明 細 書
有機化合物の製造方法
技術分野
[oooi] 本発明は、一酸ィ匕炭素及び Z又は二酸ィ匕炭素及び水素を用いたメタノール等の 有機化合物の製造方法に関する。
背景技術
[0002] 一般的に、工業的にメタノールを合成する際には、メタンを主成分とする天然ガスを 水蒸気改質して得られる一酸化炭素及び水素 (合成ガス)を原料とし、銅 ·亜鉛系等 の触媒を用いて固定床気相法にて、 200— 300°C、 5— 25MPaという厳しい条件で 反応を起こさせている(非特許文献 1)。この反応には、合成ガス中に含まれる水及び 二酸ィ匕炭素による反応阻害を受けにくいという長所がある。但し、この反応は発熱反 応である力 気相法では熱伝導が低いため、効率的な抜熱が困難である。このため、 反応器を通過する時の転化率を低く抑えて、未反応の高圧原料ガスをリサイクルす るという効率ィ匕を図ることに難点がある。
[0003] 一方、液相でメタノールを合成して、抜熱速度を向上させる様々の方法が検討され ている。中でも、低温(100— 180°C程度)で活性の高い触媒を用いる方法は、熱力 学的にも生成系に有利であり、注目嫌めている(非特許文献 2等)。しかし、これら の方法に関しては、合成ガス中に含まれることが多い水及び二酸ィ匕炭素による活性 低下が報告されており、何れも実用には至って!/、な 、 (非特許文献 3)。
[0004] また、メタノール合成を超臨界状態で行う方法力 例えば特許文献 1に記載されて いる。この方法では、ペンタン、へキサン、ヘプタンのような反応に不活性な溶媒が超 臨界となる条件下で、二酸ィ匕炭素及び水素を原料としてメタノールの合成を行って ヽ る。この方法によれば、気相における合成法と比較して、メタノールの生成速度を高 めることができる。
[0005] また、一酸化炭素を含めた酸化炭素と水素を原料としてメタノールを合成する方法 も開示されている(特許文献 2及び 3)。これらの方法では、特許文献 1に記載された 方法と同様に、超臨界流体として反応に不活性な流体を用いている。これらの超臨
界相メタノール合成では、超臨界流体の役割は、反応ガスの拡散、生成物の触媒表 面からの除去、及び反応熱の除去を促進させることである。
[0006] 一方、本発明者らは溶媒として触媒作用を持つアルコールを用いて、超臨界相で 反応を行うと、反応に不活性な溶媒を使用した場合と比較して、転化率が著しく向上 することを見出した (非特許文献 4)。しかしながら、非特許文献 4に記載された方法 では、ケトンの生成反応が進行し、ケトンの蓄積に伴って溶媒の再利用が困難となる という問題点がある。
[0007] 特許文献 1:特開 2000-336050号公報
特許文献 2:特開平 11—71308号公報
特許文献 3:特開 2000— 204053号公報
非特許文献 1 :J. C. J. Bart et al, Catal. Today, 2, p.l (1987)
非特許文献 2 :大山聖ー, PETROTECH, 18(1), p.27 (1995)
非特許文献 3 : S. Ohyama, Applied Catalysis A: General, 180, p.217 (1999) 非特許文献 4 : P.Reubroycharoen et al., Fuel, 82, p.2255 (2003)
発明の開示
[0008] 本発明は、効率よくメタノールを得ることができる有機化合物の製造方法を提供す ることを目的とする。
[0009] 本願発明者は、ケトンの生成反応に関する問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた ところ、非特許文献 4に記載された方法では、触媒作用を有するアルコールとして、 臨界温度が 263°Cの 2—ブタノールを用いると共に、反応温度を 265°Cとしているた めに、 Cu系触媒上で、副反応として溶媒アルコールの脱水素によるケトンの生成反 応が進行していることを見出した。そして、本願発明者は、この結果に基づいて、以 下に示す発明の諸態様に想到した。
[0010] 本発明に係る第 1の有機化合物の製造方法は、触媒の存在下で、触媒作用を示し 臨界温度が 240°C以下のアルコールを含有する溶媒を用いて、一酸ィ匕炭素及び二 酸ィ匕炭素からなる群カゝら選択された少なくとも一種及び水素を含む原料ガスを、前記 溶媒の少なくとも一部が超臨界流体となる条件下で反応させてメタノールを生成する 工程を有することを特徴とする。
[0011] 本発明に係る第 2の有機化合物の製造方法は、触媒の存在下で、触媒作用を示し 臨界温度が 240°C以下のアルコールを含有する溶媒を用いて、一酸ィ匕炭素及び二 酸ィ匕炭素からなる群カゝら選択された少なくとも一種及び水素を含む原料ガスを、前記 溶媒の少なくとも一部が超臨界流体となる条件下で反応させてメタノール及びギ酸ェ ステルを生成する工程と、前記ギ酸エステルを水素化してメタノールを生成する工程 と、を有することを特徴とする。
[0012] これらの本発明においては、従来の気相法における熱力学的制限を解消すること が可能である。また、低温液相法において問題となる触媒失活も生じない。更に、ケト ンの生成を防止することができるため、溶媒の再利用も容易となり、効率が向上する。 図面の簡単な説明
