JPH0692526B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH0692526B2 JPH0692526B2 JP10130986A JP10130986A JPH0692526B2 JP H0692526 B2 JPH0692526 B2 JP H0692526B2 JP 10130986 A JP10130986 A JP 10130986A JP 10130986 A JP10130986 A JP 10130986A JP H0692526 B2 JPH0692526 B2 JP H0692526B2
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- JP
- Japan
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- acid
- group
- weight
- polyphenylene ether
- parts
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はポリフエニレンエーテルの変性物とポリエステ
ルとからなり、曲げ弾性率に代表される剛性、熱変形温
度に代表される耐熱性および成形加工性、耐水性がとも
に優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
ルとからなり、曲げ弾性率に代表される剛性、熱変形温
度に代表される耐熱性および成形加工性、耐水性がとも
に優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> ポリフエニレンエーテルは、耐熱性、剛性など種々の性
能に秀でた樹脂であり、エンジニアリングプラスチツク
として注目されているが、融解粘度が高く、この樹脂自
体を溶融成形するには高温を要し、これに伴つて変色、
酸化、劣化など好ましくない種々の問題を生じる。
能に秀でた樹脂であり、エンジニアリングプラスチツク
として注目されているが、融解粘度が高く、この樹脂自
体を溶融成形するには高温を要し、これに伴つて変色、
酸化、劣化など好ましくない種々の問題を生じる。
一方、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレ
フタレートに代表される熱可塑性ポリエステルは、その
優れた諸特性から電気および電子機器部品、自動車部品
など広汎な分野で使用されているが、高荷重下における
熱変形温度(ASTM D648、18.56kg/cm2荷重)が低いた
め高温下で荷重のかかる構造材料として使用できない欠
点がある。
フタレートに代表される熱可塑性ポリエステルは、その
優れた諸特性から電気および電子機器部品、自動車部品
など広汎な分野で使用されているが、高荷重下における
熱変形温度(ASTM D648、18.56kg/cm2荷重)が低いた
め高温下で荷重のかかる構造材料として使用できない欠
点がある。
かかる問題を解決するためにポリフエニレンエーテルと
ポリエステルよりなる樹脂組成物が特開昭57−177018号
公報および特開昭59−159847号公報に記載されている。
ポリエステルよりなる樹脂組成物が特開昭57−177018号
公報および特開昭59−159847号公報に記載されている。
また、ポリフエニレンエーテルを変性させるという観点
では、無水マレイン酸などに代表される特定の構造を有
する化合物で変性させたポリフエニレンエーテルとポリ
アミドの組成物が特開昭59−66452号公報に開示されて
いる。
では、無水マレイン酸などに代表される特定の構造を有
する化合物で変性させたポリフエニレンエーテルとポリ
アミドの組成物が特開昭59−66452号公報に開示されて
いる。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら特開昭57−177018号公報および特開昭59−
159847号公報記載のポリフエニレンエーテルとポリエス
テルとからなる樹脂組成物は、ポリフエニレンエーテル
自体がポリエステルと相溶性が悪いため、十分な耐熱性
が得られなかつた。
159847号公報記載のポリフエニレンエーテルとポリエス
テルとからなる樹脂組成物は、ポリフエニレンエーテル
自体がポリエステルと相溶性が悪いため、十分な耐熱性
が得られなかつた。
特開昭59−66452号公報記載の変性ポリフエニレンエー
テルとポリアミドよりなる樹脂組成物は、ポリアミド成
分があるために吸湿率が高く、耐水性、寸法安定性が悪
い等の欠点をもつている。
テルとポリアミドよりなる樹脂組成物は、ポリアミド成
分があるために吸湿率が高く、耐水性、寸法安定性が悪
い等の欠点をもつている。
よつて、耐熱性に優れ、機械的強度、成形加工性、耐水
性を兼備した樹脂組成物を開発することが本発明の課題
である。
性を兼備した樹脂組成物を開発することが本発明の課題
である。
<問題点を解決するための手段> 上記課題は、ポリフエニレンエーテルとポリエステルを
配合する際、ポリフエニレンエーテルを特定の構造を有
する化合物で予め変性させて用いること、2成分を特定
割合で配合することにより達成されることを見出し本発
明に到達した。
配合する際、ポリフエニレンエーテルを特定の構造を有
する化合物で予め変性させて用いること、2成分を特定
割合で配合することにより達成されることを見出し本発
明に到達した。
すなわち、本発明は(A)一般式 (式中、Q1、Q2、Q3およびQ4はそれぞれ独立して水素、
ハロゲン、炭化水素、ハロ炭化水素、炭化水素オキシ、
およびハロ炭化水素オキシで構成される群から選択さ
れ、nはモノマー単位の総数を表わし、20以上の整数で
ある)で示されるポリフエニレンエーテル100重量部に
対して、分子内に(a)炭素−炭素二重結合又は炭素−
炭素三重結合および(b)カルボン酸基、酸無水物基、
酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル基、エポキ
シ基、アミノ基、水酸基から選ばれる1つ以上の基を同
時に有する化合物0.1〜20重量部を、反応させて得られ
たポリフエニレンエーテルの変性物5〜95重量%、
(B)熱可塑性ポリエステル95〜5重量%を混合してな
る熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
ハロゲン、炭化水素、ハロ炭化水素、炭化水素オキシ、
およびハロ炭化水素オキシで構成される群から選択さ
れ、nはモノマー単位の総数を表わし、20以上の整数で
ある)で示されるポリフエニレンエーテル100重量部に
対して、分子内に(a)炭素−炭素二重結合又は炭素−
炭素三重結合および(b)カルボン酸基、酸無水物基、
酸アミド基、イミド基、カルボン酸エステル基、エポキ
シ基、アミノ基、水酸基から選ばれる1つ以上の基を同
時に有する化合物0.1〜20重量部を、反応させて得られ
たポリフエニレンエーテルの変性物5〜95重量%、
