JPH0692891A - ナフタリンの二臭素化誘導体の脱臭素方法 - Google Patents

ナフタリンの二臭素化誘導体の脱臭素方法

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JPH0692891A
JPH0692891A JP3310059A JP31005991A JPH0692891A JP H0692891 A JPH0692891 A JP H0692891A JP 3310059 A JP3310059 A JP 3310059A JP 31005991 A JP31005991 A JP 31005991A JP H0692891 A JPH0692891 A JP H0692891A
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organic solvent
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C41/18Preparation of ethers by reactions not forming ether-oxygen bonds
    • C07C41/24Preparation of ethers by reactions not forming ether-oxygen bonds by elimination of halogens, e.g. elimination of HCl

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置選択的接触水素化脱臭素によってある種
のナフタリンの二臭素化誘導体を脱一臭素する方法を提
供すること。 【構成】 本発明の方法は、水素化脱臭素触媒の存在下
で溶媒なしで又は酸性有機溶媒中で、ナフタリンの二臭
素化誘導体を、分子状水素と又は反応媒体中で発生期の
水素を生成することのできる化合物と反応させることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ナフタリンの二臭素
化誘導体の脱臭素方法に関する。より詳細には、この発
明は、次式:
【化3】 {式中、Rは水素、アルキル、アリール、アルアルキル
又は−CO−R’基(ここで、R’はアルキル基であ
る)である}のナフタリンの二臭素化誘導体を位置選択
的(regio-selective )接触水素化脱臭素によって脱一
臭素する方法に関する。しかして、本発明の脱臭素方法
がより特定的に提供しようとする反応生成物は、次式:
【化4】 (式中、Rは前記の意味を持つ)のものである。
【0002】上記式(2)の6−ブロムナフタリンは特
に興味深い重要な物質である。例えば、6−ブロム−2
−メトキシナフタリンは、ナプロキセン又はナブメトン
(これら2種の化合物は治療的抗炎症特性を持つことが
よく知られている)の合成又はエストロゲンであるメタ
レンストリルの合成用に広く用いられている{これにつ
いては、メルク・インデックス(Merck Index )第11
版(1989年)、第1002、1004及び937頁
を参照されたい}。6−ブロム−2−ヒドロキシナフタ
リン(6−ブロム−β−ナフトールとも称される)は、
主として、硫酸ジメチル又はメタノールを用いたアルキ
ル化によって上記の6−ブロム−2−メトキシナフタリ
ンの合成に用いられる。
【0003】
【従来の技術】ヨーロッパ特許第179447号の教示
によれば、6−ブロム−2−ヒドロキシ(又はアルコキ
シ)ナフタリンは、次の反応式:
【化5】 (式中、Xは水素又はアルキル基を表わし、Mは鉄又は
錫のような還元性金属を表わす)に従って、対応する
1,6−ジブロム−2−ヒドロキシ(又はアルコキシ)
ナフタリンの化学量論的金属還元によって製造すること
ができる。上記の二臭素化誘導体は、対応する非臭素化
誘導体の直接臭素化によって簡単に製造することができ
る。
【化6】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法によるナフタリンの二臭素化誘導体の一臭素化誘導
体への還元には、特に金属の大量消費を必要とし、この
金属は最後には回収困難な漏出流出物、往々にしてFe
Br2 のような汚染物質の形になるという欠点がある。
さらに、このような方法による所望の一臭素化誘導体の
収率は不充分であると認められることがある。
【0005】本発明の目的は、第1に上記の欠点を回避
し、第2に位置選択的脱臭素、特に1位置における脱臭
素を高収率で実施するための、ある種のナフタリンの二