[0013] [図 1]図 1は、本発明に係る方法の実施に用いる装置の一例を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
[0014] 先ず、本発明に係る方法の実施に用いる装置の一例について、図 1を参照しなが ら説明する。この装置には、液体の溶媒アルコール 2を気化して、気体の溶媒アルコ ール 2,を生成する気化器 3、及び、気体の溶媒アルコール 2,及び合成ガス 1を反応 させる固定床流通式の管型反応器 4が設けられている。管型反応器 4には、触媒が 充填される。更に、管型反応器 4から排出された反応生成物、溶媒アルコール 2,及 び未反応の合成ガス 1からなる混合物 10を冷却する冷却器 5が設けられている。冷 却器 5により、混合物 10が、未反応の合成ガス 6と生成物及び未反応の溶媒アルコ 一ルカもなる混合物 7とに分離される。更に、混合物 7をメタノール 9と液体の溶媒ァ ルコール 2とに分離する蒸留塔 8が設けられている。液体の溶媒アルコール 2は、気 化器 3に送られる。
[0015] このような装置を用いてギ酸エステル及びメタノールを製造する場合、先ず、固定 床流通式の管型反応器 4に触媒を充填し、合成ガス 1と、気化器 3によって気化した 溶媒アルコール 2,とを供給する。次に、管型反応器 4から排出された混合物 10を冷 却器 5で冷却し、未反応ガス 6と混合物 7とに分離する。次いで、混合物 7を蒸留塔 8 においてメタノール 9と溶媒アルコール 2とに分離する。その後、蒸留塔 8で分離され た溶媒アルコール 2を気化器 3で気化した後、管型反応器 4に再度供給する。
[0016] 合成ガス 1の転化率が低い場合は、再度、未反応ガス 6を管型反応器 4に供給する ことも可能であるが、高収率で得られる場合は、未反応ガス 6を合成ガス製造の熱源 として利用することが好ましい。
[0017] また、ギ酸エステル選択率が高 、場合には、製品としてギ酸エステルを得ることが 可能である。製品としてギ酸エステルを得ようとする場合には、生成物及び溶媒アル コールの混合物 7を蒸留塔 8で、ギ酸エステル、メタノール及び溶媒アルコールに分 離すればよい。
[0018] ここで、上述の方法で用いる溶媒アルコール 2について説明する。溶媒アルコール 2としては、少なくともメタノールの合成反応において、好ましくはギ酸エステルの合成 反応においても触媒作用を示すものを用いる必要がある。また、臨界温度が 240°C 以下であって、 240°C以下の低温下でも超臨界流体として存在するものを用いること が好ましい。溶媒アルコール 2を超臨界流体として反応を行うことにより、合成ガス 1の 拡散を向上させ、生成物の触媒表面からの離脱を促進させ、反応熱の排除を促進さ せることができる。
[0019] なお、溶媒アルコール 2に、触媒作用を示し臨界温度が 240°C以下のアルコール の他に、反応に不活性な溶媒が混入していてもよい。この場合、反応温度下で、触 媒作用を有するアルコール自体が超臨界流体として存在しなくても、不活性な溶媒 が超臨界流体として存在すればょ ヽ。
[0020] 触媒作用を示す溶媒アルコールとしては、例えば、鎖状又は脂環式炭化水素類に 水酸基が付いたものの他、フエノール及びその置換体、更には、チオール及びその 置換体等が挙げられる。これらの溶媒アルコールの炭素数は特に限定されるもので はないが、反応効率等の点から、炭素数は 1一 4であることが好ましい。例えば、メタノ ール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール、特に 2—プロパノールを用いる ことが好ましい。 2—プロノ V—ルは、その臨界温度が低いため、低い温度でも反応を 促進することができる。
[0021] 一方、反応に不活性な溶媒としては、臨界温度が 200°C以下の溶媒を用いることが 好ましぐ例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、へキサン等の飽和炭化水素の他、不 飽和炭化水素、含酸素炭化水素等が挙げられる。
[0022] 触媒作用を示す溶媒アルコールと反応に不活性な溶媒との混合比は、特に限定さ れるものではないが、溶媒アルコールの含有量は 10モル%以上であることが好まし い。触媒作用を示す溶媒アルコールと臨界温度が 200°C以下の不活性溶媒との混 合物を用いることにより、
(1)合成ガスの拡散の向上、生成物の触媒表面力 の離脱の促進、反応熱の排除 の促進という超臨界相としての利点、
(2)アルコールの触媒作用による反応促進と 1、う利点
を低 、反応温度にぉ 、て併せ持つことが可能となる。
[0023] なお、反応は、溶媒アルコール 2の超臨界相で行うため、使用する溶媒の臨界温度 及び臨界圧によって反応条件を調整する必要がある。多くの場合、温度を 70°C— 2 40°Cとし、圧力を 10気圧一 100気圧とすることが好ましいが、これらには限定されな い。
[0024] 次に、上述の方法で管型反応器 4に充填される触媒について説明する。触媒として は、ギ酸エステルを合成する場合、メタノールを合成する場合の夫々において、好適 なものを用いることができる。