(B)熱可塑性ポリエステル95〜5重量%を混合してな
る熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリフエニレン
エーテルの変性物、(B)熱可塑性ポリエステルを混合
して得られる。
エーテルの変性物、(B)熱可塑性ポリエステルを混合
して得られる。
本発明の樹脂組成物を構成する(A)成分の調製に用い
られるポリフエニレンエーテルは、前記一般式で示され
る単位1種以上を含有するホモポリマーまたはコポリマ
ーが望ましい。
られるポリフエニレンエーテルは、前記一般式で示され
る単位1種以上を含有するホモポリマーまたはコポリマ
ーが望ましい。
ポリフエニレンエーテルの製造法は特に制限しないが、
たとえば、米国特許第3,306,874号明細書および第3,30
6,875号明細書ならびに米国特許第3,257,357号明細書お
よび第3,257,358号明細書に記載のごとき手順に従つて
フエノール類の反応によつて製造することができる。こ
れらフエノール類には、2,6−ジメチルフエノール、2,6
−ジエチルフエノール、2,6−ジブチルフエノール、2,6
−ジラウリルフエノール、2,6−ジプロビルフエノー
ル、2,6−ジフエニルフエノール、2−メチル−6−エ
チルフエノール、2−メチル−6−シクロヘキシルフエ
ノール、2−メチル−6−トリルフエノール、2−メチ
ル−6−メトキシフエノール、2−メチル−6−ブチル
フエノール、2,6−ジメトキシフエノール、2,3,6−トリ
メチルフエノール、2,3,5,6−テトラメチルフエノール
および2,6−ジエトキシフエノールが包含されるがこれ
らに限定されるものではない。
たとえば、米国特許第3,306,874号明細書および第3,30
6,875号明細書ならびに米国特許第3,257,357号明細書お
よび第3,257,358号明細書に記載のごとき手順に従つて
フエノール類の反応によつて製造することができる。こ
れらフエノール類には、2,6−ジメチルフエノール、2,6
−ジエチルフエノール、2,6−ジブチルフエノール、2,6
−ジラウリルフエノール、2,6−ジプロビルフエノー
ル、2,6−ジフエニルフエノール、2−メチル−6−エ
チルフエノール、2−メチル−6−シクロヘキシルフエ
ノール、2−メチル−6−トリルフエノール、2−メチ
ル−6−メトキシフエノール、2−メチル−6−ブチル
フエノール、2,6−ジメトキシフエノール、2,3,6−トリ
メチルフエノール、2,3,5,6−テトラメチルフエノール
および2,6−ジエトキシフエノールが包含されるがこれ
らに限定されるものではない。
これらの各々は単独に反応させて対応するホモポリマー
としてもよいし、別のフエノールと反応させて上記式に
包含される異なる単位を有する対応のコモポリマーとし
てもよい。特記すると、2,6−ジメチルフエノールとこ
れに対応するポリマーすなわちポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フエノール)エーテル、ならびに2,6−ジメチルフ
エノールと他のフエノール類たとえば2,3,6−トリメチ
ルフエノール、2−メチル−6−ブチルフエノールなど
との併用およびこれらに対応するコポリマー、たとえば
ポリ(2,6−ジメチル−コ−2−メチル−6−ブチル−
1,4−フエニレン)エーテルなどが挙げられる。
としてもよいし、別のフエノールと反応させて上記式に
包含される異なる単位を有する対応のコモポリマーとし
てもよい。特記すると、2,6−ジメチルフエノールとこ
れに対応するポリマーすなわちポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フエノール)エーテル、ならびに2,6−ジメチルフ
エノールと他のフエノール類たとえば2,3,6−トリメチ
ルフエノール、2−メチル−6−ブチルフエノールなど
との併用およびこれらに対応するコポリマー、たとえば
ポリ(2,6−ジメチル−コ−2−メチル−6−ブチル−
1,4−フエニレン)エーテルなどが挙げられる。
また、(A)成分の調製に用いられる分子内に(a)炭
素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合および(b)
カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、カ
ルボン酸エステル基、エポキシ基、アミノ基、水酸基か
ら選ばれる1つ以上の基を同時に有する化合物の好まし
い具体例としては、無水マレイン酸、無水ハイミツク
酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコ
ン酸、無水アコニツト酸、5−ノルボルネン2−メチル
−カルボン酸、フタル酸、フマール酸、マレイミド、マ
レイン酸ヒドラジド、無水マレイン酸とジアミンとの反
応物たとえば (但し、Rは脂肪族、芳香族基を示す。) などで示される構造を有するもの、無水メチルナジツク
酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、大豆
油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻実油、綿実油、ゴ
マ油、菜種油、落花性油、椿油、オリーブ油、ヤシ油、
イワシ油などの天然油脂類、エポキシ化大豆油などのエ
ポキシ化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン
酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリ
カ酸、チブリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、
α−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペ
ンテン酸、2−ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン
酸、3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン
酸、2,2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、
2−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10
−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4
−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデ
セン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、ア
イコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、
マイコリペン酸、2,4−ペンタジエン酸、2,4−ヘキサジ