臭素化誘導体の脱臭素方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】ここに、ナフタリンの二
臭素化誘導体の新規の脱臭素方法が提供される。この方
法は、水素化脱臭素触媒の存在下で溶媒なしで又は酸性
有機溶媒中で(i) 次式:
【化7】 {式中、Rは水素、アルキル、アリール、アルアルキル
又は−CO−R’基(ここで、R’はアルキル基であ
る)である}のナフタリンの二臭素化誘導体と(ii)分子
状水素と又は反応媒体中で発生期の水素を生成すること
のできる化合物とを反応させることを特徴とする。
【0007】本発明の方法は多くの利点及び方法を用い
ることのできる態様についての大きい柔軟性を有する。
第1に、この方法は還元用金属の化学量論的消費を回避
する。その他の予期しなかった驚くべき利点は、化学量
論的に大過剰の水素を用いた場合においてさえ、上記式
(1)の化合物について1位置の臭素原子のみが置換さ
れるという意味で、選択性が高いということである。従
って、一臭素化誘導体の収率が高い。さらに、この反応
は広い範囲内の圧力及び温度において、多くの実施態様
に従って実施することができる。しかして、この反応は
溶媒なしで又は溶媒中で実施することができ、触媒反応
は均質タイプ、担持された均質タイプ又は不均質タイプ
のものであってよい。
【0008】全ての場合において、触媒は回収され、再
利用されるので、プロセスがより経済的になる。この反
応は、バッチ式で、半連続的に、又は連続的に、撹拌さ
れた反応器又は流下型固定床中で実施することができ
る。本発明の方法の最後の利点は、2位置をOR基で置
換された非臭素化ナフタリン誘導体の直接臭素化によっ
て得られる(しかして所望の出発の二臭素化誘導体を含
有する)反応生成物に対して、前もって分離したり精製
したりすることなく、直接適用することができるという
ことである。本発明の他の特徴、局面及び利点は、以下
の説明及び本発明を例示するために与えられた具体的な
非限定的実施例から、さらに一層明白になるだろう。
【0009】本発明の方法における接触反応は、均質タ
イプ又は不均質タイプのものであってよい。触媒が反応
媒体に可溶(単一相の液体系)である場合を均質と言
い、触媒が反応媒体に不溶の固形状(少なくとも二相の
液体/固体系)である場合を不均質と言う。均質触媒の
場合には2つの形が可能である。第1に、触媒が水溶性
の錯体の形にあり且つ二臭素化誘導体が水と不混和性の
有機溶液状であるならば、反応媒体は二相(液体/液
体)であることができる。このタイプの反応は、特に、
α,β−不飽和アルデヒドの水素化についての米国特許
第4925990号に記載されている。この方法は触媒
の再循環を容易にする。第2の形によれば、反応媒体は
1つの液相のみの単一相であることもできる。この場
合、触媒を再循環する手段として、得られた一臭素化誘
導体を冷却することによって沈殿させ、触媒は溶液中に
保つ。この触媒溶液は、次いで容易に再利用することが
できる。本発明に従えば、不均質触媒反応条件下で操作
するのが有利である。何故ならば、これは特に、続いて
の触媒の回収を極めて容易にするからである。この触媒
の回収は、ろ過又はデカンテーションのような単純な手
段によって実施される。
【0010】本発明において用いられる水素化脱臭素触
媒は、それ自体周知の触媒である。これらは特に次の文
献に記載されている:『Catalytic Hydrogenation over
Platinum Metals』、P.N.リランダー(LYLANDE
R)、アカデミック・プレス(Academic Press)社、1
967年、及び『Practical Catalytic Hydrogenation
(Technics and Applications )』、M.フライフェル
ダー(FREIFELDER)、ウィリー・インターサイエンセズ
(Wiley Intersciences )社、1971年。触媒の作用
は、芳香族炭素が有する臭素原子が水素原子で置換され
るのを可能にすることである。これらは一般的に、白
金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム又
はオスミウムの少なくとも1種のような貴金属を基とす
る活性相を有する。この活性相は、これらの元素の混合
物を含むこともできる。本発明に従えば、ロジウム又は
パラジウムを基とする活性相を用いるのが好ましい。
【0011】均質触媒反応の場合、触媒として活性な元
素は、反応媒体に可溶な塩の形又は金属状態にあること
ができる。