[0025] メタノールを合成する場合には、 Zn、 Mg、 Mn及び Z又は Reと、 Cuとを含有する 触媒を用いることが好ましい。これは、低温においても高転ィ匕率にてメタノールを製 造することが可能だ力 である。このような触媒としては、例えば、 Cu/ZnO、 Cu/ MgO、 Cu/MnO及び CuZReO (xは化学的に許容し得る値)が挙げられる。
[0026] これらの触媒は、多孔質無機化合物上に担持させて用いることもできる。多孔質無 機化合物としては、例えばシリカを用いることが好ましい。また、これら触媒の調製は 、含浸法、沈殿法、ゾルゲル法、共沈法、イオン交換法、混練法、蒸発乾固法等の通 常の方法のいずれによっても行うことが可能であり、特に限定されるものではない。伹 し、共沈法を採用すると、担持率が高い触媒を調製することが可能であるため、好ま しい。
[0027] 一方、メタノールだけでなくギ酸エステルをも合成する場合には、アルカリ金属系触 媒又はアルカリ土類金属系触媒の一方又は双方を用いることが好ましい。これは、水 や二酸化炭素が混在しても、一酸化炭素及びアルコール類からギ酸エステルを製造
することが可能だ力もである。アルカリ金属系触媒としては、リチウム、カリウム、ナトリ ゥム、セシウム等の金属化合物又は単体が挙げられる。また、アルカリ土類金属系触 媒としては、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチウム等の金属化合物又は 単体が挙げられる。これらの金属化合物としては、金属塩又は金属酸化物が好ましく 、特に、アルカリ金属系触媒の炭酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩等のアル カリ金属塩が好ましい。
[0028] これらの触媒は、常法により一般的な担体に担持させて用いることもできる。これら の触媒を使用する場合、触媒作用を示す溶媒アルコール 2としては、反応効率等の 点から、第 1級アルコールを用いることが好ましぐメタノール、エタノール等の低級ァ ルコールを用いることが特に好まし 、。
[0029] なお、反応器 4内での反応の結果、ギ酸エステル及びメタノールの混合物が生成さ れた場合、この混合物は蒸留等により精製してギ酸エステルとメタノールとに分離す ることができる。また、ギ酸エステルは、そのままメタノールの製造に供することもでき る。即ち、ギ酸エステルを水素化分解してメタノールを製造することができる。水素化 分解には水素化分解触媒を用いればよぐ例えば、 Cu、 Pt、 Ni、 Co、 Ru、 Pd系の 一般的な水素化分解触媒を用いることができる。
[0030] 上述の装置では、反応器 4内に Cuを含有する触媒を充填しているため、メタノール 選択率を増加させ、効率良くメタノールを製造することができる。また、反応器 4内の 反応だけでは、ギ酸エステル選択率が高くメタノール選択率が低 ヽ場合もあり得る。 この場合、メタノールを製造することが困難となる。しかし、このような場合でも、生成し たギ酸エステルを蒸留により分離した後に、水素化分解触媒及び水素と共存させて 水素化分解することにより、メタノールを得ることが可能である。また、ギ酸エステルと メタノールとの混合物を分離せずに、そのまま水素化分解触媒及び水素と共存させ て、混合物中のギ酸エステルを水素化分解することにより、メタノールを得ることも可 能である。
[0031] ここで、反応器 4内での反応について説明する。
[0032] 触媒として、アルカリ金属系触媒又はアルカリ土類金属系触媒の一方又は双方を 用いた場合のギ酸エステル及びメタノールの合成反応は、次に示す反応式に基づく
ものと推定される。但し、一例として、溶媒アルコール 2は、鎖状又は脂環式炭化水素 類に水酸基が付いたものとする。
R-OH + CO→HCOOR (1)
HCOOR+ 2H→CH OH+R-OH (2)
2 3
(ここで、 Rはアルキル基を示す。)
[0033] 触媒として、 CuZZnO、 Cu/MgO、 Cu/MnO、 Cu/ReO (xは化学的に許 容し得る値)を用いた場合のメタノールの合成反応は、次に示す反応式に基づくもの と推定される。但し、一例として、溶媒アルコール 2は、鎖状又は脂環式炭化水素類 に水酸基が付いたものとする。
CO+H 0→CO +H (3)
2 2 2
CO +H + R-OH→HCOOR + H O (4)
2 2 2
HCOOR+ 2H→CH OH+R-OH (5)
2 3
[0034] このように、反応に供されたアルコールは最終生成物にも含まれるため、回収して 再利用することができる。従って、アルコールは触媒として作用し、メタノールの原料 は水素並びに一酸ィ匕炭素及び Z又は二酸ィ匕炭素であるといえる。なお、本発明によ れば、最終生成物の中にはケトンが含まれない。
実施例
[0035] 以下、実施例 1一 22と比較例 1一 3に基づいて、本発明について更に詳細に説明 するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、これらの結果を 一覧にしたものを表 1一表 5に示す。
[0036] 以下の実施例に記載した CO転化率、 CO転化率、 C転化率、ギ酸エステル選択
2
率、メタノール選択率及びメタノール収率は、夫々次に示す式により算出した値であ る。
[0037] CO転化率(%) = [1 (反応後に回収された COモル数) Z (仕込んだ COモル数) ] X 100