エン酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2,4−デカジエ
ン酸、2,4−ドデカジエン酸、9,12−ヘキサデカジエン
酸、9,12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン
酸、リノール酸、リノレン酸、オクタデカトリエン酸、
アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテト
ラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイ
ン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエ
ン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサ
ペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキ
サコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸など
の不飽和カルボン酸、あるいはこれら不飽和カルボン酸
のエステル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコ
ール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノー
ル、アリルカルビノール、メチルプロペニルカルビノー
ル、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−
オール、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン
−3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,5−
ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン−1−
オール、一般式CnH2n-5OH、CnH2n-7OH、CnH2n-9OH(但
し、nは正の整数)で示されるアルコール、3−ブテン
−1,2−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5
−ジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6
−オクタジエン−4,5−ジオールなどの不飽和アルコー
ル、あるいはこのような不飽和アルコールのOH基が、−
NH2基に置き換つた不飽和アミン、あるいはブタジエ
ン、イソプレンなどの低重合(たとえば平均分子量が50
0から10000ぐらいのもの)あるいは高分子量体(たとえ
ば平均分子量が10000以上のもの)に無水マレイン酸、
フエノール類を付加したもの、あるいはアミノ基、カル
ボン酸基、水酸基、エポキシ基などを導入したものなど
が挙げられる。
素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合および(b)
カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、カ
ルボン酸エステル基、エポキシ基、アミノ基、水酸基か
ら選ばれる1つ以上の基を同時に有する化合物の好まし
い具体例としては、無水マレイン酸、無水ハイミツク
酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコ
ン酸、無水アコニツト酸、5−ノルボルネン2−メチル
−カルボン酸、フタル酸、フマール酸、マレイミド、マ
レイン酸ヒドラジド、無水マレイン酸とジアミンとの反
応物たとえば (但し、Rは脂肪族、芳香族基を示す。) などで示される構造を有するもの、無水メチルナジツク
酸、無水ジクロロマレイン酸、マレイン酸アミド、大豆
油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻実油、綿実油、ゴ
マ油、菜種油、落花性油、椿油、オリーブ油、ヤシ油、
イワシ油などの天然油脂類、エポキシ化大豆油などのエ
ポキシ化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン
酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリ
カ酸、チブリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、
α−エチルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペ
ンテン酸、2−ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン
酸、3−メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン
酸、2,2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、
2−オクテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10
−ウンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4
−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデ
セン酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、ア
イコセン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、
マイコリペン酸、2,4−ペンタジエン酸、2,4−ヘキサジ
エン酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、2,4−デカジエ
ン酸、2,4−ドデカジエン酸、9,12−ヘキサデカジエン
酸、9,12−オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン
酸、リノール酸、リノレン酸、オクタデカトリエン酸、
アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテト
ラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイ
ン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエ
ン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサ
ペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキ
サコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸など