【0012】不均質触媒反応の場合、一般的に活性相を
担体上に担持させて成る触媒が用いられる。担体は一体
式基材タイプ(ハネカム又は他の形)のものであっても
よく、分割された形にあってもよい。用語『分割された
形』とは、粉状製品(粉末)並びにこれら製品を造形す
ることによって得られる物品(球、タブレット、ペレッ
ト、グラニュール、押出品、凝集物、並びに、平面とし
て円形、長円形、三凸部形若しくは多凸部形の中実若し
くは中空の他の物)を意味する。球、タブレット等のタ
イプの担体は、デカンテーションによって簡単に且つ非
常に迅速に反応媒体から分離することのできる触媒をも
たらすという利点を持つ。粉タイプの触媒は一般的に、
分離するためのろ過段階を必要とする。
【0013】担持された触媒は、触媒の総重量に対して
0.1〜90重量%の貴金属を含有することができる
が、一般的には0.5〜5.0重量%の貴金属を含有す
る。担体の種類の例としては、単独又は組み合わされた
形の、活性炭、シリカ、アルミナ、アルミノ珪酸塩のよ
うな酸化物、ゼオライト、又は炭化珪素若しくは窒化珪
素のようなセラミックを挙げることができる。もちろん
本発明はこれらに限定されない。上記の全ての担体はも
ちろん、触媒用途に適した特定表面積で選択される。本
発明の方法の実施のための好ましい触媒は、パラジウム
及び(又は)ロジウムを基とする触媒相を粉状アルミナ
又は活性炭タイプの担体上に担持させて成るものであ
る。
【0014】本発明に従えば、反応は溶媒なしで又は溶
媒中で実施することができる。本発明の方法の好ましい
具体例においては、反応は溶媒中で実施される。用いる
溶媒の選択は特に重要であり、この選択は有機溶媒、よ
り特定的には酸性有機溶媒に限定されなければならない
ということが見出された。本発明に従えば、酸性有機溶
媒は、次のものである: ・単純又は官能化カルボン酸から選択されるプロトン系
有機溶媒 ・少なくとも1種の有機又は無機酸を含有する非プロト
ン系有機溶媒。 アルコールタイプのプロトン系有機溶媒は本発明に適さ
ないということが特にわかった。
【0015】本発明のための溶媒として適したカルボン
酸の非限定的な例としては、メタン酸、エタン酸、プロ
パン酸、ブタン酸及びトリフルオル酢酸を挙げることが
できる。用語『カルボン酸』とはもちろん、単純又は官
能化ポリカルボン酸をも含むものとする。
【0016】好適な非プロトン系有機溶媒の非限定的な
例としては、次のものを挙げることができる: ・芳香族炭化水素、特にベンゼン、アルキルベンゼン
(エチル、ブチル及びプロピルベンゼン等)、トルエン
及びキシレン ・パラフィン系及びシクロパラフィン系炭化水素、特に
5 〜C20アルカン(イソ及びn−ペンタン、ヘキサン
等)、アルキルアルカン(2,2−ジメチルブタン、
2,3−ジメチルブタン、2−メチルペンタン、3−メ
チルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,3−ジ
メチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、
2,3,4−トリメチルペンタン、3−メチルヘキサ
ン、2,2,5−トリメチルヘキサン等)、シクロアル
カン(シクロペンタン、シクロヘキサン等)、及びアル
キルシクロアルカン(メチルシクロペンタン、1,1−
ジメチルシクロペンタン、1,2−及び1,3−ジメチ
ルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、エチルシク
ロヘキサン、イソプロピルシクロヘキサン等) ・上記のもののようなパラフィン系、シクロパラフィン
系及び芳香族化合物のハロゲン化、特に弗素化及び塩素
化炭化水素、特にジクロルメタン、1,2−ジクロルエ
タン及びクロルベンゼン ・エステル、特に酢酸エステル及び安息香酸エステル、
特にアルキルエステル、例えば酢酸エチル及び安息香酸
メチル ・エーテル、特にジメトキシエタン ・アミド、特にN−メチルピロリドン。
【0017】もちろん、カルボン酸の混合物、非プロト
ン系有機溶媒の混合物又はカルボン酸と非プロトン系有
機溶媒との混合物を本発明の範囲内で溶媒として用いる
ことも全く可能である。上記のような非プロトン系有機
溶媒中に単独で又は組合せて含有させることのできる酸
の非限定的な例としては、次のものを挙げることができ
る: ・無機酸の中では、硝酸、燐酸、硫酸又は塩酸若しくは
臭化水素酸のようなハロゲン酸 ・有機酸の中では、上記のカルボン酸、メタンスルホン
酸、トリフル酸、エタンスルホン酸又はベンゼンスルホ
ン酸。