CO転ィ匕率(%) = [1— (反応後に回収された COモル数) Z (仕込んだ COモル
2 2 2 数)] X 100
C転化率(%) = CO転化率(%) X [ (仕込んだ COモル数) / (仕込んだ CO +
COモル数) ] + CO転ィ匕率(%) X [ (仕込んだ COモル数) / (仕込んだ CO +
2 2 2
COモル数) ]
2
ギ酸エステル選択率(%) = [ (反応後に回収されたギ酸エステルモル数) Z{ (c転 化率(%) ) X (仕込んだ CO + COモル数) }] X 100
2
メタノール選択率 (%) = [ (反応後に回収されたメタノールモル数) / { (C転化率( %) ) X (仕込んだ CO + COモル数) }] X 100
2
メタノール収率(%) = (生成したメタノールモル数) Z (仕込んだ co + coモル数)
2
X 100
[0038] (実施例 1)
管型固定床流通式反応器に、工業用 CuZZnO触媒 (ICI 51— 2)を 0. 5g充填し た。溶媒アルコールとして 2—プロパノールを高圧ポンプにて反応器に供給した。合 成ガスの組成を、 CO : 31. 8%、 CO : 5. 0%、 H : 60. 2%、 Ar: 3. 0%とした。合
2 2
成ガスの分圧を lMPa、 2—プロパノールの分圧を 5MPaとし、 240°Cで 6時間反応を 行った。この条件は、 2-プロパノールが超臨界流体となる条件である。その後、反応 生成物を反応器の後段に設置したコールドトラップにて回収した。そして、未反応ガ ス及び反応生成物の分析をガスクロマトグラフで行った。
[0039] この結果、 CO転化率は 77. 4%、 CO転化率は 22. 5%、 C転化率は 69. 9%、ギ
2
酸プロピル選択率は 11. 9%、メタノール選択率は 88. 1%、メタノール収率は 61. 6
%であった。
[0040] (比較例 1)
反応温度を 230°Cとした他は、実施例 1と同様の条件で反応を行った。但し、この 条件は、 2—プロパノールが超臨界流体にならな 、条件である。
[0041] この結果、 CO転化率は 58. 2%、 CO転化率は 18. 0%、 C転化率は 52. 9%、ギ
2
酸プロピル選択率は 12. 1%、メタノール選択率は 87. 9%、メタノール収率は 46. 5 %であった。実施例 1と比較例 1とを比較すると、実施例 1において、メタノール収率 が著しく高いといえる。
[0042] (実施例 2)
水素化分解触媒として、 0. 5gの CuZSiO触媒(ENGELHARD製 Cu— 0860
E 1Z8)を更に添加した他は、実施例 1と同様の条件で反応を行った。
[0043] この結果、 CO転化率は 78. 1%、 CO転化率は 24. 1%、 C転化率は 70. 8%、ギ
2
酸プロピル選択率は 0. 9%、メタノール選択率は 99. 1%、メタノール収率は 70. 1 %であった。水素化分解触媒の共存によって、メタノール選択率及びメタノール収率 が実施例 1よりも増カロした。
[0044] (実施例 3)
実施例 1に記載の方法で反応を行った後、コールドトラップ中の溶媒及び生成物の 液体混合物を回収した。次いで、実施例 2で用いた CuZSiO触媒 (0. 5g)を反応
2
器に充填し、該液体混合物を反応器に高圧ポンプにて供給した。そして、純水素ガ スを供給し、反応温度を 150°C、反応圧を 2MPaとして反応を行い、反応生成物をガ スクロマトグラフで分析した。この反応は、ギ酸プロピルが水素化分解されてメタノー ルが生成する反応である。
[0045] この水素化分解反応では、ギ酸プロピル転化率は 88. 7%、メタノール選択率は 98 . 2%、 CO選択率は 1. 8%であった。従って、実施例 1からの一連の反応として評価 すると、 CO転化率は 75. 4%、 CO転化率は 22. 5%、 C転化率は 68. 2%、ギ酸プ
2
口ピル選択率は 1. 3%、メタノール選択率は 98. 5%、メタノール収率は 67. 2%であ つた o
[0046] (実施例 4)
管型固定床流通式反応器に、工業用 CuZZnO触媒 (ICI 51— 2)を 0. 5g充填し た。溶媒アルコールとして 2—プロパノールを高圧ポンプにて反応器に供給すると共 に、反応に不活性な n—ブタンも反応器に供給した。合成ガスの組成を、 CO : 31. 8 %、 CO : 5. 0%、 H : 60. 2%、 Ar: 3. 0%とした。合成ガスの分圧を IMPaゝ 2—プ
2 2
ロパノールの分圧を lMPa、 n—ブタンの分圧を 4MPaとし、 240°Cで 6時間反応を行 つた。この条件は、 2—プロパノール及び n—ブタンが超臨界流体となる条件である。そ の後、反応生成物を反応器の後段に設置したコールドトラップにて回収した。そして 、未反応ガス及び反応生成物の分析をガスクロマトグラフで行った。
[0047] この結果、 CO転化率は 26. 2%、 CO転化率は 65. 4%、 C転化率は 31. 5%、ギ
2
酸プロピル選択率は 12. 3%、メタノール選択率は 87. 7%、メタノール収率は 27. 6
%であった。
[0048] (実施例 5)
反応温度を 200°Cとした他は、実施例 4に記載の方法で反応を行った。この条件は 、 2—プロパノールは超臨界流体とならないが、 n—ブタンが超臨界流体となる条件で ある。
