶液B)。
ウム(201.4g)を脱イオン水(1.5リットル)
に溶解した(溶液B)。
【0044】他の別のビーカー中で、ベンズアルコニウ
ムクロリド(0.95g)、エデト酸二ナトリウム(1
9g)、塩化ナトリウム(127.3g)及び塩化カリ
ウム(28.5g)を、脱イオン水(5リットル)に溶
解した。
ムクロリド(0.95g)、エデト酸二ナトリウム(1
9g)、塩化ナトリウム(127.3g)及び塩化カリ
ウム(28.5g)を、脱イオン水(5リットル)に溶
解した。
【0045】窒素噴入装置を挿入した後、この溶液中に
NAC(760g)を、攪拌下で、懸濁させた。
NAC(760g)を、攪拌下で、懸濁させた。
【0046】溶液Bを、得られた懸濁液に最終pHが約
6.0になるまで添加した。
6.0になるまで添加した。
【0047】得られた溶液を窒素フローの下溶液Aに注
入し、これにより得られた溶液を攪拌しながら10分
間、窒素フローの下保持した。pHをチェックし、約6.
0に修正した。
入し、これにより得られた溶液を攪拌しながら10分
間、窒素フローの下保持した。pHをチェックし、約6.
0に修正した。
【0048】脱イオン水を最終容量(19リットル)ま
で添加し、この溶液をゆるく攪拌しながら窒素フローの
下、70℃で加熱した。この溶液を70℃で濾過し、放
置して50℃まで冷却して、次いで窒素フローの下、小
瓶に配分した。
で添加し、この溶液をゆるく攪拌しながら窒素フローの
下、70℃で加熱した。この溶液を70℃で濾過し、放
置して50℃まで冷却して、次いで窒素フローの下、小
瓶に配分した。
【0049】各瓶は、次のパーセント組成(重量/容
量)を有する点眼剤を5ml含有した。 NAC 4.0 % PVA 6.6 % エデト酸二ナトリウム 0.1 % 塩化ナトリウム 0.67 % 塩化カリウム 0.15 % ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 5 mlとなるに充分
量)を有する点眼剤を5ml含有した。 NAC 4.0 % PVA 6.6 % エデト酸二ナトリウム 0.1 % 塩化ナトリウム 0.67 % 塩化カリウム 0.15 % ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 5 mlとなるに充分
【0050】例 3 NAC(4%)を含有する比較点眼剤 ビーカー中で、水酸化ナトリウム(102g)を脱イオ
ン水(1リットル)に攪拌しながら溶解した(溶液
A)。
ン水(1リットル)に攪拌しながら溶解した(溶液
A)。
【0051】エデト酸二ナリリウム(10g)、塩化ナ
トリウム(67g)及び塩化カリウム(15g)を、脱
イオン水(5リットル)に溶解した。
トリウム(67g)及び塩化カリウム(15g)を、脱
イオン水(5リットル)に溶解した。
【0052】窒素噴入装置を挿入した後、この溶液中に
NAC(400g)を、攪拌下で、懸濁させた。
NAC(400g)を、攪拌下で、懸濁させた。
【0053】溶液Aを、pH6.0まで調整し、次いでベ
ンズアルコニウムクロリド(0.5g)をこの懸濁液に
添加した。
ンズアルコニウムクロリド(0.5g)をこの懸濁液に
添加した。
【0054】脱イオン水を用いて、この溶液が最終容量
(10リットル)となるようにし、0.2μ滅菌膜を通
して濾過した。この溶液を窒素の下、小瓶に配分した。
(10リットル)となるようにし、0.2μ滅菌膜を通
して濾過した。この溶液を窒素の下、小瓶に配分した。
【0055】各瓶は、次のパーセント組成(重量/容
量)を有する点眼剤を5ml含有した。 NAC 4.0 % エデト酸二ナトリウム 0.1 % 塩化ナトリウム 0.67 % 塩化カリウム 0.15 % ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 5 mlとなるに充分
量)を有する点眼剤を5ml含有した。 NAC 4.0 % エデト酸二ナトリウム 0.1 % 塩化ナトリウム 0.67 % 塩化カリウム 0.15 % ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 5 mlとなるに充分
【0056】例 4 PVA(4%)を含有する比較点眼剤 ビーカー中で、ベンズアルコニウムクロリド(0.45