【0018】非プロトン系有機溶媒中に含有させる酸の
モル量は、一般的に、用いられる二臭素化誘導体のモル
量の0.1〜5倍、好ましくは0.8〜2倍である。触
媒の使用割合は臨界的ではなく、広範に変化し得るが、
一般的には、二臭素化誘導体に対して0.01〜50重
量%、好ましくは0.1〜10重量%の触媒を用いる。
【0019】水素の使用量もまた広範に変化し得る。こ
の量は、少なくとも、出発の二臭素化化合物の形で提供
される臭素原子の半分を完全に置換するのに必要な化学
量論的量に相当しなければならない。この量の上限はな
い。本発明に従えば、水素は好ましくは気体状分子(H
2 )の形で用いられる。また、発生期の水素、即ちホル
メート又は蟻酸のような先駆体化合物の分解によって反
応媒体中でその場で形成された水素を用いることもでき
る。
【0020】反応を実施するのに用いられる温度は非常
に広範に変化し得る。溶媒なしの反応の場合、この温度
は二臭素化誘導体の融点から二臭素化誘導体及び(又
は)反応生成物の分解温度を越えない温度までの範囲で
ある。反応を溶媒中で実施する場合、室温から理論上用
いる溶媒の沸点までの温度で実施することができるが、
この場合もまた、脱臭素誘導体及び(又は)反応生成物
が分解する温度を越えないように注意しなければならな
い。実用上、一般的に20〜200℃、好ましくは50
〜150℃の温度で実施する。
【0021】反応は、開放型反応器中で大気圧におい
て、又は連続水素流を吹き込まれた流下型固定床中で、
又は好ましくは、水素雰囲気を含有させたオートクレー
ブタイプの密閉式反応器中で自然発生の圧力下で実施す
ることができる。この最後に挙げたケースにおいては、
水素圧は1〜50バール、好ましくは5〜20バールの
範囲であることができる。
【0022】反応は好ましくは、撹拌しながら、一般的
には試薬として導入したナフタリンの二臭素化誘導体が
完全に又はほぼ完全になくなるまで実施する。反応が終
了したら、得られた一臭素化誘導体を例えばろ過、デカ
ンテーション、遠心分離、抽出又は蒸留のような任意の
既知の手段によって反応媒体から分離する。反応を均質
相で実施するか不均質相で実施するか、溶媒なしで実施
するか溶媒中で実施するかに応じて、一臭素化誘導体の
回収には、前記の分離操作の1つ又はそれ以上を実施す
ることを必要とすることがある。例えば、不均質相で溶
媒中で反応を実施する場合、初めに特にろ過又はデカン
テーションによって触媒を回収し、次いで例えば水によ
る抽出又は蒸留によって一臭素化誘導体及び有機溶媒相
を分離する。
【0023】こうして回収された触媒及び(又は)溶媒
は、次いで、随意に精製した後に工程の出発点に再循環
することができる。回収された一臭素化誘導体は、必要
ならば追加的な精製工程に付すことができる。
【0024】本発明の方法は特に、Rが水素又はアルキ
ル基である出発の二臭素化誘導体に対して、6位置を一
臭素化された対応する誘導体を得るために適用できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を例示するための実施例を記載
する。以下において、TTとは転化率、即ち{(転化し
た二臭素化誘導体のモル量)/(導入した二臭素化誘導
体のモル量)}×100を表わす。RRとは所定の反応
生成物についての反応の収率、即ち{(生成した生成物
のモル量)/導入した二臭素化誘導体のモル量)}×1
00を表わす。RTとは所定の反応生成物についての選
択性を表わし、比RR/TTによって定義される。
【0026】例1 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、5重量%パラ
ジウム担持活性炭から成る水素化脱臭素触媒9mg、
1,6−ジブロム−2−ナフトール1.2g及びトリフ
ルオルメタンスルホン酸0.6gを含有する1,2−ジ
クロルエタン(酸性有機溶媒)15ミリリットルを入れ
た。開放されたフラスコを125ミリリットルのオート
クレーブ{ハステロイ(Hastelloy )C製}内に入れ
た。このオートクレーブを10バールの圧力の窒素で2
回パージした。次いでその中に20バールの水素を入
れ、撹拌しながら100℃に10時間加熱した。内部標
準を用いた気相クロマトグラフィー(GPC)による分
析によって、次の結果が得られた。 TT=95% 6−ブロム−2−ナフトールのRT=70%。
【0027】例2 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、5重量%ロジ
ウム担持アルミナ粉末から成る触媒9mg、HBr0.