[0049] この結果、 CO転化率は 20. 9%、 CO転化率は 49. 7%、 C転化率は 24. 8%、ギ
2
酸プロピル選択率 11. 6%、メタノール選択率 88. 4%、メタノール収率は 21. 9%で めつに。
[0050] (比較例 2)
溶媒アルコールとして、触媒作用を示す 2—プロパノールを用いずに、反応に不活 性な n—ブタンのみを、分圧を 5MPaとして用いた他は、実施例 5と同様の条件で反 応を行った。
[0051] この結果、 CO転化率は 14. 7%、 CO転化率は 32. 1%、 C転化率は 17. 0%、メ
2
タン選択率は 1. 3%、メタノール選択率は 98. 7%、メタノール収率は 16. 8%であつ た。
[0052] (比較例 3)
管型固定床流通式反応器に、工業用 CuZZnO触媒 (ICI 51— 2)を 0. 5g充填し た。溶媒アルコールとして 2—プロパノールを高圧ポンプにて反応器に供給すると共 に、反応に不活性なプロパンも反応器に供給した。合成ガスの組成を、 CO : 31. 8% 、 CO : 5. 0%、 H : 60. 2%、 Ar: 3. 0%とした。合成ガスの分圧を IMPaゝ 2—プロ
2 2
パノールの分圧を lMPa、プロパンの分圧を 4MPaとし、 200°Cで 6時間反応を行つ た。この条件は、 2—プロパノール及びプロパンが超臨界流体とならない条件である。 その後、反応生成物を反応器の後段に設置したコールドトラップにて回収した。そし て、未反応ガス及び反応生成物の分析をガスクロマトグラフで行った。
[0053] この結果、 CO転化率は 10. 3%、 CO転化率は 24. 9%、 C転化率は 12. 3%、ギ
2
酸プロピル選択率は 11. 1%、メタノール選択率は 88. 9%、メタノール収率は 10. 9 %であった。
[0054] 実施例 5と比較例 2 (触媒作用を有する溶媒アルコールを不使用)及び比較例 3 (超
臨界流体とならない条件)とを比較すると、実施例 5において、メタノール収率が高い といえる。
[0055] (実施例 6)
水素化分解触媒として、 0. 5gの CuZSiO触媒(ENGELHARD製 Cu— 0860
2
E 1Z8)を更に添加した他は、実施例 4と同様の条件で反応を行った。
[0056] この結果、 CO転化率は 25. 1%、 CO転化率は 63. 7%、 C転化率は 30. 3%、ギ
2
酸プロピル選択率は 1. 2%、メタノール選択率は 98. 8%、メタノール収率は 29. 9
%であった。水素化分解触媒の共存によって、メタノール選択率及びメタノール収率 が実施例 4よりも増カロした。
[0057] (実施例 7)
反応温度を 200°Cとした他は、実施例 6と同様の条件で反応を行った。実施例 5と 同様に、この条件は、 2—プロパノールは超臨界流体とならないが、 n—ブタンが超臨 界流体となる条件である。
[0058] この結果、 CO転化率は 20. 2%、 CO転化率は 50. 1%、 C転化率は 24. 3%、ギ
2
酸プロピル選択率は 1. 2%、メタノール選択率は 98. 8%、メタノール収率は 24. 0 %であった。
[0059] (実施例 8)
実施例 4に記載の方法で反応を行った後、コールドトラップ中の溶媒及び生成物の 液体混合物を回収した。次いで、実施例 6で用いた CuZSiO触媒 (0. 5g)を反応
2
器に充填し、該液体混合物を反応器に高圧ポンプにて供給した。そして、純水素ガ スを供給し、反応温度を 150°C、反応圧を 2MPaとして反応を行い、反応生成物をガ スクロマトグラフで分析した。この反応は、ギ酸プロピルが水素化分解されてメタノー ルが生成する反応である。
[0060] この水素化分解反応では、ギ酸プロピル転化率は 89. 5%、メタノール選択率は 98 . 4%、 CO選択率は 1. 6%であった。従って、実施例 4からの一連の反応として評価 すると、 CO転化率は 24. 4%、 CO転化率は 65. 4%、 C転化率は 30. 0%、ギ酸プ
2
口ピル選択率は 1. 4%、メタノール選択率は 98. 2%、メタノール収率は 29. 5%であ つた o
[0061] (実施例 9)
実施例 5に記載の方法で反応を行った後、コールドトラップ中の溶媒及び生成物の 液体混合物を回収した。次いで、実施例 8と同様の条件で反応を行い、反応生成物 をガスクロマトグラフで分析した。
[0062] この水素化分解反応では、ギ酸プロピル転化率は 86. 5%、メタノール選択率は 98 . 7%、 CO選択率は 1. 3%であった。従って、実施例 5からの一連の反応として評価 すると、 CO転化率は 20. 1%、 CO転化率は 49. 7%、 C転化率は 24. 1%、ギ酸プ
2
口ピル選択率は 1. 6%、メタノール選択率は 97. 3%、メタノール収率は 23. 4%であ つた o
[0063] (実施例 10)
内容積が 85mlのオートクレープに、触媒として炭酸カリウムを 2g仕込んだ。溶媒ァ ルコールとしてエタノールをオートクレープに供給すると共に、反応に不活性な n—ブ タンの分圧もオートクレーブに供給した。合成ガスの組成を、 CO : 31. 8%、CO : 5.