の不飽和カルボン酸、あるいはこれら不飽和カルボン酸
のエステル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコ
ール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノー
ル、アリルカルビノール、メチルプロペニルカルビノー
ル、4−ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−
オール、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン
−3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,5−
ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン−1−
オール、一般式CnH2n-5OH、CnH2n-7OH、CnH2n-9OH(但
し、nは正の整数)で示されるアルコール、3−ブテン
−1,2−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5
−ジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6
−オクタジエン−4,5−ジオールなどの不飽和アルコー
ル、あるいはこのような不飽和アルコールのOH基が、−
NH2基に置き換つた不飽和アミン、あるいはブタジエ
ン、イソプレンなどの低重合(たとえば平均分子量が50
0から10000ぐらいのもの)あるいは高分子量体(たとえ
ば平均分子量が10000以上のもの)に無水マレイン酸、
フエノール類を付加したもの、あるいはアミノ基、カル
ボン酸基、水酸基、エポキシ基などを導入したものなど
が挙げられる。
本発明における特定の構造を有する化合物の定義には、
(a)群の官能基を2個以上、(b)群の官能基を2個
以上(同種又は異種)含んだ化合物も含まれることは、
いうまでもなく、又、2種以上の特定化合物を使うこと
も可能である。
(a)群の官能基を2個以上、(b)群の官能基を2個
以上(同種又は異種)含んだ化合物も含まれることは、
いうまでもなく、又、2種以上の特定化合物を使うこと
も可能である。
本発明における特定化合物の使用量は、ポリフエニレン
エーテル100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜15重量部の範囲である。0.1重量部未満の場合には
本発明の目的とする効果が小さくなる傾向があるので好
ましくない。
エーテル100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜15重量部の範囲である。0.1重量部未満の場合には
本発明の目的とする効果が小さくなる傾向があるので好
ましくない。
(A)成分の調製には次のごとき方法を採用することが
できる。
できる。
(a)ポリフエニレンエーテルを含む溶液へ、特定構造
を有する化合物を加え、60℃〜150℃の温度で数十分及
至数時間、攪拌する方法。
を有する化合物を加え、60℃〜150℃の温度で数十分及
至数時間、攪拌する方法。
(b)実質的に溶媒を含まない系で、220℃〜370℃の範
囲で20秒から30分間、好ましくは40秒から5分間各成分
を溶融する方法。
囲で20秒から30分間、好ましくは40秒から5分間各成分
を溶融する方法。
(a)の方法は、既存の反応装置、精製装置がある場合
には好ましく採用されるが、(b)の方法は汎用の2軸
押出機のような軽装備の設備で変性が可能であり、脱溶
媒工程、ポリマー精製工程がなく短時間に変化すること
が可能であることなどの有効な面がある。
には好ましく採用されるが、(b)の方法は汎用の2軸
押出機のような軽装備の設備で変性が可能であり、脱溶
媒工程、ポリマー精製工程がなく短時間に変化すること
が可能であることなどの有効な面がある。
また、(A)成分の調製は、ラジカル発生剤の共存下行
なつてもよく、ラジカル発生剤としては公知の有機過酸
化物、ジアゾ化合物類が挙げられ、好ましい具体例とし
てはベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、
ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパ
ーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメ
ンハイドロパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル
などが挙げられる。
なつてもよく、ラジカル発生剤としては公知の有機過酸
化物、ジアゾ化合物類が挙げられ、好ましい具体例とし
てはベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、
ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパ
ーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメ
ンハイドロパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル
などが挙げられる。
ラジカル発生剤の使用量は、特定化合物100重量部に対
し、30重量部以下、好ましくは20重量部以下で用いるの
が経済的である。
し、30重量部以下、好ましくは20重量部以下で用いるの
が経済的である。
特にカルボン酸基、酸無水物基を有する化合物を使用す
る際には、ラジカル発生剤を使用すると本発明の効果が
より一層発揮される。
る際には、ラジカル発生剤を使用すると本発明の効果が
より一層発揮される。
本発明で用いる熱可塑性ポリエステル(B)とは、比較
的高分子量でほぼ線状の通常は可燃性の熱可塑性ポリマ
ーである。好ましいものは、テレフタル酸及びイソフタ
ル酸のポリマー性グリコールエステルである。これらの
ポリマーは市販されているが、或いは公知の技術、例え
ば、フタル酸エステルのグリコールによるアルコール分
解とその後の重合、遊離のフタル酸又はそのハロゲン化
物誘導体とグリコールの加熱、及び他の類似の方法によ
つて製造することができる。これらのポリマー及びその
製造方法に関する詳細は、米国特許第2,465,319号明細
書や米国特許第3,047,539号明細書等に記載されてい
る。
的高分子量でほぼ線状の通常は可燃性の熱可塑性ポリマ
ーである。好ましいものは、テレフタル酸及びイソフタ
ル酸のポリマー性グリコールエステルである。これらの
ポリマーは市販されているが、或いは公知の技術、例え
ば、フタル酸エステルのグリコールによるアルコール分
解とその後の重合、遊離のフタル酸又はそのハロゲン化
物誘導体とグリコールの加熱、及び他の類似の方法によ
つて製造することができる。これらのポリマー及びその
製造方法に関する詳細は、米国特許第2,465,319号明細
