JP2001288137A - ギ酸の製造方法 - Google Patents

ギ酸の製造方法

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JP2001288137A
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Hideki Omori
秀樹 大森
Ichiro Kato
一郎 加藤
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Maruzen Petrochemical Co Ltd
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Maruzen Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 担体に担持された金属ルテニウムと塩基
性有機化合物の存在下、超臨界状態にある二酸化炭素と
水素とを反応させることを特徴とするギ酸の製造方法。 【効果】 水素化等に汎用されている安価な触媒を使用
でき、また触媒の分離が容易であるため、製造工程が簡
略化でき、触媒の損失も少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属ルテニウムを
含む固体触媒を用いて、超臨界状態にある二酸化炭素
(炭酸ガス)と水素とを反応させ、ギ酸を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ギ酸は、有機薬品の合成中間体、繊維や
皮革製品の加工助剤、動物用の飼料添加剤、溶剤等とし
て有用である。従来、ギ酸は、原料として一酸化炭素を
用い、苛性ソーダ等のアルカリの存在下に、これを加水
分解することにより製造されている。一方、毒性が高く
取扱いに注意が必要な一酸化炭素に代え、安全性が高い
二酸化炭素を用いる方法も提案されている。例えば、Ch
emistry Letters p.863(1976)には、ベンゼン溶媒中、
ルテニウムを含む第VIII族遷移金属錯体と塩基の存在
下、二酸化炭素からギ酸を製造する方法が;特開昭56-1
40948号には、水媒体中、ルテニウム錯体と金属炭酸塩
の存在下に炭酸ガスを固定化し、ギ酸を製造する方法が
記載されている。更に、特開平7-173098号には、超臨界
状態にある二酸化炭素と水素とを、第VIII族遷移金属錯
体と塩基性物質の存在下に反応させる方法が提案されて
いる。
【0003】これらのうち、特開平7-173098号に記載の
方法は、他の方法に比べて反応速度が大きく、触媒の効
率も高いが、触媒として用いる有機金属錯体は高価であ
り、また反応生成物に有機金属錯体が溶解するため、当
該金属錯体を分離、回収するための繁雑な工程が必要と
なり、触媒の損失も発生するなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、より安価な触媒を用い、触媒の分離が容易であり、
しかも触媒の効率が高いギ酸の製造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、超臨界状態にある二
酸化炭素と水素を反応させる際に、金属ルテニウムを担
体に担持させた固体状の触媒と塩基性有機化合物を用い
れば、上記課題を解決して、ギ酸を効率良く製造できる
ことを見出し、本発明を完成した。超臨界状態にある流
体は、通常の液体に比べ低粘性、高拡散性のため、物質
移動が容易であり、また熱伝導性が大きいので、反応熱
の除去等が効果的にできる。従って、本発明で用いるよ
うな固体触媒に対して、細孔内における反応原料の拡散
が早いため高い反応速度が確保でき、反応熱の除去が容
易で、反応の制御がしやすいという有利な効果が得られ
る。
【0006】すなわち、本発明は、担体に担持された金
属ルテニウムと塩基性有機化合物の存在下、超臨界状態
にある二酸化炭素と水素とを反応させることを特徴とす
るギ酸の製造方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる二酸化炭素及び水
素は、通常工業的に得られるものであれば特に制限され
ず、いずれのものであっても良い。用いる二酸化炭素と
水素の割合は、特に制限されないが、一般に二酸化炭素
1モルに対して、水素0.05〜100モル、特に0.
1〜50モルであるのが好ましい。二酸化炭素と水素
は、それぞれ別個に反応器に導入しても良いし、両者を
混合した後に導入しても良い。
【0008】本発明においては、触媒として金属ルテニ
ウムを各種の不溶性担体に担持させたものを用いる。通
常、金属ルテニウムを粉末状の担体に担持させ、そのま
ま粉末の形で使用するか、あるいはペレット状、球状、
棒状等の形状に成形したものを使用する。
【0009】担体としては、例えば活性炭、シリカ、ア
ルミナ、マグネシア、これらの混合物等が挙げられ、活
性炭又はアルミナが好ましく、特に活性炭が好ましい。
担体に対する金属ルテニウムの担持量は、全体重量の
0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%であるの
が好ましい。
【0010】金属ルテニウムを担体に担持させる方法は
特に制限されず、常法により行なえば良いが、一般に水
素化触媒として市販されているものをそのまま使用する
ことができる。このような市販品は、水素化触媒として
市販され、汎用されているため、金属錯体に比べ安価な
ものである。
【0011】担体に担持された金属ルテニウムの使用量
は、反応相1L当たり、1×10-5〜1×10-2グラム
原子、特に2×10-5〜2×10-3グラム原子であるの
が好ましい。
【0012】また、本発明で用いる塩基性有機化合物と
しては、アンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第
3級アミンが好ましい。具体的には、第1級アミンとし
ては、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ヘ
キシルアミン等が挙げられ;第2級アミンとしては、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジヘ
キシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられ;
第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリ
シクロヘキシルアミン等が挙げられる。これらのうち、
特に第3級アミンが好ましい。
【0013】これらの塩基性有機化合物は、超臨界状態
の二酸化炭素に完全に溶解し、均一相を形成させるに十
分な量を用いるのが好ましく、担体に担持された金属ル
テニウム1グラム原子当たり、100〜100,000
モル、特に1,000〜10,000モルであるのが好
ましい。
【0014】本発明においては、反応系に水及び/又は
アルコール類を添加することができ、そうすることで、
より効率良くギ酸を製造することができるので好まし
い。アルコール類としては、例えばメタノール、エタノ
ール等が挙げられる。反応系への水及び/又はアルコー
ル類の添加量は、担体に担持された金属ルテニウム1グ
ラム原子当たり、10〜100,000モル、特に10
0〜10,000モルであるのが好ましい。
【0015】本発明の反応は、超臨界状態にある二酸化
炭素中、均一相で行なうのが好ましい。二酸化炭素は、
一般に圧力72.9atm(7.38MPa)、温度31℃が
超臨界点であり、これ以上の圧力及び温度で超臨界状態
となる。反応に用いられる圧力は、二酸化炭素が75〜
400atm、特に80〜250atmであるのが好ましく、
水素は20〜150atm、特に40〜120atmであるの
が好ましい。反応温度は、反応系が超臨界状態を維持す
る温度以上であり、31〜150℃、特に40〜120
℃であるのが好ましい。本反応は、バッチ式によって
も、連続式によっても実施することができる。
【0016】本発明で用いる触媒は、固体状で反応系に
溶解していないため、回収と再利用が容易である。例え
ば槽型バッチ反応の場合、反応器内の固体触媒を一旦沈
降させた後、超臨界状態にある上澄み層のみを別の槽に
導く。反応器に残った固体触媒は、通常新たな反応原料
と必要に応じて補充の触媒を追加して再度反応に利用す
ることができる。従って、複雑な触媒回収工程を必要と
しない。なお、超臨界状態の上澄み層は、減圧すること
によって二酸化炭素及び系に溶解している水素を除き、
反応生成物を容易に分離することができる。
【0017】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0018】なお、以下の実施例及び比較例において、
生成したギ酸の分析は液体クロマトグラフィーにより行
なった。すなわち、反応生成物の一部を採取し、これを
アセトニトリル/0.1重量%リン酸水溶液(容量比1
5/85)を展開液とするカラム(充填剤:オクタデシ
ル基を化学結合したシリカゲル)に通し、流出する液に
ついて波長210nmにおける吸光度を測定し、得られた
測定値と検量線から算出した。
【0019】実施例1 攪拌機、圧力計及び温度計を具備した内容積100mLの
オートクレーブに、活性炭に金属ルテニウムを担持した
粉末状触媒50mg(ルテニウム担持量5重量%)、トリ
エチルアミン10mmol及びメタノール26mmolを添加し
た。次いで、反応器を−20℃に冷却した後、二酸化炭
素50gを充填し、続いて水素ガスを70atmまで充填
した。攪拌しながら反応系の温度を80℃まで上げた
後、10時間反応させた。この間、圧力は約220atm
に保持された。反応後、温度を室温に戻し、生成物を分
析したところ、ギ酸8.7mmolが生成していた。
【0020】比較例1 活性炭に金属ルテニウムを担持した粉末状触媒の代わり
に、活性炭に金属パラジウムを担持した粉末状触媒50
mg(パラジウム担持量3重量%)を用い、実施例1と同
様にして反応させた。反応生成物を分析したところ、ギ
酸0.02mmolが生成していた。従って、実施例1と比
較例1より、同じ周期律表VIII族金属の中でも、金属パ
ラジウムに比べ、金属ルテニウムの方が、はるかに反応
速度が高いことが確認された。
【0021】実施例2 実施例1において、メタノールを添加しない以外は実施
例1と同様にして、反応を行なった。反応生成物を分析
したところ、ギ酸6.1mmolが生成していた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、水素化等に汎用されて
いる安価な触媒を使用でき、また触媒の分離が容易であ
るため、製造工程が簡略化でき、触媒の損失も少ない。
さらに、比較的高い触媒効率(金属当たりのギ酸収量)
でギ酸を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担体に担持された金属ルテニウムと塩基
    性有機化合物の存在下、超臨界状態にある二酸化炭素と
    水素とを反応させることを特徴とするギ酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 担体が活性炭である請求項1記載の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 塩基性有機化合物が第3級アミンである
    請求項1又は2記載の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005030686A1 (ja) * 2003-09-30 2005-04-07 Nippon Steel Corporation 有機化合物の製造方法
JP2007055915A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 二酸化炭素と水素からギ酸塩の製造方法
JP2017080681A (ja) * 2015-10-28 2017-05-18 積水化学工業株式会社 二酸化炭素変換用の触媒
CN111116346A (zh) * 2019-12-31 2020-05-08 上海师范大学 一种基于非晶态合金用于超临界co2加氢的工艺

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