2
0%、 H : 60. 2%、 Ar: 3. 0%とした。合成ガスの分圧を lMPa、エタノールの分圧
2
を lMPa、 n—ブタンの分圧を 4MPaとし、 170°Cで 2時間反応を行った。この条件は 、エタノール及び n—ブタンが超臨界流体となる条件である。その後、未反応ガス及び 反応生成物の分析をガスクロマトグラフで行った。
[0064] この結果、 CO転化率は 25. 6%、 CO転化率は 15. 2%、 C転化率は 24. 2%、ギ
2
酸ェチル選択率は 100%、メタノール選択率は 0%、メタノール収率は 0%であった。
[0065] (実施例 11)
触媒として、 lgの CuZMnO触媒を更に添加した他は、実施例 10と同様の条件で 反応を行った。なお、この CuZMnO触媒は、 Cu(NO ) · 3Η Ο、Μη(ΝΟ ) · 6Η
3 2 2 3 2 2 οを原料として、共沈法で調製した。
[0066] この結果、 CO転化率は 24. 4%、 CO転化率は 15. 6%、 C転化率は 23. 2%、ギ
2
酸ェチル選択率は 81. 2%、メタノール選択率は 18. 8%、メタノール収率は 4. 4% であった。
[0067] (実施例 12)
内容積が 85mlのオートクレープに、触媒として炭酸カリウムを 2g仕込んだ。溶媒ァ
ルコールとして 2—プロパノールをオートクレーブに供給した。合成ガスの組成を、 CO : 31. 8%、CO : 5. 0%、H : 60. 2%、Ar: 3. 0%とした。合成ガスの分圧を IMPa
2 2
、 2—プロパノールの分圧を 5MPaとし、 240°Cで、 2時間反応を行った。この条件は、 2—プロパノールが超臨界流体となる条件である。その後、未反応ガス及び反応生成 物の分析をガスクロマトグラフで行った。
[0068] この結果、 CO転化率は 37. 4%、 CO転化率は 16. 5%、 C転化率は 34. 6%、ギ
2
酸プロピル選択率は 100%、メタノール選択率は 0%、メタノール収率は 0%であった
[0069] (実施例 13)
触媒として、 lgの CuZMnO触媒を更に添加した他は、実施例 12と同様の条件で 反応を行った。なお、この CuZMnO触媒は、実施例 11と同様に、 Cu(NO ) · 3Η
3 2 2
0、 Μη (ΝΟ ) · 6Η Οを原料として、共沈法で調製した。
3 2 2
[0070] この結果、 CO転化率は 35. 4%、 CO転化率は 15. 9%、 C転化率は 32. 8%、ギ
2
酸プロピル選択率は 79. 5%、メタノール選択率は 20. 5%、メタノール収率は 6. 7
%であった。
[0071] (実施例 14)
触媒として、 lgのシリカ担持炭酸カリウム触媒を使用した他は、実施例 10と同様の 条件で反応を行った。なお、シリカ担持炭酸カリウム触媒は含浸法で調製した。
[0072] この結果、 CO転化率は 19. 3%、 CO転化率は 7. 6%、 C転化率は 17. 7%、ギ
2
酸ェチル選択率は 98. 2%、メタノール選択率は 1. 8%、メタノール収率は 0. 3%で めつに。
[0073] (実施例 15)
実施例 14に記載の方法で反応を行った後、オートクレープ中の溶媒、生成物及び 触媒の混合物から、溶媒及び生成物の液体混合物を分取した。次いで、該液体混 合物及び lgの CuZSiO触媒(ENGELHARD製 Cu— 0860 E 1Z8)をオートク
2
レーブに仕込み、水素ガスを 2MPa充填し、 150°Cで 2時間反応を行った。その後、 反応生成物をガスクロマトグラフで分析した。この反応は、ギ酸ェチルが水素化分解 されてメタノールが生成する反応である。
[0074] この水素化分解反応では、ギ酸ェチル転ィ匕率は 88. 8%、メタノール選択率は 98. 1%、 CO選択率は 1. 9%であった。従って、実施例 14からの一連の反応として評価 すると、 CO転化率は 18. 2%、 CO転化率は 7. 6%、 C転化率は 16. 8%、ギ酸ェ
2
チル選択率は 11. 0%、メタノール選択率は 89. 0%、メタノール収率は 15. 0%であ つた o
[0075] (実施例 16)
触媒として、 lgのシリカ担持炭酸カリウム触媒を使用した他は、実施例 12と同様の 条件で反応を行った。なお、シリカ担持炭酸カリウム触媒は含浸法で調製した。
