JPH0693622A - 半着底方式の水中免震構法 - Google Patents

半着底方式の水中免震構法

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Publication number
JPH0693622A
JPH0693622A JP26783892A JP26783892A JPH0693622A JP H0693622 A JPH0693622 A JP H0693622A JP 26783892 A JP26783892 A JP 26783892A JP 26783892 A JP26783892 A JP 26783892A JP H0693622 A JPH0693622 A JP H0693622A
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JP
Japan
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seismic isolation
building structure
water
building
outer peripheral
Prior art date
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Pending
Application number
JP26783892A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Tamura
保 田村
Taikai Nagai
大海 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Penta Ocean Construction Co Ltd
Original Assignee
Penta Ocean Construction Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0693622A publication Critical patent/JPH0693622A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来、アイソレーターとして用いられていた積
層ゴムを不要とし、浮力を十分に利用した(特に鉛直方
向への)震動エネルギーの吸収が、低廉で、かつ、効果
的に行える半着底方式の水中免震構法を提供せしめる。 【構成】地盤G中に構築した有底箱状の外周基礎構造部
1と、該外周基礎構造部1内から地上に延出するように
構築された建築構造物2と、該建築構造物2と前記外周
基礎構造部1(詳しくは基礎版1a)との間に介在され
た油圧装置等からなる免震装置3と、前記地盤G中等の
所望位置に設けられた地震観測システム4とを備え、通
常時においては前記油圧装置等からなる免震装置3を介
して同建築構造物2の底面部を水底に接地せしめた着底
構造にする。そして前記地震観測システム4によって所
定規模以上の地震動が感知された際に、速やかに前記油
圧装置等からなる免震装置3を制御して前記建築構造物
2を水中に浮遊せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に設けた免震装置
の上に建築構造物を構築して地震時における震動エネル
ギーを吸収せしめる水中免震構法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築物の免震構法としては、建
築構造物の基礎部と地盤との間に、積層ゴムや撥條等を
組み合わせた所謂アイソレーター(isolator)
と称される隔離物を介在せしめて耐震性を高める構法が
知られている。
【0003】而して、斯かる構法には、アイソレーター
として、主に水平方向の剛性が非常に小さい積層ゴムを
用いていることから、水平地震動に対しては有効な免震
効果が発揮されるものの、鉛直地震動に対しては免震効
果は期待でき得ず、しかも、上部の建築構造物が大規模
になるにつれて鉛直荷重が増加し、また、その分、積層
ゴムの所要個数が増えることも相俟って、施工費用が高
価になるといった問題に鑑み、予てより斯かる問題点を
解消すべく、鉛直地震動の免震効果が得られると共に施
工費用を軽減することのできる水中免震構法が種々案出
されている。
【0004】従来、斯かる水中免震構法としては、例え
ば、図3に示すように、下面に免震装置を設けてなる建
築構造物を水の中に入れ、該建築構造物に生じる浮力に
より前記免震装置に加わる荷重を軽減する水中免震構法
並びに上面に開口部を有する有底箱状の外周基礎構造部
(有底箱状体)と、該外周基礎構造部に入れてなる建築
構造物と、前記建築構造物の下面と前記外周基礎構造部
の底部上面との間に設けられた免震装置と、前記建築構
造物と前記外周基礎構造物との間隙に存する水とを備え
た水中免震構造があった(特開平4−111810号公
報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平4−111810号公報に開示された水中免震
構法にあっては、注水した水が建築構造物に浮力を生じ
させて免震装置に加わる鉛直荷重を軽減することができ
る結果、免震装置の個数削減が可能となってコスト低減
が図れるといった利点を有するものの、未だ斯かる免震
装置に積層ゴム等を用いて前記建築構造物を着底すべく
支持しているため、浮力を十分に利用した震動エネルギ
ーの吸収が行い得ず、鉛直地震動に対しての免震効果は
期待したほど良いものではなかった。
【0006】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、従来、アイソレーターとして用いられ
ていた積層ゴムを不要とし、浮力を十分に利用した(特
に鉛直方向への)震動エネルギーの吸収が低廉で、か
つ、効果的に行える半着底方式の水中免震構法を提供す
ることを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題点
を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とす
る構成は、少なくとも建築構造物の基礎底面部側を、浮
力により完全に浮上する程度の水深を有する水中に入
れ、通常時においては前記建築構造物の基礎底面部に設
置された油圧装置等からなる免震装置を介して同建築構
造物の底面部を水底に接地せしめた着底構造となし、別
途に設置された地震観測システムによって所定規模以上
の地震動が感知された際に、速やかに前記油圧装置等か
らなる免震装置を制御して前記建築構造物を水中に浮遊
させることを特徴とする半着底方式の水中免震構法に存
する。
【0008】
【作用】このように構成される本発明の半着底方式の水
中免震構法は、少なくとも建築構造物の基礎底面部側
を、同構造物自体が浮力により完全に水中に浮遊するに
たるだけの水中に入れ、通常時は、前記建築構造物の基
礎底面部に設置された油圧装置等からなる免震装置を介
して同建築構造物の底面部を水底に接地せしめた着底構
造となすことから、該建築構造物に生じる浮力により前
記免震装置に加わる荷重が軽減されることとなり、結果