書や米国特許第3,047,539号明細書等に記載されてい
る。
好ましいポリエステルは、下記式の繰り返し単位を有す
る高分子量のポリマー性グリコールテレフタレート又は
イソフタレート及びこれらエステルの混合物で構成され
る1群に属するものである。
る高分子量のポリマー性グリコールテレフタレート又は
イソフタレート及びこれらエステルの混合物で構成され
る1群に属するものである。
ここで、nは2〜10の整数であることが好ましく、特に
2〜4が好ましい。前記の群には、イソフタル酸単位が
30モル%まで含まれるテレフタル酸とイソフタル酸のコ
ポリマーが包含される。
2〜4が好ましい。前記の群には、イソフタル酸単位が
30モル%まで含まれるテレフタル酸とイソフタル酸のコ
ポリマーが包含される。
特に好ましいポリエステルはポリ(エチレンテレフタレ
ート)及びポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)であ
り、特に銘記すべきは後者のものである。また分枝ポリ
(1,4−ブチレンテレフタレート)も用いることができ
る。これはエステル形成基を少なくとも3個有する分枝
成分を少量、例えばテレフタレート単位に対して5モル
%まで含有する。分枝成分は、ポリエステルの酸単位部
分又はグリコール単位部分に分枝を形成するものでもよ
く、又はこれらの混成でもよい。このような分枝成分の
例としては、トリ−若しくはテトラカルボン酸、例えば
トリメシン酸、ピロメリト酸及びこれらの低級アルキル
エステル等、又は好ましいものとして、ポリオール、特
に好ましくはテトロール類例えばペンタエリトリトー
ル、トリオール類例えばトリメチロールプロパン、又は
ジヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシジカルボン酸及
びその誘導体例えばヒドロキシテレフタル酸ジメチル等
がある。
ート)及びポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)であ
り、特に銘記すべきは後者のものである。また分枝ポリ
(1,4−ブチレンテレフタレート)も用いることができ
る。これはエステル形成基を少なくとも3個有する分枝
成分を少量、例えばテレフタレート単位に対して5モル
%まで含有する。分枝成分は、ポリエステルの酸単位部
分又はグリコール単位部分に分枝を形成するものでもよ
く、又はこれらの混成でもよい。このような分枝成分の
例としては、トリ−若しくはテトラカルボン酸、例えば
トリメシン酸、ピロメリト酸及びこれらの低級アルキル
エステル等、又は好ましいものとして、ポリオール、特
に好ましくはテトロール類例えばペンタエリトリトー
ル、トリオール類例えばトリメチロールプロパン、又は
ジヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシジカルボン酸及
びその誘導体例えばヒドロキシテレフタル酸ジメチル等
がある。
分枝ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)樹脂及びそ
の製造法は米国特許第3,953,404号明細書に記載されて
いる。
の製造法は米国特許第3,953,404号明細書に記載されて
いる。
本発明の実施に有用な高分子量のポリエステルは、例え
ば、25〜30℃でo−クロロフエノール又は60/40フエノ
ール/テトラクロロエタン混合物に溶解した溶液として
判定したときに、少なくとも約0.2dl/gの固有粘度を有
し、約0.4〜1.5dl/gの固有粘度を有するのがより普通で
ある。
ば、25〜30℃でo−クロロフエノール又は60/40フエノ
ール/テトラクロロエタン混合物に溶解した溶液として
判定したときに、少なくとも約0.2dl/gの固有粘度を有
し、約0.4〜1.5dl/gの固有粘度を有するのがより普通で
ある。
コポリエステルも有用であり、例えば、米国特許第3,65
1,014号明細書、第3,763,109号明細書及び第3,766,146
号明細書に記載されているような、多数の繰り返しエー
テル−エステル及び/又はエステル単位を有するセグメ
ントコポリエステルがある。
1,014号明細書、第3,763,109号明細書及び第3,766,146
号明細書に記載されているような、多数の繰り返しエー
テル−エステル及び/又はエステル単位を有するセグメ
ントコポリエステルがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、ポリフエニレン
エーテルの変性物(A)、ポリエステル(B)の配合比
は、(A)が5〜95重量%で(B)が95〜5重量%、好
ましくは(A)が15〜80重量%で(B)が85〜20重量
%、特に好ましくは(A)が20〜70重量%で(B)が80
〜30重量%である。(A)が5重量%未満、(B)が95
重量%を越えると耐熱性が劣り、(B)が5重量%未
満、(A)が95重量%を越えると成形加工性をそこねる
ため好ましくない。
エーテルの変性物(A)、ポリエステル(B)の配合比
は、(A)が5〜95重量%で(B)が95〜5重量%、好
ましくは(A)が15〜80重量%で(B)が85〜20重量
%、特に好ましくは(A)が20〜70重量%で(B)が80
〜30重量%である。(A)が5重量%未満、(B)が95
重量%を越えると耐熱性が劣り、(B)が5重量%未
満、(A)が95重量%を越えると成形加工性をそこねる
ため好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関しては特に
制限はなく、通常公知の方法を採用することができる。
すなわち、ポリフエニレンエーテルの変性物(A)、ポ
リエステル(B)をペレツト、粉末、細片状態などで、
高速攪拌機などを用いて均一混合した後、十分な混練能
力のある一軸または多軸の押出機で溶融混練する方法ま
たはバンバリーミキサーやゴムロール機を用いて溶融混
練する方法など、種々の方法を採用することができる。
制限はなく、通常公知の方法を採用することができる。
すなわち、ポリフエニレンエーテルの変性物(A)、ポ
リエステル(B)をペレツト、粉末、細片状態などで、
高速攪拌機などを用いて均一混合した後、十分な混練能
力のある一軸または多軸の押出機で溶融混練する方法ま
たはバンバリーミキサーやゴムロール機を用いて溶融混
練する方法など、種々の方法を採用することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリフエニレンエーテ
ルの変性物(A)、ポリエステル(B)の他に必要に応
じてポリスチレン(PS)、スチレン/アクリロニトリル
共重合体(SAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、
スチレン/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重
合体、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共重合