[0076] この結果、 CO転化率は 29. 8%、 CO転化率は 13. 5%、 C転化率は 27. 6%、ギ
2
酸プロピル選択率は 98. 8%、メタノール選択率は 1. 2%、メタノール収率は 0. 3% であった。
[0077] (実施例 17)
実施例 16に記載の方法で反応を行った後、オートクレープ中の溶媒、生成物及び 触媒の混合物から、溶媒及び生成物の液体混合物を分取した。次いで、該液体混 合物及び lgの CuZSiO触媒(ENGELHARD製 Cu— 0860 E 1Z8)をオートク
2
レーブに仕込み、水素ガスを 2MPa充填し、 150°Cで 2時間反応を行った。その後、 反応生成物をガスクロマトグラフで分析した。この反応は、ギ酸プロピルが水素化分 解されてメタノールが生成する反応である。
[0078] この水素化分解反応では、ギ酸プロピル転化率は 89. 8%、メタノール選択率は 98 . 4%、 CO選択率は 1. 6%であった。従って、実施例 16からの一連の反応として評 価すると、 CO転化率は 28. 6%、 CO転化率は 13. 5%、 C転化率は 26. 5%、ギ酸
2
プロピル選択率は 11. 3%、メタノール選択率は 88. 7%、メタノール収率は 23. 5% であった。
[0079] (実施例 18)
触媒として、工業用 CuZZnO触媒の代わりに、 Cu/MgO触媒を使用した他は、 実施例 1と同様の条件で反応を行った。なお、この CuZMgO触媒は、 Cu (NO ) ·
3 2
3H 0、 Mg (NO ) · 6Η Οを原料として、共沈法で調製した。
2 3 2 2
[0080] この結果、 CO転化率は 79· 6%、 CO転化率は 13· 4%、 C転化率は 70· 6%、ギ
酸プロピル選択率は 6. 4%、メタノール選択率は 93. 6%、メタノール収率は 66. 1 %であった。
[0081] (実施例 19)
触媒として、工業用 CuZZnO触媒の代わりに、 Cu/MgO触媒を使用した他は、 実施例 5と同様の条件で反応を行った。なお、この CuZMgO触媒は、実施例 18と 同様に、 Cu (NO ) · 3Η 0、 Mg (NO ) · 6Η Oを原料として、共沈法で調製した。
3 2 2 3 2 2
[0082] この結果、 CO転化率は 49. 7%、 CO転化率は 70. 5%、 C転化率は 52. 5%、ギ
2
酸プロピル選択率は 8. 4%、メタノール選択率は 91. 6%、メタノール収率は 48. 1 %であった。
[0083] (実施例 20)
触媒として、工業用 CuZZnO触媒の代わりに、 CuZZnO触媒を使用した他は、 実施例 1と同様の条件で反応を行った。 CuZZnO触媒は、 Cu(NO ) · 3Η 0、 Zn
3 2 2
(NO ) · 6Η Οを原料として、共沈法で調製した。
3 2 2
[0084] この結果、 CO転化率は 80. 1%、 CO転化率は 65. 1%、 C転化率は 78. 2%、ギ
2
酸プロピル選択率は 4. 5%、メタノール選択率は 95. 5%、メタノール収率は 74. 7 %であった。
[0085] (実施例 21)
合成ガスの組成を、 CO : 32. 1%、 H : 64. 4%、 Ar: 3. 5%とした他は、実施例 20
2
と同様の条件で反応を行った。この結果、 CO転化率は 74. 6%、ギ酸プロピル選択 率は 3. 2%、メタノール選択率は 96. 8%、メタノール収率は 72. 2%であった。
[0086] (実施例 22)
合成ガスの組成を、 CO : 32. 5%、H : 64. 3%、Ar: 3. 2%とした他は、実施例 2
2 2
0と同様の条件で反応を行った。この結果、 CO転化率は 71. 8%、ギ酸プロピル選
2
択率は 4. 1%、メタノール選択率は 95. 9%、メタノール収率は 68. 9%であった。
実施例 CO C02 C ギ酸プロピル ギ酸ェチル メタノ一ル メタノール 実験の特徴
No. 転化率 (%) 転化率(%) 転化率(%) 選択率(%) 選択率(%) 選択率 (%) 収率 (%)
1 .ベース実験 77.4 22.5 69.9 11.9 88.1 61.6
•水素化分解触媒
2 78.1 24.1 70.8 0.9 99.1 70.1 共存