として建築構造物下の基礎構造部への負担も軽減され、
従来構法の如き大きな強度が要求されることもない。
【0009】また、別途に設置された地震観測システム
によって、所定規模以上の地震動が、換言すれば、通常
の一般建築構造物に有害な震動をもたらすおそれのある
地震動が感知された場合に、速やかに前記油圧装置等か
らなる免震装置を制御して前記建築構造物を水中に浮遊
させることから、地盤と建築構造物とが完全に遊離可能
となり、浮力を利用した鉛直地震動エネルギーの吸収が
効果的に行えることとなる。以下、本発明を更に詳しく
説明する。
【0010】まず、本発明の半着底方式の水中免震構法
の第1工程について説明する。建築構造物を構築すべき
地盤を根切りした後、鉄筋を組み立てコンクリートを打
設して基礎版を構築する。次いで、擁壁の型枠工を行
い、斯かる型枠内に鉄筋を組み立てた後、コンクリート
を打設することにより擁壁が得られる。
【0011】次に、第2工程について説明する。前工程
で得た基礎版の上に設けられた複数の油圧装置等からな
る免震装置の上に建築構造物を構築する。該建築構造物
は、通常、前記油圧装置等の免震装置を介して同建築構
造物の底面を水底に接地せしめ、内部居住者にとって有
害となるような揺動を発生することがないように、着底
構造とされる(図1参照)。
【0012】次に、第3工程について説明する。斯かる
状態にある建築構造物の基礎部側を浸漬すべく前記擁壁
内に注水し、斯かる構造物自体が浮力により完全に水中
に浮遊できるように所望水量にて同建築構造物を囲繞す
る。尚、特に埋め込みの深い建築構造物の場合には、前
記擁壁に土圧がかかるため設計が難しくなるものである
が、斯かる水中免震構法にあっては内側から水圧がかか
るため、擁壁に加わる応力が緩和されることは云うまで
もない。以下、本発明の半着底方式の水中免震構法を実
施するための水中免震構造を実施例により説明する。
【0013】
【実施例】図中Aは、当該半着底方式の水中免震構造で
あり、この水中免震構造Aは、図1に示すように、地盤
G中に構築した有底箱状の外周基礎構造部1と、該外周
基礎構造部1内から地上に延出するように構築された建
築構造物2と、該建築構造物2と前記外周基礎構造部1
(詳しくは後述する基礎版1a)との間に介在された油
圧装置等からなる免震装置3と、前記地盤G中等の所望
位置に設けられた地震観測システム4とを備えている。
【0014】前記外周基礎構造部1は、鉄筋を組み立て
コンクリートを打設してなる水平配置の基礎版1aと、
該基礎版1a上に水密に垂設された同材の擁壁1b,1
b…とから有底箱状に形成されているもので、同構造部
1内に注水した際に、前記建築構造物2が浮力により完
全に浮上する程度の水深が得られるように所望の大きさ
に構築されている。
【0015】一方、前記油圧装置等からなる免震装置3
は、前記地盤G中に別途に設けられた地震観測システム
4にて制御管理されており、所定規模以上の地震動が感
知された場合に、図2に示すように、速やかに前記建築
構造物2を水中に浮遊させるものである。
【0016】また、斯かる水中浮遊状態時には建築構造
物2に水平揺動が発生してしまうことが危惧されるが、
それを防止するために、例えば、前記建築構造物2と、
前記外周基礎構造部1(詳しくは前記擁壁1a)との間
に弾性支承材5を介在せしめるのが好ましい。因に、図
中6は水である。
【0017】尚、本発明の水中免震構造Aは本実施例に
限定されることなく、本発明の目的の範囲内で自由に設
計変更し得るものであり、本発明はそれらの全てを包摂
するものである。例えば、本実施例にあっては、免震装
置3として油圧装置を用いているが、これに限定される
ことなく、例えば、空気圧シリンダ等の適宜手段や、そ
の他の繋止・遊離手段を用いても良いものであり、本発
明の免震装置に包摂されるものである。
【0018】
【発明の効果】本発明方法は、従来アイソレーターとし
て用いられていた積層ゴムが不要となることから施工費
用が削減される他、地震観測システムによって、所定規
模以上の地震動が感知された場合に、速やかに前記油圧
装置等からなる免震装置を制御して前記建築構造物を水
中に浮遊させるため、浮力を十分に活かした鉛直地震動
の吸収が効果的に行えるといった優れた効果を奏するも
のである。
【0019】このように本発明の半着底方式の水中免震
構法は、従来構法では困難な鉛直地震動に対して優れた
免震効果を奏し、重要物を設置する建築構造物等の免震
構法として極めて有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半着底方式の水中免震構法を示す
説明図である。
【図2】建築構造物を水中に浮遊させた状態を示す同水
中免震構法の説明図である。
【図3】従来の水中免震構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 外周基礎構造部 1a 基礎版 1b 擁壁 2 建築構造物 3 免震装置 4 地震観測システム 5 弾性支承材 6 水

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも建築構造物の基礎底面部側を、
    浮力により完全に浮上する程度の水深を有する水中に入
    れ、通常時においては前記建築構造物の基礎底面部に設
    置された油圧装置等からなる免震装置を介して同建築構
    造物の底面部を水底に接地せしめた着底構造となし、別
    途に設置された地震観測システムによって所定規模以上
    の地震動が感知された際に、速やかに前記油圧装置等か
    らなる免震装置を制御して前記建築構造物を水中に浮遊
    させることを特徴とする半着底方式の水中免震構法。
JP26783892A 1992-09-11 1992-09-11 半着底方式の水中免震構法 Pending JPH0693622A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001073212A1 (en) * 2000-03-31 2001-10-04 Antim Antimovski Aseismic supporting structure
JP2013199738A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Ohmori Co Ltd 建造物の免震工法及び免震構造
CN108166519A (zh) * 2017-12-13 2018-06-15 浙江海洋大学 一种传感控制的缓冲式抗震土木工程地基结构

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WO2001073212A1 (en) * 2000-03-31 2001-10-04 Antim Antimovski Aseismic supporting structure
JP2013199738A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Ohmori Co Ltd 建造物の免震工法及び免震構造
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