g)、エデト酸二ナトリウム(9.0 g)、塩化ナトリウ
ム(60.3g)及び塩化カリウム(13.5g)を、脱イオン
水(4リットル)に溶解した。
g)、エデト酸二ナトリウム(9.0 g)、塩化ナトリウ
ム(60.3g)及び塩化カリウム(13.5g)を、脱イオン
水(4リットル)に溶解した。
【0057】激しく攪拌しながら、PVA15000 (360
g)をこの溶液に添加し、脱イオン水を用いてこの溶液
が最終容量(9リットル)となるようにし、 pHを水酸
化ナトリウムを用いて6.0 に修正した。
g)をこの溶液に添加し、脱イオン水を用いてこの溶液
が最終容量(9リットル)となるようにし、 pHを水酸
化ナトリウムを用いて6.0 に修正した。
【0058】この溶液を90℃まで加熱し、この温度で少
なくとも5分間保持し、次いで濾過した。50℃で冷却し
た後、この溶液を小瓶に配分した。各瓶は、次のパーセ
ント組成(重量/容量)を有する点眼剤を5ml含有し
た。 PVA 4.0% エデト酸二ナトリウム 0.1% 塩化ナトリウム 0.67% 塩化カリウム 0.15% ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 5 ml となるに充分
なくとも5分間保持し、次いで濾過した。50℃で冷却し
た後、この溶液を小瓶に配分した。各瓶は、次のパーセ
ント組成(重量/容量)を有する点眼剤を5ml含有し
た。 PVA 4.0% エデト酸二ナトリウム 0.1% 塩化ナトリウム 0.67% 塩化カリウム 0.15% ベンズアルコニウムクロリド 0.005% 水酸化ナトリウム pH6.0となるに充分 水 5 ml となるに充分
【0059】例 5 NAC(4%)を含有する点眼剤及びPVA(4%)を
含有する点眼剤との比較におけるNAC(4%)とPV
A(4%)を含有する点眼剤の薬効 例1,3及び4に記載したように各々調製したNAC
(4%)とPVA(4%)を含有する点眼剤(ここでは
NAC−PVA点眼剤と称する)、NAC(4%)を含
有する点眼剤(ここではNAC点眼剤と称する)及びP
VA(4%)を含有する点眼剤(ここではPVA点眼剤
と称する)を、乾性角結膜炎症の患者に、3ケ月間、1
〜2滴/1日あたり3〜4回の投薬量で投与した。
含有する点眼剤との比較におけるNAC(4%)とPV
A(4%)を含有する点眼剤の薬効 例1,3及び4に記載したように各々調製したNAC
(4%)とPVA(4%)を含有する点眼剤(ここでは
NAC−PVA点眼剤と称する)、NAC(4%)を含
有する点眼剤(ここではNAC点眼剤と称する)及びP
VA(4%)を含有する点眼剤(ここではPVA点眼剤
と称する)を、乾性角結膜炎症の患者に、3ケ月間、1
〜2滴/1日あたり3〜4回の投薬量で投与した。
【0060】次の効能パラメーター、シェルメル試験、
ブレークアップタイム(BUT)及び眼乾燥状態を処置
の当初、1週間後、1ケ月後、2ケ月後及び3ケ月後各
々について測定評価した。
ブレークアップタイム(BUT)及び眼乾燥状態を処置
の当初、1週間後、1ケ月後、2ケ月後及び3ケ月後各
々について測定評価した。
【0061】患者の数は、処置の当初、1週間後、1ケ
月後、2ケ月後及び3ケ月後各々について、NAC−P
VA点眼剤に関しては50,50,46,44と43,NAC点眼
剤については49,49,46,43と42、PVA点眼剤につい
ては51,50,48,47と46であった。
月後、2ケ月後及び3ケ月後各々について、NAC−P
VA点眼剤に関しては50,50,46,44と43,NAC点眼
剤については49,49,46,43と42、PVA点眼剤につい
ては51,50,48,47と46であった。
【0062】得られたデータを表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1に示したデータには、NAC点眼剤ま
たはPVA点眼剤を用いて処置した後よりもNAC−P
VA点眼剤を用いて処置した後のほうが、モニターした
パラメーター(シェルメル試験、BUT及び眼乾燥状
態)が著しく改善されていることが示されている。
たはPVA点眼剤を用いて処置した後よりもNAC−P
VA点眼剤を用いて処置した後のほうが、モニターした
パラメーター(シェルメル試験、BUT及び眼乾燥状
態)が著しく改善されていることが示されている。