3 • 2段階反応 75.4 22.5 68.2 1.3 98.5 67.2
4 •不活性溶媒共存 26.2 65.4 31.5 12.3 87.7 27.6
•不活性溶媒共存
5 20.9 49.7 24.8 11.6 88.4 21.9 •反応温度変更
-不活性溶媒共存
6 •水素化分解触媒 25.1 63.7 30.3 1.2 98.8 29.9 共存
-不活性溶媒共存
•水素化分解触媒
7 20.2 50.1 24.3 1.2 98.8 24.0 共存
•反応温度変更
•不活性溶媒共存
8 24.4 65.4 30.0 1.4 98.2 29.5 • 2段階反応
•不活性溶媒共存
9 •反応温度変更 20.1 49.7 24.1 1.6 97.3 23.4 • 2段階反応
〔¾〔008
実施例 CO C02 C ギ酸プロピル ギ酸ェチル メタノール メタノール 実験の特徴
No- 転化率 (%) 転化率(%) 転化率 (%) 選択率(%) 選択率(%) 選択率(%) 収率 (%)
•回分式反応
•不活性溶媒共存
10 •アルカリ金属触媒 25.6 15.2 24.2 100 0 0 によるギ酸エステ
ル合成
•回分式反応
-不活性溶媒共存
11 -アルカリ金属触媒 24.4 15.6 23.2 81.2 18.8 4.4 と水素化分解触媒
共存
-回分式反応
•アルカリ金属触媒
12 37.4 16.5 34.6 100 0 0 によるギ酸エステ
ル合成
•回分式反応
-アルカリ金属触媒
13 35.4 15.9 32.8 79.5 20.5 6.7 と水素化分解触媒
共存
塑〔s009
実施例 CO C02 C ギ酸プロピル ギ酸ェチノレ メタノール メタノール 実験の特徴
No. 転化率(%) 転化率 (°/。) 転化率(%) 選択率(%) 選択率(%) 選択率(%) 収率 (%)
•シリカ担持アル力
14 リ金属触媒による 19.3 7.6 17.7 98.2 1.8 0.3 ギ酸エステル合成
•シリカ担持アル力
15 リ金属触媒の使用 18.2 7.6 16.8 11.0 89.0 15.0 • 2段階反応
-回分式反応
•シリカ担持アル力
16 29.8 13.5 27.6 98.8 1.2 0.3 リ金属触媒による
ギ酸エステル合成
-シリカ担持アル力
17 リ金属触媒の使用 28.6 13.5 26.5 11.3 88.7 23.5 • 2段階反応
共沈法触媒使用
18 79.6 13.4 70.6 6.4 93.6 66.1 (Cu/MgOx)
•不活性溶媒共存
•反応温度変更
19 49.7 70.5 52.5 8.4 91.6 48.1 • 共沈法触媒使用
(Cu/MgOx)
実施例 CO C02 C ギ酸プロピノレ ギ酸ェチル メタノ一ル メタノ一ル 実験の特徴
No. 転化率(%) 転化率(%) 転化率 (%) 選択率 (%) 選択率(%) 選択率(%) 収率 (%)
•共沈法触媒使用
20 80.1 65.1 78.2 4.5 95.5 74.7 (Cu/ZnO)
•原料変更
21 74.6 3.2 96.8 72.2 (COのみ)
•原料変更
22 71.8 4.1 95.9 68.9
(CO2のみ)
[S挲] [Ϊ600]
Z £ lO/ OOZd /13d 03 9890C0/S00Z OAV
比較例 CO C02 C ギ酸プロピノレ ギ酸ェチル メタノ一ル メタノール 実験の特徴
No. 転化率 (%) 転化率(%) 転化率(%) 選択率(%) 選択率(%) 選択率 (%) 収率 (%)
•超臨界とならない
1 58.2 18.0 52.9 12.1 87.9 46.5 条件
2 •不活性溶媒のみ 14.7 32.1 17.0 1.3 98.7 16.8
•不活性溶媒共存
3 •超臨界とならない 10.3 24.9 12.3 11.1 88.9 10.9 条件
産業上の利用可能性
[0092] 以上詳述したように、本発明によれば、メタノールを高収率で製造することができる 。また、従来の気相法における熱力学的制限を解消することが可能である。また、低 温液相法において問題となる触媒失活も生じない。更に、ケトンの生成を防止するこ とちでさる。
[0093] また、触媒作用を有するアルコールだけでなく不活性物質、例えば n—ブタンをも含 有する溶媒を用いる場合には、不活性物質として臨界条件が温和なものを選択すれ ば、マイルドな反応条件にすることも可能である。