体、α−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリル
共重合体、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル/
アクリロニトリル共重合体、p−メチルスチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/N−フエニルマレイミ
ド共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体などの
ビニル系重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン三元共重合体(ABS)樹脂、メタクリル酸樹脂−ブ
タジエン−スチレン三元共重合体(MBS)樹脂、AES樹
脂、AAS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミドなど熱可
塑性樹脂を適宜混合したり、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテ
ン−1共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペン
タジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリデ
ン2−ノルボルネン共重合体、エチレン/プロピレン/
1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共
重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレ
ン/α,β−不飽和カルボン酸および酸無水物共重合
体、エチレン/α,β−不飽和カルボン酸グリシジルエ
ステル共重合体などのオレフイン系ゴムや、ジエン系ゴ
ム状重合体の存在下にメタクリル酸メチルとアクリロニ
トリルを必須成分とするビニル系単量体混合物を重合す
ることによつて得られるグラフト共重合体、A,A′が重
合されたビニル系炭化水素ブロツクであり、Bは重合さ
れた共役ジエンブロツクからなるA−B−A′型ブロツ
ク共重合体や、そのジエンブロツク部Bが水素添加され
たものである水素添加A−B−A′型ブロツク共重合体
のようなゴム様重合体を適宜混合することによつて、さ
らに望ましい物性、特性に調節することも可能である。
また目的に応じて顔料や染料、ガラス繊維、金属繊維、
金属フレーク、炭素繊維などの補強材や充填材、熱安定
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、塑剤、可塑
剤、帯電防止剤および難燃剤などを添加することができ
る。
ルの変性物(A)、ポリエステル(B)の他に必要に応
じてポリスチレン(PS)、スチレン/アクリロニトリル
共重合体(SAN)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、
スチレン/メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重
合体、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共重合
体、α−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリル
共重合体、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル/
アクリロニトリル共重合体、p−メチルスチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/N−フエニルマレイミ
ド共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体などの
ビニル系重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン三元共重合体(ABS)樹脂、メタクリル酸樹脂−ブ
タジエン−スチレン三元共重合体(MBS)樹脂、AES樹
脂、AAS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミドなど熱可
塑性樹脂を適宜混合したり、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテ
ン−1共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペン
タジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリデ
ン2−ノルボルネン共重合体、エチレン/プロピレン/
1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共
重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレ
ン/α,β−不飽和カルボン酸および酸無水物共重合
体、エチレン/α,β−不飽和カルボン酸グリシジルエ
ステル共重合体などのオレフイン系ゴムや、ジエン系ゴ
ム状重合体の存在下にメタクリル酸メチルとアクリロニ
トリルを必須成分とするビニル系単量体混合物を重合す
ることによつて得られるグラフト共重合体、A,A′が重
合されたビニル系炭化水素ブロツクであり、Bは重合さ
れた共役ジエンブロツクからなるA−B−A′型ブロツ
ク共重合体や、そのジエンブロツク部Bが水素添加され
たものである水素添加A−B−A′型ブロツク共重合体
のようなゴム様重合体を適宜混合することによつて、さ
らに望ましい物性、特性に調節することも可能である。
また目的に応じて顔料や染料、ガラス繊維、金属繊維、
金属フレーク、炭素繊維などの補強材や充填材、熱安定
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、塑剤、可塑
剤、帯電防止剤および難燃剤などを添加することができ
る。
本発明の樹脂組成物はエンジニアリング・プラスチツク
として自動車部品、電子・電気機器部品などの用途に用
いることができ、その他、剛性、耐熱性、寸法安定性な
どが要求される各種成形品に用いることができる。
として自動車部品、電子・電気機器部品などの用途に用
いることができ、その他、剛性、耐熱性、寸法安定性な
どが要求される各種成形品に用いることができる。
<実施例> 以下、実施例および比較例によつて本発明をさらに詳し
く説明する。熱変形温度はASTM D648−56、曲げ弾性率
はASTM D790−61に従つて測定した。熱変形温度は絶乾
状態で測定した。
く説明する。熱変形温度はASTM D648−56、曲げ弾性率
はASTM D790−61に従つて測定した。熱変形温度は絶乾
状態で測定した。
曲げ弾性率は絶乾状態と試験片を23℃の水中に48時間浸
漬させて吸水処理した状態で測定した。