【0065】更に、かかる改善は、最初の処置から極め
て優れたものとなった。同様の改善が、乾性角結膜炎の
全体の症状スコアに関して得られた。
て優れたものとなった。同様の改善が、乾性角結膜炎の
全体の症状スコアに関して得られた。
【0066】例 6 NAC(5%)を含有する市販されている点眼剤との比
較におけるNAC(4%)とPVA(4%)を含有する
点眼剤の薬効 例1に記載したように調製したNAC(4%)とPVA
(4%)を含有する点眼剤と市販されている
較におけるNAC(4%)とPVA(4%)を含有する
点眼剤の薬効 例1に記載したように調製したNAC(4%)とPVA
(4%)を含有する点眼剤と市販されている
【外1】 で次のパーセント組成(重量/容量)を有するもの: NAC 5 % 第二リン酸ナトリウム 4 % 炭酸水素ナトリウム 2.67 % ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.35 % ベンズアルコニウムクロリド 0.02 % エデト酸ナトリウムカルシウム 0.005% 水 100 ml となるに充分 ここでは点眼剤Rと称す、を乾性角結膜炎症の患者に、
3ケ月間、1〜2滴/1日あたり3〜4回の投薬量で投
与した。
3ケ月間、1〜2滴/1日あたり3〜4回の投薬量で投
与した。
【0067】次の効能パラメーター、シェルメル試験、
ブレークアップタイム(BUT)及び眼乾燥状態を処置
の当初、1週間後、1ケ月後、2ケ月後及び3ケ月後各
々について測定評価した。
ブレークアップタイム(BUT)及び眼乾燥状態を処置
の当初、1週間後、1ケ月後、2ケ月後及び3ケ月後各
々について測定評価した。
【0068】患者の数は、処置の当初、1週間後、1ケ
月後、2ケ月後及び3ケ月後各々について、NAC−P
VA点眼剤に関しては51,50,48,46と34,R点眼剤に
ついては49,48,46,40と37であった。
月後、2ケ月後及び3ケ月後各々について、NAC−P
VA点眼剤に関しては51,50,48,46と34,R点眼剤に
ついては49,48,46,40と37であった。
【0069】得られたデータを表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】表2に示したデータには点眼剤NACを多
く含むR点眼剤を用いて処置した後よりも、NAC−P
VA点眼剤を用いて処置した後のほうがモニターしたパ
ラメーター(シェルメル試験、BUT及び眼乾燥状態)
が著しく改善されていることが示されている。
く含むR点眼剤を用いて処置した後よりも、NAC−P
VA点眼剤を用いて処置した後のほうがモニターしたパ
ラメーター(シェルメル試験、BUT及び眼乾燥状態)
が著しく改善されていることが示されている。
【0072】更に、かかる改善は、最初の週の処置から
極めて優れたものとなった。同様の改善が、乾性角結膜
炎の全体の症状スコアに関して得られた。
極めて優れたものとなった。同様の改善が、乾性角結膜
炎の全体の症状スコアに関して得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダニエル ボナデーオ イタリア国 21100 ヴァレーゼ ヴィア フラッティーニ 12 (72)発明者 フランセスコ トッチーニ スイス国 ティチーノ 6816 ビソーネ ヴィア カンピオーネ 7 (72)発明者 アニバーレ ガザニーガ イタリア国 ミラノ 20027 レスカルデ ィーナヴィア ジェネラール ポロー 22
Claims (5)
- 【請求項1】 有効成分としてNACおよびPVAの組
み合わせを含有する眼医薬組成物。 - 【請求項2】 NACの濃度が、3%〜5%重量/容量
である請求項1記載の眼医薬組成物。 - 【請求項3】 PVAの濃度が、1%〜97%重量/容
量である請求項1記載の眼医薬組成物。 - 【請求項4】 NAC及びPVAが、同じ重量/容量濃
度である請求項1記載の眼医薬組成物。 - 【請求項5】 NAC及びPVAが、4%重量/容量に
なる濃度である請求項1記載の組成物。
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-
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