002モルを含有する1,2−ジクロルエタン15ミリ
リットル及び1,6−ジブロム−2−ナフトール1.2
gを入れた。次いで、100℃の加熱を4時間だけ続け
たことを除いて、例1におけるように操作した。GPC
分析によって、次の結果が得られた。 TT=39% 6−ブロム−2−ナフトールのRT=90%。
【0028】例3 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、2.5重量%
ロジウム担持活性炭から成る触媒20mg、1,6−ジ
ブロム−2−ナフトール1.2g及び酢酸15ミリリッ
トルを入れた。次いで、例2におけるように操作した。
GPC分析によって、次の結果が得られた。 TT=95% 6−ブロム−2−ナフトールのRT=92%。
【0029】例4 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、酢酸パラジウ
ム10mg、1,6−ジブロム−2−ナフトール1.2
g及び酢酸15ミリリットルを入れた。次いで、例2に
おけるように操作した。GPC分析によって、次の結果
が得られた。 TT=95% 6−ブロム−2−ナフトールのRT=88%。
【0030】例5 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、3重量%パラ
ジウム担持活性炭から成る触媒45mg、1,6−ジブ
ロム−2−メトキシナフタリン1.3g及び酢酸15ミ
リリットルを入れた。次いで、例2におけるように操作
した。HPLC分析によって、次の結果が得られた。 TT=95% 6−ブロム−2−メトキシナフタリンのRR=57% 6−ブロム−2−ナフトールのRR=28% 6−ブロム化合物についての合計RT=89%。
【0031】例6(比較例) 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、酢酸パラジウ
ム10mg、1,6−ジブロム−2−ナフトール1.2
g及びエタノール15ミリリットルを入れた。次いで、
例2におけるように操作した。GPC分析によって、次
の結果が得られた。 TT=95% 1−ブロム−2−ナフトールのRR=17% 2−ナフトールのRR=66% 6−ブロム−2−ナフトールのRR=0%。
【0032】例7(比較例) 35ミリリットルのガラスフラスコ内に、3重量%パラ
ジウム担持活性炭から成る触媒15mg、1,6−ジブ
ロム−2−メトキシナフタリン1.26g及びメタノー
ル15ミリリットルを入れた。次いで、例2におけるよ
うに操作した。HPLC分析によって、次の結果が得ら
れた。 TT=95% 1−ブロム−2−メトキシナフタリンのRR=81% 6−ブロム−2−メトキシナフタリンのRR=0%。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月20日
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 {式中、Rは水素、アルキル、アリール、アルアルキル
又は−CO−R’基(ここで、R’はアルキル基であ
る)である}のナフタリンの二臭素化誘導体と(ii)
分子状水素と又は反応媒体中で発生期の水素を生成する
ことのできる化合物とを反応させることを特徴とする、
ナフタリンの二臭素化誘導体の脱臭素方法。
【化2】 (式中、Rは前記の意味を持つ)のナフタリン誘導体の
直接臭素化生成物に対して適用することを特徴とする、
請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化脱臭素触媒の存在下で溶媒なしで
    又は酸性有機溶媒中で(i) 次式: 【化1】 {式中、Rは水素、アルキル、アリール、アルアルキル
    又は−CO−R’基(ここで、R’はアルキル基であ
    る)である}のナフタリンの二臭素化誘導体と(ii)分子
    状水素と又は反応媒体中で発生期の水素を生成すること
    のできる化合物とを反応させることを特徴とする、ナフ
    タリンの二臭素化誘導体の脱臭素方法。
  2. 【請求項2】 Rが水素又はアルキル基であることを特
    徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応を溶媒なしで実施することを特徴と
    する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応を酸性有機溶媒中で実施することを
    特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  5. 【請求項5】 酸性有機溶媒が単純又は官能化カルボン
    酸又はポリカルボン酸であることを特徴とする、請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】 酸性有機溶媒が有機又は無機酸を含有す
    る非プロトン系有機溶媒であることを特徴とする、請求
    項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 非プロトン系有機溶媒が芳香族炭化水
    素、パラフィン系及びシクロパラフィン系炭化水素、ハ
    ロゲン化炭化水素、エステル、エーテル並びにアミドか
    ら選択されることを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 有機酸が単純又は官能化カルボン酸又は
    ポリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン
    酸、ベンゼンスルホン酸及びトリフル酸から選択される
    ことを特徴とする、請求項6又は7記載の方法。
  9. 【請求項9】 無機酸が硝酸、硫酸又は燐酸及びハロゲ
    ン酸から選択されることを特徴とする、請求項6又は7
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 モルで表わした有機酸又は無機酸の量
    がモルで表わした二臭素化誘導体の量の0.1〜5倍で
    あることを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 前記量が二臭素化誘導体の量の0.8
    〜2倍であることを特徴とする、請求項10記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 水素化脱臭素触媒が白金、パラジウ
    ム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム及びオスミウム
    の少なくとも1種を基とする活性相を有することを特徴
    とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 活性相が担体に担持されたことを特徴
    とする、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 担体が分割された形にあることを特徴
    とする、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 担体が活性炭、酸化物、ゼオライト又
    はセラミックであることを特徴とする、請求項14記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 担体が活性炭又はアルミナであること
    を特徴とする、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 分子状水素H2 を用いることを特徴と
    する、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 発生期の水素を生成する化合物が蟻酸
    又はホルメートであることを特徴とする、請求項1〜1
    6のいずれかに記載の方法。
  19. 【請求項19】 操作を加圧下で実施することを特徴と
    する、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 次式: 【化2】 (式中、Rは前記の意味を持つ)のナフタリン誘導体の
    直接臭素化生成物に対して適用することを特徴とする、
    請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
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