漬させて吸水処理した状態で測定した。
参考例1(ポリフエニレンエーテルの変性物(A)の製
造) A−1:ポリフエニレンエーテルの粉末を該ポリフエニレ
ンエーテル100重量部に対して5重量部の無水マレイン
酸と該無水マレイン酸に対して10重量部の2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3と
ともに押出機中に仕込み、押出機に取付けられた排気口
から発生ガスを脱気しながら、押出温度320℃で押出を
行いポリフエニレンエーテルの変性物(A−1)を製造
した。得られたペレツト10gを採取し、粉砕機で微粉末
にした後、100mlのメタノールを用いてソツクスレー抽
出器で48時間加熱還流を行つた。次いで90℃で8時間減
圧乾燥して試料を得た。この試料の無水マレイン酸との
反応に由来するカルボニル構造の存在をフーリエ積算型
赤外吸収スペクトルの1600〜1800cm-1の吸収ピークの解
析により確認した。
造) A−1:ポリフエニレンエーテルの粉末を該ポリフエニレ
ンエーテル100重量部に対して5重量部の無水マレイン
酸と該無水マレイン酸に対して10重量部の2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3と
ともに押出機中に仕込み、押出機に取付けられた排気口
から発生ガスを脱気しながら、押出温度320℃で押出を
行いポリフエニレンエーテルの変性物(A−1)を製造
した。得られたペレツト10gを採取し、粉砕機で微粉末
にした後、100mlのメタノールを用いてソツクスレー抽
出器で48時間加熱還流を行つた。次いで90℃で8時間減
圧乾燥して試料を得た。この試料の無水マレイン酸との
反応に由来するカルボニル構造の存在をフーリエ積算型
赤外吸収スペクトルの1600〜1800cm-1の吸収ピークの解
析により確認した。
A−2:ポリフエニレンエーテルの粉末を該ポリフエニレ
ンエーテル100重量部に対して5重量部のメタクリル酸
グリシジルエステルとともに押出機中に仕込み、(A−
1)と同じ方法でポリフエニレンエーテルの変性物(A
−2)を製造した。得られたペレツト10gを採取し、ソ
ツクスレー抽出器で(A−1)の場合と同様の精製を行
ない、(A−1)の場合と同様にして赤外吸収スペクト
ルの吸収ピークの解析により、メタクリル酸グリシジル
エステルとの反応に由来するカルボニル構造の存在を確
認した。
ンエーテル100重量部に対して5重量部のメタクリル酸
グリシジルエステルとともに押出機中に仕込み、(A−
1)と同じ方法でポリフエニレンエーテルの変性物(A
−2)を製造した。得られたペレツト10gを採取し、ソ
ツクスレー抽出器で(A−1)の場合と同様の精製を行
ない、(A−1)の場合と同様にして赤外吸収スペクト
ルの吸収ピークの解析により、メタクリル酸グリシジル
エステルとの反応に由来するカルボニル構造の存在を確
認した。
A−3:ポリフエニレンエーテル粉末を該ポリフエニレン
エーテル100重量部に対して5重量部のアクリルアミド
とともに押出機中に仕込み、(A−1)と同じ方法でポ
リフエニレンエーテルの変性物(A−3)を製造した。
得られたペレツト10gを採取し、ソツクスレー抽出器で
(A−1)の場合と同様の精製を行ない、(A−1)の
場合と同様にして赤外吸収スペクトルの吸収ピークの解
析により、アクリルアミドとの反応に由来するカルボニ
ル構造の存在を確認した。
エーテル100重量部に対して5重量部のアクリルアミド
とともに押出機中に仕込み、(A−1)と同じ方法でポ
リフエニレンエーテルの変性物(A−3)を製造した。
得られたペレツト10gを採取し、ソツクスレー抽出器で
(A−1)の場合と同様の精製を行ない、(A−1)の
場合と同様にして赤外吸収スペクトルの吸収ピークの解
析により、アクリルアミドとの反応に由来するカルボニ
ル構造の存在を確認した。
実施例1〜8 参考例で調整したポリフエニレンエーテルの変性物(A
−1〜A−3)と固有粘度1.0のポリエチレンテレフタ
レート(B−1)又は固有粘度1.5のポリブチレンテレ
フタレート(B−2)を表1に示した配合比で混合し、
260℃に設定した押出機で溶融押出を行ないペレツト化
した。
−1〜A−3)と固有粘度1.0のポリエチレンテレフタ
レート(B−1)又は固有粘度1.5のポリブチレンテレ
フタレート(B−2)を表1に示した配合比で混合し、
260℃に設定した押出機で溶融押出を行ないペレツト化
した。
次いで射出成形機により、シリンダー温度260℃、金型
温度80℃に設定して物性測定用試験片を成形した。測定
結果を表1に示した。
温度80℃に設定して物性測定用試験片を成形した。測定
結果を表1に示した。
比較例1〜5 参考例で製造したポリフエニレンエーテルの変性物
(A)およびポリエステル(B)、参考例で原料として
用いたポリフエニレンエーテル(以降PPOと略称する)
を表1に示した配合比で混合し実施例と同じ方法で物性
を測定した。測定結果を表1に示した。
(A)およびポリエステル(B)、参考例で原料として
用いたポリフエニレンエーテル(以降PPOと略称する)
を表1に示した配合比で混合し実施例と同じ方法で物性
を測定した。測定結果を表1に示した。
実施例9〜12 参考例で調製したポリフエニレンエーテルの変性物
(A)、およびポリエステル(B)とともに次の衝撃改
質剤 C−1:ポリブタジエンゴム70部の存在下にスチレン22.5
部とアクリロニトリル7.5部を重合させてなるグラフト
共重合体。
(A)、およびポリエステル(B)とともに次の衝撃改
質剤 C−1:ポリブタジエンゴム70部の存在下にスチレン22.5
部とアクリロニトリル7.5部を重合させてなるグラフト
共重合体。
C−2:グリシジルメタアクリレート10重量%を含有する
エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体 C−3:重合されたスチレンブロツクAおよびA′と重合
された共役ジエンブロツクBよりなりスチレン/ゴム比
が28/72であるA−B−A′型ブロツク共重合体 C−4:重合されたスチレンブロツクAおよびA′と重合
された共役ジエンブロツクBよりなり、中間重合体ブロ
ツクBが水素添加されており、スチレン/ゴム比が29/7
1である水素添加A−B−A′型ブロツク共重合体。
エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体 C−3:重合されたスチレンブロツクAおよびA′と重合
された共役ジエンブロツクBよりなりスチレン/ゴム比
が28/72であるA−B−A′型ブロツク共重合体 C−4:重合されたスチレンブロツクAおよびA′と重合
された共役ジエンブロツクBよりなり、中間重合体ブロ
ツクBが水素添加されており、スチレン/ゴム比が29/7
1である水素添加A−B−A′型ブロツク共重合体。
を表−2に示した配合比で混合し、実施例1と同じ方法
で溶融押出および成形を行ない物性を測定した。測定結
果を表2に示した。
で溶融押出および成形を行ない物性を測定した。測定結
果を表2に示した。
実施例1および比較例の結果から次のことが明らかであ
る。
る。
本発明の樹脂組成物(No.1〜No.8)はいずれも熱変形温
度、および曲げ弾性率がともに高く、かつ成形加工性が
優れたものであつた。また、吸水処理後においても曲げ
弾性率は高い値を保持していた。
度、および曲げ弾性率がともに高く、かつ成形加工性が
優れたものであつた。また、吸水処理後においても曲げ
弾性率は高い値を保持していた。
一方、ポリエステルを含まない樹脂組成物(比較例1、
2)は成形加工性の悪いものであつた。ポリフエニレン
エーテルの変性物を含まない樹脂組成物(比較例3、
4)は熱変形温度の低いものであつた。また、特定の化
合物で変性していないポリフエニレンエーテルを用いた
場合(比較例5)は充分な耐熱性の向上がみられなかつ
た。
2)は成形加工性の悪いものであつた。ポリフエニレン
エーテルの変性物を含まない樹脂組成物(比較例3、
4)は熱変形温度の低いものであつた。また、特定の化
合物で変性していないポリフエニレンエーテルを用いた
場合(比較例5)は充分な耐熱性の向上がみられなかつ
た。
また実施例9〜12より、ポリフエニレンエーテルの変性
物とポリエステルよりなる樹脂組成物は、適切な衝撃改
質剤を配合することによつて良好な熱変形温度、曲げ弾
性率および成形加工性を保持したまま、衝撃強度を向上
させることができた。
物とポリエステルよりなる樹脂組成物は、適切な衝撃改
質剤を配合することによつて良好な熱変形温度、曲げ弾
性率および成形加工性を保持したまま、衝撃強度を向上
させることができた。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の樹脂組成物は、熱変形温
度に代表される耐熱性、曲げ弾性率に代表される剛性、
溶融粘度に代表される成形加工性がともに優れ、かつ耐
水性のよいものである。
度に代表される耐熱性、曲げ弾性率に代表される剛性、
溶融粘度に代表される成形加工性がともに優れ、かつ耐
水性のよいものである。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)一般式 (式中、Q1、Q2、Q3およびQ4は、それぞれ独立に、水
素、ハロゲン、炭化水素、ハロ炭化水素、炭化水素オキ
シおよびハロ炭化水素オキシで構成される群から選択さ
れ、nはモノマー単位の総数を表わし20以上の整数であ
る)で示されるポリフエニレンエーテル100重量部に対
して分子内に(a)炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素
三重結合および(b)カルボン酸基、酸無水物基、酸ア
ミド基、イミド基、カルボン酸エステル基、エポキシ
基、アミノ基、水酸基から選ばれる1つ以上の基を同時
に有する化合物0.1〜20重量部を、反応させて得られた
ポリフエニレンエーテルの変性物5〜95重量%、(B)
熱可塑性ポリエステル95〜5重量%よりなる熱可塑性樹
脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10130986A JPH0692526B2 (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10130986A JPH0692526B2 (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62257958A JPS62257958A (ja) | 1987-11-10 |
JPH0692526B2 true JPH0692526B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=14297207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10130986A Expired - Fee Related JPH0692526B2 (ja) | 1986-05-01 | 1986-05-01 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0692526B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63503388A (ja) * | 1986-05-27 | 1988-12-08 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | エポキシドで官能化されたポリフェニレンエーテルおよび製造方法 |
JP2606863B2 (ja) * | 1986-05-27 | 1997-05-07 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 官能化されたポリフェニレンエーテル、その製造方法およびそれから製造されたポリフェニレンエーテル‐ポリアミド組成物 |
JPH07116355B2 (ja) * | 1986-10-21 | 1995-12-13 | 三菱化学株式会社 | ポリフエニレンエ−テル樹脂組成物 |
JPS63186758A (ja) * | 1987-01-28 | 1988-08-02 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 耐溶剤性樹脂組成物 |
JPS63186759A (ja) * | 1987-01-29 | 1988-08-02 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 耐溶剤性樹脂組成物 |
JP2570393B2 (ja) * | 1988-06-30 | 1997-01-08 | 住友化学工業株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物 |
US5206290A (en) * | 1988-07-06 | 1993-04-27 | Sumitomo Chemical Company | Thermoplastic resin composition |
US5214049A (en) * | 1988-11-09 | 1993-05-25 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Resin composition |
CN103951962A (zh) * | 2014-05-07 | 2014-07-30 | 镇江亿清复合材料有限公司 | 一种热塑性聚酰亚胺改性/聚苯醚共混物及其制备方法 |
-
1986
- 1986-05-01 JP JP10130986A patent/JPH0692526B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62257958A (ja) | 1987-11-10 |
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